JPH0417888B2 - - Google Patents

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JPH0417888B2
JPH0417888B2 JP61186981A JP18698186A JPH0417888B2 JP H0417888 B2 JPH0417888 B2 JP H0417888B2 JP 61186981 A JP61186981 A JP 61186981A JP 18698186 A JP18698186 A JP 18698186A JP H0417888 B2 JPH0417888 B2 JP H0417888B2
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fibers
temperature
fiber
spinning
copolymer
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Keizo Shimada
Eiji Yoshida
Toshihiro Aoyama
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリシラスチレンを原料とする高強
度のシリコンカーバイド繊維又はフイルムの製造
方法に関するものである。 〔従来技術およびその問題点〕 シリコンカーバイド繊維の製造には、従来いろ
いろな方法が提案されている。これらの方法は大
きく分けて、(1)化学蒸着、(2)形骸繊維化学加法、
(3)ポリマー前駆体法、に分類される。 これらの中ですでに商品化されている製造方法
には化学蒸着法とポリマー前駆体法がある。 化学蒸着法としては、例えば炭素繊維やタング
ステン繊維上に1000〜1200℃の温度で四塩化珪
素、炭化水素、水素の三種のガスを通して反応さ
せ、蒸着させて製造する方法がある。その他に、
これと類似する方法として炭素繊維に四塩化珪素
の熱分解で生成した珪素を反応させて、シリコン
カーバイド繊維を製造する方法がある。しかしな
がら、これらの方法はいずれも高温下で化学反応
を起こさせて蒸着させるため、操作が困難とな
り、コストが高くなる。しかも生成する繊維が太
く、使用上の制限を受け、用途が限定されてく
る。 一方、ポリマー前駆体法は、有機珪素ポリマー
であるポリカルボシラン類を用いて紡糸し、不融
化・焼成してシリコンカーバイド繊維とする方法
である(特公昭57−26527号、特公昭58−38534
号、特公昭58−38535号、特公昭59−33681号公報
参照)。 このポリカルボシラン類を用いてシリコンカー
バイド繊維を製造する方法においては、繊維径が
10〜50μmの任意の繊維を製造することが可能で
あるが、製造工程が長く、煩雑であるばかりでな
く、生産コストが高くなる。 すなわち、この方法は、Si−C結合を含む化合
物、Si−C結合とSi−H結合を含む化合物、Si−
ハロゲン結合、Si−N結合、Si−OR結合、Si−
OH結合、Si−Si結合、Si−O−S結合などを含
む化合物を300〜1200℃で重合反応させることに
より珪素と炭素とを主な骨格成分とする有機珪素
高分子化合物を合成する第1工程と、前有機珪素
高分子化合物から低分子量化合物の含有量を少な
くする処理を施して有機溶剤抽出あるいは真空中
か空気、CO2ガス、不活性ガス等の雰囲気中で50
〜700℃の程度の温度で熟成処理することにより
高分子重合体(ポリカルボシラン類)を得る第2
工程と、該高分子化合物を紡糸する第3工程と、
紡糸した繊維を酸化性雰囲気中で50〜350℃温度
範囲で数分〜3時間低温加熱する第4工程と、低
温加熱した繊維を真空中あるいは不活性ガス、
COガス、水素ガス等の雰囲気中で、350〜800℃
で予備加熱する第5工程と、予備加熱した繊維を
真空中または不活性ガス、COガス、水素ガス等
の雰囲気中で高温焼成(800〜1200℃)してシリ
コンカーバイド(SiC)を生成させる第6工程と
よりなることを特徴としている。このようにいく
つもの工程を経て、シリコンカーバイド繊維を製
造する方法であるが、なかには第4工程の酸性雰
囲気中で50〜350℃での数分か3時間の加熱処理
を施す工程を省略する方法も提案されている(特
公昭58−38534号)。この場合は第2工程の有機珪
素高分子化合物から低分子量化合物の含有を少な
くする処理工程で低分子量化合物を充分に少なく
する必要があり処理時が長くかかるとともに処理
工程をそれだけ強化しなければならない。しか
も、第5工程の予備加熱においては真空中で350
〜800℃まで加熱して、残存する低分子量化合物
を充分に蒸発除去しなければならない。もしこの
工程の処理が不充分であると、後の高温焼成工程
において繊維の融着が起り、高強度繊維としては
もちろん、強化用繊維としての機能も持たなくな
る。 近年、これらの点を改良する新規な方法とし
て、有機珪素高分子量化合物としてポリシラスチ
レンを用い、これを紡糸したのち、酸化性雰囲気
中での加熱処理を行うことなく簡便な手段でシリ
コンカーバイド繊維を製造する方法が提案された
(特開58−215426号)。この簡便な手段とは、ポリ
シラスチレンのポリマーを成形後、電子線ビーム
照射または可視光線より波長の短い電子スペクト
ル中での照射により架橋不融化する方法である。 このポリシラスチレンを用いる方法がポリカル
ボシランを用いる方法と異なる大きな点は次の如
くである。すなわち、ポリカルボシランを紡糸用
原料とする方法においては、まずジクロロジメチ
ルシランをトルエン、キシレン等の炭化水素溶媒
中、ナトリウム金属触媒の存在下で重合させジメ
チルポリシランを合成する。このジメチルポリシ
ランは、溶融点と分解点が接近しているため溶融
紡糸が出来ず、また、有機溶媒に難溶で乾式紡糸
も不可能である。そこでこのジメチルポリシラン
を加熱処理(例えば400〜500℃でオートクレーブ
中で加熱)して可融・可溶のポリカルボシランに
転換したのち、繊維化する方法が採用される。 これに対してポリシラスチレンを紡糸用原料と
する方法においては、ジクロロジメチルシランと
ジクロロメチルフエニルシランとをトルエン又は
キシレン溶媒中ナトリウム金属触媒の存在下で、
重合させてポリシラスチレン(ジメチル・メチル
フエニルポリシラン)を合成する。このポリシラ
スチレンは可融・可溶で溶融成形や乾式成形によ
り容易に繊維又はフイルムに成形することができ
る。 後者のポリシラスチレン法は、上記の如く、ジ
クロロメチルシランとジクロロメチルフエニルシ
ランとの重合によつて得られたポリシラスチレン
を使用して繊維、フイルムに成形する方法であ
り、このポリシラスチレンは融点(軟化点)80〜
130℃のものが容易に合成され、これを成形して
例えば繊維化すると、10〜30μmの径を有するポ
リシラスチレン繊維を容易に得ることができ、そ
の成形性はきわめてすぐれている。しかし、この
ポリシラスチレン繊維は、紫外線照射よる架橋不
融化の際に、融着を生ずるばかりでなく収縮を起
こしやすく、しかも収量が大きいため(1/3〜
1/2に収縮)、成形品(繊維)の形態維持がき
わめて困難である。従つて、このポリシラスチレ
ンを用いて高強度シリコンカーバイド繊維、フイ
ルムを得るためには、紫外線の照度を弱くし真空
中で長時間照射するとか、きわめてよくバランス
のとれた張力をかけて照射する必要があり、ま
た、次の焼成工程においても低温から高温(1200
℃)焼成まで20〜200時間も要し、工業的には必
ずしも有利な方法とは言い難く、ポリシラスチレ
ンをそのまま成形して、高強度シリコンカーバイ
ド繊維、フイルムを工業的に製造することは、困
難であることが明らかになつた。 〔発明の目的〕 本発明の主な目的は上述のような問題を解消
し、シリコンカーバイド繊維、フイルムを工業的
に製造する有利な方法を提することにあり、他の
目的は従来の同種繊維、フイルムに比べ高性能な
ものを製造する方法を提供することにある。 〔発明の構成〕 本発明者らは、上述の目的を達成すべく鋭意研
究の結果、紡糸用又はフイルム成形用の有機珪素
ポリマーとして、それ自体新規なポリカルボシラ
スチレン共重合体を使用することによつて、従の
公知のポリカルボシランやポリシラスチレンを使
用する場合に認められる問題が解消され、良好な
シリコンカーバイド繊維又はフイルムを製造し得
ることを見出し、本発明に到達した。 すなわち、本発明は、ポリマー主鎖が下記
()のカルボシラン結合単位と、 下記()のシラスチレン結合単位とからな
り、 かつ、上記カルボシラン結合単位()と上記シ
ラスチレン結合単位()との共重合比率が3:
7〜7:3の範囲内にあり、しかも、1000以上の
平均分子量を有するポリカルボシラスチレン共重
合体を溶融成形して繊維又はフイルムとなし、得
られた繊維又はフイルムを紫外線照射及び/又は
熱処理により架橋・不融化した後、焼成して上記
カルボシラスチレン共重合体をシリコンカーバイ
ドに変換させることを特徴とする、シリコンカー
バイド繊維、フイルムの製造方法である。 本発明において紡糸用又はフイルム成形用の原
料として使用するポリカルボシラスチレン共重合
体は、本発明者らが特願昭61−236299号(特公昭
63−39617号)として提案した方法によつて製造
されるそれ自体新規な有機珪素ポリマーである。 すなわち、本発明でいうポリカルボシラスチレ
ン共重合体はポリマー主鎖が下記()のカルボ
シラン結合と下記()のシラスチレン結合とか
らなり、かつ溶融紡糸・溶融製膜性を損なわない
範囲で部分的に架橋した結合を有するものからな
る有機珪素ポリマー(共重合体)である。 このポリカルボシラスチレン共重合体は赤外線
スペクト分析及びNMRによりその構造が同定さ
れる。 典型的なポリカルボシラスチレン共重合体は、
次式()で表わすことができる。 (ただし、R1は−CH3又は−Hであり、R2
R3は−CH3,−H又は−C6H5であつて他がいに同
一でもよく、また相異なるものでもよい。) 上記共重合体の平均分子量は1000以上であり、
特に1000〜50000の範囲内が好ましい。また、共
重合体中における上記()と()の割合(モ
ル比)は3/7〜7/3の範囲内にある。 このポリカルボシラスチレン共重合体は、ポリ
シラスチレンを熱処理もしくは紫外線処理又はそ
の両者を行うことによつて製造される。 ポリカルボシラスチレン共重合体製造のための
素原料となるポリシラスチレンは、公知の方法に
よりジクロロジメチルシランとジクロロメチルフ
エニルシランとをトルエン、キシレンの如き不活
性溶媒中でナトリウム金属触媒を用いその融点以
上で反応させることにより容易に含成することが
できる(米国特許第2563005号、特許出願公表昭
58−500717号)。 ポリシラスチレンの組成は、次式 (ただし、Rは−CH3又は−C6H5) で示されるxの値が0.3〜0.7の範囲、好ましくは
0.4〜0.6、特に好ましくは0.45〜0.55の範囲にあ
り、nが5以上、好ましくは10〜3000のものが使
用される。 ポリカルボシラスチレン共重合体の製造におけ
る、ポリシラスチレンの熱処理は、350〜550℃の
範囲内、好ましくは380〜480℃範囲内で行なわれ
る。処理時間は10分〜10時間の範囲内で熱処理温
度に応じて選定される。例えば、350℃の温度で
処理する場合は5〜10時間必要とし、550℃では
10分以内でよい。550℃以上の温度では10分間以
上処理すると生成する共重合体の軟化点が高くな
り過ぎ、紡糸(又は製膜)温度も300℃以上とな
り、紡糸中(又は製膜中)に不溶融物が生成し、
紡糸(又は製膜)が出来なくなることがある。従
つて、熱処理温度及び時間はおよそ500℃で3〜
5分、450℃では8〜15分、400℃では20〜60分程
度で十分である。この熱処理は不活性ガス(例え
ば窒素ガス)中で行つた後減圧下で行うのが適当
である。 一方、紫外線処理は、20〜200℃の温度で紫外
線ランプの出力を5〜1000W/cmにして行うのが
好ましい。 本発明において溶融紡糸・成形用原料とするポ
リカルボシラスチレン共重合体は、前記の如くポ
リシラスチレンを熱処理又は紫外線処理すること
につて得られた、溶融紡糸(又は製膜)に適した
有機珪素ポリマーのことである。すなわち、ポリ
シラスチレンを前述の条件で熱処理又は紫外線処
理すると低沸物として一部ベンゼンが生成し、同
時にメチル基の転位によるカルボシラン
【式】結合が生成されるとともに、ごく 一部の架橋化により高分子量化され、軟化点が上
昇し、紡糸等の成形温度も上昇して、分子量1000
〜50000の可融可溶性の有機珪素ポリマーとなる。
このポリマーは、前述の如きシラスチレン結合
【式】とカルボシラン結合
〔発明の効果〕
上述のような本発明方法よれば、従来公知の方
法に比べて、製造工程が簡単であり、しかも、収
縮や融着によるトラブルが極めて少なく、工業的
に有利にシリコンカーバイドの繊維、フイルムを
製造することができる。しかも、得られる繊維、
フイルムは性能が良好であり、種々の分野に広く
使用することができる。 〔実施例〕 次に本発明を実施例について説明するが、本発
明はこれによつて限定されるものではない。 実施例 1 ジクロロジメチルフランとジクロロメチルフエ
ニルシランの等モルを使いトルエン溶媒中、Na
分散触媒を用いて110℃で重合反応させて得られ
たポリシラスチレン(軟化点86〜94℃)を400℃
で20分間不活性ガス(窒素)中で熱処理し次いで
5分間減圧下で同温度で処理して、軟化点190〜
200℃のポリカルボシラスチレン共重合体を得た。
その平均分子量は4500で、カルボシラン結合とシ
ラスチレン結合との割合は45/55であつた。この
共重合体を230〜240℃の紡糸温度で溶融紡糸する
と、200〜1000m/分の紡糸速度で円滑に紡糸可
能であり、可紡性はきわめて良好であつた。 この共重合体を235℃で600m/分にて溶融紡糸
したポリカルボシラスチレン共重合体繊維を、一
部は空気中で、他の一部は減圧下で、それぞれ熱
処理を行つた。 熱処理は、50℃から100℃まで1℃/分で昇温
し、100℃で60分間保持することにより行い、繊
維を不融化させた。得られた熱処理繊維は、両者
とも、融着は全くみられず、収縮も殆ど認められ
なかつた。またこれらをテトラヒドロフランとト
ルエンに浸漬した結果は完全にその形状を保持し
ていた。これらの熱処理繊維を不活性ガス(窒
素)中で200℃から800℃まで1℃/分で昇温し
800℃から1200℃まで40℃/分で昇温焼成し、さ
らに1200℃で1時間焼成を続けた。 得られた焼成繊維は融着が全く認められず、こ
れをX線解析の結界β−SiC結晶態を持つ主に
SiCよりなるシリコンカーバイド繊維に転換され
ていることが確認された。これらの繊維の特性
は、糸径が8〜10μmで空気中で熱処理した繊維
は引張強度が310Kg/mm2、引張弾性率が18T/mm2
であり、また、減圧下で熱処理した繊維の強度お
よび弾性率はそれぞれ320Kg/mm2、18T/mm2であ
つた。 実施例 2 ジクロロジメチルシラン0.45当量に対し、ジク
ロロメチルフエニルシラン0.55当量を用いてトル
エン溶媒中、Na分散触媒の存在下で得られた、
軟化点78〜84℃のポリシラスチレンを390〜400℃
にて不活性ガス中で40分間熱処理したのち減圧下
で処理して軟化点約180℃のポリカルボシラスチ
レン共重合体を得た。この共重合体は紡糸温度
210〜230℃で、200〜1000m/分の紡糸速度で溶
融紡糸可能であつた。これを220℃にて600m/分
の紡糸速度で紡糸した繊維を実施例1と同様に熱
処理して不融化した。この繊維を800℃までは実
施例1と同様に昇温焼成し、800〜1200℃までを
500℃/hrで昇温焼成し、さらに1200℃で30分間
焼成を行つてシリコンカーバイド繊維を得た。こ
の繊維の径は7〜8μm、引張強度315Kg/mm2、弾
性率18T/mm2であつた。 実施例 3 実施例1と同様のポリカルボシラスチレン共重
合体を溶融して、スリツトから230℃で吐出しド
ラム上で却して厚さ30ミクロンのフイルムとし
た。 このフイルムを150℃で5時間熱処理した後、
実施例1と同様の条件で焼成したところ、良好な
シリコンカーバイドフイルムが製造された。 比較例 1 軟化点約170〜175℃のポリカルボシランを紡糸
温度185〜190℃、紡糸速度200〜600m/分で溶融
紡糸した。 このポリカルボシラン繊維を実施例1と同様、
熱処理して不融化した。この熱処理繊維を実施例
1と同様の方法で焼成した結果、繊維は収縮して
融着をおこし繊維の強度は悪く105Kg/mm2であつ
た。 実施例 4 ジクロロジメチルシランとジクロロジフエニル
シランの等モルを使用してトルエン溶媒中Na分
散触媒を用いて110℃で重合反応を行つて得たポ
リカルボシラスチレン共重合体(軟化点81〜91
℃)を、420℃で30分間、不活性ガス(窒素)雰
囲気中で還流下に処理し、続いて2〜3mmHgの
減圧下に15分間処理して軟化点200〜210℃のポリ
カルボシラスチレン共重合体を得た。この共重合
体の組成は、カルボシラン結合/シラスチレン結
合の割合が45/55であり、平均分子量は4600であ
つた。 この共重合体を用いて220〜230℃の紡糸温度で
紡糸すると、600〜1300m/分で溶融紡糸可能で
あり、紡糸性はきわめて良好であつた。 この共重合体を紡糸温度240℃、紡糸速度
600m/分で紡糸したポリカルボシラスチレン共
重合体繊維を空気中20℃で1時間、続いて1mm
Hg減圧下で3時間紫外線照射処理(ランプ出力
100w/cm)を行つた。得られた紫外線照射処理
繊維は融着は全く認められず、また収縮も殆ど認
められなかつた。 次に、この繊維を不活性ガス(窒素)雰囲気中
350℃で1時間保持し、次いで350℃から800℃ま
で200℃/hrで昇温し、800℃から1200℃までは
300℃/hrで昇温焼成し、さらに1200℃で30分間
焼成した。得られた繊維は、融着は全く認められ
ず、X線解析の結果、β−SiC結晶態を持ち主に
SiCよりなるシリコンカーバイド繊維であつた。 この繊維の特徴は、糸径7〜9μm、引張強度
320Kg/mm2、引張弾性率18T/mm2であつた。 比較例 2 軟化点86〜94℃の実施例1で使用したポリシラ
スチレンを用いて、紡糸温度140〜150℃、紡糸速
度200〜600m/分で紡糸したポリシラスチレン繊
維を得た。この繊維を実施例1の方法と同様な操
作で熱処理を行つた結果、収縮が著しく、融着が
おこり繊維の形状は全く失われていた。 実施例 5 ジクロロジメチルシランとジクロロメチルフエ
ニルシランの等モルを使いトルエン溶媒中、Na
分散触媒を用いて110℃で重合反応させて得られ
たポリシラスチレン(軟化点86〜94℃)を420℃
で30分間不活性ガス(窒素)雰囲気中で熱処理
後、2〜3mmHgの減圧下で15分間熱処理を行な
い軟化点200〜210℃のポリカルボシラスチレン共
重合体を得た。この共重合体の平均分子量は約
4500でカルボシラン結合/シラスチレン結合の割
合は45/55であつた。この共重合体を220〜
1300m/分の紡糸速度で紡糸可能であり、可紡性
はきわめて良好であつた。 これを240℃の温度で600m/分で紡糸したポリ
カルボシラスチレン共重合体繊維を、一部は窒素
ガス中で、他の一部は減圧下で、それぞれ紫外線
照射処理を行つた。 照射は出力80w/cmのランプ2灯を用いて
200μw/cm2で20℃の温度で1時間行つた。得られ
た紫外線(UV)照射処理繊維は、両者とも、融
着は全くみられず、収縮も殆ど認められなかつ
た。またこれらをテトラヒドロフランとトルエン
に浸漬した結果は完全にその形状を保持してい
た。これらのUV処理繊維を窒素雰囲気中350℃
から1200℃まで200〜300℃/hrで昇温焼成し、さ
らに1200℃で30分間焼成を続けた。 得られた焼成繊維は融着が全く認められず、こ
れをX線解析の結果β−SiC結晶態を持つ主に
SiCよりなるシリコンカーバイド繊維に転換され
ていることが確認された。この繊維の特性は糸径
が7〜9μmで、減圧下だUV照射した繊維は引張
強度が315Kg/mm2、引張弾性率が18T/mm2で、窒
素雰囲気中でUV照射した繊維の強度および弾性
率はそれぞれ320Kg/mm2、19T/mm2であつた。 実施例 6 ジメチルジクロロシラン0.45当量に対し、ジク
ロロメチルフエニルシラン0.55当量を用いてトル
エン溶媒中、Na分散触媒の存在下で得られた、
軟化点78〜84℃ポリシラスチレンを不活性ガス雰
囲気中で、430℃で20分間熱処理した後、3〜10
mmHgの減圧下で同温で5分間処理して軟化点190
〜210℃のポリカルボシラスチレン共重合体を得
た。この共重合体の平均分子量は約4500、カルボ
シラン結合とシラスチレン結合との割合は43/57
であつた。この共重合体を紡糸温度220〜260℃
で、230〜600m/分の紡糸速度で溶融紡糸した。
この繊維を実施例5と同様に紫外線照射処理を行
つた。この照射処理繊維を窒素ガス中250℃から
800℃まで400℃/hrで昇温焼成し、800〜1200℃
までを500℃/hrで昇温焼成して1200℃で30分間
加熱処理してシリコンカーバイド繊維を得た。こ
の繊維の径は7〜8μmで、引張強度305Kg/mm2
弾性率18T/mm2であつた。 実施例 7 実施例5で使用した軟化点81〜91℃のポリシラ
スチレンを50℃の温度で減圧下に2時間紫外線処
理した。この処理重合体(ポリカルボシラスチレ
ン共重合体)は紡糸温度185〜210℃にて紡糸速度
200〜600m/分で溶融紡糸した結果、可紡性はき
わめて良好であつた。次に、このポリカルボシラ
スチレン繊維を減圧下で60℃で1時間紫外線照射
処理を行つた。 照射処理繊維の形態は良好でこの処理繊維を窒
素ガス中200℃か600℃までを400℃/hrで昇温焼
成し600℃から1200℃までは500℃/hrで昇温焼成
し、さらに1200℃で1時間加熱処理し高強度シリ
コンカーバイド繊維を得た。 実施例 8 実施例5と同様のポリカルボシラスチレン共重
合体を溶融して、スリツトから吐出しドラム上で
冷却して厚さ30ミクロンのフイルムとした。 このフイルムを減圧下で室温で減圧下にて1時
間紫外線照射を行つた後、実施例5と同様の条件
で焼成したところ、良好なシリコンカーバイドフ
イルムが製造された。 比較例 3 軟化点約170〜175℃のポリカルボシランを紡糸
温度185〜190℃、紡糸速度200〜600m/分で溶融
紡糸した。 このポリカルボシラン繊維を実施例5と同様に
紫外線照射処理して、テトラヒドロフランとトル
エンに浸漬したところ、ほとんど完全に溶解し繊
維の形状を失つた。またこの照射処理繊維を実施
例5と同様の方法で焼成した結果、繊維は収縮し
て融着をおこし繊維の形状は保持できなかつた。 比較例 4 軟化点約86〜94℃の実施例5で使用したポリシ
ランスチレンを用いて、紡糸温度140〜150℃、紡
糸速度200〜600m/分で紡糸しポリシラスチレン
繊維を得た。この繊維を実施例5の方法と同様な
操作で紫外線照射処理を行つた結果、収縮が著し
く、融着がおこり繊維の形状は全く失われてい
た。 比較例 5 実施例5で使用した軟化点86〜94℃のポリシラ
ンスチレンと比較例3で使用した軟化点170〜175
℃のポリカルボシランを等量ずつ混合し、この混
合物を紡糸温度170〜175℃、紡糸速度200〜
600m/分で紡糸したところきわめて良好な可紡
性を示した。この混合物繊維を実施例5の操作方
法で紫外線照射処理して、テトラヒドロフランと
トルエンに浸漬したところほとんど完全に溶解
し、繊維の形状は消滅した。 この混合物においてはポリシラスチレンの紫外
線照射結果まで阻害されたことが確認された。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリマー主鎖が下記()のカルボシラン結
    合単位と下記()のシラスチレン結合単位とか
    らなり、かつカルボシラン結合単位()とシラ
    スチレン結合単位()との共重合比が3:7〜
    7:3の範囲内にあり、しかも1000以上の平均分
    子量を有するポリカルボシラスチレン共重合体を
    溶融成形して繊維又はフイルムとなし、得られた
    ポリカルボシラスチレン共重合体の繊維又はフイ
    ルムを紫外線照射及び/又は熱処理により架橋・
    不融化した後、焼成してシリコンカーバイドに変
    換させることを特徴とするシリコンカーバイド繊
    維、フイルムの製造方法。 2 ポリカルボシラスチレン共重合体の繊維又は
    フイルムを、50〜350℃の温度で熱処理した後、
    800〜1400℃の温度で焼成を行う特許請求の範囲
    第1項記載の製造方法。
JP61186981A 1985-08-16 1986-08-11 シリコンカ−バイド繊維,フイルムの製造方法 Granted JPS62256710A (ja)

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JP17935985 1985-08-16
JP60-179359 1985-08-16
JP60-223839 1985-10-09
JP60-275954 1985-12-10

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JPS62256710A JPS62256710A (ja) 1987-11-09
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2904501B2 (ja) * 1989-03-31 1999-06-14 日本原子力研究所 放射線照射による高性質ケイ素系セラミック繊維の製造方法
KR102399392B1 (ko) * 2020-11-02 2022-05-19 한국세라믹기술원 PCS 섬유의 불융화 디바이스 및 이를 이용한 SiC 섬유의 제조 방법

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JPS58215426A (ja) * 1982-06-03 1983-12-14 ウイスコンシン、アラムナイ、リサーチ、フアウンデーシヨン 可溶性ポリシラスチレンの架橋法

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