JPH04171344A - ロックアップクラッチ付き流体伝動装置のダンパ機構 - Google Patents

ロックアップクラッチ付き流体伝動装置のダンパ機構

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JPH04171344A
JPH04171344A JP29412890A JP29412890A JPH04171344A JP H04171344 A JPH04171344 A JP H04171344A JP 29412890 A JP29412890 A JP 29412890A JP 29412890 A JP29412890 A JP 29412890A JP H04171344 A JPH04171344 A JP H04171344A
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航一 田中
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0221Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means
    • F16H2045/0226Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means comprising two or more vibration dampers

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、ロックアツプクラッチ付き流体伝動装置に
設けられているダンパ機構に関するものである。
従来の技術 周知のように流体伝動装置は、入力された駆動力によっ
て流体の流れを生じさせ、その流体の流れが出力側の部
材に作用してこれを回転させることにより動力の伝達を
行なう装置である。この種の装置では、入力側の部材と
出力側の部材とに不可避的な回転数差があるために動力
損失が生じる不都合がある。そのため例えば車両用のト
ルクコンバータにおいては、動力損失に起因する燃費の
悪化を防止するために、ロックアツプクラッチを設けて
いる。
車両用のトルクコンバータにおける一般的なロックアツ
プクラッチは、フロントカバーの内面とタービンランナ
との間に配置され、フロントカバ−とロックアツプクラ
ッチとの間からフルードをドレンすることにより、ある
いはタービンランナ側の油圧を高めることによりロック
アツプクラッチをフロントカバーに押し付け、これによ
りロックアツプクラッチを係合状態として入力要素であ
るフロントカバーから出力要素である出力軸に直接トル
クを伝達するよう構成されている。
したがってロックアツプクラッチを係合させた状態では
、入力要素と出力要素とを機械的に直結した状態になる
ので、動力損失が生じない反面、これらの要素の開でト
ルク変動に伴う振動をも伝達してしまうことになる。そ
こで従来では、ロックアツプクラッチにダンパスプリン
グを主体とするダンパ機構を組み込んで、振動を低減す
るようにしている。このダンパ機構としては、予想され
る最大入力トルクを吸収できる容量を備えていることが
、先ず必要であるが、大トルクに耐え得るようにばね定
数の大きいダンパスプリングを使用すると、振動を充分
低減できなくなり、またこもり音が大きくなる不都合が
生じる。このようにダンパ機構には、強度上、ばね定数
をある程度大きくすることが要求され、これとは反対に
振動の低減のためには、ばね定数を小さくすることが要
求される。従来、これら相反する要求を渦すために、ば
ね定数の異なる複数種類のダンパスプリングを使用して
、ダンパ機構を構成することが行なわれている。
その−例が特開昭61.−252964号公報に記載さ
れており、これを簡単に説明すれば以下のとおりである
すなわち第15図および第16図において、トルクコン
バータ1のハウジング2内には、ポンプインペラ3と、
このポンプインペラ3と対向して配置されたタービンラ
ンナ4と、ポンプインペラ3とタービンランナ4との間
に配置したステータ5と、フロントカバー2aとタービ
ンランナ4との間に配置したロックアツプクラッチ6と
が設けられている。
このロックアツプクラッチ6は、フロントカバー2aの
内側面に対して係合および解除される円盤状の駆動側部
材7と、この駆動側部材7に対向して配置した円盤状の
被駆動側部材9とを有している。
また被駆動側部材9は、駆動側部材7の外周部に連結さ
れた第1プレート9aと、この第1プレート9aに対し
て第1ダンパスプリング10を介して連結された第2プ
レート9bと、この第2プレート9bに第2ダンパスプ
リング11を介して連結された第3プレート9Cとによ
って構成されており、その第3プレート9がトルクコン
バータ1の出力軸8にスプライン嵌合させたハブ4aに
タービンランナ4と共に固定されている。そして上記の
第1ダンパスプリング10と第2ダンパスプリング11
とは、ばね定数が互いに異なっており、例えば第1ダン
パスプリング10のばね定数が第2ダンパスプリング1
1のばね定数より小さい値に設定されている。
したがって上記従来のトルクコンバータ1では、ロック
アツプ状態での入力トルクが小さければ、第1ダンパス
プリング10が伸縮してトルク変動を吸収し、また大ト
ルクが入力された場合には、ばね定数の大きい第2ダン
パスプリング11が圧縮されてトルクを吸収する。すな
わち低トルク時では所定トルクに対するロックアツプク
ラッチ6のねじれ角が大きくなり、また大トルク時では
所定トルクに対するロックアツプクラッチ6のねじれ角
が小さくなり、ばね特性は二段に変化するものとなる。
その結果、通常の走行状態におけるエンジントルクの変
動に起因するこもり音の発生は、ばね定数の小さい第1
ダンパスプリング10が作用することによって防止し、
また−時的に入力される大トルクに対しては、ばね定数
の大きい第2ダンパスプリング11が作用して損傷を防
止するようになっている。
発明が解決しようとする課題 ばね定数の相違するダンパスプリングを使用したダンパ
機構は、大きな衝撃トルクにも耐え得る利点があるので
、オフロード車のようにタイヤから大トルクが比較的頻
繁に入力されるこLのある車両には特に有効な機構であ
る。しかしながらばね定数が所定のねじれ角を境にして
大きく変化するために、以下のような不都合があった。
すなわち衝撃トルクが入力された場合、先ずばね定数の
小さいダンパスプリングが急速かつ大きく圧縮され、し
かる後、ねじれ角かばね定数の変化する角度になると、
この時点でダンパ機構を介して急激かつ大きなトルクが
伝達されることになるため、車両の出力軸のトルクが急
激に変化する。
これは駆動機構にガタがある場合に生じるような衝撃と
して搭乗者に体感され、乗心地や車両の安定性を損う原
因となるおそれがある。
また前述した従来の構成では、ばね定数が所定のねじれ
角度で急激かつ大きく変化することになるから、例えば
不整地の走行中にタイヤから大きな衝撃トルクが入力さ
れ、その結果、ばね定数の大きいダンパスプリングをも
圧縮させ、しかる後、タイヤからのトルクの入力がなく
なった場合には、ばね定数の大きいダンパスプリングに
蓄積されたエネルギが、ばね定数の変化点すなわちねじ
れ角かばね定数の変化する角度になる時点まで急激に放
出される。これは入力トルクが大きく変化した場合と類
似した状況であって、このトルク変動はばね定数の小さ
いダンパスプリングによって低減させることになるから
、ねじれ角が大きくかつゆっくり繰返し変化する所謂シ
ャクリを惹き起すおそれがある。
このように上記のトルクコンバータでは、ロックアツプ
クラッチのダンパ機構におけるばね特性が、所定のねじ
れ角で急激に変化するため、ショックやシャクリが生じ
る不都合があった。
この発明は、上記の事情に鑑みなされたもので、ばね特
性が所定のねじれ角で変化し、しかもシャクリを効果的
に防止することのできるダンパ機構を提供することを目
的とするものである。
課題を解決するための手段 この発明は、上記の目的を達成するために、ポンプイン
ペラを一体に連結した入力要素と、タービンランナを一
体に連結した出力要素と、前記入力要素に選択的に係合
させることにより入力要素から出力要素に動力を伝達す
るロックアツプクラッチと、ロックアツプクラッチに負
荷されるねじりトルクに応じて圧縮されるダンパスプリ
ングとを有し、前記ダンパスプリングを圧縮する方向の
所定のねじれ角度においてばね特性が変化するロックア
ツプクラッチ付き流体伝動装置のダンパ機構において、
ばね特性が変化する前記所定のねじれ角度以上の所定の
角度範囲および以下の所定の角度範囲の少なくともいず
れか一方の角度範囲で、ねじり作用に対して抵抗力を生
じる粘性減衰機構が設けられていることを特徴とするも
のである。
作   用 この発明における流体伝動装置では、ロックアツプクラ
ッチを係合させることによりロックアツプクラッチにね
じりトルクが作用し、そのトルクの大きさに応じてダン
パスプリングが圧縮される。
ダンパスプリングを圧縮することに伴うねじれ角度が予
め定めた所定の角度に達すると、ばね特性が変化し、そ
れ以上の角度では、入力トルクの変化に対するねじれ角
の変化の割合が、それ以下の角度領域とは異なる。この
ばね特性が変化するねじれ角度を仮に変化点と称すると
、この発明のダンパ機構では、ねじれ角がこの変化点に
達する直前もしくは変化点に達すると同時あるいはその
直後の少なくといずれかの時点で粘性減衰作用が生じる
。これはねじれ角が変化点以上になった後、入カド、ル
クが減少するとともにダンパスプリングに蓄えられたエ
ネルギが放出されることによってねじれ角が変化点を越
えて減少する場合にも同様に生じる。
したがってこの発明では、変化点の直前で粘性減衰作用
が生じるようにすることにより、出力軸トルクの変化と
して、あるいは車両の挙動として変化点が顕著には生じ
なくなる。また変化点の前後のいずれかで粘性減衰作用
が生じることにより、ばね定数が変化することに起因す
るシャクリ、換言すれば大きい衝撃トルクが入力された
場合のシャクリが防止される。
実  施  例 以下、この発明の実施例を第1図ないし第14図を参照
して説明する。
先ず第1図ないし第6図を参照して第1の実施例を説明
する。第1図に示すトルクコンバータ21は、ロックア
ツプクラッチおよびダンパ機構ならびに粘性減衰機構を
除いた他の機構を従来のトルクコンバータとほぼ同一に
構成したものであって、エンジンの出力軸(図示せず)
に取付けたドライジブ1/−ト22を連結するハウジン
グ23はフロントカバー238とポンプインペラ24の
ケースとによって構成されており、このハウジング23
内にはポンプインペラ24からATオイルを介してトル
ク伝達されるタービンランナ25がポンプインペラ24
に対向して配置され、またタービンランナ25からポン
プインペラ24へ向うATオイルの流れの方向を変換す
るステータ26が、タービンランナ25とポンプインペ
ラ24との間に配置されている。さらにタービンランナ
25は、出力軸27にスプライン嵌合させたハブ27a
に取付けられており、このハブ27aの外周部には、タ
ービンランナ25とフロントカバー23aとの間に位置
するほぼ円盤状の被駆動側部材28が軸線方向に移動(
2得るようスプライン嵌合している。
また、この被駆動側部材28とフロントカバー238と
の間には、駆動側部材29が配置されている。この駆動
側部材29は、第1図に断面で示すように、被駆動側部
材28に対向する円盤状の部分と、その外周部において
軸線方向に延びた円筒状の部分とを有しており、その円
筒状部分で被駆動側部材28に嵌合している。
この駆動側部材29について更に説明すると、第2図に
示すように、駆動側部材29のうち被駆動側部材28と
対向する面には、同心円状の6本の環状リブ29a、2
9b、  ・・・・・・29fが、外周側から順に所定
の間隔に突出して形成されており、これらの環状リブ2
9a、29b、  ・・・・・・29fの相互の間、す
なわち5つの谷部のうち、環状リブ29b、29c問お
よび環状リブ29d、29c間を除く3つの谷部には、
ダンパスプリング用のストッパリブ30が、円周を4等
分する位置でかつそれぞれ同心円の一部を成す円弧状に
突出して形成されている。換言すれば、ストッパリブ3
0が残るよう環状のリブの一部を所定長さに亘って切除
して円弧状の切欠部が形成されている。なお、最外周の
谷部におけるストッパリブ30と中間部の谷部における
ストッパリブ30とは、第2図に示す中心角が01にな
る長さに設定される。
そしてその切欠部に以下に述べるダンパスプリングが収
容されている。すなわち、ストッパリブ30がそれぞれ
形成された3つの谷部には、従来のこの種の用途に使用
されているダンパスプリングよりもばね定数が小さい第
1ダンパスプリング31 a、  3 l b、  3
1 cが、各谷部ごとに8個、合計24個収容されてい
る。その設置状態は第2図に具体的に示してあり、円周
方向で隣り合うストッパリプ30同土間、すなわち各切
欠部には、それぞれ一対の第1ダンパスプリング31a
、31b、31cがスペーサブロック32を挟み込んだ
状態で嵌め込まれている。なお、スペーサブロック32
は円周方向に移動可能であって、これはダンパスプリン
グ31a、〜31cの1本ごとの長さを短くしてその座
屈を防ぐために設けたちのである。
さらにストッパリブ30を設けていない谷部のうち環状
リブ29b、29c間の谷部には、円周を4等分する位
置でかつ前記ストッパリブ30の位置から円周方向に1
5度回転した位置に、4対の円弧状の粘性減衰リブ33
が一定間隔ごとに形成されている。この粘性減衰リブ3
3は、第2図に示すように中心角がθbとなる長さの2
条のリブを1組とするものであって、それぞれ対をなす
粘性減衰リブ33の間には第2ダンパスプリング36a
が嵌め込まれている。なおこの第2ダンパスプリング3
6aはばね定数が第1ダンパスプリング31a、〜31
cと同じあってもよく、あるいは異なっていてもよい。
他方、被駆動側部材28において、駆動側部材29と対
向する面のうち円周を4等分するそれぞれの位置には、
第3図に示すように、同心円の一部を成す円弧状の複数
の押動リブ34が形成されている。この押動リブ34は
、駆動側部材29と被駆動側部材28とが相対的に回転
した際に、前記ストッパリブ30と共にダンパスプリン
グ31a、〜31cを押して圧縮するものであって、駆
動側部材29側のストッパリブ30および環状リブ29
aと間に若干の間隙をあけてこれらのリブ30.29a
、〜29fと凹凸嵌合するように形成されている。
さらに被駆動側部材28には4対の減衰リブ35が形成
されている。これらの減衰リブ35は、前述した駆動側
部材29に形成しである粘性減衰リブ33に対応するも
のであって、粘性減衰リブ33と凹凸嵌合する位置に3
条を1組としかつ中心角がθbとなる円弧状のリブとし
て形成されている。またその円周方向の位置は第3図に
示すように前記の押動リブ34から約15度回転した位
置であり、したがって駆動側部材29と被駆動側部材2
8とを組付けた初期状態では粘性減衰リブ33と減衰リ
ブ35とは円周方向に外れて位置し、互いに嵌合してい
ない状態となるようになっている。そしてこれら互いに
対をなす減衰リブ35の間に第2ダンパスプリング36
bが嵌め込まれている。
なお、第4図にこれらのリブ29a、〜29f。
30.33,34.35の嵌合状態を示す。
また、被駆動側部材28と駆動側部材29との内外周の
摺接部分がX型シールによってシールされており、これ
らのX型シールで密閉された被駆動側部材28と駆動側
部材29との間の中空部には、シリコンオイル等の高粘
性油が、適量の空気と共に封入され、ここに可変容量型
の粘性減衰機構37が構成されている。
さらにフロントカバー23aの内側に摩擦材40が貼着
されており、この摩擦材40に前記駆動側部材29が押
し付けられることにより、入力トルクが駆動側部材29
およびダンパスプリング31a、 〜31c、36a、
36bならびに被駆動側部材28を経て出力軸27に伝
達されるようになっている。すなわちここにロックアツ
プクラッチ39が形成されている。
次に、上記のように構成されたトルクコンバータ21の
作用を説明する。
車両の走行状態がロックアツプ領域に達していない状態
では、フロントカバー23aと駆動側部材29との間の
圧力が高められて駆動側部材29がフロントカバー23
aの内面に貼着した摩擦材40から離れており、すなわ
ちロックアツプクラッチ39が解除された状態にあり、
この状態では、ハウジング23と一体のポンプインペラ
24からATオイルを介してタービンランナ25にトル
クが伝達され、更に出力軸27にトルクが伝わる。
このように低速時には、流体を介したトルク伝達が行な
われるので、トルク変動による振動は、トルクコンバー
タ21がスリップすることによってカットされる。
そして、例えば車速が増して車両の走行状態がロックア
ツプ領域に達すると、フロントカバー238と駆動側部
材29との間の油圧に対してタービンランナ25側の油
圧Paが相対的に高められ、その結果、被駆動側部材2
8がフロントカバー23a側(第1図において左側)へ
移動する。この被駆動側部材28と駆動側部材29との
間には、高粘性油が適量の空気と共に封入されているか
ら、被駆動側部材28の移動に伴って駆動側部材29が
高粘性油や空気封入した空気を介してフロントカバー2
3a側に押され、前記摩擦材40に押し付けられる。す
なわちロックアツプクラッチ39が係合する。その場合
、駆動側部材29が摩擦材40に接触し始めた時点では
、高粘性油と共に封入されている空気が未だ圧縮されて
いないから、ロックアツプクラッチ39の係合圧は低く
、その後、被駆動側部材28が更に移動して駆動側部材
29に接近することにより前記の空気を圧縮すると、駆
動側部材29と被駆動側部材28との間の圧力が次第に
高くなり、それに伴ってロックアツプクラッチ39の係
合圧も高くなる。すなわち高粘性油と共に封入されてい
る空気が緩衝作用を行ない、ロックアツプクラッチ39
の係合圧は徐々に高まることになる。
ロックアツプクラッチ39が係合した状態では、入力ト
ルクの大半を駆動側部材29と被駆動側部材28とを介
して出力軸27に伝達することになるから、これらの二
つの部材29.28の間にはねじりトルクが作用するこ
とになる。したがって入力トルクが所定のトルク以下で
あれば、ばね定数の小さい第1ダンパスプリング31a
、〜3jCが圧縮されて駆動側部材29と被駆動側部材
28との間に相対的なねじれが生じる。また入力トルク
が更に大きくなれば、第2ダンパスプリング36a、3
6bをも圧縮され、過負荷を防止する。
したがって駆動側部材29と被駆動側部材28との相対
的なねじれ角(以下、単にねじれ角と記す)が所定値以
下であれば、第1ダンパスプリング31a、〜31cに
よって振動を低減させ、またねじれ角が所定値以上であ
れば、第1および第2のダンパスプリング31a、〜3
1c、36a、36bによって入力トルクを吸収するこ
とになり、ばね特性は二段に変化する特性となる。
これらのダインパスブリング31a、〜31c。
36a、36bの作用を第5図(^) 〜(D)ノm式
図を参照して説明する。これらの図は前述した各リブを
直線状に延ばして示す展開図であって、第5図(^)は
ロックアツプクラッチ39にねじりトルクが作用してい
ない状態を示(7ている。この状態では、駆動側部材2
9のストッパリブ30と被駆動側部材28の押動リブ3
4とが完全に嵌合しており、すなわち半径方向において
オーバーラツプしており、そのラップ長さ11は最も長
くなっている。また粘性減衰リブ33と減衰リブ35と
は最大の間隔で離れており、これは第4図および第5図
(^)に中心角の値として示すθc1すなわち組付状態
での開き角θCで表される。そしていずれのダンパスプ
リング31a、〜31c、36a、36bにも組付は時
以」二の圧縮力は作用していない。
トルクコンバータ21にトルクが入力されると、ロック
アツプクラッチ39にねしりトルクが作用し、駆動側部
材29と被駆動側部材28とはねじられた状態となる。
第5図FB)はねじれ角がストッパリブ30の中心角θ
−よりわずか大きい角度となるまでロックアツプクラッ
チ39がねしられた状態を示しており、この状態では、
ストッパリブ30と押動リブ34とが相対的に円周方向
に移動してその嵌合が解消され、その結果、第1ダンパ
スプリング31a、〜31cはストッパリブ30と押動
リブ34とによって圧縮されている。またこれ以上のね
じれ角では、これらのリブ30゜34のラップ長さは“
0”になる。他方、第5図CB)の状態では、ねじれ角
が、粘性減衰リブ33と減衰リブ35との初期の開き角
度θCに至ってい・ないので、これらのリブ33.35
は半径方向においてオーバーラツプしていず、また第2
ダンパスプリング36a、36bには初期の組付は時以
上の圧縮力は作用していない。
入力トルクが大きいことにより、ねじれ角が粘性減衰リ
ブ33と減衰リブ35との初期の開き角度00以上にな
ると、これらのリブ33.35が嵌合し始める。第5図
(C)はその状態を示しており、粘性減衰リブ33と減
衰リブ35とはそれぞれの開に入り込み、そのラップ長
さ12が次第に長(なる。なお、この時点では第2ダン
パスプリング36a、36bは未だ初期状態以上には圧
縮されていない。
そしてねじれ角度が粘性減衰リブ33と減衰リブ35と
の初期の開き角度θCとこれらのリブ33.35の長さ
に対する中心角θbとを加えた角度(θC十〇b)以上
になると、それぞれの間に入り込んだ粘性減衰リブ33
と減衰リブ35とは反対側に抜は出るから、第2ダンパ
スプリング36a、36bはこれらのリブ33,35に
よって挟み付けられて圧縮される。この状態を第5図(
D)に示してあり、各リブ33.35のラップ長さ12
は次第に短くなる。なお、これらのリブ3゛3゜35は
、ねじれ角が更に大きくなると互いにそれぞれの間から
抜は出るので、そのラップ長さは“0”になる。
以上説明したように、ねじれ角が(θC十〇b)を越え
るまでは第1ダンパスプリング31a、〜31cが圧縮
され、それ以上のねじれ角では第1ダンパスプリング3
1a、〜31cと第2ダンパスプリング36a、36b
との両方が圧縮されるので、上記のダンパ機構における
ばね特性は二段に変化する特性となる。このような特性
は、ねじれ角を横軸にとり、トルクを縦軸にとった特性
線図で示せば、第6図(^)に示すように、ねじれ角が
(θζ十〇b)の点で折れ曲りだ線で表される。
なお、この(θC+θh)の角度を、以下、仮に変化点
と記す。
したがって、トルクコンバータ21に入力されるエンジ
ンの平均最大トルクによるねじれ角θが変化点より幾分
率さい角度となるよう第1ダンパスプリング31a、〜
31cのばね定数を設定しておけば、エンジンからの入
力トルクの変動は、ばね定数の小さい第1ダンパスブリ
グ31a、〜31cが伸縮して吸収することになるため
、エンジントルクの変動に起因するこもり音の発生が防
止される。
また悪路走行時にエンジンの平均最大トルクを越える大
きな衝撃トルクがタイヤから入力された場合には、変化
点を越え−るまでねじれた時点で、ばね定数の大きい第
2ダンパスプリング36a。
36bも圧縮され始める。したがって大きな衝撃トルク
は2種類のダイパスプリング31a、〜31 c、  
36 a、  36 bで吸収することになるため、ね
じれ角が過大にならず、ダンパ機構の損傷が防止される
ところで前述したストッパリブ30や粘性減衰リブ33
などの円弧状のリブはダンパスプリング31a、 〜3
1c、36a、36bを押して圧縮するだけではなく、
粘性トルクを生じさせるようにも作用する。以下、その
粘性減衰作用について説明する。
上記の円弧状リブは、それらの間に充填されている高粘
性油を剪断することによって粘性トルクを生じさせ、そ
の粘性トルクの大きさは、リブ30.33,34.35
の間の隙間hl、h2に反比例し、またラップ長さII
、12および剪断方向の速度差に比例する。
したがってねじれ角が“0°”の第5図(^)に示す状
態では、ストッパリブ30と押動リブ34とのラップ長
さl!lが最大となっているから、これらのリブ30,
34によって生じる粘性トルクTaは、ねじれ角の変化
速度が一定であれば、ねじれ角が“0°”の状態で最大
となる。またこれらのリブ30.34の長さは、中心角
が61の長さで、この間でラップするから、ねじれ角が
“0°”からプラス方向およびマイナス方向に変化する
と、粘性トルクTaが01の角度の範囲で次第に小さく
なる。
またねじれ角がθ「を越えた第5図(B)に示す状態で
は、いずれの円弧状リブも互いにラップしていないから
、円弧状リブによる粘性トルクは生じない。
この状態はねじれ角がθCを越えるまで継続し、それ以
降では第5図(C)に示すように粘性減衰リブ33と減
衰リブ35とが半径方向で重なり始めるので、これらの
リブ33.35によって粘性トルクTbが生じ始める。
これらのり133.35のラップ長さ12は、変化点で
最も長くなり、それ以降ではラップ長さが次第に短くな
る。そして変化点からリブ33.35の長さ分、更にね
じれると、すなわち変化点からθbの角度ねじれると、
ラップ長さ12が“0”となって粘性トルクTbも“0
”となる。すなわち粘性減衰リブ33と減衰リブ35と
による粘性トルクは、変化点で最大で、これを挟んで±
θbの範囲で次第に小さくなる。
なお1、ねじれ角が大きくなるに従って駆動側部材29
と被駆動側部材28との相対速度が小さくなるので、ス
トッパリブ33と押動リブ34とで生じる粘性トルクT
aより、粘性減衰リブ33と減衰リブ35とで生じる粘
性トルクTbが小さいトルクとなる。
以上の粘性特性を特性線図に示せば第6図(B)のとお
りであって、ねじれ角が“0°”の点を中心にした±θ
aの範囲と変化点を中心にした±θbの範囲とで粘性ト
ルクTa、Tbが生じ、それぞれのトルクTa、Tbは
、ねじれ角が0°′の点および変化点から離れるに従っ
て小さくなる。
なお、第6図(B)は、それぞれの範囲でのねじれ角の
変化速度が一定であると仮定したものである。
以上述べたばね特性と粘性減衰特性とを合せて示すと第
6図(C)のとおりである。この図から知られるように
第1図に示すトルクコンノく一部21では、ねじれ角が
“0°”の点を中心とした±01の範囲で粘性減衰作用
が生じるから、エンジントルクの変動に起因する振動を
低減させる第1ダンパスプリング31a、〜31−Cの
ばね定数が小さく、その結果、シャクリが生じ易いとし
ても、ストッパリブ30および押動リブ34の部分で生
じる粘性トルクが駆動側部材29と被駆動側部材28と
の相対的なねじれ作用を抑制するよう働き、ばね定数の
小さいことに伴うシャクリが効果的に防止される。
また一方、ねじれ角が変化点より大きくなるほどの大き
な衝撃トルクが入力された場合、人力トルクが抜けるこ
とにより、すなわち入力トルクが急激に低下することに
より、第1ダンパスプリング31a、〜31cと第2ダ
ンパスプリング36a、36bが延びてエネルギを放出
するが、第2ダンパスプリング35a、36bはばね定
数が大きいスプリングであるから、ねじね角が変化点以
下になるまでは、第2ダンパスプリング36a。
36bによる大きなねじりトルクが作用し、変化点より
小さいねじれ角になると、そのねじれトルクがなくなる
。この第2ダンパスプリング36a。
36bの弾性エネルギによる一時的な大トルクは、トル
クコンバータ21への入力トルクが一時的に大きくなる
ことと同様な現象であり、したがってばね定数の大きい
第2ダンパスプリング36a。
36bが弾性エネルギを放出することにより、変化点を
中心にしてねしれ角が増減するシャクリが生じるおそれ
がある。しかしながら前述したlルクコンバータ21で
は、第6図fc)に示すように、変化点を中心にして±
θbの範囲で粘性減衰作用が生じるので、シャクリが効
果的に防止される。
またねじれ角が変化点を越えるほどの大きな衝撃トルク
が入力された場合、第2ダンパスプリング36a、36
bが圧縮され始める変化点に対してθbだけ小さい角度
までねじれ角が増大し、た時点、すなわちねじれ角がθ
Cになった時点で、粘性減衰リブ33と減衰リブ35と
による粘性トルクTbが生じ始め、これが入力トルクに
対する抵抗力として作用する。しかもその粘性トルクT
bは変化点まで次第に増大するから、現象のうえでばば
ね特性はθCのねじれ角の状態から次第に変化するのと
同様となる。その結果、上記のトルクコンバータ21で
は、実質上、ばね特性の急激な変化が防止され、出力軸
トルクの急変やそれに伴うショックが生じないので、車
両の乗心地や安定性が良好になる。
なお、エンジンの平均最大トルクによって生じるねじれ
角θが、粘性減衰リブ33と減衰リブ35との初期の開
き角度θCより小さくなるよう構成することが好まし2
い。、すなわち粘性減衰作用は、高粘性油が剪断される
こと番、−より運動エネルギが熱エネルギとしで吸収さ
れ7生じるので、」1記の角度の関係がθ〈θCとなる
よう構成しておけば、Jンジンの出力の一部が粘性減衰
リブ33と減衰リブ35とによる減衰作用によって吸収
されるこ♂が殆んどなく、燃費の悪化を防止することが
できる。
つぎにこの発明の他の実施例を説明すると、第7図ない
し第10図はこの発明の第2実施例を示すもので、前記
第1実施例において被駆動側部材と駆動側部材との両方
に設+3た第2ダンパスプリングが、この実施例では駆
動側部材のみに設けられている。
すなわち第7図ないし第9図はこの実施例のダンパ機構
の被駆動側部材58および駆動側部材59を示すもので
、円板状の部分とその外周部の円筒状部分とを有する環
状の駆動側部材59のうち被駆動側部材58と対向する
面に同心円状の6本の環状リブ59a、59b、・・・
・・・59fが所定の間隔をあけて突出して形成されて
おり、これらの環状リブ598.59b、  ・・・・
・・59fの相互間、すなわち5つの谷部のうち、環状
リブ59b、59C問および環状リブ59d、59e間
を除く残り3つの谷部には、円弧状のストッパリブ60
が、円周を4等分する位置にそれぞれ形成され、これら
のストッパリプ60同士の間には、ばね定数が比較的小
さい第1ダンパスプリング61a、61b、61cが、
2個一組でかつそれぞれの間にスペーサブロック62を
挟み込んだ状態で嵌め込まれている。したがって第1ダ
ンパスプリング61a、〜61cは、3つの谷部ごとに
8個、合計24個使用されている。
そして、第7図に示すように、この駆動側部材59の環
状リブ59b、59c間の谷部には、6対の粘性減衰リ
ブ63が等間隔に形成されている。
これらの粘性減衰リブ63は2条を1組とし、かつ2組
を1対とするものであって、それぞれ対を成している粘
性減衰リブ63同士の間に第2ダンパスプリング66a
が嵌め込まれている。
他方、第8図には被駆動側部材58の正面図を示してあ
り、この被駆動側部材58の駆動側部材59と対向する
面には、前記ストッパリブ60とほぼ同一長さの押動リ
ブ64が形成されている。
これはストッパリブ60と共に第1ダンパスプリング6
1a、〜61cを挟み付けるものであって、ストッパリ
ブ60と凹凸嵌合する位置に設けられいる。また駆動側
部材59側の粘性減衰リブ63と対応する半径位置には
、3条を1組とした減衰リブ65が突出して形成されて
おり、この減衰リブ65は前記粘性減衰リブ63とほぼ
同じ長さであって、被駆動側部材58と駆動側部材59
とのねじれ角が“OQ′″の状態で粘性減衰リブ63の
中間部に位置するよう配列されている。
なお、これらのリブの初期状態での相互位置は第9図に
示すとおりである。
またこれらの被駆動側部材58と駆動側部材59とを対
向させて組付けた状態における両者の間の中空部は、適
当なシール材によって気密状態に保持され、その内部に
シリコンオイル等の高粘性油を適量の空気と共に封入す
ることにより、可変容量型の粘性減衰機構67が形成さ
れている。
なおまたこれら被駆動側部材58と駆動側部材59とは
、前記第1実施例の場合と同様に8、トルクコンバータ
のハウジング内に収容して第1図に示すと同様に組付け
られる。
したがって第7図および第8図に示す構成の駆動側部材
59と被駆動側部材58とを使用したロックアツプクラ
ッチ付きトルクコンバータでは、各ダンパスプリングお
よびリブが以下に述べるように作用して振動を低減し、
またシャクリを防止する。
すなわち第10図(^)〜(0)は前述した第5図(^
)〜(D)と同様の模式図であって、第10図(^)に
示すねじり角“θ°”の状態では、ストッパリブ6Gと
押動リブ64とがその長さの全体で半径方向においてオ
ーバーラツプしており、また減衰リブ65は粘性減衰リ
ブ63の中間に位置していて両者は大きく離れている。
また各ダンパスプリング61a、〜51c、66aは組
付状態以上には圧縮されていない。
第10図(B)はトルクが入力されて粘性減衰リブ63
と減衰リブ65とがラップし始める直前までねじれ角が
大きくなった状態を示しており、この状態では、第1ダ
ンパスプリング61a、〜61cがストッパリブ60と
押動リブ64とによって圧縮され、かつこれらのリブ6
0,64が互いにそれぞれの間から抜は出ていて粘性ト
ルクが生しない状態になっている。これに対して第2ダ
ンパスプリング66aには荷重がかかっていず、また粘
性減衰リブ63と減衰リブ65とは互いにラップしてい
ないから、ここでも粘性トルクは生じない。
ねじれ角が更に大きくなると、第10 tffi (C
1に示すように、粘性減衰リブ63と減衰リブ65とが
半径方向で重なり始め、そのラップ長さ12に応じて粘
性トルクが生じる。
そしてねじれ角が変化点、すなわち粘性減衰リブ63と
減衰リブ65との初期の開き角度θCとこれらのリブ6
3.65の長さに応じた中心角θbとを加えた角度まで
増大すると、これらのリブ63.65が第2ダンパスプ
リング66aを圧縮し始め、かつその時点での粘性トル
クが最大となる。この変化点を越えると、第10図(0
1に示すにようにこれらのリブ63.66aのラップ長
さ12が短くなり、第2ダンパスプリング66aの圧縮
量が多くなるとともに、粘性トルクが次第に低下する。
したがってこの第2実施例においても、第1ダンパスプ
リング61a、〜61cのばね定数を小さくすることに
より、エンジントルクの変動に起因するこもり音の発生
を効果的に防止することができ、またばね定数を小さく
することに伴うシャクリの発生を粘性減衰機構67によ
って防止することができる。さらにばね特性が二段に変
化するが、大きい衝撃トルクが入力された場合には第2
ダンパスプリング66aがそのトルクの一部を吸収して
過負荷を防止し、またシャクリの発生も第1実施例にお
けると同様にして防止することができる。そして上記の
第2実施例では、第2ダンパスプリング66aを駆動側
部材59にのみ組付は乞構成としたので、組付は作業性
が向」ニする。
第11図ないし第14図はこの発明の第3実施例を示す
もので、前記第1.第2実施例においては粘性減衰リブ
および減衰リブを等間隔に設けて、ねじれ角が所定の角
度以上になった時点で粘性トルクが発生する構造とした
が、この第3の実施例は、これに加えて、小さい粘性ト
ルクが常時発生する構造としたものである。
すなわち第11図および第12図に示すように、円周方
向で隣り合う粘性減衰リブ63同士の間には、これらの
リブ63を連結するように厚さの薄い円弧状の中間リブ
63aが一体に形成されており、被駆動側部材58に形
成した減衰リブ65が、この中間リブ63aを所定の隙
間をあけて挟んだ状態で円周方向に相対的に移動するよ
うになっている。その他の構成は上述した第2実施例と
同じなので、同一の部分あるいは同一の部材に第2実施
例と同一の符号を付してその説明を省略する。
したがって減衰リブ65は、入力トルクに応じたねじれ
角の増大に従って、粘性減衰リブ63の中間の位置から
いずれか一方の粘性減衰リブ63側に相対的に移動する
。その状況を、前述した第10図(^)〜(D)と同様
な模式図である第13図(^)〜(D)に示してあり、
減衰リブ65が粘性減衰リブ63と半径方向で重なり始
めるまで、すなわち第13図(^)および(Bl に示
す状態では、減衰リブ65と中間リブ63aとが相対的
に剪断方向に移動するので、ここで粘性トルクが生じる
しかしながら中間リブ63aが薄肉であるために、これ
らのリブ65.63aの隙間が広く、その結果、発生す
る粘性トルクは小さい。
そして第13図 (C)および+DJに示すように、減
衰リブ65が粘性減衰リブ63の間に入り込むと、粘性
減衰リブ63が厚肉であるために両者のリブ65,63
の間の隙間が狭くなり、比較的大きい粘性トルクが両者
のリブ63.65のラップが解消するまで発生する。
なお、第1ダンパスプリング61a、〜61Cおよび第
2ダンパスプリング66aの作用およびストッパリブ6
0および押動リブ64の作用は上述した第2実施例と同
様である。
したがって上記の第3実施例においては、第14図に特
性線図で示すように、ストッパリブ60および押動リブ
64の中心角01以上でかつ粘性減衰リブ63と減衰リ
ブ65との初期開き角θC以下の範囲でも、中間リブ6
3aを設けたことによる粘性トルクが生じ、その結果、
エンジンの定格出力での走行中には常時粘性減衰作用を
行なうことになるので、エンジンのトルク変動に起因す
るシャクリの防止効果に優れたものとなる。また当然、
上記の第2実施例で得られる効果と同様の効果も得るこ
とができる。
なお、前記各実施例においては粘性減衰リブ33.35
,63.65を、周方向へ等間隔に配置して、複数箇所
において粘性トルクが同時に発生するようにしたが、前
記各リブの間隔を違えれば、2段折れのねじれ特性を3
段、4段と多段化できる。またその場合、各ばね特性変
化点の近傍で作用する粘性減衰機構を設ければ、ばね特
性が変化することに起因するショックを低減することが
できる。
さらに上記の各実施例では、ばね特性が変化するねじれ
角の前後で粘性減衰作用が生じるように構成したが、こ
の発明は上記の各実施例に限定されるものではなく、粘
性減衰作用が生じる角度範囲は、変化点より小角度側の
所定の角度範囲あるいは変化点より大角度側の所定の角
度範囲のいずれか一方であってもよく、その場合、それ
ぞれの角度範囲に変化点を含んでもよく、あるいは含ま
なくてもよい。
発明の効果 以上、説明したようにこの発明によれば、ねじれ角の増
大に伴ってばね特性が変化するダンパ機構であって、そ
のばね特性が変化する前後のいずれか一方で粘性減衰作
用が生じるよう構成しであるので、ねじれ角かばね特性
の変化する角度以上となるような衝撃トルクが入力され
た場合であっても、ばね特性が変化する付近でのシャク
リを効果的に防止し、乗心地や車両の安定性を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第6図は、この発明の第1実施例を示すも
ので、第1図はトルクコンバータを示す断面側面図、第
2図はダンパスプリングを装着した状態の駆動側部材の
正面図、第3図は被駆動側部材の正面図、第4図は第1
図のmV−TV線断面図、第5図(^)〜(D)はダン
パスプリングと粘性減衰リブとの関係を直線状に展開し
て示す模式図、第6図(A)〜(C)はねじれ特性と発
生する粘性トルクとの関係をそれぞれ示す線図、第7図
ないし第10図は第2実施例を示し、第7図はダンパス
プリングを装着した状態の駆動側部材の正面図、第8図
は被駆動側部材の正面図、第9図は駆動側部材と被駆動
側部材とを衝合した状態の断面図、第10図(A)〜(
D)はダンパスプリングと粘性減衰リブとの関係を直線
状に展開して示す模式図、第11図ないし第14図は第
3実施例を示し、第11図はダンパスプリングを装着し
た状態の駆動側部材の正面図、第12図は駆動側部材と
被駆動側部材とを衝合した状態の断面図、第13図は(
^)〜(D)はダンパスプリングと粘性減衰リブとの関
係を直線状の展開して示す模式図、第14図はねじれ特
性と発生する粘性トルクとの関係を示す線図、第15図
および第16図は従来例を示し、第15図は従来のロッ
クアツプクラッチ付きトルクコンバータを示す縦断側面
図、第16図はそれに設けられているダンパ機構を示す
部分断面正面図である。 21・・・トルクコンバータ、  23・・・ハウジン
グ、23a・・・フロントカバー、 24・・・ポンプ
インペラ、  25・・・タービンランナ、  26・
・・ステータ、27・・・出力軸、 28・・・被駆動
側部材、 29・・・駆動側部材、 29a、29b 
〜29f、59a。 59b〜59f・・・環状リブ、  30.60・・・
ストッパリブ、  31a、31b、31c、61a。 61b、61c・・・第1ダンパスプリング、 33゜
63・・・粘性減衰リブ、 63a・・・中間リブ、 
34.64・・・押動リブ、  35.65・・・減衰
リブ、36.66・・・第2ダンパスプリング、 39
・・・ロックアツプクラッチ、 40・・・摩擦材。 出願人  トヨタ自動車株式会社 代理人  弁理士 渡 辺 丈 夫 第2図 第3図 36t) 第4図 第5図(C) 第7図 第8図 第9図 第10図(D) 第11図 剃2図 第13図(A) 第14図 転 転

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】  ポンプインペラを一体に連結した入力要素と、タービ
    ンランナを一体に連結した出力要素と、前記入力要素に
    選択的に係合させることにより入力要素から出力要素に
    動力を伝達するロックアップクラッチと、ロックアップ
    クラッチに負荷されるねじりトルクに応じて圧縮される
    ダンパスプリングとを有し、前記ダンパスプリングを圧
    縮する方向の所定のねじれ角度においてばね特性が変化
    するロックアップクラッチ付き流体伝動装置のダンパ機
    構において、 ばね特性が変化する前記所定のねじれ角度以上の所定の
    角度範囲および以下の所定の角度範囲の少なくともいず
    れか一方の角度範囲で、ねじり作用に対して抵抗力を生
    じる粘性減衰機構が設けられていることを特徴とするロ
    ックアップクラッチ付き流体伝動装置のダンパ機構。
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