JPH04168422A - 液晶表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は、液晶表示装置に関する。

（ロ）従来の技術 従来、電気光学効果を利用しｆ二表示素子としてネマテ
ィック液晶を用いたＴＮ型や、ＳＴＮ型のものが実用化
されている。まに強誘電性液晶を用い１こものも提案さ
れている。これらは偏光板を要するものであり、また配
向処理を必要とするものである。一方、偏光板を要さず
液晶の散乱を利用したものとして、動的散乱（ＤＳ）効
果および相転移（ＰＣ）効果がある。近年、偏光板を要
さずしかも配向処理を不要とするものとして液晶の散乱
を利用し１こ高分子物質中に液晶か分散した表示素子が
提案されている。

例えば、特表昭５８−５０１６３１号公報には、ポリビ
ニルアルコール水溶液中に正の誘電率異方性を有するネ
マティック液晶を混合して液晶が懸濁したエマルジョン
をつくり、これを透明電極を有する基板に塗布し、水分
を蒸発させＰＶＡ膜中に正の誘電率異方性を有する液晶
を分散した膜を作製し１こ後、これに透明電極を有する
基板を貼り合わせて液晶表示素子にした提案がなされて
いる。

ま１：特表昭６１−５０２１２８号公報には、エボキノ
樹脂、硬化剤及び液晶を混合して溶解し、これを−対の
透明電極を有する基板により挟持し１こ後、加熱してエ
ポキノ樹脂を硬化させ、エポキノ樹脂中に正の誘電率異
方性を有する液晶を分散させｆこ液晶表示素子が提案さ
れている。

分散剤としては、上記以外にはアクリル系、ウレタン系
等の一般的な高分子物質を用いた液晶表示素子も提案さ
れている。

（ハ）発明が解決しようとする課題 従来の代表的なボリヒニルアルコール、エボキノ系、ア
クリル系、ウレタン系等の透明な高分子物質中に正の誘
電率異方性を有する液晶を分散させた素子は、スタティ
ック駆動が可能でコントラストの良好な表示特性が得ら
れる理想的な等価回路（第４図）で表わされるものでな
く、第６図に示すように、コンデンサＣＬＣの役目をす
る液晶層６には外部からの混入、あるいは液晶化合物の
分解等による導電性不純物に起因する大きい抵抗成分子
（等価的に抵抗ＲＬＣの役目をする）が存在する。この
ために液晶層６に充電された電圧Ｖつは第７図に示すよ
うに液晶層を通して放電し、時間と共に減衰することに
なり、液晶層に加わる実効値電圧は低下することになる
。液晶は電圧に対して累積応答効果を示す１こめに、表
示特性は液晶に印加され１こ実効値電圧に依存し、実効
値電圧か小さくなる種表示コントラストは低下すること
になる。そこで液晶層に印加される実効値電圧の低下の
程度を評価するためのパラメーターとして、■Ｄ電圧の
実効値と液晶層の抵抗成分が無限に高いと想定した場合
に於けるｖｌ）’！圧の実効値の比を保持率として定義
する。

上記従来の透明な高分子物質を用いた液晶素子は、第１
表に示すように、保持率か低く、表示コントラストが悪
くなるという問題点かあった。また第１表は素子を作製
した初期の保持率（室温２５°Ｃ）であるが、時間が経
つにつれて、保持率かさらに低下するという問題点も確
認し１こ。

第１表 この発明は、上記問題を解決するためになされｒこもの
であって、保持率が高く表示コントラストの良好な液晶
表示装置を提供しようとするものである。

（ニ）課題を解決するための手段 この発明によれば、信号電極及び走査電極の絶縁層を介
した各交点にスイッチンクトランジスタと表示絵素電極
が形成され１こ第一の基板と、少なくとも表示絵素電極
に対向する範囲に対向電極か形成され１こ第二の基板を
相対向するように配置し、該基板間に液晶層を配置し、
その液晶層が透明なフッソ系高分子物質中に正の誘電率
異方性を有する液晶を分散又は含浸してなることを特徴
とする液晶表示装置が提供される。

この発明においては、液晶層が透明なフッソ系高分子物
質中に正の誘電率異方性を有する液晶を分散してなる。

上記透明なフッソ系高分子物質は、分極性か小さくイオ
ン発生か少ないと共に化学的にも不活性て誘電特性に優
れ１こものがよく、例えばフッ化ビニリデン−テトラフ
ルオロエチレン共重合物、フッ化ヒニリデンークロロト
リフルオロエチレン共重合物、フッ化ヒニリデノーテト
ラフルオロエチレンーヘキサフルオロプロピレン共重合
物、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重
合物、ポリトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロ
エチレン、ポリフルオロアルキルメタクリレート、テト
ラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合
物、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキン
エチレン共重合物等を用いることかできる。

上記正の誘電率異方性を有する液晶は、公知の液晶を用
いることかでき、例えばＺＬＩ−３２１９（メルり社製
）、Ｅ７、Ｅ８　（ＢＤＨ社製）、ＧＲ−６３（チッソ
社製）等を挙げることができる。

上記透明なフッソ系高分子物質中へ、の正の誘電率異方
性を有する液晶の分散は、例えば次の方法を用いて行う
ことができる。

第１は、正の誘電率異方性を有する液晶とフッソ系重合
性組成物とからなる均一な混合溶液を第一、第二の基板
間に満たした後、フッソ系重合性組成物を重合させ硬化
させることで液晶を透明なフッソ系高分子物質中に分散
する方法である。

フッソ系の重合性組成物としては、例えば、テトラフル
オロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンからなる組成
物等を用いることができる。第一、第二の基板は公知の
方法によって作製することができる。

第２は、あらかじめ第−及び第二の基板間に透明なフッ
ソ系の高分子物質よりなる多孔体を形成し、多孔体中に
正の誘電率異方性を有する液晶を含浸させる方法である
。フッソ系の高分子物質よりなる多孔体の形成は、公知
の方法によって行うことができる。

第３は、フッソ系高分子物質、正の誘電率異方性を有す
る液晶及び溶媒とを混合して塗布液を作製し、この塗布
液を第−及び／又は第二の基板に塗布し、溶媒を揮発に
よって除去して液晶を透明な高分子物質中に分散する方
法である。

この発明においては、信号電極及び走査電極の絶縁膜を
介した各交点にスイッチングトランジスタと表示絵素電
極が形成された第一の基板と、少なくとも表示絵素電極
に対向する範囲に対向電極が形成された第二の基板を相
対向するように配置し、これらの基板間に正の誘電率異
方性を有する液晶か透明なフッソ系高分子物質中に分散
又は含浸した上記液晶層を配置してアクティブマトリク
ス型液晶表示装置を構成することができる。

（ホ）作用 透明なフッソ系高分子物質が、液晶層の電圧保持率を高
くし、液晶層に充電された電圧の放電量を低減する。こ
れにより良好な表示特性を有し、信頼性の観点からも優
れた液晶表示装置が実現できる。

（へ）実施例 以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明する。

尚、これによって本発明か限定されるものではない。

実施例１ 液晶層用塗布液の作製 フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体４
０部、正の誘電率異方性を有する液晶ＺＬ１−３２１９
　（メルク社製）６０部及び溶媒のテトラヒドロフラン
１５０部を混合し均一に溶解して液晶層用塗布液を作製
する。

液晶層の形成 第１図（ａ）及び（ｂ）に示すように、複屈折性のない
ガラスからなる透明絶縁基板４の上にＩＴＯによって形
成された信号電極１、走査電極２などのパスラインのほ
かに絵素電極３とこれに対応付けられたスイッチングト
ランジスタ１ｏをマトリクス状に配列して形成してアク
ティブマトリクス駆動方式の表示電極基板（第一の基板
）７を構成する。上記スイッチングトランジスタ１０と
しては、ａ−Ｓｉ薄膜トランジスタ（ＴＰＴ）を形成す
る。

この上に、上記液晶層用塗布液を塗布し加熱乾燥して正
の誘電率異方性を有する液晶がフッ化ビニリデン−テト
ラフルオロエチレン共重合体中に分散した液晶層を形成
する。

液晶表示装置の作製 第１図（ａ）及び（ｂ）に示すように、上記液晶層が形
成された第一の基板上に、同じくガラスからなる透明絶
縁基板４°上にＩＴＯによって形成された対向電極５を
有する第二の基板を配置する。

この後、エボキノ樹脂からなるシール６によって液晶層
を封止して液晶表示装置を作製する。

液晶表示装置の作動 −つの表示絵素に着目した場合には、その等価回路及び
駆動電圧波形は第４図、及び第５図（ａ）から（ｃ）に
示すようになる。同図において、走査電極２に印加され
た走査信号ｖｃ、によりトランジスタｌＯがＯＮ状態に
なると信号電極Ｖｓか液晶層６（等価的にコンデンサＣ
ＬＣの役目をする）に充電され、再びトランジスタ１０
がＯＮ状態になるまでの時間保持されることになる。こ
の結果、液晶層６にはＶｏの電圧が加わることになり、
スタティック駆動と同様の良好な表示特性が得られる。

保持率の測定 この液晶表示装置を用いて第３図に示す保持率測定装置
により保持率の値を測定した。この測定装置は、電極間
に電圧を印加するためのスイッチングトランジスタ（Ｆ
ＥＴ）と駆動回路、さらに液晶層に蓄えられた電荷の放
電を測定するための回路により構成されている。この液
晶セルの保持率（室温２５℃）は、９８．０％であった
。また、上記以外のフッソ系高分子としてフッ化ビニリ
デン−クロロトリフルオロエチレン共重合物、フッ化ビ
ニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合物、フッ化ビニリデン−へキサフルオロ
プロピレン共重合物についても同様に９８％以上の高い
値を示した。

比較例１ 実施例Ｉにおいて、フッ化ビニリデン−テトラフルオロ
エチレン共重合体４０部、液晶ＺＬＩ−３２１９６０部
及びテトラヒドロフラン１５０部を混合して液晶層用塗
布液を作製する代わりに、ポリビニルアルコール８部を
蒸留水８０部に完全に溶解させた水溶液に、液晶ＺＬＩ
−３２１９を１２部添加し、ブレンダーミルに上り混合
撹拌して液晶をポリビニルアルコール水溶液中に分散さ
せた乳白色の液晶層用塗布液を作製し、この他は実施例
１と同様にして液晶表示装置を作製した。

この液晶表示装置の保持率は、６０，０％であった。

同様にエポキン系、アクリル系、ウレタン系についても
保持率の評価を行っ１こ。それらの結果については前記
第１表に示した通りであった。

実施例２ 第２図は実施例１で作製した液晶表示装置を用いたプロ
ジェクション装置の構成を示す。第２図において画像表
示は、液晶表示装置ＩＩに投射用光源１２による光を熱
線カットフィルター１３とコンデンサーレンズ１４によ
り介した平行光を入射し、液晶表示装置１１を通過した
光はレンズ１５により集光し、絞り１６を介して投射レ
ンズ１７によりスクリーン１８上に画像を投影して行っ
た。

以上のようにして、作製されたスイッチングトランジス
タを付加した液晶表示装置を用いたプロジェクション装
置は、高コントラスト（５０：、１以上）で表示品位の
高いものであった。また５０℃、５００時間の通電エー
ジング試験後でも、表示ムラ等なく高コントラストで表
示品位の高いものであった。一方、分散媒体として比較
例１のポリビニルアルコールを用いた場合には、表示品
位が十分ではなく、５０℃、５００時間の通電エージン
グ試験後には、コントラストの低下と共に表示ムラ等が
発生した。

さらに、透明なフッソ系高分子物質がスポンジ状等の多
孔体であり、これに液晶を含浸させた場合について、ス
イッチングトランジスタを付加した液晶表示素子を用い
たプロジェクション装置でも、同様に高コントラストで
表示品位が高く、５０℃、５００時間の通電エージング
試験後でも表示ムラ等な（、高コントラストで表示品位
の高いものであった。

（ト）発明の効果 以上のように本発明に従えば、λ−９ｉＴＦＴやｐ　５
ｉＴＦＴ等のスイッチングトランジスタを付加した液晶
表示装置に、正の誘電率異方性を有する液晶を分極性か
小さく、化学的に不活性で安定なフッソ系の高分子物質
中に分散させた液晶層を用いることにより、保持率の高
い、したがって表示品位に優れ、高信頼性を有する液晶
表示装置を掛供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）、（ｂ）は本発明の実施例で作製したマト
リクス型液晶表示装置の説明図、第２図は同じく液晶表
示装置を用いたプロジェクション装置の説明図、第３図
は液晶の保持率を測定するシステムの説明図、第４図は
１つの絵素の理想等価回路の説明図、第５図は第４図の
駆動電圧波形の説明図、第６図は１つの絵素の現実の等
価回路の説明図、第７図は第６図の駆動電圧波形の説明
図である。 １・・・・・・信号電極、２・・・・・・走査電極、３
・・・・・・絵素電極、 ４・・・・・・透明絶縁基板（ガラス基板）、４°・・
・・・・透明絶縁基板（ガラス基板）、５・・・対向電
極、６・・・・・・液晶層、７・・・・・表示用電極基
板（第一の基板）、８・・・対向電極基板（第二の基板
）、９・・・・ソール、 ＩＯ・・・・スイッチングトランジスタ、ＩＩ・・・・
液晶表示装置、１２・・・・・・光源、１３・・・・・
熱線カットフィルター、１４・・・・・・コンデンサー
レンズ、１５・・・・・・レンズ、１６・・・・・・絞
り、１７・・・・投射レンズ、Ｉ８・・・・・・スクリ
ーン。 ＋、二＝ｉ−＝ト□ 笥１！Ｉ！Ｉ（ｃｌ）　　　　　　　＄１　　！（ｂ）
ｉ＊２ｍ 第３図 哨４ＷＩ 斡　５１！Ｆ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、信号電極及び走査電極の絶縁層を介した各交点にス
   イッチングトランジスタと表示絵素電極が形成された第
   一の基板と、少なくとも表示絵素電極に対向する範囲に
   対向電極が形成された第二の基板を相対向するように配
   置し、該基板間に液晶層を配置し、その液晶層が透明な
   フッソ系高分子物質中に正の誘電率異方性を有する液晶
   を分散又は含浸してなることを特徴とする液晶表示装置
   。 ２、前記液晶層が、正の誘電率異方性を有する液晶とフ
   ッソ系重合性組成物とからなる均一な混合溶液を第一、
   第二の基板間に満たした後、フッソ系の重合性組成物を
   重合させ硬化させることで液晶を透明なフッソ系高分子
   物質中に分散させて形成されている請求項１記載の液晶
   表示装置。 ３、前記液晶層が、あらかじめ、第一、第二の基板間に
   透明なフッソ系の高分子物質よりなる多孔体を形成し、
   多孔体中に正の誘電率異方性を有する液晶を含浸させて
   形成されている請求項１項記載の液晶表示装置。