JP3714796B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置に関する。特に、パーソナルコンピュータ、ワープロ、アミューズメント機器、テレビジョン装置などの平面ディスプレイやシャッタ効果を利用した表示板、窓、扉、壁などに好適に用いられる、広視野角特性を有する液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで、本発明者らにより、液晶ディスプレイの広視野角化を目指してASM(Axially Symmetric Aligned Microcell)モードについての研究が行われている。
【0003】
ASMモードを作製する技術は、特開平6-301015号、特開平7-120728号公報、または特開平6-177075号公報に記載されるように、対向する一対の基板の内側に凸状の高分子壁を設け、次いで、この基板間に、少なくとも液晶材料と高分子材料とを含む混合物を注入し、液晶材料と高分子材料との相分離を利用して、高分子壁間で液晶分子を軸対称状に配向させる技術である。この技術による液晶表示装置400は、図4(a)に示すように、基板401,402の間に液晶領域408と高分子領域407とを有する表示媒体が配設され、液晶領域408に含まれる液晶分子409が対称軸406に対して軸対称となった構造を有する。そして、中間調表示および黒表示の際は、図4(b)および(c)に各々示すように液晶分子の傾きが変化し、2方向A,Bで同様の表示が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のASMモードでは、誘電率異方性△εが正の液晶材料を使用している。この表示モードは液晶分子が軸対称配向しているので、すべての方向において優れた表示特性を有するが、液晶分子の軸対称配向を得るために複雑な温度制御を要する相分離工程が必要となる。さらに、得られる軸対称配向は不安定であり、特に高温において表示品質の信頼性に欠けるという問題がある。
【0005】
これらの問題を解決するための手段として、本発明者らは、特願平8-341590号において、凸状の高分子壁を設けた一対の基板間に誘電率異方性△εが負の液晶材料を配設し、両基板の液晶層に接する表面に垂直配向層を設ける方法を提案している。この方法により、相分離工程が不要となり、安定で均一な軸対称配向が得られる。さらに、この液晶表示装置はノーマリーブラックであるため、高コントラストな表示が可能である。
【0006】
しかし、垂直配向層を用いた液晶表示装置においては、垂直配向層の残留電圧(液晶セルに印加され、印加停止後も液晶層に残留する電圧)が大きく、焼き付き残像が大きな問題となっている。さらに、ASMモードでは、液晶分子と液晶層中に分散した高分子との相互作用に起因する焼き付き残像も見られる。特に、△εが負の液晶材料と垂直配向層とを使用するASMモード(n型ASMモード)の液晶表示装置によれば、非常に大きな残留電圧が観測され、その結果、焼き付き残像が非常に目立つという問題がある。実際、このような液晶表示装置においては、格子縞等のパターンを室温で数分〜数十分間表示し続けた後パターンを消した場合、数分間以上そのパターンが目立つ状態で残る場合がある。
【0007】
以上のように、残留電圧および液晶と高分子との相互作用に起因する表示画像の焼き付け残像が発生しにくいn型ASMモードの液晶表示装置が望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、液晶と高分子との相互作用に起因する表示画像の焼き付け残像が発生しにくいn型ASMモードの液晶表示装置を提供することにある。本発明者らは、表示画像の焼き付け残像と液晶層を形成するために用いられる光反応性モノマーおよび重合開始剤との関係に注目し鋭意研究した結果、重合開始剤を光反応性モノマーに対して特定の濃度で用いることにより、液晶と高分子との相互作用を減少させ、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示装置は、一対の基板と、該一対の基板間に配設された液晶層とを有し、該液晶層における各絵素領域に電圧がそれぞれ印加される液晶表示装置であって、前記各絵素領域を取り囲んで一方の基板に設けられた凸部と、該凸部を覆って該一方の基板の全面に設けられた垂直配向層と、他方の基板に設けられた垂直配向層とを有し、該液晶層が、少なくとも負の誘電異方性を有する液晶材料と光反応性モノマーと重合開始剤とを含む混合物から形成され、該光反応性モノマーが2官能または3官能であって、該重合開始剤の量が、該光反応性モノマーに対して1重量%以上5重量%以下であり、電圧無印加時には、該液晶層の液晶分子が該一対の基板に対してほぼ垂直に配向し、電圧印加時には、該液晶分子が絵素領域毎に軸対称状に配向する。
【0010】
好適な実施態様においては、上記光反応性モノマーの量は、上記混合物全体の重量を基準にして0.1〜5%である。
【0011】
好適な実施態様においては、上記液晶層のリタデーションは300nm〜500nmであり、該液晶層の液晶分子のツイスト角は45〜110°である。
【0012】
以下、本発明の作用について説明する。
【0013】
本発明によれば、負の誘電異方性を有する液晶材料と光反応性モノマーと重合開始剤とを含み液晶層を形成する混合物において、重合開始剤の量が、光反応性モノマーに対して1重量%以上5重量%以下である。重合開始剤をこのような量で用いることにより、焼き付け残像が低減され、かつ、安定なASM配向が速い応答速度で得られる。以下、詳細に説明する。
【0014】
光反応性モノマーに対する重合開始剤の濃度が低いほど、焼き付き残像の程度が低くなる。これは、以下の理由による:重合開始剤濃度が低いと、重合反応はゆっくりと進む。本発明で用いられるモノマーは好ましくは2官能であるので、重合は枝分かれしながら進む。従って、得られる高分子は、全体として網目状構造を有すると考えられる。重合反応の反応速度が遅い場合には、枝分かれの度合いが小さく、網目のサイズは大きくなる。重合反応の反応速度が速い場合には、枝分かれの度合いが大きく、網目のサイズは小さくなる。液晶分子近傍の高分子網目のサイズが小さいほど、液晶分子と高分子との相互作用が強くなる。液晶分子と高分子との相互作用が強いほど残像の程度も大きくなるので、重合開始剤濃度が高いほど残像は強くなる。例えば、光反応性モノマーに対する重合開始剤の濃度が25重量%である混合物を用いる、特願平8-341590号で提案された液晶パネルにおいては、残像が非常に大きな問題となる。従って、残像を低減するためには、光反応性モノマーに対する重合開始剤の濃度をできるだけ低くすることが好ましい。
【0015】
一方、重合開始剤の濃度が低すぎる場合には、重合反応が十分に進まない。重合反応が不十分な場合には、電圧を印加してからASM配向が安定するまでに時間がかかる(例えば、100msec〜数百msec)。この安定化に要する時間(応答速度)は、偏光顕微鏡による観察で十分に認識できるので、重合反応が十分であるか否かは容易に判断できる。重合反応が十分に進んでいる場合には、応答速度は50msec前後である。従って、良好な応答速度を得るためには、重合を進行させるに十分な量の重合開始剤を用いることが好ましい。
【0016】
上記のように、本発明によれば、光反応性モノマーに対して1重量%以上5重量%以下の量で重合開始剤を使用することにより、液晶分子に軸対称状にプレチルトを与えて電圧印加時に液晶分子を倒れる方向を規定し、これにより、応答速度を速くし、かつ、ASM配向を安定させることができる。
【0017】
好ましい実施態様によれば、光反応性モノマーの量は混合物全体の重量を基準にして0.1〜5%である。このような範囲で光反応性モノマーを用いることにより、ASM配向がさらに安定する。さらに、このような範囲で光反応性モノマーを用いると、垂直配向層が良好に機能するので、電圧無印加時に液晶分子が垂直配向からずれることがない。その結果、電圧無引加時に透過率が上昇(光り抜け)することがなく、電圧OFF時の黒状態が良好である。
【0018】
好ましい実施態様によれば、液晶表示装置の液晶層のリタデーションは300nm〜500nmであり、液晶層の液晶分子のツイスト角は45〜110°である。このような範囲のリタデーションおよびツイスト角により、最大駆動電圧における透過率を、効果的に最大値に近づけることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1(a)は、本発明の好ましい実施形態による液晶表示装置の概略平面図であり、図1(b)は、(a)の液晶表示装置のA-A'線による断面図である。
【0020】
図1(a)および(b)に示すように、液晶表示装置100は、一対の基板32と37との間に、誘電異方性(Δε)が負(n型)の液晶材料(液晶分子)を含む液晶層40を備える。一方の基板32には、透明電極(ITO)31が所定のパターンで設けられ、さらに、ブラックマトリクス33が所定のパターンで(例えば、非絵素領域に対応して)設けられている。ブラックマトリクス33上には、スペーサ34と、好ましくは凸部35とが設けられている。スペーサ34の高さは例えば約6μmであり、凸部35の高さは例えば約3μmである。スペーサ34および凸部35を覆って、垂直配向膜36が基板32全面に設けられている。もう一方の基板37には、対向電極38および垂直配向膜39がこの順に設けられている。電圧印加時に軸対称配向(例えば、放射状、渦巻き状、同心円状(タンジェンシャル状)配向)を呈する液晶領域が、凸部35によって包囲される領域に規定される。通常、液晶領域は、絵素領域41に対応して規定される。
【0021】
電圧無印加時には、液晶層の液晶分子は、垂直配向層の配向規制力によって、基板に垂直な方向に配向している。この液晶表示装置は、電圧無印加状態では暗視野を呈する(ノーマリーブラックモード)。電圧を印加すると、負の誘電異方性を有する液晶分子に、液晶分子の長軸を電界の方向に対して垂直に配向させる力が働くので、液晶分子が基板に垂直な方向から傾く(中間調表示状態)。
【0022】
図1(a)に示すように、本発明の液晶表示装置100は、好ましくは、絵素領域を取り囲むように(すなわち、非絵素領域に対応して)凸部35を有する。凸部35を設けることにより、軸対称配向を呈する液晶領域の位置および大きさが規定される。凸部35は、絵素領域間の液晶分子の相互作用を弱めるために設けられる。
【0023】
液晶層40は、液晶材料と光反応性モノマーと重合開始剤とを含む混合物から形成される。液晶材料は、負の誘電率異方性(Δε<0)を有する、いわゆるn型の液晶材料である。Δεの絶対値の大きさは、用途により適宜設定できる。一般的には、駆動電圧を低下させる観点から、大きな絶対値を有することが好ましい。例えば、Δεは、−1.0〜−8.0の範囲である。
本発明に用いられる光反応性モノマー(光硬化性樹脂)は、任意の適切な光反応性モノマーであり、例えば、アクリレート系モノマー、メタアクリレート系モノマー、スチレン系モノマー、およびこれらの誘導体が挙げられる。好ましくは、これらのモノマーは多官能(2官能または3官能)である。混合物中の光反応性モノマーの量は、モノマーの種類、液晶表示装置の用途などに応じて適宜変化し得るが、好ましくは、混合物全体の重量を基準にして約0.1〜5%である。約0.1%より少ないと、軸対称配向状態を硬化した樹脂によって安定化することができない場合が多く、約5%を越えると、垂直配向層の効果が阻害され、電圧無印加時に液晶分子が垂直配向から大きくずれて配向するので、透過率が上昇(光り抜け)し、電圧OFF時の黒状態が劣化する場合が多い。
【0024】
本発明に用いられる重合開始剤は、任意の適切な重合開始剤(好ましくは、光重合開始剤、例えば、Irgacure 651(チバガイギー社製))である。混合物中の重合開始剤の量は、光反応性モノマーに対して1重量%以上5重量%以下、好ましくは2重量%以上3重量%以下である。1重量%より少ないと、光反応性モノマーの重合が十分に進まない場合が多い。5重量%を超えると、焼き付き残像が大きくなる。
【0025】
液晶層40のリタデーション(d・Δn)は、好ましくは約300nm〜約500nmである(ここで、Δnは、液晶セルを作製したときの液晶分子の見掛けの屈折率の異方性(最大駆動電圧での値)であり、dは、液晶層の平均厚さである)。液晶層40における液晶分子のツイスト角(最大駆動電圧印加時)は、好ましくは45〜110°(さらに好ましくは、約90°)である。電圧透過率曲線において透過率が高く、かつ、安定な軸対称配向が得られるからである。本発明はn型の液晶分子を用いているので、液晶分子の見掛け上のツイスト角は電圧に依存する。電圧無印加時のツイスト角はほぼ0°で、電圧の増加に伴いツイスト角が増加し、十分な電圧を印加すると、液晶材料固有のツイスト角に近づく。最大駆動電圧におけるツイスト角とリタデーションは、両者がともに好ましい範囲内にあるときに、さらに効果的に透過率を最大値に近づけることができるので、さらに好ましい。
【0026】
垂直配向層36および39は、液晶分子を垂直に配向させる表面を有する任意の適切な層であり得る。垂直配向層を形成する材料は、無機材料でも有機材料でもよい。例えば、ポリイミドタイプ(JALS−204(日本合成ゴム)、1211(日産化学))、無機系(EXP−OA003(日産化学工業))などが使用され得る。
【0027】
【実施例】
(実施例1)
図1(a)および(b)に示すような液晶表示装置を以下の手順で作製した。
【0028】
ITO31をパターニングしたガラス基板32上に、モリブデンをパターニングしてブラックマトリクス33を形成した。ブラックマトリクス上に、感光性ポリイミドで高さ約6μmのスペーサ34を形成し、さらにブラックマトリクスの内側に高さ約3μmの凸部35を形成した。さらに、この上に垂直配向膜(ポリイミド膜)をスピンコートし、垂直配向層36を形成した。なお、絵素部41のサイズは120×120μmであった。
【0029】
別のガラス基板37に、ITO38および垂直配向層39を形成した。
【0030】
基板32と37とを、それぞれの垂直配向層36と39とが対向するようにして貼り合わせた。
【0031】
一方、n型液晶材料(Δε=−4.0、Δn=0.08、セルギャップ6μmで90°ツイストとなるように液晶材料固有のツイスト角を設定)と、光反応性モノマー(2官能アクリレート)と、重合開始剤とを含み、重合開始剤濃度が異なる4種類の混合物を調製した。4種類の混合物について、光反応性モノマーの量は、混合物全体の重量を基準にして0.4重量%であり、重合開始剤の量は、光反応性モノマーに対してそれぞれ5、10、20および24重量%であった。
【0032】
上記のようにして貼り合わせた基板に、上記4種類の混合物をそれぞれ注入し、4種類の液晶セルを作製した。注入後、3Vrms、60Hzの矩形波を印加しながら紫外線露光(照射強度5mW/cm2;照射時間10分)を行い、光反応性モノマーを重合させた。
【0033】
これらの液晶セルについて、以下のようにして残像強度を評価した。
【0034】
25℃で、液晶セルの電圧−透過率特性(V−T特性)を大塚電子LCD-5100で測定した。その後、10Vrms、60Hzの矩形波を10分間印加し、その直後に再度V−T特性を測定した。1回目の測定での透過率をT1(V)とし、2回目の測定での透過率をT2(V)とした。
【0035】
1回目と2回目での透過率の変化の割合が残像強度に対応する。残像強度を、ΔT(V)=(T2(V)−T1(V))/T1(V)
で定義する。ΔT(V)は、図2に示すように、閾値電圧付近でピークを有する。このピーク値をΔTmaxと定義する。
【0036】
上記4種類の液晶セルについて、重合開始剤濃度とΔTmaxとの関係を調べた。結果を図3に示す。図3から明らかなように、重合開始剤濃度が低いほどΔTmaxの値が小さい。
【0037】
この評価方法は、後述の実施例2に記載するような、パネルにパターンを表示して残像評価を行う方法に比べて、簡便に残像の程度を評価することができる。
【0038】
T1(V)は初期状態での電圧−透過率特性である。すなわち、T1(V)は、パネルの評価での電圧を印加していない領域(ここではノーマリーブラックモードなので黒い領域、すなわち黒地の背景部分)で、各電圧を印加したときの透過率を表す。T2(V)は電圧印加後の電圧−透過率特性である。すなわち、T2(V)は、パネルの評価での電圧を印加した領域(白く見える領域、すなわち格子縞の部分)で、各電圧を印加したときの透過率を表す。従って、ある電圧V1での差ΔT(V1)は、パネル評価での黒地の背景と、格子縞を表示した後にV1の電圧をかけたときの背景部分と格子縞部分との透過率の違い、すなわち残像の程度を表す。
【0039】
(実施例2)
TFT基板上に実施例1と同様にしてスペーサおよび凸部を形成した。このTFT基板と、カラーフィルタを備える対向基板とを貼り合わせた。重合開始剤濃度が1、2、5および10重量%となるように混合物を調製したこと以外は実施例1と同様にして、重合開始剤濃度の異なる4種類のTFTパネルを作製した。
【0040】
このパネルに絵出し用回路を接続し、画像信号源としてパターン発生機を接続した。
【0041】
以下の手順で、残像の程度を目視により観察した。
【0042】
室温で、パネルに格子パターン(黒地に白の格子縞)を表示し、30分間放置した。その後、画面全体を白から黒へ順次階調を落としながら残像の様子を観察した。結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
残像は、いずれの場合にも黒に非常に近い階調でのみ見られ、残像の程度は、表1から明らかなように、重合開始剤濃度が高いほど強かった。
【0045】
さらに、偏光顕微鏡でスイッチング時の応答挙動を観察したところ、重合開始剤濃度がそれぞれ2、5および10重量%のパネルでは応答速度は十分速かったが、重合開始剤濃度が1重量%のパネルでは応答に若干の遅れが見られた。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、光反応性モノマーに対して1重量%以上5重量%以下の量で重合開始剤を使用することにより、液晶と高分子との相互作用に起因する表示画像の焼き付け残像が発生しにくいn型ASMモードの液晶表示装置が得られる。さらに、このような量で重合開始剤および光反応性モノマーを使用することにより、液晶分子に軸対称状にプレチルトを与えて電圧引加時に液晶分子を倒れる方向を規定し、これにより、液晶分子の応答速度が速く、かつ、安定したASM配向を有する液晶表示装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の好ましい実施形態による液晶表示装置の概略平面図であり、(b)は、(a)の液晶表示装置のA-A'線による断面図である。
【図2】残像強度ΔT(%)と電圧との関係を示すグラフである。
【図3】開始剤濃度とΔTmaxとの関係を示すグラフである。
【図4】ASMモードの液晶表示装置の視角によるコントラストの変化を説明するための概略断面図であり、(a)は白表示時、(b)は中間調表示時、(c)は黒表示時を示す。
【符号の説明】
31 透明電極(ITO)
32、37 基板
33 ブラックマトリクス
34 スペーサ
35 凸部
36、39 垂直配向膜
40 液晶層
41 絵素領域
100 液晶表示装置
Claims (3)
- 一対の基板と、該一対の基板間に配設された液晶層とを有し、該液晶層における各絵素領域に電圧がそれぞれ印加される液晶表示装置であって、
前記各絵素領域を取り囲んで一方の基板に設けられた凸部と、該凸部を覆って該一方の基板の全面に設けられた垂直配向層と、他方の基板に設けられた垂直配向層とを有し、
該液晶層が、少なくとも負の誘電異方性を有する液晶材料と光反応性モノマーと重合開始剤とを含む混合物から形成され、該光反応性モノマーが2官能または3官能であって、該重合開始剤の量が、該光反応性モノマーに対して1重量%以上5重量%以下であり、
電圧無印加時には、該液晶層の液晶分子が該一対の基板に対してほぼ垂直に配向し、電圧印加時には、該液晶分子が絵素領域毎に軸対称状に配向する、液晶表示装置。 - 前記光反応性モノマーの量が、前記混合物全体の重量を基準にして0.1〜5%である、請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記液晶層のリタデーションが300nm〜500nmであり、該液晶層の液晶分子のツイスト角が45〜110°である、請求項1または2に記載の液晶表示装置。
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