JP2629894B2 - 液晶組成物およびそれを用いた液晶表示素子 - Google Patents

液晶組成物およびそれを用いた液晶表示素子

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、時分割駆動に適した液晶組成物及びこれを
用いた液晶表示素子に関する。
〔従来の技術および課題〕
マトリックス状に配列された複数の画素を有する液晶
表示装置は、コンピュータ端末の表示装置、テレビジョ
ン受像器等の画像表示装置に応用されている。この画像
表示装置は、近年特に大型化、及び高画質化が要求され
ており、そのため、画素数の増大、及びコントラストの
向上が望まれている。この様な画像表示装置に応用され
る液晶表示装置は、一対の対向する基板の内面それぞれ
に、複数の電極を配列し、これらの電極の対向する部分
がマトリックス状に配列された複数個の画素を形成する
ように構成された単純マトリックス型のツイスト・ネマ
チック液晶表示素子(以下マトリックスTN.LC.素子と称
する)を有している。このマトリックスTN.LC.素子は時
分割で駆動される。
この様なマトリックスTN.LC.素子において、解像度を
高くし、又は表示面積を大型化するために画素数を増大
させようとすると、必然的に走査線の数が多くなり、高
時分割駆動を行なう必要が生ずる。しかし、この場合、
時分割数が多くなると、各画素をオンさせるために液晶
へ印加されるオン電界と、各画素をオンさせるために液
晶へ印加されるオフ電界との実効値電圧の差が少なくな
るため、駆動電圧の動作マージンが小さくなり、またコ
ントラストが低下し、さらに視野角特性も悪くなる。
液晶表示素子の動作マージン、及びコントラストは、
電圧−輝度特性に依存する。即ち、液晶に印加される電
界の強さの変化に対する透過率の変化が急峻なほど、動
作マージンを大きくすることができ、且つコントラスト
を高くすることができる。電圧−輝度特性の急峻性は、
第1図に示す如く、透過率が50%になる電圧V50と、し
きい値電圧Vcとの比(以下γ値と称す)で表わされる。
このγ値が1に近いほど前述した透過率の変化が急峻で
あり、動作マージンを大きくすることができ、且つコン
トラストも高い。
また、高時分割で駆動されるマトリックス表示素子
は、時分割数が多く、1選択期間が短かくなるため、高
速応答することが要求されている。
上述した如く、高時分割で駆動されるマトリックス表
示素子は、 γ特性が1に近いこと。
視野角が広いこと。
応答速度が速いこと。
が要求されている。
前記γ特性については、M.Schadt氏らによって研究さ
れている。この研究によれば、電圧−輝度特性の急峻性
を表わすγ値は、下記の式(I)によって表わされ、実
際の素子が示す特性と良く一致することが知られてい
る。
ここで、 V50:透過率が50%になるときの印加電圧。
Vc:しきい値電圧 K11:液晶のスプレイ弾性定数 K33:液晶の曲げ弾性定数 Δε:液晶の誘電率異方性 ε⊥:液晶分子軸に垂直な方向の透電率 Δn:液晶の屈折率異方性 d:液晶層厚 λ:光の波長 この式(I)によれば、γ値を1に近くするには、同
式の第1項、第2項、第3項がそれぞれ1に近くなれば
良いことが明らかである。したがって、γ値特性を良く
するには、 (a) 液晶のスプレイ弾性定数K11と曲げ弾性定数K33
との比(以下弾性定数比K33/K11と称す)が小さいこ
と。
(b) 液晶の分子軸に垂直な方向の誘電率と誘電異方
性Δεとの比(以下、誘電率の比Δε/ε⊥と称す)が
小さいこと。
(c) 液晶の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積Δ
n・dの値が、入射光の波長を550nmとしたときに、1.1
(μm)であること。
を同時に満足すれば良い。
また、コントラストの観察方向に対する依存性(以下
視角特性と称す)については、G.BAUR氏により研究さ
れ、Molecula crystals and liquid crystals,Volum63,
Nos1 to4,1981,「The Influenec of Material and Devi
ce Parameters on the Optical Characteristics of Li
quid Crystal Displays」に報告されている。この報告
によれば、視角特性は、液晶表示素子の液晶層厚dと液
晶の屈折率異方性Δnに依存する。即ち、液晶層厚dと
液晶の屈折率異方性Δnの積Δn・d(以下Δn・dと
称す)が大きい液晶表示素子は、液晶素子の正面から見
たときと斜め方向から見たときの見かけ上のΔn・dの
変化率が大きいため視角特性が悪い。反対にΔn・dが
小さい液晶表示素子は視角特性が良い。また、Δn・d
が等しい液晶表示素子を比較した場合では、液晶の屈折
率異方性Δnが小さいほど視角特性が良い。つまり視角
特性が良いということは、観察方向の変化に対してコン
トラストの変化が少ない。したがって、視角特性を良く
するためには、 (d) Δn・dを小さくすること。
(e) Δnを小さくすること。
を満足させれば良い。
さらに、応答特性については、液晶表示素子がオン動
作するときの応答時間tONと、オフ動作するときの応答
時間tOFFがそれぞれ下記の論理式(II)、(III)で表
わされ、実測値とも良い一致を見ることが知られてい
る。
tON=η/(εΔεE2−Kq2) ……(II) tOFF=η/Kq2 ……(III) 但し、q=π/d, ここで η:粘度 ε0:真空中の誘電率 E:電界強度 K22:ねじれ弾性定数 この式(II),(III)によれば、応答速度は、主に
粘度ηと電界強度Eとに依存する。即ち、応答速度を遠
くするには、 (f) 粘度ηを小さくすること。
(g) 電界強度を大きくすること。
を満足させれば良い。
そこで、従来の液晶表示素子は、γ特性を急峻するた
め、その要件(a)〜(c)のうち、Δn・dに関する
要件(c)を満足する様に設計されていた。即ち、可視
光線の波長帯域のほぼ中央の波長550nmに合わせて、Δ
n・dの値を1.1(μm)に設定していた。しかし、前
記要件(a)及び(b)については、十分考慮されてい
ない。何故ならば要件(b)のΔε/ε⊥を小さくする
には、Δεの値を小さくすれば良いが、この場合、応答
速度が遅くなるからであり、また要件(a)のK33/K11
を小さくした液晶組成物は粘度が高く、スメクチック相
が出易すくなるため、応答速度が遅くなり且つ使用温度
範囲が狭くなるからである。
また、従来の液晶組成物は、その屈折率異方性Δnが
一般に0.13〜0.16の範囲であるため、Δn・dの値を1.
1(μm)に設定すると、液晶層厚(電極間ギャッ
プ)、dは、7.0〜8.8(μm)の範囲になる。この場
合、液晶層厚dが大きいため、電界強度が弱くなるので
応答速度が遅くなり、また、Δn・dが大きいため視角
特性が悪い。
上述した従来の液晶表示素子に用いられる液晶組成物
は、応答速度を速くするため、末端にシアノ基を有し、
誘電異方性Δεの値が正に大きい液晶化合物を多量に配
合することにより、液晶組成物の誘電異方性Δεの値を
大きくし、且つ、屈折率異方性Δnの値が大きい液晶化
合物を多量に配合して液晶組成物の屈折率異方性Δnの
値を大きくしている。そして、液晶表示素子の液晶層厚
dの値を小さくすることにより電界強度が強くなる様に
し、Δn・dの値を1.1(μm)(λ=550mm)に設定す
ることにより、γ特性、即ち、コントラスト及び動作マ
ージンを大きく取れるようにしている。
しかしながら、上述した従来の液晶組成物は、ε⊥の
値が小さいため、Δε/ε⊥の値は例えば1.1以上であ
る。また、低粘度及びスメクティック相の出現を防ぐた
めに、低粘度の液晶と安定したネマチック相が得られる
液晶化合物の配合割合を多くしているので弾性定数比K
33/K11の値が例えば、1.2〜1.3以上である。
この様な従来の液晶組成物は、Δε/ε⊥及びK33/K
11の値が大きいので、この液晶組成物を用いた液晶表示
素子のγ特性を改善することが困難であり、また、Δn
・dの値が大きいため、視角特性を改善することも困難
であった。
本発明は、上述した問題を解決するためになされたも
のであり、その目的は、時分割駆動される液晶表示素子
のγ特性、視角特性、および/または応答速度を改善す
るために、小さい値の弾性定数比K33/K11及び誘電率の
比Δε/ε⊥を有する液晶組成物を提供すること、及び
この液晶組成物を用いた液晶表示素子を提供することで
ある。
〔課題を解決するための手段〕
この目的を達成するため、本発明は、 一般式 (ここで、R1は炭素数が2乃至9までの直鎖アルキル
基、R2は炭素数が2乃至9までの直鎖アルキル基又はア
ルコキシ基) で表わされる液晶化合物のうち、少なくとも1種からな
る第1の液晶材料を20重量%乃至70重量%と; 負又は実質的に「0」の誘電異方性Δεの値を有する
一般式 (ここで、R7は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基、R8
は炭素数が1乃至5の直鎖アルキル基又はアルコキシ
基、R9は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基、R10は炭
素数が1乃至4の直鎖アルキル基又はアルコキシ基、R
11はプロピル基、R12及びR13は炭素数が4乃至5の直鎖
アルキル基、R14は炭素数が5乃至7の直鎖アルキル
基、R15はプロピル基、R16は炭素数が1乃至3の直鎖ア
ルキル基、R17は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基、R
18は炭素数が1乃至2のアルコキシ基、R23は炭素数が
3乃至4の直鎖アルキル基、R24は炭素数が2乃至4の
直鎖アルキル基、R25はプロピル基、R26はエトキシ基で
ある。) で表わされる液晶化合物の少なくとも1種からなる第3
の液晶材料とを、組成物全体の30重量%乃至80重量%の
範囲で配合し、全体で正の誘電異方性を有し、誘電異方
性Δεの値が10以上の液晶化合物を含有しないことを特
徴とする液晶組成物である。
また本発明は、 一般式 (ここで、R1は炭素数が2乃至9までの直鎖アルキル
基、R2は炭素数が2乃至9までの直鎖アルキル基又はア
ルコキシ基) で表わされる液晶化合物のうち、少なくとも1種からな
る第1の液晶材料を20重量%乃至65重量%と; 一般式 (ここで、R3は炭素数が4乃至7の直鎖アルキル基、R4
はプロピル基、R5は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基
である。) で表わされる液晶化合物のうち少なくとも1種からなる
第2の液晶材料を全体で0.5重量%乃至9.2重量%と; 負又は実質的に「0」の誘電異方性Δεの値を有する
一般式 (ここで、R7は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基、R8
は炭素数が1乃至5の直鎖アルキル基又はアルコキシ
基、R9は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基、R10は炭
素数が1乃至4の直鎖アルキル基又はアルコキシ基、R
11はプロピル基、R12及びR13は炭素数が4乃至5の直鎖
アルキル基、R14は炭素数が5乃至7の直鎖アルキル
基、R15はプロピル基、R16は炭素数が1乃至3の直鎖ア
ルキル基、R17は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基、R
18は炭素数が1乃至2のアルコキシ基、R23が炭素数が
3乃至4の直鎖アルキル基、R24は炭素数が2乃至4の
直鎖アルキル基、R25はプロピル基、R26はエトキシ基で
ある。) で表わされる液晶化合物のうち、一般式(VI)、(VI
I)、および(XV)で表わされる液晶化合物の少なくと
も1種と、一般式(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、
および(XIV)で表わされる液晶化合物の少なくとも1
種とからなる第3の液晶材料とを、全体で35重量%乃至
75重量%の割合で配合し、組成物全体で誘電異方性の値
が3より小さくしたことを特徴とする液晶組成物であ
る。
さらに、本発明は、上記それぞれの液晶組成物を使用
した液晶表示素子を提供するものである。
また、本発明の液晶表示素子は、対向する内面をそれ
ぞれに互いが対面するように設けられた電極を有する一
対の基板;この一対の基板間に介在された前記本発明の
液晶組成物とから構成されている。
上述した本発明の液晶組成物は、スプレイ弾性定数K
11の値が大きく、弾性定数比K33/K11の値が小さいピリ
ミジン系の液晶化合物の配合割合を多くしたので、液晶
組成物全体の弾性定数比K33/K11の値が小さい。また、
本発明の液晶組成物は、誘電異方性Δεの値がわずかに
正のピリミジン系の液晶化合物と、液晶分子軸に垂直な
方向の誘電率ε⊥の値が大きく、且つ誘電異方性Δεの
値が負又は実質的に0を示す低粘度液晶化合物及び高温
液晶化合物が配合されている。そして、さらに、誘電異
方性Δεの値が正に大きい液晶化合物が全く配合されて
いないか、又は必要に応じて極くわずかの量だけ配合さ
れている。したがって、本発明の液晶組成物は、誘電率
の比Δε/ε⊥の値が小さく、且つ粘度も低い。
そして、本発明の液晶組成物を用いた液晶表示素子
は、液晶組成物の弾性定数比K33/K11、及び誘電率の比
Δε/ε⊥の値が小さいので、Δn・dの値が1.1より
も小さい値の範囲でγ特性が最良の値を示し、その結
果、高コントラスト及び大きな動作マージンを得ること
ができ、また応答速度も速い。さらに、Δn・dの値が
小さいので、視野角特性を改善することができ、さら
に、液晶層厚dを小さくすることができるので応答速度
を改善することができる。
以下に、本発明の液晶組成物について、その好ましい
態様を詳細に説明する。
本発明の液晶組成物は、弾性定数比K33/K11の値が小
さく、且つ誘電異方性Δεの値が0又はわずかに正の値
を示すピリミジン系の液晶化合物を主成分とし、これ
に、誘電異方性Δεがほぼ0又は負の値を示すNn液晶化
合物であって、ネマチック相を示す温度範囲を拡げるた
めの高温液晶,粘度を低下させるための低粘度液晶等の
うち少なくとも1種が、組成物全体として誘電異方性Δ
εが3より小さい正の値となるように配合される。ま
た、本発明の液晶組成物は、上述の組成物に加わえてさ
らに組成物全体として誘電異方性Δεが正となるよう
に、誘電異方性Δεの値が正に大きいNp液晶を小量配合
することによっても達成することができる。この様に配
合された液晶組成物は、スプレイ弾性定数K11の値が特
に大きい液晶化合物を多く用い、また、液晶分子軸に垂
直な方向の誘電率ε⊥の値が特に大きい液晶化合物を多
く配合することによって、弾性定数比K33/K11及び誘電
率の比Δε/ε⊥の値を小さくしている。
そして、本発明の液晶組成物の如く、弾性定数比K33/
K11及び誘電率の比Δε/ε⊥の値が小さい液晶組成物
を用いた液晶表示素子は、前述した式(1)に適合しな
いΔn・dの範囲でγ特性が最良の値を示し、高コント
ラスト、大きな動作マージン、広い視野角特性及び高速
度応答等の優れた特性を得ることができる。
本発明の液晶組成物をさらに詳述する。
前記ピリミジン系の液晶化合物は、末端にアルキル基
又はアルコキシ基を有し、弾性定数比K33/K11の値がほ
ぼ0.55程度に小さく、また、K11が大きく18×10-12程度
である。この様な液晶化合物としては、下記の一般式
(I)に示す液晶化合物を用いることができ、その物理
的特性を表1に示した。
(ここで、R1は炭素数が2乃至9までの直鎖アルキル
基、R2は炭素数が2乃至9までの直鎖アルキル基又はア
ルコキシ基。) この一般式(I)で表わされる液晶化合物は、誘電異
方性Δεがわずかながら正であり、これらのうち少なく
とも1種を配合して第1の液晶とする。
前記Np液晶化合物は、末端にシアノ基を有し誘電異方
性Δεの値が正に大きい液晶化合物であり、ピリミジン
系,フェニルシクロヘキサン系,ジオキサン系の液晶化
合物が用いられる。これらの液晶化合物は、特にΔεの
値が10〜30と大きく、液晶組成物の誘電異方性Δεの値
を正にするためのものであり、これらの物理的特性を第
2表に示した。Np液晶化合物としては、この第2表で示
す様な液晶化合物を用いることができる。
(ここで、R3は炭素数が4乃至7の直鎖アルキル基、R4
はプロピル基、R5は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基
である。) この第2表に示した液晶化合物のうち、特に一般式
(II)で表わされるピリミジン系の液晶化合物は、弾性
定数比K33/K11の値が小さく、液晶組成物全体の弾性定
数比K33/K11の値を小さくするのに有効である。これら
の第2表に示した液晶化合物のうち、少なくとも1種を
用いて第2の液晶材料とする。
前記Nn液晶化合物は、エステルシクロヘキサン系,フ
ェニルシクロヘキサン系,ビフェニルシクロヘキサン系
等の液晶化合物が用いられる。これらの液晶化合物は、
粘度を調整するための低粘度液晶化合物、ネマチック相
を示す温度範囲を広げるための高温液晶化合物等からな
っている。低粘度液晶化合物としては、粘度が20乃至10
以下である液晶化合物で、その物理的特性と共に示す第
3表の液晶化合物を用いることができる。
(ここで、R7は炭素数が2乃至5の直鎖アルキル基、R8
は炭素数が1乃至5の直鎖アルキル基又はアルコキシ
基、R9は炭素数が3乃至5のアルキル基、R10は炭素数
が1乃至4の直鎖アルキル基又はアルコキシ基、R25
プロピル基、R26はエトキシ基である。) 上記第3表の液晶化合物のうち、一般式(VI)で表わ
される液晶化合物は、特にε⊥の値が大きく、Δε/ε
⊥の値を小さくするのに有効である。そしてこれらの液
晶化合物は、いずれもΔnが小さく、液晶組成物のΔn
を大きくしない。
高温液晶化合物としては、ネマチック相と等方性の液
体との転位温度、C.P.温度(クリアリング点温度)が60
℃乃至190℃程度を示す液晶化合物で、その物理的特性
と共に示す第4表の液晶化合物を用いることができる。
(ここで、R11はプロピル基、R12及びR13は炭素数が4
乃至5の直鎖アルキル基、R14は炭素数が5乃至7の直
鎖アルキル基、R15はプロピル基、R16は炭素数が1乃至
3の直鎖アルキル基、R17は炭素数が3乃至5の直鎖ア
ルキル基、R18は炭素数が1乃至2のアルコキシ基、R19
はペンチル基、R20はエチル基、R21は炭素数が3乃至4
の直鎖アルキル基、R22は炭素数が3乃至5の直鎖アル
キル基、R23は炭素数が3乃至4の直鎖アルキル基、R24
は炭素数が2乃至4の直鎖アルキル基を表わす。) これらの第3表及び第4表に示した液晶化合物のう
ち、少なくとも1種を用いて第3の液晶材料とする。
本発明の液晶組成物は、上述した第1,第2,第3の液晶
材料のうち、少なくとも第1の液晶材料と、第3の液晶
材料とを配合することによって達成される。第1の液晶
材料は、弾性定数比K33/K11を小さくする効果が十分現
われるために20重量%以上の割合で配合する。しかし、
第1の液晶材料のみでは粘度が高くなりすぎ、また使用
温度範囲が狭いため、第3の液晶材料を30重量%以上配
合する。即ち、第1の液晶材料は20〜70重量%の割合で
配合する。望ましくは、第1の液晶材料が26〜54重量
%、第3の液晶材料が46〜74重量%の配合割合である。
この場合、第3の液晶材料は一般式(VI)で表わされ
る液晶化合物の少なくとも1種以上と、一般式(VII
I),(IX),(X)および(XI)で表わされる液晶化
合物のうち少なくとも1つの一般式で表わされる少なく
とも1種以上の液晶化合物が必ず配合され、および場合
により一般式(VII)で表わされる液晶化合物が配合さ
れる。これらの一般式(VI),(VII),(VIII),(I
X),(X)および(XI)で表わされる液晶化合物の望
ましい配合割合は、それぞれ8〜60重量%,15〜22重量
%,12〜18重量%,4〜8重量%,7〜25重量%,および2
〜4重量%である。
さらに望ましい態様について述べると、第3の液晶材
料は一般式(VI)で表わされる液晶化合物を少なくとも
1種以上と、一般式(VIII)で表わされる液晶化合物の
少なくとも1種が配合され、必要に応じて、Δεが負に
大きい一般式(IX)で表わされる液晶化合物が配合され
る。この際の各液晶化合物の配合割合は、一般式(I)
の液晶化合物が26〜30重量%、一般式(VI)の液晶化合
物が50〜60重量%、一般式(VIII)の液晶化合物が12〜
18重量%、及び一般式(IX)の液晶化合物が8重量%以
下であるのが望ましい。また、第3の液晶材料は、一般
式(VI)の液晶化合物に加わえて、一般式(X)の液晶
化合物と、必要に応じて低粘度の一般式(VII)の液晶
化合物、Δnの大きい一般式(XI)の液晶化合物が配合
される。その際、一般式(I)の液晶化合物は42〜54重
量%で、一般式(VI)の液晶化合物は12〜35重量%で、
一般式(X)の液晶化合物は7〜25重量%で、一般式
(VII)の液晶化合物は22重量%以下で、及び一般式(X
I)の液晶化合物は4重量%以下で、それぞれ配合され
ることが望ましい。
また、本発明の液晶組成物は、弾性定数比K33/K11
小さくするための第1の液晶材料と、液晶組成物全体の
誘電異方性Δεの値を正にするための第2の液晶材料
と、及び低粘度化、使用温度範囲を広くするための第3
の液晶材料をそれぞれ配合することによって達成され
る。この場合、第1の液晶材料は、弾性定数比K33/K11
を小さくする効果が十分現われるために20〜65重量%の
割合で、第2の液晶材料は、誘電異方性Δεが必要以上
に大きくなりΔε/ε⊥の値が小さくならない程度の10
重量%以下の割合で、そして、第3の液晶材料は30〜75
重量%の割合でそれぞれ配合される。第2の液晶材料と
しては、ピリミジン系の液晶化合物が弾性定数比K33/K
11が小さいので、末端にシアノ基を有する一般式(II)
で表わされる液晶化合物を用いるのが望ましい。この場
合、一般式(II)の液晶化合物は5重量%以下の割合で
配合されることが望ましい。
第3の液状材料は、一般式(VI),(VII)および(X
V)で表わされる液晶化合物の少なくとも1種と、及び
一般式(VIII),(IX),(X),(XI)および(XI
V)で表わされる液晶化合物の少なくとも1種とが配合
される。この場合、一般式(VI)の液晶化合物は6〜62
重量%の割合で、一般式(VII)の液晶化合物は8〜27
重量%の割合で、一般式(VIII)の液晶化合物は10〜20
重量%の割合で、一般式(IX)の液晶化合物は3〜22重
量%の割合で、一般式(X)の液晶化合物は2〜25重量
%の割合で、一般式(XI)の液晶化合物は1〜22重量%
の割合で、一般式(XIV)の液晶化合物は5〜12重量%
の割合で、および一般式(XV)の液晶化合物は15〜20重
量%の割合でそれぞれ配合される。即ち、第3の液晶材
料は、一般式(VI)の液晶化合物および/または一般式
(VII)の液晶化合物が配合され、これに加わえて、一
般式(X)および/または一般式(XI)の液晶化合物が
配合されることが望ましい。また、一般式(VI),(VI
I)のうち一般式(VI)の液晶化合物のみを用いる場
合、一般式(VIII),(IX)の液晶化合物が、あるいは
一般式(X),(XI)の液晶化合物が選択的に配合され
る。一般式(VI),(VII)の両方の液晶化合物を用い
る場合、一般式(VIII),(IX)の液晶化合物、又は一
般式(X)の液晶化合物、あるいは一般式(X),(X
I)の液晶化合物が配合され、さらには一般式(IX),
(X),(XI)と、必要に応じて一般式(XIV)の液晶
化合物が選択的に配合される。この場合、一般式(VI)
の液晶化合物は、6〜60重量%の割合で、一般式(VI
I)の液晶化合物は、8〜27重量%の割合で、一般式(V
III)の液晶化合物は、10〜20重量%の割合で、一般式
(IX)の液晶化合物は3〜22重量%の割合で、一般式
(X)の液晶化合物は、2.5〜22重量%の割合で、一般
式(XI)の液晶化合物は、1〜13重量%の割合で、一般
式(XIV)の液晶化合物は5〜11重量%の割合でそれぞ
れ配合されるのが望ましい。さらに望ましくは、一般式
(X),(XI),(XIV)の液晶化合物は、それぞれ2.5
〜22重量%、1〜13重量%、および5〜11重量%の割合
である。
一般式(II)で表わされる第2の液晶材料を5〜10重
量%の割合で配合する場合、一般式(I)の液晶材料は
20〜30重量%の割合で、一般式(VI)の液晶化合物を30
〜45重量%の割合で、及び一般式(VII)の液晶材料を1
4〜20重量%の割合で配合し、さらに、一般式(IX)の
液晶化合物が10〜21重量%の割合で、一般式(XIV)の
液晶化合物が5〜11重量%の割合で、それぞれ選択的に
配合するのが望ましい。
第2の液晶材料に、一般式(III)で表わされる液晶
材料を用いる場合、第3の液晶材料は、一般式(VI)の
液晶化合物と、一般式(VII)の液晶化合物と、及び一
般式(VIII)の液晶化合物とが配合される。その際、一
般式(I)で表わされる第1の液晶材料は20〜32重量%
の割合で、一般式(III)で表わされる第2の液晶材料
は3〜7重量%の割合で、第3の液晶材料の一般式(V
I)の液晶化合物は42〜52重量%の割合で、一般式(VI
I)の液晶化合物は8重量%以下で、一般式(VIII)の
液晶化合物は18〜25重量%の割合で配合するのが望まし
い。
第2の液晶材料として、一般式(IV)で表わされる液
晶化合物を用いる場合、第3の液晶材料は、一般式(VI
I)の液晶化合物に、一般式(VI),(VIII),
(X),(XII),(XIV)の液晶化合物が選択的に配合
される。その際、第1の液晶材料は、40〜45重量%の割
合で、第2の液晶材料は2〜7重量%の割合で、第3の
液晶材料の一般式(VII)の液晶化合物は20〜22重量%
の割合で配合され、また一般式(VI),(VIII),
(X),(XII),(XIV)の液晶化合物は、それぞれ10
〜12重量%、略19重量%、18〜22重量%、略2重量%、
略10重量%の割合で配合されるのが望ましい。
第2の液晶材料として、一般式(V)で表わされる液
晶化合物を用いる場合、第3の液晶材料は、一般式(V
I),(VII),(XII),(XIII)の液晶化合物が配合
される。その際、第1の液晶材料は略36重量%、第2の
液晶材料は略1重量%、の割合で配合し、第3の液晶材
料の一般式(VI),(VII),(XII),(XIII)の液晶
化合物は、それぞれ略15重量%、略24重量%、8〜11重
量%、13〜16重量%の割合で配合するのが望ましい。
また、さらに、第2の液晶材料として、一般式(I
I)、及び一般式(V)で表わされる液晶化合物を用い
る場合、第3の液晶材料は、一般式(VI),(VII),
(X),(XII)の液晶化合物が配合される。その際、
第1の液晶材料は、略44重量%の割合で、第2の液晶材
料は、一般式(II),(V)の液晶化合物がそれぞれ略
2重量%の割合で、第3の液晶材料は、一般式(VI),
(VII),(X),(XI)の液晶化合物がそれぞれ略17
重量%、略20重量%、略14重量%、略1重量%の割合で
配合するのが望ましい。
〔実施例〕
以下、本発明の液晶組成物について、その具体的な実
施例を説明する。
先ず、第1の液晶材料と第3の液晶材料のみを配合し
た実施例1乃至実施例9を第5表及び第6表に示した。
この表中、M IX−11,M IX−12は、それぞれ表7に示す
様な一般式(I)で表わされる複数の液晶化合物の混合
物である。実施例1乃至4の組成物は、第3の液晶材料
として一般式(VI)の低粘度液晶化合物と、一般式(VI
II)の高温液晶化合物を配合し、誘電異方性が負に大き
い一般式(IX)の液晶化合物がΔε及びΔε/ε⊥の値
を調整するために選択的に配合されている。一般式(V
I)の液晶化合物は、ε⊥の値が大きいので、Δεの値
を極端に小さくすることなくΔε/ε⊥の値を小さくす
ることができる。また、実施例5乃至8の組成物は、第
3の液晶材料として、一般式(VI),(VII)の低粘度
液晶化合物と、一般式(X)の高温液晶化合物を含み、
屈折率異方性Δnが大きい一般式(XI)の液晶化合物を
そのΔnを調整するために選択液に配合している。一般
式(VII)の液晶化合物は、特に粘度が低いため、組成
物の粘度を著しく低下させることができる。さらに、実
施例9の組成物は、第3の液晶材料として、ε⊥の値が
大きい一般式(VI)の液晶化合物を多量に配合し、且つ
高温液晶化合物のうちΔnが大きい一般式(XI)の液晶
化合物を配合している。したがって、この実施例9の液
晶組成物は、Δnが大きく、且つΔε/ε⊥の値が小さ
い。
上述した実施例1乃至実施例9の液晶組成物は、第1
の液晶材料に用いる一般式(I)の液晶化合物が正の誘
電異方性Δεを示しているため、組成物全体としては正
の誘電異方性Δεを有している。
次に、第1の液晶材料と、第2の液晶材料と、及び第
3の液晶材料とを配合した本発明の組成物の例を、実施
例10乃至実施例74に示す。ここでM IX−21は、第8表に
示す様なピリミジン系液晶化合物3種の混合物、M IX−
22は第9表に示す様なジオキサン系液晶化合物3種の混
合物、M IX−31は第10表に示す様なエステルシクロヘキ
サン系液晶化合物7種の混合物である。
第2の液晶材料として末端にシアノ基を有するピリミ
ジン系液晶化合物を用いた場合の実施例10乃至実施例66
を、第11表乃至第16表に示した。実施例10乃至実施例17
は、第3の液晶材料として一般式(VI),(VII),(V
III),(IX),(XIV)の液晶化合物が選択的に配合さ
れている。実施例10は、第3の液晶材料の誘電異方性Δ
εが負に大きい一般式(XIV)の液晶材料の配合割合を
多くし、これに応じて第2の液晶材料の配合割合を比較
的多くしている。実施例11は、第1の液晶材料の配合割
合を特に多くし、弾性定数比K33/K11の値を特に小さく
した組成物である。実施例12乃至17は、第3の液晶材料
として、ε⊥の値が大きい一般式(VI)の液晶化合物の
配合割合を多くし、Δε/ε⊥の値を小さくした液晶組
成物である。
第12表に示した実施例18乃至実施例25は、第3の液晶
材料として、一般式(VI),(VII),(X)の液晶化
合物がそれぞれ配合されている。一般式(VII)の液晶
化合物は、特に低粘度であるので、低粘度の液晶組成物
が得られる。
第13表に示した実施例26乃至実施例30は、第3の液晶
材料として、一般式(VI),(VII)の液晶化合物と、
これに加わえて誘電異方性Δεが負に大きい一般式(I
X),(XIV)の液晶化合物を選択的に配合し、これに応
じて誘電異方性Δεが正の第2の液晶化合物の配合割合
を比較的多くしている。この様にΔεが負に大きいもの
と、正に大きいものを配合した場合Δε/ε⊥の値が小
さくなる。
第14表に示した実施例31乃至実施例51は、第3の液晶
材料として、一般式(VI),(VII),(X)及び(X
I)の液晶化合物をそれぞれ異なる割合で配合した液晶
組成物である。これらの実施例は、屈折率異方性Δnの
大きい一般式(XI)の液晶化合物が配合されているた
め、組成物としての屈折率異方性Δnが比較的大きい。
第15表に示した実施例52乃至実施例61は、第3の液晶
材料として、一般式(VI),(VII)及び(XI)の液晶
化合物と、これに加わえて一般式(IX),(X),(XI
V)の液晶化合物が選択に配合されている。これらの液
晶組成物は、屈折率異方性Δnが大きい一般式(XI)の
液晶化合物が配合されているため屈折率異方性Δnが大
きい。
第16表に示した実施例62乃至実施例66は、第3の液晶
材料として、一般式(VI),(VII),(VIII),(I
X),(X),(XI),及び(XV)の液晶化合物が選択
的に配合されている。これらの液晶組成物は、屈折率異
方性Δn、粘度、誘電率異方性Δnをそれぞれ調整した
ものである。
第2の液晶材料として、末端にシアノ基を有するフェ
ニルシクロヘキサン系の液晶化合物を用いた実施例を第
17表に示す。実施例67乃至実施例71は、第2の液晶材料
として、一般式(III)で表わされる液晶化合物を用
い、第3の液晶材料として、一般式(VI),(VII)及
び(VIII)の液晶化合物がそれぞれ異なる割合で配合さ
れている。第2の液晶材料として用いられる一般式(II
I)の液晶化合物は、一般式(II),(IV)の液晶化合
物に比べて粘度が低いので、液晶組成物としての粘度を
低くすることができる。
第2の液晶材料として末端にシアノ基を有するジオキ
サン系液晶化合物を用いた実施例を第18表に示す。実施
例72乃至実施例74は、第2の液晶材料として一般式(I
V)の液晶化合物が用いられ、第3の液晶材料として一
般式(VI),(VII),(VIII),(X),(XII),
(XIV)の液晶化合物が選択的に配合されている。第2
の液晶材料として用いられる一般式(IV)の液晶化合物
は、第2の液晶材料として用いられる他の液晶化合物に
比べて、Δεの値が大きい。
尚、第2の液晶材料としては、異なる化学構造をもっ
た複数の液晶化合物を用いることもできる。
以上述べた実施例1乃至実施例74は、それぞれ、弾性
定数比K33/K11の値が小さいピリミジン系の一般式
(I)で表わされる液晶化合物が比較的多く配合されて
いる。したがって、これらの実施例に示した液晶組成物
の弾性定数比の値は、それぞれ1.0未満である。また、
これらの実施例は、誘電異方性Δεの値が正に小さい一
般式(I)の液晶化合物が比較多量に配合されるか、あ
るいは、誘電異方性が正に大きい第2の液晶材料の配合
割合が適めて少なく、その他の第3の液晶材料は誘電異
方性Δεが負又はほとんど0の液晶化合物が配合されて
いる。したがって、これらの実施例に示した液晶組成物
のΔε/ε⊥の値は、0.5以下である。
以上述べた実施例のうち、主な組成物について、その
物理的な特性値を第21表に示した。
本発明の液晶組成物は、第2図、及び第3図に示す様
な時分割駆動用されるツイスト・ネマチックモードの液
晶表示素子に用いられる。この液晶表示素子は、以下に
述べるように構成されている。
第2図及び第3図において、透明なガラス板又は光学
的に等方性のプラスチック板からなる下基板1上には、
第3図上で上下方向に延びた第1の電極2,2,…が複数配
列され、これらの第1の電極2,2,…が配列された基板面
を覆って配向処理を施こした配向膜3が形成されてい
る。下基板1と同様の材料からなる上基板4上には、第
3図上で横方向に延びる第2の電極5,5,…が複数配列さ
れ、これらの第2の電極5,5,…が配列された基板面を覆
って配向処理を施こした配向膜6が形成されている。こ
れらの下基板1及び上基板4は、第1の電極2,2,…及び
第2の電極5,5,…が形成された面を内側にし、所定の間
隙を保って対向させ、シール材7によって接着されてい
る。これらの下基板1と上基板4との間隙には、前述し
たネマチック液晶8が封止されている。このネマチック
液晶8は、第1の電極2と第2の電極5,5,…の間に、厚
さdの液晶層を形成している。
そして、下基板1及び上基板4のそれぞれ外側には、
一対の偏光板9,10が配設されている。
第4A図および第4B図は、配向膜3,6の配向処理方向
と、一対の偏光板9,10の偏光軸の方向を示している。前
記下基板1及び上基板4の電極形成面に形成された前記
配向膜3,6は、第4A図に示す如く、ラビング処理されて
いる。即ち、下基板1の配向膜3は、破線矢印で示す配
向処理方向11にラビングされ、上基板4の配向膜6は、
前記配向処理方向11に対して略90゜で交差する実線矢印
で示す配向処理方向12にラビング処理される。この線に
略90゜異なる方向へラビング処理された上下基板1,4間
に封止されたネマチック液晶8は、その液晶分子が略90
゜ねじれたねじれ配向となる。前記一対の偏光板9,10の
偏光軸は、第4A図に示す様に、下偏光板9の偏光軸13
(破線矢印で示す)と上偏光板10の偏光軸14(実線矢印
で示す)とは、互いに略平行で、且つ上基板4に形成し
た配向膜6の配向処理方向12と略平行である。尚、上下
偏光板10,9の偏光軸は、第4B図に示す様に、下偏光板9
の偏光軸13と上偏光板10の偏光軸14とが互いに略平行
で、且つ下基板1に形成した配向膜3の配向処理方向11
と略平行であっても良い。
上述した液晶表示素子は、第3図に示す様に、下基板
1の端部に延出した前記第1電極2,2,…の端子2a,2a…
がリード線15,15…を介して駆動回路16に接続され、ま
た、上基板4の端部に延出した前記第2の電極5,5…の
端子5a,5aがリード線17,17…を介して駆動回路16に接続
されている。この様な液晶表示素子においては、下基板
1に形成された第1の電極2,2…が列電極18を構成し、
上基板に形成された第2の電極5,5,…が行電極19を構成
し、これらの列電極18及び行電極19がネマチック液晶を
介して交差した部分がそれぞれ1つの画素を形成してい
る。そして、行電極19には、駆動回路16からそれぞれの
第1電極5,5,…に順次電圧を印加する走査信号が供給さ
れ、列電極18には、画像データに応じたデータ信号が、
前記走査信号と同期させて供給される。この様にして、
行電極19と列電極18が交差する部分のネマチック液晶に
電界を印加し、このネマチック液晶の液晶分子を挙動さ
せることにより各画素の点灯状態が制御される。即ち、
この液晶表示素子は、時分割駆動される。
上述した液晶表示素子に、前述した本発明の液晶組成
物を用い、液晶表示素子としての電気光学的特性を測定
した。第22表,第23表は、本発明の実施例のうち、主な
液晶組成物を用いた液晶表示素子の電気光学的特性を示
している。ここで、第22表に示した屈折率異方性Δnは
λ=589nmでの測定値、コントラストは、1/64デューテ
ィの駆動信号で駆動したときの各視角方向におけるオン
時の透過率の値YONをオフ時の透過率の値で割った値(Y
ON/YOFF)の最大値である。しきい値電圧Vthは、コント
ラストが最大値を示すときの印加電圧である。
また、応答速度は、輝度が10%から90%に達するまで
の立上がり時間をTrとし、輝度が90%から10%に達する
までの立下がり時間をTDとするとき、(Tr+TD)/2の値
と定義した。第23表に示した視角特性は、第5図に示す
様に、液晶表示素子Aの基板面に垂直なZ軸から視角方
向へ10゜傾むいた方向Pから観測した場合のしきい値電
圧をVth(θ=10゜)とし、Z軸から視角方向へ30゜傾
いた方向Qから観測した場合のしきい値電圧Vth(θ=3
0゜)とし、またZ軸から視角方向とは逆方向へ10゜傾
むいた方向Qから観測した場合のしきい値電圧をV
th(θ=−10゜)とするとき、温度が25℃におけるVth
(θ=30゜)/Vth(θ=10゜)又はVth(θ=−10゜)/
Vth(θ=10゜)の値で定義する。尚、この視角特性
は、その値が1に近い程良好であり、即ち、視野角が広
がることを示している。
第22表及び第23表に示す如く、視角が10゜におけるコ
ントラストは、11乃至26であり、応答速度は63msec以下
である。また視角特性において、視角が−10゜方向の視
角特性は1.15以下、視角が30゜方向の視角特性は0.921
以上である。
これらの液晶表示素子は、それぞれの液晶層厚dと液
晶組成物の屈折率異方性の積Δn・dの値が、1.1より
小さい値に設定されている。即ち、これらの液晶表示素
子のΔn・dの値は、0.51乃至0.76であり、この様にΔ
n・dの値が1.1とは異なる値で、コントラストの良好
な液晶表示素子が得られる。そして、本発明の様に弾性
定数比K33/K11の値、及び誘電率の比Δε/ε⊥の値が
小さい液晶組成物を用いた液晶表示素子は、その弾性定
数比K33/K11の値が0.8より、また誘電率の比Δε/ε⊥
の値が0.5よりそれぞれできるだけ小さい方が良い電気
光学的特性を示す。
即ち、誘電異方性Δεと液晶分子軸に垂直な方向の誘
電率ε⊥との比Δε/ε⊥の値が小さい液晶組成物は、
液晶分子の配向状態の変化に応じた誘電率の変化が少な
く、液晶の等価的インピーダンスの変化が少いので、電
極間に印加される電圧に対する液晶に印加される電界の
直線性が良くなるために、コントラストが向上する。ま
た、液晶表示素子の応答速度は前述した式(2),
(3)で表わされるが、これを、 として変形すると、 となる。これらの式(5),(3)から明らかな如く、
ネマチック液晶のスプレイ弾性定数K11を大きくして弾
性定数比K33/K11を小さくした液晶組成物を用いた液晶
表示素子は、立上がり時間ton及び立下がり時間tOFF
共に小さくなり高速度で応答する。
この様なΔn・dの値が小さい液晶表示素子は視角特
性が良くなり、また、液晶層厚dを小さくすることがで
きるので、液晶組成物に印加される電界強度を大きくし
て高速応答させることができる。
特に、上述した液晶表示素子をテレビジョン画像等の
動画表示する液晶表示素子に用いる場合、応答速度が30
msec以下であることが要求されている。この場合、Δn
・dの値が実施例20,25,63の様に0.73,0.76,0.71である
と、応答速度が遅くなり、Δn・dの値が実施例13,70,
69,71に示す如く、0.53,0.52,0.53であるとコントラス
トが低下する。したがって、Δn・dの値は、0.54〜0.
70の範囲に設定される。そして、液晶層厚dが大きいと
応答速度が遅くなり、且つ視角特性も低下するから、液
晶層厚dは7(μm)以下に設定される。また屈折率異
方性Δnの値が大きい場合、視角特性を悪化させるた
め、液晶組成物の屈折率異方性Δnの値は0.14以下であ
る。
上記実施例の液晶組成物を用いた液晶表示素子はコン
トラスト、視角特性、応答速度において優れているが、
しきい値電圧は比較的高い。これは、Δε/ε⊥の値を
0.5以下にするためには、通常用いられている液晶化合
物のε⊥の値が3〜5であるため、組成物のΔεの値を
高々3程度までしか高くできない。そのため式(4)に
よって表わされる様に、Δεが小さい場合にはしきい値
電圧Vcが高くなる。高いしきい値電圧Vcは液晶表示素子
を駆動するための駆動信号の電圧を高くする。しかし、
この駆動信号は、駆動回路によって任意に設定すること
ができる事項である。
〔発明の効果〕
以上述べた如く、本発明の液晶組成物は、その弾性定
数比K33/K11の値が従来の液晶組成物より小さく、且つ
Δε/ε⊥の値が0.5以下であるので、時分割駆動用液
晶表示素子におけるΔn・dの値が1.1より小さい値で
コントラスト等の各特性が優れた液晶表示素子を得るこ
とができた。そして、本発明の液晶組成物を用いた液晶
素子は、文字,図形等を多数のドットで表示するマトリ
ックス型の表示装置に用いて最適である。特に、テレビ
ジョン画像等を表示するために、高速応答が要求される
液晶表示素子に用いるには、低粘度で且つ屈折率異方性
Δnの値が0.14以下の液晶組成物が適している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、液晶表示素子のγ特性を定義するための輝度
−電圧特性図; 第2図は、本発明の液晶組成物が用いられる液晶表示素
子の断面図; 第3図は、第2図に示した液晶表示素子の概略的な構造
を示す分解斜視図; 第4A図および第4B図は、第2図に示した液晶表示素子に
おける配向膜の配向処理方向と、偏光板の偏光軸の方向
との関係を示す説明図; 第5図は、視角特性の定義を示す斜視図である。 1,4……基板、2,5……電極、3,6……配向膜、7……シ
ール材、8……ネマチック液晶、9,10……偏光板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−55078(JP,A) 特開 昭60−168783(JP,A) 特開 昭60−184587(JP,A) 特開 昭61−84626(JP,A) 特開 昭59−199786(JP,A) 特開 昭61−176685(JP,A) 特開 昭61−97384(JP,A) 特開 昭61−44991(JP,A)

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (ここで、R1は炭素数が2乃至9までの直鎖アルキル
    基、R2は炭素数が2乃至9までの直鎖アルキル基又はア
    ルコキシ基) で表わされる液晶化合物のうち、少なくとも1種からな
    る第1の液晶材料を20重量%乃至70重量%と; 負又は実質的に「0」の誘電異方性Δεの値を有する一
    般式 (ここで、R7は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基、R8
    は炭素数が1乃至5の直鎖アルキル基又はアルコキシ
    基、R9は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基、R10は炭
    素数が1乃至4の直鎖アルキル基又はアルコキシ基、R
    11はプロピル基、R12及びR13は炭素数が4乃至5の直鎖
    アルキル基、R14は炭素数が5乃至7の直鎖アルキル
    基、R15はプロピル基、R16は炭素数が1乃至3の直鎖ア
    ルキル基、R17は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基、R
    18は炭素数が1乃至2のアルコキシ基、R23は炭素数が
    3乃至4の直鎖アルキル基、R24は炭素数が2乃至4の
    直鎖アルキル基、R25はプロピル基、R26はエトキシ基で
    ある。) で表わされる液晶化合物の少なくとも1種からなる第3
    の液晶材料とを、組成物全体の30重量%乃至80重量%の
    範囲で配合し、全体で正の誘電異方性を有し、誘電異方
    性Δεの値が10以上の液晶化合物を含有しないことを特
    徴とする液晶組成物。
  2. 【請求項2】第3の液晶材料は、一般式(VI)、(VI
    I)、(VIII)、(IX)、(X)、および(XI)で表わ
    される液晶化合物のうち、少なくとも一般式(VI)で表
    わされる少なくとも1種の液晶化合物が配合されてな
    り、それぞれ一般式(VI)の少なくとも1種の液晶化合
    物が8重量%乃至60重量%、一般式(VII)の少なくと
    も1種の液晶化合物が15重量%乃至22重量%、一般式
    (VIII)の少なくとも1種の液晶化合物が12重量%乃至
    18重量%、一般式(IX)の少なくとも1種の液晶化合物
    が4重量%乃至8重量%、一般式(X)の少なくとも1
    種の液晶化合物が7重量%乃至25重量%、および一般式
    (XI)の少なくとも1種の液晶化合物が2重量%乃至4
    重量%の範囲で選択的に配合される請求項1に記載の液
    晶組成物。
  3. 【請求項3】前記第1の液晶材料の配合割合と、前記第
    3の液晶材料の配合割合との合計が100重量%であり、
    全体の誘電異方性Δεの値が3より小さい請求項1また
    は請求項2に記載の液晶組成物。
  4. 【請求項4】一般式 (ここで、R1は炭素数が2乃至9までの直鎖アルキル
    基、R2は炭素数が2乃至9までの直鎖アルキル基又はア
    ルコキシ基) で表わされる液晶化合物のうち、少なくとも1種からな
    る第1の液晶材料を20重量%乃至65重量%と; 一般式 (ここで、R3は炭素数が4乃至7の直鎖アルキル基、R4
    はプロピル基、R5は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基
    である。) で表わされる液晶化合物のうち少なくとも1種からなる
    第2の液晶材料を全体で0.5重量%乃至9.2重量%と; 負又は実質的に「0」の誘電異方性Δεの値を有する一
    般式 (ここで、R7は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基、R8
    は炭素数が1乃至5の直鎖アルキル基又はアルコキシ
    基、R9は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基、R10は炭
    素数が1乃至4の直鎖アルキル基又はアルコキシ基、R
    11はプロピル基、R12及びR13は炭素数が4乃至5の直鎖
    アルキル基、R14は炭素数が5乃至7の直鎖アルキル
    基、R15はプロピル基、R16は炭素数が1乃至3の直鎖ア
    ルキル基、R17は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基、R
    18は炭素数が1乃至2のアルコキシ基、R23が炭素数が
    3乃至4の直鎖アルキル基、R24は炭素数が2乃至4の
    直鎖アルキル基、R25はプロピル基、R26はエトキシ基で
    ある。) で表わされる液晶化合物のうち、一般式(VI)、(VI
    I)、および(XV)で表わされる液晶化合物の少なくと
    も1種と、一般式(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、
    および(XIV)で表わされる液晶化合物の少なくとも1
    種とからなる第3の液晶材料とを、全体で35重量%乃至
    75重量%の割合で配合し、組成物全体で誘電異方性の値
    が3より小さい液晶組成物。
  5. 【請求項5】第3の液晶材料は、一般式(VI)の液晶化
    合物が6重量%乃至62重量%、一般式(VII)の液晶化
    合物が8重量%乃至27重量%、一般式(VIII)の液晶化
    合物が10重量%乃至20重量%、一般式(IX)の液晶化合
    物が3重量%乃至22重量%、一般式(X)の液晶化合物
    が2重量%乃至25重量%、一般式(XI)の液晶化合物が
    1重量%乃至22重量%、一般式(XIV)の液晶化合物が
    5重量%乃至12重量%、一般式(XV)の液晶化合物が15
    重量%乃至20重量%の割合で、それぞれ選択的に配合さ
    れてなる請求項4に記載の液晶組成物。
  6. 【請求項6】前記第2の液晶化合物は、一般式(II)で
    表わされる液晶化合物の少なくとも1種が、0.5重量%
    乃至5重量%の範囲で配合されている請求項4記載の液
    晶組成物。
  7. 【請求項7】前記第1の液晶化合物は、一般式(I)で
    表わされる液晶化合物の少なくとも1種が、20重量%乃
    至30重量の範囲で配合され; 前記第2の液晶材料は、一般式(II)で表わされる液晶
    化合物の少なくとも1種が5重量%を越え、10重量%以
    下の割合で配合され;並びに 前記第3の液晶材料は一般式(VI)、(VII)、(I
    X)、および(XIV)で表わされる液晶化合物が、それぞ
    れ30重量%乃至45重量%、14重量%乃至20重量%、10重
    量%乃至21重量%、および5重量%乃至11重量%の割合
    で配合されている請求項4記載の液晶組成物。
  8. 【請求項8】前記第3の液晶材料は、一般式(VI)、
    (VIII)、および(IX)で表わされる液晶化合物からな
    っている請求項4記載の液晶組成物。
  9. 【請求項9】前記第3の液晶材料は、一般式(VI)、
    (X)、および(XI)で表わされる液晶化合物からなっ
    ている請求項4記載の液晶組成物。
  10. 【請求項10】前記第3の液晶材料は、一般式(VII
    I)、(IX)、(X)、(XI)、および(XIV)で表わさ
    れる液晶化合物の中から選択された少なくとも1種の液
    晶化合物が、それぞれ10重量%乃至20重量%、3重量%
    乃至20重量%、2.5重量%乃至22重量%、1重量%乃至1
    3重量%、および5重量%乃至11重量%の範囲で配合さ
    れ、かつ、一般式(VI)、および(VII)で表わされる
    液晶化合物の両方が、それぞれ6重量%乃至50重量%、
    8重量%乃至27重量%の範囲で配合されている請求項4
    記載の液晶組成物。
  11. 【請求項11】前記第3の液晶材料は、一般式(VIII)
    および(IX)で表わされる液晶化合物を有している請求
    項10記載の液晶組成物。
  12. 【請求項12】前記第3の液晶材料は、一般式(X)で
    表わされる液晶化合物を有している請求項10記載の液晶
    組成物。
  13. 【請求項13】前記第3の液晶材料は、一般式(X)お
    よび(XI)で表わされる液晶化合物を有している請求項
    10記載の液晶組成物。
  14. 【請求項14】前記第3の液晶材料は、一般式(IX)、
    (X)、および(XI)で表わされる液晶化合物を有して
    いる請求項10記載の液晶組成物。
  15. 【請求項15】前記第3の液晶材料は、一般式(VIII)
    で表わされる液晶化合物を有している請求項10記載の液
    晶組成物。
  16. 【請求項16】前記第3の液晶材料は、一般式(XIV)
    で表わされる液晶化合物を有している請求項10記載の液
    晶組成物。
  17. 【請求項17】対向する内面それぞれに互いが対面する
    ように設けられた電極を有する一対の基板と; この一対の基板の間に介在する液晶組成物を包含してな
    り、該液晶組成物は一般式 (ここで、R1は炭素数が2乃至9までの直鎖アルキル
    基、R2は炭素数が2乃至9までの直鎖アルキル基又はア
    ルコキシ基) で表わされる液晶化合物のうち、少なくとも1種からな
    る第1の液晶材料を20重量%乃至70重量%と; 負又は実質的に「0」の誘電異方性Δεの値を有する一
    般式 (ここで、R7は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基、R8
    は炭素数が1乃至5の直鎖アルキル基又はアルコキシ
    基、R9は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基、R10は炭
    素数が1乃至4の直鎖アルキル基又はアルコキシ基、R
    11はプロピル基、R12及びR13は炭素数が4乃至5の直鎖
    アルキル基、R14は炭素数が5乃至7の直鎖アルキル
    基、R15はプロピル基、R16は炭素数が1乃至3の直鎖ア
    ルキル基、R17は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基、R
    18は炭素数が1乃至2のアルコキシ基、R23は炭素数が
    3乃至4の直鎖アルキル基、R24は炭素数が2乃至4の
    直鎖アルキル基、R25はプロピル基、R26はエトキシ基で
    ある。) で表わされる液晶化合物の少なくとも1種からなる第3
    の液晶材料とが、組成物全体の30重量%乃至80重量%の
    範囲で配合され、全体で正の誘電異方性を有し、誘電異
    方性Δεの値が10以上の液晶化合物を含有しないことを
    特徴とする液晶表示素子。
  18. 【請求項18】対向する内面それぞれに互いが対面する
    ように設けられた電極を有する一対の基板と; この一対の基板の間に介在する液晶組成物を包含してな
    り、該液晶組成物は一般式 (ここで、R1は炭素数が2乃至9までの直鎖アルキル
    基、R2は炭素数が2乃至9までの直鎖アルキル基又はア
    ルコキシ基) で表わされる液晶化合物のうち、少なくとも1種からな
    る第1の液晶材料を20重量%乃至65重量%と; 一般式 (ここで、R3は炭素数が4乃至7の直鎖アルキル基、R4
    はプロピル基、R5は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基
    である。) で表わされる液晶化合物のうち少なくとも1種からなる
    第2の液晶材料を全体で0.5重量%乃至9.2重量%と; 負又は実質的に「0」の誘電異方性Δεの値を有する一
    般式 (ここで、R7は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基、R8
    は炭素数が1乃至5の直鎖アルキル基又はアルコキシ
    基、R9は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基、R10は炭
    素数が1乃至4の直鎖アルキル基又はアルコキシ基、R
    11はプロピル基、R12及びR13は炭素数が4乃至5の直鎖
    アルキル基、R14は炭素数が5乃至7の直鎖アルキル
    基、R15はプロピル基、R16は炭素数が1乃至3の直鎖ア
    ルキル基、R17は炭素数が3乃至5の直鎖アルキル基、R
    18は炭素数が1乃至2のアルコキシ基、R23が炭素数が
    3乃至4の直鎖アルキル基、R24は炭素数が2乃至4の
    直鎖アルキル基、R25はプロピル基、R26はエトキシ基で
    ある。) で表わされる液晶化合物のうち、一般式(VI)、(VI
    I)、および(XV)で表わされる液晶化合物の少なくと
    も1種と、一般式(VIII)、(IX)、(X)、および
    (XIV)で表わされる液晶化合物の少なくとも1種とか
    らなる第3の液晶材料とを、全体で35重量%乃至75重量
    %の割合で配合し、組成物全体で誘電異方性の値が3よ
    り小さいことを特徴とする液晶化合物。
  19. 【請求項19】液晶組成物は、0.5以下の誘電率の比Δ
    ε/ε⊥の値と、および0.8以下の弾性定数比K33/K11
    値を有している請求項18に記載の液晶表示素子。
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