JP3182797B2 - ネマチック液晶組成物を用いた液晶表示装置 - Google Patents
ネマチック液晶組成物を用いた液晶表示装置Info
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- Liquid Crystal Substances (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気光学的表示材料と
して有用なネマチック液晶組成物を用いた液晶表示装置
に関する。
して有用なネマチック液晶組成物を用いた液晶表示装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示セルの代表的なものにTN-LCD
(ツイステッド・ネマチック−液晶表示装置)があり、
時計、電卓、電子手帳、ポケットコンピュータ、ワード
プロセッサ、パーソナルコンピュータなどに使用されて
いる。近年OA機器の処理情報の増加に伴い、一画面に
表示される情報量が増大しており、従来のTN-LCDではコ
ントラスト及び視野角等の表示品位面から特にワードプ
ロセッサ、パーソナルコンピュータなどの高時分割駆動
の要求に応えられなくなっている。
(ツイステッド・ネマチック−液晶表示装置)があり、
時計、電卓、電子手帳、ポケットコンピュータ、ワード
プロセッサ、パーソナルコンピュータなどに使用されて
いる。近年OA機器の処理情報の増加に伴い、一画面に
表示される情報量が増大しており、従来のTN-LCDではコ
ントラスト及び視野角等の表示品位面から特にワードプ
ロセッサ、パーソナルコンピュータなどの高時分割駆動
の要求に応えられなくなっている。
【0003】このような状況の中で、シェファー(Sche
ffer)等[SID '85 Digest, P.120(1985)]或いは衣川
等[SID '86 Digest, P.122 (1986)]によってSTN(ス
ーパー・ツイスティッド・ネマチック)−LCDが開発さ
れ、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータなどの
高情報処理用の表示に広く普及しはじめている。
ffer)等[SID '85 Digest, P.120(1985)]或いは衣川
等[SID '86 Digest, P.122 (1986)]によってSTN(ス
ーパー・ツイスティッド・ネマチック)−LCDが開発さ
れ、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータなどの
高情報処理用の表示に広く普及しはじめている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、TN-LCD
やSTN-LCDは、液晶材料の化学的安定性、液晶表示装置
の低電圧駆動性及び応答特性等の点で課題を有してい
る。
やSTN-LCDは、液晶材料の化学的安定性、液晶表示装置
の低電圧駆動性及び応答特性等の点で課題を有してい
る。
【0005】STN-LCDにおいて、配向面と液晶分子のな
す角度、すなわちプレチルト角の制御は、液晶表示セル
の作製にあたって、表示性能及び歩止まり等に大きな影
響を与える重要な因子となる。
す角度、すなわちプレチルト角の制御は、液晶表示セル
の作製にあたって、表示性能及び歩止まり等に大きな影
響を与える重要な因子となる。
【0006】配向法には、例えば、日産化学社製の「サ
ンエバー150」の如き有機膜をラビングすることによ
ってプレチルト角を約5゜に制御する方法が知られてい
る。
ンエバー150」の如き有機膜をラビングすることによ
ってプレチルト角を約5゜に制御する方法が知られてい
る。
【0007】一般に、プレチルト角が高いほどストライ
プ・ドメインが発生しにくくなり、液晶表示セル作製時
の歩止まりが良くなること、或いはツイスト角を増大さ
せることにより表示性能を改良することが可能なことが
知られているが、ラビング法によってプレチルト角を5
〜10°に制御できる、一定の安定した配向膜をつくる
ことは、極めて難しいというのが現状である。
プ・ドメインが発生しにくくなり、液晶表示セル作製時
の歩止まりが良くなること、或いはツイスト角を増大さ
せることにより表示性能を改良することが可能なことが
知られているが、ラビング法によってプレチルト角を5
〜10°に制御できる、一定の安定した配向膜をつくる
ことは、極めて難しいというのが現状である。
【0008】また、ワードプロセッサ、パーソナルコン
ピューター等の情報量の多いSTN-LCDには、高時分割駆
動特性が要求される。しかしながら、時分割数の増大は
駆動電圧の上昇を起こし、駆動回路に大きな影響を与え
る。これに応えるには、液晶材料の駆動電圧を低下させ
る必要がある。それと同時に、ストライプドメインの発
生を防止するためにも、駆動電圧を制御するのに重要な
液晶材料の弾性定数や誘電率の物性値を最適化する必要
がある。
ピューター等の情報量の多いSTN-LCDには、高時分割駆
動特性が要求される。しかしながら、時分割数の増大は
駆動電圧の上昇を起こし、駆動回路に大きな影響を与え
る。これに応えるには、液晶材料の駆動電圧を低下させ
る必要がある。それと同時に、ストライプドメインの発
生を防止するためにも、駆動電圧を制御するのに重要な
液晶材料の弾性定数や誘電率の物性値を最適化する必要
がある。
【0009】しかしながら、駆動電圧を低くすることと
多くの情報量に対する表示性能の両者を満足させること
ができる弾性定数と誘電率を制御することは、極めて複
雑で難しいというのが現状である。
多くの情報量に対する表示性能の両者を満足させること
ができる弾性定数と誘電率を制御することは、極めて複
雑で難しいというのが現状である。
【0010】更に、STN-LCDは、情報量の増加により画
質が暗くなるので、バックライトを補助光源として必要
とする。このため、バックライト方式のSTN-LCDに用い
られる液晶材料には、耐熱性及び耐光性等の化学的安定
性が要求されている。
質が暗くなるので、バックライトを補助光源として必要
とする。このため、バックライト方式のSTN-LCDに用い
られる液晶材料には、耐熱性及び耐光性等の化学的安定
性が要求されている。
【0011】一方、低電圧で駆動可能とする従来の液晶
材料は、作製された初期或いは促進テスト後の抵抗値が
低いことが知られているが、液晶材料の低い抵抗値は、
時分割数の増大により非選択時間が長くなると、表示画
面のちらつきやコントラストの低下等を引き起こす原因
となりやすい。
材料は、作製された初期或いは促進テスト後の抵抗値が
低いことが知られているが、液晶材料の低い抵抗値は、
時分割数の増大により非選択時間が長くなると、表示画
面のちらつきやコントラストの低下等を引き起こす原因
となりやすい。
【0012】本発明が解決しようとする課題は、特にST
N-LCD用として、品質面からラビング法を用いて実用的
で安定な配向膜によって成形可能なプレチルト角が約5
°より高いプレチルト角を形成することにより、ストラ
イプドメインの発生を防止することができ、しかも、化
学的安定性を有し、高時分割駆動、及び低電圧で駆動可
能で、広い温度範囲で使用可能なネマチック液晶組成物
を用いた液晶表示装置を提供することにある。
N-LCD用として、品質面からラビング法を用いて実用的
で安定な配向膜によって成形可能なプレチルト角が約5
°より高いプレチルト角を形成することにより、ストラ
イプドメインの発生を防止することができ、しかも、化
学的安定性を有し、高時分割駆動、及び低電圧で駆動可
能で、広い温度範囲で使用可能なネマチック液晶組成物
を用いた液晶表示装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、(1)一般式(A)
決するために、(1)一般式(A)
【0014】
【化7】
【0015】(式中、R1は炭素原子数1〜10の直鎖
状アルキル基を表わし、mは0又は1を表わし、X1は
H又はFを表わし、nは1〜5の整数を表わし、
状アルキル基を表わし、mは0又は1を表わし、X1は
H又はFを表わし、nは1〜5の整数を表わし、
【0016】
【化8】
【0017】を表わすが、
【0018】
【化9】
【0019】の時、nは2〜5の整数を表わし、
【0020】
【化10】
【0021】の時、nは1〜5の整数を表わす。)で表
わされる化合物、及び (2)一般式(B)
わされる化合物、及び (2)一般式(B)
【0022】
【化11】
【0023】(式中、R2は炭素原子数1〜10の直鎖
状アルキル基又はアルケニル基を表わし、
状アルキル基又はアルケニル基を表わし、
【0024】
【化12】
【0025】を表わし、X2はH又はFを表わす。)で
表わされる化合物を含有するネマチック液晶組成物を含
有する液晶表示装置を提供する。更に、この液晶表示装
置が5.0°以上のプレチルト角を有するものを、更に
は、これらの液晶表示装置がスーパー・ツイステッド・
ネマチック用であるものをも提供する。
表わされる化合物を含有するネマチック液晶組成物を含
有する液晶表示装置を提供する。更に、この液晶表示装
置が5.0°以上のプレチルト角を有するものを、更に
は、これらの液晶表示装置がスーパー・ツイステッド・
ネマチック用であるものをも提供する。
【0026】本発明に係わる一般式(A)で表わされる
化合物としては、例えば、以下の一般式で示した化合物
が知られている。
化合物としては、例えば、以下の一般式で示した化合物
が知られている。
【0027】
【化13】
【0028】(式中、Rは炭素原子数1〜10の直鎖状
アルキル基を表わす。)
アルキル基を表わす。)
【0029】本発明に係わる一般式(A)で表わされる
化合物のうち、上記一般式(III)及び一般式(IV)で
表わされる化合物の代表的なものの相転移温度を第1表
に、また、一般式(B)で表わされる化合物の代表的な
ものの相転移温度を第2表に夫々掲げた。
化合物のうち、上記一般式(III)及び一般式(IV)で
表わされる化合物の代表的なものの相転移温度を第1表
に、また、一般式(B)で表わされる化合物の代表的な
ものの相転移温度を第2表に夫々掲げた。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】(表中、Cは結晶相、Sはスメチック相、
Nはネマチック相、Iは等方性液体相を夫々表わす。)
Nはネマチック相、Iは等方性液体相を夫々表わす。)
【0033】本発明のネマチック液晶組成物は、(1)
一般式(A)で表わされる化合物を20〜70重量%、
(2)一般式(B)で表わされる化合物を20〜60重
量%の範囲で含有することが好ましい。
一般式(A)で表わされる化合物を20〜70重量%、
(2)一般式(B)で表わされる化合物を20〜60重
量%の範囲で含有することが好ましい。
【0034】本発明に係わる一般式(A)又は(B)で
表わされる化合物と混合して使用することができる液晶
化合物の例を以下に挙げる。
表わされる化合物と混合して使用することができる液晶
化合物の例を以下に挙げる。
【0035】
【化14】
【0036】
【化15】
【0037】(上記一般式中、R4はアルキル基を表わ
し、R5はアルキル基又はアルコキシル基を表わし、X4
はH又はFを表わす。)
し、R5はアルキル基又はアルコキシル基を表わし、X4
はH又はFを表わす。)
【0038】第3表は、本発明に係わる一般式(A)及
び(B)で表わされる化合物を含有する液晶組成物No.1
4の混合比、ネマチック相−等方性液体相転移温度(T
N-I)、屈折率の異方性(△n)の物性値、公知の液晶
組成物を封入した際に、約5゜のプレチルト角を形成で
きることが知られている液晶表示セルに封入した際に、
得られるプレチルト角を掲示し、更に、8μmのTNモ
ードでのしきい値電圧(Vth)及び立ち上がり時間(τ
r)と立ち下がり時間(τd)が等しくなる応答時間(τ
r=τd)についても掲示した。比較のために、液晶組成
物No.14において、一般式(A)で表わされる化合物の
代わりに、一般式(A)と類似構造を有し、現在汎用さ
れている化合物を混合して得られる混合液晶(a)を調
製し、その混合比、諸特性を第4表に掲示した。
び(B)で表わされる化合物を含有する液晶組成物No.1
4の混合比、ネマチック相−等方性液体相転移温度(T
N-I)、屈折率の異方性(△n)の物性値、公知の液晶
組成物を封入した際に、約5゜のプレチルト角を形成で
きることが知られている液晶表示セルに封入した際に、
得られるプレチルト角を掲示し、更に、8μmのTNモ
ードでのしきい値電圧(Vth)及び立ち上がり時間(τ
r)と立ち下がり時間(τd)が等しくなる応答時間(τ
r=τd)についても掲示した。比較のために、液晶組成
物No.14において、一般式(A)で表わされる化合物の
代わりに、一般式(A)と類似構造を有し、現在汎用さ
れている化合物を混合して得られる混合液晶(a)を調
製し、その混合比、諸特性を第4表に掲示した。
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】第3表、第4表から、本発明に係わる液晶
組成物No.14は、混合液晶(a)と比較して、0.5゜
以上の高いプレチルト角を形成でき、この差によって、
ストライプドメインが顕著に発生しにくくなり、STN
液晶表示セルの作製時の歩止まりの改良に優れているこ
とが理解できる。更に、応答速度を29%以上低減する
ことができ、低電圧駆動のTN表示特性の改良に優れて
いることも明らかである。
組成物No.14は、混合液晶(a)と比較して、0.5゜
以上の高いプレチルト角を形成でき、この差によって、
ストライプドメインが顕著に発生しにくくなり、STN
液晶表示セルの作製時の歩止まりの改良に優れているこ
とが理解できる。更に、応答速度を29%以上低減する
ことができ、低電圧駆動のTN表示特性の改良に優れて
いることも明らかである。
【0042】上述の関係は、第5表に掲示した混合液晶
(b)についても同様の結果であることが理解できる。
混合液晶(b)は、本発明に係わる一般式(A)で表わ
される化合物のみから成るものである。この混合液晶
は、十分に高いプレチルト角の形成によりSTN液晶表
示セルの歩止まりを改善できたものの、応答速度が遅
く、そのため、TN又はSTN液晶表示セルの画面にち
らつきやコントラストの低下を引き起こすという問題点
を有していた。
(b)についても同様の結果であることが理解できる。
混合液晶(b)は、本発明に係わる一般式(A)で表わ
される化合物のみから成るものである。この混合液晶
は、十分に高いプレチルト角の形成によりSTN液晶表
示セルの歩止まりを改善できたものの、応答速度が遅
く、そのため、TN又はSTN液晶表示セルの画面にち
らつきやコントラストの低下を引き起こすという問題点
を有していた。
【0043】
【表5】
【0044】また、熱及び光による液晶材料の劣化につ
いて、以下の実験を行なった。本発明に係わる液晶組成
物No.14 2gをアンプル管に入れ、真空脱気した後、窒
素を封入した。これについて、加熱促進テスト(150
℃、1時間)、又は紫外線照射促進テスト「サンテス
ト」(オリジナルハナウ社製、10時間)後、各混合液
晶の比抵抗を測定し、その結果を第6表に掲示した。
いて、以下の実験を行なった。本発明に係わる液晶組成
物No.14 2gをアンプル管に入れ、真空脱気した後、窒
素を封入した。これについて、加熱促進テスト(150
℃、1時間)、又は紫外線照射促進テスト「サンテス
ト」(オリジナルハナウ社製、10時間)後、各混合液
晶の比抵抗を測定し、その結果を第6表に掲示した。
【0045】
【表6】
【0046】第6表から、本発明に係わる液晶組成物N
o.14は、耐熱性及び耐光性に優れたものであることが明
らかである。
o.14は、耐熱性及び耐光性に優れたものであることが明
らかである。
【0047】更に、一般式(A)で表わされる化合物と
類似構造を有する式
類似構造を有する式
【0048】
【化16】
【0049】で表わされる式(c)又は(d)で表わさ
れる化合物は、室温において窒素置換した保存条件で
も、TN-Iが低下し、液晶性が失われる等、広い温度域
で使用する液晶組成物に混合することは不適切な化合物
である。
れる化合物は、室温において窒素置換した保存条件で
も、TN-Iが低下し、液晶性が失われる等、広い温度域
で使用する液晶組成物に混合することは不適切な化合物
である。
【0050】更に一般式(A)又は(B)で表わされる
化合物のほとんどは、ネマチック状態でガラス面上で均
一な垂直配向性を示すことはないが、これらを混合して
得られる多くの混合液晶は、ガラス面上又はITO電極
面上で均一な垂直配向性を示すことが確認された。
化合物のほとんどは、ネマチック状態でガラス面上で均
一な垂直配向性を示すことはないが、これらを混合して
得られる多くの混合液晶は、ガラス面上又はITO電極
面上で均一な垂直配向性を示すことが確認された。
【0051】以上詳細に述べてきたように、本発明のネ
マチック液晶組成物を用いた液晶表示装置は、混合液晶
の物性値を最適化する煩わしさを解消し、ストライプ・
ドメインの発生を防止するのに必要な高いプレチルト角
を形成できるため、STN-LCDの歩留まりを改善すること
ができる。更に、本発明のネマチック液晶組成物を用い
た液晶表示装置は、高速応答性に優れ、時分割数の増大
による表示画面のちらつきを改善するものであり、特に
情報量の多いSTN-LCDに適しており、耐熱性及び耐光性
に優れ、種々の環境下で使用される液晶表示装置に特に
有用である。
マチック液晶組成物を用いた液晶表示装置は、混合液晶
の物性値を最適化する煩わしさを解消し、ストライプ・
ドメインの発生を防止するのに必要な高いプレチルト角
を形成できるため、STN-LCDの歩留まりを改善すること
ができる。更に、本発明のネマチック液晶組成物を用い
た液晶表示装置は、高速応答性に優れ、時分割数の増大
による表示画面のちらつきを改善するものであり、特に
情報量の多いSTN-LCDに適しており、耐熱性及び耐光性
に優れ、種々の環境下で使用される液晶表示装置に特に
有用である。
【0052】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳述するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0053】なお、以下の実施例及び比較例において、
「%」は『重量%』を表わす。
「%」は『重量%』を表わす。
【0054】(実施例1)
【0055】
【化17】
【0056】から成る混合液晶を調製した。この混合液
晶のネマチック相−等方性液体相転移温度(TN-I)、
屈折率の異方性(△n)及びこの混合液晶を用いて作製
した8μmのセル厚のTN-LCDにおけるしきい値電圧(V
th)及び立ち上がり時間(τr)と立ち下がり時間
(τd)が等しくなる応答時間(τr=τd)は、以下の
通りであった。
晶のネマチック相−等方性液体相転移温度(TN-I)、
屈折率の異方性(△n)及びこの混合液晶を用いて作製
した8μmのセル厚のTN-LCDにおけるしきい値電圧(V
th)及び立ち上がり時間(τr)と立ち下がり時間
(τd)が等しくなる応答時間(τr=τd)は、以下の
通りであった。
【0057】 TN-I : 83.7℃ Δn : 0.089 Vth : 1.49V τr=τd: 41.0ミリ秒
【0058】この混合液晶を、日産化学社製「サンエバ
ー150」の有機膜をラビングして形成した配向膜を上下
反平行にして組合せたセル中に封入し、磁場電位法によ
って、プレチルト角を測定した結果、5.7゜であっ
た。
ー150」の有機膜をラビングして形成した配向膜を上下
反平行にして組合せたセル中に封入し、磁場電位法によ
って、プレチルト角を測定した結果、5.7゜であっ
た。
【0059】また、この混合液晶2gをアンプル管に入
れ、真空脱気後窒素置換の処理をして封入し、150
℃、1時間の加熱促進テスト、及び10時間の紫外線照
射促進テスト「SUNTEST」(オリジナルハナウ社
製)後の液晶組成物の比抵抗を測定した。この結果は以
下の通りであった。
れ、真空脱気後窒素置換の処理をして封入し、150
℃、1時間の加熱促進テスト、及び10時間の紫外線照
射促進テスト「SUNTEST」(オリジナルハナウ社
製)後の液晶組成物の比抵抗を測定した。この結果は以
下の通りであった。
【0060】 加熱促進テスト後比抵抗 : 1.0×1012Ω・c
m 紫外線照射促進テスト後比抵抗: 6.0×1011Ω・c
m
m 紫外線照射促進テスト後比抵抗: 6.0×1011Ω・c
m
【0061】(実施例2)
【0062】
【化18】
【0063】から成る混合液晶を調製し、実施例1と同
様にして、各物性を測定し、各試験を行った。その結果
は以下の通りであった。
様にして、各物性を測定し、各試験を行った。その結果
は以下の通りであった。
【0064】 TN-I : 91.5℃ Δn : 0.110 Vth : 1.47V τr=τd : 42.0ミリ秒 プレチルト角 : 5.8゜
【0065】(実施例3)
【0066】
【化19】
【0067】から成る混合液晶を調製し、実施例1と同
様にして、各物性を測定し、各試験を行った。その結果
は以下の通りであった。
様にして、各物性を測定し、各試験を行った。その結果
は以下の通りであった。
【0068】 TN-I : 81.5℃ Δn : 0.103 Vth : 1.41V τr=τd : 39.8ミリ秒 プレチルト角 : 5.7゜
【0069】(比較例1)
【0070】
【化20】
【0071】から成る混合液晶を調製し、実施例1と同
様にして、各物性を測定し、各試験を行った。その結果
は以下の通りであった。
様にして、各物性を測定し、各試験を行った。その結果
は以下の通りであった。
【0072】 TN-I : 98.9℃ Δn : 0.091 Vth : 1.64V τr=τd : 53.0ミリ秒 プレチルト角 : 5.0゜
【0073】上記実施例1〜3のいずれもが、比較例1
と比べて、高いプレチルト角を形成でき、高速応答性に
優れ、化学的に安定な組成物であることが理解できる。
と比べて、高いプレチルト角を形成でき、高速応答性に
優れ、化学的に安定な組成物であることが理解できる。
【0074】(実施例4)実施例1〜4及び比較例1で
使用した各混合液晶に、カイラル物質「S−811」
(メルク社製)を添加した混合液晶を調製し、対向する
平面透明電極上に「サンエバー150」の有機膜をラビン
グして形成した配向膜をもつ、ツイスト角220°のクサ
ビ形セル及び表示用セルに各々注入し、ストライプ・ド
メインが発生しないマージン△d/Pを測定し、その結
果を第7表に示した。
使用した各混合液晶に、カイラル物質「S−811」
(メルク社製)を添加した混合液晶を調製し、対向する
平面透明電極上に「サンエバー150」の有機膜をラビン
グして形成した配向膜をもつ、ツイスト角220°のクサ
ビ形セル及び表示用セルに各々注入し、ストライプ・ド
メインが発生しないマージン△d/Pを測定し、その結
果を第7表に示した。
【0075】なお、カイラル物質は、カイラル物質の添
加による混合液晶の固有らせんピッチPと表示用セルの
セル厚dが、Δn・d=0.85、d/P=0.53と
なるように添加した。
加による混合液晶の固有らせんピッチPと表示用セルの
セル厚dが、Δn・d=0.85、d/P=0.53と
なるように添加した。
【0076】
【表7】
【0077】本発明のネマチック液晶組成物を用いた液
晶表示装置は、公知のネマチック液晶を封入した際に約
5°のプレチルト角を形成できる液晶表示セルに封入し
た際に、5°より高いプレチルト角を形成できるもので
ある。従って、本発明のネマチック液晶組成物を用いた
液晶表示装置は、ストライプ・ドメインの発生率が顕著
に低く、また化学的にも安定であり、LCD作製時の歩留
まりが良好なSTN-LCDとして極めて有用である。また、
本発明のネマチック液晶組成物を用いた液晶表示装置
は、高時分割駆動に応えられる高速応答性に優れたもの
である。
晶表示装置は、公知のネマチック液晶を封入した際に約
5°のプレチルト角を形成できる液晶表示セルに封入し
た際に、5°より高いプレチルト角を形成できるもので
ある。従って、本発明のネマチック液晶組成物を用いた
液晶表示装置は、ストライプ・ドメインの発生率が顕著
に低く、また化学的にも安定であり、LCD作製時の歩留
まりが良好なSTN-LCDとして極めて有用である。また、
本発明のネマチック液晶組成物を用いた液晶表示装置
は、高時分割駆動に応えられる高速応答性に優れたもの
である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−225147(JP,A) 特開 平2−300144(JP,A) 特開 平3−123749(JP,A) 特開 平3−130244(JP,A) 特開 平1−156392(JP,A) 特開 平2−229127(JP,A) 特開 平1−124830(JP,A) 特開 平4−139294(JP,A) 特開 昭62−220577(JP,A) 特表 平4−501273(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 19/00 - 19/46 Liq.Cryst
Claims (2)
- 【請求項1】 (1)一般式 【化1】 (式中R1は炭素原子数1〜10の直鎖状アルキル基を
表し、mは0又は1を表し、X 1 はFを表し、nは1〜5
の整数を表し、 【化2】 を表すが 【化3】 のとき、nは2〜5の整数を表し、 【化4】 のとき、nは1〜5の整数を表す。)で表される化合
物、及び (2)一般式 【化5】 (式中、R2は炭素原子数1〜10の直鎖状アルキル基
又はアルケニル基を表し 【化6】 を表し、X2はH又はFを表す。)で表される化合物を
含有するネマチック液晶組成物を用いたプレチルト角の
規格値が5.0°以下である配向膜を有する液晶表示装
置であって、5.0°より高いプレチルト角を有するこ
とを特徴とするスーパー・ツイステッド・ネマチック液
晶表示装置。 - 【請求項2】 Δd/Pが0.15以上であることを特
徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19050191A JP3182797B2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | ネマチック液晶組成物を用いた液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19050191A JP3182797B2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | ネマチック液晶組成物を用いた液晶表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0532971A JPH0532971A (ja) | 1993-02-09 |
JP3182797B2 true JP3182797B2 (ja) | 2001-07-03 |
Family
ID=16259143
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19050191A Expired - Fee Related JP3182797B2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | ネマチック液晶組成物を用いた液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3182797B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102484189B1 (ko) * | 2020-07-06 | 2023-01-02 | 계명대학교 산학협력단 | 플랫케이블 연결용 컨넥터 및 이를 이용한 플랫케이블 연결방법 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8858829B2 (en) | 2010-07-17 | 2014-10-14 | Organo Science Co., Ltd. | Cyclohexane compound and liquid crystal composition containing the same |
CN108913158B (zh) * | 2018-08-23 | 2020-08-18 | 京东方科技集团股份有限公司 | 液晶组合物及其制备方法、显示面板以及显示装置 |
-
1991
- 1991-07-31 JP JP19050191A patent/JP3182797B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102484189B1 (ko) * | 2020-07-06 | 2023-01-02 | 계명대학교 산학협력단 | 플랫케이블 연결용 컨넥터 및 이를 이용한 플랫케이블 연결방법 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0532971A (ja) | 1993-02-09 |
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