JPH04158970A - Ｙ含有鋼連続鋳造用パウダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ この発明は、Ｙを含有する溶鋼の連続鋳造用パウダーに
おいて、鋳造中における溶融パウダーの変質に起因する
流入過剰や不足を防止して、鋳造性を改善するとともに
鋳片の表面欠陥を防止するパウダーに関する。

［従来の技術］ 鋼の連続鋳造において、鋳型内の溶鋼表面における酸化
防止および保温、鋳型と鋳片との間の潤滑、ならびに介
在物の捕捉のためにパウダーか広く用いられている。パ
ウダーの組成は操業条件によって最適のものか選ばれる
が、一般に使用されているパウダーはＣａＯおよび５ｉ
ｎ２を主成分としている。また、パウダーの粘度および
融点を調整するために、Ｎａ２Ｏ，に２０．Ａｌ２２０
３．Ｌｉ２Ｏ，ＮａＦ、にＦ、ＭｇＯあるいはＡｌＦ３
などか媒溶剤として添加されている。

最近、耐食性および熱間加工性を向上するためにＹを含
有する鋼が開発されている。しかし、Ｙ含有鋼の連続鋳
造において、溶鋼中のＹかパウダー組成に及ぼす影響に
ついては、今までのところ知られていない。また、Ｙ含
有鋼の連続鋳造に適したパウダーも、未た提案されてい
ないのが現状である。

［発明が解決しようとする課題］ Ｙを０．０１ｗｔ％以上含有する溶鋼に従来のパウダー
を適用すると、 ２Ｙ＋３０→（Ｙ２Ｏ２） となり、Ｙは酸化される。このために、溶融パウダーは
変質して融点および粘性が高くなり、鋳型と鋳片との間
への流入が不足して潤滑不良を生しる。潤滑不良によっ
て、溶融パウダーの鋳片表面への巻込み、さらにはブレ
ークアウトが生しる。

この結果、鋳片の品質、歩留りおよび生産性は低下する
。

また、Ｎａ２Ｏを含むパウダーでは、Ｎａ２ＯかＹと反
応して、 ３　（Ｎａ２０）　＋　２Ｙ→６Ｎａ　（ｇ）　＋（Ｙ
２Ｏ３）となる。この結果、Ｎａ２Ｏを５９６を超えて
含むパウダーでは、Ｎａ蒸気の発生が多量となり、溶鋼
湯面およびパウダー表面の観察が不可能となり、安定し
た鋳造が行えなくなる。また、溶融パウダーは変質して
融点および粘性が高くなり、上記のような問題を生じる
。

そこで、この発明は溶融パウダーの変質を防止し、鋳片
の品質、歩留りおよび生産性の向上を図ることができる
Ｙ含有鋼連続鋳造用バラタ−を提供しようとするもので
ある。

［課題を解決するための手段］ この発明のＹ含有鋼連続鋳造用パラターは、Ｙを０．０
１　ｗｔｌ；以上含有する溶鋼の連続鋳造に用いられ、
少なくともＣａＯ，５ＩＯｚ、Ａｌ２ｏ：＋およびＮａ
２Ｏを含有しており、成分割合かＣａＯ／ＳｉＯ２≦０
．７（重量比率）　、　Ａｌ２０，５３０ｗｔ％および
Ｎａ２０１度ｗ戊である。

溶鋼中のＹの酸化によるパウダーの変質を防ぐためには
、ＣａＯ／５ｉＯｚ≦０．７および八１２０３≦１０　
ｗｔ％ｉてなければならない。第１図は、パウダー中の
重量比率ＣａＯ／５ｉ０２およびＡｌ２Ｏ３濃度に対す
る鋳造５分使用後の溶融パウダー中の（Ｙ２Ｏ３）の濃
度変化を示している。第１図によれば、ＣａＯ／ＳｉＯ
２≦０．７およびＡｌ２Ｏ３≦１０　ｗｔｓ）ｉの範囲
てあれば、（Ｙ２Ｏ３）濃度は５９６以下である。（Ｙ
２Ｏ２）濃度か５＊以下であわば、溶融パウダーの変質
は小さく、パウダーの融点および粘度の過剰な増大を小
さく抑えることができ、溶融パウダーの鋳型と鋳片との
間への流入不足は防止される。

Ｎａ蒸気の多量の発生を防止するには、Ｎａ２０１度ｗ
ｔ＊でなければならない。第２図は、使用前のパウダー
中のＮａ２Ｏ濃度と使用前後のパウダー中のＮａ２Ｏ濃
度変化量との関係を示している。第２図から明らかなよ
うに、使用前のパウダー中のＮａ２０１度が５ｗｔ４を
超えるとＮａ、０濃度変化量は急激に大きくなる、つま
り、多量のＮａ蒸気が発生する。また、溶融パウダ゛−
が変質して流入不足を生じる。

なお、Ｎａ２ＯおよびＡｌ２Ｏ３濃度は低ければ低いは
どＮａの蒸気の発生を防止できるが、パウダー融点およ
び粘性の調整に有効な媒溶剤であり、上限値を越えなけ
れば、鋳造作業には問題はない。

パウダーの融点および粘度は、次のような範囲にあるこ
とが望ましい。

パウダーの融点ＭＴ（’ｅ）については、−２００［Ｙ
］　＋　７５０≦　ＭＴ≦−２００［Ｙ］　＋１２００
であることが望ましい。たたし、［Ｙ］は溶鋼中のＹの
ｗｔ％である。第３図は、上式を線図で示したものであ
る。パウダーの融点が上限値を超えると、溶融パウダー
の鋳型と鋳片との間への流入不足を生しる。逆に、パウ
ダーの融点が下限値未満であると、パウダー溶融が早く
なり、溶融パウダーの流入過剰となる。流入過剰である
と、鋳片の抜熱不良による鋳片の凹み欠陥、ひいてはブ
レークアウトを生じる。

また、粘度については１３００℃において０．３〜３ポ
アズであることか望ましい。１３００℃における粘度が
０，３ポアズ未満であると、溶融パウダ′−の流入過剰
を招く。逆に、粘度が３ポアズを超えると、溶融パウダ
ーの流入不足が生じる。

これらパウダーの融点および粘度は、前記成分の割合ま
たはに２０．Ｌｉ２Ｏ，ＮａＦ、ＫＦ、ＭｇＯもしくは
ＡｌＦ３なとの媒溶剤の添加によって調整することかて
きる。

［作用コ Ｃａｏ／Ｓ　ｉ０２≦０．７およびＡｌ２Ｏ３≦］Ｏｗ
ｔ！ｔであることにより、パウダー中のＹ２Ｏ３の活量
か増大する。

この結果、Ｙの酸化反応が停滞し、溶融パウダーの変質
が防止される。また、Ｎａ、０≦５ｅｖｔ＊であること
により、ＹによるＮａ２Ｏの還元量が減少し、Ｎａ蒸気
の発生が抑えられ、さらには溶融パウダーの変質が防止
される。

［実施例コ 組成の異なる１０種類のパラターを用いてＹ含有のオー
ステナイト系ステンレス鋼を連続鋳造した。溶鋼成分、
パラターの組成、融点、粘性および使用前後の組成変化
量、鋳造結果、ならびに手入れ歩留りを第１表に示す。

なお、バラタ−の組成は主要成分のみを示し、残部には
Ｃ，Ｆ−などが含まれ、これらの組成はバラタ゛−の融
点および粘性により決定した。例えば、実施例のＮｏ、
］のパウダーはＣ＝］、Ｏ！に、　　Ｆ−＝４．５Ｌ　
　Ｃａ０＝　２０％ｉ、５ｉ０２＝　４８４６の組成で
ある。

第１表は、パウダーの成分割合かＣａＯ／５ｊ０２≦０
．７（重量比１．　Ａｌ２Ｏ，≦１０ｗ　を主およびＮ
ａ２［’］≦５ｔｖｔ亀のすへての条件を満たさなけれ
ば、溶融パウダーの変質を防＋ｈすることはできす、鋳
片の品質および生産性の低下を詔〈ことを示している。

たとえば、比較例３てはＡｌ２Ｏ３≦］Ｏｗｔ％および
Ｎａ２Ｏ濃度ｗＨ，であるか、ＣａＯ／ＳｉＯ□＝　０
．９であるために、手入れ歩留りは低い。また、比較例
４てはＣａｂ／５ｉ０２＝　０．７、　Ａ１２０３＝　
２ｗｔ木であるか、Ｎａ２０＝　１２ｗｔ％であるため
に、やはり手入れ歩留りは低くなっている。さらに、比
較例１および５ては、ブレークアウトを生したために、
鋳造を中止した。

これに対して、本発明例てはブレークアウトは全く発生
しなかった。また、本発明の手入わ歩留りは平均９８吋
であり、比較例の平均９３．５％に比へて大きく向上し
ている。

［発明の効果］ この発明では、重量比率ＣａＯ／５ｉ０２、Ａｌ２Ｏ３
含有率およびＮａ２Ｏ含有率を所定の値以下とすること
により、パウダー使用前後の溶融バウタ゛−中の（Ｙ２
Ｏ３）濃度増加量および（Ｎａ２０）濃度減少量を低く
抑えることかてきる。こねにより、溶鋼中のＹによる溶
融パウダーの変質か防止され、溶融パウダーの流入不足
は解消する。また、Ｎａ蒸気の発生か抑えらねる。この
結果、鋳片の表面欠陥か減少し、鋳片の品質および手入
れ歩留りか向上する。

さらに、ブレークアウトか防止され、生産性の改善を図
ることがてきる。

【図面の簡単な説明】

第１図はパウダー中の重量比率ＣａＯ／ＳｉＯ２および
Ａｌ２Ｏ３濃度に対する鋳造５分使用後のパウダー中の
Ｙ２Ｏ３濃度変化を示す線区、第２図は使用前のパウダ
ー中のＮａ２Ｏ濃度と使用前後のパウダー中のＮａ２Ｏ
濃度変化量との関係を示す線区、ならびに第３図は溶鋼
中の［Ｙ］濃度に対する鋳造性良好なｙ＜ウター融点の
範囲を示す線図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １．Ｙを０．０１ｗｔ％以上含有する溶鋼の連続鋳造に
   用いられ、少なくともＣａＯ，ＳｉＯ＿２，Ａｌ＿２Ｏ
   ＿３およびＮａ＿２Ｏを含有するパウダーにおいて、成
   分割合がＣａＯ／ＳｉＯ＿２≦０．７（重量比率）、Ａ
   ｌ＿２Ｏ＿３≦１０ｗｔ％およびＮａ＿２Ｏ≦５ｗｔ％
   であることを特徴とするＹ含有鋼連続鋳造用パウダー。