JPH04153320A - 耐黄変性に優れた制電性ポリエステル複合繊維 - Google Patents

耐黄変性に優れた制電性ポリエステル複合繊維

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JPH04153320A
JPH04153320A JP2275222A JP27522290A JPH04153320A JP H04153320 A JPH04153320 A JP H04153320A JP 2275222 A JP2275222 A JP 2275222A JP 27522290 A JP27522290 A JP 27522290A JP H04153320 A JPH04153320 A JP H04153320A
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polyester
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JP2275222A
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Setsuo Yamada
山田 浙雄
Motoyoshi Suzuki
鈴木 東義
Hiroshi Fujita
寛 藤田
Toshimasa Kuroda
黒田 俊正
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Teijin Ltd
DKS Co Ltd
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Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は改善された制電性ポリエステル繊維に関する。
更に詳細には、かかる繊維からなる布帛に各種の風合及
び機能を付与するためにアルカリ水溶液をパッディング
して減量加工を施しても、初期の白炭レベルがそのまま
維持される、改善された耐黄変性を有する制電性ポリエ
ステル繊維に関する。
[従来技術] ポリエステル繊維は、多くの優れた物理的性質を有して
いることから、衣料用織編物に広く用いられている。し
かしながら、ポリエステル繊維は、羊毛や絹等の天然繊
維に比較して発色性、鮮明性等に劣り、またドレープ性
1反抗性、ドライな表面タッチなどの感触・風合に劣る
といった欠点があり、さらにはポリエステルが疎水性で
あるため静電気が発生し易く、静電気発生にともなうほ
こり付着や衣服のまつわりつきか起るといった欠点があ
るため、その用途分野が制限されている。
従来、かかるポリエステル繊維の欠点を改善するために
数多くの提案がなされている。例えば、ポリエステル繊
維に絹様の風合を付与するためにアルカリ減量加工する
方法、ポリエステル繊維にドライな表面タッチを付与す
るために特定のアルキルスルポン酸アルカリ金属塩を含
有ぜしめたポリエステル繊維をアルカリ減量加工する方
法、さらには、ポリエステル繊維を染色した際の色の深
みや鮮明性を改善するために一次粒子径が100mμ以
下の無機微粒子を含有せしめたポリエステル繊維からな
る繊維をアルカリ減量して繊維表面に特定の微細凹凸を
付与する方法等が提案されている(特公昭59−242
33号公報、特公昭61−23434号公報)。しかし
ながら、これらの方法では、天然繊維に似た色調及び風
合を発現させることかできるものの、静電気発生の欠点
は解消されない。
一方、ポリエステル繊維に制電性を付与する方法として
、ポリエステルに実質的に非相溶性のポリオキシアルキ
レングリコール、ポリオキシアルキレングリコール・ポ
リアミドブロック共重合体ポリオキシアルキレングリコ
ール・ポリエステルブロック共重合体等を使用し、更に
有機や無機のイオン性化合物を配合する方法か知られて
いる(例えば、特公昭44−31828号公報、特公昭
60−11944号公報、特開昭53−80497号公
報、特開昭60−39413号公報)。しかしながら、
このような方法によって得られる制電性ポリエステル繊
維は、ポリエステル繊維の風合改善のために一般に広く
行われているアルカリ減量処理を施すと、特にシルクラ
イクな風合の発現に必要なアルカリ減量率20重量%以
上の減量を施した場合、その後に通常行われる120〜
135℃の温度での染色工程で制電性が容易に失われる
という欠点がある。また、上記アルカリ減量処理によっ
て長くて大きな筋状細孔が形成されるため、光の乱反射
により視感濃度が低下して濃色に着色しても白っぽく見
えるとともに、機械的性質も劣ったものになるといった
欠点がある。かかる欠点を改善するなめに、芯鞘型複合
繊維の芯成分にポリオキシアルキレングリコールとスル
ホン酸金属塩とからなる制電剤を高濃度に局在化させて
高度のアルカリ減量処理を可能にする方法(例えば、特
公昭61−6883号公報、特開昭55−122020
号公報、特開昭61−28016号公報)が、また、色
の深み・鮮明性と制電性とを同時に付与しようとして、
芯鞘型複合繊維の芯部に制電剤を高濃度に配合し、且つ
鞘部に平均−次粒子径か100mμ以下の無機微粒子を
配合してなる複合繊維をアルカリ減量処理して繊維表面
に微細凹凸を形成せしめる方法(特開昭61−1604
76号公報、特公昭63−54807号公報)等が提案
されている。確かにこれらの方法によれば、減量率25
%以上どいつた高アルカリ減量加工を施した際にも比較
的制電性が優れ、かつ種々の風合・機能が付与された制
電性ポリエステル複合繊維を得ることができる。
しかしながら、本発明者等の検討によれば、かかる制電
性ポリエステル繊維をアルカリ減量加工する際、その処
理条件によっては減量処理後の製品か黄変して、通常の
衣料分野では使用できない程に変色する場合のあること
が見出された。そして、かかる工程を詳細に調べた結果
、その詳細な理由は未だ不明であるが、アルカリ水溶液
をポリエステル繊維布帛にパッティングした後スチーム
等で加熱して減量加工する方法において、上記の黄変が
著しくなることが判明した。したかって、上記のポリエ
ステル複合繊維をアルカリ減量加工するには、生産性に
は劣る、沸騰アルカリ水溶液に浸漬して処理する方法か
とられていた。
[発明の目的] 本発明はこのような現状に踏まえ、アルカリ水溶液をパ
ッディングした後加熱して減量加工(以下パッド法減量
加工と称することがある)する際に、黄変ないしは褐色
に変色することがなく初期の白皮レベルをそのまま保つ
、耐黄変性に極めて優れた制電性ポリエステル複合繊維
を提供することにある。
[発明の構成] 本発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果
、上記パッド法で発生ずる黄変の問題は、制電性付与の
ために芯成分に配合されている制電剤の熱分解、光分解
等を抑制するために添加している安定剤の種類によって
大きく異なることを見い出した。そして、安定剤、特に
酸化防止剤の化学構造と黄変発生との関係をさらに詳し
く検討した結果、酸化防止剤として片ヒンダードフェノ
ール化合物を特定量用いることによって上記黄変の問題
が改善されることを見出すに至った。更に、片ヒンダー
ドフェノール系化合物に加えてチオプロピオネート系化
合物を特定量比で含有させると、両者が相刺効果的に作
用して上記黄変防止の効果が更に飛躍的に向上すること
も知見した。本発明は、かかる知見に基づいて更に重ね
て検討した結果完成したものである。
即ち、本発明は、 1、芯鞘型ポリエステル複合繊維であって、該複合繊維
の芯成分には、(a)平均分子量か5000以上のポリ
オキシエチレン系ポリエーテル1〜10重量%、(b)
有機金属塩化合Th 0.1〜5重量%、及び(c)前
記ポリオキシエチレン系ポリエーテルに対して 1.0
〜30重量%の範囲となる量の片ヒンダードフェノール
系化合物を含有させたことを特徴とする耐黄変性に優れ
た制電性ポリエステル複合繊維。
2、芯鞘型ポリエステル複合繊維であって、該複合繊維
の芯成分には、(a)平均分子量が5000以上のポリ
オキシエチレン系ポリエーテル1〜10重量%、(b)
有機金属塩化合物、(c)前記ポリオキシエチレン系ポ
リエーテルに対して1.0〜30重量%の範囲となる量
の片ヒンダードフェノール系化合物、及び(d)該片ヒ
ンダードフェノール系化合物に対して0.2〜5重量倍
の範囲となる量のチオプロピオネート系化合物を含有さ
せなことを特徴とする耐黄変性に優れた制電性ポリエス
テル複合繊維。
である。
本発明における鞘部および芯部の基体として用いるポリ
ニスデルは、芳香環を重合体の連鎖単位に有する芳香族
ポリエステルであって、例えば、二官能性芳香族ジカル
ボン酸またはそのエステル形成性誘導体とジオールまた
はそのエステル形成性誘導体との反応により得られる重
合体である。
具体的に好ましい芳香族ポリエステルとしてはポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンチレフタレ−1〜、
ポリヘキシレンテレフタレート、ポリエヂレンナフタレ
ート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレン−1,
2−ビス(フェノキシ)エタン−44°−ジカルボキシ
レート等のほが、ポリエヂレンイソフタレー1〜・テレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート・イソフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート・デカンジカルボキ
シレート等のような共重合ポリエステルをあげることが
できる。なかでも機械的性質、成形性等のバランスのと
れたポリブチレンチレフタレー1−およびポリブチレン
テレフタレートが特に好ましい。
かかる芳香族ポリエステルは任意の方法によって合成さ
れる。例えばポリエチレンテレフタレートについて説明
すれば、テレフタル酸とエチレングリコールとを直接反
応させるが、テレフタル酸ジメヂルの如きテレフタル酸
の低級アルキルエステルとエチレングリコールとをエス
テル交換反応させるかまたはテレフタル酸とエチレンオ
キサイドとを反応させるかして、テレフタル酸のグリコ
ールエステルおよび/またはその低重合体を生成させる
第1段反応、次いでその生成物を減圧上加熱して所望の
重合度になるまで重縮合反応させる第2段の反応とによ
って容易に製造される。なお、以上の如きポリエステル
に、ポリエステル本来の物性を損なわない程度に他の熱
可塑性ポリマー例えばナイロン−6等のポリアミド類、
ポリエヂレン、ポリスチレン等のポリオレフィンなどを
含有せしめてもよい。また、鞘部及び芯部に用いるポリ
エステルは同一のポリエステルを使用するのが好ましい
が、親和性を有するものであれば異種のポリエステルを
組合せることもできる。
本発明の制電性ポリエステル複合繊維にあっては、芯部
のポリエステルに対して、平均分子量が5000以上の
ポリオキシエチレン系ポリエーテルを配合する。なお、
ここで配合するとは、該ポリオキシエチレン系ポリエー
テルが前述したポリエステルと実質的に共重合しないと
いう意味であり、平均分子量が5000以上であれば良
い。
かかるポリオキシエチレン系ポリエーテルとしては、ポ
リエチレングリコール、オキシエチレン単位を主(通常
50モル%以上)としこれに例えばオキシプロピレン単
位等のオキシアルキレン単位をランダム又はブロック共
重合させた共重合ポリエーテルを用いることができる。
また、このようなポリオA−ジエチレン系ポリエーテル
の末端は水酸基であっても、非エステル形成性有機基で
封鎖されていても良い。
なかでも、下記一般式(I)で表わされるポリオキシエ
チレンブロックを主鎖とし、該ポリオキシエヂレン分子
鎖末端を特定のオキシアルキレン成分で封鎖した水溶性
のポリオキシエチレン系ポリエーテルは、最終的に得ら
れるポリエステル繊維の低温低湿度下での制電性及びそ
の耐久性(特に洗濯耐久性)が優れるとともに、繊維が
アルカリ減量処理加工前に圧力を受けていても、減量処
理加工中該繊維に筋状に分散している前記ポリエーテル
とポリエステルマトリックスとの界面剥離が起って染色
した際にその部分が白ぼく見える(以下圧力減量白化現
象ということがある)といった問題点が発生し歎くなる
ので好ましい。
ここでいう水不溶性とは、純水100g中に試料5gを
入れて100℃で60分間撹拌処理した後、室温で放冷
し、次いでJIS規格5種Aの濾紙を用いて自然濾過し
た際、90重量%以上が濾別されるものをいう。
上記(I)式中、lは1〜6個の活性水素を有する分子
量300以下の有機化合物の残基であり、メタノール、
プロパツール、ブタノール、フェノール、エチレングリ
コール、ビスフェノールA。
プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペン
チルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン
、トリエタノールアミン、ジグリセリン、ペンタエリス
リトール、ソルビトール等のヒドロキシ基含有化合物の
残基、およびエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン等の1級および2級アミン類
の残基等をあげることができ、なかでも分子量300以
下のヒドロキシル基化合物が好ましい。R1は炭素原子
数6以上の未置換アルキレン基または置換アルキレン基
であり、なかでも炭素原子数6〜50の置換アルキレン
基が好ましく、その中でも炭素原子数6〜50のアルキ
ルエチレン基がより好ましい。
かかるR量の好ましい具体例としては、シクロヘキシレ
ン基、フェニルエチレン基、ヘキシルエヂレン基、メチ
ルーペンチルエチレン基、ヘプチルエチレン基、メチル
−ヘキシルエチレン基等をあげることかできる。また、
R1は上記2種以上の混合であってもよい。
R2は水素原子、炭素原子数1〜40の一価の炭化水素
基または炭素原子数2〜40の一価のアシル基であり、
該炭化水素基としてはアルキル基、アルケニル基、シク
ロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基または
ヒドロキシアルキル基が好ましい。また該アシル基とし
てはアルカノイル基、アルケノイル基、シクロアルキル
カルボニル基、アリールカルボニル基またはアルキルア
リールカルボニル基が好ましい。kはZの元になる有機
化合物が有する活性水素原子数に対応する1〜6の整数
である。1はkxlが70以上となる整数であることが
望ましく、分子間または分子内で同一であっても異なっ
てもよい。kXlの値が70未満であるときには最終的
に得られるポリエステル繊維の制電性の熱水耐久性、洗
濯耐久性が共に低下する傾向がある。また、kxlの値
が大きくなるにしたがって制電性およびその耐久性は向
上するが、この値が300を越えると最早著しい制電性
およびその耐久性の向上は認められ歎くなり、かえって
該ポリオキシエチレン系ポリエーテルの水不溶化が困難
になる傾向があるので、1としてはkxlの値が300
以下となる整数であるのが好ましい、に×量のより好ま
しい範囲は80〜200の範囲である。■は1以上の整
数であり、分子間または分子内で同一であっても異なっ
ていてもよいがlに結合したに個の分校内で翔はすべて
1以上の整数であることがより望ましい。謹がOである
分枝が存在するときには、最終的に得られるポリエステ
ル繊維の制電耐久性は低下する傾向かある。
かかるポリオキシエチレン系ポリエーテルを構成するC
■2C■20単位およびRO単位の配列は、C112C
H20単位からなるポリオキシエチレンブロックが主鎖
を構成し、該ポリオキシエチレン分子鎖末端にR2O単
位が1単位でまたは2単位以上のブロックを形成して局
在化する配列をとるのが望ましい。かかる特定の構造を
取ることによってはじめて、少量のR2O単位の導入で
該ポリオキシエチレン系ポリエーテルの高度な水不溶化
と高度な吸湿性向上を可能にすることができ、高度な制
電性およびその耐久性の達成が可能になる。
C1l  Ctl  O単位と 810単位とがランダ
ムに配列している場合は、低温低湿度下での制電性及び
その耐久性が低下する。
」1記した水不溶性ポリオキシエチレン系ポリエーテル
の分子量は好ましくは50oO〜1eoooの範囲であ
る。分子量が5000未満のときは、該ポリエーテルが
ポリエステル繊維中で充分な長さの筋秋分散形態をとり
難くなり充分な制電性能が得られなくなる。また、前記
R2O単位を変化させても水不溶化と吸湿性とを同時に
達成することができなくなり、最終的に得られるポリエ
ステル繊維の制電性及びその耐久性が共に低下する。
分子量が16000を越えると、該ポリオキシエチレン
系ポリエーテルのポリエステル中での溶融混和性が低下
し、分散性が不良化して紡糸が困難となるばかりでなく
、得られる繊維の制電性や物性が低下する上、前述した
圧力減量白化現象が発生し易くなるので実際上は不利な
領域である。更に、分子量が大きくなることにより、低
温・低湿度条件下での制電性も低下する。これは該ポリ
オキシエチレン系ポリエーテルのポリエステルマトリッ
クス中での熱運動が小さくなるので、特に低温でイオン
伝導による制電性能が低下するためと推定される。
かかるポリオキシエチレン系ポリエーテルは、活性水素
化合物にエチレンオキサイドを反応させる第1段反応、
次いでその生成物に炭素数6以上のオレフィンオキサイ
ドを反応させる第2段反応および必要に応じてその生成
物のヒドロキシル末端基を炭化水素基もしくはアシル基
で封鎖する第3段反応とにより合成することができる。
かかるオレフィンオキサイドとしては、なかでもノネン
オキサイド、シクロヘキセンオキサイド、炭素原子数1
2〜14のα−オレフィンオキサイドが特に好ましい。
上記のポリオキシエチレングリコール系ポリエーテルの
特に好ましい具体例を下記の表に示す。
第1表で示した化合物におけるR2の1(以外の具体例
としてはR2−−CH、−C6H5゜CR2Ce R5
、Cl2H25,Cl8H37゜−CH、CHCO−、
C17H33C0C17H35C〇−等が好ましい。か
かるポリオキシエチレン系ポリエーテルは、1種のみ単
独で使用しても2種以上を併用してもよい。
かかるポリオキシエチレン系ポリエーテルの配合量は、
芯鞘型複合繊維の芯成分を構成するポリエステルに対し
て1〜10重量%の範囲であり、好ましくは2〜7重量
%の範囲である。1重量%より少ないときは充分な制電
性を得ることができない。逆に、配合量が10重量%を
越えるときには、最終的に得られるポリエステル繊維の
制電性は最早著しい向上を示さず、かえって得られる繊
維の機械的性質、耐熱性、耐光性が損われるようになる
ほが、アルカリ減量速度、視感染色性等がいずれも悪化
する。
本発明においては、上記したポリオキシエチレン系ポリ
エーテルに併用して有機金属塩化合物が使用される。こ
こでいう有機金属塩化合物とは、ドデシルベンゼンスル
ホン酸、トリデシルベンゼンスルホン酸、ノニルベンゼ
ンスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸、ヘキサ
デシルスルホン酸、ドデシルスルホン酸などのスルホン
酸とナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属
とから形成されるスルホン酸のアルカリ金属塩。
ジステアリルリン酸ナトリウムなどのリン酸エステルの
アルカリ金属塩、その他の有機カルボン酸のアルカリ金
属塩などがある。更にスルホン酸金属塩として下記一般
式で示されるものも好ましく例示することができる。
R′0 (R′O)   (cH,2) bS03M(
式中、R′は一価の炭化水素基、R”は炭素原子数2〜
4のアルキレン基、aは1〜100の整数、bは2〜4
の整数、MはNa、に、Li等のアルカリ金属塩) なかでも、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、平
均の炭素原子数が14であるアルキルスルホン酸ナトリ
ウム混合物、CI2H250(cH2CH20)3−C
H2Cl(2S03Na、C16■1330(cHCH
O)      CHCH2CH2S03N a等のス
ルホン酸の金属塩が良好である。
かかる有機金属塩は1種でも、2種以上併用してもよい
。その配合量は芯鞘型複合繊維の芯成分を構成する芳香
族ポリエステルに対して0,1〜5重量%の範囲であり
、なかでも0.1〜3重量%の範囲が好ましい。この量
が0.1重量%未満のときは充分な制電性を付与するこ
とができす、またこの量を5重量%を越えて多くしても
最早制電性は著しく向上せず、かえって該芯鞘型複合繊
維のアルカリ減量速度、視感染色性、圧力減量白化性等
が悪化するようになる。
本発明の制電性ポリエステルを構成する芯成分には、上
記ポリオキシエチレン系ポリエーテル及び有機金属塩と
共に必須成分として片ヒンダードフェノール系化合物(
酸化防止剤)の特定量を含有することが肝要である。
ここでいう片ヒンダードフェノール系化合物とは、その
フェノール性水酸基のオルト位置の一方に立体障害性置
換基を有し、他方に水素原子又は非立体障害性置換基を
有するフェノール系化合物であり、なかでもフェノール
性水酸基のオル1ル位置の一方に立体障害性炭化水素基
を有し、他方に水素原子又は非立体障害性の炭化水素基
を有する片ヒンダードフェノール系化合物が好ましい。
ここでいう立体障害性炭化水素基としては、炭素原子数
4〜20の第3アルキル基、炭素原子数4〜20のシク
ロアルキル基、炭素原子数が1〜20のアルキル基を有
する1−アルキルシクロアルキル基、炭素原子数が1〜
20のアルキル基を有する1アルキルベンジル基等を好
ましいものとしてあげることができ、なかでも第3ブチ
ル基であるのが特に好ましい。他方、非立体障害性炭化
水素基としては、炭素原子数1〜20の第1又は第2ア
ルキル基を好ましいものとしてあげることかでき、なか
でもメチル基であるのが特に好ましい。
上記片ヒンダードフェノール系化合物の好ましい具体例
として下記の如き化合物をあげることができる。
H (但し、 式中−1はt ブヂル基を示す。
上記片ヒンダードフェノール系化合物は1種単独で使用
しても、また2種以上を併用してもよい。
かかる片ヒンダードフェノール系化合物の配合量は、前
記ポリオキシエチレン系ポリエーテルに対して1,0〜
30重量%の範囲内にする必要がある。
この配合量が1.0重量%未満の場合には、本発明のポ
リエステル繊維を製造する際、あるいは種々の後加工工
程を施される際に、前記ポリオキシアルキレン系ポリエ
ーテルが分解して着色しなり制電効果が発現しなくなっ
たりするので好ましくない。一方、30重量%を越える
場合には、最早上記ポリエーテルの分解抑制効果は認め
られず、かえって最終的に得られる繊維の物性が低下す
るのみならず、紡糸延伸等の製糸化パフォーマンスが低
下するようになる。
なお、本発明においては、その詳細な理由は不明である
が、上記の特定された酸化防止剤を用いることによって
本発明の目的が達成されるのであって、従来多用されて
いたチヌビン1010 (チバガイギー社製)に代表さ
れるヒンダードフェノール系化合物(フェノール性OH
基の両オルト位に立体障害性炭化水素基が結合)を用い
たのでは、パッド減量加工時に繊維は黄変してしまうし
、他方、フェノール系化合物以外の酸化防止剤、例えば
ヒンダードアミン系化合物、ホスファイ1へ系化合物単
独では、ポリオキシエチレン系ポリエーテルの分解抑制
効果が不十分であったり、加熱時に黄変したりする場合
が多く本発明の目的を達成することかできない。
本発明においては、上記の片ヒンダードフェノール系化
合物と共にチオプロピオネート系化合物を併用すると、
パッド減量加工時の耐黄変性が相剰効果的に向上するの
で好ましい。
かかるチオプロピオネート系化合物としては、例えば下
記の如き化合物をあげることができる。
I25C120CC■(2CH2 CH2CH2COC12I425 I29C140CCH2CH2 CI’r 2 CH2COC14H29H37C180
CCH2CI−I2 CI2 CI2 COC18H37 S(cHCH2COC18H37)2 2 つ (1−I  C5CH2C1(2COCH2) 4C上
記のチオプロピオネート系化合物は1種単独で使用して
も、また2種以上を併用ししてもよく、十分な相剰効果
を発現させるためには、その配合量を前記片ヒンダード
フェノール系化合物に対して0.2〜5重量倍の範囲に
するのが望ましい。
0.2重量倍未満にあっては顕著な相剰効果は認められ
なくなり、5重量倍を越えてもそれ以上の相剰効果は認
められない。
本発明の制電性ポリエステル繊維の芯成分および鞘成分
のポリエステルには、本発明の目的を損わない範囲で他
の酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤等を配合しても
よく、その他、必要に応じ孔形成剤、不活性微粒子その
他の任意の添加剤を配合してもよい。
本発明の制電性ポリエステル繊維を製造するにあたり、
芯成分のポリエステルにポリオキシエチレン系ポリエー
テル、有機金属塩1片ヒンダードフェノール系化合物、
ヂオプロピオネート系化合物等を配合する方法としては
、任意の方法を採用することができ、上記成分を同時に
また任意の順序で別々にポリエステルに配合することが
できる。
即ち、ポリエステル繊維の紡糸か終了するまでの任意の
段階、例えば芳香族ポリエステルの重縮合反応開始前2
重縮合反応途中1重縮合反応終了時であってまだ溶融状
態にある時点、粉粒状態、または紡糸段階等において、
樹脂と添加成分のそれぞれを予め溶融混合して1回の操
作で添加してもよく、または2回以上に分割添加しても
よく、各添加成分を予め別々に芳香族ポリエステルに配
合した後、これらを紡糸前等において混合してもよい。
更に、重縮合反応中期以前に添加成分を添加するときは
、グリコール等の溶媒に溶解または分解させて添加して
もよい。
また、本発明の制電性ポリエステル繊維では、アルカリ
減量した後の芯/鞘の面積複合比率は5/95〜501
50の範囲となるように複合紡糸する。
アルカリ減量後の芯/鞘の面積複合比率が50/ 50
を越えると、鞘部分を構成するポリエステル部分か薄く
なり、強度、耐フィブリル性、耐熱性等の物性が劣り、
さらに染色後の制電性およびそのて、難燃剤、蛍光増白
剤、艷消剤1着色剤、微細洗濯耐久性や、染色品の色彩
鮮明性や堅牢度が不充分なレベルとなり易い。逆に芯/
鞘の面積複合比率か5/95未満のときは、ポリエステ
ル繊維の芯部に配合されたポリオキシエチレン系ポリエ
ーテルと有機金属塩化合物による効果が充分に発揮され
ず、制電性、特に低温・低湿度条件下での制電性が不良
となる。
本発明の制電性ポリエステル繊維の外形、ならびに芯部
分の形状は、織編物の電性、張り、腰、風合、光沢など
の目的に応じて任意の形状をとることができ、例えば、
円形断面の他、三角、偏平。
四角、五角、星形、六角、V形、C形等の異型断面を例
示できる。異型断面にすることは、ふくらみ感、ドレー
プ性1反撓性などの絹様風合を得るために好ましいこと
である。また外形と芯部の形状は異なった形状でもよい
が、芯成分と鞘成分は実質的に同心であること、即ち芯
成分と鞘成分が20%以上偏心していないことが好まし
い。極端に偏ったり、芯成分が表面に露出するところが
あるとアルカリ減量加工後の制電性能が低下する場合が
ある。鞘成分のフィブリル化や摩耗、並びに圧力減量白
化に対する性能を確保するには、アルカリ減量後の鞘成
分の最も薄い部分の厚みが1μm以上、より好ましくは
2μm以上となるようにするのが望ましい。
本発明の制電性ポリエステル繊維は、従来公知の複合紡
糸装置を用い、開側に必要に応じて各種添加剤を混合し
たポリエステルを、北側にポリオキシエチレン系ポリエ
ーテル、有機金属塩及び片ヒンダードフェノール系化合
物とを配合したポリエステルを使用して、任意の製糸条
件で何らの支障なく製造することができる9例えば50
0〜2500m/分の速度で溶融紡糸し、延伸、熱処理
する方法、1500〜5000m /分の速度で溶融紡
糸し、延伸と仮撚加工とを同時にまたは続いて行う方法
、5000m 7分以上の高速で溶融紡糸し、用途によ
っては延伸工程を省略する方法、などにおいて任意の製
糸条件を採用することができる。また得られた繊維また
はこの繊維から製造された織編物を100℃以上の温度
で熱処理して、構造の安定化と繊維中に含有されている
ポリオキシエチレン系ポリエーテル、有機金属塩および
必要に応じて含有されている各種添加剤の移行による適
性配列化を助長させることも好ましい。さらに必要に応
じて弛緩熱処理なども併用することができる。また上記
のようにして得られた繊維と、熱収縮性や単繊維繊度、
断面形状の異なる繊維との混繊糸にすることは、ふくら
み感、ドレープ性1反碗性などの絹様風合を得るために
も好ましいことである。
本発明の制電性ポリエステル複合繊維は、特にかかる繊
維からなる布帛をパッド減量加工法により連続加工処理
する際、その効果を発揮するものである。すなわち、従
来多用されていた吊り練りや液浴染色機を使用するバッ
チ式の浸漬法では前記減量加工時の黄変問題は発生しな
いものの生産性には劣るといった欠点があったので、近
年、パッド−ドライ法、パッド−スチーム法といった連
続処理法を採用して生産性向上の試みがなされてきてい
るが、従来提案されているアルカリ減量可能と称する制
電性ポリエステル繊維はいずれも著しく黄変するのに対
して、本発明の制電性ポリエステル複合繊維は、かかる
処理方法にても白皮レベルの変化がなく初期のレベルを
維持するものである。
本発明の繊維からなる布帛をパッド減量加工する方法は
特に限定されるものでなく、例えば、アルカリ濃度5〜
300g/]の水溶液に、必要に応じてラウリルジメチ
ルベンジルアンモニウムクロライドを初めとする第四級
アンモニウム塩からなる加水分解促進剤、低級アルコー
ルリン酸エステルをはじめとする有機系浸透剤を添加し
た処理液に布帛を浸漬した後、マングル等で該処理液の
ピックアップ率をコンI〜ロールし、次いで常圧、加熱
、又は加圧水蒸気で加熱処理すれば良い。処理時間は、
目的とする減量率、用いた処理液及び加熱条件により適
宜変更すれば良い。
かくして得られる減量加工された布帛は、下記式より求
めた白変指数△Wが2.0未満となるもので、白皮レベ
ルはほとんど変化しない。
但し、L   、bo*は夫々処理前の明度指数及びフ
ロマチラフネス指数、■、、*、b、*は夫々減量処理
後の明度指数及びタロマチラフネス指数である。なお、
これらL8及びb4値はJISZ8722 、 JIS
 28727に規定されている。
[発明の効果] 本発明の芯鞘型ポリエステル複合繊維はアルカリ減量加
工をしても、特に高減量率20%以上の場合でも黄変や
褐色化することが全く無く、初期の白皮レベルが維持さ
れる。しかも、この白皮の洗濯耐久性も良好であり、且
つ低温低湿度条件でも優れた制電耐久性を有するもので
ある。
したがって、本発明の布帛はランジェリ−、ファンデー
ション用途、インナー、無埃衣料、ユニホーム、裏地な
ど制電耐久性が要求されるあらゆるテキスタイル商品に
使用することが出来るものである。
[実施例] 本発明を具体的な実施例を挙げて、さらに詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。尚、実施例に出てくる摩擦帯電圧などの測定法は以
下の方法で測定した。
(1)摩擦帯電圧 ロータリースタティックテスター(京大・化研式)をも
ちいて、JTS L−10948,2B法に従った。
(2)洗濯方法 JIS l−1018−776,36H法に準じた。
実施例1〜7 テレフタル酸ジメヂル100部、エチレングリコ−ル6
0部、酢酸カルシウム1水塩0.06部(テレフタル酸
ジメチルに対して0.066モル%)及び整色剤として
酢酸コバル1〜4水塩0.009部(テレフタル酸ジメ
チルに対して0.007モル%)をエステル交換缶に仕
込み、窒素ガス雰囲気14時間かりて140℃から22
0°Cまで昇温して生成するメタノールを系外に留去し
ながらエステル交換反応させた。
エステル交換反応終了後、反応混合物に安定剤としてリ
ン酸トリメチル0.058部(テレフタル酸ジメチルに
対して0.080モル%)及び消泡剤としてジメチルポ
リシロキサン0.024部を加えた。次いで10分後、
三酸化アンチモン0.04部(テレフタル酸ジメチルに
対して0.027モル%)を添加し、同時に過剰のエチ
レングリコールを追出しながら240℃まで昇温した後
、重合反応缶に移した。次に、この反応混合物に、下記
化学式 (但し、mは平均値として3、pは平均値として111
、jは18〜28の整数で平均21である)で表される
平均分子i 6930の水不溶性ポリオキシエチレン系
ポリエーテル(第1表のNo、 1 )を得られるポリ
エステルに対して4%となるよう添加し、引き続いて反
応缶内の圧力を1時間かけて7601rQ■Qから3 
llHgまで減圧し、減圧度が3nuaHqに到達した
時点から10分後有機金属塩化合物としてドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウムを2%減圧下に添加した。さ
らに1 ln+1gまで減圧し、同時に反応混合物の温
度を1時間30分がけて240°Cがら280℃まで昇
温しな。1 nm11g以下の減圧下、重合温度280
℃で更に2時間重合し、この段階で反応混合物に片ヒン
ダードフェノール化合物として1゜3.5−トリス(4
−t−ブチル−3−ヒドロAシ2.6−シメチルベンジ
ル)−1,3,5−)リアジン−2,4,6−(IH,
3H,51()−トリオン(アメリカン サイアナミツ
ド社製、サイアノックス1790) 0.1部(上記ポ
リエーテルに対して2.5重量%)を減圧上添加し、そ
の後さらに30分間重合した。得られたポリマーの極限
粘度は0.645であり、軟化点260.5°Cであっ
た。このポリマーを常法によりチップ化した。
こうして得られた水不溶性ポリオキシエチレン系ポリエ
ーテルを含有したポリエステルを芯部用ポリマーとし、
常法により乾燥後スクリュー型押出機で溶融し、ギヤポ
ンプを経て二成分複合紡糸ヘッドに供給した。一方、鞘
部用ポリマーとして、極限粘度0.64のポリエチレン
テレフタレートチップを常法により乾燥後スクリュー型
押出機で溶融し、同様に複合紡糸ヘッドに供給した。芯
部用ポリマーと鞘部用ポリマーの供給呈は、芯部の面積
比率30%の値となるように設定した。同時に供給され
た芯部と鞘部の溶融ポリマーは、ノズル口径0.3 T
l1l1量の円形複合紡糸孔を24個穿設した複合紡糸
口金を使用して、285℃で押出した後、ゴデツトロー
ルを介して1500m 7分の速度で一旦巻き取った。
次いで、得られる延伸糸の伸度が35%になるような延
伸倍率で、90℃の加熱ローラーと170℃の延伸加熱
ヒーターにより延伸熱処理して、50デニール/24フ
イラメントの延伸糸を得た。
得られた延伸糸をよこ編地となし、精練→プリセット→
アルカリ減量の準に下記の加工条件で処理した。
精 練    スコアロール#900 0.5g/lN
a2 CO30,5g/ 1 70℃×20分 プリセット  190℃×1分で乾熱ヒートセット アルカリ減量 パッディング NaOH200g/I水溶液を 使用して、マングル圧力3ka/ C112で絞り、ピックアップ率90 %とした。尚、この際に使用し た水質は軟化水(ca5mQ/J) と地下水(ca 50111g/ I )を使用し、浸
透剤のNaOH水溶液 への添加は無しと低級アルコ− ルリン酸ニスデル5g/lの2 種類とした。
スチーミング条件 先にN a OH水溶液をパッティ ングした編地を直ちにスチーミ ングした。
蒸気の質 飽和蒸気、過熟蒸気 温度   100℃、130°C 処理時間 10.20分 スチーミング後、100’CxS分 の条件で乾燥した。
加工条件と実施例番号との対応を第1表に示した。
得られたアルカリ減量布帛の白皮指数、洗濯無しでの摩
擦帯電圧、更に洗濯を30回繰り返して摩擦帯電圧を測
定し、その結果を第4表に示しな。
得られた制電性ポリエステル繊維は白皮指数かいずれも
2,0未満であり、良好な白皮レベルにあった。また、
洗濯後の制電性も1.58V未満の優れた水準にあった
実施例8〜14 実施例1と同じ操作を行ったが、片ヒンダードフェノー
ル化合物と共にヂオプロピネート系化合物としてペンタ
エリスリトール−テトラキス(βドデシルーチオグロピ
オネート)(アデカ・アーガス化学製:マークAO41
2S ) 0.3部(3重量倍)を使用した。
加工条件と実施例番号との対応を第2表に、得られたア
ルカリ減量布帛の白皮指数、摩擦帯電圧の測定結果を第
5表に示した。酸化防止剤として片ヒンダードフェノー
ル系とチオプロピオネート化合物とを併用した場合、白
変指数△W値はいずれも1.0未溝で非常に高い白皮レ
ベルにあり、しかも、制電性は30回洗濯しても1.5
KV未満で極めて良好な制電耐久性を示した。
比較例1〜6 実施例1と同じ操作を行ったが、サイアノックス179
0の代りに両ヒンダードフェノール系化合物:ベンタエ
リスリチル−テトラキス[3−(3,5ジーt−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート] (商品
名;イルガノックス1010.チバーガイギー社製)0
.2部を使用した。
加工条件と実施例番号との対応を第3表に、得られな布
帛の白皮指数、摩擦帯電圧の測定結果を第6表に示しな
。いずれの場合も白変指数△W値は15以上を越え、色
相は褐色化しており、実用性はまったく認められなかっ
た。
また、初期制電性は1.5KV以下の摩擦帯電圧で良好
なレベルにあるものの、洗濯を30回くり返すと、1.
5にV以上となり、制電耐久性という点でも実用性はな
い。
第 表 (性能) 第 表 (性能) 第 表 (性能) 4つ 実施例15〜17 片ヒンダードフェノール化合物サイアノックス1790
の添加量を0.05部(実施例15) 、 0.4部(
実施例ie) 、 o、a部(実施例17)に変更する
以外はすべて実施例1に準じ、結果を第7表に示す。
得られた布帛の白皮指数△Wはいずれも2,0未満であ
り、白皮は良好なレベルにあった。又、洗濯30回後の
制電性も1.5に■未満であり、優れた洗濯耐久性を示
した。
実施例18.19 チオプロピネート系化合物マークAO412Sの添加量
を0.1部(実施例18) 、 0.4部(実施例19
)と変更する以外はずべて実施例8に準じた。結果を第
7表に示す。
白皮指数△Wは共に1.0未満であり高い白皮レベルを
有していた。しかも、制電性は洗濯前後共に1.5KV
以下であり、極めて良好な制電耐久性を示した。
実施例20 実施例8のサイアノックス1790に変えての代りにス
ミライザーGA−80(住友化学工業■製)0.3部を
使用した以外はすべて実施例8に準じな。
結果は第7表にあわせて示す。
*3.9−ビス[2−[3−(3−tf3rt−ブチル
−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニル
オキシ]−1,1−ジメチルエチル]2.4,8.10
−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン 本実施例においても、白変レベル、制電耐久性共に極め
て良好なレベルにあった。
第 表 (性能)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、芯鞘型ポリエステル複合繊維であって、該複合繊維
    の芯成分には、(a)平均分子量が5000以上のポリ
    オキシエチレン系ポリエーテル1〜10重量%、(b)
    有機金属塩化合物0.1〜5重量%、及び(c)前記ポ
    リオキシエチレン系ポリエーテルに対して1.0〜30
    重量%の範囲となる量の片ヒンダードフェノール系化合
    物を含有させたことを特徴とする耐黄変性に優れた制電
    性ポリエステル複合繊維。 2、芯鞘型ポリエステル複合繊維であって、該複合繊維
    の芯成分には、(a)平均分子量が5000以上のポリ
    オキシエチレン系ポリエーテル1〜10重量%、(b)
    有機金属塩化合物、(c)前記ポリオキシエチレン系ポ
    リエーテルに対して1.0〜30重量%の範囲となる量
    の片ヒンダードフェノール系化合物、及び(d)該片ヒ
    ンダードフェノール系化合物に対して0.2〜5重量倍
    の範囲となる量のチオプロピオネート系化合物を含有さ
    せたことを特徴とする耐黄変性に優れた制電性ポリエス
    テル複合繊維。 3、ポリオキシエチレン系ポリエーテルが、下記一般式
    ( I )で表わされる平均分子量が5000〜1600
    0の水不溶性非ランダム共重合型ポリオキシエチレン系
    ポリエーテルである請求項1又は2記載の制電性ポリエ
    ステル複合繊維。 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・( I ) [式中、Zは1〜6の活性水素を有する分子量300以
    下の有機化合物残基、R^1は炭素原子数6以上の未置
    換または置換アルキレン基、R^2は水素原子、炭素原
    子数1〜40の一価の炭化水素基又は炭素原子数2〜4
    0の一価のアシル基、kは1〜6の整数、lはk×lが
    70以上となる整数、mは1以上の整数を表わす。]
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017008190A (ja) * 2015-06-22 2017-01-12 東レ株式会社 吸湿繊維用ポリエステル組成物の製造方法
KR20190073388A (ko) * 2016-10-25 2019-06-26 도레이 카부시키가이샤 폴리에스테르

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017008190A (ja) * 2015-06-22 2017-01-12 東レ株式会社 吸湿繊維用ポリエステル組成物の製造方法
KR20190073388A (ko) * 2016-10-25 2019-06-26 도레이 카부시키가이샤 폴리에스테르
JP2019531395A (ja) * 2016-10-25 2019-10-31 東レ株式会社 ポリエステル

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