JPH04149278A - 防錆顔料組成物 - Google Patents

防錆顔料組成物

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JPH04149278A
JPH04149278A JP27699190A JP27699190A JPH04149278A JP H04149278 A JPH04149278 A JP H04149278A JP 27699190 A JP27699190 A JP 27699190A JP 27699190 A JP27699190 A JP 27699190A JP H04149278 A JPH04149278 A JP H04149278A
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JP
Japan
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aluminum dihydrogen
rust
dihydrogen tripolyphosphate
zinc
metal
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JP27699190A
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Masaaki Okuda
奥田 雅朗
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Original Assignee
Tayca Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野] 本発明は防錆顔料組成物に関する。さらに詳しくは、本
発明は、塗料用樹脂として酸化重合型樹脂を用いた場合
にも優れた防錆効果を発揮し得る防錆IIl料組成物に
関する。
〔従来の技術] 従来、油性塗料、溶削系塗料用の防錆顔料としては、ク
ロム系顔料(たとえば、ジンククロメート、ストロンチ
ウムクロメートなど)、鉛系顔料(たとえば、鉛丹、塩
基性クロム酸鉛、シアナミド鉛、鉛酸カルシウムなど)
、リン酸系顔料(たとえば、リン酸アルミニウム、リン
酸亜鉛、リン酸カルシウムなど)、モリブデン酸系顔料
(たとえば、モリブデン酸亜鉛など)、ホウ酸系顔料(
たとえば、メタホウ酸バリウムなど)が使用されていた
(たとえば、特公昭53−31495号公報、特公昭5
4−5399号公報、特開昭56−129638号公報
など)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、クロム系防錆顔料や鉛系防錆顔料は、防錆力が
優れているものの、有害金属であるクロム(6価クロム
)や鉛を含有するため、人の健康を損なうおそれがある
など、安全性面で問題があった。
一方、リン酸系防錆顔料、モリブデン酸系防錆顔料、ホ
ウ酸系防錆顔料などは、有害金属を含まず、いわゆる無
公害防錆顔料で、安全性面での問題は少ないが、一般に
防錆力が低く、また、その持続性も低いという間赳があ
った。
したがって、本発明は、無公害で、優れた防錆力を有し
、しかもその防錆力が長期間持続する防錆顔料組成物を
提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段〕 本発明は、トリポリリン酸二水素アルミニウムの粒子表
面を金属化合物で被覆し、この粒子表面を金属化合物で
被覆したトリポリリン酸二水素アルミニウムを亜鉛化合
物と併用することによって、上記目的を達成したもので
ある。
すなわち、上記粒子表面を金属化合物で被覆したトリポ
リリン酸二水素アルミニウムの素材であるトリポリリン
酸二水素アルミニウムは、水に解離したときに鉄イオン
の封鎖作用が大きいトリポリリン酸イオンを出し、強力
な防錆力を発揮するが、本発明では、このトリポリリン
酸二水素アルミニウムの粒子表面を金属化合物で被覆し
、この金属化合物の被膜によってトリポリリン酸二水素
アルミニウムからのトリポリリン酸イオンのt8出を適
度にコントロールするので、その優れた防錆力が長期間
持続するようになる。
また、電着塗料の塗膜形成要素として有用な酸化重合型
樹脂は、塗料化した場合の塗膜の耐水透過性が低く、そ
のため水が塗膜を透過して素地に達し素地を腐食させや
すいので、従来の防錆顔料では充分な防錆効果が得られ
なかったが、本発明で用いる粒子表面を金属化合物で被
覆したトリポリリン酸二水素アルミニウムは、その金属
化合物の金属が酸化重合型樹脂の硬化触媒として働き、
塗膜の硬化を促進するので、塗膜の耐水透過性が向上し
て水の透過が抑制され、優れた防錆効果が長期間にわた
って発揮されるようになる。さらに、トリポリリン酸二
水素アルミニウムの粒子表面を被覆する金属化合物が樹
脂成分の一部と反応して金属石鹸を形成し、これが鉄の
腐食を防止するので防錆効果がより一層向上する。
本発明の各成分についてさらに詳しく説明すると、上記
粒子表面を金属化合物で被覆したトリポリリン酸二水素
アルミニウムの素材であるトリポリリン酸二水素アルミ
ニウムは、化学式A I HzPzO□・2H20で示
され、上記のように、水に解離したときに鉄イオンの封
鎖作用が大きいトリポリリン酸イオンを出すので、強力
な防錆力を有している。またトリポリリン酸二水素アル
ミニウムは水に対して難溶性で、必要に応じて水に溶解
し防錆力を発揮するので、本来、防錆力の持続性が良好
であるが、本発明では、前記のように、このトリポリリ
ン酸二水素アルミニウムの粒子表面を金属化合物で被覆
し、該金属化合物の被膜によってトリポリリン酸二水素
アルミニウムからのトリポリリン酸イオンの溶出を適度
にコントロールするので、その防錆力の持続性がさらに
向上し、強力な防錆力が長期間持続するようになる。し
かも、)・リボリリン酸二水素アルミニウムは、クロム
や鉛などの有害金属を含まず、いわゆる無公害顔料とし
て使用し得るものである。
トリポリリン酸二水素アルミニウムの粒子表面を被覆す
る金属化合物の金属としては、たとえば、鉛、クロム、
亜鉛、カルシウム、マグネシウム、バリウム、マンガン
、ビスマス、コバルト、スズ、ジルコニウム、チタニウ
ム、ストロンチウム、銅、鉄、リチウム、アルミニウム
、ニッケル、ナトリウム、カリウムなどが挙げられる。
特に、鉛、亜鉛、カルシウム、マンガン、ビスマス、コ
バルト、スズ、ジルコニウム、チタニウムなどが酸化重
合型樹脂の硬化触媒としての作用が優れていることから
好ましい。
また、上記トリポリリン酸二水素アルミニウムの粒子表
面を被覆する金属化合物は、無機金属化合物、有機金属
化合物のいずれでもよく、無機金属化合物としては、た
とえば前記金属の含水酸化物、水酸化物、酸化物などが
挙げられ、有機金属化合物としては、たとえば前記金属
を含有したポリマーなどが挙げられる。
そして、トリポリリン酸二水素アルミニウムの粒子表面
を被覆する金属化合物の量としては、その金属の重量換
算でトリポリリン酸二水素アルミニウムに対して0.1
〜50重量%の範囲、特に1〜241%の範囲が好まし
い。トリポリリン酸二水素アルミニウムの粒子表面を被
覆する金属化合物の量が上記範囲より少ない場合は、ト
リポリリン酸二水素アルミニウムからのトリポリリン酸
イオンの溶出をコントロールする効果や酸化重合型樹脂
を硬化させる効果が少なく、そのため、トリポリリン酸
二水素アルミニウムの防錆力を長期間持続させる効果が
充分に発揮されない、また、トリポリリン酸二水素アル
ミニウムの粒子表面を被覆する金属化合物の量が上記範
囲より多くなると、酸化重合型樹脂に対する硬化触媒作
用が強くなりすぎ、可使時間や貯蔵期間が短くなる。
上記粒子表面を金属化合物で被覆したトリポリリン酸二
水素アルミニウムは、本発明の防錆顔料組成物において
防錆力を発揮する主剤となるものであるが、その素材の
トリポリリン酸二水素アルミニウムは、固体酸の一種で
あって、pHが2〜3と低く、これを防錆塗料に配合し
て、塗膜を形成したときには、塗膜に水が浸透しやすく
、塗膜にふくれが生じやすい。このトリポリリン酸二水
素アルミニウムの酸性は、その粒子表面を金属化合物で
被覆することによって多少低減されるが、それでもpH
3〜6程度の酸性を有していて、塗膜に水が浸透して、
塗膜にふくれが住じるおそれがある。
そこで、本発明では、上記粒子表面を金属化合物で被覆
したトリポリリン酸二水素アルミニウムに亜鉛化合物を
併用することによって、上記トリポリリン酸二水素アル
ミニウムの酸性に基づくトラブルを解消するのである。
亜鉛化合物は、それ自身でも防錆力を有し、水に難溶性
で防錆効果も長期間持続するが、防錆力は上記粒子表面
を金属化合物で被覆し、たトリポリリン酸二水素アルミ
ニウムはど強くない。しかし、これら亜鉛化合物はアル
カリ性′J#J質であり、上記粒子表面を金属化合物で
被覆したトリポリリン酸水素アルミニウムのpHを中性
化するので、塗膜への水の浸透が少なくなり、塗膜のふ
くれが防止されるようになる。
上記の亜鉛化合物としては、たとえば酸化亜鉛、塩基性
炭酸亜鉛、ケイ酸亜鉛、ホウ酸亜鉛などの無機亜鉛化合
物や、カルボン酸亜鉛、スルホン酸亜鉛などの有機亜鉛
化合物などが挙げられるが、特に酸化亜鉛が効果の持続
性が優れていることから好ましい。
そして、これらの亜鉛化合物は、上記粒子表面を金属化
合物で被覆したトリポリリン酸二水素アルミニウムとの
併用にあたって、それぞれ単独でまたは2種以上混合し
て用いることができる。
本発明において、上記粒子表面を金属化合物で被覆した
トリポリリン酸二水素アルミニウムと亜鉛化合物との併
用割合としては、重量比で1o/1〜10/10の範囲
が好ましい。上記粒子表面を金属化合物で被覆したトリ
ポリリン酸二水素アルミニウムの割合が上記範囲より少
なくなると、該粒子表面を金属化合物で被覆したトリポ
リリン酸二水素アルミニウムに基づく優れた防錆力を充
分に発揮することができなくなり、また、上記粒子表面
を金属化合物で被覆したトリポリリン酸二水素アルミニ
ウムの割合が上記範囲より多くなると、亜鉛化合物の減
少により、上記粒子表面を金属化合物で被覆したトリポ
リリン酸二水素アルミニウムのpHを中性化する力が弱
くなって、塗膜にふくれが生しやすくなる。
上記粒子表面を金属化合物で被覆したトリポリリン酸二
水素アルミニウムの素材となるトリポリリン酸二水素ア
ルミニウムは、たとえば、アルミニウムまたはアルミニ
ウム含有物質とリン含有物質とをPg Os /Alz
 03のモル比が1〜6となるように配合した混合物を
60〜450’Cで加熱、攪拌して、不透明固体状物質
にし、ついで、これを再加熱し、脱水、結晶化させるこ
とによって得られる。
上記リン含有物質としては、たとえばリン酸、リン酸ア
ンモニウム、五酸化リン、オキシハロゲン化リンなどが
用いられ、またアルミニウム含有物質としては、たとえ
ば金属アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミ
ニウムなどが用いられる。
トリポリリン酸二水素アルミニウムの粒子表面に金属化
合物を被覆するにあたっては、たとえば、トリポリリン
酸二水素アルミニウムを金属イオンを含有する液中に分
散させ、液のpHをアミン類などで弱酸性側からアルカ
リ側に変化させることによって、金属イオンを水酸化物
としてトリポリリン酸二水素アルミニウムの粒子表面に
沈積させ、その後、濾過、水洗、乾燥して、トリポリリ
ン酸二水素アルミニウムの粒子表面の水酸化物を含水酸
化物に変化させる方法が採用される。
上記金属イオンを含有する液を作るための金属イオンを
放出する物質としては、たとえば、塩化鉛、塩化クロミ
ル、塩化亜鉛、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩
化バリウム、塩化マンガン、塩化コバルト、塩化ビスマ
ス、塩化スズ、塩化ジルコニウム、塩化チタニウム、塩
化ストロンチウム、塩化銅、塩化鉄、塩化リチウム、塩
化アルミニウム、塩化ニッケル、塩化ナトリウム、塩化
カリウムなどの金属塩化物、水酸化鉛、水酸化クロム、
水酸化亜鉛、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、
水酸化バリウム、水酸化マンガン、水酸化コバルト、水
酸化ビスマス、水酸化スズ、水酸化ジルコニウム、水酸
化チタニウム、水酸化ストロンチウム、水酸化銅、水酸
化鉄、水酸化リチウム、水酸化アルミニウム、水酸化ニ
ッケル、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの金属
水酸化物、硝酸鉛、硝酸クロム、硝酸亜鉛、硝酸カルシ
ウム、硝酸マグネシウム、硝酸バリウム、硝酸マンガン
、硝酸コバルト、硝酸ビスマス、硝酸スズ、硝酸ジルコ
ニウム、硝酸チタニウム、硝酸ストロンチウム、硝酸銅
、硝酸鉄、硝酸リチウム、硝酸アルミニウム、硝酸ニッ
ケル、硝酸ナトリウム、硝酸カリウムなどの硝酸金属塩
、炭酸鉛、炭酸クロム、炭酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸マンガン、炭酸コ
バルト、炭酸ビスマス、炭酸ジルコニウム、炭酸ストロ
ンチウム、炭酸銅、炭酸鉄、炭酸リチウム、炭酸ニッケ
ル、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸金属塩、
あるいはそれらの金属の炭酸水素塩およびそれらの複塩
、硫酸鉛、硫酸クロム、硫酸亜鉛、硫酸カルシウム、硫
酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸マンガン、硫酸コ
バルト、硫酸ビスマス、硫酸スズ、硫酸ジルコニウム、
硫酸チタニウム、硫酸ストロンチウム、硫酸銅、硫酸鉄
、硫酸リチウム、硫酸アルミニウム、硫酸マンガン、硫
酸ナトリウム、硫酸カリウムなどの硫酸金属塩、あるい
はそれらの金属の硫酸アンモニウム塩およびそれらの複
塩などが挙げられる。
上記粒子表面に金属化合物を被覆したトリポリリン酸二
水素アルミニウムの製造にあたり、前記トリポリリン酸
二水素アルミニウムの粒子表面に沈積した水酸化物を含
水酸化物に変化させるための際の加熱温度とし、では、
室温から600°Cまでが適切であり、有機溶剤が使用
されている場合には、温度を室温から沸点までにするこ
とが適切である。
反応形式としては、ハツチ式、連続式のいずれも採用可
能である。トリポリリン酸二水素アルミニつムの粒子表
面に金属化合物を被覆するための処理時間としては、通
常、トリポリリン酸二水素アルミニウムを金属イオンを
含有する液に投入後、10分〜5時間が採用される。
また、トリポリリン酸二水素アルミニウムの粒子表面に
金属化合物を被覆する他の方法として、トリポリリン酸
二水素アルミニウムの粒子表面に物理吸着、乳化重合法
、溶液重合法を利用して金属化合物を被覆する方法など
も採用することができる。その−例としては、たとえば
、金属含有モツマーの含有溶液中にトリポリリン酸二水
素アルミニウムを加えて分散させ(逆にトリポリリン酸
二水素アルミニウムの分散液中に金属含有モノマーを添
加してもよい)、得られたスラリーを80°Cまの温度
下で30分〜4時間攪拌、分散させた後、トリポリリン
酸二水素アルミニウムを単離、乾燥、解砕することによ
って、粒子表面を金属化合物で被覆したトリポリリン酸
二水素アルミニウムを得る方法がある。さらに他の方法
としては、トリポリリン酸二水素アルミニウムを金属含
有モノマーが溶解可能な溶剤に分散させ、その分散液中
に金属含有上ツマ−と重合開始剤を滴下して加え、定の
撹拌または回転を維持したまま昇温、塾成し、トリポリ
リン酸二水素アルミニウムの粒子表面に金属含有ポリマ
ーの被膜を形成する方法がある。
上記金属含有モノマー(金属元素含有重合性単量体)と
しては、下記の一般式(I)〜(■)で示されるものが
挙げられる。
一般式(I); (CHz =CR’ Coo)、M’ R,−。
−数式(■): (CH2=CH)、M”  R,−。
−数式(■): (CHz  =CHC,H4)、M’  R,、−。
(上記−数式(1)〜(I[[)において、Mは金属元
素、Rは(置換)アルキル基、(置換)フェニル基また
は(f換)ヒドロキシル基、R′はHまたはメチル基、
nは金属元素の原子価、Xはnより小さい整数である] つまり、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレ
イン酸などの不飽和有機酸の金属エステル、あるいはそ
れらの金属塩や、ビニル金属、スチリル金属などであり
、それらの金属は水酸基、有機酸残基、(置換)アルキ
ル基などを持つこともある。具体的には、たとえば、亜
鉛では亜鉛モノ(メタ)アクリレート、亜鉛ジ(メタ)
アクリレートなど、錫ではトリブチル錫(メタ)アクリ
レート、ジブチル錫ジ(メタ)アクリレートなど、アル
ミニウムではジヒドロキシアルミニウム(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシアルミニウムジ(メタ)アクリレー
トなど、ジルコニウムでは(メタ)アクリロキシジルコ
ニウムオフテート、(メタ)アクリロキシジルコニウム
ラウレートなど、チタニウムではイソプロピル(メタ)
アクリロイルジイソステアロイルチタネート、イソプロ
ピルジ(メタ)アクリロイルイソステアロイルチタネー
トなど、鉛ではジフェニル鉛ジ(メタ)アクリレート、
スチリルトリエチル鉛などが挙げられる。
また、上記のような金属含有上ツマ−を用いないで、ト
リポリリン酸二水素アルミニウムの粒子表面を金属を含
まないポリマーの被膜で被覆した後、そのポリマーの被
膜に化学反応を利用して金属元素を導入する方法も採用
できる。上記後処理での化学反応としては、金属化合物
と酸とのエステル化反応やエステル交換反応などが好ま
しい。
その際に用いる金属化合物としては、たとえば、塩化マ
グネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、塩化鉛、塩化
マンガン、塩化コバルト、塩化チタニウム、塩化錫、塩
化ジルコニウム、塩化ビスマス、トリブチル錫オキシド
、ジブチル錫オキシド、塩化トリエチル錫、塩化トリベ
ンジル錫、塩化ジエチルアルミニウム、水酸化アルミニ
ウムなどの金属酸化物、金属ハロゲン化物、金属水酸化
物などが好ましい。これらの金属化合物は公知の方法に
よってポリマー中のカルボキシル基または中和されたカ
ルボキシル基と容易にエステル化またはエステル交換す
るので、ポリマーの被膜中に容易に金属元素を導入する
ことができる。また、ナトリウム、カリウム、カルシウ
ム、マグネシウム、バリウム、ストロンチウムなどのア
ルカリ金属やアルカリ土類元素の場合は、それらの水酸
化物の液中に粒子表面にポリマーの被膜を形成したトリ
ポリリン酸二水素アルミニウムを浸漬するだけで、それ
らの金属がポリマー中のカルボキシル基とイオン結合を
起こしてポリマーの被膜中に導入される。
上記モノマーは、i@荊100重量部に対して1〜10
0重量部の範囲で使用するのが適切であり、特に5〜8
0重量部の範囲で使用するのが好ましい。
溶剤は、形成されるポリマーの被膜を溶解もしくは膨潤
することのないものを使用することが必要である。使用
し得る溶剤としては、たとえば、メタン系炭化水素溶剤
、エチレン列炭化水素溶剤、アセチレン列炭化水素溶剤
、脂環式炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが
挙げられる。
また、−数式(■): (式中、Rはメチル、エチルなどのアルキル基またはフ
ェニル基を表し、nは3以上の整数を表す)で表される
有機ポリシロキサンまたは流動パラフィンなどの高沸点
溶剤と、アセトン、ジクロルメタン、メチレンクロライ
ド、エチレンクロライド、テトラヒドロフランなどの低
沸点極性有8!溶剤との混合溶剤を用いることもできる
。ただし、高沸点溶剤は、沸点が350’C以下のもの
を使用する必要がある。沸点が350°Cより高い溶剤
を使用すると、ポリマー被膜形成後の溶剤の蒸発が遅く
なり、作業性が悪くなる。また、低沸点溶剤は、沸点が
30℃以上のものを使用する必要がある。沸点が30°
Cより低い溶剤の場合は、ポリマー被膜の形成処理中に
溶剤が蒸発してしまい、溶液の粘度が上がり、取り扱い
が困難になる。
重合開始剤としては、たとえば、過硫酸カリウム、2.
2′−アゾビスイソブチロニトリル、22′−アゾビス
−2,4−ジメチルバレロニトリル、2.2′−アゾビ
ス−4−メトキシ−24−ジメチルバレロニトリルなど
のアゾ化合物、コハク酸パーオキサイド、アセチルンク
ロへキシルスルホニルパーオキサイド、ジイソプロピル
パーオキシジカーボネート、デカノニルパーオキサイド
、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサ
イド、プロビオニルバーオギサイド、アセチルパーオキ
サイド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノニー
1〜、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキ
シイソブチレート、シクロヘキサノンパーオキサイド、
メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキ
サイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジーも一ブ
チルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイドなど
のパーオキサイド系開始剤などを用いることができる。
重合開始剤の使用量は、モノマー100重量部に対して
0.01〜5重量部の範囲が適切であり、特に0.3〜
2重量部の範囲が好ましい0重合開始剤が0.01重量
部より少ない場合は重合速度が遅く、また重合開始剤が
5重量部より多くなると重合速度が速くなって重合のコ
ントロールが困難になる。
重合反応は、50〜95°C1好ましくは60〜85°
Cで行なわれる。また、重合時間は、重合反応温度によ
っても異なるが、一般に4〜10時間である。
重合反応は、酸素の存在しない雰囲気下で行なうことが
好ましい、これは酸素がラジカルスキャベンジャ−(遊
離基捕獲剤)として働き、重合反応を阻害するからであ
る。そのため、溶剤は溶存酸素を除去したものを使用す
ることが好ましい。
溶存酸素の除去は、たとえば溶剤を窒素、アルゴンなど
の不活性気体で一定時間パブリングすることなどによっ
て行うことができる。
重合反応のための反応装置としては、バッチ式、連続式
のいずれも使用可能である。
本発明の防錆顔料組成物は、上記粒子表面を金属化合物
で被覆したトリポリリン酸二水素アルミニウムと亜鉛化
合物とを併用したものであるが、防錆顔料組成物の調製
にあたり、両者の混合は、乾式混合、湿式混合のいずれ
によっても行なうことができる。特に、塗料化にあたっ
て防錆顔料組成物を安定性の悪い樹脂に分散させる必要
がある場合には、湿式混合法でこれらの成分を湿式反応
させておくことが好ましい。
湿式反応は、バッチ式、連続式のいずれでも可能であり
、反応方法としては、粒子表面を金属化合物で被覆した
トリポリリン酸二水素アルミニウムに亜鉛化合物を添加
するか、または、その逆に、亜鉛化合物に上記粒子表面
を金属化合物で被覆したトリポリリン酸二水素アルミニ
ウムを添加し、混合すればよい。
湿式反応時の反応温度は、室温から80゛Cまでの範囲
が適しており、反応温度は通常30分〜3時間である。
反応終了後は、反応スラリーを濾過、乾燥し、得られた
乾燥物を解砕することによって目的とする防錆顔料組成
物を得ることができる。
本発明の防錆顔料組成物は、安定性の悪い樹脂を分解さ
せるおそれが少ないので、塗料化に際しては各種の樹脂
を用いることができるが、特に本発明の防錆顔料組成物
は、トリポリリン酸二水素アルミニウムの粒子表面を被
覆する金属化合物の金属が酸化重合型樹脂の硬化触媒と
して働き、塗膜の耐水透過性を向上させるので、塗料化
に際して酸化重合型樹脂を用いても優れた防錆作用を発
揮する塗料が得られるという特徴がある。
酸化重合型樹脂は、電着塗料の塗膜形成要素として有用
なものであるが、前述したように、この酸化重合型樹脂
は耐水透過性が悪く、水が塗膜を透過して素地に達し素
地を腐食させやすいので、従来の防錆顔料では充分な防
錆効果が得られなかったが、本発明の防錆顔料組成物に
よれば、上記のように酸化重合型樹脂を硬化させて、耐
水透過性を向上させるので、酸化重合型樹脂を塗膜形成
要素として用いた塗料、たとえば電着塗料などの防錆作
用が向上し、防錆面でも優れた特性の塗料が得られるよ
うになる。
上記の酸化重合型樹脂は、溶剤系のものと水系のものと
に大別される。溶剤系酸化重合型樹脂としては、多塩基
酸、多価アルコール、重合性ビニルモノマーなどの重縮
合反応により得られる不飽和ポリエステル樹脂が代表例
として挙げられる。
上記多塩基酸としては、たとえば、無水フタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸、無水コハク酸、アジピン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、テトラヒドロ無水フタル酸
、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラブロム無水フタル
酸、テトラクロル無水フタル酸、無水ヘット酸、無水ハ
イミンク酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸な
どの二塩基酸、無水トリメット酸、メチルシクロヘキセ
ントリカルボン酸無水物などの三塩基酸、無水ピロメリ
ット酸などの四塩基酸が挙げられる。多価アルコールと
しては、たとえば、エチレングリコール、プロピレング
リコール、1.3−ブチレングリコール、1,6−ヘキ
サンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレング
リコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリ
コール、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールジヒ
ドロキシプロピルエーテルなどの二価アルコール、グリ
セリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、トリスヒドロキシメチルアミノメタンなどの三価ア
ルコール、ペンタエリトリットなどの四価アルコールが
挙げられる。重合性ビニルモノマーとしては、たとえば
、スチレン、ビニルトルエン、ジアリルフタレート、ト
リアリルシアヌレートなどが挙げられる。
また、これらの多塩基酸、多価アルコール、重合性ビニ
ル千ツマ−などと、その他の添加剤とから合成される不
飽和ポリエステル樹脂であれば、特に制限はなく、種々
の変性剤で変性された不飽和ポリエステル樹脂も使用す
ることができる。そのような変性剤としては、あまに油
、大豆油、サフラワー油、1・−ル油、やし油、ひまし
油、脱水ひまし油、ぬか油脂肪酸、フェノール、エポキ
シ、スチレン、アクリル、ビニル、ウレタンなどが挙げ
られる。
一方、水系酸化重合型樹脂としては、アニオン型、カナ
オン型の酸化重合型水系樹脂が挙げられる。
アニオン型電着塗料に使用するアニオン型酸化重合型水
系樹脂は、酸化重合し得る不飽和結合と、電着に必要な
負の電荷と親水性を与えるための、カルボキシル基のよ
うなアニオン性官能基を持っている。典型的なそのよう
な樹脂は、マレイン化天然もしくは合成乾性油、マレイ
ン化ポリブタジェン、あるいはそれらの樹脂を水、アル
コール、アンモニア、1級または2級アミンで開裂して
得られるジカルボン酸、ハーフエステル、ハーフアミド
などである。
カチオン型電着塗料に使用するカチオン型酸化重合型水
系樹脂は、酸化重合し得る不飽和基と、正の電荷と親水
性を与えるためのアミノ基のようなカチオン性官能基を
持っている。典型的なそのような樹脂は、エポキシ化液
状ポリブタジェンと2級アミンとを反応させることによ
り、ポリブタンジエンにアミノ基を導入することによっ
て得られる。
これら電着塗料は、塗膜性能を向上させる目的で電荷お
よび親水性を与えない樹脂、たとえばエポキシアクリレ
ート系樹脂を上記水系酸化重合型樹脂とエマルジョンの
形で併用することも可能であり、また樹脂自体の自己架
橋とあわせて、ブロックイソシアネート化合物やメラミ
ン樹脂、ポリエステル樹脂のような架橋剤を併用するこ
とも可能である。したがって、このような親水性官能基
を持たない樹脂および硬化剤との併用系も含めて、酸化
重合型水性樹脂として使用することができる。
本発明の防錆顔料組成物は、特にこれらの酸化重合型樹
脂に対して効果的であるが、これら酸化重合型樹脂以外
の他の樹脂系に対しても使用することができる。
そのような他の樹脂系としては、塗料用樹脂として用い
られているものであれば特に制限はなく、たとえば、ボ
イル油、油性フェス、フェノール樹脂、アミノ樹脂、エ
ポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ビニル樹脂、アクリル樹脂
、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂など
の各種塗料用合成樹脂フェス、塩化ゴム、環化ゴムなど
のゴム誘導体、その他繊維素読導体などが、単独または
併用して使用できる。
本発明の防錆顔料組成物を塗料用樹脂に分散させる場合
、粒子表面を金属化合物で被覆したトリポリリン酸二水
素アルミニウムと亜鉛化合物をあらかじめ混合すること
なく、それらを別々に樹脂中に添加して、樹脂中でそれ
らが混ざりあうようにしてもよい。
〔実施例〕
つぎに実施例をあげて本発明をさらに説明する。
ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもの
ではない。なお、以後において、配合量など各種の量は
いずれも重量基準によるものである。
実施例I イオン交換水1iを約80゛Cまで上昇させ、そこに塩
化鉛を5g投入し、塩化鉛を溶解させた。
上記塩化鉛の水溶液にトリポリリン酸二水素アルミニウ
ム(iff品名;K  7 L/ソシュ#100P、テ
ィ力(株)製)を300g投入した後、イソブチルアミ
ンを加えて溶液のpH4,0に調整した。溶液の温度を
80℃に保持したまま1時間攪拌した後、濾過、水洗し
、得られた脱水ケーキを乾燥機中250′Cで乾燥し、
その後、解砕することによって、粒子表面を含水酸化鉛
で被覆したトリポリリン酸二水素アルミニウムを得た。
このトリポリリン酸二水素アルミニウムの粒子表面を被
覆する含水酸化鉛の量は、鉛換夏でトリポリリン酸二水
素アルミニウムに対して3.79Aであった。
上記のようにして粒子表面を含水酸化鉛で被覆したトリ
ポリリン酸二水素アルミニウム80部と酸化亜鉛30部
とを乾式混合して防錆顔料組成物を得た。
実施例2 実施例1における塩化鉛5gに代えて塩化亜鉛13.4
 gを用い、pHを6.8に調整した以外は、実施例1
と同様に処理して、粒子表面を含水酸化亜鉛で被覆した
トリポリリン酸二水素アルミニウムを得た。このトリポ
リリン酸二水素アルミニウムの粒子表面を被覆する含水
酸化亜鉛の量は、亜鉛換算でトリポリリン酸二水素アル
ミニウムに対して6.4%であった。
上記のようにして粒子表面を含水酸化亜鉛で被覆したト
リポリリン酸二水素アルミニウム80部と酸化亜鉛30
部とを乾式混合して防錆顔料組成物を得た。
実施例3 実施例1における塩化鉛5gに代えて硝酸クロム15g
を用い、PHを6.8に調整した以外は、実施例1と同
様に処理して、粒子表面を含水酸化クロムで被覆したト
リポリリン酸二水素アルミニウムを得た。このトリポリ
リン酸二水素アルミニウムの粒子表面を被覆する含水酸
化クロムの量は、クロム換算でトリポリリン酸二水素ア
ルミニウムに対して3.2%であった。
上記のようにして粒子表面を含水酸化クロムで被覆した
トリポリリン酸二水素アルミニウム80部と酸化亜鉛3
0部とを乾式混合して防錆顔料組成物を得た。
実施例4 アクリル酸カルシウムの1%スラリー31にトリポリリ
ン酸二水素アルミニウム300gを投入り7、室温で2
時間攪拌した。その後、スラリーを脱水濾過、乾燥、解
砕して、粒子表面をカルシウム化合物で被覆したトリポ
リリン酸二水素アルミニウムを得た。このトリポリリン
酸二水素アルミニウムの粒子表面を被覆するカルシウム
化合物は、アクリル酸ポリマー中にカルシウムを含有し
たもので、その量はカルシウム換算でトリポリリン酸水
素アルミニウムに対して6.4%であった。
上記のようにして粒子表面をカルシウム化合物で被覆し
たトリポリリン酸二水素アルミニウム80部と酸化亜鉛
30部とを乾式混合し防錆顔料組成物を得た。
実施例5 101の四つロフラスコに70°Cの温水を41入れ、
その中にトリポリリン酸二水素アルミニウム400gを
分散させた。次いでアクリル酸カルシウムの30%スラ
リー83gを30分間かけて滴下しながら、同時に別の
口から過硫酸カリウムの2%溶液15gを30分かけて
滴下した。形成されたスラリーを70°Cに保持したま
ま約4時間熟成させた後、トリポリリン酸二水素アルミ
ニウムを単離し、乾燥、解砕、分級して、粒子表面をカ
ルシウム化合物で被覆したトリポリリン酸二水素アルミ
ニウムを得た。
このトリポリリン酸二水素アルミニウムの粒子表面を被
覆するカルシウム化合物は、アクリル酸ポリマーの中に
カルシウムを含有したもので、その量はカルシウム換算
でトリポリリン酸二水素アルミニウムに対して5.5%
であった。
」二記粒子表面をカルシウム化合物で被覆したトリポリ
リン酸二水素アルミニウム80部と酸化亜鉛30部とを
乾式混合して防錆顔料組成物を得た。
実施例6 実施例5におけるアクリル酸カルシウムの30%スラリ
ー260gに代えてアクリル酸亜鉛の30%スラリー6
3gを用いたほかは、実施例5と同様に処理して、粒子
表面を亜鉛化合物で被覆したトリポリリン酸二水素アル
ミニウムを得た。このトリポリリン酸二水素アルミニウ
ムの粒子表面を被覆する亜鉛化合物は、アクリル酸ポリ
マーの中に亜鉛を含有したもので、その量は亜鉛換算で
トリポリリン酸二水素アルミニウムに対して6%であっ
た。
上記粒子表面を亜鉛化合物で被覆したトリポリリン酸二
水素アルミニウム80部と酸化亜鉛30部とを乾式混合
して防錆顔料組成物を得た。
つぎに、上記実施例1〜6の防錆顔料組成物を用いて常
乾型中油アルキッド樹脂系防錆塗料を調製し、塗膜形成
後、塩水噴霧試験を行い、その防錆効果を調べた。その
結果を試験例1において示す。また、試験例1において
は、比較対照のため、防錆顔料としてリン酸亜鉛、ジン
ククロメートおよびモリブデン酸亜鉛を用いて常乾型中
油アルキッド樹脂系防錆塗料を調製し、同様の試験を行
なった。
また、実施例1〜6の防錆顔料組成物を用いて常乾型長
油アルキッド樹脂系防錆塗料を調製し、塗膜形成後、塩
水噴霧試験を行い、その防錆効果を調べた。その結果を
試験例2において示す。また、試験例2においても、比
較対照のため、防錆顔料としてリン酸亜鉛、ジンククロ
メートおよびモリブデン酸亜鉛を用いて常乾型長油アル
キッド樹脂系防錆塗料を調製し、同様の試験を行なった
試験例1 第1表に示す配合の常乾型中油アルキッド樹脂系防錆塗
料を調製し、塗膜形成後、塩水噴霧試験を行い、その防
錆効果を調べた。
−り1土−nu!わ1諜製 第1表に示す配合で9種類の常乾型中油アルキッド樹脂
系防錆塗料を調製した。
第 表 防錆顔料の種類 (1)実施例1の防錆顔料組成物 (2)実施例2の防錆顔料組成物 (3)実施例3の防錆顔料組成物 (4)実施例4の防錆顔料組成物 (5)実施例5の防錆顔料組成物 (6)実施例6の防錆顔料組成物 (7)リン酸亜鉛 (8)ジンククロメート (9)モリブデン酸亜鉛 ※2 商品名、大日本インキ化学工業社製の固形分濃度
50%の常乾型中油アルキッド樹脂液 ※3 商品名、楠本化成社製のポリエステル樹脂系皮張
防止剤 ※4 商品名、楠本化成社製の沈降防止剤※5 関西ペ
イント社製の塗料用シンナーA↓ニュー4ツIムモと1
4菜性 上記9種類の常乾型中油アルキノド樹脂系防錆塗料をそ
れぞれ下記の塗装条件で被塗板上に塗装し、常温で乾燥
して塗膜を形成した。
塗 装:バーコーター塗装 被塗板:脱脂処理軟鋼板 JIS  G  3141(
SPCC−3B)(日本テストバネ ル工業社製) 膜厚:30±1μm 乾 燥:室温 1週間 1−3     ″ 上記のように被塗板上に塗膜を形成することによって作
製した試験板を、機内温度を35°Cに保った塩水噴霧
機内に入れ、5%NaCl水溶液を1kg/cjで14
日間塗膜に噴霧し、試験板のサビ(綺)の発生および塗
膜のふくれ(膨れ)を観察した。
上二土−跋肢監果 上記塩水噴霧試験の結果を第2表に防錆顔料の種類ごと
に示す。
防錆効果は、試験板のサビ発生防止効果およびP!!膜
のフクレ発生防止効果で評価するが、それらの評価基準
は次の通りである。なお、サビ発生防止効果の評価基準
はASTM  D610−68(1970)に準拠し、
フクレ発生防止効果の評価基準はAsTM  D714
−59 (1965)に準拠している。なお、下記の評
価基準からも明らかなように、サビ発生防止効果、フク
レ発生防止効果とも、評価値が高いほど効果が優れてい
る。
サビ    六 〇)i  ・ 5: サビ発生面a  O,1%未満 4: サビ発生面積 0.1%以上〜1%未満3: サ
ビ発生面積 1%以上〜10%未満2: サビ発生面積
 10%以上〜33%未満1= サビ発生面積 33%
以上 フクレ      の 5: 8F以下 4:  8M、6F 3:  8MD、6M、4F 2:  8D、6MD、4M、2F 1:  6D、4MD以上、2M以上 第 表 第2表に示すように、実施例1〜6の防U料組成物は、
サビ、フクレのいずれに対しても防止効果の評価値が高
く、従来の無公害防錆#R$4であるリン酸亜鉛やモリ
ブデン酸亜鉛に対してはもとより、クロム系顔料である
ジンククロメートに比べても、防錆効果が優れていた。
試験例2 第3表に示す配合の常乾型長油アルキッド樹脂系防錆塗
料を調製し、塗膜形成後、塩水噴霧試験を行なって、そ
の防錆効果を調べた。
2−1     ・のfl 第3表に示す配合で9種類の常乾型長油アルキッド樹脂
系防錆塗料を調製した。
第 表 防錆顔料の種類 f11実施例1の防錆顔料組成物 (2)実施例2の防錆顔料組成物 (3)実施例3の防錆顔料組成物 (4)実施例4の防錆顔料組成物 (5)実施例5の防錆61114組成物(6)実施例6
の防錆顔料組成物 (7)リン酸亜鉛 (8)ジンククロメート (9)モリブデン酸亜鉛 ※2 商品名、大日本インキ化学工業社製の固形分濃度
70%の常乾型長油アルキッド樹脂液 ※4 商品名、橋本化成社製の沈降防止剤上記9種類の
常乾型長油アルキッド樹脂系防錆塗料をそれぞれ下記の
塗装条件で被塗板上に塗装し、常温で乾燥して塗膜を形
成した。
塗 装:バーコーター塗装 被塗板:脱脂処理軟鋼板 JIS G  3141(S
PCC−3B)(日本テストパネ ル工業社製) 膜厚:30±1μm 乾 燥:室温 1週間 上記のように被塗板上に塗膜を形成することによって作
製した試験板を、機内温度を35°Cに保つた塩水噴霧
機内に入れ、5%NaC1水溶液を1kg/dで14日
間塗膜に噴霧し、試験板のサビ(錆)の発生および塗膜
のふくれ(膨れ)を観察したに互−基鳳亙来 上記塩水噴霧試験の結果を第4表に防錆顔料の種類ごと
に示す。防錆効果の評価基準は試験例1の場合と同様で
ある。
第 表 第4表に示すように、実施例1〜6の防錆顔料組成物は
、常乾型長油アルキノド樹脂系防錆塗料にした場合にも
、サビ、フクレのいずれに対しても防止効果の評価値が
高く、従来の無公害防錆顔料であるリン酸亜鉛やモリブ
デン酸亜鉛に対してはもとより、クロム系防錆顔料であ
るジンククロメートに比べても、防錆効果が優れていた
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の防錆顔料組成物は、防錆
効果が優れており、また、14日以上にわたる塩水噴霧
試験にも耐え、防錆効果の持続性が良好であった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)粒子表面を金属化合物で被覆したトリポリリン酸
    二水素アルミニウムと、亜鉛化合物とを併用してなる防
    錆顔料組成物。
  2. (2)トリポリリン酸二水素アルミニウムの粒子表面を
    被覆する金属化合物の金属が、鉛、クロム、亜鉛、カル
    シウム、マグネシウム、バリウム、マンガン、ビスマス
    、コバルト、スズ、ジルコニウム、チタニウム、ストロ
    ンチウム、銅、鉄、リチウム、アルミニウム、ニッケル
    、ナトリウムおよびカリウムよりなる群から選ばれた少
    なくとも1種である請求項1記載の防錆顔料組成物。
  3. (3)トリポリリン酸二水素アルミニウムの粒子表面を
    被覆する金属化合物の量が、その金属の重量換算でトリ
    ポリリン酸二水素アルミニウムに対して0.1〜50重
    量%である請求項1記載の防錆顔料組成物。
  4. (4)亜鉛化合物が酸化亜鉛である請求項1記載の防錆
    顔料組成物。
  5. (5)粒子表面を金属化合物で被覆したトリポリリン酸
    二水素アルミニウムと、亜鉛化合物との併用割合が重量
    比で10/1〜10/10である請求項1、2、3また
    は4記載の防錆顔料組成物。
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