JP2016175796A - 無機化合物を固着又は被覆させた、アルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーおよびその製造方法、そのフィラーを配合した熱伝導性組成物 - Google Patents

無機化合物を固着又は被覆させた、アルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーおよびその製造方法、そのフィラーを配合した熱伝導性組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】リンの溶出が抑制された優れた熱伝導性を有するアルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーおよびその製造方法等を提供することを目的とする。【解決手段】表面の全部又は一部に、アルカリ土類金属又は両性金属の炭酸物、水酸化物若しくは酸化物からなる無機化合物を固着又は被覆させた、アルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーを提供する。【選択図】 図2

Description

本発明は、リン及びアルミニウムの溶出が抑制されており、且つ優れた熱伝導性を有するアルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラー等に関し、特に表面の全部又は一部に無機化合物を固着又は被覆させた、アルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーおよびその製造方法、そのフィラーを配合した熱伝導性組成物に関する。
情報処理機器や精密機械機器などの小型軽量化・高速化・多機能化に伴い、半導体素子などの発熱部品の集積密度が増大したことから、これらの機器に熱が蓄積されないように、放熱特性に優れた熱伝導性樹脂組成物(または放熱性樹脂組成物ともいう。)が開発されている。
熱伝導性樹脂組成物は、例えば特開2005−330426号公報(特許文献1)に記載されているように、優れた放熱特性を得るために、金属粉末、金属酸化物粉末、セラミック粉末、具体的には、アルミニウム粉末、銅粉末、銀粉末、ニッケル粉末、金粉末、酸化アルミニウム粉末、酸化亜鉛粉末、酸化マグネシウム粉末、窒化アルミニウム粉末、窒化ホウ素粉末、窒化珪素粉末、ダイヤモンド粉末、カーボン粉末、シリカ粉末などの熱伝導性を有する無機材料からなる粒子を熱伝導性フィラー(放熱フィラー)として使用し、樹脂の中へ混合することによって製造される。
しかしながら、窒化物は製造コストが極めて高く、アルミナは硬度が高くて加工性に問題があり、酸化マグネシウムは耐水性に問題があり、シリカは熱伝導性が良好とはいえず加工性にも劣るなど、上述の熱伝導性フィラーは、熱伝導性、加工性、耐水性、難燃性、製造コストのすべてを満足させるものではなかった。
このため、出願人は、優れた熱伝導性、絶縁性、低比重、低研磨性などを示し、且つ製造が比較的容易で安価に製造できることから、特願2014−26252号(特許文献2)に記載されているように、アルミニウムのリン酸塩組成物の粒子からなる熱伝導性フィラーを開発した。
ところが、熱伝導性フィラーが使用される放熱性樹脂組成物には、環境安定性といった高度な品質も求められており、特に高い耐熱性/耐湿性を有することが求められている。実際には、例えば温度120℃/湿度100%の雰囲気下に暴露された場合においても、放熱性樹脂組成物が変質などしないことが求められている。このため、上述のアルミニウムのリン酸塩組成物の粒子からなる熱伝導性フィラーの場合は、特にフィラー中のリン(P)が放熱性樹脂組成物の中へ溶出してしまう結果、成形体を劣化させてその強度などを低下させてしまうという問題があった。
特開2005−330426号公報 特願2014−26252号
そこで、本発明は、リンの溶出が抑制されており、それでいて優れた熱伝導性を有するアルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーおよびその製造方法、そのフィラーを配合した熱伝導性組成物を得ることを目的とする。
本発明者等は、高温多湿雰囲気下に暴露された場合等における、アルミニウムのリン酸塩組成物のフィラーからリンが溶出する要因等を調べ、アルミニウムのリン酸塩組成物の改良・改質方法などについて鋭意検討を重ねた結果、アルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーを無機化合物で表面処理することによりリン及びアルミニウムの溶出を効果的に抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明のアルミニウムのリン酸塩組成物のフィラーは、その表面の全部又は一部に無機化合物が固着しているか、若しくはその表面の全部又は一部が無機化合物で被覆されているという特徴を有している。
固着又は被覆材料として使用される無機化合物としては、カルシウムなどのアルカリ土類金属からなる炭酸物、水酸化物または酸化物、或いはマグネシウム、アルミニウム、亜鉛などの両性金属の炭酸物、水酸化物または酸化物が好ましく、より具体的には水酸化マグネシウム、炭酸カルシウムまたは塩基性炭酸亜鉛などが挙げられる。
本発明によれは、アルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーを、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛などの炭酸物や水酸化物、酸化物からなる無機化合物で被覆、または該フィラーへ前記無機化合物を固着させると、無機化合物を該フィラー表面に固着又は被覆させた範囲に関わらず、リン及びアルミニウムの溶出はほとんど無視し得るほどに抑制することができる。また、無機化合物を固着又は被覆させても、アルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーが本来的に有している優れた熱伝導性、絶縁性、低比重、低研摩性などの特性が損なわれることはない。
また、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウムまたは塩基性炭酸亜鉛などの無機化合物は、その固着量又は被覆量として、アルミニウムのリン酸塩組成物(フィラー)中に1.0重量%以上含まれていることが好ましく、該組成物中に10.0重量%以下含まれていることがさらに好ましい。
固着量又は被覆量として、上述の無機化合物が、アルミニウムのリン酸塩組成物中に1.0重量%以上含まれていると、リンの溶出量は、無機化合物を固着又は被覆させていない場合と比べて数十分の一から数百分の一程度にまで低減される。また、無機化合物でアルミニウムのリン酸塩組成物を表面処理することによるリンの溶出量抑制効果は、アルミニウムのリン酸塩組成物中の無機化合物の固着量又は被覆量を1.0重量%よりも増大させても殆ど変わらず一定となる。
また、固着量又は被覆量として、上述の無機化合物が、アルミニウムのリン酸塩組成物中に3.0重量%以上含まれていると、アルミニウムの溶出量は0ppmにまで抑制される。
さらに、無機化合物を固着又は被覆させた、本発明のアルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーは、所定の樹脂の中に分散させた場合も2.0W/m・K以上の優れた熱伝導率を示す。特にアルミニウムのリン酸塩組成物に対する無機化合物の固着量又は被覆量が1.0重量%以上10.0重量%以下の範囲にあると、上述の熱伝導率は一番高い値(ピーク値)を示す。
本発明では、アルミニウムのリン酸塩組成物は、Al:Pの原子比が1:0.8〜1:3.2の範囲内に調整されていることが好ましく、1:1〜1:3の範囲内に調整されているとより好ましい。
アルミニウムのリン酸塩組成物のAl:Pの原子比が、好ましくは1:0.8〜1:3.2の範囲内に、より好ましくは1:1〜1:3の範囲内に調整されていると、アルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーは、特に優れた熱伝導性、絶縁性、低密度、低研磨性を示すことができる。
このようにAl:Pの原子比が特定の範囲内に調整されたアルミニウムのリン酸塩組成物には、トリポリリン酸アルミニウム、ピロリン酸アルミニウム、メタリン酸アルミニウム、オルトリン酸アルミニウムなどの種々のアルミニウムのリン酸塩が含まれる。中でもメタリン酸アルミニウム、オルトリン酸アルミニウム又はそれらの混合物は優れた熱伝導性を有しているので、リン及びアルミニウムの溶出が抑制された本発明のフィラーを作製する材料として好適である。
さらに、無機化合物で表面処理された本発明のフィラーは、丸味を帯びているほど、樹脂材料、油剤、グリースなどの組成物へ配合した際に優れた分散性を示すことから、球状形態であることが好ましい。この場合、無機化合物で表面処理する前のアルミニウムのリン酸塩組成物からなる粒子のアスペクト比が1.0〜1.2および/またはBET法による比表面積が1.5m/g以下であることが好ましく、また、無機化合物で表面処理された本発明のフィラーが丸味を帯びていることを示す他の指標として、アスペクト比が1.0〜1.2の範囲内にあることが好ましい。
一般的に、熱伝導性フィラーとして用いられるアルミナの密度は、約3.9g/cmである。一方、これに対し、無機化合物で表面処理された本発明のフィラーの密度は、大よそ2.6g/cm程度である。このため、本発明のフィラーは酸化アルミニウムよりも比重が小さいことから、熱伝導性フィラーとして、熱伝導性組成物中にアルミナと同じ体積比率で充填された場合、充填後の組成物におけるトータル重量を軽減することができる。したがって、本発明のフィラーは、熱伝導性フィラーとして使用した場合、最終製品の軽量化や単位重量あたりのフィラーの高充填化に大きく貢献する。
無機化合物で表面処理された本発明のフィラーは、1〜100μmの平均粒子径を有していることが好ましく、5〜70μmの平均粒子径を有していることがより好ましく、10〜50μmの平均粒子径を有していることがさらに好ましい。
無機化合物を固着又は被覆させた、アルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーの平均粒子径が1μmより小さくなると、フィラーの凝集が激しくなり、樹脂、塗料、油剤、グリースなどの組成物の中へ均一にまたは高濃度に配合することができなくなる。一方、平均粒子径が100μmより大きくなると、樹脂、塗料、油剤、グリースなどの組成物の中におけるフィラーの充填密度を高めることができなくなる。
無機化合物を固着又は被覆させた、本発明のアルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーは、熱伝導性フィラーとして、樹脂、塗料、油剤、グリースなどへ配合することにより、熱伝導性樹脂組成物、熱伝導性塗料組成物、熱伝導性油剤組成物、熱伝導性グリース組成物などの各種の熱伝導性組成物を得ることができ、得られた熱伝導性組成物はそれぞれに優れた熱伝導率を示す。なお、熱伝導性組成物には必要に応じて硬化促進剤、触媒、加硫剤、滑剤・離型剤、安定剤、光安定剤、着色剤、難燃剤、カップリング剤等の添加剤を配合することもできる。
例えば、本発明のフィラーは、熱伝導性フィラーとしてエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーンゴム、ポリスチレンゴムなどの基材へ配合し、そして分散させることにより、優れた熱伝導率を有する熱伝導性樹脂組成物を得ることができる。例えば、ポリエチレン樹脂またはエポキシ樹脂などからなるマトリックスに、本発明のフィラーを40体積%以上配合して作製した熱伝導性樹脂組成物は、1.0W/m・K以上、より好ましくは2.0W/m・K以上という高い熱伝導率を有する熱伝導性樹脂組成物を得ることができる。
また、本発明のフィラーは、アルミナと比較していわゆる硬さが低いため、熱伝導性フィラーとして樹脂組成物へ配合し、熱伝導性組成物などを作製した場合は、研削による加工が容易となり、精密機械機器等へ適用し易くなる。また、樹脂の他、塗料、油剤、グリースなどの組成物へ配合して混練した場合、混練機の摩耗が抑えられ、混練機の材質が混入しないことや混練機のメンテナンスが容易となるという効果がある。なお、本発明のフィラーを構成する無機化合物を固着又は被覆させた、アルミニウムのリン酸塩組成物の研磨性は、アルミナの研磨性に対し1/2以下である。
無機化合物を固着又は被覆させた、本発明のアルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーは、以下の工程(ステップ)を含む製造方法により作製することができる。
本発明のフィラーは、先ず、Al:Pの原子比が1:0.8〜1:3.2となるように調整された水酸化アルミニウムとリン酸とを、セラミックスなどの容器の中に入れて撹拌混合しながら溶解するまで加熱し、次に、加熱溶解された水酸化アルミニウムとリン酸の混合物を300℃以上の温度で焙焼し、その焙焼物を粉砕することにより、BET比表面積が0.1m/g以上2.0m/g以下および/またはアスペクト比が1.0以上1.2以下の丸味を帯びた球状形態のフィラーを得ることができる。
また、上述の焙焼工程において、300〜500℃の温度で一次焙焼した後、粉砕および分級し、そして分級して得られた混合物をさらに900〜1300℃、より好ましくは1000〜1200℃の温度で二次焙焼すると、BET比表面積が0.1m/g以上2.0m/g以下および/またはアスペクト比が1.0以上1.2以下の丸味を帯びた球状形態のフィラーをより容易に得られるようになる。
なお、二次焙焼温度を1300℃より高くすると、アルミニウムのリン酸塩組成物が溶融する影響で、BET比表面積が0.1m/g以上2.0m/g以下またはアスペクト比が1.0以上1.2以下の丸味を帯びた球状形態のフィラーを得ることが難しくなる。なお、所望の球状形態のフィラーを得るためには、一次焙焼は1〜3時間程度、二次焙焼は1〜5時間程度実施することが好ましい。
さらに、一次焙焼または一次焙焼と二次焙焼された球状形態のフィラーを、アルカリ土類金属の炭酸物、水酸化物または酸化物、若しくは両性金属の炭酸物、水酸化物または酸化物で表面処理することにより、リン及びアルミニウムの溶出が抑制されており、それでいて優れた熱伝導性を有する、無機化合物を固着又は被覆させた、本発明のアルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーを得ることができる。
表面処理の方法としては、水溶性の金属塩、例えば塩化カルシウム、硝酸カルシウム、硫酸カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、亜鉛−アンミン錯体、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウムを水に溶解させて、例えば水酸化ナトリウム、アンモニア水、様々なアミン、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等のアルカリ水溶液で中和して水酸化物、炭酸物を表面処理する。さらにアルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウムのような金属アルカリ水溶液を硫酸、塩酸、硝酸等の酸で中和して水酸化物を表面処理することができる。これら表面処理したアルミニウムのリン酸塩組成物を焙焼することで酸化物を表面処理することができる。
或いは表面処理したい微粒の無機化合物を核となる粒子等へメカノケミカルにて担持させることにより、表面処理することもできる。また、本発明で使用可能な表面処理の方法はこれらに限定されるものでなく、表面処理したい微粒の無機化合物を核となる粒子等へ固着させることができるものであれば、公知の表面処理方法を使用することができる。
本発明によれば、リン及びアルミニウムの溶出が十分に抑制された、無機化合物を固着又は被覆させた、アルミニウムのリン酸塩組成物からなる球状形態のフィラーが提供される。また、本発明のフィラーは、優れた熱伝導性、絶縁性、低比重、低研磨性を示し、そして比較的簡単な製造方法により安価に製造することができる。さらに、本発明のフィラーは、熱伝導性フィラーとして、樹脂、塗料、油剤、グリースなどへ所定量配合することにより、高い熱伝導率を発現する熱伝導性組成物を作製することができる。
また、本発明の製造方法によれば、Al:Pの原子比が特定の範囲内となるようにアルミニウム化合物とリン酸化合物を混合し、特定の温度範囲で焙焼し、そして無機化合物で表面処理することにより、無機化合物を固着又は被覆させた、アルミニウムのリン酸塩組成物からなる球状形態のフィラーを容易に得ることができる。
無機化合物で表面処理されていない、アルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラー(原材料)のSEM写真である。 水酸化マグネシウムで表面処理された、本発明の一実施形態に係るアルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーのSEM写真である。 耐湿熱試験において、無機化合物の固着量又は被覆量を変化させた場合のリンの溶出量との関係を示している。 樹脂へ配合するフィラーの無機化合物の固着量又は被覆量を0〜75%まで変化させた場合の樹脂組成物の熱伝導率を示している。
以下、表面の全部又は一部に無機化合物を固着又は被覆させた、本発明の一実施形態に係るアルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーおよびその製造方法、そのフィラーを配合した熱伝導性組成物について、具体例を交えながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示される実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で各種の変更が可能である。
1.原材料の作製
水酸化アルミニウム3,900gと、85%リン酸17,250gとを配合した材料(Al/Pの原子比=1/3)をセラミックス容器内で撹拌しながら、内容物が溶解するまでホットプレートで加熱する。その溶解液を400℃×2時間で一次焙焼し粗粉砕を行う。分級装置を内蔵した流体ミル(大平洋機工社製 マルチノジェットミルMJ2070−M型)にて粉砕分級し、さらに100μm以上の粒子を篩(140メッシュ)にてカットし、1200℃×3時間で二次焙焼することによって、アルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーを得た。なお、得られたアルミニウムのリン酸塩の主成分はメタリン酸アルミニウムであり、その粒子形状を走査型電子顕微鏡にて確認したところ、図1に示されるように丸味を帯びた球状形態を有しており、そのアスペクト比は1.12、BET法による比表面積は0.5m/gであった。
2.原材料の表面処理による実施例1〜3及び比較例1,2のフィラーの作製
[実施例1]
上述の「1.原材料の作製」にて作製したリン酸アルミニウム3,000gを15Lの水にてスラリー化する。スラリー化したリン酸アルミニウムへ、350g/Lの塩化マグネシウム水溶液を1.5L(塩化マグネシウム6水和物530g)を投入し、24重量%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH8.5に調整する。pH8.5に調整したスラリー溶液を80℃に加温し、30分熟成した後、ろ過及び洗浄し、不要な塩類を除去する。また、再度スラリー化し、ろ過及び洗浄を行う。ろ過及び洗浄を行ったスラリー溶液を120℃にて乾燥し、エックアトマイザーにて粉砕することにより、リン酸アルミニウムに対して水酸化マグネシウムを5重量%固着又は被覆させた実施例1のフィラーを得た。
得られた、水酸化マグネシウムで表面処理した実施例1のフィラーを走査型電子顕微鏡にて観察したところ、図2に示されるように、水酸化マグネシウムはリン酸アルミニウムの表面の一部を覆うように固着しており、水酸化マグネシウムを固着させたアルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーは、全体として丸味を帯びた球状形態を有していることが観察された。
[実施例2]
上述の「1.原材料の作製」にて作製したリン酸アルミニウム3,000gを15Lの水にてスラリー化する。スラリー化したリン酸アルミニウムへ、350g/Lの塩化カルシウム水溶液を0.48L(塩化カルシウム167g)を投入し、100g/L炭酸ナトリウム水溶液を加えてpH8.5に調整する。pH8.5に調整したスラリー溶液を80℃に加温し、30分熟成した後、ろ過及び洗浄し、不要な塩類を除去する。また、再度スラリー化し、ろ過及び洗浄を行う。ろ過及び洗浄を行ったスラリー溶液を120℃にて乾燥し、エックアトマイザーにて粉砕することにより、リン酸アルミニウムに対して炭酸カルシウムを5重量%固着又は被覆させた実施例2のフィラーを得た。
[実施例3]
上述の「1.原材料の作製」にて作製したリン酸アルミニウム3,000gを15Lの水にてスラリー化する。スラリー化したリン酸アルミニウムへ、200g/Lの塩化亜鉛水溶液を1L(塩化亜鉛205g)を投入し、100g/L炭酸ナトリウム水溶液を加えてpH8.5に調整する。pH8.5に調整したスラリー溶液を80℃に加温し、30分熟成した後、ろ過及び洗浄し、不要な塩類を除去する。また、再度スラリー化し、ろ過及び洗浄を行う。ろ過及び洗浄を行ったスラリー溶液を120℃にて乾燥し、エックアトマイザーにて粉砕することにより、リン酸アルミニウムに対して塩基性炭酸亜鉛を5重量%固着又は被覆させた実施例3のフィラーを得た。
[比較例1]
上述の「1.原材料の作製」にて作製したリン酸アルミニウムを比較例1のフィラーとした。
[比較例2]
上述の「1.原材料の作製」にて作製したリン酸アルミニウム3,000gを15Lの水にてスラリー化する。スラリー化したリン酸アルミニウムへ、24重量%の水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH8.5に調整する。pH8.5に調整したスラリー溶液を80℃に加温し、30分熟成した後、ろ過及び洗浄し、不要な塩類を除去する。ろ過及び洗浄を行ったスラリー溶液を120℃にて乾燥し、エックアトマイザーにて粉砕することにより、リン酸アルミニウムを水洗した比較例2のフィラーを得た。
3.実施例1〜3及び比較例1,2のフィラーの特性
実施例1〜3および比較例1,2により得られたアルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーのアスペクト比および粒子径を以下の方法により測定した。
(1)アスペクト比
アスペクト比は、粉体を走査型電子顕微鏡にて撮影し、各粒子の縦軸、横軸の長さを500サンプル以上測定して各粒子のアスペクト比を計算した。
(2)粒子径
粒子径は、日機装社製 MICROTRAC MT3000を用いて、レーザー回折・散乱法にて測定した。
実施例1〜3および比較例1,2により得られたアルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーのアスペクト比、粒子径およびAl/P原子比の測定結果を表1に示す。
本発明の無機化合物を固着又は被覆させた、アルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーは、Al:Pの原子比が1:0.8〜1:3.2となるように調整されていることが好ましい。Alに対するPの原子比を上記範囲よりも小さくすると、水酸化アルミニウムをリン酸に加熱溶解することが困難となり、一方、Alに対するPの原子比を上記範囲よりも大きくしても、所望のAl:Pの原子比を有するアルミニウムのリン酸塩組成物を得ることができなくなる。
4.実施例1〜3及び比較例1,2のフィラーの耐湿熱試験
実施例1〜3および比較例1,2のフィラーを温度100℃、湿度100%の恒温恒湿器の中で静置し、0時間、250時間、700時間経過後に実施例1〜3および比較例1,2のフィラーを取り出す。取り出した実施例1〜3および比較例1,2のフィラー10gをイオン交換水100mLにスラリー化し、5分間煮沸する。冷却後、そのスラリーの濃度調整を行い、0.2μmメンブランフィルターにて固液分離した後、液中のアルミニウム(Al)、リン(P)の溶出量をICP発光分析装置にて測定した。また冷却後のスラリーの導電率、pHを測定した。
実施例1〜3および比較例1,2により得られたアルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーのリン及びアルミニウムの溶出量の測定結果を表2に示す。
実施例1〜3および比較例1,2により得られたアルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーのpH値、導電率(μS/cm)の測定結果を表3に示す。
表2,3より、無機化合物で表面処理を施していない比較例1,2のアルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーの場合は、リンのみならず、アルミニウムも溶出していることが判った。また、比較例1,2では、樹脂組成物の劣化要因となるリンの溶出は、700時間経過後のリンの溶出量が、試験当初(0時間)のリンの溶出量に対し400〜600倍程度にまで増加することが判った。
このため、比較例1,2のフィラーの場合は、pH値においても時間が経過すると共に低下する傾向にある。また、比較例1,2のフィラーの導電率(μS/cm)は、時間が経過すると共に大きく変化(500〜1000倍程度上昇)し、不安定となることが判った。
一方、実施例1の水酸化マグネシウムで表面処理された、アルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラー、実施例2の炭酸カルシウムで表面処理された、アルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーおよび実施例3の塩基性炭酸亜鉛で表面処理された、アルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーは、いずれも、高温多湿という過酷な条件下においても長時間にわたり安定してリン及びアルミニウムの溶出が抑制されることが判った。このため、実施例1〜3のフィラーの場合は、pH値においてもフィラーの導電率(μS/cm)においても、時間の経過によらず殆ど変化することがない。
特に実施例1〜3のフィラーでは、樹脂組成物の劣化要因となるリンの溶出は、700時間経過後のリンの溶出量が、試験当初(0時間)のリンの溶出量に対し2〜7倍程度であるというように、ほとんど無視し得るほどに抑制されることが判った。このため、無機化合物で表面処理を施した実施例1〜3のフィラーは、無機化合物で表面処理を施していない比較例1,2のフィラーに対して、リンの溶出量を数百分の1に低減することができる。
図3は、上述の耐湿熱試験において、フィラーのリン酸アルミニウムに対する水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム又は塩基性炭酸亜鉛の固着量又は被覆量を0〜75%まで変化させた場合の700時間経過後のリンの溶出量を示している。
図3を参照して理解されるように、本発明の無機化合物で表面処理された、アルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーは、固着又は被覆される無機化合物が水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム又は塩基性炭酸亜鉛のいずれの場合においても、その固着量又は被覆量がアルミニウムのリン酸塩組成物中に1.0重量%以上含まれていると、リンの溶出量は、無機化合物で表面処理されていないフィラーと比べて数十分の一から数百分の一程度にまで低減されることが判った。また、無機化合物でアルミニウムのリン酸塩組成物を表面処理することによるリンの溶出量抑制効果は、アルミニウムのリン酸塩組成物中の無機化合物の固着量又は被覆量を1.0重量%よりも増大させても殆ど変わらず一定となることが判った。
5.実施例4〜6及び比較例3,4の熱伝導性樹脂組成物の作製
[実施例4]
ポリエチレン樹脂(スミカセンF705)96重量部を混練機のロールに巻き付け、実施例1のフィラーを390部(フィラー含有量60体積%)を混練した。取り出した混練体を縦5cm×横10cm×厚み1mmの金型に入れ、圧力200kg/cm、120℃×5分間硬化させることにより、実施例4の熱伝導性樹脂組成物を得た。
[実施例5]
ポリエチレン樹脂へ配合するフィラーとして実施例2のフィラーを用いたこと以外は、実施例4と同じ製造条件および製造方法により、実施例5の熱伝導性樹脂組成物を得た。
[実施例6]
ポリエチレン樹脂へ配合するフィラーとして実施例3のフィラーを用いたこと以外は、実施例4と同じ製造条件および製造方法により、実施例6の熱伝導性樹脂組成物を得た。
[比較例3]
ポリエチレン樹脂へ配合するフィラーとして比較例1のフィラーを用いたこと以外は、実施例4と同じ製造条件および製造方法により、比較例3の熱伝導性樹脂組成物を得た。
[比較例4]
ポリエチレン樹脂へ配合するフィラーとして比較例2のフィラーを用いたこと以外は、実施例4と同じ製造条件および製造方法により、比較例4の熱伝導性樹脂組成物を得た。
5.実施例4〜6及び比較例3,4の熱伝導性樹脂組成物の特性
実施例4〜6及び比較例3,4の熱伝導性樹脂組成物の熱伝導率を以下の方法により測定した。
(3)熱伝導率の測定
得られた樹脂組成物の25℃の比熱を日立ハイテクサイエンス社製 高感度型示差走査熱量計DSC7020型で、真密度をカンタクローム・インスツルメンツ合同会社製 全自動ピクノメーターULTRAPYC1200e型機で、熱拡散率をアイフェイズ社製 アイフェイズ・モバイル1u熱拡散率・熱伝導率測定装置を用いて測定し、以下の計算式にて熱伝導率を計算した。
λ=a×ρ×Cp
[λ:熱伝導率(W/m・K),a:熱拡散率×10−7(m/s),ρ:真密度(g/mL),Cp:比熱(J/g・K)]
実施例4〜6及び比較例3,4の熱伝導性樹脂組成物の熱伝導率の測定結果を表4に示す。
表4より、実施例4〜6及び比較例3,4の熱伝導性樹脂組成物は、いずれも2.0W/m・K以上の優れた熱伝導率を有することが判った。
これは、実施例4〜6及び比較例3,4の熱伝導性樹脂組成物は、いずれも配合したフィラーの主成分が、メタリン酸アルミニウム、オルトリン酸アルミニウム若しくはこれらの混合物などの優れた熱伝導率を有するアルミニウムのリン酸塩組成物から構成されていることによるものと考えられる。
図4は、上述の実施例4と同じ製造条件および製造方法において、ポリエチレン樹脂へ配合するフィラーのリン酸アルミニウムに対する水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム又は塩基性炭酸亜鉛の固着量又は被覆量を0〜75%まで変化させた場合の熱伝導性樹脂組成物の熱伝導率を示している。
図4を参照して理解されるように、本発明の無機化合物で表面処理された、アルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーは、固着又は被覆される無機化合物が水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム又は塩基性炭酸亜鉛のいずれの場合においても、その固着量又は被覆量が1.0重量%以上10.0重量%以下の範囲にあると、フィラーが配合された熱伝導性樹脂組成物の熱伝導率を一番高い値(ピーク値)に誘導することが判った。
5.実施例4〜6及び比較例3,4の熱伝導性樹脂組成物の耐湿熱試験
実施例4〜6および比較例3,4の熱伝導性樹脂組成物を温度100℃、湿度100%の恒温恒湿器の中で静置し、100時間、200時間、500時間、1000時間経過後の熱伝導性樹脂組成物の劣化状態を目視により観察し評価した。その結果を表5に示す。
表5より、無機化合物で表面処理を施していない比較例3,4の熱伝導性樹脂組成物は、時間の経過と共に劣化することが確認された。これは、比較例3,4の熱伝導性樹脂組成物へ配合した比較例1,2のフィラーが、高温多湿条件下では、時間の経過と共にリンの溶出量が増加したことによるものと考えられる。
一方、無機化合物で表面処理を施した実施例4〜6の熱伝導性樹脂組成物は、いずれも時間の経過と共に劣化することがなかった。これは、実施例4〜6の熱伝導性樹脂組成物へ配合した実施例1の水酸化マグネシウムで表面処理したアルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラー、実施例2の炭酸カルシウムで表面処理したアルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーおよび実施例3の塩基性炭酸亜鉛で表面処理したアルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラーは、いずれも、高温多湿という過酷な条件下においてもリンの溶出が抑制されていたことによるものと考えられる。

Claims (13)

  1. 表面の全部又は一部に無機化合物を固着又は被覆させた、アルミニウムのリン酸塩組成物からなるフィラー。
  2. 前記無機化合物は、アルカリ土類金属の炭酸物、水酸化物または酸化物、若しくは両性金属の炭酸物、水酸化物または酸化物である請求項1に記載のフィラー。
  3. 前記アルカリ土類金属は、マグネシウム、カルシウムである請求項2に記載のフィラー。
  4. 前記両性金属は、アルミニウム又は亜鉛である請求項2に記載のフィラー。
  5. 前記無機化合物は、アルミニウムのリン酸塩組成物に対し1.0重量%以上含まれている請求項1ないし4のいずれかに記載のフィラー。
  6. 前記無機化合物は、アルミニウムのリン酸塩組成物に対し10.0重量%以下含まれている請求項1ないし4のいずれかに記載のフィラー。
  7. 前記アルミニウムのリン酸塩組成物のAl:Pの原子比が1:0.8〜1:3.2である請求項1ないし6のいずれかに記載のフィラー。
  8. 前記アルミニウムのリン酸塩組成物は、メタリン酸アルミニウム、オルトリン酸アルミニウム又はそれらの混合物である請求項7に記載のフィラー。
  9. アスペクト比1.0〜1.2の球状形態を有していることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のフィラー。
  10. 平均粒子径が1〜100μmであることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のフィラー。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載のフィラーが、配合量として40体積%以上分散されている熱伝導性組成物。
  12. 1.0W/m・K以上の熱伝導率を有することを特徴とする請求項11に記載の熱伝導性組成物。
  13. Al:Pの原子比が1:0.8〜1:3.2となるように調整したアルミニウム化合物とリン酸化合物の混合物を準備するステップと、
    前記混合物を加熱溶解するステップと、
    加熱溶解された前記混合物を300〜500℃の温度で一次焙焼するステップと、
    一次焙焼された前記混合物を粉砕分級するステップと、
    粉砕分級された前記混合物を900〜1300℃の温度で二次焙焼するステップと、そして
    二次焙焼された前記混合物をアルカリ土類金属の炭酸物、水酸化物または酸化物、若しくは両性金属の炭酸物、水酸化物または酸化物で表面処理するステップと、
    を含んでいることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載のフィラーの製造方法。
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