JPH0414864Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、相手コンタクトと接続嵌合して電気
的な接続をするために用いられるソケツトコンタ
クトに関する。

［従来の技術］ 従来、ソケツトコンタクトとしては、第８図に
示すようなフオーク形状のソケツトコンタクト１
がある。ソケツトコンタクト１はソケツト部３を
含んでいる。ソケツト部３は、相対向して平行に
位置した２枚の接触バネ部７，８と、これらを互
いに接続した接続部５とを有している。接続部５
は互いに平行に形成された対の保持板１１，１２
と、これらの保持板１１，１２の一辺を互いに接
続した接続板１４とを有している。

したがつて、接続部５は側面略コ字形に作られ
ている。接触バネ部７，８はそれらの先端近傍に
互いに近づく向きに円弧状に突出して形成された
接点部１６，１７を有している。接点部１６，１
７の相互間には、ピンコンタクトのような導電性
の相手コンタクト（図示せず）が着脱可能に嵌合
される。

また、接続部５の一方の保持板１１の他側、即
ち、一方の接触バネ部７とは反対側にはその長手
方向に固定部１９が形成されている。固定部１９
の他端には端子部２１が延びている。

なお、相手コンタクトは、普通、複数を並列に
して電気絶縁材料によつて作られたハウジング
（図示せず）に組込まれる。同様に、ソケツトコ
ンタクト１も、複数を並列にして、電気絶縁材料
によつて作られたハウジング（図示せず）に組込
まれる。こうして得られたコネクタを用い、相手
コンタクトとソケツトコンタクト１とを、１対１
で嵌合させることにより、電気的な接続を得るこ
とができる。

ところで、第８図のソケツトコンタクト１は、
第９図の展開図に示すように導電性の薄い金属帯
板材料を打抜き、接続部５の保持板１１，１２と
接続板１４との接続部分２３，２４をその接続板
１４に対して直角に曲げることで作られる。この
作業は材料を一方向２５に送りつつ連続的に行な
われる。またこのソケツトコンタクト１の展開形
状を得るには、一般に、材料の送り方向２５に対
して直角方向にソケツトコンタクト１の長手方向
（即ち、接触バネ部７及び端子部２１を結ぶ軸線
方向）を位置させる。その場合、金属帯板材料の
送りピツチＰは、ソケツトコンタクト１の２つの
接触バネ部７，８を含む全幅Ｗよりも大きく設定
される。

また最近では、ハウジングに対するコンタクト
の組込みピツチを小さくして、コンタクトの高密
度化を計る傾向にある。その場合、各ソケツトコ
ンタクト１を一本づつ切離してしまうことなく、
材料の一部、即ち、キヤリアに例えば端子部２１
の先端が接続された状態に作り、ハウジングに一
括して組込んだ後にキヤリアを除去する。これに
よると、コンタクトを高密度に組込む作業も簡単
に行うことができる。

［考案が解決しようとする問題点］ しかしながら、第８図に示すソケツトコンタク
ト１は、第９図の展開形状からわかるように、２
つの接触バネ部７，８を含む全幅Ｗよりも金属帯
板材料の送りピツチＰの方が大きいため、材料を
多く使用し、不経済である。

また送りピツチＰは幅Ｗによつてある値以上の
値に制限されてしまうので、キヤリアに一部接続
させた状態にあるソケツトコンタクト１のピツチ
（送りピツチＰと等しい）も大きくなつてしまう。
したがつてハウジング内でのコンタクトの組込ピ
ツチが小さい場合には、ソケツトコンタクト１を
１本ずつ切り離してハウジングに組込まざるを得
なくなり、コンタクトの組込み作業は極めて繁雑
になる。

それ故に本考案の目的は、金属帯板材料のプレ
ス打抜き材料取りを経済的にして、しかもハウジ
ングのピツチに合わせて高密度に組込むことが容
易なソケツトコンタクトを提供することにある。

［問題点を解決するための手段］ 本考案によれば、第１の接触バネ部と、該第１
の接触バネ部と対向する第２の接触バネ部と、上
記第１の接触バネ部と上記第２の接触バネ部とを
結合する接続部とを有し、上記第１の接触バネ
部、上記第２の接触バネ部、及び上記接続部が金
属板を打ち抜くことにより一体に形成されている
ソケツトコンタクトにおいて、展開形状において
上記第１の接触バネ部が第１の直線に沿つて延び
ており、上記第１の接触バネ部の一端で上記第１
の直線と交差する第２の直線に沿つて上記接続部
が上記第１の接触バネ部の一端から延びており、
上記接続部の一端を通り上記第１の直線と平行な
第３の直線に沿つて上記第２の接触バネ部が上記
接続部の一端から上記第１の接触バネ部とは反対
方向に延びており、また、上記第１の接触バネ
部、上記接続部、及び第２の接触バネ部が略同一
幅に形成されており、更に、上記第２の接触バネ
部を上記接続部との境の所で上記第１の接触バネ
部の方へ折り返し、上記接続部の両端部を夫々折
り曲げて該両端部を互いに対向させて上記第１の
接触バネ部と上記第２の接触バネ部とを対向させ
たことを特徴とするソケツトコンタクトが得られ
る。

［実施例］ 第１図乃至第４図は本考案のソケツトコンタク
トの一実施例を示している。

図示のソケツトコンタクト３１は、板状の第１
の接触バネ部３５と、第２の接触バネ部３６と、
これらの接触バネ部３５，３６間を互いに接続し
た板状の接続部３３とを有している。

接続部３３は、第１の接触バネ部３５の一端に
接続された保持板３８と、第２の接触バネ部３６
の一端に接続された保持板３９とを含んでいる。
これらの保持板３８，３９は互いに平行に、か
つ、前後に少しずれて形成されている。またこれ
らの保持板３８，３９は、接続板４１を介して互
いに接続されている。

ここで接続板４１に対し保持板３８，３９は直
角に曲げられている。また、第１の接触バネ部３
５の他端には、ターミナル部４５が延びている。
更に、第２の接触バネ部３６は保持板３９に対向
するように180度に折り曲げられ、その先端部に、
第１の接触バネ部３５に対向した接点部４３を有
している。

このようなソケツトコンタクト３１によると、
第１の接触バネ部３５と第２の接触バネ部３６の
接点部４３との間にピンコンタクトのような導電
性の相手コンタクト（図示せず）が接触嵌合さ
れ、これにより電気的な接続が得られる。なお、
ソケツトコンタクト３１は絶縁性のハウジング
（図示せず）に組込まれるのが普通である。

上述のソケツトコンタクト３１を作るには、先
ず一枚の導電性の薄い金属帯板材料（図示せず）
をプレスにて第５図に示す形状に打抜く。次にこ
れに所要の曲げ加工を施し、相手コンタクトが着
脱可能なソケツトコンタクト３１を得る。

第５図に基づいて展開形状について詳説する。
展開形状において、第１の接触バネ部３５は、第
１の直線Ｓ１に沿つて延びている。第１の接触バ
ネ部３５の一端で第２の直線Ｓ２が第１の直線Ｓ
１と交差しており、この第２の直線Ｓ２に沿つ
て、接続部３３は、第１の接触バネ部３５の一端
から延びている。第２の接触バネ部３６は、接続
部３３の一端部を通り第１の直線Ｓ１と平行な第
３の直線Ｓ３に沿つて、接続部３３の一端から第
１の接触バネ部３５とは反対方向に延びている。
直線Ｓ１と直線Ｓ３との間隔は、Ｗとなつてい
る。また、第１の接触バネ部３５、接続部３３、
及び第２の接触バネ部３６は、略同一幅に形成さ
れている。尚、「略同一幅」とは、第１の接触バ
ネ部３５、接続部３３、第２の接触バネ部３６の
幅が全て同一幅に形成されている場合も含むもの
とする。

以上のような展開形状は、金属帯板材料を長手
方向に送りピツチＰをもつて移動させつつこれに
連結的にプレス打抜き加工を施すことにより簡単
に得ることができる。

次に曲げ加工について第５図を用いて簡単に説
明する。先ず、折曲線ａ（第２の接触バネ部３６
と接続部３３との境の線）に沿つて第２の接触バ
ネ部３６を第１の接触バネ部３５の方へ180度折
り返す。次に、折曲線ｂ，ｃ部分で直角に折り曲
げて接続部３３の両端部分である保持板３８，３
９を互いに平行になす。最後に折曲線ｄ，ｅ部分
を少しの角度だけ互いに逆向きに曲げる。かくし
て第１図に示すソケツトコンタクト３１が得られ
る。なお、曲げ加工が上述の手順に限られないこ
とは勿論である。

第５図から分かるように、送りピツチＰは直線
Ｓ１，Ｓ３間の間隔Ｗよりも小さい。この結果、
前述したキヤリアに接続の状態での隣合うソケツ
トコンタクト３１の密度を高く作ることができ
る。したがつて材料を有効に使用することができ
る。

またソケツトコンタクト３１はキヤリアに接続
の状態でのピツチ（送りピツチＰと等しい）を小
さくできるため、ハウジングに対し高密度に組込
むことも容易である。即ち、金属帯板材料に打抜
き及び曲げ加工を連続的に施し、キヤリアに一定
ピツチをもつて接続された状態のソケツトコンタ
クト３１を作り、ハウジングにそれらのソケツト
コンタクト３１を組込み、その後にキヤリアを切
除することで、ハウジングに対するソケツトコン
タクト３１の組込みを簡単にできる。

したがつて、ハウジング内におけるコンタクト
組込位置のピツチと金属帯板材料の送りピツチＰ
とを合わせることにより、ソケツトコンタクト３
１を高密度に有するコネクタを容易に得ることが
できる。

第６図は本考案の他の実施例を示している。こ
の実施例は、第７図に示す展開形状の打抜板に折
曲げ加工を施すことにより、簡単に作ることがで
きる。尚、その他の各種の変形が可能なことはい
うもでもない。

［考案の効果］ 以上、実施例により説明したように本考案のソ
ケツトコンタクトによれば、ソケツトコンタクト
を展開形状に打抜く際の送りピツチをソケツトコ
ンタクトの展開形状の幅よりも小さくできるた
め、一つ当りのソケツトコンタクトの金属材料の
材料取りが経済的になる。

また、金属材料の送りピツチは、ハウジングに
おけるソケツトコンタクトを組込むための位置の
ピツチに合わせることができる。したがつてハウ
ジングに高密度に組込むことが容易なソケツトコ
ンタクトを提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のソケツトコンタクトの一実施
例を示す斜視図、第２図は第１図のソケツトコン
タクトの平面図、第３図は第１図のソケツトコン
タクトの側面図、第４図は第１図のソケツトコン
タクトの底面図、第５図は第１図のソケツトコン
タクトを展開した状態を示す平面図、第６図は本
考案の他の実施例によるソケツトコンタクトの斜
視図、第７図は第６図のソケツトコンタクトの展
開平面図、第８図は従来のソケツトコンタクトを
示す斜視図、第９図は第８図のソケツトコンタク
トの展開した状態を示す平面図である。 ３１……ソケツトコンタクト、３３……接続
部、３５……第１の接触バネ部、３６……第２の
接触バネ部、３８，３９……保持板、４１……接
続板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 第１の接触バネ部と、該第１の接触バネ部と対
   向する第２の接触バネ部と、上記第１の接触バネ
   部と上記第２の接触バネ部とを結合する接続部と
   を有し、上記第１の接触バネ部、上記第２の接触
   バネ部、及び上記接続部が金属板を打ち抜くこと
   により一体に形成されているソケツトコンタクト
   において、展開形状において上記第１の接触バネ
   部が第１の直線に沿つて延びており、上記第１の
   接触バネ部の一端で上記第１の直線と交差する第
   ２の直線に沿つて上記接続部が上記第１の接触バ
   ネ部の一端から延びており、上記接続部の一端を
   通り上記第１の直線と平行な第３の直線に沿つて
   上記第２の接触バネ部が上記接続部の一端から上
   記第１の接触バネ部とは反対方向に延びており、
   また、上記第１の接触バネ部、上記接続部、及び
   第２の接触バネ部が略同一幅に形成されており、
   更に、上記第２の接触バネ部を上記接続部との境
   の所で上記第１の接触バネ部の方へ折り返し、上
   記接続部の両端部を夫々折り曲げて該両端部を互
   いに対向させて上記第１の接触バネ部と上記第２
   の接触バネ部とを対向させたことを特徴とするソ
   ケツトコンタクト。