JPH04142990A - 熱転写印画物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は熱転写印画物に関し、更に詳しくは優れた耐摩
擦性、耐薬品性、耐溶剤性等の各種耐久性を有している
カード等の熱転写印画物に関する。

（従来の技術及びその問題点） 従来、簡便な印刷方法として熱転写方法が広く使用され
る様になった。これらの熱転写方法では、各種の画像が
簡便に形成されるので、印刷枚数が比較的少なくてもよ
い印刷物、例えば、身分証明書等の各種ＩＤカードの作
成等に利用される様になっている。

又、顔写真等の如くカラー画像が好ましい場合には、連
続した基材フィルム上に、例えば、イエロー、マゼンダ
及びシアン（更に必要に応じてブラック）の染料層を面
順次に繰返し多数設けた昇華型熱転写フィルムを用いる
熱転写方法が行なわれている。

上記昇華転写型の熱転写フィルムの場合には、顔写真等
の階調性画像を形成することが出来るが、形成された画
像は通常の印刷インキとは異なりビヒクルが無い為耐摩
擦性等の各種耐久性に劣る。この様な問題点を解決する
方法としては、形成された画像面に透明フィルムをラミ
ネートしたり、透明塗料から保護層を形成する方法が行
われているが、これらの場合には、染料画像形成用の染
料受容層には、画像形成時に熱転写フィルムとの融着を
防ぐべく、各種離型剤が添加されていることから、透明
保護層の接着性が悪いという問題がある。これらの問題
は保護層形成時に接着剤を使用することにより解決され
るが、通常使用される接着剤はＴｇが低い為、この接着
剤層に画像を形成している染料が移行し、画像品質が低
下するという問題がある。

従って本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し
、接着剤を使用することな（透明保護層が剥離しない熱
転写印画物を提供することである。

（問題点を解決する為の手段） 上記目的は以下の本発明によって達成される。

即ち、本発明は、基材上に染料受容層を設け、該受容層
に熱転写方式で所望の画像を形成し、該画像表面に透明
保護層を設けてなる熱転写印画物において、上記受容層
と透明保護層とが同質の樹脂からなり且つ受容層と透明
保護層との間には接着剤層が介在していないことを特徴
とする熱転写印画物である。

（作　　用） 染料受容層と透明保護層とを同質の樹脂から形成するこ
とによって接着剤を使用することなく、透明保護層を剥
離困難に積層することが出来る。

（好ましい実施態様） 次に好ましい実施態様を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。

第１図は本発明の好ましい１実施態様の熱転写印画物の
断面を図解的に示す図であり、この実施例の熱転写印画
物は、基材１上に染料受容層２が形成され、そこに熱転
写画像３が印字形成され、更にその表面に透明保護層４
が積層されている。

向、図中の５は接着剤層であり、必要に応じて設ける。

又、受容層２は基材１上に部分的に設けられていてもよ
い。

本発明で用いられる基材としては厚み０．０５〜１ｍｍ
程度の普通紙、合成紙、プラスチックフィルム、シート
、プラスチック板、金属板等、特に限定されないが、そ
れ自体として染料受容性を有さないものはその表面に染
料染着性が良好な樹脂から染料受容層を形成する。特に
好適な基材は、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ＡＢＳ樹脂等からなる厚手のカー
ド基材である。

染料受容層は塩化ビニル樹脂、塩化ビニル／酢酸ビニル
共重合体、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、これらの
ブレンド物等の如（染料受容性に優れた樹脂から厚み１
〜２０ＬＬｍ程度に形成され、染料受容層には通常シリ
コーン化合物等の離型剤を添加する。離型剤を添加しな
い場合には透明保護層との接着性は良好であるが、画像
形成時に受容層と熱転写フィルムとが融着し満足出来る
画像が形成出来ない。

上記受容層に形成する画像は、ポリエステルフィルム等
の表面に染料とバインダーとからなる染料層を形成した
熱転写フィルムを用いて常法により形成される。勿論上
記画像は熱溶融型の熱転写フィルム等を併用して文字等
も同時に印字したものであってもよい。

上記画像表面に積層する透明保護層は、上記染料受容層
の形成に用いた樹脂と同様の樹脂から形成し、受容層形
成樹脂と透明保護層形成樹脂とは実質上同質の樹脂の組
み合わせとする。例えば、受容層を塩化ビニル／酢酸ビ
ニル共重合樹脂から形成する場合、透明保護層は、例え
ば、塩化ビニル樹脂、塩化ビニルと、酢酸ビニル、エチ
レン、アクリルエステル等との共重合体、或はこれらの
塩化ビニル系樹脂と、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂
、ポリカーボネート樹脂等の透明性や耐久性に優れた樹
脂とのブレンド物等の如くである。

又、受容層と透明保護層とはモノマー組成の他に分子量
、Ｔｇ、軟化点等も近似していることか好ましい。かか
る透明保護層は０．１〜２０μｍ程度の厚みが好ましい
。

透明保護層の積層方法は、既に成膜されている厚さ１０
〜２００μｍ程度の樹脂シートの熱融着方法や保護層転
写フィルムを使用する方法等、特に限定されない。

又、上記透明樹脂層の形成に際してＧＪ、該透明樹脂層
に、滑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤及び／又は蛍光増
白剤等の添加剤を含有させることによって、被覆される
各種画像の耐スクラッヂ性、光沢、耐光性、耐候性、白
色度等を向」ニさせることが出来る。

本発明によるカードの製造例を以下に説明する。

先ず、染料受容層を形成したカート基材の表面に、昇華
型熱転写フィルムのイエロー染料層を重ね、色分解信号
に従って作動するザーマルプリンターによりイエロー画
像を転写する。同様に同一領域にマゼンタ画像及びシア
ン画像を転写して所望のカラー画像を形成する。次に必
要に応じてワックスインキ型熱転写フィルムを用いて同
様に所望の文字、記号等を印字する。昇華型熱転写領域
と溶融型熱転写領域が異なる場合はワックスインキを転
写した後に昇華画像を形成してもよい。

次に上記カラー画像及び／又は文字等の画像上に前記透
明保護層をラミネートにより形成する。この様にして所
望のカードが得られる。

（実施例） 次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。尚、文中、部又は％とあるのは特に断りのない
限り重量基準である。

参考例１ 下記組成の３色の昇華性染料を含むインキを調製した。

イエローインキ 分散染料（Ｍａｃｒｏｌｅｘ　Ｙｅｌｌｏｗ　６Ｇ、バ
イエル社製）５．５部 ポリビニルブチラール樹脂（エスレックＢＸ−１゜積木
化学製）　　　　　　　　　　　４５部メヂルエチルケ
トン／トルエン（重量比１／１）８９．０部 マゼンタインキ 染料としてマゼンタ分散染料（Ｄｉｓｐｅｒｓｅ　Ｒｅ
ｄ６０）を使用した他はイエローインキと同様。

シアンインキ 染料としてシアン分散染料（Ｓｏｌｖｅｎｔ　Ｂｌｕｅ
　６３）を使用した他はイエローインキと同様。

上記インキ組成物をグラビアコート方法により、背面に
耐熱スリップ層（厚み１．１ｖ　ｍ　）を形成し、且つ
表面にポリウレタン系樹脂からなるプライマー層（厚み
０．５μｍ）を形成しである厚さ６．０μｍのポリエス
テルフィルム（商品名「ルミラー」東し■製）の表面に
、塗布量が約３ｇ／ｄになる様に、夫々イエロー、マゼ
ンタ及びシアンの順に面順次に幅１５ｃｍに繰返し塗布
及び乾燥して３色の昇華性染料層を形成し、昇華型熱転
写フィルムを作成した。

実施例１ 白色ポリエステル基材（ルミラーＥ−２４、東し■製、
１８８μｍ）の表面に下記塗工液をバーコータにより塗
布量３ｇ／ｒｒｒ（固形分）になる様に塗布及び乾燥し
て染料受容層を形成した。

塩化ビニル／酢酸ビニル共重合樹脂（デンカビニール１
００ＯＡ、電気化学工業■製）１００部 変性シリコーンオイル（ＫＦ−３９３、信越化学工業■
製）　　　　　　　　　　　　　　２部変性シリコーン
オイル（ＫＳ−３４３、信越化学工業■製）　　　　　
　　　　　　　　　２部メチルエチルケトン　　　　　
　　　２００部トルエン　　　　　　　　　　　　　２
００部上記受像シートを所定のサイズに裁断し、ビデオ
プリンタ（ＶＹ−１００、■日立製作断裂）に前記参考
例１の熱転写フィルムを搭載して顔写真と名前の画像を
印字した。この画像面に塩化ビニル樹脂シート（ヒシレ
ック、三菱樹脂■製、厚み０．０５ｍｍ）に重ね、熱プ
レス機で１１０℃で５分間前重５Ｋｇ／ｃｒｒｆにより
熱接着させ、しがる後カード状に打ち抜き、簡易ＩＤカ
ードとした。

実施例２ 実施例１と同様にして受像シートに同様に画像を形成し
、次に下記組成の塗工液をポリエステルフィルム上に乾
燥時塗工量が３ｇ／ｍになる割合で塗布及び乾燥して透
明保護層転写フィルムを作成した。

（塗工液組成） 塩化ビニル／酢酸ビニル共重合樹脂（１０００Ａ、電気
化学工業（□製）　　　　　　　１００部トエエン／メ
チルエチルケトン　　　５００部上記画像面に上記の透
明保護層転写フィルムを重ね、ラミネーター（明光照会
■製、Ｈ−１４０）にてラミネート後ポリエステル基材
のみを剥離して透明保護層を積層した。しかる後カード
状に打ち抜き、簡易ＩＤカードとした。

実施例３ 実施例１における白色基材に代えて、塩化ビニル樹脂シ
ート（ビニホイルＣ−４２９１、三菱樹脂■製）に代え
、他は実施例１と同様にして簡易ＩＤカードを作成した
。

比較例１ 白色ポリエステル基材（ルミラーＥ−２４、東し■製、
１８８１１ｍ）の表面に下記塗工液をバーコータにより
塗布量３ｇ／ｒｒｒ（固形分）になる様に塗布及び乾燥
して染料受容層を形成した。

ポリエステル樹脂（バイロン２００、東洋紡■製）　　
　　　　　　　　　　　　１００部変性シリコーンオイ
ル（ＫＦ−３９３、信越化学工業■製）　　　　　　　
　　　　　　２部変性シリコーンオイル（ＫＳ−３４３
、信越化学工業■製）　　　　　　　　　　　　　２部
イソシアネート（コロネートＥＨ１日本ボリウレクン■
製）　　　　　　　　　　　　　　３部メチルエヂルケ
トン　　　　　　　　２００部トルエン　　　　　　　
　　　　　　２００部上記受像シートを所定のサイズに
裁断し、実施例１と同様に顔写真と名前の画像を印字し
た。この画像面に塩化ビニル樹脂シート（ヒシレック、
＝菱樹脂■製、厚み０．０５ｍｍ）を重ね、熱プレス機
で１１０°Ｃで５分間前重５Ｋｇ／ｃｎｆにより熱接着
させようとしたが、剥離してしまい積層困難であった。

（効　　果） 以上の如き本発明によれば、染料受容層と透明保護層と
を同質の樹脂から形成することによって接着剤を使用す
ることなく、透明保護層を剥離困難に積層することが出
来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の熱転写印画物の断面を図解的に説明す
る図である。 １：基材 ２：受容層 ３：画像 ４：透明保護層 ５・接着剤層 特許出願人　　大日本印刷株式会社

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）基材上に染料受容層を設け、該受容層に熱転写方
   式で所望の画像を形成し、該画像表面に透明保護層を設
   けてなる熱転写印画物において、上記受容層と透明保護
   層とが同質の樹脂からなり且つ受容層と透明保護層との
   間には接着剤層が介在していないことを特徴とする熱転
   写印画物。
2. （２）受容層及び透明保護層が共に塩化ビニルモノマー
   単位を含有する重合体からなる請求項１に記載の熱転写
   印画物。
3. （３）透明保護層がフィルムラミネートで形成されてい
   る請求項１に記載の熱転写印画物。
4. （４）透明保護層が転写方式で形成されている請求項１
   に記載の熱転写印画物。
5. （５）受容層及び透明保護層が共に塩化ビニル／酢酸ビ
   ニル共重合体から形成されている請求項１に記載の熱転
   写印画物。