JP3450016B2 - 複合熱転写シート - Google Patents

複合熱転写シート

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JP3450016B2
JP3450016B2 JP08754692A JP8754692A JP3450016B2 JP 3450016 B2 JP3450016 B2 JP 3450016B2 JP 08754692 A JP08754692 A JP 08754692A JP 8754692 A JP8754692 A JP 8754692A JP 3450016 B2 JP3450016 B2 JP 3450016B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複合熱転写シートに関
し、更に詳しくは熱転写方式によって高品質のカラー画
像を形成することが出来る複合熱転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の熱転写方法が公知である
が、それらの中で昇華性染料を記録剤とし、これを紙や
プラスチックフイルム等の基材フイルムに担持させて熱
転写シートとし、染料受容層を設けた紙やプラスチック
フイルム等の受像シート上に各種のフルカラー画像を形
成する方法が提案されている。この場合には加熱手段と
してプリンターのサーマルヘッドが使用され、極めて短
時間の加熱によって3色又は4色の多数の色ドットを受
像シートに転移させ、該多色の色ドットにより原稿のフ
ルカラー画像を再現するものである。上記方法で画像形
成が可能な受像シートは、染料染着性のあるプラスチッ
クシート或いは染料受容層を予め設けてある紙等に限定
され、一般の普通紙等には直接画像が形成出来ないとい
う問題がある。勿論、一般の普通紙であってもその表面
に受容層を形成しておけば、画像形成は可能であるが、
これは一般的にはコスト高であり、例えば、葉書、メ
モ、便箋、レポート用紙等の如き一般的な既製の受像シ
ートには応用困難である。
【0003】この様な問題点を解決する方法として、普
通紙等の既製品の受像シートに画像を形成しようとする
場合、その必要部分のみに染料受容層を手軽に形成する
方法として、受容層転写シートが知られている(例え
ば、特開昭62−264994号公報参照)。更に操作
を簡便にする方法として、長尺基材フイルムの面にイエ
ロー、シアン、マゼンタ及び必要に応じてブラックの各
染料層を面順次に形成し、更に同一基材フイルム面に転
写性受容層を設け、先ず受容層を受像シートに転写さ
せ、続いて該受容層に各色の染料を転写させてフルカラ
ー画像を形成する複合熱転写シートが知られ、更には形
成された染料画像を保護する為の保護層を更に面順次に
設けた複合熱転写シートも提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとしている問題点】上記の染料受容
層は比較的固く軟化点の高い樹脂から形成されているの
で、紙等の受像シートへの転写が容易ではなく、その為
に転写性受容層の表面に比較的低軟化点の接着剤層や粘
着剤層を設ける方法が提案されている。しかしながら、
以上の如き複合熱転写シートは通常はロール状に巻かれ
て保管されており、且つ転写性受容層の層厚が染料層の
層厚に比較して厚く形成されている為、ロール状に巻か
れた場合に熱転写シートに巻き皺が発生し、熱転写シー
トの搬送性を低下させたり、皺部分にサーマルヘッドが
引っ掛かったりして、形成される画像にトッドの欠けや
抜け或は筋状の意図しない模様が現れる等の種々の問題
が発生する。従って、本発明の目的は、上記従来の問題
点を解決し、ロール状に巻いた状態でも巻き皺の発生が
少なく、受像シートの種類に係らず高品質のカラー画像
を形成することが出来る複合熱転写シートを提供するこ
とである。
【0005】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、長尺基材フイル
ムの一方の面に1色又は複数色の染料層と剥離可能な転
写性染料受容層とを面順次に形成してなり、該転写性染
料受容層が、染料受容層と中間層と接着剤層との積層体
からなり且つこれらの複数の層が表面方向に向かって面
積が縮小しており、且つロール状に巻かれていることを
特徴とする、サーマルヘッドを用いて昇華型熱転写方式
で画像を形成するために使用する複合熱転写シートであ
る。
【0006】
【作用】複数層の積層体からなる転写性染料受容層の各
層を表面方向に向かって面積が縮小する様に形成するこ
とによって、染料層との層厚の差が少なくなり、その結
果ロール状に巻いても皺の発生が少なく、受像シートの
種類に係らず、高品質のカラー画像を形成することが出
来る複合熱転写シートを提供することが出来る。
【0007】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。本発明の複合熱転写シート
は、第1図のその断面を図解的に示す様に、長尺基材フ
イルム1の一方の面に1色又は複数色の染料層2、例え
ば、イエロー(2Y)、マゼンタ(2M)、シアン(2
C)及び必要に応じてブラック(Bk)(不図示)の染
料層2と転写性染料受容層3と少なくともその表面に設
けた接着層4と、必要に応じて設けてもよい転写性保護
層5とその表面に設けた接着層4が面順次に設けられて
おり、上記接着剤層4の面積が染料受容層の面積よりも
小さいことを特徴としている。尚、本発明においては、
図1に示した様に染料受容層3と接着剤層4との間に中
間層6を設ける更に図示はしていないが、基材フイル
ムと染料受容層3との間に剥離層を設けることも可能で
ある。7はサーマルヘッドに対する耐熱滑性層である。
図2は転写性受容層の部分を中心とした図1の拡大平面
図であり、図示の様に中間層6及び接着剤層4は夫々染
料受容層3よりも相次的に小面積に形成されている。図
3の例は、基材シートの長手方向に中間層6及び接着剤
層4の幅が縮小された例を示しており、図示しないが、
中間層6及び接着剤層4が基材フイルムの幅方向におい
て幅が縮小されていても同様な効果を奏する。又、図1
に示す様に転写性保護層5を設ける場合には、保護層5
と接着剤層4とが上記転写性染料受容層と同様な関係に
あることが更に好ましい。
【0008】本発明で用いる基材フイルムとしては、従
来の熱転写シートに使用されていると同じ基材フイルム
がそのまま用いることが出来ると共に、その他のものも
使用することが出来、特に制限されない。好ましい基材
フイルムの具体例としては、例えば、グラシン紙、コン
デンサ紙、パラフイン紙等の薄葉紙、ポリエステル、ポ
リプロピレン、セロハン、ポリカーボネート、酢酸セル
ロース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレ
ン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩化ビニリデン、アイ
オノマー等のプラスチック或いはこれらと前該紙とを複
合した基材フイルム等が挙げられる。この基材フイルム
の厚さは、その強度及び耐熱性等が適切になる様に、材
料に応じて適宜変更することが出来るが、その厚さは、
好ましくは、3〜100μmである。
【0009】以上の様な基材フイルムの表面に形成する
染料層は、染料を任意のバインダー樹脂で担持させた層
である。使用する染料としては、従来公知の熱転写シー
トに使用されている染料はいずれも本発明に有効に使用
可能であり特に限定されない。例えば、幾つかの好まし
い染料としては、赤色染料として、MS Red G、
Macrolex Red Violet R、Cer
es Red7B、Samaron Red HBS
L、Resolin RedF3BS等が挙げられ、
又、黄色の染料としては、ホロンブリリアントイエロー
6GL、PTY−52、マクロレックスイエロー6G等
が挙げられ、又、青色染料としては、カヤセットブルー
714、ワクソリンブルーAP−FW、ホロンブリリア
ントブルーS−R、MSブルー100等が挙げられる。
【0010】上記の如き染料を担持する為のバインダー
樹脂としては、従来公知のものがいずれも使用出来、好
ましいものを例示すれば、エチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸
セルロース、酢酪酸セルロース等のセルロース系樹脂、
ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブ
チラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂、ポリエステ
ル等が挙げられるが、これらの中では、セルロース系、
アセタール系、ブチラール系及びポリエステル系等が耐
熱性、染料の移行性等の点から好ましいものである。更
に染料層中にはその他必要に応じて従来公知の各種の添
加剤も包含し得る。
【0011】この様な染料層は、好ましくは適当な溶剤
中に前記の昇華性染料、バインダー樹脂及びその他の任
意成分を加えて各成分を溶解又は分散させて染料層形成
用塗料又はインキを調製し、これを上記の基材フイルム
上に面順次に塗布及び乾燥させて形成する。この様にし
て形成する染料層は0.2〜5.0μm、好ましくは
0.4〜2.0μm程度の厚さであり、又、染料層中の
昇華性染料は、染料層の重量の5〜90重量%、好まし
くは10〜70重量%の量で存在するのが好適である。
【0012】上記基材フイルムの表面に形成する染料受
容層は、任意の受像シートに転写後に、熱転写シートか
ら移行してくる昇華性染料を受容し、形成された画像を
維持する為のものである。染料受容層は上記染料層に対
して面順次に設ける。染料層との関係は特に限定されな
いが、例えば、図1の様に1単位が受容層→Y→M→C
→Bk→保護層の順序が一般的であるが、これに限定さ
れず、他の順序であってもよい。又、夫々の色相の染料
は同一面積に設けられるのが普通であるが、受容層(又
は保護層)は、被転写材の種類や画像に要求される耐久
性によっては2回以上転写することが要求される場合が
あり、その為、染料層よりも大面積に形成することも出
来る。受容層(又は保護層)の形成に先立って、基材フ
イルムの面に剥離層(不図示)を形成することが好まし
い。かかる剥離層はワックス類、シリコーンワックス、
シリコーン樹脂、弗素樹脂、アクリル樹脂等の剥離剤か
ら形成する。形成方法は染料受容層の形成方法と同様で
よく、その厚みは0.5〜5μm程度で十分である。
又、転写後に艶消し受容層が望ましい場合には、剥離層
中に各種の粒子を包含させるか或は剥離層側表面をマッ
ト処理した基材フイルムを使用することにより表面マッ
ト状にすることも出来る。勿論、上記の如き基材フイル
ムが適度な剥離性を有している場合には離型層の形成は
不要である。
【0013】染料受容層を形成する為の樹脂としては、
例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポ
リ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリ
塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリアクリルエステル等のビニルポリマー、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等
のポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミ
ド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他の
ビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイオノマー、セ
ルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、ポリカー
ボネート等が挙げられ、特に好ましいものは、ビニル系
樹脂及びポリエステル系樹脂である。上記樹脂に混合し
て使用する好ましい離型剤としては、シリコーンオイ
ル、リン酸エステル系界面活性剤、弗素系界面活性剤等
が挙げられるが、シリコーンオイルが望ましい。該シリ
コーンオイルとしては、エポキシ変性、アルキル変性、
アミノ変性、カルボキシル変性、アルコール変性、弗素
変性、アルキルアラルキルポリエーテル変性、エポキシ
・ポリエーテル変性、ポリエーテル変性等の変性シリコ
ーンオイルが望ましい。
【0014】離型剤は1種若しくは2種以上のものが使
用される。又、この離型剤の添加量は染料受容層形成樹
脂100重量部に対し、0.5〜30重量部が好まし
い。この添加量の範囲を満たさない場合は、熱転写シー
トと染料受容層の融着若しくは印字感度の低下等の問題
が生じる場合がある。この様な離型剤を染料受容層に添
加することによって、転写後の受容層の表面に離型剤が
ブリードアウトして離型層が形成される。受容層は、前
記の基材フイルムの一方の面に、上記の如き樹脂に離型
剤等の必要な添加剤を加えたものを、適当な有機溶剤に
溶解したり或いは有機溶剤や水に分散した分散体を、例
えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版
を用いたリバースロールコーティング法等の形成手段に
より塗布及び乾燥することによって形成される。以上の
如く形成される染料受容層は任意の厚さでよいが、一般
的には1〜10μmの厚さである。又、この様な染料受
容層は連続被覆であるのが好ましいが、樹脂エマルジョ
ンや樹脂分散液を使用して、不連続の被覆として形成し
てもよい。
【0015】本発明では上記の受容層の表面に、これら
の層の転写性を良好にする為に接着剤層を設ける。これ
らの接着剤層は、染料受容層よりも小面積に設けること
が必要であり、接着剤層の平面形状は特に限定されない
が、例えば、図1〜3に示す如き形状が好ましい。又、
接着剤層はガラス転移温度が50℃〜80℃の熱可塑性
樹脂から形成することが好ましい。その理由は、ガラス
転移温度が50℃未満の樹脂の場合には、ロール状に巻
いて保管したときにブロッキングやそれに伴う種々の問
題が発生したり、受像シートが葉書の如く目の粗い紙等
である場合には、溶融した接着剤の流動性が高過ぎて、
紙にしみ込んだりして目止効果や接着性が低下する等の
問題が発生する場合があり、一方、接着剤層を形成する
熱可塑性樹脂のガラス転移温度が80℃を越えると、染
料受容層をサーマルヘッドで転写させる場合、環境温度
が低い場合(例えば、寒冷地や冬季)には転写性が不十
分となる場合があるからである。この様な接着性樹脂
は、例えば、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニ
ル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエス
テル樹脂等の如く熱時接着性の良好な樹脂から、適当な
ガラス転移温度を有するものを選択して、その溶液を塗
布及び乾燥することによって、好ましくは0.5〜10
μm程度の厚みに形成する。
【0016】更に、本発明では、図1〜3に示す様に前
記受容層3と上記接着剤層4との間に中間層6を設け
る。中間層を構成する材質としては、例えば、ポリウレ
タン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン系樹脂、ブタジ
エンラバー、エポキシ樹脂等が挙げられる。中間層の厚
さは2〜10μm程度が好ましい。中間層の形成方法は
前記受容層と同様でよい。上記の接着剤層及び中間層に
は白色顔料、蛍光増白剤及び/又は気泡(或は発泡剤)
を包含させることが出来る。これらの白色顔料や蛍光増
白剤は転写後の受容層の白色度を向上させたり、受像シ
ートである紙の淡黄色を隠蔽するものであり、又、気泡
(又は発泡剤)は受容層に良好なクッション性を付与す
る機能を有する。これらの添加剤を包含させる方法は、
各層の形成時に使用する塗工液の中に白色顔料等を包含
させておけばよい。尚、この場合には保護層は透明乃至
半透明でなければならない。尚、転写性保護層は上記の
如き転写性受容層と同様にして形成することが出来る
が、中間層の形成は不要であり、又、転写性保護層は該
層を通して画像が観察することが出来る必要がある為、
透明又は半透明であることが必要である。保護層及びそ
の表面に形成する接着剤層の形成材料、形成方法及び厚
み等も前記受容層の場合と同様でよい。尚、この場合に
も接着剤層は転写性受容層の場合と同様に保護層よりも
小面積に形成することが好ましい。
【0017】上記の如き複合熱転写シートを使用して、
受容層を転写させ且つ画像を形成する為の受像シート
は、特に限定されず、例えば、普通紙、上質紙、トレー
シングペーパー、プラスチックフイルム等いずれのシー
トでもよく、又、形状的には、カード、葉書、パスポー
ト、便箋、レポート用紙、ノート、カタログ等いずれの
ものでもよく、特に表面の目の粗い普通紙、ラフ紙にも
適用可能である。受容層及び保護層の転写方法は、熱転
写用のサーマルヘッドを備えた一般のプリンター、転写
箔用のホットスタンパー、熱ロール等、接着剤層が活性
化される温度に加熱可能ないずれの加熱加圧手段でもよ
い。又、画像の形成方法としては従来公知の手段がいず
れも使用出来、例えば、サーマルプリンター(例えば、
日立製作所製、ビデオプリンターVY−100)等の記
録装置によって、記録時間をコントロールすることによ
り、5〜100mJ/mm2程度の熱エネルギーを付与
することによって所期の目的を十分に達成することが出
来る。
【0018】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に
断りの無い限り重量基準である。参考 例1 背面に耐熱滑性層を形成し、他の面を離型処理してある
厚さ6.0μmのポリエチレンテレフタレート長尺フイ
ルム(東レ製、幅30cm)の離型処理面に、幅60c
m且つ間隔90cmで受容層及び保護層を上記フイルム
の全幅にわたって形成した(両者の面積は夫々30×3
0cm)。受容層及び保護層は下記の組成の塗工液をバ
ーコーターにより乾燥時3.0g/m2になる割合で塗
布し、ドライヤーで仮乾燥後、100℃のオーブン中で
30分間乾燥して形成した。次に上記受容層及び保護層
の表面に、その周辺に5cmの余白を残し、面積25×
25cmに接着剤層を形成した。接着剤層は下記接着剤
溶液を用いて受容層及び保護層と同様にして乾燥時3.
0g/m2の割合で塗布及び乾燥して形成した。
【0019】受容層用塗工液組成 : 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂(VYHD、UCC製) 100部 エポキシ変性シリコーン(KF−393、 信越化学工業製) 8部 アミノ変性シリコーン(KP−343、信越化学工業製) 8部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部保護層用塗工液組成 : 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂(VYHD、UCC製) 100部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部接着剤層用塗工液組成 : アクリル樹脂(BR−106、三菱レイヨン製) 100部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 300部 続いて下記組成の染料層用インキを調製し、基材フイル
ムの受容層及び保護層が形成されていない面に夫々幅3
0cmづつ乾燥塗布量が1.0g/m2になる様にグラ
ビアコーターにより塗布及び乾燥し参考例1の複合熱転
写シートを得た。
【0020】染料層用インキ組成 : 分散染料(カヤセットブルー714、日本化薬製) 4.0部 エチルヒドロキシセルロース(ハーキュレス社製) 5.0部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 80.0部 ジオキサン 10.0部 尚、同様にしてイエローの熱転写シートをイエロー分散
染料(Macrolex Yellow 6G、バイエル社製、C.I.Disper
se Yellow 201)から、そしてマゼンタの熱転写シート
をマゼンタ分散染料(C.I.Disperse Red60)を使用して
形成した。 実施例 参考 例1において受容層の表面に下記の中間層塗工液を
2g/m2の割合で27×27cmの面積に塗布し乾燥
して白色中間層を形成し、接着剤層を参考例1と同様に
中間層の表面に25×25cmの面積に形成し、他は
例1と同様にして本発明の複合熱転写シートを得た。中間層用塗工液組成 : アクリル樹脂(BR−106、三菱レイヨン製) 100部 酸化チタン(トーケムプロダクツ製、TCA888) 50部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部
【0021】実施例 実施例における中間層塗工液に代えて、下記の中間層
塗工液を2g/m2の割合で塗布し乾燥して白色中間層
を形成し、他は実施例と同様にして本発明の複合熱転
写シートを得た。中間層用塗工液組成 : アクリル樹脂(BR−106、三菱レイヨン製) 100部 発泡剤(マイクロカプセルF−50、松本油脂製薬製 30部 酸化チタン(トーケムプロダクツ製、TCA888) 50部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部 実施例 実施例において受容層(30×30cm)、中間層
(幅20cm)及び接着剤(幅15cm)を図3に示す
如く形成した他は実施例と同様にして本発明の複合熱
転写シートを得た。 実施例 実施例において受容層(30×30cm)、中間層
(フイルムの長手方向に幅20cm、フイルムの幅方向
に30cm)及び接着剤(フイルムの長手方向に幅15
cm、フイルムの幅方向に30cm)を形成した他は実
施例と同様にして本発明の複合熱転写シートを得た。 比較例1参考 例1において染料受容層及び接着剤層を夫々30×
30cm面積に積層形成した外は参考例1と同様にし
て比較例の熱転写シートを得た。 比較例2 実施例において染料受容層、中間層及び接着剤層を夫
々30×30cm面積に積層形成した外は実施例
同様にして比較例の熱転写シートを得た。 比較例3 実施例において染料受容層、中間層及び接着剤層を夫
々30×30cm面積に積層形成した外は実施例
同様にして比較例の熱転写シートを得た。
【0022】使用例 前記の参考例1、実施例1〜及び比較例1〜3の複合
熱転写シートをロール状(直径10cm)に巻き取り1
週間放置後に巻き戻し、受容層面と葉書とを重ね合せ、
サーマルヘッドを用いて、出力1W/ドット、パルス幅
0.3〜0.45msec.、ドット密度3ドット/m
mの条件で全面的に受容層を転写させ、続いて該受容層
の面に、原稿を色分解して得られたイエロー信号の印字
を行い、イエローの染料層を重ねイエロー画像を形成し
た。更に上記で得られた画像領域にマゼンタ信号により
同様にマゼンタ染料を、更に同様のシアン信号によりシ
アン染料を転写させ、フルカラー画像を形成し、更に保
護層を画像面に転写させた。以上の如く画像形成を行っ
た場合のシートの皺のより具合及び画像の品質を調べた
ところ下記表1の結果が得られた。
【0023】
【表1】
【0024】
【効果】以上の如き本発明によれば、複数層の積層体か
らなる該転写性染料受容層の各層を表面方向に向かって
面積が縮小する様に形成することによって、染料層との
層厚の差が少なくなり、その結果ロール状に巻いても皺
の発生が少なく、受像シートの種類に係らず、高品質の
カラー画像を形成することが出来る複合熱転写シートを
提供することが出来る。
【0025】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合熱転写シートの断面を図解的に説
明する図。
【図2】本発明の複合熱転写シートの平面を図解的に説
明する図。
【図3】本発明の複合熱転写シートの平面を図解的に説
明する図。
【符号の説明】
1:基材フイルム 2:染料層 3:染料受容層 4:接着剤層 5:保護層 6:中間層 7:耐熱滑性層
フロントページの続き (72)発明者 上野 剛史 東京都新宿区市谷加賀町1丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−122485(JP,A) 特開 平1−160682(JP,A) 特開 昭64−87390(JP,A) 特開 平1−125282(JP,A) 特開 平1−209186(JP,A) 特公 昭58−33114(JP,B1) 特公 昭47−17330(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/40

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺基材フイルムの一方の面に1色又は
    複数色の染料層と剥離可能な転写性染料受容層とを面順
    次に形成してなり、該転写性染料受容層が、染料受容層
    と中間層と接着剤層との積層体からなり且つこれらの
    数の層が表面方向に向かって面積が縮小しており、且つ
    ロール状に巻かれていることを特徴とする、サーマルヘ
    ッドを用いて昇華型熱転写方式で画像を形成するために
    使用する複合熱転写シート。
  2. 【請求項2】 転写性染料受容層が、剥離層と染料受容
    層と中間層と接着剤層との積層体である請求項1に記載
    の複合熱転写シート。
  3. 【請求項3】 転写性受容層を構成する染料受容層以外
    の少なくとも1層が、白色顔料、蛍光増白剤及び気泡
    (又は発泡剤)からなる群から選ばれる少なくとも1種
    を含有している請求項1に記載の複合熱転写シート。
  4. 【請求項4】 更に転写性保護層が面順次に設けられて
    いる請求項1に記載の複合熱転写シート。
  5. 【請求項5】 転写性保護層が転写性受容層と同様の構
    成である請求項に記載の複合熱転写シート。
  6. 【請求項6】 染料受容層が白色であり、保護層が透明
    乃至半透明である請求項又はに記載の複合熱転写シ
    ート。
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