JP3317992B2 - 昇華型複合熱転写シート - Google Patents

昇華型複合熱転写シート

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JP3317992B2
JP3317992B2 JP07569692A JP7569692A JP3317992B2 JP 3317992 B2 JP3317992 B2 JP 3317992B2 JP 07569692 A JP07569692 A JP 07569692A JP 7569692 A JP7569692 A JP 7569692A JP 3317992 B2 JP3317992 B2 JP 3317992B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は昇華型複合熱転写シート
に関し、更に詳しくは熱転写方式によって高品質のカラ
ー画像を形成することが出来る昇華型複合熱転写シート
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の熱転写方法が公知である
が、それらの中で昇華性染料を記録剤とし、これを紙や
プラスチックフイルム等の基材フイルムに担持させて熱
転写シートとし、染料受容層を設けた紙やプラスチック
フイルム等の受像シート上に各種のフルカラー画像を形
成する方法が提案されている。この場合には加熱手段と
してプリンターのサーマルヘッドが使用され、極めて短
時間の加熱によって3色又は4色の多数の色ドットを受
像シートに転移させ、該多色の色ドットにより原稿のフ
ルカラー画像を再現するものである。
【0003】
【発明が解決しようとしている問題点】上記方法で画像
形成が可能な受像シートは、染料染着性のあるプラスチ
ックシート或いは染料受容層を予め設けてある紙等に限
定され、一般の普通紙等には直接画像が形成出来ないと
いう問題がある。勿論、一般の普通紙であってもその表
面に受容層を形成しておけば、画像形成は可能である
が、これは一般的にはコスト高であり、例えば、葉書、
メモ、便箋、レポート用紙等の如き一般的な既製の受像
シートには応用困難である。この様な問題点を解決する
方法として、普通紙等の既製品の受像シートに画像を形
成しようとする場合、その必要部分のみに染料受容層を
手軽に形成する方法として、受容層転写シートが知られ
ている(例えば、特開昭62−264994号公報参
照)。更に操作を簡便にする方法として、長尺基材フイ
ルムの面にイエロー、シアン、マゼンタ及び必要に応じ
てブラックの各染料層を面順次に形成し、更に同一基材
フイルム面に転写性染料受容層を設け、先ず受容層を受
像シートに転写させ、続いて該受容層に各色の染料を転
写させてフルカラー画像を形成する複合熱転写シートが
知られ、更には形成された染料画像を保護する為の保護
層を更に面順次に設けた複合熱転写シートも提案されて
いる。
【0004】上記の受容層転写シートの場合には、染料
受容層は比較的固く軟化点の高い樹脂から形成されてい
るので、紙等の受像シートへの転写が容易ではなく、そ
の為に転写性染料受容層の表面に低軟化点の接着剤層や
粘着剤層を設ける方法が提案されている。しかしなが
ら、以上の如き受容層転写シートは、通常はロール状に
巻かれている為、上記の接着剤や粘着剤が基材シートの
背面に粘着する所謂ブロッキングの問題があり、基材シ
ートの裏面に形成されている耐熱滑性層の機能を低下さ
せるという問題がある。又、上記の複合熱転写シートの
場合には、上記の問題の外に転写性染料受容層の層厚が
染料層の層厚に比較して3〜4倍にも及ぶ厚みに形成さ
れている為、ロール状に巻かれた場合、その部分に大き
な巻き圧がかかり、ロール状に巻いた状態で転写性染料
受容層の表面に形成された粘着剤又は低軟化点の樹脂が
基材シートの背面に接着してブロッキングを生じ、シー
トの搬送性を低下させたり、背面層の機能を低下させた
りするという問題があり、更に背面層に移行した染料層
の染料が受容層や保護層に移行する所謂”キックバッ
ク”という現象が発生し、得られた画像が汚染された状
態になる等の種々の問題が発生する。従って、本発明の
目的は、上記従来の問題点を解決し、ロール状に巻いた
状態でもブロッキングやこれに伴う種々の問題が発生せ
ず、受像シートの種類に係らず高品質のカラー画像を形
成することが出来る昇華型複合熱転写シートを提供する
ことである。
【0005】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、長尺基材フイル
ムの一方の面に1色又は複数色の昇華性染料層と剥離可
能な転写性染料受容層とを面順次に形成してなり、該転
写性染料受容層の表面にガラス転移温度が50〜80℃
である熱可塑性樹脂からなる接着剤層を設け、且つ全体
がロール状に巻かれていることを特徴とする昇華型複合
熱転写シートである。
【0006】
【作用】転写性染料受容層の表面にガラス転移温度が5
0〜80℃の熱可塑性樹脂からなる接着剤層を設けるこ
とによって、ロール状に巻いた状態でもブロッキング
や”キックバック”等の問題及びこれらに伴う種々の問
題が発生せず、受像シートの種類に係らず、高品質のカ
ラー画像を形成することが出来る昇華型複合熱転写シー
トを提供することが出来る。
【0007】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。本発明の昇華型複合熱転写
シートは、図2のその断面を図解的に示す様に、長尺基
材フイルム1の一方の面に1色又は複数色の染料層2、
例えば、イエロー(2Y)、マゼンタ(2M)、シアン
(2C)及び必要に応じてブラック(Bk)(不図示)
の染料層2と転写性染料受容層3とその表面に設けた接
着層4と、必要に応じて設けてもよい転写性保護層5
(とその表面に設けた接着層4)が面順次に設けられて
おり、上記接着剤層4がガラス転移温度が50〜80℃
である熱可塑性樹脂から形成され、且つ全体がロール状
に巻かれていることを特徴としている。図3に示した別
の実施態様は、図2の転写性染料受容層3と接着層4と
の間に中間層6を設けた場合を示す。7はサーマルヘッ
ドに対する耐熱滑性層である。図4に示した別の実施態
様は、図3の染料受容層領域及び保護層領域を夫々2分
割し、一方を保護層領域とし、他方を受容層領域とした
例であり、この様にしてもよい。
【0008】本発明で用いる基材フイルムとしては、従
来の熱転写シートに使用されていると同じ基材フイルム
がそのまま用いることが出来ると共に、その他のものも
使用することが出来、特に制限されない。好ましい基材
フイルムの具体例としては、例えば、グラシン紙、コン
デンサ紙、パラフイン紙等の薄葉紙、ポリエステル、ポ
リプロピレン、セロハン、ポリカーボネート、酢酸セル
ロース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレ
ン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩化ビニリデン、アイ
オノマー等のプラスチック或いはこれらと前該紙とを複
合した基材フイルム等が挙げられる。この基材フイルム
の厚さは、その強度及び耐熱性等が適切になる様に、材
料に応じて適宜変更することが出来るが、その厚さは、
好ましくは、3〜100μmである。
【0009】本発明の昇華型複合熱転写シートにおい
て、上記基材フイルムの表面に形成する染料受容層は、
任意の受像シートに転写後に、熱転写シートから移行し
てくる昇華性染料を受容し、形成された画像を維持する
為のものである。受容層(又は保護層)の形成に先立っ
て、基材フイルムの面に剥離層(不図示)を形成するこ
とが好ましい。かかる剥離層はワックス類、シリコーン
ワックス、シリコーン樹脂、弗素樹脂、アクリル樹脂等
の剥離剤から形成する。形成方法は染料受容層の形成方
法と同様でよく、その厚みは0.5〜5μm程度で十分
である。又、転写後に艶消し受容層が望ましい場合に
は、剥離層中に各種の粒子を包含させるか或は剥離層側
表面をマット処理した基材フイルムを使用することによ
り表面マット状にすることも出来る。勿論、上記の如き
基材フイルムが適度な剥離性を有している場合には離型
層の形成は不要である。
【0010】染料受容層を形成する為の樹脂としては、
例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポ
リ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリ
塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリアクリルエステル等のビニルポリマー、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等
のポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミ
ド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他の
ビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイオノマー、セ
ルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、ポリカー
ボネート等が挙げられ、特に好ましいものは、ビニル系
樹脂及びポリエステル系樹脂である。上記樹脂に混合し
て使用する好ましい離型剤としては、シリコーンオイ
ル、リン酸エステル系界面活性剤、弗素系界面活性剤等
が挙げられるが、シリコーンオイルが望ましい。該シリ
コーンオイルとしては、エポキシ変性、アルキル変性、
アミノ変性、カルボキシル変性、アルコール変性、弗素
変性、アルキルアラルキルポリエーテル変性、エポキシ
・ポリエーテル変性、ポリエーテル変性等の変性シリコ
ーンオイルが望ましい。
【0011】離型剤は1種若しくは2種以上のものが使
用される。又、この離型剤の添加量は染料受容層形成樹
脂100重量部に対し、0.5〜30重量部が好まし
い。この添加量の範囲を満たさない場合は、熱転写シー
トと染料受容層の融着若しくは印字感度の低下等の問題
が生じる場合がある。この様な離型剤を染料受容層に添
加することによって、転写後の受容層の表面に離型剤が
ブリードアウトして離型層が形成される。受容層は、前
記の基材フイルムの一方の面に、上記の如き樹脂に離型
剤等の必要な添加剤を加えたものを、適当な有機溶剤に
溶解したり或いは有機溶剤や水に分散した分散体を、例
えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版
を用いたリバースロールコーティング法等の形成手段に
より塗布及び乾燥することによって形成される。以上の
如く形成される染料受容層は任意の厚さでよいが、一般
的には1〜10μmの厚さである。又、この様な染料受
容層は連続被覆であるのが好ましいが、樹脂エマルジョ
ンや樹脂分散液を使用して、不連続の被覆として形成し
てもよい。
【0012】本発明では上記の受容層の表面に、これら
の層の転写性を良好にする為に接着剤層を設ける。これ
らの接着剤層は、ガラス転移温度が50℃〜80℃の熱
可塑性樹脂から形成する必要があり、ガラス転移温度が
50℃未満の樹脂の場合には、前記ブロッキングやそれ
に伴う種々の問題が発生したり、受像シートが葉書の如
く目の粗い紙等である場合には、溶融した接着剤の流動
性が高過ぎて、紙にしみ込んだりして目止効果や接着性
が低下する等、本発明の目的が達成されない。一方、接
着剤層を形成する熱可塑性樹脂のガラス転移温度が80
℃を越えると、染料受容層をサーマルヘッドで転写させ
る場合、環境温度が低い場合(例えば、寒冷地や冬季)
には転写性が不十分となる。この様な接着性樹脂は、例
えば、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹
脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル
樹脂等の如く熱時接着性の良好な樹脂から、適当なガラ
ス転移温度を有するものを選択して、その溶液を塗布及
び乾燥することによって、好ましくは0.5〜10μm
程度の厚みに形成する。
【0013】前記中間層6を構成する材質としては、例
えば、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン
系樹脂、ブタジエンラバー、エポキシ樹脂等が挙げられ
る。中間層の厚さは2〜10μm程度が好ましい。中間
層の形成方法は上記受容層と同様でよい。上記の接着剤
層及び中間層には白色顔料、蛍光増白剤及び/又は気泡
(或は発泡剤)を包含させることが出来る。これらの白
色顔料や蛍光増白剤は転写後の受容層の白色度を向上さ
せたり、受像シートである紙の淡黄色を隠蔽するもので
あり、又、気泡(又は発泡剤)は受容層に良好なクッシ
ョン性を付与する機能を有する。これらの添加剤を包含
させる方法は、各層の形成時に使用する塗工液の中に白
色顔料等を包含させておけばよい。尚、この場合には保
護層は透明乃至半透明でなければならない。
【0014】本発明の昇華型複合熱転写シートにおいて
は、前記の様な基材フイルムの表面に所定の間隔を置い
て染料層を面順次に形成する。かかる染料層、染料を任
意のバインダー樹脂で担持させた層である。使用する染
料としては、従来公知の熱転写シートに使用されている
染料はいずれも本発明に有効に使用可能であり特に限定
されない。例えば、幾つかの好ましい染料としては、赤
色染料として、MS RedG、Macrolex Red Violet R、Cere
s Red7B、Samaron Red HBSL、Resolin RedF3BS等が挙げ
られ、又、黄色の染料としては、ホロンブリリアントイ
エロー6GL、PTY−52、マクロレックスイエロー
6G等が挙げられ、又、青色染料としては、カヤセット
ブルー714、ワクソリンブルーAP−FW、ホロンブ
リリアントブルーS−R、MSブルー100等が挙げら
れる。
【0015】上記の如き染料を担持する為のバインダー
樹脂としては、従来公知のものがいずれも使用出来、好
ましいものを例示すれば、エチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸
セルロース、酢酪酸セルロース等のセルロース系樹脂、
ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブ
チラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂、ポリエステ
ル等が挙げられるが、これらの中では、セルロース系、
アセタール系、ブチラール系及びポリエステル系等が耐
熱性、染料の移行性等の点から好ましいものである。更
に染料層中にはその他必要に応じて従来公知の各種の添
加剤も包含し得る。
【0016】この様な染料層は、好ましくは適当な溶剤
中に前記の昇華性染料、バインダー樹脂及びその他の任
意成分を加えて各成分を溶解又は分散させて染料層形成
用塗料又はインキを調製し、これを上記の基材フイルム
上に面順次に塗布及び乾燥させて形成する。この様にし
て形成する染料層は0.2〜5.0μm、好ましくは
0.4〜2.0μm程度の厚さであり、又、染料層中の
昇華性染料は、染料層の重量の5〜90重量%、好まし
くは10〜70重量%の量で存在するのが好適である。
上記基材フイルムの表面に染料層に対して面順次に形成
する転写性染料受容層は、前記昇華型複合熱転写シート
と同様に任意の受像シートに転写後に、熱転写シートか
ら移行してくる昇華性染料を受容し、形成された画像を
維持する為のものである。
【0017】転写性染料受容層と染料層との関係は特に
限定されないが、例えば、図2及び図3の様に1単位が
受容層→Y→M→C→Bk→保護層の順序が一般的であ
るが、これに限定されず、例えば、図4に示す例や他の
例であってもよい。又、夫々の色相の染料は同一面積に
設けられるのが普通であるが、転写性染料受容層(又は
保護層)は、被転写材の種類や画像に要求される耐久性
によっては2回以上転写することが要求される場合があ
り、その為、より大面積に形成することも出来る。転写
性染料受容層(又は保護層)又は中間層の形成方法は面
順次に設ける以外は前記昇華型複合熱転写シートの場合
と同様でよい。尚、転写性保護層は上記の如き転写性染
料受容層と同様にして形成することが出来るが、中間層
の形成は不要であり、又、転写性保護層は該層を通して
画像が観察することが出来る必要がある為、透明又は半
透明であることが必要である。保護層及びその表面に形
成する接着層の形成材料、形成方法及び厚み等も前記受
容層の場合と同様でよい。
【0018】上記の如き昇華型複合熱転写シートを使用
して、受容層を転写させ且つ画像を形成する為の受像シ
ートは、特に限定されず、例えば、普通紙、上質紙、ト
レーシングペーパー、プラスチックフイルム等いずれの
シートでもよく、又、形状的には、カード、葉書、パス
ポート、便箋、レポート用紙、ノート、カタログ等いず
れのものでもよく、特に表面の目の粗い普通紙、ラフ紙
にも適用可能である。受容層及び保護層の転写方法は、
熱転写用のサーマルヘッドを備えた一般のプリンター、
転写箔用のホットスタンパー、熱ロール等、接着剤層が
活性化される温度に加熱可能ないずれの加熱加圧手段で
もよい。又、画像の形成方法としては従来公知の手段が
いずれも使用出来、例えば、サーマルプリンター(例え
ば、日立製作所製、ビデオプリンターVY−100)等
の記録装置によって、記録時間をコントロールすること
により、5〜100mJ/mm2程度の熱エネルギーを
付与することによって所期の目的を十分に達成すること
が出来る。
【0019】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に
断りの無い限り重量基準である。 実施例1〜5及び比較例1〜3 背面に耐熱滑性層を形成し、他の面を離型処理してある
厚さ6.0μmのポリエチレンテレフタレートフイルム
(東レ製)の離型処理面に、幅60cm且つ間隔90c
mで受容層及び(接着剤層)及び保護層(及び接着剤
層)を形成した。受容層及び保護層は下記の組成の塗工
液をバーコーターにより乾燥時3.0g/m2になる割
合で塗布し、ドライヤーで仮乾燥後、100℃のオーブ
ン中で30分間乾燥して形成し、接着剤層は下記接着剤
溶液を用いて同様にして受容層面及び保護層面に乾燥時
3.0g/m2の割合で塗布及び乾燥して形成した。
【0020】受容層用塗工液組成: 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂(VYHD、UCC製) 100部 エポキシ変性シリコーン(KF−393、 信越化学工業製) 8部 アミノ変性シリコーン(X−22−343、信越化学工業製) 8部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部保護層用塗工液組成 : 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂(VYHD、UCC製) 100部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部接着剤層用塗工液組成 : 表1の樹脂 100部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 300部 シリカ(ブロッキング防止剤) 少量
【0021】
【表1】 続いて下記組成の染料層用インキを調製し、基材フイル
ムの受容層が形成されていない面に夫々幅30cmづつ
乾燥塗布量が1.0g/m2になる様にグラビアコータ
ーにより塗布及び乾燥し本発明及び比較例の昇華型複合
熱転写シートを得た。
【0022】染料層用インキ組成: 分散染料(カヤセットブルー714、日本化薬製) 4.0部 エチルヒドロキシセルロース(ハーキュレス社製) 5.0部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 80.0部 ジオキサン 10.0部 尚、同様にしてイエローの熱転写シートをイエロー分散
染料(Macrolex Yellow6G、バイエル社製、C.I.Disperse
Yellow 201)から、そしてマゼンタの熱転写シートをマ
ゼンタ分散染料(C.I.Disperse Red 60)を使用して形
成した。 実施例6 実施例1において受容層の表面に下記の中間層塗工液を
2g/m2の割合で塗布し乾燥して白色中間層を形成
し、他は実施例1と同様にして本発明の昇華型複合熱転
写シートを得た。中間層用塗工液組成 アクリル樹脂(BR−106、三菱レイヨン製) 100部 酸化チタン(トーケムプロダクツ製、TCA888) 50部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部
【0023】実施例7 実施例1において受容層の表面に下記の中間層塗工液を
2g/m2の割合で塗布し乾燥して白色中間層を形成
し、他は実施例1と同様にして本発明の昇華型複合熱転
写シートを得た。中間層用塗工液組成 アクリル樹脂(BR−106、三菱レイヨン製) 100部 アゾジカルボンアミド発泡剤(ビニホールAK#2、永和化成製) 30部 酸化チタン(トーケムプロダクツ製、TCA888) 50部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部 実施例8 前記の実施例1〜7及び比較例1〜3の昇華型複合熱転
写シートの受容層面と葉書とを重ね合せ、サーマルヘッ
ドを用いて、出力1W/ドット、パルス幅0.3〜0.
45msec.、ドット密度3ドット/mmの条件で全
面的に受容層を転写させ、続いて該受容層の面に、原稿
を色分解して得られたイエロー信号の印字を行い、イエ
ローの染料層を重ねイエロー画像を形成した。更に上記
で得られた画像領域にマゼンタ信号により同様にマゼン
タ染料を、更に同様のシアン信号によりシアン染料を転
写させ、フルカラー画像を形成し、更に保護層を画像面
に転写させた。
【0024】上記で使用した熱転写シートをロール状
(直径10cm)に巻き取った場合のブロッキング性、
接着剤層への染料の移行性、低温(−10℃)及び高温
(40℃)時における受容層の転写性及び得られた画像
の品質を調べたところ下記表2の結果が得られた。
【表2】
【0025】
【0026】
【効果】以上の如き本発明によれば、転写性染料受容層
の表面にガラス転移温度が50〜80℃の熱可塑性樹脂
からなる接着剤層を設けることによって、ロール状に巻
いた状態でもブロッキングや”キックバック”等の問題
及びこれらに伴う種々の問題が発生せず、受像シートの
種類に係らず、高品質のカラー画像を形成することが出
来る昇華型複合熱転写シートを提供することが出来る。
【0027】
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例の受容層転写シートの断面を図解的に説
明する図。
【図2】本発明の昇華型複合熱転写シートの断面を図解
的に説明する図。
【図3】本発明の昇華型複合熱転写シートの断面を図解
的に説明する図。
【図4】本発明の昇華型複合熱転写シートの断面を図解
的に説明する図。
【符号の説明】
1:基材フイルム 2:染料層 3:染料受容層 4:接着剤層 5:保護層 6:中間層 7:耐熱滑性層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 剛史 東京都新宿区市谷加賀町1丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−160682(JP,A) 特開 昭64−87390(JP,A) 特開 昭63−71389(JP,A) 特開 平2−167777(JP,A) 特開 昭64−20195(JP,A) 特開 平3−36096(JP,A) 特開 平2−122998(JP,A) 特開 平1−27996(JP,A) 特開 昭63−11392(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺基材フイルムの一方の面に1色又は
    複数色の昇華性染料層と剥離可能な転写性染料受容層と
    を面順次に形成してなり、該転写性染料受容層の表面に
    ガラス転移温度が50〜80℃である熱可塑性樹脂から
    なる接着剤層を設け、且つ全体がロール状に巻かれてい
    ことを特徴とする昇華型複合熱転写シート。
  2. 【請求項2】 更に、剥離可能な転写性保護層が面順次
    に設けられている請求項に記載の昇華型複合熱転写シ
    ート。
  3. 【請求項3】 転写性保護層の表面にガラス転移温度が
    50〜80℃である熱可塑性樹脂からなる接着剤層を設
    けた請求項に記載の昇華型複合熱転写シート。
  4. 【請求項4】 転写性受容層が白色であり、転写性保護
    層が透明乃至半透明である請求項又はに記載の昇華
    複合熱転写シート。
  5. 【請求項5】 転写性染料受容層が中間層及び接着剤層
    を含み、これらの層の少なくとも1層が白色顔料、蛍光
    増白剤及び気泡(又は発泡剤)からなる群から選ばれる
    少なくとも1種を含有している請求項1に記載の昇華型
    複合熱転写シート。
  6. 【請求項6】 転写性染料受容層が中間層及び接着剤層
    を含み、これらの層の少なくとも1層が白色顔料、蛍光
    増白剤及び気泡(又は発泡剤)からなる群から選ばれる
    少なくとも1種を含有している請求項に記載の昇華型
    複合熱転写シート。
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