JPH04138000U - 航空機の舵面移動量検出器 - Google Patents

航空機の舵面移動量検出器

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JPH04138000U
JPH04138000U JP5532591U JP5532591U JPH04138000U JP H04138000 U JPH04138000 U JP H04138000U JP 5532591 U JP5532591 U JP 5532591U JP 5532591 U JP5532591 U JP 5532591U JP H04138000 U JPH04138000 U JP H04138000U
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収 三木
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川崎重工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高精度で可動翼のダイナミックな動きにも追
従出来、しかも測定方向が限定される事も無く、更に周
囲の振動、機体の変形等の影響を受けにくくて、かつ取
扱が容易な、航空機の舵面移動量検出器を提供する事を
目的とする。 【構成】 機体に取りつける為の取付台1に、舵面旋回
軸Cと平行にスイングアーム旋回軸4を回動自在に軸支
し、前記スイングアーム旋回軸4の一端にローラ6を軸
支したスングアーム5を設けると共に、他端にエンコー
ダ9を設け、前記スイングアーム5をコイルスプリング
7により、一回動方向に付加加圧して被測定舵面A(以
下舵面Aという)に押しつけて、前記舵面Aからスイン
グアーム5の先端のローラ6が離れない様にして、スイ
ングアーム5を舵面Aの回動に追従させ、該スイングア
ーム5の回動を、エンコーダ9に伝えて、舵面移動量を
電気信号として取り出せる様にしたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、航空機の可動翼の舵面移動量検出器に関する。 航空機の製作、組立、整備または補修時には各可動翼の機能確認の為、種々の 設定条件の下で、操作量に応じて適正量舵面が作動するかを確認する為、舵面移 動量の測定が必要である。本考案の検出器によれば幾種類もの検出器を用意する 必要もなく、効率良く可動翼の舵面移動量を検出することができる。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術においては、測定員が計測器を用いて舵面移動量を直読する方法や 、重力式ポテンションメータ型の舵角検出器を用いる方法(例えば実開昭64− 5号公報参照)、図5に示す様に非接触式舵角エンコーダを用いた方法等が知ら れている。
【0003】
【解決しようとする課題】
従来の技術においては、次の様な課題があった。 可動翼の舵面移動量を、測定員が直定規や巻き尺等の計測器により、舵面移動 量を測定する方法については、個人差による読取誤差が出るのが避けられず、ま たダイナミックな可動翼の動きの測定には適用出来ない。
【0004】 重力式ポテンションメータ型の舵角検出器を用いて、可動翼の舵面移動量を測 定する方法については、検出器自体が重力を利用したものである為、上下方向に 動作する可動翼の測定にしか適用出来ず、また振り子の慣性によりダイナミック な変化に追従出来ない、更に測定中に他作業の為の人の移動や作業による振動、 機体の変形の影響を受けやすく、正確な測定が困難である。
【0005】 非接触式舵角エンコーダを用いた測定では、図5に示すスリット板51と投受 光器52の取付に高精度を必要とし、スリット板51のスリット53の目詰まり 防止に注意を必要とする等、取扱いが難しい。
【0006】 本考案は、これらの課題を解決する為になされたもので、高精度で可動翼のダ イナミックな動きにも追従出来て、測定方向が限定される事も無く、更に周囲の 振動、機体の変形等の影響を受けにくくて、かつ取扱いが容易な、舵面移動量検 出器(以下検出器という)を提供する事を目的とする。
【0007】
【課題を解決する手段】
上記目的を達成する為に、本考案の検出器においては、該検出器の取付台1を 機体に取付、その取付台1に、舵面旋回軸Cと平行にスイングアーム旋回軸4を 回動自在に軸支し、前記スイングアーム旋回軸4の片端に、先端にローラ6を軸 支したスングアーム5を固着し、他端にはエンコーダ9を固着し、前記スイング アーム5をコイルスプリング7により、一回動方向に付加加圧して被測定舵面A (以下舵面Aという)に押しつけて、前記舵面Aからスイングアーム5の先端の ローラ6が離れない様にして、スイングアーム5を舵面の回動に追従させ、該ス イングアーム5の回動を、エンコーダ9に伝えて、舵面移動量を電気信号として 取り出せる様にしたことを特徴とする。
【0008】
【実施例】
本考案の検出器の実施例を図面を参照して説明すると。図1は本考案の検出器 の平面図(図a)と正面図(図b)と側面図(図c)を示し、取付台1と一体に ベアリングハウジング2が形成され、当該ベアリングハウジング2の両端に取付 けたベアリング3を貫通してスイングアーム旋回軸4が回動自在に軸支されてい る。スイングアーム旋回軸4の一端には、スイングアーム5が取りつけられ、図 示しないテーパピン等の回り止め手段で固定されている。
【0009】 スイングアーム5の先端には、ベアリング3を内蔵したローラ6が軸支されて いる。スイングアーム5はコイルスプリング7により一回動方向に付加加圧され ている。スイングアーム旋回軸4の他端には、カップリング8を介してエンコー ダ9の入力軸に固着され、当該エンコーダ9はブラケット10により取付台1に ねじで固着されている。
【0010】 図2において、本考案の検出器の機体への取付状態を説明すると、検出器は、 取付台1により可動翼近傍の機体Bに、ねじ等の固定手段により取付けられる。 この際、スイングアーム旋回軸4の旋回中心は、可動翼、即ち舵面Aの旋回中心 軸Cと平行に取付ける。また、スイングアーム旋回軸4は、スプリング7により 取付台1の取付面の方向に向く様に付加加圧されているので、検出器を機体に取 付ける時に、スイングアーム5先端のローラ6が、舵面Aに常に押しつけられる 様に働き、舵面Aの動きに合わせて、その回動をエンコーダ9に伝える。
【0011】 図3は、舵面Aが曲面の場合の他の実施例を示し、片側を舵面形状に合わせた 曲面に、反対側即ち、検出器のローラ6が押し付けられる面を直線としたスぺー サ11を、舵面に取付けて測定する。 尚、他の実施例として後述する様に、パソコン等の演算装置により、舵面移動 量を計算させる場合には、計算式に曲面データを前もって入力しておけば、上記 実施例のスペーサ11を省略する事も可能である。
【0012】 本考案の検出器は、上記実施例の様に構成され、スイングアーム5の先端のロ ーラ6が舵面Aに押し付けられているので、スイングアーム5が舵面Aの動きに 追従して、その回動をエンコーダー9の入力軸に伝達して、舵面回動角を電気信 号として取り出す事が出来る。
【0013】 なお、エンコーダ9の電気出力は、変換器を介してパソコン等の演算処理装置 に入力した後、演算処理を行ってその演算結果をCRTまたはプリンタ等の出力 装置に出力して、舵面移動量の測定結果の確認を行う。
【0014】 ここで、本考案の検出器の出力は、スイングアーム5の回動角としてエンコー ダ9から電気出力されるが、その回動角を元に舵面翼端移動量として算出する為 の説明図を、図4に示す。
【0015】 ここで、舵面移動量Lxは、被測定舵面の回動角θxと、舵面旋回軸から翼端 までの長さLrとの関係から次の様に表すことが出来る。 Lx =2・Lr ・sin (θx/2)・・・・・・(1) 式(1)で、θxは、下記の式(2)〜(7)と式(4)にスイングアーム回動 角から求められる。
【0016】 θx=θ3 −θ4 −θa ・・・・・・・・(2) θ3 =180°−θ2 −θ1 ・・・・・・・・(3) θ1 =θb+θ ・・・・・・・・(4) θ2 = tan -1[(La・sin θ1 / L1 )/{ 1−( La・sin θ1 /L1) 20.5] ・・・・・・・・(5) L1 =(Lb 2+La2- 2・Lb ・La・cos θ10.5 ・・・・・・(6) θ4 =tan -1[{ 1−( Lc /L1) 20.5 /( Lc /L1)] ・・(7)
【0017】 ここで、 La:舵面旋回軸Cの中心とスイングアーム旋回軸4の中心間の距離 Lb:スイングアーム5の長さ Lc:舵面Aと平行なスイングアーム5の中心線と直角で舵面旋回軸Cの 中心と交わる線の長さ。 θ:スイングアーム5の回動角度 θa:舵面Aと固定翼中心線の成す角度 θb:舵面Aの舵面旋回軸Cの中心線と直角を成す線とスイングアーム5 の成す角度
【0018】
【考案の効果】
本考案では、以上説明した様に構成されているので、以下に記載される様な効 果を奏する。
【0019】 舵面Aにスプリング7で付加加圧したスイングアーム5の先端に軸支したロー ラ6を押しつけて、舵面Aの回動を追従する構造とする事により、測定方向が限 定される事が無いため、可動翼の種類によって幾種類もの検出器を用意する必要 がない。
【0020】 舵面Aに検出器のローラ6を一回動方向に押し付けて測定する様にしているの で、ダイナミックな舵面の動きにも追従出来る。
【0021】 舵面Aの近傍の機体Bに検出器本体を固定することができるので、周囲の作業 等の振動、機体の変形等の影響等を受けにくい。
【0022】 取付台、エンコーダ、ローラ付きスイングアーム、付加加圧用スプリング等の 簡単な部品構成と簡単な構造で高精度、かつ取扱いが容易で保守性の良い検出器 が得られる。
【0023】 計算式をパソコン等にプログラムとして登録して、検出器の出力に応じて、C RTまたはプリンタ等の出力装置に随時出力する場合には舵面翼端移動量をリア ルタイムに測定することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の検出器の実施例を示す平面図(図a)
と、(図c)のX−X切断線による部分断面を含む正面
図(図b)と、側面図(図c)
【図2】本考案の検出器の機体への取付状態を示す斜視
【図3】本考案の検出器において、舵面が曲面形状であ
る場合の検出器取付実施例を示す斜視図
【図4】本考案の検出器において、舵面が平面である場
合の、検出器出力である舵角から、舵面の翼端移動量を
算出する為の説明図
【図5】非接触式舵角エンコーダを用いた舵角測定の従
来の実施例を示す斜視図
【符号の説明】
1 取付台 4 スイングアーム旋回軸 5 スイングアーム 6 ローラ 9 エンコーダ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 航空機の機体に取付ける為の取付台1
    に、可動翼の舵面旋回軸Cと平行にスイングアーム旋回
    軸4を回動自在に設け、前記スイングアーム旋回軸4の
    一端にローラ6を軸支したスイングアーム5を設けると
    共に、他端にエンコーダ9を設け、前記スイングアーム
    5の先端のローラ6を可動翼の舵面に押しつけて可動翼
    の舵面移動量をエンコーダにより検出する、航空機の舵
    面移動量検出器。
JP5532591U 1991-06-20 1991-06-20 航空機の舵面移動量検出器 Expired - Lifetime JPH0734798Y2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002310608A (ja) * 2001-04-12 2002-10-23 Tadatoshi Goto 角度測定器
CN108454882A (zh) * 2018-04-08 2018-08-28 中国空气动力研究与发展中心计算空气动力研究所 一种舵面驱动和舵面角度测量机构

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CN108454882B (zh) * 2018-04-08 2023-11-28 中国空气动力研究与发展中心计算空气动力研究所 一种舵面驱动和舵面角度测量机构

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