JPH04135B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、便器に取付けられた局部洗浄装置に
おける肛門洗浄器本体又はビデ洗浄器本体へ洗浄
水を切替供給する操作部の改良に関する。

［従来技術］ 従来、局部洗浄装置としては、特開昭60−
40444号公報に記載のものがある。この局部洗浄
装置は、第７図に示す如く、洗浄水の給排によ
り、肛門洗浄ノズル管２を待機位置から前方の肛
門洗浄位置へ進退させる肛門洗浄器本体１と、洗
浄水の給排により、ビデ洗浄ノズル管４を待機位
置から前方のビデ洗浄位置へ進退させるビデ洗浄
器本体３と、肛門洗浄器本体１へ洗浄水を供給す
る肛門洗浄水路６及びビデ洗浄器本体３へ洗浄水
を供給するビデ洗浄水路７を備えた操作部５とか
らなる。肛門洗浄水路６及びビデ洗浄水路７に
は、電磁バルブ８，９が設けられている。

［発明が解決しようとする問題点］ しかし、従来の局部洗浄装置は、２個の電磁バ
ルブ８，９を設けた操作部５から構成されている
ため、次の如き欠点がある。

(a) 電磁バルブ８，９を開閉するための制御盤を
必要とし、高価なものとなつていた。

(b) 電磁バルブ８，９を用いるため、故障頻度が
高くなると共に、故障防止のメンテナンスの頻
度が高くなる。

(c) 肛門洗浄位置から待機位置へ肛門洗浄ノズル
管２を後退させる際には、肛門洗浄器本体１の
内部にある残留水を排出させつつ行なう必要が
あるが、操作部５に排水路を設けていないた
め、肛門洗浄ノズル管２を内嵌する外装シリン
ダ１０と肛門洗浄ノズル管２との間に形成した
排水間隙部（図示省略）から残留水を排出せね
ばならなかつた。そのため、従来は、排水間隙
部を形成した特殊な肛門洗浄器本体１に限定さ
れ、更に排水間隙部から残留水を排出するのに
ある程度の時間を必要とするため肛門洗浄ノズ
ル管２の後退動作が遅くなる欠点があつた。ま
た、ビデ洗浄器本体３についても同様な欠点を
招いていた。

本発明は、上記事情に鑑み創案されたものであ
る。

［問題点を解決するための手段］ 前記問題点を解決するための手段を、実施例に
対応する第１図乃至第６図を用いて以下に説明す
る。

本発明に係る局部洗浄装置は、洗浄水の給排に
より、肛門洗浄ノズル管１２を待機位置（第１図
参照）から前方の肛門洗浄位置（第５図参照）へ
進退させる肛門洗浄器本体１１と、洗浄水の給排
により、ビデ洗浄ノズル管１４を待機位置（第１
図参照）から前方のビデ洗浄位置（第６図参照）
へ進退させるビデ洗浄器本体１３と、肛門洗浄器
本体１１へ洗浄水を供給する肛門洗浄水路１６及
びビデ洗浄器本体１３へ洗浄水を供給するビデ洗
浄水路１７を備えた操作部１５とからなる局部洗
浄装置において、前記操作部１５には、固定デイ
スク２０と回動デイスク２１とを水密状に重ね合
せた切替弁１８が設けられ、固定デイスク２０の
重ね合せ面２０ａには、前記肛門洗浄水路１６へ
連なる肛門洗浄水口２２と、前記ビデ洗浄水路１
７へ連なるビデ洗浄水口２３と、給水口２４と、
排水口２５とが夫々開口され、回動デイスク２１
の重ね合せ面２１ａには、切替肛門洗浄水路２６
と切替ビデ洗浄水路２７とが凹設され、回動デイ
スク２１が待機時位置（第１図参照）にあるとき
には、回動デイスク２１で固定デイスク２０の給
水口２４を閉止すると共に、回動デイスク２１の
切替肛門洗浄水路２６で固定デイスク２０の肛門
洗浄水口２２と排水口２５とを連通し、更に回動
デイスク２１の切替ビデ洗浄水路２７で固定デイ
スク２０のビデ洗浄水口２３と排水口２５とを連
通し、回動デイスク２１が肛門洗浄時位置（第５
図参照）にあるときには、回動デイスク２１の切
替肛門洗浄水路２６で固定デイスク２０の肛門洗
浄水口２２と給水口２４とを連通すると共に、回
動デイスク２１の切替ビデ洗浄水路２７で固定デ
イスク２０のビデ洗浄水口２３と排水口２５とを
連通し、回動デイスク２１がビデ洗浄時位置（第
６図参照）にあるときには、回動デイスク２１の
切替肛門洗浄水路２６で固定デイスク２０の肛門
洗浄水口２２と排水口２５とを連通すると共に、
回動デイスク２１の切替ビデ洗浄水路２７で固定
デイスク２０のビデ洗浄水口２３と給水口２４と
を連通するように、前記切替肛門洗浄水路２６の
形状及び切替ビデ洗浄水路２７の形状が夫々決定
されている。

［作用］ 第１に示す如く、回動デイスク２１が待機時位
置にあるときには、固定デイスク２０の肛門洗浄
水口２２と排水口２５とが連通すると共に、ビデ
洗浄水口２３と排水口２５とが連通するので、肛
門洗浄水路１６及びビデ洗浄水路１７が排水状態
となり、肛門洗浄ノズル管１２及びビデ洗浄ノズ
ル管１４は待機状態となる。

第５図に示す如く、回動デイスク２１が肛門洗
浄時位置にあるときには、固定デイスク２０の肛
門洗浄水口２２と給水口２４とが連通すると共
に、ビデ洗浄水口２３と排水口２５とが連通する
ので、肛門洗浄ノズル管１２のみが肛門洗浄位置
へ前進して洗浄水を噴出する。

第６図に示す如く、回動デイスク２１がビデ洗
浄時位置にあるときには、固定デイスク２０の肛
門洗浄水口２２と排水口２５とが連通すると共
に、ビデ洗浄水口２３と給水口２４とが連通する
ので、ビデ洗浄ノズル管１４のみがビデ洗浄位置
へ前進して洗浄水を噴出する。

［実施例の説明］ 以下、本発明に係る局部洗浄装置を第１図乃至
第６図に示す実施例に基づいて説明する。

肛門洗浄器本体１１は、第１図に示す如く、前
後方向へ延び且つ前端開口で後端閉塞の外装シリ
ンダ２８と、外装シリンダ２８内から所定ストロ
ークだけ水密状に摺動突出できるように挿入され
た肛門洗浄ノズル管１２と、肛門洗浄ノズル管１
２に備えられた調圧弁２９と、肛門洗浄ノズル管
１２を自動後退させるための復帰バネ３０とから
なる。そして、肛門洗浄器本体１１に肛門洗浄水
路１６から洗浄水が供給されると、肛門洗浄ノズ
ル管１２が突出して（第５図参照）、ノズル１２
ａは肛門洗浄位置に至り洗浄水を噴出する。逆
に、肛門洗浄水路１６が排水状態となると、復帰
バネ３０の反発弾性力により、肛門洗浄ノズル管
１２は自動後退（第１図参照）する。

ビデ洗浄器本体１３は、第１図に示す如く、前
後方向へ延び且つ前端開口で後端閉塞の外装シリ
ンダ３１と、外装シリンダ３１内から所定ストロ
ークだけ水密状に摺動突出できるように挿入され
たビデ洗浄ノズル管１４と、ビデ洗浄ノズル管１
４に備えられた調圧弁３２と、ビデ洗浄ノズル管
１４を自動後退させるための復帰バネ３３とから
なる。そして、ビデ洗浄器本体１３にビデ洗浄水
路１７から洗浄水が供給されると、ビデ洗浄ノズ
ル管１４が突出して（第６図参照）、ノズル１４
ａはビデ洗浄位置に至り洗浄水を噴出する。逆
に、ビデ洗浄水路１７が排水状態となると、復帰
バネ３３の反発弾性力により、ビデ洗浄ノズル管
１４は自動後退（第１図参照）する。

操作部１５には、前記肛門洗浄水路６とビデ洗
浄水路１７とに洗浄水を給排制御する切替弁１８
が設けられている。該切替弁１８は、第２図に示
す如く、ケーシング３４内に収嵌されたセラミツ
ク盤等からなる固定デイスク２０と、固定デイス
ク２０上へ水密状に重ね合せられたセラミツク盤
等からなる回動デイスク２１と、該回動デイスク
２１を回動操作するためのハンドル３５と、固定
デイスク２０上へ回動デイスク２１を押圧するた
めのバネ３６とからなる。回動デイスク２１とハ
ンドル３５とは、回動デイスク２１の係合凹部２
１ｂ，２１ｂ（第４図参照）にハンドル３５の係
合突起３５ａ，３５ａを嵌入することにより係合
してある。固定デイスク２０の重ね合せ面２０ａ
には、第３図Ａ（平面図）、同図Ｂ（断面図）及び
第１図に示す如く、前記肛門洗浄水路１６に連な
る肛門洗浄水口２２と、前記ビデ洗浄水路１７に
連なるビテ洗浄水口２３と、給水路３７に連なる
給水口２４と、排水路３８に連なる排水口２５と
が夫々開口されている。他方、回動デイスク２１
の重ね合せ面２１ａには、第４図Ａ（底面図）及
び同図Ｂ（断面図）に示す如く、変形三日月状の
切替肛門洗浄水路２６と、変形三日月状の切替ビ
デ洗浄水路２７とが次の様に凹設されている。即
ち、回動デイスク２１が待機時位置（第１図に示
す位置）にあるときには、回動デイスク２１で固
定デイスク２０の給水口２４を閉止すると共に、
回動デイスク２１の切替肛門洗浄水路２６で固定
デイスク２０の肛門洗浄水口２２と排水口２５と
を連通し、更に回動デイスク２１の切替ビデ洗浄
水路２７で固定デイスク２０のビデ洗浄水口２３
と排水口２５とを連通し、回動デイスク２１が肛
門洗浄時位置（第５図に示す位置）にあるときに
は、回動デイスク２１の切替肛門洗浄水路２６で
固定デイスク２０の肛門洗浄水口２２と給水口２
４とを連通すると共に、回動デイスク２１の切替
ビデ洗浄水路２７で固定デイスク２０のビデ洗浄
水口２３と排水口２５とを連通し、回動デイスク
２１がビテ洗浄時位置（第６図に示す位置）にあ
るときには、回動デイスク２１の切替肛門洗浄水
路２６で固定デイスク２０の肛門洗浄水口２２と
排水口２５とを連通すると共に、回動デイスク２
１の切替ビデ洗浄水路２７で固定デイスク２０の
ビテ洗浄水口２３と給水口２４とを連通するよう
にしてある。前記回動デイスク２１に凹設された
切替肛門洗浄水路２６及び切替ビデ洗浄水路２７
における、固定デイスク２０の給水口２４と重な
り合う側の先端寄りは、流量調節し得るように漸
次先細状に形成してある。前記給水路３７の適所
には、加熱タンク３９が配されている。加熱タン
ク３９の設置位置は、給水路３７に限定するもの
ではなく、図示省略したが、前記肛門洗浄水路１
６及びビデ洗浄水路１７に夫々別個独立に設ける
こともある。前記切替弁１８から延びた排水路３
８は、その他端を必要に応じて、肛門洗浄ノズル
管１２及びビデ洗浄ノズル管１４の進退通路の上
方に開口する。

［発明の効果］ 以上詳述の如く、本発明に係る局部洗浄装置は
以下の如き優れた効果を有する。

切替弁を１個で構成してあるので、低コスト
で且つコンパクトに操作部を構成することがで
きると共に、メンテナンスの頻度を非常に低く
することができる。

操作部に排水路が形成されているため、肛門
洗浄器本体及びビデ洗浄器本体の形式選定に当
り、従来の如き限定を受けることなく選定範囲
が広範囲となると共に、肛門洗浄ノズル管及び
ビデ洗浄ノズル管の後退動作を速くすることが
可能となり円滑な動作が確保できる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第６図は本発明に係る局部洗浄装置
の実施例を示すものであつて、第１図は待機状態
を示す断面図、第２図は切替弁の正面断面図、第
３図Ａは固定デイスクの平面図、同図Ｂは同上の
−線断面図、第４図Ａは回動デイスクの底面
図、同図Ｂは同上の−線断面図、第５図は肛
門洗浄状態を示す断面図、第６図はビデ洗浄状態
を示す断面図、第７図は従来の局部洗浄装置を示
す平面図である。 １１……肛門洗浄器本体、１２……肛門洗浄ノ
ズル管、１３……ビデ洗浄器本体、１４……ビデ
洗浄ノズル管、１５……操作部、１６……肛門洗
浄水路、１７……ビデ洗浄水路、１８……切替
弁、２０……固定デイスク、２１……回動デイス
ク、２２……肛門洗浄水口、２３……ビデ洗浄水
口、２４……給水口、２５……排水口、２６……
切替肛門洗浄水路、２７……切替ビデ洗浄水路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 洗浄水の給排により、肛門洗浄ノズル管を待
   機位置から前方の肛門洗浄位置へ進退させる肛門
   洗浄器本体と、洗浄水の給排により、ビデ洗浄ノ
   ズル管を待機位置から前方のビデ洗浄位置へ進退
   させるビデ洗浄器本体と、肛門洗浄器本体へ洗浄
   水を供給する肛門洗浄水路及びビデ洗浄器本体へ
   洗浄水を供給するビデ洗浄水路を備えた操作部と
   からなる局部洗浄装置において、前記操作部に
   は、固定デイスクと回動デイスクとを水密状に重
   ね合せた切替弁が設けられ、固定デイスクの重ね
   合せ面には、前記肛門洗浄水路へ連なる肛門洗浄
   水口と、前記ビデ洗浄水路へ連なるビデ洗浄水口
   と、給水口と、排水口とが夫々開口され、回動デ
   イスクの重ね合せ面には、切替肛門洗浄水路と切
   替ビデ洗浄水路とが凹設され、回動デイスクが待
   機時位置にあるときには、回動デイスクで固定デ
   イスクの給水口を閉止すると共に、回動デイスク
   の切替肛門洗浄水路で固定デイスクの肛門洗浄水
   口と排水口とを連通し、更に回動デイスクの切替
   ビデ洗浄水路で固定デイスクのビデ洗浄水口と排
   水口とを連通し、回動デイスクが肛門洗浄時位置
   にあるときには、回動デイスクの切替肛門洗浄水
   路で固定デイスクの肛門洗浄水口と給水口とを連
   通すると共に、回動デイスクの切替ビデ洗浄水路
   で固定デイスクのビデ洗浄水口と排水口とを連通
   し、回動デイスクがビデ洗浄時位置にあるときに
   は、回動デイスクの切替肛門洗浄水路で固定デイ
   スクの肛門洗浄水口と排水口とを連通すると共
   に、回動デイスクの切替ビデ洗浄水路で固定デイ
   スクのビデ洗浄水口と給水口とを連通するよう
   に、前記切替肛門洗浄水路の形状及び切替ビデ洗
   浄水路の形状が夫々決定されていることを特徴と
   する局部洗浄装置。