JPH04132243U - 差動制限装置 - Google Patents

差動制限装置

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JPH04132243U
JPH04132243U JP3981791U JP3981791U JPH04132243U JP H04132243 U JPH04132243 U JP H04132243U JP 3981791 U JP3981791 U JP 3981791U JP 3981791 U JP3981791 U JP 3981791U JP H04132243 U JPH04132243 U JP H04132243U
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pinion
differential
differential case
case
drive block
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JP3981791U
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Inventor
正夫 寺岡
Original Assignee
栃木富士産業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多板クラッチ装置を用いることなしに、左右
の車軸の差動回転を制限するとともに、ピニオンの機械
的強度を増大した。 【構成】 ディファレンシャルケース内に、サイドギア
22L,22Rと噛み合うとともに中実体として形成さ
れたピニオン16と、ピニオン16をその歯部外周面に
おいて回転自在に支持可能な凹部が形成されるととも
に、ディファレンシャルケース12に対して回転方向に
回り止めされたドライブブロック12とを配設した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、差動制限装置に関し、特に、簡潔な構造によって、装置全体を小型 化した差動制限装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の差動制限装置として、例えば、実開平1−136754号公報に開示さ れた差動制限装置がある。
【0003】 図4は、上記実開平1−136754号公報に開示された差動制限装置を示し 、この差動制限装置100は、ディファレンシャルケース102内に、ディファ レンシャルケース102に穿設された孔104と嵌合するワッシャ106を配設 しており、さらにワッシャ106と係合してスパイダ軸108が軸方向移動可能 であるとともに回転方向に対して回り止めされたスパイダ110を、収容配置し ている。スパイダ軸108には、まがり歯を有するベベルギアによって形成され たピニオン112が、孔112aを挿通することによって回転自在に支持されて いる。さらに、ディファレンシャルケース102内には、左右一対の車軸114 L,114Rが、スパイダ軸108と直交する方向に収容配置され、これら車軸 114L,114R上には、ピニオン112と噛み合うまがり歯を有するベベル ギアにより形成されたサイドギア116L,116Rが、それぞれ相互に対置す るように配置されている。
【0004】 ディファレンシャルケース102とサイドギア116L,116Rとの間には 、ディファレンシャルケース102と連動する第一のクラッチ板118と、車軸 114L,114Rと連動する第二のクラッチ板120とを交互に配設した多板 クラッチ装置122が、それぞれ配設されている。第一のクラッチ板118は、 外周のラグ部118aが、ディファレンシャルケース102に形成された係合溝 124に係止され、第二のクラッチ板120は、内周のラグ部120aが、サイ ドギア116L,116Rのボス部に形成された係合溝126に係止されて、回 り止めされている。
【0005】 以上の構成において、図示しない車輪に加わる抵抗が等しいときは、ドライブ ピニオン(図示せず)からリングギア(図示せず)を介して入力されるトルクが ディファレンシャルケース102に伝達され、ディファレンシャルケース102 の回転が、このディファレンシャルケース102に嵌合されているワッシャ10 6を介してスパイダ110のスパイダ軸108に伝達され、スパイダ110も回 転する。このスパイダ110の回転が、スパイダ軸108に支承されたピニオン 112を経て、サイドギア116L,116Rへ伝えられ、車軸114L,11 4Rに等分にトルクが伝達され、車輪を所望の方向へ回転させる。
【0006】 車輪が旋回するとき、例えば左に曲がろうとするときは、左側の車輪により大 きな抵抗が加わり、あるいはまた道路条件が悪くて片側の車輪が空転するとき、 例えば右側の車輪がぬかるみにはまったときは、左側の車輪により大きな抵抗が 加わるため、図4上左側の車軸114L、サイドギア116Lおよび第二のクラ ッチ板120は、ディファレンシャルケース102より遅く回転する。その一方 で、ピニオン112が自転するため、右側のサイドギア116Rはディファレン シャルケース102より速く回転し、従って右側の車軸114R、第二のクラッ チ板120および右側の車輪もディファレンシャルケース102より速く回転す る。ここにおいて、ピニオン112とサイドギア116L,116Rとの間に、 それぞれスラスト力が発生し、このスラスト力は、第一のクラッチ板118と第 二のクラッチ板120とを互いに圧接させ,左右に位置する車軸114L,11 4Rとディファレンシャルケース102とを摩擦クラッチ結合する。このように して、左右に位置する車軸114L,114Rの差動回転が制限される。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
従来の差動制限装置にあっては、左右の車軸の差動回転を制限するために、デ ィファレンシャルケースとサイドギアとの間に多板クラッチ装置を配設していた ため、差動制限装置全体の軸方向長さが増大し、スペース的に不利であるという 問題点があった。
【0008】 また、ピニオンは、スパイダのスパイダ軸を挿通するための孔を穿設しており 、さらに、この孔のためにサイドギアと噛み合う歯部の噛み合い長さを大きくと ることが困難であるので、強度上不利であるという問題点があった。
【0009】 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり 、その目的とするところは、多板クラッチ装置を廃して、軸方向長さを減少する とともに、ピニオンの強度を増大することのできる差動制限装置を提供すること にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案における差動制限装置は、ディファレンシ ャルケース内に、ピニオンをその歯部外周面において回転自在に支持可能な凹部 が形成されるとともに、ディファレンシャルケースに対して回転方向に回り止め されたドライブブロックを配設して成るものである。
【0011】
【作用】
ピニオンは、サイドギアと噛み合うとともにドライブブロックに支持されてい るため、ディファレンシャルケースが回転されると、ドライブブロックとともに ピニオンも、ディファレンシャルケースの回転方向に駆動される。この回転にと もない、ピニオンがドライブブロック凹部の内壁に圧接されて、ピニオンとドラ イブブロックの間に摩擦力が発生する。ピニオンは左右のサイドギアと噛み合っ て自転するが、この摩擦力によって自転が制限されるため、サイドギアの差動回 転が制限されることになり、サイドギアと結合された車軸の差動回転も制限され ることになる。
【0012】
【実施例】 以下、図面に基づいて、本考案による差動制限装置を詳細に説明する。
【0013】 図1乃至図3は、本考案による差動制限装置の一実施例を示し、この差動制限 装置10は、デイスク状の第一のケース12aとカップ状の第二のケース12b とを一体的に係合してなるディファレンシャルケース12を備えている。
【0014】 このディファレンシャルケース12の内部には、このディファレンシャルケー ス12内周部に形成された係合溝12c内にラグ部14aが係合して、回転方向 が固定されて、ディファレンシャルケース12に対して回り止めされるとともに 、軸方向移動自在とされたドライブブロック14が配設されている。ドライブブ ロック14の外径側には、ピニオン16を収容配置するための凹部14bが形成 されており、本実施例にあっては、対称位置に二箇所形成されている。凹部14 bの側面(ピニオン16の歯部16aと当接する面)14cは、外径方向に拡開 するように形成されている。
【0015】 ピニオン16は、略切頭円錐台状の中実体として形成されており、細径側部位 16bが内径側に位置するとともに、歯部16aが側面14cと当接して、凹部 14b内に配設されている。また、ピニオン16の大径側部位16cは球面状に 形成されており、ディファレンシャルケース12の係合溝部12d内に嵌合され た摺動部材たるワッシャ18の内径側に位置する球面状の受け部18aと、摺動 可能に接触している。
【0016】 さらにディファレンシャルケース12の内部には、ピニオン16と噛み合いか つドライブブロック14と直交する左右の車軸20L,20Rとスプライン結合 されたサイドギア22L,22Rが配設されている。
【0017】 以上の構成において、図示しない車輪に加わる抵抗が等しいときは、ドライブ ピニオン(図示せず)からリングギア(図示せず)を介して入力されるトルクが ディファレンシャルケース12に伝達され、ディファレンシャルケース12の回 転が、このディファレンシャルケース12に嵌合されているドライブブロック1 4に伝達され、ドライブブロック14も回転する。このドライブブロック14の 回転が、凹部14b内に支承されたピニオン16を経て、サイドギア22L,2 2Rへ伝えられ、車軸20L,20Rに等分にトルクが伝達され、車輪を所望の 方向へ回転させる。
【0018】 なお、ドライブブロック14が回転して、ピニオン16を駆動する際には、側 面14cと歯部16aの表面との間で押圧力が発生し、これらの間に摩擦力が発 生する。また、この押圧力により、ピニオン16の大径側部位16cがワッシャ 18の球面状の受け部18aに圧接されることになる。すなわち、図1において 、ディファレンシャルケース12が矢印A方向に回転されるとすると、ディファ レンシャルケース12の回転方向と対抗する側に位置する歯部16aと側面14 cとの間で矢印B方向の押圧力が発生し、この矢印B方向の押圧力の分力Cによ って、大径側部位16cが受け部18aに押しつけられることになる。
【0019】 車輪が旋回するとき、例えば左に曲がろうとするときは、左側の車輪により大 きな抵抗が加わり、あるいはまた道路条件が悪くて片側の車輪が空転するとき、 例えば右側の車輪がぬかるみにはまったときは、左側の車輪により大きな抵抗が 加わるため、図2上左側の車軸20Lおよびサイドギア22Lは、ディファレン シャルケース12より遅く回転する。その一方で、ピニオン16がドライブブロ ック14と噛み合うことなく単に凹部14b内に支承されていて、凹部14b内 で回転可能とされているので、ピニオン16が自転し、右側のサイドギア22R は、ディファレンシャルケース12より速く回転する。従って、右側の車軸20 Rおよび右側の車輪は、ディファレンシャルケース12より速く回転する。この 際においても、上記したと同様に、矢印B方向の押圧力の分力Cが発生し、ピニ オン16の大径側部位16cは、ワッシャ18の受け部18aに圧接されること になる。
【0020】 ここにおいて、ピニオン16は、凹部14b内で自転しているため、ディファ レンシャルケース12に対して回り止めされて配設されたドライブブロック14 の凹部14bの側面14cと歯部16aとの間と、ワッシャ18の球面状の受け 部18aと球面状の大径側部位16cとの間で摺動することになり、これらの間 で摩擦抵抗が生ずる。この摩擦抵抗に基づく摩擦力により、ピニオン16の自転 が制限されるので、左側のサイドギア22Lと右側のサイドギア22Rとの差動 回転が制限され、ひいては左右の車軸20L、20Rの差動回転が制限されるこ とになる。
【0021】 また、ピニオン16は、スパイダに回転自在に挿通する必要がないので、中実 体として形成できるため、強度上有利となる。さらに、孔に形成する必要がない ので、細径側部位14b方向に歯部16aが収斂するまで歯部16aを延長でき るので、噛み合い面を増大することができ、この点においても強度が増大する。
【0022】
【考案の効果】
本考案は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような 効果を奏する。
【0023】 左右車軸の差動回転を制限を、多板クラッチ装置を配設することなく達成した ので、装置全体の大きさを減少できスペース的に有利となる。特に、軸方向長さ を縮小することができる。
【0024】 ピニオンにスパイダ軸を挿通するための孔を穿設する必要がないため、強度上 有利となる。また、サイドギアと噛み合う歯部の長さを大きくとれるので、この 点においても、ピニオンの強度を増大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による差動制限装置の一実施例を示す断
面図である。
【図2】図1のII−II線による断面図である。
【図3】ディファレンシャルケースを除いて示した、図
1のIII−III線による要部断面図である。
【図4】従来の差動制限装置の全体構成を示す、図2に
対応する断面図である。
【符号の説明】
10 差動制限装置 12 ディファレンシャルケース 12a 第一のケース 12b 第二のケース 14a ラグ部 14b 凹部 14c 側面 16 ピニオン 16a 歯部 16b 細径側部位 16c 大径側部位 18 ワッシャ 18a 受け部 20L 車軸 20R 車軸 22L サイドギア 22R サイドギア

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディファレンシャルケース内に配設され
    た左右一対のサイドギアに対してそれぞれ係合された、
    左右一対の車軸の差動回転を制限する差動制限装置にお
    いて、前記ディファレンシャルケース内に配置されると
    ともに、前記サイドギアと噛み合うピニオンと、前記デ
    ィファレンシャルケースに回り止めされるとともに、前
    記ピニオンをその歯部外周面において回転自在に支持可
    能な凹部が形成されたドライブブロックとを有し、前記
    ピニオンが自転する際に、前記ピニオンが、前記ドライ
    ブブロックと摺動し、前記摺動に基づく摩擦抵抗により
    回転を制限されることを特徴とする差動制限装置。
JP3981791U 1991-05-30 1991-05-30 差動制限装置 Pending JPH04132243U (ja)

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JP3981791U JPH04132243U (ja) 1991-05-30 1991-05-30 差動制限装置

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0676748U (ja) * 1993-04-05 1994-10-28 株式会社浅野歯車工作所 自動差動制限装置
JP2008261491A (ja) * 2007-03-16 2008-10-30 Jtekt Corp デフケース及びこれを備えた車両用差動装置
JP2016114241A (ja) * 2014-12-12 2016-06-23 武蔵精密工業株式会社 差動装置

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