JPH04130787U - 折畳み物干具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［目的］ 折畳み可能な反転腕を有する折畳み物干具に
ついて、反転腕を折畳んだ状態でも、物干しに使用でき
るようにすること。 ［構成］ 平行に配置された少なくとも一対の枠部１、
２で囲まれた空所を有する囲み枠を３具備し、この囲み
枠３の各枠部１、２に、外側に反転させて展張され、内
側に反転させたときに囲み枠内の空所を埋める左右複数
対の反転腕５、６を回動可能に軸支し、それらの反転腕
５、６の反転を防げない位置で囲み枠３に取り付けた吊
持手段７を介して、囲み枠３を吊り下げるためのフック
９を有する吊下具１０に接続した構成を有する折畳み物
干具。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は折畳み可能な反転腕を備えた物干具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

折畳み式の腕（物干杆）を備えた物干具は、放射状に展開される構造のものが 公知である（実公昭５２−４５４５５号或いは実公昭６３−３５７５５号等）。 この構造のため使用時には多数の干し物をかけることができ、かつコンパクトに 畳むことができるのであるが、当然のことながら畳んだ状態では物干しとして機 能しない。また、放射状に展開した使用状態でも、多数の物干杆を１本ずつ用い る用法に限られ、しかも均等にかける必要がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は前記の点に鑑みなされたもので、その課題とするところは、折畳可能 な反転腕を畳んだ状態でも物干しに使用することができるようにすることであり 、またそのような課題を達成しつつ、様々な干し物をかけることが可能なように 多用途性を具備することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するため本考案は折畳み物干具を平行に配置された少なくとも 一対の枠部１、２で囲まれた空所を有する囲み枠３と、前記枠部１、２の長手方 向へ一定の間隔で複数個配列され、囲み枠３の内側と外側で左右側方へ張り出す ように反転可能に各枠部１、２に軸支されており、内側反転時に前記囲み枠３の 内側を埋める略平面的な干し場４を形成する左右複数対の反転腕５、６と、各反 転腕５、６の反転を妨げない位置に於て囲み枠３を吊り下げるために設けられた 吊持手段７と、前記枠部１、２の長さ程度の長さを有し、その両端に前記吊持手 段７を取り付けるための係止部８を設け、上部の釣合いを保つ位置に吊り下げ用 のフック９を設けた吊下具１０とによって構成するという手段を講じたものであ る。

【０００５】

【実施例】

以下図面を参照して説明する。図１乃至図６に本考案に係る折畳み物干具の基 本的な構成を示す。

【０００６】 囲み枠３は、互いに平行かつ対向的配置をとる左右一対の枠部１、２と、これ と同様互いに平行かつ対向的配置をとる前後一対の他の枠部１１、１２で囲まれ た空所を有する長方形状を有する。

【０００７】 各枠部１、２、１１、１２は、上面が閉じ、下面が開いた略門型といって良い 断面形状を有する。左右一対の枠部１、２は他の一対の枠部１１、１２よりも短 く形成され、この枠部１、２に反転腕５、６が取り付けられる。

【０００８】 前記反転腕５、６は細長い桿状であるが、夫々基部に、反転回動のための軸２ ０と、長手方向の上下の面２１、２２を有し、また先端部に、折返された形状の 挟み具２３を有している、。両反転腕５、６は便宜上左右を区別しているが実施 例のように同じものでも良い。両反転腕５、６は囲み枠３の略２分の１程度の長 さを有する。

【０００９】 囲み枠３の枠部１、２上にはそれと直交する方向の溝２５が数箇所一定の間隔 で形成されており、その溝２５の底面２６の一部には前記反転腕５、６を下から 挿し込む窓口２７が形成され、溝２５の窓口２７に続く側壁２４に形成された軸 受口３０に前記軸２０により反転腕５、６が反転可能に軸支される。

【００１０】 ２８、２９は窓口２７の左右の支え部で、前記反転腕の基部の上下の面２１、 ２２が接し、略水平に反転腕５、６が支えられる。３１は溝部の窓口２７を狭め る抜け止めで、反転腕の基部を弾性変形により通過させる程度突出している。囲 み枠３の下部には、この内他の枠部１１、１２に一定の間隔で多数吊り下げられ たピンチ１５がある。

【００１１】 吊持手段７は、前述の囲み枠３及び反転枠５、６の全体を吊り下げるもので、 囲み枠３の４隅に形成された釣部３２に両端を係止した、２組のチェンからなる 。各チェンは反転腕５、６の反転の邪魔にならないように取り付けられる。

【００１２】 吊下具１０は、前記吊持手段７を介して囲み枠３を吊り下げるための部材であ り、所謂ハンガー状に形成されその両端部に形成された上向きの係止部８、８と 、吊下具１０の上部で、全体の釣合いを保つ位置に設けられた吊り下げ用のフッ ク９とを備えている。

【００１３】 前記フック９は、主部３３の下端の係合端３４を、吊下具本体側に形成された 係合口３５に係合させるが、係合端の上部３６と係合口３５の上部受口３７とが 共に角型に形成されているためフック９の方向を規定できる。

【００１４】 吊下具１０はその長手方向の下部に、反転腕５、６の間に配置可能にハンガー １３を吊り下げるための中間係止部１４を数箇所備えている。ハンガー１３は吊 り杆３８を介して反転腕５、６の間３９に位置する。

【００１５】 さらに複数のピンチ１６と組合わされたピンチ吊り具１７が用意される。この ピンチ吊り具１７は、囲み枠３と交換して使用されるもので、そのため吊持手段 ７を吊り下げる係止部８への取り付けが可能な係止口１８を有するフック１９を 上部に備えている。

【００１６】 故に、本考案によれば、囲み枠３を吊持手段７及び吊下具１０を用いた状態に 於て（図１）、反転腕５、６の左右に展開させ、各種の干し物をかけると同時に 、他の枠部１１、１２に吊り下げられたピンチ１５を利用して様々な干し物が下 げられる。

【００１７】 逆に反転腕５、６を囲み枠３の内側へ向ければ（図２）、囲み枠３で囲まれた 内側空所部分が干し場４となり、ここへ干し物を平面的に置くことができる。そ のときピンチ１５はその干し物の固定に利用可能である。

【００１８】 さらに、吊下具１０にハンガー１３を複数吊り下げたときは、反転腕５、６の 間にハンガー１３を利用して干し物をかけ、所謂隠し干しを行なうことが可能で ある。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は以上の如く構成され、かつ作用するものであるから、反転腕５、６は 囲み枠３の外側へ展張した状態で使用できるのは勿論、内外へ畳んだ状態でも物 干しのために使用することができ、その場合平面的な干し場４を形成するので従 来にない干し方が可能になり、例えばセータ類を干すのに好適である。またさら に様々な干し物をかけることが出来る多用途性を有するので実用上顕著な効果を 奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】正面図。

【図２】部分平面図。

【図３】部分正面図。

【図４】要部拡大図。

【図５】図４のＶ−Ｖ線断面図。

【図６】図４のＶＩ−ＶＩ線断面図。

【図７】吊下具の正面図。

【図８】フックの平面断面図。

【図９】フックの正面断面図。

【図１０】組合せ状態を示す斜視図。

【符号の説明】

１、２ 枠部 ３ 囲み枠 ４ 干し場 ５、６ 反転腕 ７ 吊持手段 ８ 係止部 ９ フック １０ 吊下具 １１、１２ 他の枠部 １３ ハンガー １４ 中間係止部 １４、１６ ピンチ １７ ピンチ吊り具 １８ 係止口 １９ フック

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 平行に配置された少なくとも一対の枠部
   １、２で囲まれた空所を有する囲み枠３と、前記枠部
   １、２の長手方向へ一定の間隔で複数個配列され、囲み
   枠３の内側と外側で左右側方へ張り出すように反転可能
   に各枠部１、２に軸支されており、内側反転時に前記囲
   み枠３の内側を埋める略平面的な干し場４を形成する左
   右複数対の反転腕５、６と、各反転腕５、６の反転を妨
   げない位置に於て囲み枠３を吊り下げるために設けられ
   た吊持手段７と、前記枠部１、２の長さ程度の長さを有
   し、その両端に前記吊持手段７を取り付けるための係止
   部８を設け、上部の釣合いを保つ位置に吊り下げ用のフ
   ック９を設けた吊下具１０とからなることを特徴とする
   折畳み物干具。
2. 【請求項２】 囲み枠３は、一対の枠部１、２とは別
   に、平行に配置された他の枠部１１、１２を有する４辺
   形状であり、この他の枠部１１、１２の長さは、反転腕
   ５、６の内側反転を可能にするように反転腕５、６の長
   さを加えた程度の長さを有する請求項第１項記載の折畳
   み物干具。
3. 【請求項３】 吊下具１０は、その両端の係止部８、８
   の間の下部に、反転腕５、６と交互配置されるハンガー
   １３の吊り下げ用の中間係止部１４を複数有する請求項
   第１項記載の折畳み物干具。
4. 【請求項４】 囲み枠３は、他の枠部１１、１２の下部
   に一定の間隔で吊り下げられた多数のピンチ１５を有す
   る請求項第１項記載の折畳み物干具。
5. 【請求項５】 複数のピンチ１６を吊り下げたピンチ吊
   り具１７が用意され、このピンチ吊り具１７は吊り具１
   ０の両端の係止部８へ取付け可能な係止口１８を有する
   フック１９を備えている請求項第１項記載の折畳み物干
   具。