JPH0412917Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ベランダあるいは屋上等に配置され
ている手摺に代えて該ベランダに設置する交換手
摺の支柱を固定するために使用する交換手摺の支
柱固定用ブラケツトに関するものである。

〔従来の技術〕

ベランダ等に設置されている手摺の老朽化に伴
い、この手摺を取替えるには従来、第５図に示す
ように、既設の手摺を撤去した後、支柱固定用ブ
ラケツト１をパラペツト２上に固定し、この支柱
固定用ブラケツト１により支柱３を立設固定する
ことが行われている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

この場合、一般に支柱固定用ブラケツト１をパ
ラペツト２上に強固に固定するために、該支柱固
定用ブラケツト１をパラペツト２の上面部２ａ
と、該パラペツト２の基端部に形成される排水溝
部４の二個所において固定するように形成されて
いるが、既設の手摺が配置されるパラペツト２の
幅寸法あるいは高さがまちまちなために、正確に
該パラペツト２上に固定することができないとい
う欠点を有していた。

本考案は、このような欠点を解消すべくなされ
たものであつて、どのようなパラペツトに対して
も正確強固に固定することができる交換手摺の支
柱固定用ブラケツトを提供することを目的とす
る。

〔問題点を解決するための手段〕

第１図において、本考案における支柱固定用ブ
ラケツト１がパラペツト２に固定された状態が示
されている。

この支柱固定用ブラケツト１は、各々水平片５
ａ，６ａおよび垂直片５ｂ，６ｂとを有して断面
略Ｌ字状に形成される第一ブラケツト５と第二ブ
ラケツト６とから構成され、第一ブラケツト５
は、その水平片５ａをパラペツト２の上面部２ａ
に配置するとともに、第二ブラケツト６は、その
水平片６ａを排水溝部４またはその付近に当接さ
せて基端部に固定されている。

これら第一ブラケツト５および第二ブラケツト
６の垂直片５ｂ，６ｂは、水平片５ａ，６ａに対
してパラペツト２の側壁部２ａに対応すべく屈曲
されん、二つの垂直片５ｂ，６ｂをパラペツト２
の側壁部２ｂにおいて当接させた状態で相互に連
結固定されている。

〔作用〕

本考案による交換手摺Ａの支柱固定用ブラケツ
ト１は、第一ブラケツト５と第二ブラケツト６と
を、各々別体に形成することにより、第一ブラケ
ツト５の水平片５ａと第二ブラケツト６の水平片
６ａとをパラペツト２の上面部２ａおよび排水溝
部４またはその付近に配置させるとともに、第一
ブラケツト５と第二ブラケツト６の垂直片５ｂ，
６ｂをパラペツト２の側壁部２ｂにおいて確実に
当接させた状態で固定することができるようにし
て種々の幅寸法を有するパラペツト２への適応性
を向上させるとともに、これら第一ブラケツト５
と第二ブラケツト６とを最終的に溶着することに
より、所望の設置強度をも確保するものである。

〔実施例〕

以下、本考案の望ましい実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。

この実施例における交換手摺Ａは、第２図に示
すように、支柱３の上端部間に笠木７を架設する
とともに、この笠木７の下方に、上下弦材８，９
の間に複数本の手摺子１０，１０……を固定した
手摺子ユニツト１１を配設して構成されている。

また、第一ブラケツト５の水平片５ａには、第
１図および第３図に示すように、平面視矩形状の
支持材１２が固着されており、支柱３の芯材３ａ
の下端部を溶着することにより、該支柱３を立設
することができるようにされている。

なお、第１図ないし第３図において、１３はア
ルミニウム材等で平面視略コ字状に形成されるカ
バーを示すもので、二枚のカバー１３，１３を対
向させて支柱３を囲い、その上下端および対向縁
部にコーキング材１４を充填することにより第一
ブラケツトの水平片５ａ上に立設されて、支柱３
の芯材３ａと支持材１２との溶着部位を覆い隠す
ように構成されている。

次に、この実施例における支柱固定用ブラケツ
ト１を使用して、交換手摺Ａを設置する手順につ
いて説明すると、まず、支柱３を立設するパラペ
ツト２の上面部２ａ、側壁部２ｂおよび排水溝４
のモルタル部分１５を斫つてコンクリート部分１
６を露出させた後、第一ブラケツト５の水平片５
ａをアンカー１７により固定し、次いで第二ブラ
ケツト６の水平片６ａを、その垂直部６ｂを第一
ブラケツト５の垂直片５ｂに当接させた状態でア
ンカー１７を使用して固定した後、第一ブラケツ
ト５と第二ブラケツトとを溶着して連結固定す
る。

この後、支柱３の芯材３ａを第一ブラケツト５
の支持材１２に溶着し、該支柱３を立設して交換
手摺Ａを設置した後、再びパラペツト２の上面部
２ａ、側壁部２ｂおよび排水溝部４の表面部分に
モルタルを塗布することにより設置作業が完了す
る。

なお、この実施例においては、アンカー１７と
して、コンクリート部分１６に穿設した孔部１８
内に接着性の樹脂を充填したいわゆるケミカルア
ンカーを使用した場合が示されているが、これに
限られるものではないことは勿論である。

第４図は、本考案の第二実施例を示す断面図で
ある。

この実施例は、パラペツト２のモルタル部分１
５を斫ることなく交換手摺Ａの支柱３を立設でき
るようにしたもので、第一ブラケツト５と第二ブ
ラケツト６とは、パラペツト２のモルタル部分１
５に直接固定され、第一ブラケツト５の水平片５
ａと垂直片５ｂとは、やや鈍角をなすパラペツト
２の上面部２ａと側壁部２ｂとの角度に対応すべ
く屈曲されており、第二ブラケツト６の垂直片６
ｂがパラペツト２の側壁部２ｂにおいて当接した
状態で相互に溶着されている。

なお、この場合、一旦パラペツト２のモルタル
部分１５を斫つた後、既設の手摺を撤去し、この
後モルタルを塗布してモルタル部分１５を形成
し、次いで、その上面部に第一および第二ブラケ
ツト５，６を固定してもよいことは勿論である。

〔考案の効果〕 以上の説明から明らかなように、本考案による
交換手摺の支柱固定用ブラケツトによれば、第一
ブラケツトと第二ブラケツトとを各々別体に形成
したので、第一ブラケツトの水平片と第二ブラケ
ツトの水平片とをパラペツトの上面部および排水
溝部またはその付近に当接させるとともに、第一
ブラケツトと第二ブラケツトの垂直片をパラペツ
トの側壁部において確実に当接させた状態で固定
することができる。

したがつて、種々の幅寸法等を有するパラペツ
トへの適応性を向上させるとともに、これら第一
ブラケツトと第二ブラケツトとを最終的に溶着す
ることにより、所望の設置強度をも確保すること
ができる。

さらに、上記第一、第二ブラケツトは鉛直方向
に打ち込まれるアンカーにより固定されるので、
作業方向が統一され、作業性を向上させることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による交換手摺の支柱固定用ブ
ラケツトを使用して交換手摺の支柱を立設した状
態を示す要部断面図、第２図はその状態を示す正
面図、第３図は第２図の−線断面図、第４図
は本考案の第二実施例を示す要部断面図、第５図
は従来例を示す要部断面図である。 Ａ……交換手摺、１……支柱固定用ブラケツ
ト、２……パラペツト、２ａ……上面部、２ｂ…
…側壁部、３……支柱、４……排水溝部、５……
第一ブラケツト、５ａ……水平片、５ｂ……垂直
片、６……第二ブラケツト、６ａ……水平片、６
ａ……垂直片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 各々断面略Ｌ字状に形成された第一ブラケツト
   と第二ブラケツトとを有し、 前記第一ブラケツトは、水平片をベランダ等の
   パラペツトの上面部に当接させるとともに、垂直
   片を前記パラペツトの側壁部に当接させて配置さ
   れ、 前記第二ブラケツトは、水平片を前記パラペツ
   トの基端部に形成される排水溝部またはその付近
   に当接させるとともに、垂直片を前記第一ブラケ
   ツトの垂直片に当接させて配置され、 かつ、前記第一、第二ブラケツトは、鉛直方向
   に打ち込まれるアンカーにより固定されるととも
   に、これら第一、第二ブラケツトの垂直片同士
   は、溶接で連結される交換手摺の支柱固定用ブラ
   ケツト。