JPH04125751U - 乗り物シートに使用されるシート・バツク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フックにワイヤを引っ掛け易くし、そして、
そのワイヤの外れ止めを向上させて座布団を組付け状態
に確保する。 【構成】 フック付きブラケット８がそのフック１１、
１１を突き出させるブラケット面９の上方部分におい
て、そのフック１１、１１とそのブラケット面９との間
の隙間を広げる方向に傾斜されて座布団６の裏面に露呈
されるワイヤ７をそのフック１１、１１に案内するワイ
ヤ案内面１０を有し、そして、そのフック１１、１１が
そのブラケット面９にほぼ平行する方向において、下方
に伸長される返爪１３、１３を有する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、座布団を組み付ける乗り物シートに使用されるシート・バックに 関する。

【０００２】

【背景技術】

乗用車シートでは、シート・バックの前面の中央部分に窪みを形成し、座布団 をその窪みに嵌め合わせてそのシート・バックに組み付け、好みのクッション効 果を得ることに、加えて、外観仕上りを改善してきた。そして、この場合、その 座布団の裏面の上方位置には、ワイヤが露呈され、一方、そのフック付きブラケ ットがその窪みの上方位置において、シート・バック・フレームに固定されてそ のフックにそのワイヤを引っ掛けることによってその座布団がそのシート・バッ クに組み付けられるのであるが、そのフックがそのワイヤを抜け止めするための 返爪を備え、そして、その返爪がそのフックを突き出させるブラケット面に対し て傾斜されて伸長されるので、そのワイヤがそのフックに引っ掛けられる際、そ の返爪が変形されてそのワイヤが外れ易くなり、また、そのフックにそのワイヤ を引っ掛けるのが厄介であった。

【０００３】

【考案の課題】

この考案の課題は、フックにワイヤを引っ掛け易くし、そして、そのワイヤの 外れ止めを向上させて座布団を確実に組み付けるところの乗り物シートに使用さ れるシート・バックの提供にある。

【０００４】

【課題のための手段およびそれの作用】

この考案は、シート・バック・クッションが前面の中央部分に窪みを有してシ ート・バック・フレームに支持され、座布団がその窪みに嵌め合わせられ、フッ ク付きブラケットがその座布団の裏面の上方位置に露呈されるワイヤを引っ掛け るフックをその窪みの上方位置に突き出させてそのシート・バック・フレームに 固定され、そのブラケットがそのフックを突き出させるブラケット面の上方部分 において、そのフックとそのブラケット面との間の隙間を広げる方向に傾斜され てそのワイヤをそのフックに案内するワイヤ案内面を有し、そして、そのフック がそのブラケット面にほぼ平行する方向において、下方に伸長される返爪を有し 、そのワイヤをそのフックに引っ掛ける際、その返爪を永久変形させることなし に、その案内面でそのワイヤをそのフックに案内し、また、上方向きの力がその 引っ掛け後のそのワイヤに加えられる際、その返爪の変形を避けてその返爪に抵 抗させるところである。

【０００５】

【具体例の説明】

図１、図２、および、図３は、乗用車シートに適用されたこの考案の乗り物シ ートに使用されるシート・バックの具体例１を示している。このシート・バック １では、フック付きブラケット８が、そのフック１１、１１を突き出させたブラ ケット面９の上方部分において、そのフック１１、１１とそのブラケット面９と の間の隙間を広げる方向に傾斜されて座布団６のワイヤ７をそのフック１１、１ １に案内するワイヤ案内面１０を備え、また、そのフック１１、１１が、そのブ ラケット面９にほぼ平行する方向において、下方に伸長された返爪１３、１３を 備えた。

【０００６】 特に、そのブラケット８は、シート・バック・フレーム（図示せず）の左右の フレーム・サイド間に固定的に渡されたクロス・プレートに形成され、そして、 そのフック１１、１１は、外側面に突き出されたビード１２、および、そのビー ド１２よりも側縁側で内側面に切り起こされたその返爪１３、１３を備えてその ブラケット面９に切り起こされ、しかも、円弧曲げされて先端をそのブラケット 面９に近付けてある。

【０００７】 このシート・バック１で、通常に具体化されてあるところのシート・バック・ クッション２は、前面の中央部分に窪み５を有してそのシート・バック・フレー ムに支持され、また、その座布団６は、その窪み５に嵌め合わせられ、さらに、 そのフック付きブラケット８は、その座布団６の裏面の上方位置に露呈されたそ のワイヤ７を引っ掛けるそのフック１１、１１をその窪み５の上方位置に突き出 させてそのシート・バック・フレームに溶接された。

【０００８】 また、このシート・バック１において、３はサイド・サポート、４はヘッド・ レストレイント、１４はトリム、１５はトリム・ワイヤ、１６はトリム、そして 、１７はトリム・ワイヤである。

【０００９】 したがつて、そのワイヤ７をその案内面１０に添って下方に移動させてそのブ ラケット８のフック１１、１１に収めて引っ掛け、そして、その座布団６をその 窪み５に嵌め合わせる。次に、そのトリム・ワイヤ１５、１７を互いに結び合わ せることによって、その座布団６をその窪み５に固定する。そのように、その座 布団６は、簡単で容易にしてその窪み５に強固に外れ止めされた。

【００１０】

【考案の便益】

上述から理解されるように、この考案の乗り物シートに使用されるシート・バ ックは、フック付きブラケットが、そのフックを突き出させるブラケット面の上 方部分において、そのフックとそのブラケット面との間の隙間を広げる方向に傾 斜されて座布団のワイヤをそのフックに案内するワイヤ案内面を有し、そして、 そのフックが、そのブラケット面にほぼ平行する方向において、下方に伸長され る返爪を有するので、そのワイヤをそのフックに引っ掛ける際、その返爪を永久 変形させることなしに、そのワイヤがその案内面でそのフックに案内されて円滑 に収められ、また、上方向きの力がその引っ掛け後のそのワイヤに加えられる際 、その返爪の変形を避けてその返爪に抵抗させてそのワイヤが確実に外れ止めさ れ、その座布団が組付け状態に確保され、そして、その座布団の組付け作業が簡 単で、その組付け作業性が向上される。

【００１１】 先のように、図面を参照して説明されたこの考案の具体例から明らかであるよ うに、この考案の属する技術の分野における通常の知識を有する者にとって、こ の考案の内容は、その考案の課題を成し遂げるためにその考案の成立に必須であ ってその考案の性質であるところのその考案の技術的本質に由来し、そして、そ れを内在させると客観的に認められる態様に容易に具体化される。

【図面の簡単な説明】

【図１】乗用車シートに適用されたこの考案の乗り物シ
ートに使用されるシート・バックの具体例を示した分解
斜視図である。

【図２】図１に示されたシート・バックにおいて、フッ
ク付きブラケットの部分斜視図である。

【図３】図２の３−３線に沿って示した断面図である。

【符号の説明】

８ フック付きブラケット １１ フック １３ 返爪

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 シート・バック・フレームと、前面の中
   央部分に窪みを有してそのシート・バック・フレームに
   支持されるシート・バック・クッションと、その窪みに
   嵌め合わせられる座布団と、その座布団の裏面の上方位
   置に露呈されるワイヤを引っ掛けるフックをその窪みの
   上方位置に突き出させてそのシート・バック・フレーム
   に固定されるフック突きブラケットとよりなるものにお
   いて、そのブラケットが、そのフックを突き出させるブ
   ラケット面の上方部分において、そのフックとそのブラ
   ケット面との間の隙間を広げる方向に傾斜されてそのワ
   イヤをそのフックに案内するワイヤ案内面を有し、そし
   て、そのフックが、そのブラケット面にほぼ平行する方
   向において、下方に伸長される返爪を有するところに特
   徴がある乗り物シートに使用されるシート・バック。