JPH04120251A - シャドウマスク用素材およびその製造方法 - Google Patents
シャドウマスク用素材およびその製造方法Info
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- JPH04120251A JPH04120251A JP24092590A JP24092590A JPH04120251A JP H04120251 A JPH04120251 A JP H04120251A JP 24092590 A JP24092590 A JP 24092590A JP 24092590 A JP24092590 A JP 24092590A JP H04120251 A JPH04120251 A JP H04120251A
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Landscapes
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、カラーブラウン管内で使用されるシャドウマ
スク用素材、特にハイビジョン用カラーブラウン管とし
て要求される低熱膨張係数を有し、シャドウマスク製造
工程におけるエツチング特性およびプレス成形性に優れ
たシャドウマスク用素材およびその製造方法に関するも
のである。
スク用素材、特にハイビジョン用カラーブラウン管とし
て要求される低熱膨張係数を有し、シャドウマスク製造
工程におけるエツチング特性およびプレス成形性に優れ
たシャドウマスク用素材およびその製造方法に関するも
のである。
カラーブラウン管シャドウマスク用素材としては一般に
低炭素鋼が使用されている。カラーブラウン管を形成す
るガラスバルブのフェースプレート部(パネル)に赤、
緑、青の3原色を発する蛍光膜が塗布されており、反対
側のネック部には蛍光膜を刺激発光させるための電子ビ
ームを発射する電子銃を備えている。シャドウマスクは
、蛍光面と電子銃の間の蛍光面に近い位置に設けられて
おり、電子銃から発する3原色に対応する3本の電子ビ
ームを、スロットと呼ばれる孔に通過させて各々対応す
る蛍光体のみに当てるような色選別の機能を果たしてい
るものである。従って、シャドウマスク上のスロットと
蛍光体との位置関係が正確に合っている必要がある。し
かし、カラーブラウン管を連続使用する場合、電子ビー
ムのエネルギーのうち約80%がシャドウマスク上で熱
エネルギーとして消費されるため、シャドウマスクの温
度は局部的に100 ’C近くまで上昇し、熱膨張によ
り電子ビームと蛍光体の一致が得られなくなり、画像が
不鮮明になる。
低炭素鋼が使用されている。カラーブラウン管を形成す
るガラスバルブのフェースプレート部(パネル)に赤、
緑、青の3原色を発する蛍光膜が塗布されており、反対
側のネック部には蛍光膜を刺激発光させるための電子ビ
ームを発射する電子銃を備えている。シャドウマスクは
、蛍光面と電子銃の間の蛍光面に近い位置に設けられて
おり、電子銃から発する3原色に対応する3本の電子ビ
ームを、スロットと呼ばれる孔に通過させて各々対応す
る蛍光体のみに当てるような色選別の機能を果たしてい
るものである。従って、シャドウマスク上のスロットと
蛍光体との位置関係が正確に合っている必要がある。し
かし、カラーブラウン管を連続使用する場合、電子ビー
ムのエネルギーのうち約80%がシャドウマスク上で熱
エネルギーとして消費されるため、シャドウマスクの温
度は局部的に100 ’C近くまで上昇し、熱膨張によ
り電子ビームと蛍光体の一致が得られなくなり、画像が
不鮮明になる。
そこで、近年シャドウマスク用素材として、熱膨張係数
が低炭素鋼の熱膨張係数に比べて約115と小さいイン
バー合金(Fe−36Ni)板が使用されつつある。し
かしながら、最近はカラーテレビの大型化に伴い輝度ア
ップのために電子ビームエネルギーが増加し、シャドウ
マスクの温度は100°Cを超えつつある。また、ハイ
ビジョン用カラーテレビではスロ・ノドと蛍光体との位
置関係が一層厳しくなる。従って、高鮮映性を確保する
には、インバー合金の熱膨張特性でも十分でない。
が低炭素鋼の熱膨張係数に比べて約115と小さいイン
バー合金(Fe−36Ni)板が使用されつつある。し
かしながら、最近はカラーテレビの大型化に伴い輝度ア
ップのために電子ビームエネルギーが増加し、シャドウ
マスクの温度は100°Cを超えつつある。また、ハイ
ビジョン用カラーテレビではスロ・ノドと蛍光体との位
置関係が一層厳しくなる。従って、高鮮映性を確保する
には、インバー合金の熱膨張特性でも十分でない。
更に、インバー合金はヤング率が約14000kg/l
jと炭素鋼に比べ極めて低く、プレス成形後の剛性に劣
る欠点がある。
jと炭素鋼に比べ極めて低く、プレス成形後の剛性に劣
る欠点がある。
インバー合金より更に優れた低熱膨張合金としては、1
931年に発明されたスーパーインバー合金(Fe−3
2Ni−4Co)がよ(知られている。この合金のプレ
ス成形性およびエツチング穿孔性を改善したシャドウマ
スク用素材が特開昭62−112759号公報に開示さ
れている。これは、Cr添加によりヤング率を上昇させ
てプレス成形性の改善を行い、低炭素化により鉄系炭化
物の生成を抑制してエツチング穿孔性の改善を図ってい
る。
931年に発明されたスーパーインバー合金(Fe−3
2Ni−4Co)がよ(知られている。この合金のプレ
ス成形性およびエツチング穿孔性を改善したシャドウマ
スク用素材が特開昭62−112759号公報に開示さ
れている。これは、Cr添加によりヤング率を上昇させ
てプレス成形性の改善を行い、低炭素化により鉄系炭化
物の生成を抑制してエツチング穿孔性の改善を図ってい
る。
シャドウマスクの製造工程において、エツチング穿孔の
前工程としてレジスト膜を形成するが、エツチング穿孔
時にレジスト膜の剥離が発生することがある。このため
、エツチング孔形状が不良になることがある。しかしな
がら、炭化物の生成抑制だけではレジスト膜密着性を含
むエツチング特性の改善は十分でない。更に、Fe−N
i系合金は熱間圧延時に高温大気加熱を行うと、表層ス
ケール直下に粒界酸化や内部酸化等のサブスケールが発
生するため、熱間圧延板でサブスケールによる表面疵が
多発する。更に、該合金は一般に熱間加工性が劣るため
、割れが発生し、顕著な場合には板破断に至る。従って
、該合金の熱間圧延板の歩留りおよび作業性には問題が
ある。
前工程としてレジスト膜を形成するが、エツチング穿孔
時にレジスト膜の剥離が発生することがある。このため
、エツチング孔形状が不良になることがある。しかしな
がら、炭化物の生成抑制だけではレジスト膜密着性を含
むエツチング特性の改善は十分でない。更に、Fe−N
i系合金は熱間圧延時に高温大気加熱を行うと、表層ス
ケール直下に粒界酸化や内部酸化等のサブスケールが発
生するため、熱間圧延板でサブスケールによる表面疵が
多発する。更に、該合金は一般に熱間加工性が劣るため
、割れが発生し、顕著な場合には板破断に至る。従って
、該合金の熱間圧延板の歩留りおよび作業性には問題が
ある。
本発明は、カラーブラウン管に使用されるシャドウマス
ク用素材、特にハイビジョン用カラーブラウン管として
要求される低熱膨張係数を有し、シャドウマスクの製造
工程においてエツチング穿孔時に発生するレジスト膜剥
離を抑制し、かつプレス成形後の剛性を確保するエツチ
ング特性およびプレス成形性に優れたシャドウマスク用
素材および該素材を安定製造する方法を従供することを
目的としている。
ク用素材、特にハイビジョン用カラーブラウン管として
要求される低熱膨張係数を有し、シャドウマスクの製造
工程においてエツチング穿孔時に発生するレジスト膜剥
離を抑制し、かつプレス成形後の剛性を確保するエツチ
ング特性およびプレス成形性に優れたシャドウマスク用
素材および該素材を安定製造する方法を従供することを
目的としている。
本発明は、この目的のために成分および製造方法を種々
検討した結果、達成したもので、その要旨とするところ
は下記のとおりである。
検討した結果、達成したもので、その要旨とするところ
は下記のとおりである。
(1)重量%にてNi:30〜35%、Co : 2.
0〜7.0%、Cr:1゜0〜4.0%、Si:1.
0%以下、C:0.05%以下、残部Feおよび不可避
的不純物からなるFe−Ni系合金において、N量が0
.01%以下、かつMn量が0.10%未満であること
を特徴とするシャドウマスク用素材。
0〜7.0%、Cr:1゜0〜4.0%、Si:1.
0%以下、C:0.05%以下、残部Feおよび不可避
的不純物からなるFe−Ni系合金において、N量が0
.01%以下、かつMn量が0.10%未満であること
を特徴とするシャドウマスク用素材。
(2)前項1の成分に、更にTi+ Nb、 V、 Z
r+Ta+)Ifのうち1種または2種以上:合計0.
01〜1.0%を含有することを特徴とするシャドウマ
スク用素材。
r+Ta+)Ifのうち1種または2種以上:合計0.
01〜1.0%を含有することを特徴とするシャドウマ
スク用素材。
(3)前項1または2の成分組成の溶湯をEl帯連続鋳
造法により直接薄板に鋳造し、冷間圧延を行い、最終焼
鈍を行うことを特徴とするシャドウマスク用素材の製造
方法。
造法により直接薄板に鋳造し、冷間圧延を行い、最終焼
鈍を行うことを特徴とするシャドウマスク用素材の製造
方法。
(4)前項1または2の成分組成の溶湯を薄帯連続鋳造
法により直接薄板に鋳造し、圧下率60%以上の冷間圧
延を行い、750〜1200°Cの温度域で最終焼鈍を
行うことを特徴とするシャドウマスク用素材の製造方法
。
法により直接薄板に鋳造し、圧下率60%以上の冷間圧
延を行い、750〜1200°Cの温度域で最終焼鈍を
行うことを特徴とするシャドウマスク用素材の製造方法
。
本発明合金の化学成分の限定理由を以下に詳細に説明す
る。
る。
Niは、その含有量が30%より少ないと熱膨張係数が
極めて高くなり、カラーブラウン管の鮮映性が劣化する
。一方、35%を超えて含有しても熱膨張係数は高くな
る。従って、Niの成分範囲を30〜35%とした。
極めて高くなり、カラーブラウン管の鮮映性が劣化する
。一方、35%を超えて含有しても熱膨張係数は高くな
る。従って、Niの成分範囲を30〜35%とした。
CoはFe−Ni系合金の熱膨張係数を一層小さくする
元素であるが、その含有量が2.0%以上でないとその
効果が小さい。一方、7.0%を超えて含有すると熱膨
張係数は再び高くなる。従って、COの成分範囲を2.
0〜7.0%とした。
元素であるが、その含有量が2.0%以上でないとその
効果が小さい。一方、7.0%を超えて含有すると熱膨
張係数は再び高くなる。従って、COの成分範囲を2.
0〜7.0%とした。
CrはFe−Ni系合金のヤング率を大きくする元素で
あるが、その含有量が1.0%以上でないとその効果が
小さい。一方、4.0%を超えて含有すると熱膨張係数
が高くなる。従って、Crの成分範囲を1.0〜4.0
%とした。
あるが、その含有量が1.0%以上でないとその効果が
小さい。一方、4.0%を超えて含有すると熱膨張係数
が高くなる。従って、Crの成分範囲を1.0〜4.0
%とした。
Siは脱酸目的で添加するが、1.0%を超えて含有す
ると、シリケート系の粗大介在物の形成が著しく、これ
がエツチング穿孔性を阻害し穿孔不良の原因となる。従
って、Siは1.0%以下とする。
ると、シリケート系の粗大介在物の形成が著しく、これ
がエツチング穿孔性を阻害し穿孔不良の原因となる。従
って、Siは1.0%以下とする。
更に、望ましくは0.1%以下がよい。
Cは、その含有量が0.05%を超えると熱膨張係数が
高くなる。また、炭化物が極めて多量に生成されるため
エツチング性が劣化する。従って、Cは0.05%以下
とする。
高くなる。また、炭化物が極めて多量に生成されるため
エツチング性が劣化する。従って、Cは0.05%以下
とする。
Nは、その含有量が多いと熱膨張係数が高くなる。また
、窒化物が極めて多量に生成されるためエツチング穿孔
性が劣化する。更に、後述するようにNはレジスト膜剥
離の原因になるものと考えられるため、その成分範囲を
0.01%以下とした。
、窒化物が極めて多量に生成されるためエツチング穿孔
性が劣化する。更に、後述するようにNはレジスト膜剥
離の原因になるものと考えられるため、その成分範囲を
0.01%以下とした。
Mnは、脱酸と熱間加工性の点から添加することが習通
であるが、後述するようにレジスト膜剥離の抑制から、
その含有量をできるだけ低減する必要がある。従って、
その成分範囲を0.10%未満とした。
であるが、後述するようにレジスト膜剥離の抑制から、
その含有量をできるだけ低減する必要がある。従って、
その成分範囲を0.10%未満とした。
本発明者等は、レジスト膜の剥離と合金成分との関係を
検討した結果、NおよびMnがレジスト膜剥離の原因と
なる元素であることを見出した。すなわち、MnはMn
系酸化物の形で合金中に存在し、Nの一部は固溶状態の
まま該酸化物中に捕捉されると考えられる。このような
固溶Nがレジスト膜形成工程において合金板表面へ拡散
し、表面とレジスト膜との界面で気泡を形成してレジス
ト膜の剥離を誘発するものと推定される。
検討した結果、NおよびMnがレジスト膜剥離の原因と
なる元素であることを見出した。すなわち、MnはMn
系酸化物の形で合金中に存在し、Nの一部は固溶状態の
まま該酸化物中に捕捉されると考えられる。このような
固溶Nがレジスト膜形成工程において合金板表面へ拡散
し、表面とレジスト膜との界面で気泡を形成してレジス
ト膜の剥離を誘発するものと推定される。
請求項2記載のシャドウマスク用素材は、請求項1記載
のシャドウマスク用素材成分に窒化物を形成しゃすいT
i、 Nb、 V、 Zr、 Ta、 Hfを添加して
固溶Nlを低減させ、−層のレジスト膜密着性を向上さ
せたものである。その効果は、該元素が1種または2種
以上合計で0.01%以上で認められるが、1.0%を
超えて含有すると窒化物が多量に生成されエツチング穿
孔性を劣化させる。従って、ri、 Nb、 V、 Z
r、 Ta+ Ifの成分範囲を合計で0.01〜1.
0%とした。
のシャドウマスク用素材成分に窒化物を形成しゃすいT
i、 Nb、 V、 Zr、 Ta、 Hfを添加して
固溶Nlを低減させ、−層のレジスト膜密着性を向上さ
せたものである。その効果は、該元素が1種または2種
以上合計で0.01%以上で認められるが、1.0%を
超えて含有すると窒化物が多量に生成されエツチング穿
孔性を劣化させる。従って、ri、 Nb、 V、 Z
r、 Ta+ Ifの成分範囲を合計で0.01〜1.
0%とした。
次に、本発明合金の製造方法について説明する。
上記成分の合金溶湯を薄帯連続鋳造法により直接薄板に
鋳造し、熱間圧延を行うことなしに冷間圧延を行い、最
終焼鈍をする。
鋳造し、熱間圧延を行うことなしに冷間圧延を行い、最
終焼鈍をする。
通常は200圓程度の板厚のスラブを鋳造し、その後ス
ラブ加熱炉で適当な温度に再加熱後熱延して所望の板厚
の熱延板を得、必要に応じて熱延板焼鈍を施す。このよ
うな工程において本発明合金では粒界酸化や内部酸化等
のサブスケールの発生が顕著であり、サブスケール起因
の表面圧が多発し、また粒界酸化を起点とするクラック
が本来の低熱間加工性のために割れに至り、工業的に安
定製造できず大きな問題となっていた。本発明法は熱延
工程を通さないで直接熱延板相当品を鋳造するわけであ
る。また、薄帯連続鋳造法は特に限定しないが、双ロー
ル鋳造法等の急冷凝固法は好ましい鋳造方法であり、高
温大気中に鋳片が曝される時間が極めて短く、更にN2
や計等でガスシールドを行えばサブスケールの発生がほ
とんどない薄鋳片を得ることができる。
ラブ加熱炉で適当な温度に再加熱後熱延して所望の板厚
の熱延板を得、必要に応じて熱延板焼鈍を施す。このよ
うな工程において本発明合金では粒界酸化や内部酸化等
のサブスケールの発生が顕著であり、サブスケール起因
の表面圧が多発し、また粒界酸化を起点とするクラック
が本来の低熱間加工性のために割れに至り、工業的に安
定製造できず大きな問題となっていた。本発明法は熱延
工程を通さないで直接熱延板相当品を鋳造するわけであ
る。また、薄帯連続鋳造法は特に限定しないが、双ロー
ル鋳造法等の急冷凝固法は好ましい鋳造方法であり、高
温大気中に鋳片が曝される時間が極めて短く、更にN2
や計等でガスシールドを行えばサブスケールの発生がほ
とんどない薄鋳片を得ることができる。
薄鋳片の焼鈍は必要に応じて行ってもよいが、サブスケ
ールの抑制から焼鈍温度を1000°C以下にする必要
がある。
ールの抑制から焼鈍温度を1000°C以下にする必要
がある。
冷間圧延率は最終焼鈍前の圧延において60%以上とす
る。すなわち、中間焼鈍を行わない場合は製品板厚まで
の圧下率を60%以上とし、中間焼鈍を行う場合は中間
焼鈍後の製品板厚までの圧下率を60%以上とする。中
間焼鈍を2回以上行う場合は最後の中間焼鈍を行った後
の冷延の圧下率を60%以上とする。この冷延圧下率は
、最終焼鈍後の集合組織形成に影響を与える。その圧下
率が高いほどエツチング速度を増加させる(100)方
位が圧延面上に発達し、エツチング穿孔性を改善するが
、60%未満の圧下率ではその効果が小さい。従って、
最終焼鈍前の冷延圧下率を60%以上とした。更に、好
ましくは85%以上がよい。
る。すなわち、中間焼鈍を行わない場合は製品板厚まで
の圧下率を60%以上とし、中間焼鈍を行う場合は中間
焼鈍後の製品板厚までの圧下率を60%以上とする。中
間焼鈍を2回以上行う場合は最後の中間焼鈍を行った後
の冷延の圧下率を60%以上とする。この冷延圧下率は
、最終焼鈍後の集合組織形成に影響を与える。その圧下
率が高いほどエツチング速度を増加させる(100)方
位が圧延面上に発達し、エツチング穿孔性を改善するが
、60%未満の圧下率ではその効果が小さい。従って、
最終焼鈍前の冷延圧下率を60%以上とした。更に、好
ましくは85%以上がよい。
最終焼鈍温度は、集合組織形成に影響を与え、高温はど
(100)方位が圧延面上に発達しエツチング穿孔性を
改善する。750°C未満ではその効果が小さく、12
00°Cを超えると結晶粒が粗大化してエツチング穿孔
性が劣化する。また、二次再結晶が生じて(100)方
位が著しく低減する。従って、最終焼鈍温度の範囲を7
50〜1200°Cとした。
(100)方位が圧延面上に発達しエツチング穿孔性を
改善する。750°C未満ではその効果が小さく、12
00°Cを超えると結晶粒が粗大化してエツチング穿孔
性が劣化する。また、二次再結晶が生じて(100)方
位が著しく低減する。従って、最終焼鈍温度の範囲を7
50〜1200°Cとした。
最終焼鈍後は、必要に応じて冷間圧延を行ってもよいが
、冷間圧延を施すと(100)方位が低減するため、冷
間圧延はエツチング穿孔性の点から50%以下の圧下率
にする必要がある。
、冷間圧延を施すと(100)方位が低減するため、冷
間圧延はエツチング穿孔性の点から50%以下の圧下率
にする必要がある。
[実施例]
第1表に示すような各種合金を真空誘導溶解炉で溶製し
、内部水冷式の双ロール鋳造法により板厚2III11
、板幅600mnの鋳片を得た。尚、鋳造直後に外部冷
却方法は採らず空冷により冷却を行った結果、800℃
までの冷却速度は150℃/秒であった。次いで鋳片の
疵取りを行い、圧下率90%の1回の冷間圧延で板厚0
.20 mmの冷延薄板を得た。その後、850°C×
30秒の焼鈍を行った。
、内部水冷式の双ロール鋳造法により板厚2III11
、板幅600mnの鋳片を得た。尚、鋳造直後に外部冷
却方法は採らず空冷により冷却を行った結果、800℃
までの冷却速度は150℃/秒であった。次いで鋳片の
疵取りを行い、圧下率90%の1回の冷間圧延で板厚0
.20 mmの冷延薄板を得た。その後、850°C×
30秒の焼鈍を行った。
このときの焼鈍雰囲気は25%N2+75%H2であっ
た。
た。
薄鋳片のサブスケール深さ、表面疵の程度および割れの
有無を調査した結果を第1表に示した。
有無を調査した結果を第1表に示した。
また、冷延焼鈍板の熱膨張係数およびヤング率を測定し
た結果を第1表に併記した。該冷延焼鈍板裏面にレジス
ト膜の形成を行い、レジスト膜密着性を評価した。レジ
スト膜形成後にエツチング穿孔を行い、エツチング穿孔
性を評価した。フラットマスクをプレス成形し、耐座屈
性を評価した。
た結果を第1表に併記した。該冷延焼鈍板裏面にレジス
ト膜の形成を行い、レジスト膜密着性を評価した。レジ
スト膜形成後にエツチング穿孔を行い、エツチング穿孔
性を評価した。フラットマスクをプレス成形し、耐座屈
性を評価した。
更に、ブラウン管に組立て、色ムラ発生の有無を調査し
た。これらの結果も第1表に併記した。
た。これらの結果も第1表に併記した。
第1表より明らかなように、本発明例では薄鋳片のサブ
スケールの深さが極めて浅いため、割れ発生がなく、表
面疵は極めて軽微である。本発明合金はすべて熱膨張係
数は1. OX 10−”/℃以下であり、ヤング率は
16000kg/−以上である。該合金は熱膨張係数お
よびヤング率とも従来のインバー合金に比べ優れており
、シャドウマスク製造工程でのレジスト膜密着性、エツ
チング穿孔性およびプレス成形性のいずれも従来のイン
バー合金に比べ良好である。更に、本発明法により製造
されたシャドウマスクを用いたブラウン管では色ムラの
発生がなく良好である。
スケールの深さが極めて浅いため、割れ発生がなく、表
面疵は極めて軽微である。本発明合金はすべて熱膨張係
数は1. OX 10−”/℃以下であり、ヤング率は
16000kg/−以上である。該合金は熱膨張係数お
よびヤング率とも従来のインバー合金に比べ優れており
、シャドウマスク製造工程でのレジスト膜密着性、エツ
チング穿孔性およびプレス成形性のいずれも従来のイン
バー合金に比べ良好である。更に、本発明法により製造
されたシャドウマスクを用いたブラウン管では色ムラの
発生がなく良好である。
以上のことから明らかな如く、本発明合金はシャドウマ
スク用素材、特にハイビジョン用カラーブラウン管とし
て要求される熱膨張特性を改善し、シャドウマスクの製
造工程においてエツチング穿孔時に発生するレジスト[
剥離を抑制し、かつプレス成形後の剛性を確保でき、シ
ャドウマスク製造時の歩留り落ちは大幅に低減される。
スク用素材、特にハイビジョン用カラーブラウン管とし
て要求される熱膨張特性を改善し、シャドウマスクの製
造工程においてエツチング穿孔時に発生するレジスト[
剥離を抑制し、かつプレス成形後の剛性を確保でき、シ
ャドウマスク製造時の歩留り落ちは大幅に低減される。
また、本発明法により該素材を製造すれば、素材製造時
の作業性および歩留りが大幅に改善される。
の作業性および歩留りが大幅に改善される。
Claims (4)
- (1)重量%にてNi:30〜35%、Co:2.0〜
7.0%、Cr:1.0〜4.0%、Si:1.0%以
下、C:0.05%以下、残部Feおよび不可避的不純
物からなるFe−Ni系合金において、N量が0.01
%以下、かつMn量が0.10%未満であることを特徴
とするシャドウマスク用素材。 - (2)請求項1の成分に、更にTi、Nb、V、Zr、
Ta、Hfのうち1種または2種以上:合計0.01〜
1.0%を含有することを特徴とするシャドウマスク用
素材。 - (3)請求項1または2の成分組成の溶湯を薄帯連続鋳
造法により直接薄板に鋳造し、冷間圧延を行い、最終焼
鈍を行うことを特徴とするシャドウマスク用素材の製造
方法。 - (4)請求項1または2の成分組成の溶湯を薄帯連続鋳
造法により直接薄板に鋳造し、圧下率60%以上の冷間
圧延を行い、750〜1200℃の温度域で最終焼鈍を
行うことを特徴とするシャドウマスク用素材の製造方法
。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24092590A JPH04120251A (ja) | 1990-09-11 | 1990-09-11 | シャドウマスク用素材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24092590A JPH04120251A (ja) | 1990-09-11 | 1990-09-11 | シャドウマスク用素材およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04120251A true JPH04120251A (ja) | 1992-04-21 |
Family
ID=17066689
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24092590A Pending JPH04120251A (ja) | 1990-09-11 | 1990-09-11 | シャドウマスク用素材およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04120251A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1176221A2 (en) * | 2000-07-24 | 2002-01-30 | Yamaha Metanix Corporation | Magnetorestriction control alloy sheet, a part of a Braun tube and a manufacturing method for a magnetorestriction control alloy sheet |
US6592810B2 (en) | 2000-03-17 | 2003-07-15 | Hitachi Metals, Ltd. | Fe-ni alloy having high strength and low thermal expansion, a shadow mask made of the alloy, a braun tube with the shadow mask, a lead frame made of the alloy and a semiconductor element with lead frame |
JP2003535217A (ja) * | 2000-05-30 | 2003-11-25 | インフイ・ユジヌ・プレシジオン | 集積回路グリッドの製造のための硬化Fe−Ni合金およびその製造方法 |
KR100471525B1 (ko) * | 2001-03-28 | 2005-03-09 | 닛꼬 긴조꾸 가꼬 가부시키가이샤 | 흑화처리후의 저열팽창성이 우수한 플랫 마스크용Fe-Ni-Co계 합금 |
KR100486326B1 (ko) * | 2001-03-30 | 2005-04-29 | 닛꼬 긴조꾸 가꼬 가부시키가이샤 | 프레스 성형형 플랫 마스크용 Fe-Ni계 또는 Fe-Ni-Co계 합금 박대 |
KR100486325B1 (ko) * | 2001-03-27 | 2005-04-29 | 닛꼬 긴조꾸 가꼬 가부시키가이샤 | 에칭 천공성이 우수한 플랫 마스크용 고강도 합금재 |
-
1990
- 1990-09-11 JP JP24092590A patent/JPH04120251A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6592810B2 (en) | 2000-03-17 | 2003-07-15 | Hitachi Metals, Ltd. | Fe-ni alloy having high strength and low thermal expansion, a shadow mask made of the alloy, a braun tube with the shadow mask, a lead frame made of the alloy and a semiconductor element with lead frame |
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