JPH04119464U - 定着装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 定着装置におけるクリーニング部材の交換の
際、定着ローラ表面へのトナーの残留を殆ど皆無とす
る。 【構成】 クリーニングホルダ６を枠体１０から取り出
す際、クリーニング部材５の当接面を定着ローラ１の表
面に押し付けながら摺擦するよう構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電子写真方式を利用する画像形成装置の定着装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

電子写真方式による画像形成装置は、感光ドラム表面に形成された静電潜像を 現像器で顕像化し、転写器で転写材に転写した後、定着器でトナー像を転写材上 に定着させるシステムがとられる。

【０００３】 定着器は、定着ローラ（加熱ローラ）と、該ローラに圧接する加圧ローラとよ り成り、トナー像を担持した転写材は、トナー像担持面が加熱ローラに接するよ う両ローラ間に供給され、上記トナー像が転写材上に定着される。この定着の際 、トナーの一部が加熱ローラ表面に付着するので、該加熱ローラの表面に摺接す るクリーニング部材が取設される。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記クリーニング部材は、図５に示す如く耐熱性フエルトパッド（好ましくは シリコンオイル等が含浸されている）ａから成り、ホルダーｂに装着され、加熱 ローラｃに圧接状態で対接された加圧ローラとのニップ部より下流側表面に圧接 される。該フエルトパッドａにより加熱ローラｃの表面に付着したトナーが逐次 払拭される。

【０００５】 ところで、上記クリーニングホルダーｂは、定着器各構成部材の支持枠体ｄの 上面開口部ｄ１に上方より挿入され、画像形成装置の蓋を閉めた時に定位置（ク リーニング部材ａが加熱ローラｃに当接する位置）に保持されるようになってい る。従って、画像形成装置の蓋を開け、ホルダーｂを直上に持ち上げればホルダ ーｂをクリーニング部材ａと共に取り出すことができる。しかし、クリーニング 部材ａによって払拭除去されたトナーは、該クリーニング部材ａの上流側コーナ 部若しくは加熱ローラｂの表面との小間隙部に溜止されているため、上記の如く クリーニング部材を直上に取り出したときには、この溜止トナーの一部が加熱ロ ーラｂの表面にそのまま残ることになり、これを別の織布等で改めて拭きとる必 要が生じる。

【０００６】 本考案は、上記に鑑みなされたものであり、クリーニング部材を取り出す際、 溜止トナーも同時に除去出来るよう改善した新規な定着装置を提供せんとするも のである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成する本考案の定着装置は、クリーニングホルダーを定着器枠体 に対して該枠体に形成されたガイドに沿って着脱自在とすると共に、該ガイドを ホルダーを枠体から離脱する際クリーニング部材の当接面を定着ローラの表面に 押し付けながら摺擦するよう形成したことを特徴とする。

【０００８】

【作用】

上記定着装置においては、定着ローラ表面に付着したトナーは、定着ローラの 回転に伴いクリーニング部材により払拭される。払拭除去されたトナーは、クリ ーニング部材の上流側コーナ部或いは定着ローラ表面との小間隙部に溜止する。 クリーニング部材の交換の際は、ホルダーをガイドに沿って、取り付ける場合と は逆方向に手操作して取出す。即ち、ホルダーを定着ローラの上流側且つクリー ニング部材の当接面を定着ローラの表面に押し付けるように操作して取出される 。従って、上記の如く溜止したトナーは、クリーニング部材によって払拭されそ のままクリーニング部材に付着して除去される。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を添付図面を参照しながら説明する。図１は本考案装 置の一実施例を示す部分切欠分解斜視図、図２は同縦断面図、図３はクリーニン グホルダーの着脱要領の説明図、図４はクリーニング部材の別の例を示す拡大縦 断面図である。

【００１０】 図に於いて、符号１は定着ローラ（加熱ローラ）であり、アルミニウム等の円 筒体表面にテフロン（商標名）コーティングされものが望ましく採用される。該 定着ローラ１は不図示の駆動機構により軸回転可能に支持され、その筒内にはハ ロゲンランプから成る加熱器１ａが長手方向に亘って同軸的に配設されている。 符号２は加圧ローラであり、金属芯をシリコンゴム等の耐熱性ゴム層で被覆した ものである。該加圧ローラ２は、定着器枠体１０の側枠に揺動自在に枢着された ブラケット２ａに回転自在に支持され、更に定着器枠体１０と該ブラケット２ａ 間に弾装されたスプリング２ｂにより、定着ローラ１に対し下側より常に弾接さ れている。符号３は、転写材が定着ローラ１に巻き付くのを防止するための分離 爪であり、また符号４は加熱定着作用を受けた転写材が像形成側にカールするの を防止するためのリブであり、該リブ４及び分離爪３は定着ローラ１の長手方向 に沿って適宜間隔毎に設けられている。

【００１１】 符号５は、耐熱性フエルトから成るクリーニングパッド（クリーニング部材） であり、シリコンオイルが含浸されている。該クリーニングパッド５はホルダー ６に装着され、該ホルダー６に支持されたクリーニングパッド５は上記定着器枠 体１０の上面開口部１０ａより挿入され、該枠体１０の両側枠に形成されたガイ ド１１，１１に沿って所定位置に定置される。即ち、ホルダー６の長手方向両端 面にはピン６ａ，６ａが突設され、一方上記ガイド１１，１１は図の如く枠体１ ０の両側枠に凹設されたレ型の凹溝であり、上記ピン６ａ，６ａをこの凹溝（ガ イド）１１，１１の垂直部分１１ａ，１１ａに挿入し、その後傾斜部分１１ｂ， １１ｂに沿って案内し、終端の当止部１１ｃ，１１ｃに定置させる。この定置状 態では、クリーニングパッド５の下面は定着ローラ１の表面に圧接状態で保持さ れる。符号７は定着ローラ１の過熱を防止するためのサーモスタットである。

【００１２】 上記装置における転写材の定着及びクリーニングパッドの交換要領について述 べる。不図示の電子写真プロセスにおいてトナー像が転写担持された転写材は、 定着ローラ１と加圧ローラ２との間に導入される。定着ローラ１の軸回転により 加圧ローラ２も追動回転し、上記転写材は両ローラ１，２間に繰り込まれる。定 着ローラ１は、加熱器１ａによりその内面から加熱され、両ローラ１，２間を通 過中の転写材上のトナー像はこの加熱作用と、加圧ローラ２による押圧作用を受 けて転写材上に定着される。トナー像が定着された転写材は分離爪３の作用を受 けて定着ローラ１に巻き付くことなく、またリブ４の作用を受けて定着トナー像 側にカールすることなく排出される。定着ローラ１の表面には転写材から移受し たトナーが付着するが、その下流側に圧接配置されたクリーニングパッド５によ り付着トナーが払拭される。斯く払拭除去されたトナーは、クリーニングパッド ５の上流側コーナー部或いは定着ローラ１の表面との小間隙部に溜止する。

【００１３】 クリーニングパッド５の交換に際しては、ホルダー６を上記取付けの場合と逆 操作して定着装置より取出す。即ち、ホルダー６の上記ピン６ａ，６ａを凹溝１ １，１１の傾斜部分１１ｂ，１１ｂを摺動させ、その後垂直部分１１ａ，１１ａ 内を上方に摺動させることによって、ホルダー６が枠体１０から離脱される。ピ ン６ａ，６ａを傾斜部分１１ｂ，１１ｂ内を摺動させる際、クリーニング部材パ ッド５の下面（当接面）は、定着ローラ１の表面に押し付けられ、しかも該ロー ラ１の上流側に強く摺擦されることになるから、上記溜止トナーはクリーニング パッド５に拭いとられるように付着し、垂直部分１１ａ，１１ａの案内作用によ りホルダー６を上方に取出す時には殆どの溜止トナーがクリーニングパッド５と 共に装置外に取出される。従って、定着ローラ１の表面には溜止トナーが殆ど残 留しなくなる。

【００１４】 図４はクリーニングパッド５の別の形態を示すものであり、定着ローラ１表面 に対する当接部が定着ローラの回転方向に沿って複数の凹凸５ａ…，５ｂ…に形 成され、且つ下流側に向って定着ローラ１表面に対する当接圧が大となるよう配 置されたものである。斯る形態のクリーニングパッド５の場合、定着ローラ１表 面に付着したトナーは各凸部５ｂ…によって掻き取られるように払拭され、除去 されたトナーは隣接する凹部５ａ…と定着ローラ１表面とで形成される空間部に 溜止される。このような空間部の存在により、実質的トナー溜止許容容積が大と なり、クリーニングパッド５の交換頻度が少なくなる。また、凸部５ｂ…の稜線 により払拭されるからトナー除去効率に優れ、しかも下流側程当接圧が大とされ ているから、定着ローラ１表面の付着トナーはほぼ完全に払拭除去される。そし て、上記ガイド１１，１１の形状効果と相まって、クリーニングパッド５の交換 の際、定着ローラ１表面へのトナーの残留がより少なくなる。

【００１５】

【考案の効果】

上記の如く、本考案によれば、クリーニング部材の交換の際、定着ローラ表面 に溜止トナーが残留することが殆どなく、改めて定着ローラを払拭するような煩 わしさがなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案装置の一実施例を示す部分切欠分解斜視
図である。

【図２】同縦断面図である。

【図３】クリーニングホルダーの着脱要領の説明図であ
る。

【図４】クリーニング部材の別の例を示す拡大縦断面図
である。

【図５】従来の定着器に於ける図４と同様図である。

【符号の説明】

１．定着ローラ ２．加圧ローラ ５．クリーニングパッド（クリーニング部材） ６．ホルダー 6a．ピン 10. 枠体 11. ガイド

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 定着ローラと、該定着ローラに圧接する
   加圧ローラと、ホルダーに保持され定着ローラ表面に当
   接配置されたクリーニング部材と、上記各部材を所定位
   置に支持する枠体とより成り、上記クリーニングホルダ
   ーは枠体に形成されたガイドに沿って着脱自在であり、
   該ガイドはホルダーを枠体から離脱する際クリーニング
   部材の当接面を定着ローラの表面に押しつけながら摺擦
   するよう形成されていることを特徴とする定着装置。