JP4241023B2 - オイル塗布装置、定着装置および画像形成装置 - Google Patents
オイル塗布装置、定着装置および画像形成装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オイル塗布装置に関し、より詳しくは例えば電子写真方式を利用した画像形成装置の定着装置に用いられるオイル塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置は、例えばドラム状に構成された感光体を一様に帯電した後、この感光体を画像情報に基づいて制御された光で露光して感光体上に静電潜像を形成する。そして、この静電潜像をトナーで可視像とし、さらにこの可視像を記録紙に転写し、これを定着装置によって定着して画像形成している。
【0003】
かかる画像形成装置に用いられる定着装置としてベルトニップ方式の定着装置が知られている。かかるベルトニップ方式の定着装置は、図19に示したように、内部に加熱源202が設けられた定着ロール201を回転駆動するように配設し、複数の支持ロール203、204、205によって張架されたエンドレスベルト206をそのベルト外周面の一部が定着ロール201に圧接されるように配設し、エンドレスベルト206の内周面に当接してそのベルト部分を定着ロール201に向けて押圧する圧力付与部材207を固定配設して構成されている。エンドレスベルト206は、支持ロール203および204による支持により定着ロール201に接触していると同時に、圧力付与部材207により定着ロール201に圧接されている。そして、定着ロール201とエンドレスベルト206との接触する領域が、未定着トナー像208を担持した記録紙209が挟み込まれて通過するニップ(ベルトニップ)となる。なお、定着ロール201には定着ロール201の表面に離型剤を塗布する離型剤塗布部材210が設けられている。
【0004】
この定着装置による定着は、定着ロール201を加熱して回転させるとともに、この定着ロール201に圧設されるエンドレスベルト206を定着ロール201の回転に追従させて各支持ロール203〜205に架け渡した状態で回転させ、かかる状態にある定着ロール201とエンドレスベルト206とによって形成されるニップ内に未定着トナー像208が担持された記録紙209を搬入させることにより行われる。すなわち、記録紙209がニップ内を通過することによって、未定着のトナーが加熱および加圧されてその記録紙209上に定着される。
【0005】
ここで、従来技術として、ベルトニップ方式を用いた定着装置に関する技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−262903号公報(第4-5頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ベルトニップ方式の定着装置では、固定配設される圧力付与部材によりエンドレスベルトを定着ロールに押圧するように構成されるため、その圧力付与部材の押圧面が回転するエンドレスベルトの内周面と摺擦することになる。そのため、圧力付与部材のエンドレスベルトとの摺擦面をガラス繊維等からなる低摩擦部材を被覆した構成が採用される。この低摩擦部材はエンドレスベルトの内周面と摺擦して次第に摩耗し、その摩耗粉がエンドレスベルトや支持ロールに付着するため、圧力付与部材とエンドレスベルトとの間の摺擦抵抗が徐々に増加し、エンドレスベルトのスムーズな回転が損なわれて、定着画像に乱れを生じる。そのため、エンドレスベルトと低摩擦部材との摺擦面に潤滑剤としてシリコーンオイルを適量だけ塗布している。しかしながら、オイルの塗布量にむらが生じると、エンドレスベルトの片寄りが生じたり、摩耗粉の発生を有効に防止することができないという技術的課題がみられた。
【0008】
なお、上記の特許文献1に記載された技術では、圧力付与部材とエンドレスベルトとの間の摺動を長期に亘り円滑に行うために、オイルを安定して均一に塗布するための有効な技術は開示されていない。
【0009】
そこで本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたものであり、その目的とするところは、長期に亘りオイルを安定して均一に塗布することができるオイル塗布装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる目的のもと、本発明のオイル塗布装置は、オイルを塗布するオイル塗布部とオイルを貯蔵するオイル貯蔵部とから構成され、オイル塗布部とオイル貯蔵部とは一体のオイル含浸材で形成されるとともに、オイル貯蔵部の外表面にオイル阻止層が形成されている。これにより、長期に亘りオイルを安定して均一に塗布することができる。
【0011】
すなわち、本発明のオイル塗布装置は、定着装置に用いられるオイル塗布装置であって、シリコーンオイルを含浸することが可能なオイル含浸材で形成されたシリコーンオイルを塗布するオイル塗布部と、前記オイル塗布部を形成する前記オイル含浸材と一体のオイル含浸材で形成されるとともに、シリコーンオイルの漏洩を阻止するオイル阻止層が外表面に形成された、シリコーンオイルを貯蔵するオイル貯蔵部とを備え、前記オイル貯蔵部は、内側がオイル含浸材で構成され、外側が前記オイル阻止層で構成された二重構造で、断面がU字形状に曲げられ、さらに当該オイル貯蔵部内側のオイル含浸材はU字形状の開口部が重ね合わされて筒状の貯蔵部を形成し、前記オイル塗布部は、前記オイル貯蔵部のオイル含浸材が伸延されて構成されていることを特徴としている。ここで、オイル貯蔵部は、オイル阻止層が樹脂またはゴムからなり、オイル含浸材の外表面部または表層部を被覆するように形成されたことを特徴とすることができる。また、オイル貯蔵部は、内部に型崩れ防止部材が配設されたことを特徴とすることができる。特に、型崩れ防止部材は、骨組みのみからなる構造体で形成されたことを特徴とすることができる。
【0012】
さらに、オイル貯蔵部は、細孔が設けられたことを特徴とすることができる。また、オイル塗布部は、付勢部材が配設されたことを特徴とすることができる。また、オイル塗布部は、オイル塗布量規制部材が配設されたことを特徴とすることができる。さらに、オイル塗布部は、円筒形状に形成されるとともに内部に支持部材が配設されたことを特徴とすることができる。また、オイル貯蔵部は、残量検知部材が配設されたことを特徴とすることができる。
【0013】
また、本発明を定着装置として捉え、回転可能な定着ロールと、定着ロールに当接して配置された移動可能なエンドレスベルトと、エンドレスベルトを内周面側から定着ロールに圧接させる圧力付与手段と、エンドレスベルトの内周面に、シリコーンオイルを含浸することが可能なオイル含浸材で形成されたシリコーンオイルを塗布するオイル塗布部と、当該オイル塗布部を形成する当該オイル含浸材と一体のオイル含浸材で形成されるとともに、シリコーンオイルの漏洩を阻止するオイル阻止層が外表面に形成された、シリコーンオイルを貯蔵するオイル貯蔵部とを備え、当該オイル貯蔵部は、内側がオイル含浸材で構成され、外側が当該オイル阻止層で構成された二重構造で、断面がU字形状に曲げられ、さらに当該オイル貯蔵部内側のオイル含浸材はU字形状の開口部が重ね合わされて筒状の貯蔵部を形成し、当該オイル塗布部は、当該オイル貯蔵部のオイル含浸材が伸延されて構成されているオイル塗布手段とを備えたことを特徴としている。さらに、オイル塗布手段は、エンドレスベルトに対し接離可能に構成されたことを特徴とすることができる。また、オイル塗布手段の下方に、オイル受け手段をさらに備えたことを特徴とすることができる。また、オイル塗布手段は、エンドレスベルトの幅よりも長く形成されたことを特徴とすることができる。
【0014】
さらに、本発明を定着装置として捉え、回転可能な定着ロールと、定着ロールに圧設して配置された回転可能な加圧ロールと、定着ロールの表面に、シリコーンオイルを含浸することが可能なオイル含浸材で形成されたシリコーンオイルを塗布するオイル塗布部と、当該オイル塗布部を形成する当該オイル含浸材と一体のオイル含浸材で形成されるとともに、シリコーンオイルの漏洩を阻止するオイル阻止層が外表面に形成された、シリコーンオイルを貯蔵するオイル貯蔵部とを備え、当該オイル貯蔵部は、内側がオイル含浸材で構成され、外側が当該オイル阻止層で構成された二重構造で、断面がU字形状に曲げられ、さらに当該オイル貯蔵部内側のオイル含浸材はU字形状の開口部が重ね合わされて筒状の貯蔵部を形成し、当該オイル塗布部は、前記オイル貯蔵部のオイル含浸材が伸延されて構成されているオイル塗布手段とを備えたことを特徴としている。また、オイル塗布手段は、オイル塗布部が前記オイル貯蔵部よりも下方に配置されたことを特徴とすることができる。
【0015】
また、本発明を画像形成装置として捉え、回転可能な定着ロールと、定着ロールに当接して配置された移動可能なエンドレスベルトと、エンドレスベルトを内周面側から定着ロールに圧接させる圧力付与手段と、エンドレスベルトの内周面に、シリコーンオイルを含浸することが可能なオイル含浸材で形成されたシリコーンオイルを塗布するオイル塗布部と、当該オイル塗布部を形成する当該オイル含浸材と一体のオイル含浸材で形成されるとともに、シリコーンオイルの漏洩を阻止するオイル阻止層が外表面に形成された、シリコーンオイルを貯蔵するオイル貯蔵部とを備え、当該オイル貯蔵部は、内側がオイル含浸材で構成され、外側が当該オイル阻止層で構成された二重構造で、断面がU字形状に曲げられ、さらに当該オイル貯蔵部内側のオイル含浸材はU字形状の開口部が重ね合わされて筒状の貯蔵部を形成し、当該オイル塗布部は、前記オイル貯蔵部のオイル含浸材が伸延されて構成されているオイル塗布手段とを備えたことを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明について詳細に説明する。
◎ 実施の形態1
図1に示すものは、本実施の形態におけるオイル塗布装置を適用した定着装置を説明する図である。この定着装置1は、加熱源を内蔵した定着ロール10、3つの支持ロール20、21、22に張架され定着ロール10に圧接されるエンドレスベルト30、エンドレスベルト30の所定の範囲を定着ロール10に向けてベルト内周面側から当接して押圧する圧力付与部材40、エンドレスベルト30の内周面に接触してオイルを塗布するオイル塗布装置50を備えている。
【0017】
定着ロール10は、アルミニウム等の熱伝導率の高い金属で形成された円筒状の芯金11上に、弾性材料で構成される弾性体層12と、耐熱性に優れた弾性材料で構成される表面層13とを積層したロール構造で構成される。芯金11の円筒内部には、加熱源としてのハロゲンランプ14が配設されている。また、定着ロール10の表面には、定着ロール10の表面温度を計測する温度センサ15が配設されている。
定着ロール10は、図示しない支持機構により回転自在に支持され、図示しない駆動装置によって図中の矢印方向に所定の速度で回転する。また、温度センサ15の計測信号により、図示しない温度制御部でハロゲンランプ14が制御されて、定着ロール10の表面温度が所定の温度に維持される。
【0018】
また、定着ロール10の周囲には離型剤供給装置17が配設されている。この離型剤供給装置17は、定着ロール10の表面に離型剤を一定量供給し、記録紙35に未定着のトナー像を定着する際に、トナーの一部が定着ロール10にオフセットされるのを防止する。
さらに、定着ロール10の周囲にはウエブ方式のクリーニング装置18が配置されている。クリーニング装置18は、不織布等からなるウエブ部材を定着ロール10の表面に接触させながら所定量ずつ移動させることにより定着ロール10の表面に付着するトナーや紙粉等を除去する。これにより定着ロール10表面を常に清浄な状態に保っている。
【0019】
エンドレスベルト30は、ポリイミドフィルム等の樹脂フィルムにより形成される。そして回転自在に支持されている3つの支持ロール20、21、22に張架された状態で設置されている。
支持ロール20は、定着ロール10の最下点よりも回転方向下流側に位置し、図示しない加圧機構により定着ロール10に圧接された状態で回転自在に配設されている。また、支持ロール21は、定着ロール10の最下点から水平方向上流側に位置し、回転自在に配設されている。さらに、支持ロール22は、一端が固定された軸受けに支持され、他端が変位駆動機構により水平方向に移動可能な軸受けによって支持されている。そして支持ロール22は、エンドレスベルト30の蛇行走行を検出する図示しないセンサからの検知信号に基づいて動作する駆動制御部により変位駆動機構が制御されて、エンドレスベルト30の蛇行を抑止する方向に所定量だけ移動するように構成されている。
【0020】
このように、エンドレスベルト30は3つの支持ロール20、21、22に所定の張力を加えられながら張架されている。特に、2つの支持ロール20、21により、エンドレスベルト30の外周面が定着ロール10の表面に所定量だけ巻きついた状態で圧接するように支持されている。これによって、未定着トナー像を担持した記録紙35が定着ロール10との間に挟持されるニップNが形成される。また、支持ロール22により、支持ロール20と支持ロール21から定着ロール10とは反対側に位置するエンドレスベルト30の部分が支持されるとともに、エンドレスベルト30の蛇行が抑止される。
【0021】
また、支持ロール21の上流側には未定着トナー像を担持する記録紙35をニップNに送り込むように誘導する入口ガイド28が配設されている。さらに、支持ロール20の下流側にはニップNを通過して定着ロール10から剥離される記録紙35を排出させるように誘導する排紙ガイド29が配設されている。
【0022】
圧力付与部材40は、図2に示すように、共にステンレス等で形成される上面が平滑な支持プレート41と支持プレート受け42との分割構造からなる支持体、支持体の支持プレート41の上面に取り付けられるシリコーンゴム(ゴム硬度23°)からなる弾性層43、ポリテトラフルオロエチレンを含浸させたガラス繊維シート(中興化成製:FGF−400−4)からなる低摩擦層44で構成されている。
【0023】
支持プレート41は断面T字形状からなり、その下面に定着ロール10の軸方向に沿った凸状部41aが形成されている。支持プレート受け42は、その上面に支持プレート41の下面の凸状部41aが嵌合される凹溝42aが形成されるとともに、その下面の両端部を僅かに除く部分に張出部42bが形成されている。弾性層43は、その上面が定着ロール10の表面に沿うような曲面形状に形成されるとともに、支持ロール20と定着ロール10との当接部近傍まで延びるような形状に形成されている。これにより、エンドレスベルト30がニップNを形成する範囲内では定着ロール10の表面に沿って確実に密着させることができるように構成されている。低摩擦層44は、支持プレート41と支持プレート受け42と弾性層43とを一体化したものの周囲全体を1周するように巻き付けた状態で取り付けられている。
【0024】
また、圧力付与部材40は、弾性層43が取り付けられた支持プレート41を支持プレート受け42に嵌合させ、ネジ等により一体化させて加圧フレーム45に着脱自在に取り付けられている。そして加圧フレーム45は一端が定着装置1本体の図示しない支軸に軸孔45bを介して揺動自在に取り付けられるとともに、加圧フレーム45の下部側がコイルスプリング46により定着ロール10に向けて所定の圧力で付勢されるようになっている。
【0025】
ここで、定着装置1の動作について説明する。まず、図示しない画像形成装置からの画像形成動作の開始信号を受けて、定着ロール10の表面がハロゲンランプ14の加熱により所定の設定温度となり、定着ロール10が矢印方向に回転を始める。これと同期してエンドレスベルト30が3つの支持ロール20、21、22に張架された状態で定着ロール10に従動して矢印方向に回転し始める。
【0026】
その際、エンドレスベルト30は、支持ロール20、21による支持と圧力付与部材40による押圧とにより、定着ロール10との間にニップNを形成した状態で回転する。また、そのエンドレスベルト30の内周面には、圧力付与部材40のベルト回転方向上流側において後に詳述するオイル塗布装置50により潤滑剤としてのオイルが塗布される。これにより、エンドレスベルト30と圧力付与部材40との間の摺擦抵抗が低減される。
【0027】
そして、トナー像が担持された記録紙35がニップNに搬送されて通過することにより、そのトナー像を構成するトナーが加熱加圧されて記録紙35上に定着される。定着処理後の記録紙35は、支持ロール20による押圧により弾性変形する定着ロール10の弾性体層12の領域を通過した後に、剥離装置を使用しなくとも定着ロール10の表面から自然に剥離され、排紙ガイド29へ排出される。
【0028】
次に、オイル塗布装置50について説明する。図3はオイル塗布装置50を説明する断面図である。図3に示すように、オイル塗布装置50は、オイルが含浸され、エンドレスベルト30の内周面に当接するオイル塗布部51、潤滑剤としてのジメチルシリコーンオイル等のオイルを貯蔵するオイル貯蔵部52、金属や合成樹脂等で形成され、オイル塗布装置50を支持する支持部材53で構成されている。
そしてオイル塗布部51とオイル貯蔵部52とはオイルを含浸する一体の含浸材62により構成され、オイル貯蔵部52の外表面部にオイルを浸潤させないオイル阻止膜61が形成されてオイルの漏洩を阻止するように構成されている。すなわち、オイル貯蔵部52は内側が含浸材62で構成され、外側がオイル阻止膜61で構成された二重構造を有しており、さらにオイル貯蔵部52内側の含浸材62はそのまま伸延されてオイル塗布部51を形成している。
【0029】
含浸材62としては、厚さ1〜5mm程度のフェルト(信越化学(株)製:ノーメックスKF96)を使用することができるが、これに限定されるものではなく、オイルを含浸することが可能な柔軟な部材であれば如何なるものであっても使用することができる。また、オイル阻止膜61としては、樹脂またはシリコンゴム等のゴムを使用することができるが、オイル阻止膜61は含浸材62の外表面部に形成され、含浸材62の内部までは浸潤させて形成されていない。
【0030】
ここで、オイル塗布装置50の製造方法を説明する。図4はオイル塗布装置50の製造方法を説明する図である。図4(a)は含浸材62にオイル阻止膜61を塗布した状態を示し、図4(b)はオイル塗布装置50を形成する様子を示している。図4(a)(1)に示すように、まずオイル塗布部51を形成する含浸材62の両側の所定領域を残して含浸材62の外表面部にゴムを塗布してオイル阻止膜61を形成する。このオイル阻止膜61を塗布した領域がオイル貯蔵部52を形成する。また図4(a)(2)に示すように、含浸材62の表層部にゴムを浸潤させてオイル阻止膜61を形成してもよい。さらに図4(a)(3)に示すように、含浸材62の表層にゴムを浸潤させるとともに、その外表面部に重ねてゴムを塗布してオイル阻止膜61を形成してもよい。なお、ゴムを浸潤させる含浸材62の表層部は含浸材62の表面近傍を意味し、含浸材62の内部までは浸潤させない。
【0031】
このようにオイル阻止膜61が形成された含浸材62は、図4(b)に示すように、オイル阻止膜61を外側に向けてオイル貯蔵部52を形成するように含浸材62をU字形状に曲げる。その後、含浸材62の端部同士を重ね合わせるように図示しない支持部材53で固定してオイル塗布装置50が形成される。ここで、オイル塗布装置50の長手方向の両端部は接着剤等で固定される。
なお、図4(c)に示すように、含浸材62の全面にゴムを塗布してオイル阻止膜61を形成してもよい。ここで、図4(c)(1)は含浸材62の外表面部にゴムを塗布してオイル阻止膜61を形成する場合を示し、図4(c)(2)は含浸材62の表層部にゴムを浸潤させてオイル阻止膜61を形成した場合を示し、図4(c)(3)は含浸材62の表層部にゴムを浸潤させるとともに、その外表面部に重ねてゴムを塗布してオイル阻止膜61を形成した場合を示している。さらに、図5に示したように、まず含浸材62をU字形状に曲げるとともに長手方向の両端部62aを接着剤で固定した後、ゴムの溶融液にディッピングする(図5(a))。これにより、含浸材62にオイル阻止膜61を形成してもよい(図5(b))。
【0032】
なお、オイル塗布装置50の長手方向は、被塗布面であるエンドレスベルト30の幅よりも長く形成されている。これにより、エンドレスベルト30が多少の蛇行を生じてもエンドレスベルト30に未塗布部が発生することはない。
【0033】
次に、オイル塗布装置50の他の実施の形態を説明する。
図6に示すものは、オイル貯蔵部52内部に型崩れ防止部材54を配設した構成である。これによって、オイル貯蔵部52が潰れるのを防止し、オイル貯蔵部52の容量が減少するのを防ぐことができる。なお、型崩れ防止部材54は、オイル貯蔵部52を内部から支えるとともにオイル収納量に影響を与えないように骨組みのみからなる粗い密度の構造体で構成されている。
図7に示すものは、オイル貯蔵部52に空気の流出入およびオイルの注入を行う細孔55を設けた構成である。これによって、オイル貯蔵部52内の気圧が一定となるのでオイル塗布部51へのオイルの供給が円滑になると同時に、オイルを補給できるのでオイル塗布装置50をさらに長期に亘って使用することが可能となる。
【0034】
図8に示すものは、オイル塗布部51に板バネ等の付勢部材56を配設した構成である。図8(a)には、付勢部材56をオイル塗布部51の背後に配設した場合を示し、図8(b)には、付勢部材56をオイル塗布部51の中に配設した場合を示している。これにより、エンドレスベルト30への押し当て圧を強くし、オイル塗布の安定化を図ることができる。
図9に示すものは、オイル塗布部51からエンドレスベルト30にオイルが微少量だけ滲み出すようにオイル塗布量規制部材57を配設した構成である。図9(a)には、オイル塗布部51の表面を覆うようにオイル塗布量規制部材57を配設した場合を示し、図9(b)には、オイル塗布量規制部材57がオイル塗布部51とエンドレスベルト30との間に挟み込まれるように配設した場合を示している。これにより、エンドレスベルト30へはオイルが微少量だけ滲み出すので、オイル供給量を調整することが可能となる。
【0035】
図10に示すものは、全面にゴムを塗布してオイル阻止膜61が形成された含浸材62を用いたオイル塗布装置50である。図10(a)は、オイル塗布部51においてオイル阻止膜61が内側を向くように折り曲げて、含浸材62を露出させるように構成したものである。また図10(b)は、オイル塗布部51において含浸材62の段差を設けて重ね合わせ、含浸材62を露出させるように構成したものである。
【0036】
図11に示すものは、オイル塗布部51が棒状の支持体59を包むように円筒形状に構成されたオイル塗布装置50である。図11(a)は、全面にゴムを塗布してオイル阻止膜61が形成された含浸材62を用いて構成したものである。また図10(b)は、オイル貯蔵部52のみにオイル阻止膜61が形成された含浸材62を用いて構成したものである。これにより、エンドレスベルト30への押し当て圧を均一とし、オイル塗布の安定化を図ることができる。さらに、支持体59によって、オイル塗布装置50を定着装置1に支持することが可能である。
【0037】
図12に示すものは、オイル貯蔵部52にオイル残量検知部材58を配設した構成である。図12(a)には、オイル貯蔵部52の端部に透明な材質で形成された円筒体で構成されたオイル残量検知部材58を配設した場合を示している。これにより、オイル貯蔵部52内部のオイル残量を外部から確認することが可能である。また図12(b)には、透明な円筒体を鉛直方向に屈曲させ、上面に開口58aを設けたオイル残量検知部材58を配設した場合を示している。なお、開口58aは使用時には蓋58bにより密封される。これにより、オイル残量の確認とともに、開口58aからオイルの補充も可能となる。さらに、図12(c)に示したように、透明な円筒体58cをオイル貯蔵部52の長手方向全体に伸延させ、円筒体58cの底部に一定間隔で複数の穴58dを設けた構成とすることもできる。これにより、同時にオイル貯蔵部52が潰れるのを防止することも可能である。
【0038】
ここで、オイル塗布装置50はエンドレスベルト30に対して接離可能に構成することができる。図13は、オイル塗布装置50をエンドレスベルト30に対して接離を行う接離装置70を説明する図である。図13に示すように、接離装置70は、オイル塗布装置50を保持する保持部材71と、保持部材71に対して一端が保持部材71の支軸72に軸孔を介して揺動可能に取り付けられたアーム73とを備えている。アーム73は、図13(a)に示すように、図示しない駆動装置によってオイル塗布装置50をエンドレスベルト30に向けて所定の圧力で付勢するように当接させる動作と、図13(b)に示すように、オイル塗布装置50をエンドレスベルト30から離脱させる動作とを適宜行う。このような構成により、エンドレスベルト30へのオイル塗布を制御したり、オイル塗布装置50の定着装置1からの着脱が容易となる。
【0039】
また、図14に示したように、オイル塗布装置50とエンドレスベルト30との間に、オイル塗布規制部材80を配設し、オイル塗布装置50がオイル塗布規制部材80を介してエンドレスベルト30に接離可能に構成することも可能である。図14(a)に示すように、オイル塗布装置50がエンドレスベルト30から離脱された状態から、図14(b)に示すように、接離装置70によってオイル塗布装置50をエンドレスベルト30に向けて所定の圧力で付勢するように当接させる場合に、オイル塗布装置50はエンドレスベルト30に対しオイル塗布規制部材80を介して接触する。これにより、エンドレスベルト30に対しオイルの塗布量を調整できるとともに、オイル塗布規制部材80はオイル塗布部51の汚れを防止するフィルターとしての効果を有するため、オイル塗布装置50を長期に亘って使用することが可能となる。
【0040】
さらに、図15に示したように、オイル塗布装置50の下方にオイル受け部材31を設けるとともに、オイル受け部材31の内部にスポンジ状に形成されたオイル吸収部材32を配置することができる。これにより、オイル塗布装置50からエンドレスベルト30に余剰にオイルが塗布された場合に、エンドレスベルト30の余剰なオイルをオイル塗布部51が掻き取り、オイル塗布装置50の下方に漏れ落ちるのを取り受けることができるので、定着装置1を汚すことを防止できる。また、オイル受け部材31ではオイルがオイル吸収部材32で保持されるので、オイルがオイル受け部材31から零れ出ることはない。
【0041】
次に、本実施の形態のオイル塗布装置50を配設した場合のエンドレスベルト30を駆動するモータの電流値増加量の時間変化を図16に示す。図16においては、モータの電流値が増加する程、エンドレスベルト30へのオイル塗布が不十分でエンドレスベルト30と圧力付与部材40との摺擦負荷が増加することを意味している。図16に示すように、本実施の形態のオイル塗布装置50を用いることによって、オイルを含浸させた含浸材のみで構成された従来のオイル塗布装置に比べ、エンドレスベルト30の摺擦負荷を格段に低い値に維持することが可能となった。
【0042】
このように、本実施の形態における定着装置1では、オイル塗布装置50にはオイル貯蔵部52が設けられることでオイルを充分な量だけ貯蔵することができるので、長期に亘りオイル塗布部51にオイルを供給することができ、ランニングコストの低減が可能である。さらに、オイル貯蔵部52にオイルを満タンに充填してもオイル漏れが発生することはない。また、オイル貯蔵部52の内壁を構成する含浸材62がオイル塗布部51と連続して構成され、毛細管現象によってオイル貯蔵部52の内壁全面からオイルを吸い上げるように構成しているので、オイル量に影響されずオイル塗布部51に対しオイルを安定的に供給することができる。このため、長時間の停止状態が続いてもオイル垂れを起こさず、またオイル塗布装置50の傾きが生じても一定量のオイルを供給できる。
したがって、エンドレスベルト30に対し長期に亘りオイルを安定して均一に塗布することができるので、エンドレスベルト30の片寄りが生じたり、摩耗粉の発生を有効に防止することができる。
さらに、オイル塗布装置50は含浸材62の一部または全面にオイル阻止膜61を塗布しただけの簡単な構成であるため、小型化が容易で、交換も簡単に行え、かつ安価に製造することも可能である。
【0043】
◎ 実施の形態2
実施の形態1では、加熱源を内蔵した定着ロール10に圧接されるエンドレスベルト30の内周面に接触して潤滑剤としてのオイルを塗布するオイル塗布装置50を備えた定着装置1について説明した。実施の形態2では、加熱源を内蔵した定着ロール10と加圧ロール90とが圧接されて構成され、定着ロール10に接触して離型剤としてのオイルを塗布するオイル塗布装置50を備えた定着装置2について説明する。尚、実施の形態1と同様な構成については同様な符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
【0044】
図17に示すものは、本実施の形態における定着装置2を説明する図である。この定着装置2は、加熱源を内蔵した定着ロール10、定着ロール10と平行に圧接されて配置される加圧ロール90、定着ロール10の外表面に接触して離型剤としてのオイルを塗布するオイル塗布装置50を備えている。
【0045】
定着ロール10は、アルミニウム等の熱伝導率の高い金属で形成された円筒状の芯金11上に、弾性材料で構成される弾性体層12と、耐熱性に優れた弾性材料で構成される表面層13とを積層したロール構造で構成される。芯金11の円筒内部には、加熱源としてのハロゲンランプ14が配設されている。加圧ロール90も定着ロール10と同様に構成されている。回転駆動される定着ロール10とこれに従動回転する加圧ロール90とは、圧接部において一定幅のニップ部を形成している。そして未定着トナー像を有する記録紙35はニップ部を通過することで、未定着トナー像が加熱および加圧されて記録紙35上に定着される。
【0046】
オイル塗布装置50は、実施の形態1と同様の構造を有しているが、オイル塗布部51はオイル貯蔵部52よりも下部に位置するように構成されている。本実施の形態における定着装置2では、オイル塗布面である定着ロール10の下側は、加圧ロール90が配置されていてオイル塗布装置50を配置するスペースの余裕が無い。かかる場合には、定着ロール10の上部からオイルを塗布するような本実施の形態のオイル塗布装置50が有用である。
このように、オイル塗布装置50は、定着ロール10と加圧ロール90とで構成される定着装置2に対して離型剤としてのオイルを塗布することも可能である。この場合も実施の形態1と同様に、長期に亘りオイルを安定して均一に塗布することができるので、定着ロール10へのトナーのオフセットを有効に防止することができる。
【0047】
◎ 実施の形態3
次に、本実施の形態では実施の形態1における定着装置1を適用したカラー画像形成装置を示す。尚、実施の形態1と同様な構成については同様な符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
図18は本実施の形態におけるカラー画像形成装置を示している。カラー画像形成装置100は、4個の感光体ドラム101A、101B、101C、101Dを中間転写ベルト107の周囲に配置して構成されている。それぞれの感光体ドラム101A、101B、101C、101D、例えば感光体ドラム101Aの周囲には感光体ドラム101A上を一様に帯電する帯電器102A、画像情報に基づいて制御された光を露光するLEDプリントヘッド(LPH)103A、感光体ドラム101A上に形成された潜像を現像する現像器120A、トナー像を中間転写ベルト107に転写する1次転写ロール112A、感光体ドラム101A上から転写残トナーを除去するクリーナ105A、感光体ドラム101A上の残余の電荷を除去する除電器106Aを備えている。さらに、中間転写ベルト107上に転写されたトナー像を記録紙35に転写する2次転写ロール113、記録紙35を搬送する用紙搬送ベルト110、そして記録紙35上のトナー像を定着する定着装置1を備えている。なお、感光体ドラム101B、101C、101Dの周囲も同様に構成されている。
【0048】
帯電器102Aは、導電性ゴムまたは導電性スポンジと導電性ゴムとを積層して構成された帯電ロールで形成され、電源(図示せず)に接続されて電圧が供給されている。そして感光体ドラム101Aの表面を一定電圧で一様に帯電する。LPH103Aは、図示しないホストコンピュータからの画像データに基づき制御された光を照射し、感光体ドラム101A上に潜像を形成する。
【0049】
現像器120Aは、トナーと磁性粒子であるキャリアとを混合させた現像剤を現像剤担持体上に担持させながら感光体ドラム101Aに搬送し、感光体ドラム101A上に形成された潜像をイエロー(Y)のトナーで現像し、トナー像を形成する。また、現像器120B、120C、120Dにはそれぞれマゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナーを用いた現像剤が備えられ、それぞれ静電潜像を現像して、M、C、Kのトナー像を形成する。
【0050】
1次転写ロール112Aは、導電性ゴムまたは導電性スポンジと導電性ゴムとを積層して構成され、電源(図示せず)に接続されて電圧が供給されている。そして中間転写ベルト107上にトナー像を転写する。クリーナ105Aは、クリーニングブレードとクリーナハウジングで構成される。クリーニングブレードは感光体ドラム101Aの回転方向とはカウンター方向に当接され、転写の際に感光体ドラム101A上に残った転写残トナーを掻き取り、クリーナハウジングに貯蔵する。
【0051】
除電器106Aは、導電性ゴムまたは導電性スポンジと導電性ゴムとを積層して構成され、電源(図示せず)に接続されて電圧が供給されている。そして感光体ドラム101A上に残っている電荷を除去し、感光体ドラム101A上の表面電位をほぼ0Vに均一化する。また、中間転写ベルト107はポリイミドなどの可撓性のフィルムで構成され、感光体ドラム101A〜101Dと1次転写ロール112A〜112Dとで狭持されながら移動する。そしてそれぞれの感光体ドラム101A〜101D上に形成されたY、M、C、Kのトナー像がそれぞれ1次転写ロール112A〜112Dによってレジセンサ108で位置合わせをしながら中間転写ベルト107上に転写されて合成される。
【0052】
中間転写ベルト107に転写して合成されたカラートナー像は、2次転写ロール113によって記録紙35に一括して転写する。そして記録紙35は用紙搬送ベルト110で定着装置1に運ばれる。なお、中間転写ベルト107に転写残として残ったトナーはクリーナ114で除去される。
【0053】
定着装置1は、カラー画像形成装置100からの画像形成動作の開始信号を受けると定着ロール10の表面がハロゲンランプ14の加熱により所定の設定温度となり、定着ロール10が矢印方向に回転し始める。これと同期してエンドレスベルト30が3つの支持ロール20、21、22に張架された状態で定着ロール10に従動して矢印方向に回転し始める。一方、各感光体ドラム101A〜101Dで形成されたカラートナー像が記録紙35上に転写され合成される。そしてその記録紙35が定着装置1に搬送される。
【0054】
その際、エンドレスベルト30は、支持ロール20、21による支持と圧力付与部材40による押圧とにより、定着ロール10との間にニップNを形成した状態で回転する。そして、トナー像が担持された記録紙35がニップNに搬送されて通過することにより、そのカラートナー像が加熱加圧されて記録紙35上に定着され、カラー画像が形成される。
【0055】
ここで、エンドレスベルト30の内周面には、圧力付与部材40のベルト回転方向上流側においてオイル塗布装置50により潤滑剤としてのオイルが塗布される。これにより、エンドレスベルト30と圧力付与部材40との間の摺擦抵抗が低減される。特に本実施の形態におけるオイル塗布装置50では、長期に亘りオイルを安定して均一に塗布することができるので、エンドレスベルト30の片寄りが生じたり、摩耗粉の発生を有効に防止することができるので、定着画像に乱れが生じることはない。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、長期に亘りオイルを安定して均一に塗布することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における定着装置を説明する図である。
【図2】圧力付与部材を説明する断面図である。
【図3】オイル塗布装置を説明する断面図である。
【図4】オイル塗布装置の製造方法を説明する図である。
【図5】オイル塗布装置の製造方法を説明する図である。
【図6】オイル貯蔵部内部に型崩れ防止部材を配設した構成を説明する図である。
【図7】オイル貯蔵部に細孔を設けた構成を説明する図である。
【図8】オイル塗布部に付勢部材を配設した構成を説明する図である。
【図9】オイル塗布部にオイル塗布量規制部材を配設した構成を説明する図である。
【図10】全面にオイル阻止膜が形成された含浸材を用いたオイル塗布装置を説明する図である。
【図11】オイル塗布部を円筒形状にした構成を説明する図である。
【図12】オイル貯蔵部にオイル残量検知部材を配設した構成を説明する図である。
【図13】接離装置を設けたオイル塗布装置を説明する図である。
【図14】オイル塗布規制部材を介して接離可能なオイル塗布装置を説明する図である。
【図15】本実施の形態における定着装置を説明する図である。
【図16】ベルト摺動負荷の経時変化量を示す図である。
【図17】本実施の形態における定着装置を説明する図である。
【図18】本実施の形態におけるカラー画像形成装置を説明する図である。
【図19】従来の定着装置を説明する図である。
【符号の説明】
10…定着ロール、20,21,22…支持ロール、30…エンドレスベルト、40…圧力付与部材、50…オイル塗布装置、51…オイル塗布部、52…オイル貯蔵部、53…支持部材、54…型崩れ防止部材、55…細孔、56…付勢部材、57…オイル塗布量規制部材、58…オイル残量検知部材、59…支持体、61…オイル阻止膜、62…含浸材、70…接離装置、71…保持部材、72…支軸、73…アーム、80…オイル塗布規制部材、90…加圧ロール
Claims (15)
- 定着装置に用いられるオイル塗布装置であって、
シリコーンオイルを含浸することが可能なオイル含浸材で形成されたシリコーンオイルを塗布するオイル塗布部と、
前記オイル塗布部を形成する前記オイル含浸材と一体のオイル含浸材で形成されるとともに、シリコーンオイルの漏洩を阻止するオイル阻止層が外表面に形成された、シリコーンオイルを貯蔵するオイル貯蔵部と
を備え、
前記オイル貯蔵部は、内側がオイル含浸材で構成され、外側が前記オイル阻止層で構成された二重構造で、断面がU字形状に曲げられ、さらに当該オイル貯蔵部内側のオイル含浸材はU字形状の開口部が重ね合わされて筒状の貯蔵部を形成し、
前記オイル塗布部は、前記オイル貯蔵部のオイル含浸材が伸延されて構成されている
ことを特徴とするオイル塗布装置。 - 前記オイル貯蔵部は、前記オイル阻止層が樹脂またはゴムからなり、前記オイル含浸材の外表面部または表層部を被覆するように形成されたことを特徴とする請求項1記載のオイル塗布装置。
- 前記オイル貯蔵部は、内部に骨組みのみからなる構造体で形成された型崩れ防止部材が配設されたことを特徴とする請求項1記載のオイル塗布装置。
- 前記オイル貯蔵部は、細孔が設けられたことを特徴とする請求項1記載のオイル塗布装置。
- 前記オイル塗布部は、付勢部材が配設されたことを特徴とする請求項1記載のオイル塗布装置。
- 前記オイル塗布部は、オイル塗布量規制部材が配設されたことを特徴とする請求項1記載のオイル塗布装置。
- 前記オイル塗布部は、円筒形状に形成されるとともに内部に支持部材が配設されたことを特徴とする請求項1記載のオイル塗布装置。
- 前記オイル貯蔵部は、残量検知部材が配設されたことを特徴とする請求項1記載のオイル塗布装置。
- 回転可能な定着ロールと、
前記定着ロールに当接して配置された移動可能なエンドレスベルトと、
前記エンドレスベルトを内周面側から前記定着ロールに圧接させる圧力付与手段と、
前記エンドレスベルトの内周面に、シリコーンオイルを含浸することが可能なオイル含浸材で形成されたシリコーンオイルを塗布するオイル塗布部と、当該オイル塗布部を形成する当該オイル含浸材と一体のオイル含浸材で形成されるとともに、シリコーンオイルの漏洩を阻止するオイル阻止層が外表面に形成された、シリコーンオイルを貯蔵するオイル貯蔵部とを備え、当該オイル貯蔵部は、内側がオイル含浸材で構成され、外側が当該オイル阻止層で構成された二重構造で、断面がU字形状に曲げられ、さらに当該オイル貯蔵部内側のオイル含浸材はU字形状の開口部が重ね合わされて筒状の貯蔵部を形成し、当該オイル塗布部は、当該オイル貯蔵部のオイル含浸材が伸延されて構成されているオイル塗布手段と
を備えたことを特徴とする定着装置。 - 前記オイル塗布手段は、前記エンドレスベルトに対し接離可能に構成されたことを特徴とする請求項9記載の定着装置。
- 前記オイル塗布手段の下方に、オイル受け手段をさらに備えたことを特徴とする請求項9記載の定着装置。
- 前記オイル塗布手段は、前記エンドレスベルトの幅よりも長く形成されたことを特徴とする請求項9記載の定着装置。
- 回転可能な定着ロールと、
前記定着ロールに圧設して配置された回転可能な加圧ロールと、
前記定着ロールの表面に、シリコーンオイルを含浸することが可能なオイル含浸材で形成されたシリコーンオイルを塗布するオイル塗布部と、当該オイル塗布部を形成する当該オイル含浸材と一体のオイル含浸材で形成されるとともに、シリコーンオイルの漏洩を阻止するオイル阻止層が外表面に形成された、シリコーンオイルを貯蔵するオイル貯蔵部とを備え、当該オイル貯蔵部は、内側がオイル含浸材で構成され、外側が当該オイル阻止層で構成された二重構造で、断面がU字形状に曲げられ、さらに当該オイル貯蔵部内側のオイル含浸材はU字形状の開口部が重ね合わされて筒状の貯蔵部を形成し、当該オイル塗布部は、当該オイル貯蔵部のオイル含浸材が伸延されて構成されているオイル塗布手段と
を備えたことを特徴とする定着装置。 - 前記オイル塗布手段は、前記オイル塗布部が前記オイル貯蔵部よりも下方に配置されたことを特徴とする請求項13記載の定着装置。
- 回転可能な定着ロールと、
前記定着ロールに当接して配置された移動可能なエンドレスベルトと、
前記エンドレスベルトを内周面側から前記定着ロールに圧接させる圧力付与手段と、
前記エンドレスベルトの内周面に、シリコーンオイルを含浸することが可能なオイル含浸材で形成されたシリコーンオイルを塗布するオイル塗布部と、当該オイル塗布部を形成する当該オイル含浸材と一体のオイル含浸材で形成されるとともに、シリコーンオイルの漏洩を阻止するオイル阻止層が外表面に形成された、シリコーンオイルを貯蔵するオイル貯蔵部とを備え、当該オイル貯蔵部は、内側がオイル含浸材で構成され、外側が当該オイル阻止層で構成された二重構造で、断面がU字形状に曲げられ、さらに当該オイル貯蔵部内側のオイル含浸材はU字形状の開口部が重ね合わされて筒状の貯蔵部を形成し、当該オイル塗布部は、当該オイル貯蔵部のオイル含浸材が伸延されて構成されているオイル塗布手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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