JPH04119118A - 楕円状異形断面ポリエステル繊維 - Google Patents

楕円状異形断面ポリエステル繊維

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JPH04119118A
JPH04119118A JP23636190A JP23636190A JPH04119118A JP H04119118 A JPH04119118 A JP H04119118A JP 23636190 A JP23636190 A JP 23636190A JP 23636190 A JP23636190 A JP 23636190A JP H04119118 A JPH04119118 A JP H04119118A
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JP
Japan
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axis
leaves
long axis
cross
fiber
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JP23636190A
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English (en)
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Tetsuo Tsukamoto
塚本 哲男
Yoshiaki Sato
慶明 佐藤
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ポリエステル繊維に関し、更に詳しくは、防
透は性、ミルキー光沢がありソフトでサラッとした新規
な風合、染色した際に優れた発色性(深色性)を有する
高級織編物を提供しうる楕円状異形断面ポリエステル繊
維に関する。
[従来の技術] ポリエステル繊維は、優れた物理的、化学的特性を有す
るので衣料用、工業用に広く使用されている。特に衣料
用においては高級化を狙った様々な異形断面繊維が提案
され、使用されている。中でも、多葉断面繊維に関する
技術の開示は多い。
例えば特開昭50−59524号公報には、毛皮状のパ
イル織物に使用するために適した4個のローブを持つ長
円形断面のポリエステル繊維が提案されており(第3図
)、滑らかな非粘着性の手ざわ1.心地よい光沢、円形
繊維に比較して低い曲げこわさ、パイルにおける良好な
弾性力およびフィブリル化の発現を抑制したパイル織物
の製造が可能であると記載されている。しかし、ローブ
が4個であ1.したがって四部が4個であ1.しかも凹
部の深さが浅いために染色した通常の織編物にあっては
発色性(色の深み)、鮮明性が充分でない。また、サラ
ッとした感覚は認められるがなお不十分である。ここで
サラッとした感覚とは、布帛に軽く触れた時は「サラサ
ラ」という感覚であるが更に触れると適度な「きしみ」
を持つものである。
特開昭57−29626号公報には、編物において、潜
在捲縮性複合糸あるいは、ニット・デニット糸より得ら
れる織物と同様な風合を呈するポリエステルフィラメン
ト糸を得るために横断面が細長断面形状であ1.かつそ
の長軸方向の直径と短軸方向の直径の比が1.5以上の
異形断面フィラメントが提案されている(第4図)。該
フィラメントの提案例として、楕円形、十字状扁平形、
まゆ形、スリット状扁平形があるが、いずれのフィラメ
ント糸にも1m当り50〜2000の撚を施し、熱セッ
トした後に編物に編成した時、極めてシャリ感のある特
殊な風合の編物が製造されると記載されている。しかし
、提案例にある数種の異形断面フィラメントは、葉部は
高々4個であ1.凹部も少なく、しかも四部の深さも浅
く、通常の織編物に使用し、染色した場合には、発色性
、鮮明性が不十分であ1.サラッとした風合も発現しな
い。
特開昭57−51808号公報、特開昭58−8181
号公報および特開昭63−190083号公報には、獣
毛状人造繊維、人造毛皮を得るためにくびれを持つ扁平
糸の技術が開示されている(第5図、第6図)がいずれ
も楕円状ではなく、通常の扁平糸即ち外形全体として短
軸方向の長さが長軸方向の任意の位置でほぼ一定の形を
してお1.それに数個のくびれを付けたものである。該
繊維を一般衣料用の織編物にした場合には扁平状糸であ
るがゆえに、繊維断面において短軸方向へ折れ曲りやす
く、織編物にした時ハリ・腰がなくベタリ易く、しかも
サラッとした風合もほとんどないものである。
特開昭81−152849号公報、特開昭63−127
37号公報には、内装用パイル布帛に用いた凹凸のある
扁平糸が開示されている(第7図、第8図)が、いずれ
も前記した公知例と同様な繊維断面を有してお1.一般
衣料用の織編物にした場合、ハリ・腰がなくヘタリ易く
サラッとした風合にも欠ける。
一方、特に薄地衣料分野においては光の透過性の制御、
いわゆる透けの防止を目的に光遮へい剤として酸化チタ
ン等の艶消し剤を含有させたポリエステル繊維が広く用
いられている。また酸化チタン等の粒子は、単に光遮へ
い剤として働くのみでなく最終製品である織編物の合成
繊維特有のヌメリ感をなくし、ドライタッチ感やミルキ
ーな色を付与する効果を持っている。
これは、繊維中の艶消し剤が光を乱反射するとともに、
織編物を製造する際にしばしば行われるアルカリ減量処
理により繊維表面の艶消し剤が脱落し、繊維表面に微細
な凹凸が発現されるためと考えられている。
ところが、衣料に関する消費者意識の高揚とともに、消
費者の要求は、多様化、高級化されてお1.前記した従
来の技術だけでは、対応できなくなっている。特に高級
織編物では、発色性や独特の風合があるいわゆる、特品
化された物の要求が高まっている。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、防透は性、ミルキー光沢があ1.ハリ
・腰があってソフトでサラッとした新規な風合、染色し
た際の優れた発色性、ドレープ性を有する高級織編物に
好適な楕円状異形断面ポリエステル繊維の提供にある。
[課題を解決するための手段] 前記した本発明の目的は、繊維断面において下記(a)
〜(e)を同時に満足し、全体として楕円状で8個の葉
部を有し、艶消し剤が1.3重量%以上8.0重量%以
下含有していることを特徴とする楕円状異形断面ポリエ
ステル繊維によって達成できる。
(a)  繊維断面における最長線部である長軸Aと長
軸Aに垂直で最長線部である短軸Bが下式の関係にある
1.3≦A/B≦2.5 (b) (c) (d) (e) 8葉が長軸Aの両端部および長軸Aを 対称軸とした両側部に各々3葉づつ対向して配置され、
かつ隣接する葉と葉の間には凹部を有する。
長軸Aを対称軸として対向する両葉頂 点間線分のうち、中央部を除いて最長の長さCが短軸B
と下式の関係にある。
0.5≦C/B≦0.8 短軸方向にある葉と葉の間の凹部の長 軸Aを対称軸として対向する両凹部間の最短長さDが長
さCと下式の関係にある。
0.5≦D/C≦0.9 下記で定義された各交点間の線分のう ち、最長の線分を1とした時に他の線分がいずれも0.
6〜1.0である。
長軸Aを対称軸として対向する両葉頂 点間の線部と長軸との各交点および短軸方向にある葉と
葉の間の凹部の長軸Aを対称軸として対向する両凹部の
底点を結ぶ線部と長軸Aとの各交点。
本発明のポリエステル繊維について以下説明する。
本発明の繊維の最大の特徴は、特定の断面形状にあ1.
全体としては、楕円状を呈してお1.8個の葉部をもつ
ところにある。以下図面に基づいて説明する。
第1図は、本発明の繊維の断面形状を説明するための模
式図である。各々の葉の最外側を結んで仮想した断面形
状は、略楕円状であ1.外周は直線部分がほとんどなく
、曲線によりなっている。断面における長軸X方向の線
分をA1短軸Y方向の線分をBで示す。本発明において
、短軸長Bに対する長軸長の比A/Bは発色性レベルに
重要な因子であ1.1.3〜2.5の範囲が必要である
。A/Bが1.3未満では、発色性向上の効果が認めら
れず、またA/Bが2.5を超えると製糸性や解舒性が
悪化するとともに、織編物にした時、ハリ・腰が小さく
、ベタリやすいものとなる。A/Bは1.4〜2.3が
好ましく、1.5〜2.1がより好ましい。
本発明における8葉とは、短軸方向に長軸を対称軸とし
て、その両側に各々3葉即ち、alb、cSa’、b−
C−であ1.長袖の両端部に各々1葉、即ちdSd−が
存在する。また、すべての葉と葉の間に四部を有するも
のである。
ここで凹部とは、葉部dおよびd′に隣接した四部は凸
状でないものであって、直線状も含むものであるが凹状
であることが好ましい。短軸方向にある葉の中央部でな
い葉の長軸に相対する両葉、即ちaとa′又はCとa′
の頂点間の最長の長さをCとした時、短軸長B(中央部
のす、b”の葉間長さ)に対するCの比C/Bは、0.
5〜0.8の範囲であることが必要である。これは、B
がCより大きいことを意味してお1.織編物にした場合
に、サラッとした新規な風合を与えるために重要である
。また、独特のソフト感を与えるためにも重要である。
このことは、織編物に指を触れた場合の指と接触する繊
維の面積および指紋と凹凸の形、大きさに関係している
ものと思われる。
また、C/Bの値は優雅な光沢と発色性を増すためにも
重要である。短軸方向にある葉と葉の間の四部の長袖に
相対する両凹部間の最短長さをDとした時、C(前記葉
頂点間長さ)に対するDの比D/Cは0.5〜0.9の
範囲であることが必要である。
D/Cの値は即ち、短軸方向にある葉と葉の間の凹部の
大きさを表わしてお1.D/Cが大きいと凹部は小さく
、D/Cが小さいと四部が大きいことを意味している。
凹部の大きさは、発色性、光沢、グリツタ−および手触
り感に大きく影響する。D/Cが大きくなると、四部は
浅く、しかも繊維外周部分に直線部分を与えることにな
1.発色性、光沢、グリツタ−および手触り感の点で不
利である。したがって、D/Cは0.9以下にする必要
がある。
また、D/Cがあまりにも小さいと織編物製品の加工中
、又は織編物を衣服として使用中に繊維断面のくびれ部
が折れ曲り易くな1.楕円状の形状を保つことが出来な
くな1.それゆえに発色性、光沢、グリツタ−および手
触り感がレベルダウンして良くない。このことからD/
Cは0.5以上が必要である。D/Cは前述の点から0
.6〜0.8の範囲が好ましい。
短軸方向にある葉の長軸に相対する葉の頂点を結んだ線
と長軸との交点及び短軸方向にある葉と葉の間の凹部の
長軸に相対する凹部の底点を結んだ線と長袖との交点の
隣り合う交点の全ての交点間の長さは、交点間のいずれ
かの線分のうち最長の線分の長さを1とした時、線分の
いずれもが0.6〜1.0の間にある必要がある。
このような範囲にすることは、短軸を対称軸としてみた
場合、左右の葉及び凹部が略対称形であることを意味し
ている。各交点間の線分の長さが著しく異なると発色性
、光沢などが不良となる。したがって、該交点間の長さ
はバラツキが小さいほど良く、交点間の最長の長さを1
とした時、各交点間の線分は好ましくは0.7〜1.0
、より好ましくは、0.8〜1.0、−層好ましくは0
.9〜1.0である。また、長軸を対称軸とした両側に
おける上下の葉及び凹部は対称形であることが好ましい
次に本発明におけるポリエステルについて説明する。
本発明でいうポリエステルとは、構成単位の少なくとも
85モル%がエチレンテレフタレートであ1.15モル
%以下、好ましくは10モル%以下の他の成分を共重合
していてもよい。共重合ポリエステルの第3成分として
は、シュウ酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、
金属スルホネート基を含有するイソフタル酸などのジカ
ルボン酸類、ジエチレングリコール、ポリエチレングリ
コール、ネオペンチルグリコール等のグリコール類の他
、ビスフェノールA1ビスフエノールスルホン等が挙げ
られる。これら第3成分を単独あるいは2種以上を同時
に共重合されたものでもよい。
本発明の繊維は、上述のポリエステルに艶消し剤が1.
3重量%以上8.0重量%以下含有していることが必要
である。艶消し剤含有量が1.3重量%未満では、防透
は性、ミルキーな色、ドライタッチ感のいずれの特性も
不満足である。
艶消し剤含有量が8.0重量%を超えると、糸強度が低
く、製織又は製編時に毛羽発生や糸切れが生じるのでよ
くない。また、艶消し剤含有量が8.0重量%を超える
と、製糸工程特に紡糸時のポリマ)−過においてP材の
目詰まり発生が速くなるために長時間安定な紡糸が困難
となりこの点からもよくない。上記のことから、艶消し
剤含有量は、2.0〜7.0重量%が好ましい。
本発明の繊維に含有する艶消し剤としては、酸化チタン
、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニ
ウム、酸化ケイ素、酸化アンチモン、酸化亜鉛、タング
ステン酸鉛、タングステン酸カルシウム、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム等、本発明の効果を発現し、ポリエス
テルに安定して分散できるものであればいずれでもかま
わないが、分散性の面から酸化チタン、酸′化ケイ素、
酸化亜鉛、炭酸カルシウムが好ましく、酸化チタンがよ
り好ましい。艶消し剤の平均粒径は、分散性の点から、
1ミクロン以下が好ましく、0.7ミクロン以下がより
好ましい。
また、製糸性の点から、最大粒径は、5ミクロン以下が
好ましく、3ミクロン以下がより好ましい。
本発明の繊維には、本発明の効果を阻害しない範囲で抗
酸化剤、蛍光増白剤、難燃剤、紫外線吸収剤などのよく
知られた添加剤が含有されていてもよい。
本発明の繊維は、フィラメント状あるいは綿状のいずれ
でもかまわないもので、繊度は通常衣料用として使用さ
れている0、5〜lOデニールの範囲が好ましく、繊度
ミックス、熱収縮ミックスとすること、あるいは他の繊
維と混合して用いることもできる。
以上説明したように本発明の楕円状異形断面ポリエステ
ル繊維は、特異な断面形状と適度な艶消し剤を含有して
いることによって、発色性が良好で、防透は性があ1.
ミルキー光沢が発現でき、ドライタッチ感のあるソフト
でサランとした新規な風合を有する高級織編物、特に高
級織物に好適である。また、仮撚、流体加工など公知の
嵩高加工を施しても同様な効果が発揮できる。
本発明の楕円状異形断面ポリエステル繊維は、次の方法
によって好適に製造できる。第2図は本発明の繊維を溶
融紡糸するための紡糸口金のポリマー吐出孔形状の一例
を示す平面図である。
前記吐出孔を有する紡糸口金を用いて、ポリエステルを
常法によって溶融紡糸し、冷却、追油しながら、巻取っ
た後、所望の延伸倍率で延伸することにより得ることが
できる。
[実施例] 以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。実施例
中の各測定値は次の方法に従った。
A、防透は性 8Mカラーコンピューター[スガ試験機■製]を用いて
、布帛の背後に白色体及び黒色体を置いて測定したそれ
ぞれのL値の差を3ランクに分け、防透は性の尺度とし
た。
B0発色性 8Mカラーコンピューター[スガ試験機■製]を用いて
、黒染料が一定の吸尽率の布帛を5枚以上重ね、照射光
が透過しない状態で測定したL値で評価した。(L値が
小さいほど発色性は大きい) C0手触り感(サランとした感覚、ドライタッチ感ミソ
フト感、ハリ・腰)及び外観(ミルキー光沢、その他)
一定の染色条件で染色した布帛を官能評価した。
D、ポリエステル繊維の断面形状 繊維の断面写真から測定し、算出した。
実施例1 平均粒径0.5ミクロンで最大粒径2ミクロンの酸化チ
タンを2.3重量%含有するポリエチレンテレフタレー
トを第2図に示す吐出孔形状でその寸法を種々変更した
紡糸口金を用いて、紡糸温度290℃にて溶融紡糸し、
1600m /分で巻取った。引続き、延伸速度800
m/分、加熱ローラ温度90℃で、延伸糸伸度が30±
2%になる延伸倍率でホットロール延伸し、75デニー
ル24フイラメントの延伸糸とした。延伸糸の繊維の断
面形状は、第1図の如くの種々の断面を有する繊維であ
った。
これらの延伸糸を経糸としては、200T/mの撚と糊
を施し、緯糸としてはそのままで織密度縁110本/イ
ンチ、緯90本/インチとして羽二重を製織した。
繊維の断面形状の詳細と発色性など各種評価結果を第1
表に示す。
繊維の断面形状は、大略第1図の如くであ1.例えば、
実験No、l (比較例)では、Aは22.0ミクロン
、Bは18.2ミクロン、Cは13.1ミクロン、Dは
9.4ミクロンテあ1.A / B ハ1.21、Cl
3は0.72、D/Cは0.72であった。この糸使い
の織物は、A/Bが小さいがために発色性が悪く、サラ
ンとした感覚が不充分で、ハリ・腰が強くソフト感に欠
けていた。
実験No、2〜5、実験No、8、No、11 、No
、12(いずれも本発明)は、断面形状のA/Bが1゜
39〜2.40の範囲に、C/Bが0.59〜0.71
の範囲に、D/Cが0.59〜0.81の範囲にあ1.
隣接する葉と葉の間に四部を有してお1.発色性が良好
で、ソフトでサランとした感覚があ1.良好なミルキー
光沢を有していた。
実験No、6 (比較例)は、紡糸時に単糸切れが発生
し、巻取ドラムの単糸落ちもあ1.ドラムの解舒性不良
による延伸時の糸切れが発生した。
また、該糸使いの織物は、ハリ・腰がなく、高級感が欠
けていた。
実験No、7、No、9、No、lO、No、13  
(いずれも比較例)使いの織物は、いずれも発色性が不
良であ1.また、各々表に示したような欠点があ1.高
級感もなかった。
なお、すべての水準において、防透は性、ドライタッチ
感は、良好であった。
(以下余白) 実施例2 実施例1と同一の酸化チタンを第2表に示す含有量のポ
リエチレンテレフタレートを、第2図に示す吐出孔の紡
糸口金を用いて実施例1と同様に紡糸、延伸、製織を行
ない評価した。その結果を第2表に示す。
実験No、14 (比較例)は、酸化チタン含有量が少
ないので防透は性、ミルキー光沢、ドライタッチ感が不
良であ1.サラッとした新規な風合も若干不良であった
。実験No、20 (比較例)は、防透は性、ミルキー
光沢、ドライタッチ感は良好であったが、発色性が低い
とともに糸強度が低いがために織物の引き裂き強力が低
く、また製織時に発生した多数の毛羽のため織物品位が
きわめて悪く商品価値がないものであった。
また、紡糸時の;濾過層の目詰まりによるiF圧上昇が
大きく、糸切れ発生も多く、10時間以上安定した紡糸
が不可能であった。
本発明の実施例である実験No、15〜No、19は発
色性、防透は性、ミルキー光沢、ドライタッチ感とも満
足できるものであった。但し、実験No、19は糸強度
の低下によると考えられる引き裂き強力の若干の低下が
見られた。
なお、全水準において、延伸糸の繊維の断面形状は、A
/Bは1.68〜1.72の範囲にあ1.Cl3は0.
6〜0゜7の範囲にあ1.D/Cは0.65〜0.75
の範囲にあった。また、実験No、14以外の全水準に
おいて、織物はソフトでサラ・ソとした新規な風合を有
していた。
(以下余白) 実施例3 実施例1のポリマーを使用し、紡糸口金として、その吐
出孔形が○形、Y形、+形、什汁形、H形のものを用い
て、実施例1と同様に紡糸、延伸を行ない、75デニー
ル24フィラメントの延伸糸を得、実施例1と同様に製
織した。得られた繊維の断面形状と得られた織物の発色
性、手触り感及び外観の評価結果を第3表に示す。
実験No、21〜No、25 (いずれも比較;クリ)
使いの織物は、発色性が不良であ1.また、各々表に示
した欠点を有してお1.高級織物への適用には不適当な
ものばかりであった。
なお、防透は性は、どの水準も大差なく良好なものであ
った。
(以下余白) [発明の効果] 本発明の楕円状異形断面ポリエステル繊維は、次の効果
を有する。
(1)構成するポリエステルの中に艶消し剤を1.3重
量%以上、8.0重量%以下含有しているために防透は
性が良好でミルキーな色が発現でき、ドライタッチ感も
付与できる。
(2)繊維の断面形状が楕円状であるため、丸断面糸や
三角断面糸などに比べてソフトなタッチ感があ1.発色
性も高い。
(3)全体として楕円状の断面形状であるが、その外周
部に葉と凹部を有するため反射光が広角度に乱反射され
、優雅な光沢と発色性(深い色相)に優れ、高級なイメ
ージを発現する。
(4)  単なる扁平断面糸や突起付扁平断面糸に比べ
て、織編物に適度なハリ・腰を与え、ドレープ性も良好
である。
(5)  艶消し割合有量が特定のポリエステル、特定
の断面形状の相乗効果によって、織編物に優雅なミルキ
ー光沢を発現し、独特のドライタッチ感とともに、サラ
ッとした新規な風合を与える。
(6)  高級織編物、特に高級織物用として好適な繊
維である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における代表的な繊維の横断面図である
。第2図は、本発明における繊維を製造するための紡糸
口金のポリマー吐出孔形状の一例を示す平面図である。 第3図〜第8図は、従来の凹凸を有する繊維の一例を示
す横断面図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)繊維断面において下記(a)〜(e)を同時に満
    足し、全体として楕円状で8個の葉部を有し、艶消し剤
    が1.3重量%以上8.0重量%以下含有していること
    を特徴とする楕円状異形断面ポリエステル繊維。 (a)繊維断面における最長線部である長軸Aと長軸A
    に垂直で最長線部である短軸Bが下式の関係にある。 1.3≦A/B≦2.5 (b)8葉が長軸Aの両端部および長軸Aを対称軸とし
    た両側部に各々3葉づつ対向して配置され、かつ隣接す
    る葉と葉の間には凹部を有する。 (c)長軸Aを対称軸として対向する両葉頂点間線分の
    うち、中央部を除いて最長の長さCが短軸Bと下式の関
    係にある。 0.5≦C/B≦0.8 (d)短軸方向にある葉と葉の間の凹部の長軸Aを対称
    軸として対向する両凹部間の最短長さDが長さCと下式
    の関係にある。 0.5≦D/C≦0.9 (e)下記で定義された各交点間の線分のうち、最長の
    線分を1とした時に他の線分がいずれも0.6〜1.0
    である。 長軸Aを対称軸として対向する両葉頂点間の線部と長軸
    との各交点および短軸方向にある葉と葉の間の凹部の長
    軸Aを対称軸として対向する両凹部の底点を結ぶ線部と
    長軸Aとの各交点。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5834119A (en) * 1997-01-03 1998-11-10 E. I. Du Pont De Nemours And Company Filament cross-sections
US6371751B1 (en) 1995-06-30 2002-04-16 E. I. Du Pont De Nemours And Company Spinnerets with orifices for improved filament cross-sections
US6413631B1 (en) 1997-05-05 2002-07-02 E. I. Du Pont De Nemours And Company Process of open-end spinning of polyester staple fiber

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