JPH04119012U - 防水用シール材 - Google Patents
防水用シール材Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 使用状態での吸水膨張による止水効果を阻害
されることなく、しかも、施工時において、構造物の目
地部に対するシール材の取付けを容易、かつ確実にでき
る構成の防止用シール材を提供する。 【構成】 水膨張性材料からなるシール部材(1)のシ
ール面に、少なくともその両側に縁部(2)を残し凹部
(3)を形成し、そこに粘着剤(4)を装備して、上記
シール部材(1)を目地部に配設するとき、上記縁部
(2)が直接、上記目地部に接触するように構成してい
る。
されることなく、しかも、施工時において、構造物の目
地部に対するシール材の取付けを容易、かつ確実にでき
る構成の防止用シール材を提供する。 【構成】 水膨張性材料からなるシール部材(1)のシ
ール面に、少なくともその両側に縁部(2)を残し凹部
(3)を形成し、そこに粘着剤(4)を装備して、上記
シール部材(1)を目地部に配設するとき、上記縁部
(2)が直接、上記目地部に接触するように構成してい
る。
Description
【0001】
本考案は、コンクリート打設構造物の継目部のシール、マンホールにおける側
塊の重合部あるいは下水道管の取付け部のシールなどに採用される、水膨張性シ
ール部材を備えた防水用シール材に関するものである。
【0002】
従来より、例えば、シールド・セグメント、ボックスカルバート、組立マンホ
ールなどの構造物の目地部には、水膨張性材料単体で構成された防水用シール材
が使用されている。この施工に際しては、シールしようとする目地部の面および
/または上記シール材のシール面に接着剤を塗布し、これを介して上記目地部に
対して上記シール材を漏水の無いように強固に貼付けている。
【0003】
しかし、上記防水用シール材が水膨張性材料で構成される場合、シール材貼付
けのために介在させる接着剤は、その後のシール材の吸水膨張を妨げたり、シー
ル材と目地部のシール面との馴染を阻害するなどのマイナス要因となる。すなわ
ち、シール面に塗布された接着剤が凝固した後にシール材側に付着した状態では
く離した場合、凝固した接着剤によってシール面の吸水膨張が妨げられるため、
初期の止水効果を得られないことになる。
【0004】
本考案は上記事情に基いてなされたもので、使用状態での吸水膨張による止水
効果を阻害されることなく、しかも、施工時において、構造物の目地部に対する
シール材の取付けを容易、かつ確実にできる構成の防水用シール材を提供しよう
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このため、本考案の防水用シール材では、図示の実施例にも明らかにしている
ように、水膨張性材料からなるシール部材(1)のシール面に、少なくともその
両側に縁部(2)を残し、凹部(3)を形成し、そこに粘着剤(4)を装備して
、上記シール部材(1)を目地部に配設するとき、上記縁部(2)が直接、上記
目地部に接触するように構成している。
【0006】
従って、シール部材(1)の凹部(3)に粘着剤(4)が装備されているので
、上記シール部材(1)を介して被接合部材、例えば、配管用パイプ(5)を構
造物(6)の取付け穴(6A)に装着する時、上記粘着剤(4)が装着の妨げに
ならず、スムーズな施工ができ、余計なところに上記粘着剤(4)がはみ出すこ
ともない。しかも、施工後は、上記凹部(3)の両側で、上記シール部材(1)
が吸水効果で膨張し、直接、被接合部材のシール面に接触するので、目地部にお
ける止水効果を十分に発揮できる。
【0007】
以下、本考案に係わる防水用シール材を、図示の実施例に基いて具体的に説明
する。図1において、符号1は帯状のシール部材であり、加硫ゴム系または熱可
塑性エラストマー系の水膨張性材料で構成されている。上記シール部材1の一面
には、その長手方向に沿って、所定深さの、浅い凹部3が形成してあり、そこに
は粘着剤4が、その凹部3の深さより若干薄い層で充填装備されている。なお、
上記粘着剤4は、合成ゴム系ホットメルト型感圧性粘着剤を採用するほうが、シ
ール材の生産性の上で有利である。また、コンクリートをシール対象とするよう
な仕様では、この粘着剤をスチレン・イソプレン・スチレン系ブロック共重合体
、またはスチレン・ブタジエン・スチレン系ブロック共重合体からなる合成ゴム
系ホットメルト型感圧性粘着剤とすることが好ましい。
【0008】
このような防水用シール材は、予め工場で、上記凹部3に粘着剤4を充填装備
しておくと良く、この場合は、上記凹部3に対向するシール部材1の面に剥離紙
Hを貼り付けておくと出荷の際に積重あるいは巻回する上で都合がよい。
【0009】
そして、例えば、図2に示すように、配管用パイプ5の管端部外周面に上記シ
ール材1を、その凹部3を内側にして巻き付け、コンクリート構造物、例えばマ
ンホール6の側面に形成した取付け穴6Aの内周面にも、上記シール材1をその
凹部3を内側にして配設し、押圧により上記シール材1をそれぞれ粘着させて、
上記配管用パイプ5と該配管用パイプ5を挿入した取付け穴6Aとの隙間部分に
モルタル8を打着させる。この状態では、粘着剤4によって施工時に上記配管用
パイプ5及び取付け穴6Aの表面に対して部分的にしか接触していないが、上記
シール部材1の凹部3を挾む両側の縁部2が圧縮変形による接触をなしていて、
初期の止水効果を発揮できる。その後、使用状態において、例えば、マンホール
6外から配管用パイプ5の取付け部に侵入した場合、上記シール部材1がこの侵
入水を吸水して膨張し、上記縁部2が直接、目地部のシール面に押圧状態に接触
し、止水効果を発揮する。
【0010】
図3に示す防水用シール材は、施工時に縁部2の弾性変形を容易にするために
、そこをカマボコ型にした変形例である。これによって、例えば、パイプの外周
面等にこの防水用シール材を巻き付けた際に、上記シール材が描く線に多少の曲
がりがあっても、上記縁部2が確実に線接触するのでより優れた止水効果が得ら
れる。また、図4に示す防水用シール材は、シール部材1に複数列の凹部2Aを
形成し、そこにそれぞれ粘着剤4を充填装備したものである。
【0011】
さらに、図5ないし図7に示す各実施例のように、上記シール部材1の、凹部
3とは反対側の面にカマボコ型の突条7を設けて、施工時における上記シール部
材1の弾性変形量を十分に確保し、更に施工性を良くすることもできる。また、
図5のように、上記シール部材1を、上記凹部3を含む中央部分1Aと、両側部
分1Bとに分け、中央部分1Aを水膨張性の材料で、また、両側部分1Bを非水
膨張性材料で構成する複合構造にしてもよい。この場合は、施工後の上記シール
部材1の過剰な水膨張を拘束する効果を発揮できる。また、図6に示す実施例で
は凹部3の底に非水膨張性材料1Cを配設している。更に、図7に示す実施例で
は、凹部3の両側の縁部2を、鋭角の突条としている。
【0012】
なお、以上の各実施例に示す防水用シール材Aにおいては、いずれもシール部
材1のシール面に形成した凹部3内に、接着剤または粘着剤4を層状に装備して
いるが、本考案はこれに限定されるものでなく、この防水用シール材Aを被接合
部材の外周面等に配設する際に、押圧することによって上記接着剤または粘着剤
4が上記凹部3の深さより若干薄い層状に延展する量になっておれば、上記接着
剤または粘着剤4を例えば線状に装備してもよい。
【0013】
本考案は、以上詳述したように、シール部材のシール面には、構造物の目地部
のシールラインに沿って凹部を形成し、そこに粘着剤を装備して、上記シール部
材が目地部に接触するとき、上記凹部の両側で上記シール部材が直接、上記目地
部に接触するように構成したから、使用状態での吸水膨張による止水効果を阻害
されることなく、しかも、施工時において、構造物の目地部に対するシール材の
取付けを容易、かつ確実にできる実用上の効果を発揮できる。
【図1】本考案の1実施例を説明するための断面図であ
る。
る。
【図2】上記実施例の使用態様を示す断面図である。
【図3】本考案の他の実施例を示す断面図である。
【図4】本考案の他の実施例を示す断面図である。
【図5】本考案の他の実施例を示す断面図である。
【図6】本考案の他の実施例を示す断面図である。
【図7】本考案の他の実施例を示す断面図である。
1 シール部材
1A 中央部分
1B 両側部分
2 縁部
3 凹部
3A 凹部
4 粘着剤
5 配管用パイプ
6 マンホール(構造物)
6A 取付け穴
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)考案者 東郷 和典
福岡市博多区大字上月隈字丸田691 日之
出水道機器株式会社内
(72)考案者 岡田 邦久
福岡市博多区大字上月隈字丸田691 日之
出水道機器株式会社内
(72)考案者 沢谷 浩之
福岡市博多区大字上月隈字丸田691 日之
出水道機器株式会社内
(72)考案者 新庄 博
東京都中央区京橋一丁目18番1号 シーア
イ化成株式会社内
(72)考案者 小倉 一高
東京都中央区京橋一丁目18番1号 シーア
イ化成株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 水膨張性材料からなるシール部材のシー
ル面に、少なくともその両側に縁部を残し凹部を形成
し、そこに粘着剤を装備して、上記シール部材を目地部
に配設するとき、上記縁部が直接、上記目地部に接触す
るように構成したことを特徴とする防水用シール材。 - 【請求項2】 上記シール部材は、少なくとも上記凹部
の両側縁部を除いて、水膨張性材料と非水膨張性材料と
の複合構造であることを特徴とする請求項1に記載の防
水用シール材。 - 【請求項3】 上記粘着剤がスチレン・イソプレン・ス
チレン系ブロック共重合体またはスチレン・ブタジエン
・スチレン系ブロック共重合体からなる合成ゴム系ホッ
トメルト型粘着剤であることを特徴とする請求項1に記
載の防水用シール材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991050462U JP2562176Y2 (ja) | 1991-02-04 | 1991-02-04 | 防水用シール材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991050462U JP2562176Y2 (ja) | 1991-02-04 | 1991-02-04 | 防水用シール材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04119012U true JPH04119012U (ja) | 1992-10-23 |
JP2562176Y2 JP2562176Y2 (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=31927900
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991050462U Expired - Lifetime JP2562176Y2 (ja) | 1991-02-04 | 1991-02-04 | 防水用シール材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2562176Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017145581A (ja) * | 2016-02-16 | 2017-08-24 | 日東エルマテリアル株式会社 | 水漏れ防止方法、建物構造物およびダム部材 |
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-
1991
- 1991-02-04 JP JP1991050462U patent/JP2562176Y2/ja not_active Expired - Lifetime
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2562176Y2 (ja) | 1998-02-10 |
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Legal Events
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