JP2518311Y2 - セグメントのリング間継手 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この考案は、シールドセグメントのリング間継手に関
するものである。

「従来の技術、考案が解決せんとする問題点」 従来のシールドセグメントのリング間継手として、ボ
ックス状の継手金物同士をボルトで締結するボルト締結
方式が一般に用いられているが、このボルト締結では地
震時などの軸方向歪に対してボルトの強度が必ずしも一
致せず、目開きによる止水性に不安があると共に、ボル
ト締めの作業が煩雑で、セグメントの組立てが容易でな
い等の問題があった。

「問題点を解決するための手段」 この考案は前記従来の課題を解決するために、隣接す
るセグメントのリング間の対接面に、リング方向に沿っ
て横断面矩形の突条とこれを密に嵌合する横断面矩形の
凹溝を設け、この突条又は凹溝の側壁面にシール材を取
付けたセグメントのリング間継手を提案するものであ
る。

「作用」 先行して組立てられたセグメントと、これに接続する
セグメントのいずれか一方の凹溝に突条を嵌合すること
により、相互のリング同士は確実に位置決めされて簡単
に接合される。

そして、地震時などにおいて軸方向歪（ほぼ数mm程度
が一般的）が生じても、凹溝に対して突条が僅かに平行
移動するだけで、セグメントに力が加わることなく歪を
吸収でき、しかもシール材の圧接性にも変化がないた
め、止水性も安定的に確保される。

「実施例」 以下この考案を図面に示す実施例について説明する
と、セグメント１の前後面におけるリング間の対接面2,
2′に、リング方向に沿って横断面矩形の突条３とこれ
を密に嵌合可能な横断面矩形の凹溝４が設けられてい
る。

この突条３と凹溝４の一方又は両者の側壁面には、ゴ
ム等の軟弾性材料からなる貼着式又はＯリング式などの
シール材５が取付けられている。

以上の構成において接合に際しては、先行して組立て
られたセグメント１と、これに接続して組立てる後続の
セグメント１のいずれか一方の対接面２又は２′に設け
た凹溝４内に、突条３を嵌合することにより、相互のリ
ング同士は確実に位置決めされて簡単に接合することが
でき、突条３と凹溝４の側壁面間においてシール材５に
より止水することができる。

「考案の効果」 以上の通りこの考案によれば、先行して組立てられた
セグメントと、これに接続するセグメントのいずれか一
方の凹溝に突条を嵌合することにより、相互のリング同
士は確実に位置決めされて極めて簡単に接合することが
できる。

そして、地震時などにおいて軸方向歪が生じても、凹
溝に対して突条が僅かに平行移動するだけで、セグメン
トに力が加わることなく歪を吸収することができ、しか
もシール材の圧接性にも変化がないため、安定した止水
性を確保することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案にるセグメントの組立状態を示す縦断
側面図、第２図及び第３図はこの考案に係るセグメント
のリング間継手の各種態様を示す縦断側面図である。 １……セグメント、2,2′……対接面、３……突条、４
……凹溝、５……シール材。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】隣接するセグメントのリング間の対接面
   に、リング方向に沿って横断面矩形の突条とこれを密に
   嵌合する横断面矩形の凹溝を設け、前記突条又は凹溝の
   側壁面にシール材を取付けてなることを特徴とするセグ
   メントのリング間継手。