JP6166694B2 - コンクリート型枠支持具 - Google Patents

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Description

本発明は、土留め壁に沿ってコンクリート壁を形成するとき、土留め壁側からコンクリート壁側に流れ込む水を阻止することができるコンクリート型枠支持具に関する。
土留め壁に沿ってコンクリート壁を形成するときに、土留め壁側に支持ビットを固定して、これに型枠支持金具を連結してコンクリート型枠を支持することが行われる。その場合に、土留め壁とコンクリート壁の間に防水シートを配置する。土留め壁側からコンクリート壁に地下水圧がかかり、コンクリート壁に水漏れが生じるのを防止するためである。このとき、支持ビットが防水シートを貫通する。その貫通部の水漏れを阻止するための止水装置が開発され実用化されている(特許文献1)(特許文献2)。
特開2009−41313号公報 特開2013−60781号公報 特開平11−21893号公報
既知の従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。
上記の支持ビットは、調整パイプやねじ棒等を介して型枠支持金具と連結される。特許文献1等では、支持ビットにブチルゴムを塗布して調整パイプと連結することで、支持ビットと調整ねじの連結部での水漏れを防いでいる。しかしながら、調整パイプやねじ棒等の部品の取扱いに熟練が必要で、部品点数が多くなるといった問題かあった。
上記の課題を解決するために、本発明は、支持ビットと調整パイプとの連結構造を簡素化し、作業性を改善し、かつ、信頼性も高めたコンクリート型枠支持具を提供することを目的とする。
以下の構成はそれぞれ上記の課題を解決するための手段である。
<構成1>
土留め壁材に固定された支持ビットの連結ねじ部を、開口を通じて受け入れるための雌ねじ部を一端に設け、他端にコンクリート型枠を支持するための部材を連結する調整パイプと、
上記調整パイプの一端に固定されて、上記支持ビットの連結ねじ部を貫通させて支持ビットの周囲を取り囲むように配置される防水シートに密着する面に粘着性シール剤を塗布したフランジを備えたことを特徴とするコンクリート型枠支持具。
<構成2>
上記粘着性シール剤の一部が上記開口の一部に覆い被さる、オーバーハング部分を有することを特徴とする構成1に記載のコンクリート型枠支持具。
<構成3>
上記粘着性シール剤と、粘着性シール剤を覆うセパレータとが上記調整パイプの開口を塞ぐようにフランジに固定されていることを特徴とする構成1に記載のコンクリート型枠支持具。
<構成4>
上記フランジ外周の上記粘着性シール剤を取り囲む部分に配置され、上記防水シートと上記フランジとの間に上記粘着性シール剤を閉じ込めるための環状リブを設けたことを特徴とする構成2または3に記載のコンクリート型枠支持具。
<構成5>
上記調整パイプには上記開口から他端へ向かう漏水を阻止する仕切壁が設けられていることを特徴とする構成1乃至4のいずれかに記載のコンクリート型枠支持具。
<構成6>
土留め壁材とフランジとの間に配置された中間壁材50を貫通させる長さだけ、フランジを調整パイプの他端方向にシフトさせて固定したことを特徴とする構成1乃至5のいずれかに記載のコンクリート型枠支持具。
<構成7>
粘着性シール剤を固定したフランジを、調整パイプに緩く填め込み、調整パイプには、フランジを防水シート方向に押す隆起部を設けたことを特徴とする構成5または6に記載のコンクリート型枠支持具。
<構成8>
粘着性シール剤と調整パイプのフランジとの間に、両者の密着を弱めるスペーサを挟み込んだことを特徴とする構成1乃至5のいずれかに記載のコンクリート型枠支持具。
<構成9>
粘着性シール材がフランジから防水シート方向に圧力を受けたときに、粘着性シール材がフランジ側から防水シート側に押し出される透孔を多数設けた多孔性のマスクを、粘着性シール剤の防水シートと密着する面に配置したことを特徴とする構成1または8に記載のコンクリート型枠支持具。
<構成10>
多孔性マスクの透孔を挟んで、調整パイプのフランジが位置する側には、粘着性シール剤を包囲して収容する部分が設けられ、防水シートに密着する面には、防水シートと多孔性マスクの間に隙間を生じさせるための凹凸が設けられていることを特徴とする構成9に記載のコンクリート型枠支持具。
<構成11>
上記粘着性シール剤に代えて環状の弾性ゴムまたはプラスチックパッキングを配置したことを特徴とする構成1または4に記載のコンクリート型枠支持具。
<構成1の効果>
支持ビットの連結ねじ部に調整パイプを連結すると、フランジが粘着性シール剤を防水シートに押しつける。粘着性シール剤はフランジと防水シートの間の漏水を防止することができる。
<構成2の効果>
支持ビットの連結ねじ部に調整パイプを連結するとき、連結ねじ部が粘着性シール剤のオーバーハング部分を調整パイプの開口中に巻き込む。連結ねじ部と雌ねじ部の間に粘着性シール剤が満たされるので、この間の漏水を防止することができる。
<構成3の効果>
セパレータを剥がすときにセパレータが破れにくくて剥がしやすい。また、支持ビットの連結ねじ部に粘着性シール剤が十分に付着する。
<構成4の効果>
環状リブは、防水シートと上記フランジとの間に上記粘着性シール剤を閉じ込めるので、粘着性シール剤を防水シートに押しつける力が増大し、高い水圧に耐えることができる。
<構成5の効果>
調整パイプ中に仕切壁が設けられていれば、連結ねじ部と雌ねじ部の間に粘着性シール剤を満たす必要がなくなる。
<構成6の効果>
土留め壁材とフランジとの間に防水シートだけでなく断熱壁等の中間壁材50が配置されている場合には、調整パイプの一端は、中間壁材50を貫通させる。従って、フランジを調整パイプの他端方向にシフトさせて固定し、中間壁材50に粘着性シール剤を押しつけることができる。
<構成7の効果>
防水シートに粘着性シール剤を固定したフランジを押しつけて回転させたとき、防水シートに皺を発生させない。
<構成8の効果>
粘着性シール材が防水シートに密着した後、調整パイプとともにフランジが回転しても、ワッシャがあるから、その回転力が粘着性シール材に伝わらない。従って、防水シートに皺が生じない。
<構成9の効果>
多孔性のマスクがあれば、粘着性シール材が露出しないから、セパレータが不要になる。また、フランジから防水シート方向に圧力を受けたときに、粘着性シール材がフランジ側から防水シート側に押し出されるので、防水シートに粘着性シール材が塗布されて止水処理ができる。
<構成10の効果>
防水シートと多孔性マスクの間に隙間を生じさせるための凹凸が設けられていれば、粘着性シール材がフランジ側から防水シート側に十分な量だけ押し出される。
<構成11の効果>
弾性ゴムパッキングはフランジに押されて防水シートに押しつけられる。同時に連結ねじ部にも押しつけられて弾力で漏水を防止できる。
(a)は実施例1のコンクリート型枠支持具の縦断面図、(b)はその左側面図、(c)はその右側面図、(d)は使用状態を示す縦断面図である。 コンクリート型枠支持構造全体を示す部分断面側面図である。 (a)は実施例2のコンクリート型枠支持具の縦断面図で、(b)はその使用状態を示す縦断面図である。 実施例3のコンクリート型枠支持具の縦断面図である。 実施例4のコンクリート型枠支持具の縦断面図である。 (a)は実施例5のコンクリート型枠支持具の縦断面図で、(b)はその使用状態の縦断面図である。 (a)は実施例6のコンクリート型枠支持具の縦断面図で、(b)はその使用状態の縦断面図である。 (a)は実施例7のコンクリート型枠支持具の縦断面図で、(b)はその左側面図、(c)はその右側面図、(d)は支持ビットの側面図、(e)はセパレータの状態を示す斜視図である。 (a)は実施例8のコンクリート型枠支持具の縦断面図で、(b)は使用例を示す防水シートの正面図である。 (a)は、実施例9のコンクリート型枠支持具縦断面図、(b)は、(a)の構造を改良した実施例の分解縦断面図、(c)は、その一部の左側面図、(d)はその右側面図である。 (a)は、コンクリート型枠支持具を組み立てた状態の縦断面図、(b)はその使用状態を示す縦断面図、(c)は変形例の縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態を実施例毎に詳細に説明する。
図1(a)は実施例1のコンクリート型枠支持具の縦断面図、(b)はその左側面図、(c)はその右側面図、(d)は使用状態を示す縦断面図である。また、図2はコンクリート型枠支持構造全体を示す部分断面側面図である。
図2に示すように、コンクリート型枠支持具は、土留め壁12と一体化されたH鋼等の土留め壁材14に、コンクリート型枠34を支持する機構に使用される。
予め、土留め壁材14に、支持ビット16がねじ込まれて固定されている。この支持ビット16の連結ねじ部22に、調整パイプ24が連結される。調整パイプ24にはねじ棒30と型枠支持金具32とが連結されて、コンクリート型枠34が支持される。ねじ棒30は省略される場合もある。土留め壁材14の全面が防水シート28により覆われて、防水シート28とコンクリート型枠34との間にコンクリートが流し込まれてコンクリート壁が建設される。土留め壁12側からは高い水圧で地下水が流れ込むから、土留め壁12とコンクリート壁の間に防水シート28を挟んで水を遮断する。
コンクリート型枠34を支持するために、土留め壁材14側には、多数本の支持ビット16が埋め込まれる。支持ビット16は、H鋼や矢板やシートパイルに固定される。土留め壁12のコンクリート面に固定されることもある。その連結ねじ部22に調整パイプ24を連結する。調整パイプ24の一端には、図1(a)に示すように、フランジ26が固定されている。図1(d)に示すように、調整パイプ24は、支持ビット16の連結ねじ部22を、開口18(図1(a))を通じて受け入れるための雌ねじ部36を一端に設けている。調整パイプ24の他端には、図2で説明したコンクリート型枠34を支持する部材を連結する雌ねじ部38を設けている。
フランジ26は、図1(a)に示すように、調整パイプ24の一端に溶接等により固定されている。固定方法は任意である。プレス等で調整パイプ24の一端を加工して形成したフランジ26でもよい。調整パイプ24とフランジ26とは、図1(c)に示すように、接合部に隙間が生じないように一体化されている。フランジ26には、ブチルゴム等の粘着性シール剤42が塗布されている。粘着性シール剤42は、経年劣化が少なく、フランジ26や防水シート28(図2)に密着して漏水を阻止できるような素材であればよい。ブチルゴムはこの分野で最も信頼できる素材として多用されている。
図1(a)に示したコンクリート型枠支持具は、図1(d)に示すように、支持ビット16の連結ねじ部22に連結される。防水シート28は、支持ビット16の連結ネジ部22を貫通させて支持ビット16の周囲を取り囲むように配置されている。防水シート28は、図2に示すように、土留め壁12全体を覆うように配置され、支持ビット16の連結ネジ部22を貫通させた部分だけ貫通孔が空いている。
この貫通孔の部分に調整パイプ24を連結すると同時に、防水シート28の貫通孔からの漏水を防止する。図1(d)に示すように、粘着性シール剤42を塗布したフランジ26が、粘着性シール剤42を防水シート28に密着させて押し潰すと、矢印AとBとCの部分に粘着性シール剤42が挟み込まれる。土留め壁材14側から染み出す地下水は、高い水圧で防水シート28の貫通孔から漏れ出そうとする。
このとき、フランジ26が粘着性シール剤42を防水シート28に押しつけているので、矢印X方向の漏水をこの構造で阻止できる。また、図1(a)や(b)に示すように、この実施例では、粘着性シール剤42のオーバーハング部分43が、調整パイプ24の開口18(図1(a))の一部に覆い被さっている。支持ビット16の連結ねじ部22に調整パイプ24を連結するとき、連結ねじ部22が粘着性シール剤42のオーバーハング部分43を調整パイプ24の開口18中に巻き込む。その結果、図1(d)の矢印Cの部分に粘着性シール剤42が付着する。このように、連結ねじ部22と雌ねじ部36の間に粘着性シール剤42が満たされるので、この間の漏水を防止することができる。
図3(a)は、実施例2のコンクリート型枠支持具の縦断面図で、(b)はその使用状態を示す縦断面図である。
図3(a)に示すように、調整パイプ24の一端には、実施例1と同様のフランジ26が固定されている。ここで、このフランジ26の外周には、新たに、環状リブ44が取付けられている。環状リブ44は、フランジ26の外周で、上記粘着性シール剤42を取り囲んでいる。その結果、図3(b)に示すように、フランジ26で粘着性シール剤42を防水シート28側に押しつけると、防水シート28と上記フランジ26と環状リブ44の間に上記粘着性シール剤42を閉じ込めることができる。
その結果、粘着性シール剤42と防水シート28との密着性が高まる。図の(b)に示すように、環状リブ44が防水シート28に食い込むように押しつけられるので、その圧力で粘着性シール剤42は連結ねじ部22の外周方向に押し流され、連結ねじ部22と調整パイプ24の雌ねじ部36との間の水密性が高まる。図3(b)の状態で、さらに工具掛け部40にスパナ等の工具をあてがって強く締め付けると、調整パイプ24と支持ビット16とが防水シート28を強く挟み込む。その結果、粘着性シール剤42により防水シート28の貫通孔は完全に塞がり、大深度地下のような高い水圧が加わっても漏水を生じない。
図4は実施例3のコンクリート型枠支持具の縦断面図である。
この実施例の調整パイプ24には、開口18から他端へ(図の右側へ)向かう漏水を阻止するための仕切壁46が設けられている。調整パイプ24の内部に金属塊を挿入して、両側からプレスすると、図4に示すような仕切壁46を形成することができる。なお、この実施例も他の実施例も、調整パイプ24やフランジ26や環状リブ44を硬質プラスチックにより構成しても構わない。仕切壁46も、溶融したプラスチックを流し込んで形成することができる。
上記のように、調整パイプ24中に仕切壁46が設けられていれば、連結ねじ部22と雌ねじ部36の間から漏出した水が調整パイプ24の内部を通って工具掛け部40の方向に漏れ出ることがない。従って、粘着性シール剤42にオーバーハング部分を設ける必要がなくなる。コンクリート型枠支持具の構造が簡素化され、作業性が向上する効果がある。なお、この実施例で、環状リブ44の無いものでも、十分に止水効果が得られることがわかった。
図5は、実施例4のコンクリート型枠支持具の縦断面図である。
上記の実施例では、フランジ26と防水シート28との間の漏水を防止するために粘着性シール剤42を使用した。粘着性シール剤42は、地下数十メートル以下の高い地下水圧に耐えることで評価されている。しかしながら、それほど大きな水圧が加わることがない場所では、この実施例に示すように、上記粘着性シール剤42に代えて環状の弾性ゴムパッキング48を使用することができる。もちろん、十分に弾性ゴムパッキング48を防水シート28に密着させれば、大きな水圧が加わる部分に使用できる。
弾性ゴムパッキング48は、フランジ26に押されて防水シート28(図3(b))に押しつけられる。このとき、図5に示すように、矢印E方向に、ゴムパッキング48を圧縮する力が加わる。この力は、矢印Fの方向に働き、ゴムパッキング48を膨らませる。その結果、連結ねじ部22(図3(b)))にもゴムパッキング48が押しつけられて弾力で漏水を防止できる。こうして、粘着性シール剤42を満たす必要がなくなり、取扱いが簡便になるという効果がある。なお、この実施例で、環状リブ44の無いものでも、十分に止水効果が得られることがわかった。また、水を含むと膨張する性質の既知のゴムやプラスチックを弾性ゴムパッキング48として使用してもよい。これにより、フランジ26でゴムパッキング48を防水シート28に押しつける力が少し弱くても十分に止水ができる。従って、防水シートに皺等を生じさせずに工事ができる。
図6(a)は、実施例5のコンクリート型枠支持具の縦断面図で、(b)はその使用状態の縦断面図である。
この実施例では、実施例5と同様に、フランジ26と環状リブ44とで形成した領域に、ゴムパッキング48を配置している。さらに、実施例3と同様に、調整パイプ24に、開口18から他端へ(図の右側へ)向かう漏水を阻止するための仕切壁46が設けられている。
この構成によれば、図6(b)に示すように、フランジ26はゴムパッキング48を圧縮するようにして防水シート28に押しつける。環状リブ44によりゴムパッキング48には高い圧縮力が加わり、防水シート28に密着して漏水を防止する。一方、連結ねじ部22と雌ねじ部36との間から浸入する水は、仕切壁46で遮断される。その結果、この実施例のコンクリート型枠支持具は、比較的簡単な工事で大深度地下の高い水圧にも耐えることが可能になる。なお、実施例4と同様に、ゴムパッキング48は、合成ゴムやプラスチック、水膨張性ゴム止水剤等を使用して構わない。特に、水膨張性ゴム止水剤を使用する場合には、圧縮し過ぎると吸水力が弱まる。従って、フランジ26と環状リブ44とでゴムパッキング48を収容する空間を確保しておけば、水を吸収して膨張し、十分な止水力を発揮できる。
図7(a)は、実施例6のコンクリート型枠支持具の縦断面図で、(b)はその使用状態の縦断面図である。
このコンクリート型枠支持具は、フランジ26を調整パイプ24の他端方向にシフトさせて固定している。他の部分は、図6の実施例と同様の構造をしている。即ち、フランジ26の外周には環状リブ44が設けられ、調整パイプ24の内部には、仕切壁46が設けられている。
調整パイプ24にフランジ26を固定する位置を、調整パイプ24の一端からシフトさせたのは、図7(b)に示すような状態で使用するためである。即ち、図7の(b)に示すように、この実施例では、土留め壁材14に接する部分に中間壁材50が設けられ、その表面を覆うように防水シート28が配置されている。中間壁材50は例えば、断熱壁や防音壁、あるいは、土留め壁材14の表面を補強したりするための壁材である。中間壁材50に防水性があれば、防水シート28は不要である。
このような状態では、これまでの実施例で使用した構造は適さない。図7(b)に示すように、調整パイプ24の一端は、土留め壁材14とフランジ26との間に配置された中間壁材50を貫通させる長さだけ、突き出している必要がある。フランジ26をシフトさせる量は、中間壁材50の厚さ等を考慮して決める。環状リブ44を防水シート28や中間壁材50に食い込ませるように調整パイプ24を締め付けることができるように、フランジ26をシフトさせるとよい。
例えば、環状リブ44を除外して、ゴムパッキング48を十分厚みのあるものにすれば、ゴムパッキング48が圧縮されて変形する量だけ自由度がある。フランジ26のシフト量について著しい位置決め精度は要求されない。また、この実施例では、ゴムパッキング48を使用したが、他の実施例のように粘着性シール剤42を使用しても構わない。この実施例では、粘着性シール剤42を使用した場合に、図1に示したようなオーバーハング部分43を設ける必要はない。
図8の(a)は実施例7のコンクリート型枠支持具の縦断面図で、(b)はその左側面図、(c)はその右側面図、(d)は支持ビットの側面図、(e)はセパレータの状態を示す斜視図である。
この実施例では、粘着性シール剤42が調整パイプ24の開口18を塞ぐようにフランジ26に固定されている。粘着性シール剤42を覆うセパレータ52も、図8(b)や(c)に示すように、孔を設けていない。
図8(e)には、粘着性シール剤42からセパレータ52を剥がす作業の一例を示した。この図のように、粘着性シール剤42とセパレータ52の中央に予め孔を空けておくと、セパレータ52を剥がすときに、中央の孔があるためにセパレータ52だけ半分に裂けてしまうことがある。粘着性シール剤42は粘着性が強く、セパレータ52を剥がす作業は比較的煩雑である。従って、セパレータ52が裂けてしまうとさらに手間がかかる。しかも、セパレータ52の小さい破片が粘着性シール剤42に付着したまま残ることもある。
一方、この実施例のように、セパレータ52に孔が無い場合には、セパレータ52を剥がすときに、セパレータ52が全体として裂けることなく、一気に剥がれやすくなる。従って、上記のような煩雑な手間を防止できる。しかも、調整パイプ24の開口18を塞ぐ粘着性シール剤42は、図8(d)に示すように支持ビット16の連結ねじ部22全体に十分な量だけ付着する。従って、確実に止水効果を発揮させることができる。
図9(a)は実施例8のコンクリート型枠支持具の縦断面図で、(b)は使用例を示す防水シートの正面図である。
上記の実施例のように、フランジ26に粘着性シール剤42を貼り付けたものは、調整パイプ24を回転させたときに、図9(b)に示すように、防水シート28に皺56を生じさせることがある。そこで、この実施例では、粘着性シール剤42を固定したフランジ26を、調整パイプ24に緩く填め込んだ。
また、調整パイプ24には、フランジ26を防水シート28(図2)方向に押す隆起部54を設けた。隆起部54は、フランジ26が移動しないようにするもので、その形状は任意である。この構造によれば、調整パイプ24を回転させてもフランジ26が回転しないから、防水シート28に皺56を生じさせることがない。
調整パイプ24とフランジ26との間の隙間は、粘着性シール剤42で満たされるから、この部分の漏水も防止できる。なお、図7(a)に示した実施例6のものでは、仕切壁46を設けた場所で調整パイプ24に隆起部54が形成されている。従って、この部分がフランジ26を押さえる場所にあればよい。
図10の(a)は、実施例9のコンクリート型枠支持具縦断面図である。
この実施例の型枠支持具の、粘着性シール剤42と調整パイプ24のフランジ26の間には、ワッシャ58が挟み込まれている。ワッシャ58は、中央に、調整パイプ24の軸孔と等しい径の貫通孔を有する、金属あるいはプラスチック製の円盤である。このコンクリート型枠支持具を使用するときには、まず、セパレータ52を粘着性シール剤42から剥がす。そして、既に説明した要領で支持ビット16に取り付ける。
ワッシャ58は、粘着性シール剤42と調整パイプ24のフランジ26との間で、両者の密着を弱める機能を果たす。即ち、粘着性シール材42が防水シート28(図9)に密着した後、調整パイプ24とともにフランジ26が回転しても、フランジ26とワッシャ58の間で滑りが生じるから、フランジ26の回転力が粘着性シール材42に伝わらない。従って、防水シートに大きな皺が生じない。
このワッシャ58は、図1、3、4、7、9の実施例に採用することができる。ワッシャは、粘着性シール剤42とフランジ26との間の密着を弱める機能を果たすようなものであればよく、その形状や外径や数を自由に選択できる。即ち、フランジ26の回転力が粘着性シール剤42の方向に伝わらないようにするスペーサであればよい。また、材質も、プラスチックや紙や不織布等を使用することができる。
図10(b)は、(a)の構造に加えて、粘着性シール剤42のセパレータ部分を改良した例の分解縦断面図である。(c)は、多孔性マスク60に粘着性シール剤42とワッシャ58とをはめ込んだ状態の左側面図である。また、(d)はその右側面図である。
この実施例では、ゴムやプラスチック製の円筒状の多孔性マスク60を使用する。多孔性マスク60には、図10(b)と(c)に示すように、正面中央に中心孔64が設けられている。ここに、後で説明する支持ビット16を挿入する。中心孔64の周囲には、多数の透孔62が設けられている。図10(b)に示すような円筒状に成型された多孔性マスク60には、粘着性シール剤42とワッシャ58とがはめ込まれる。
図11(a)は、図10(b)のコンクリート型枠支持具を組み立てた状態の縦断面図で、(b)はその使用状態を示す縦断面図である。
図11(a)に示すように、多孔性マスク60を、粘着性シール剤42やワッシャ58とともに、調整パイプ24のフランジ26に被せて一体化している。この状態で、このコンクリート型枠支持具を現場に持ち込み、図11(b)に示したように支持ビット16に取り付ける。
粘着性シール剤42の粘着性のある面を多孔性マスク60が覆っているので、セパレータが不要である。従って、セパレータを剥がす作業は必要無い。図11(b)に示したように、調整パイプ24を回転させて支持ビット16にねじ込むと、多孔性マスク60の突起66が防水シート28に突き当たる。ここで、防水シート28と多孔性マスク60の間に隙間ができる。その後さらに調整パイプ24を回転させると、フランジ26がワッシャ58を介して粘着性シール剤42に圧力を加える。
粘着性シール材42は、その圧力を受けて、多孔性マスク60の透孔62を通じて、防水シート28側に押し出される。その結果、防水シート28と多孔性マスク60との間に粘着性シール剤42が満たされて、この部分の防水処理が完了する。調整パイプ24を回転させても、フランジ26と粘着性シール剤42との間にワッシャ58が挟み込まれているので、調整パイプ24の回転力が粘着性シール剤42側に伝わらない。従って、防水シート28に皺が生じることもない。
図11(c)に、この変形例を示す。この例の場合、多孔性マスク61を平坦な金属あるいはプラスチックあるいはゴム板により構成する。そして、多孔性マスク61の透孔62を挟んで、調整パイプ24のフランジ26が位置する側には、粘着性シール剤42を包囲して収容する部分が設けられている。また、防水シート28に密着する面には、防水シート28と多孔性マスク60の間に隙間を生じさせるための凹凸68が設けられている。多孔性マスク61は、フランジ26の環状リブ44により脱落しないように支持されている。多孔性マスク61が環状リブ44に囲まれて自由に回転できるようにしておくと、さらによい。
この構造により、多孔性マスク60の凹凸68と防水シート28の間にできた隙間に、粘着性シール剤42が押し出されて広くゆきわたる。また、フランジ26の回転力が多孔性マスク61に伝わりにくいと、防水シート28の皺を防止できる。さらに、多孔性マスク61が防水シート28の表面に固定された後に、フランジが回転しながら粘着性シール剤42を押し出すので、十分な量の粘着性シール剤42が防水シート28の表面に押し出される。
図11(b)の構造によれば、フランジ26が多孔性マスク61を介して粘着性シール剤42を防水シート28に押しつけ続けるので、他の実施例と同様に、矢印X方向(図1(d))の漏水を阻止できる。以上のように多孔性マスク61を設けると、セパレータの剥ぎ取り作業が無く、予め支持ビット16に防水のための部品を装着する作業も不要である。調整パイプ24を工具で回転させてねじ込むだけで工事が完了する。従って、現場の作業性が大幅に改善される。
12 土留め壁
14 土留め壁材
16 支持ビット
18 開口
22 連結ねじ部
24 調整パイプ
26 フランジ
28 防水シート
30 ねじ棒
32 型枠支持金具
34 コンクリート型枠
36 雌ねじ部
38 雌ねじ部
40 工具掛け部
42 粘着性シール剤
43 オーバーハング部分
44 環状リブ
46 仕切壁
48 ゴムパッキング
50 中間壁材
52 セパレータ
54 隆起部
56 皺
58 ワッシャ
60 多孔性マスク
61 多孔性マスク
62 透孔
64 中心孔
66 突起
68 凹凸

Claims (4)

  1. 土留め壁材に固定された支持ビットの連結ねじ部を、開口を通じて受け入れるための雌ねじ部を一端に設け、他端にコンクリート型枠を支持するための部材を連結する調整パイプと、
    上記調整パイプの一端に固定されて、上記支持ビットの連結ねじ部を貫通させて上記支持ビットの周囲を取り囲むように配置される防水シートに密着する面に粘着性シール剤を塗布したフランジを備え、
    上記粘着性シール材が上記フランジから防水シート方向に圧力を受けたときに、上記粘着性シール材が上記フランジ側から上記防水シート側に押し出される透孔を多数設けた多孔性のマスクを、上記粘着性シール剤の上記防水シートと密着する面に配置したことを特徴とするコンクリート型枠支持具。
  2. 上記粘着性シール剤と上記調整パイプのフランジとの間に、両者の密着を弱めるスペーサを挟み込んだことを特徴とする請求項1に記載のコンクリート型枠支持具。
  3. 上記多孔性マスクには、上記調整パイプのフランジと上記粘着性シール剤を包囲して収容する部分が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のコンクリート型枠支持具。
  4. 上記多孔性マスクの上記防水シートに密着する面には、上記防水シートと上記多孔性マスクの間に隙間を生じさせるための凹凸が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のコンクリート型枠支持具。
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