JP6166694B2 - コンクリート型枠支持具 - Google Patents
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Description
上記の支持ビットは、調整パイプやねじ棒等を介して型枠支持金具と連結される。特許文献1等では、支持ビットにブチルゴムを塗布して調整パイプと連結することで、支持ビットと調整ねじの連結部での水漏れを防いでいる。しかしながら、調整パイプやねじ棒等の部品の取扱いに熟練が必要で、部品点数が多くなるといった問題かあった。
上記の課題を解決するために、本発明は、支持ビットと調整パイプとの連結構造を簡素化し、作業性を改善し、かつ、信頼性も高めたコンクリート型枠支持具を提供することを目的とする。
土留め壁材に固定された支持ビットの連結ねじ部を、開口を通じて受け入れるための雌ねじ部を一端に設け、他端にコンクリート型枠を支持するための部材を連結する調整パイプと、
上記調整パイプの一端に固定されて、上記支持ビットの連結ねじ部を貫通させて支持ビットの周囲を取り囲むように配置される防水シートに密着する面に粘着性シール剤を塗布したフランジを備えたことを特徴とするコンクリート型枠支持具。
上記粘着性シール剤の一部が上記開口の一部に覆い被さる、オーバーハング部分を有することを特徴とする構成1に記載のコンクリート型枠支持具。
上記粘着性シール剤と、粘着性シール剤を覆うセパレータとが上記調整パイプの開口を塞ぐようにフランジに固定されていることを特徴とする構成1に記載のコンクリート型枠支持具。
上記フランジ外周の上記粘着性シール剤を取り囲む部分に配置され、上記防水シートと上記フランジとの間に上記粘着性シール剤を閉じ込めるための環状リブを設けたことを特徴とする構成2または3に記載のコンクリート型枠支持具。
上記調整パイプには上記開口から他端へ向かう漏水を阻止する仕切壁が設けられていることを特徴とする構成1乃至4のいずれかに記載のコンクリート型枠支持具。
土留め壁材とフランジとの間に配置された中間壁材50を貫通させる長さだけ、フランジを調整パイプの他端方向にシフトさせて固定したことを特徴とする構成1乃至5のいずれかに記載のコンクリート型枠支持具。
粘着性シール剤を固定したフランジを、調整パイプに緩く填め込み、調整パイプには、フランジを防水シート方向に押す隆起部を設けたことを特徴とする構成5または6に記載のコンクリート型枠支持具。
粘着性シール剤と調整パイプのフランジとの間に、両者の密着を弱めるスペーサを挟み込んだことを特徴とする構成1乃至5のいずれかに記載のコンクリート型枠支持具。
粘着性シール材がフランジから防水シート方向に圧力を受けたときに、粘着性シール材がフランジ側から防水シート側に押し出される透孔を多数設けた多孔性のマスクを、粘着性シール剤の防水シートと密着する面に配置したことを特徴とする構成1または8に記載のコンクリート型枠支持具。
多孔性マスクの透孔を挟んで、調整パイプのフランジが位置する側には、粘着性シール剤を包囲して収容する部分が設けられ、防水シートに密着する面には、防水シートと多孔性マスクの間に隙間を生じさせるための凹凸が設けられていることを特徴とする構成9に記載のコンクリート型枠支持具。
上記粘着性シール剤に代えて環状の弾性ゴムまたはプラスチックパッキングを配置したことを特徴とする構成1または4に記載のコンクリート型枠支持具。
支持ビットの連結ねじ部に調整パイプを連結すると、フランジが粘着性シール剤を防水シートに押しつける。粘着性シール剤はフランジと防水シートの間の漏水を防止することができる。
<構成2の効果>
支持ビットの連結ねじ部に調整パイプを連結するとき、連結ねじ部が粘着性シール剤のオーバーハング部分を調整パイプの開口中に巻き込む。連結ねじ部と雌ねじ部の間に粘着性シール剤が満たされるので、この間の漏水を防止することができる。
<構成3の効果>
セパレータを剥がすときにセパレータが破れにくくて剥がしやすい。また、支持ビットの連結ねじ部に粘着性シール剤が十分に付着する。
<構成4の効果>
環状リブは、防水シートと上記フランジとの間に上記粘着性シール剤を閉じ込めるので、粘着性シール剤を防水シートに押しつける力が増大し、高い水圧に耐えることができる。
<構成5の効果>
調整パイプ中に仕切壁が設けられていれば、連結ねじ部と雌ねじ部の間に粘着性シール剤を満たす必要がなくなる。
<構成6の効果>
土留め壁材とフランジとの間に防水シートだけでなく断熱壁等の中間壁材50が配置されている場合には、調整パイプの一端は、中間壁材50を貫通させる。従って、フランジを調整パイプの他端方向にシフトさせて固定し、中間壁材50に粘着性シール剤を押しつけることができる。
<構成7の効果>
防水シートに粘着性シール剤を固定したフランジを押しつけて回転させたとき、防水シートに皺を発生させない。
<構成8の効果>
粘着性シール材が防水シートに密着した後、調整パイプとともにフランジが回転しても、ワッシャがあるから、その回転力が粘着性シール材に伝わらない。従って、防水シートに皺が生じない。
<構成9の効果>
多孔性のマスクがあれば、粘着性シール材が露出しないから、セパレータが不要になる。また、フランジから防水シート方向に圧力を受けたときに、粘着性シール材がフランジ側から防水シート側に押し出されるので、防水シートに粘着性シール材が塗布されて止水処理ができる。
<構成10の効果>
防水シートと多孔性マスクの間に隙間を生じさせるための凹凸が設けられていれば、粘着性シール材がフランジ側から防水シート側に十分な量だけ押し出される。
<構成11の効果>
弾性ゴムパッキングはフランジに押されて防水シートに押しつけられる。同時に連結ねじ部にも押しつけられて弾力で漏水を防止できる。
図2に示すように、コンクリート型枠支持具は、土留め壁12と一体化されたH鋼等の土留め壁材14に、コンクリート型枠34を支持する機構に使用される。
図3(a)に示すように、調整パイプ24の一端には、実施例1と同様のフランジ26が固定されている。ここで、このフランジ26の外周には、新たに、環状リブ44が取付けられている。環状リブ44は、フランジ26の外周で、上記粘着性シール剤42を取り囲んでいる。その結果、図3(b)に示すように、フランジ26で粘着性シール剤42を防水シート28側に押しつけると、防水シート28と上記フランジ26と環状リブ44の間に上記粘着性シール剤42を閉じ込めることができる。
この実施例の調整パイプ24には、開口18から他端へ(図の右側へ)向かう漏水を阻止するための仕切壁46が設けられている。調整パイプ24の内部に金属塊を挿入して、両側からプレスすると、図4に示すような仕切壁46を形成することができる。なお、この実施例も他の実施例も、調整パイプ24やフランジ26や環状リブ44を硬質プラスチックにより構成しても構わない。仕切壁46も、溶融したプラスチックを流し込んで形成することができる。
上記の実施例では、フランジ26と防水シート28との間の漏水を防止するために粘着性シール剤42を使用した。粘着性シール剤42は、地下数十メートル以下の高い地下水圧に耐えることで評価されている。しかしながら、それほど大きな水圧が加わることがない場所では、この実施例に示すように、上記粘着性シール剤42に代えて環状の弾性ゴムパッキング48を使用することができる。もちろん、十分に弾性ゴムパッキング48を防水シート28に密着させれば、大きな水圧が加わる部分に使用できる。
この実施例では、実施例5と同様に、フランジ26と環状リブ44とで形成した領域に、ゴムパッキング48を配置している。さらに、実施例3と同様に、調整パイプ24に、開口18から他端へ(図の右側へ)向かう漏水を阻止するための仕切壁46が設けられている。
このコンクリート型枠支持具は、フランジ26を調整パイプ24の他端方向にシフトさせて固定している。他の部分は、図6の実施例と同様の構造をしている。即ち、フランジ26の外周には環状リブ44が設けられ、調整パイプ24の内部には、仕切壁46が設けられている。
この実施例では、粘着性シール剤42が調整パイプ24の開口18を塞ぐようにフランジ26に固定されている。粘着性シール剤42を覆うセパレータ52も、図8(b)や(c)に示すように、孔を設けていない。
上記の実施例のように、フランジ26に粘着性シール剤42を貼り付けたものは、調整パイプ24を回転させたときに、図9(b)に示すように、防水シート28に皺56を生じさせることがある。そこで、この実施例では、粘着性シール剤42を固定したフランジ26を、調整パイプ24に緩く填め込んだ。
この実施例の型枠支持具の、粘着性シール剤42と調整パイプ24のフランジ26の間には、ワッシャ58が挟み込まれている。ワッシャ58は、中央に、調整パイプ24の軸孔と等しい径の貫通孔を有する、金属あるいはプラスチック製の円盤である。このコンクリート型枠支持具を使用するときには、まず、セパレータ52を粘着性シール剤42から剥がす。そして、既に説明した要領で支持ビット16に取り付ける。
この実施例では、ゴムやプラスチック製の円筒状の多孔性マスク60を使用する。多孔性マスク60には、図10(b)と(c)に示すように、正面中央に中心孔64が設けられている。ここに、後で説明する支持ビット16を挿入する。中心孔64の周囲には、多数の透孔62が設けられている。図10(b)に示すような円筒状に成型された多孔性マスク60には、粘着性シール剤42とワッシャ58とがはめ込まれる。
図11(a)に示すように、多孔性マスク60を、粘着性シール剤42やワッシャ58とともに、調整パイプ24のフランジ26に被せて一体化している。この状態で、このコンクリート型枠支持具を現場に持ち込み、図11(b)に示したように支持ビット16に取り付ける。
14 土留め壁材
16 支持ビット
18 開口
22 連結ねじ部
24 調整パイプ
26 フランジ
28 防水シート
30 ねじ棒
32 型枠支持金具
34 コンクリート型枠
36 雌ねじ部
38 雌ねじ部
40 工具掛け部
42 粘着性シール剤
43 オーバーハング部分
44 環状リブ
46 仕切壁
48 ゴムパッキング
50 中間壁材
52 セパレータ
54 隆起部
56 皺
58 ワッシャ
60 多孔性マスク
61 多孔性マスク
62 透孔
64 中心孔
66 突起
68 凹凸
Claims (4)
- 土留め壁材に固定された支持ビットの連結ねじ部を、開口を通じて受け入れるための雌ねじ部を一端に設け、他端にコンクリート型枠を支持するための部材を連結する調整パイプと、
上記調整パイプの一端に固定されて、上記支持ビットの連結ねじ部を貫通させて上記支持ビットの周囲を取り囲むように配置される防水シートに密着する面に粘着性シール剤を塗布したフランジを備え、
上記粘着性シール材が上記フランジから防水シート方向に圧力を受けたときに、上記粘着性シール材が上記フランジ側から上記防水シート側に押し出される透孔を多数設けた多孔性のマスクを、上記粘着性シール剤の上記防水シートと密着する面に配置したことを特徴とするコンクリート型枠支持具。 - 上記粘着性シール剤と上記調整パイプのフランジとの間に、両者の密着を弱めるスペーサを挟み込んだことを特徴とする請求項1に記載のコンクリート型枠支持具。
- 上記多孔性マスクには、上記調整パイプのフランジと上記粘着性シール剤とを包囲して収容する部分が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のコンクリート型枠支持具。
- 上記多孔性マスクの上記防水シートに密着する面には、上記防水シートと上記多孔性マスクの間に隙間を生じさせるための凹凸が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のコンクリート型枠支持具。
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