JP3207390U - コンクリート型枠支持部の止水構造 - Google Patents

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征人 菅野
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Abstract

【課題】土留め壁側から支持ビットと調整パイプ内を伝わる漏水を阻止するコンクリート型枠の防水支持部材を提供する。【解決手段】一端にタップねじ部18を設け他端に連結ねじ部22を設けた支持ビット16は、タップねじ部18が土留め壁材にねじ込まれて固定され、連結ねじ部22は土留め壁材を覆う防水シート28を貫通し、かつ、この貫通孔の周囲に密着した止水リング26を貫通するものである。コンクリート型枠を支持するための調整パイプ24は、止水リング26を貫通して支持ビットの連結ねじ部22に接続される。調整パイプの内部には、そのねじ孔を塞ぐようにプレス塊46が設けられている。これにより、連結ねじ部22のねじ溝を伝わって浸入する水圧に対しても確実に漏水を防止できる。【選択図】図9

Description

本考案は、土留め壁に沿ってコンクリート壁を形成するとき、土留め壁側からコンクリート壁側に流れ込む水を阻止することができるコンクリート型枠支持部の止水構造に関する。
土留め壁に沿ってコンクリート壁を形成するときに、土留め壁のH鋼に支持ビットを固定して、これに型枠支持金具を連結してコンクリート型枠を支持することが行われる。その場合に、土留め壁とコンクリート壁の間に防水シートを配置する。土留め壁側からコンクリート壁に地下水圧がかかり、コンクリート壁に水漏れが生じるのを防止するためである。このとき、支持ビットが防水シートを貫通する。その貫通部の水漏れを阻止するための止水装置が開発され実用化されている(特許文献1)(特許文献2)。
特開2009−41313号公報 特開2013−60781号公報
既知の従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。
上記の支持ビットは、調整パイプやねじ棒等を介して型枠支持金具と連結される。特許文献1等では、支持ビットにブチルゴムを塗布して調整パイプと連結することで、支持ビットと調整ねじの連結部での水漏れを防いでいる。しかしながら、地下数十メートルの大深度で建設される土留め壁に加わる地下水圧はきわめて高く、より高圧に耐える止水構造が求められている。
上記の課題を解決するために、本考案は、支持ビットと調整パイプとの連結構造を改良したコンクリート型枠支持部の止水構造を提供することを目的とする。
以下の構成はそれぞれ上記の課題を解決するための手段である。
<構成1>
一端にタップねじ部を設け他端に連結ねじ部を設けた支持ビットの、上記タップねじ部は土留め壁材にねじ込まれて固定され、上記連結ねじ部は上記土留め壁材を覆う防水シートを貫通し、かつ、この貫通孔の周囲に密着した止水リングを貫通するものであって、
上記支持ビットの連結ねじ部端に接続される調整パイプは、
中間部に両側面をプレスして固定したプレス塊を配置して止水のための壁構造を設けており、一端は上記止水リングを貫通して上記支持ビットのねじ部端に接続され、他端には、コンクリート型枠を支持するための部材が接続されることを特徴とするコンクリート型枠の防水支持部材。
<構成2>
一端にタップねじ部を設け他端に連結ねじ部を設けた支持ビットの、上記タップねじ部は土留め壁材にねじ込まれて固定され、上記連結ねじ部は上記土留め壁材を覆う防水シートを貫通し、かつ、この貫通孔の周囲に密着した止水リングを貫通するものであって、
上記支持ビットの連結ねじ部端に接続される調整パイプは、
両端から切削加工をして残された仕切壁を備え、一端は上記止水リングを貫通して上記支持ビットのねじ部端に接続され、他端には、コンクリート型枠を支持するための部材が接続されることを特徴とするコンクリート型枠の防水支持部材。
<構成3>
一端にタップねじ部を設け他端に連結ねじ部を設けた支持ビットの、上記タップねじ部は土留め壁材にねじ込まれて固定され、上記連結ねじ部は上記土留め壁材を覆う防水シートを貫通し、かつ、この貫通孔の周囲に密着した止水リングを貫通するものであって、
上記支持ビットの連結ねじ部端に接続される調整パイプは、
中間部に部分圧縮により固定した仕切塊を配置して止水のための壁構造を設けており、一端は上記止水リングを貫通して上記支持ビットのねじ部端に接続され、他端には、コンクリート型枠を支持するための部材が接続されることを特徴とするコンクリート型枠の防水支持部材。
<構成4>
一端にタップねじ部を設け他端に連結ねじ部を設けた支持ビットの、上記タップねじ部は土留め壁材にねじ込まれて固定され、上記連結ねじ部は上記土留め壁材を覆う防水シートを貫通し、かつ、この貫通孔の周囲に密着した止水リングを貫通するものであって、
上記支持ビットの連結ねじ部端に接続される止水ネジは、
袋ナット部とねじ部とを有し、上記袋ナット部は上記止水リングを貫通して上記支持ビットのねじ部端に接続され、上記ねじ部には、コンクリート型枠を支持するための調整パイプが接続されることを特徴とするコンクリート型枠の防水支持部材。
<構成5>
一端にタップねじ部を設け他端に連結ねじ部を設けた支持ビットの、上記タップねじ部は土留め壁材にねじ込まれて固定され、上記連結ねじ部は上記土留め壁材を覆う防水シートを貫通し、かつ、この貫通孔の周囲に密着した止水リングを貫通するものであって、
上記支持ビットの連結ねじ部端に接続される調整パイプは、
予め2分割されており、中間部に仕切板を介して接合しており、一端は上記止水リングを貫通して上記支持ビットのねじ部端に接続され、他端には、コンクリート型枠を支持するための部材が接続されることを特徴とするコンクリート型枠の防水支持部材。
<構成6>
一端にタップねじ部を設け他端に連結ねじ部を設けた支持ビットの、上記タップねじ部は土留め壁材にねじ込まれて固定され、上記連結ねじ部は上記土留め壁材を覆う防水シートを貫通し、かつ、この貫通孔の周囲に密着した止水リングを貫通するものであって、
上記支持ビットの連結ねじ部端に接続される調整パイプは、
一端は上記止水リングを貫通して上記支持ビットのねじ部端に接続され、他端には、フランジ付きねじを介してコンクリート型枠を支持するための部材が接続されることを特徴とするコンクリート型枠の防水支持部材。
<構成7>
一端にタップねじ部を設け他端に連結ねじ部を設けた支持ビットの、上記タップねじ部は土留め壁材にねじ込まれて固定され、上記連結ねじ部は上記土留め壁材を覆う防水シートを貫通し、かつ、この貫通孔の周囲に密着した止水リングを貫通するものであって、
上記支持ビットの連結ねじ部端に接続される調整パイプは、
予め2分割されており、両端にねじ部を備えるフランジ付きねじにより連結される構造をしており、一端は上記止水リングを貫通して上記支持ビットのねじ部端に接続され、他端には、コンクリート型枠を支持するための部材が接続されることを特徴とするコンクリート型枠の防水支持部材。
<構成8>
調整パイプは、予め2分割されており、両端にねじ部を備えるフランジ付きねじにより連結される構造をしており、連結部には、フランジ付きねじのフランジを覆うシール材が設けられていることを特徴とする構成7に記載のコンクリート型枠の防水支持部材。
<構成9>
調整パイプは、予め2分割されており、両端にねじ部を備えるフランジ付きねじにより連結される構造をしており、フランジ付きねじのフランジは一方の調整パイプに接合されていることを特徴とする構成7または8に記載のコンクリート型枠の防水支持部材。
<構成10>
調整パイプは、予め2分割されており、両端にねじ部を備えるフランジ付きねじにより連結される構造をしており、フランジ付きねじのフランジと一方の調整パイプの間に樹脂環が挟み込まれていることを特徴とする構成7または8に記載のコンクリート型枠の防水支持部材。
<構成11>
調整パイプは、予め2分割されており、両端にねじ部を備えるフランジ付きねじにより連結される構造をしており、調整パイプ内部のフランジ付きねじのねじ部先端に樹脂栓が詰め込まれていることを特徴とする構成7または8に記載のコンクリート型枠の防水支持部材。
<構成12>
上記調整パイプのプレス塊周囲に隆起部が形成され、一方の端部近傍外周面に加圧ワッシャが固定され、他方の端部近傍にナット回し工具を装着するための工具掛け部が設けられていることを特徴とする構成1に記載の防水支持部材。
<構成1の効果>
金属片等の両側面をプレスして固定するので、加工が容易で、調整パイプを変形させない。
<構成2の効果>
部品点数が少なく、強固な止水用の壁を形成できる。
<構成3の効果>
調整パイプに仕切塊を挿入して圧縮固定すれば、コストが安く、かつ簡単に強固な止水壁を形成できる。
<構成4の効果>
袋ナット部とねじ部とを有する止水ねじを支持ビットに取り付けて、確実に漏水を防止できる。
<構成5の効果>
2分割した調整パイプを仕切板を介して接合したので、任意の位置に止水壁を設け、調整パイプも任意の長さにできる。
<構成6の効果>
フランジ付きねじにより止水をするから、調整パイプの内部から外に水が漏れない。
<構成7の効果>
フランジ付きねじは、コンクリート型枠を支持するねじ棒として機能させることができる。
<構成8の効果>
シール材は、フランジ付きねじのフランジ部分の止水効果を高めることができる。
<構成9の効果>
フランジ付きねじを一方の調整パイプに一体化できる。
<構成10の効果>
樹脂環によりフランジの止水効果を高めることができる。
<構成11の効果>
フランジ付きねじの調整パイプへのねじ込み時に、樹脂栓を詰め込んで止水をることができる。
<構成12の効果>
調整パイプの周囲に隆起部が形成され、その後の加工作業の目印になる。
従来のコンクリート型枠の防水支持部の一部縦断面図で、(a)は全体図(b)は主要部縦断面図である。 (a)は調整パイプ24に仕切壁40を設けたもの、(b)はその使用状態、(c)はその変形例、(d)は調整パイプ24の縮径部42に仕切塊44を設けたもの、(e)は調整パイプ24の内部にプレス塊46を形成したもの、(f)はその使用状態を示し、いずれも調整パイプ24の縦断面図を示す。 (a)は仕切板48を設けたもの、(b)はその使用状態、(c)はフランジ付きねじ50を設けたもの、(d)と(e)はそれぞれその使用状態を示し、いずれも調整パイプ24の縦断面図である。 (a)〜(e)はフランジ付きねじ50の止水効果を強化する実施例の縦断面図である。 袋ナット部64とねじ部66とを有する止水ねじ62を使用した例の縦断面図で、(a)はその分解縦断面図、(b)は組み立て後の縦断面図、(c)は加圧ワッシャ36を取り付けた止水ねじ62を使用した例の縦断面図、(d)は調整パイプ24を省略した例を示す縦断面図である。 図5(b)の例を使用したコンクリート型枠の防水支持部の一部縦断面図である。 図5(d)の例を使用したコンクリート型枠の防水支持部の一部縦断面図である。 実施例3の調整パイプ24の実際の使用状態を示す縦断面図である。 図8の部分拡大図である。
以下、本考案の実施の形態を実施例毎に詳細に説明する。
図1は従来のコンクリート型枠34の防水支持部の一部縦断面図である。(a)は全体図(b)は主要部縦断面図である。
この図の例は、上記特許文献等に記載されているもので、大深度地下に地下構造物を建設するために、コンクリートの壁を建設するための構造である。土留め壁材12はコンクリートやモルタル製の仮設の壁であって、H鋼14等で支持されている。このH鋼14にタップ孔を設けて支持ビット16のタップねじ部18をねじ込む。そして、土留め壁材12全体を覆うように防水シート28を取り付ける。
支持ビット16は、土留め壁材12と対向させてコンクリート型枠34を支持固定するために使用される。このため、防水シート28の一部を破いて支持ビット16を貫通させる。コンクリート型枠34は、支持ビット16と調整パイプ24とねじ棒30と型枠支持金具32とにより支持される。土留め壁材12とコンクリート型枠34の間に図示しないコンクリートが流し込まれて、地下構造物を取り囲むコンクリート壁が形成される。
止水リング26は防水シート28の貫通孔周辺に密着して、ブチルゴム等によりシールをし、この部分の漏水を防ぐ。図の例では、調整パイプ24の外周に金属製の加圧ワッシャ36が固定されている。この加圧ワッシャ36が止水リング26を強く防水シート28に押しつける。調整パイプ24の端部は上記支持ビット16の連結ねじ部22に接続されている。
コンクリート壁の完成後に、防水シート28は地下水がコンクリート壁側に浸透するのを阻止する重要な役割を果たす。防水シート28には支持ビット16によって多数の貫通孔が形成されるが、止水リング26と防水シート28とがブチルゴム等を介して広い面積で密着しているから、防水シート28の貫通孔から調整パイプ24の外側を伝わって漏水が生じるおそれはない。
しかしながら、H鋼14は土留め壁材12に対して一定の間隔で配列されており、H鋼14の間の壁から染み出る地下水が、図1(b)に示す矢印のように、防水シート28の貫通孔から連結ねじ部22の周囲を伝わって調整パイプ24の内部に進入するおそれがある。調整パイプ24の内部に地下水が進入すると、図の(a)に示すねじ棒30を伝わってコンクリート壁内への漏水が生じる。これを防止するために、上記特許文献等では、連結ねじ部22の外周面に十分な量のブチルゴムを塗布して、ここをシールしている。
このブチルゴムの塗布量が不十分だと漏水が生じる。工事現場では、土留め壁材12の壁面に配列された多数のH鋼14に、多数の支持ビット16を取り付ける作業が要求される。従って、連結ねじ部22にブチルゴムを塗布しながら止水リング26を装着して調整パイプ24を締め付けるという作業に対して、さらなる作業性の改善が求められている。また、地下数十メートルという大深度地下で高い地下水圧に耐える構造が求められている。そこで、本考案では、このように調整パイプ24中を伝わってねじ棒30側に漏水するのを防止するために、調整パイプ24の部分に止水のための壁構造を設けることにした。以下、本考案の実施例を順に説明する。
図2の(a)は調整パイプ24に仕切壁40を設けたもの、(b)はその使用状態、(c)はその変形例、(d)は調整パイプ24の縮径部42に仕切塊44を設けたもの、(e)は調整パイプ24の内部にプレス塊46を形成したもの、(f)はその使用状態を示し、いずれも調整パイプ24縦断面図を示す。なお、各調整パイプにはいずれも、最終工程で内面に雌ねじが形成されるが、図が煩雑になるので、全ての図面で、雌ねじの図示を省略している。
図2(a)において、この調整パイプ24は、鉄棒の両端から切削加工をして残された仕切壁40を備えている。内面には、支持ビット16やねじ棒30(図1)をねじ込むためのねじ切りをしている。この調整パイプ24は、図2(b)に示すとおり、支持ビット16の連結ねじ部22に接続される。なお、調整パイプ24のねじ穴とほぼ同径のドリルで切削をして仕切壁40を形成すると、図2(c)のような断面形状になる。支持ビット16側の連結ねじ部22の外周面を伝わる地下水は、仕切壁40で確実に遮断できる。この構造は調整パイプ24が堅牢で部品点数が少ないという利点がある。
図2(d)の調整パイプ24は、中間部に部分圧縮により固定した仕切塊44を配置している。仕切塊44は金属塊や硬質プラスチック塊、ゴム塊である。仕切塊44を位置決めして、調整パイプ24をプレス圧縮する。これにより、仕切塊44を確実に固定できる。実施例1のものよりも製造が簡単で製造コストが安くなる。しかも、簡単に強固な止水壁を形成できる。
図2(e)は、調整パイプ24の中間部に両側面をプレスして固定したプレス塊46を配置している。例えば、調整パイプ24の材質に比較して同等かあるいはより柔軟な金属塊を調整パイプ24の内部に配置する。調整パイプ24の両側の開口からプレス棒で加圧すると、金属塊が変形して、調整パイプ24内部に壁を形成する。こうしてプレス塊46が得られる。この実施例は加工が容易でかつ堅牢である。また、全体としてコストが安くなるという特徴がある。なお、プレスにより図2(f)に示すように調整パイプ24の外面に隆起部25が形成される場合がある。この調整パイプ24を支持ビット16に連結するときには、図の工具掛け部68の部分に電動のナット回し等の工具を装着する。工具掛け部68の部分は図の右側に示すような六角に圧縮整型する。さらに、反対側に加圧ワッシャ36を取り付ける。そのとき、隆起部25を目印にすると圧縮成型する側や加圧ワッシャ36の取り付け位置を間違えないという効果もある。
図3において、(a)は仕切板48を設けたもの、(b)はその使用状態、(c)はフランジ付きねじ50を設けたもの、(d)と(e)はそれぞれその使用状態を示し、いずれも調整パイプ24の縦断面図である。
図3(a)では、調整パイプ24は予め2分割されている。その中間部には、仕切板48を配置している。これらを図3(b)に示すように直線的に接合する。溶接等で接合するとよい。調整パイプ24−1は支持ビット16の連結ねじ部22に接続され、調整パイプ24−2はコンクリート型枠34(図1)を支持するためのねじ棒30(図1)に接続される。この実施例では、調整パイプ24−2を必要に応じて任意の長さに選定できる。さらに、任意の位置に止水壁を配置できるという効果もある。
図3(c)は、フランジ付きねじ50を使用した例を示す。フランジ付きねじ50の両端は、いずれも、調整パイプ24にねじ込んで連結することができる雄ねじ部を備えている。フランジの外径は少なくとも調整パイプ24−1や調整パイプ24−2の内径よりも大きい。図3(d)に示すように、調整パイプ24−1は支持ビット16の連結ねじ部22に接続され、調整パイプ24−2はコンクリート型枠34(図1)を支持するためのねじ棒30(図1)に接続される。
なお、図3(e)に示すように、フランジ付きねじ50の雄ねじ部51十分に長ければ、フランジ付きねじ50を型枠支持金具32(図1)に直接接続することもできる。フランジ付きねじ50のフランジと調整パイプ24−1の端面とが隙間なく密着する構造であれば、ここで完全に止水できる。しかしながら、より確実な止水効果を得るために以下の構造を採用するとよい。
図4(a)〜(e)はフランジ付きねじ50の止水効果を強化する実施例の縦断面図である。
図4(a)の調整パイプ24−1と調整パイプ24−2は、フランジ付きねじ50を介して連結されている。そして、その連結部には、フランジ付きねじ50のフランジを覆うようにシール材52が設けられている。これにより、フランジとその両側の調整パイプの接合部の止水性を強化できる。シール材52には、ブチルゴムやその他の接着剤等を使用することができる。
図4(b)の例では、調整パイプ24−1とフランジ付きねじ50のフランジとが、溶接材54により接合されている。溶接でなくて接着剤でも構わない。これにより、支持ビット16の連結ねじ部22を完全に防水壁で包囲できる。
図4(c)の例では、調整パイプ24−1とフランジ付きねじ50の雄ねじ部51とが、接着剤56により接着されている。この接着剤56により確実に止水効果を発揮させることができる。
図4(d)の例では、フランジ付きねじ50のフランジと一方の調整パイプ24−1の間に、樹脂環58が挟み込まれている。樹脂環58はゴムやプラスチックのオーリングやワッシャー等が好ましい。樹脂環58は既存の部品を使って実現できる。
図4(e)の例は、調整パイプ24−1にねじ込んだフランジ付きねじ50の雄ねじ部先端に、樹脂栓60を詰め込んだものである。フランジ付きねじ50の取り付け時に同時に樹脂栓60を挿入するとよい。支持ビット16のねじ部側から水圧がかかると、樹脂栓60をフランジ付きねじ50に押しつけるから、より止水性が高まる。
図5は袋ナット部64とねじ部66とを有する止水ねじ62を使用した例の縦断面図で、(a)はその分解縦断面図、(b)は組み立て後の縦断面図、(c)は加圧ワッシャ36を取り付けた止水ねじ62を使用した例の縦断面図、(d)は調整パイプ24を省略した例を示す縦断面図である。また、図6と図7とは、この実施例の部材でコンクリート型枠34を支持した状態を示す縦断面図である。
図5(a)に示すように、止水ねじ62は支持ビット16の連結ねじ部22端に接続される。袋ナット部64は、図1(b)に示した調整パイプ24と同様に、止水リング26(図1)を貫通するように配置され、支持ビット16の連結ねじ部22に接続される。ねじ部66には、コンクリート型枠34を支持するための調整パイプ24が接続される。これらを連結した後の状態は図5(b)と図6に示すとおりである。
なお、図5(c)には、止水ねじ62に図1で説明した加圧ワッシャ36を取り付けたものの縦断面図を示した。この加圧ワッシャ36で、図1(b)に示したように、止水リング26を防水シート28に押しつける。図6のように組み立てると、袋ナット部64により、支持ビット16の連結ねじ部22を伝わって流入する水を遮断できる。
なお、図5(d)と図7に示すように、ねじ部66が十分に長いと、調整パイプ24を使用せずに、型枠支持金具32と連結することもできる。
図8は実施例3の調整パイプ24の実際の使用状態を示す縦断面図、図9はその部分拡大図である。
図8において、調整パイプ24は一端を支持ビット16に連結し、他端をねじ棒30に連結している。この状態は既知の調整パイプと変わらない。ここで、図9に示すように、この調整パイプ24では、プレス塊46により、ねじ孔を塞ぐ強固な壁が形成されている。調整パイプ24に固定された加圧ワッシャ36は、止水リング26を防水シート28に押しつけている。
防水シート28は柔軟な素材であるが、H鋼14側から地下水圧が加わるから、防水シート28は止水リング26に強く押しつけられる。水圧が低い場合には止水リング26だけで、加圧ワッシャ36が無くてももよい。また、大深度地下のように地下非威圧が高い場合には、加圧ワッシャ36で押さえることが好ましい。このとき、調整パイプ24の端部は、止水リング26と防水シート28を貫通して、支持ビット16の工具掛け部20に達している。
従来は、支持ビット16の連結ねじ部22の周囲に、例えば、ブチルゴムを塗布する。これにより連結ねじ部22のねじ溝を伝わって調整パイプ24側に浸透する水を防いでいる。しかし、この実施例では、プレス塊46により完全にその走水を遮断することができる。この調整パイプ24は従来品と寸法が同じで取扱も従来と変わらない、従って、従来どおりの工法でそのまま採用することができるという効果もある。
12 土留め壁材
14 H鋼
16 支持ビット
18 タップねじ部
20 工具掛け部
22 連結ねじ部
24 調整パイプ
25 隆起部
26 止水リング
28 防水シート
30 ねじ棒
32 型枠支持金具
34 コンクリート型枠
36 加圧ワッシャ
40 仕切壁
42 縮径部
44 仕切塊
46 プレス塊
48 仕切板
50 フランジ付きねじ
51 雄ねじ部
52 シール材
54 溶接材
56 接着剤
58 樹脂環
60 樹脂栓
62 止水ねじ
64 袋ナット部
66 ねじ部
68 工具掛け部

Claims (12)

  1. 一端にタップねじ部を設け他端に連結ねじ部を設けた支持ビットの、上記タップねじ部は土留め壁材にねじ込まれて固定され、上記連結ねじ部は上記土留め壁材を覆う防水シートを貫通し、かつ、この貫通孔の周囲に密着した止水リングを貫通するものであって、
    上記支持ビットの連結ねじ部端に接続される調整パイプは、
    中間部に両側面をプレスして上記調整パイプのねじ孔を塞ぐように固定したプレス塊を配置して止水のための壁構造を設けており、一端は上記止水リングを貫通して上記支持ビットのねじ部端に接続され、他端には、コンクリート型枠を支持するための部材が接続されることを特徴とするコンクリート型枠の防水支持部材。
  2. 一端にタップねじ部を設け他端に連結ねじ部を設けた支持ビットの、上記タップねじ部は土留め壁材にねじ込まれて固定され、上記連結ねじ部は上記土留め壁材を覆う防水シートを貫通し、かつ、この貫通孔の周囲に密着した止水リングを貫通するものであって、
    上記支持ビットの連結ねじ部端に接続される調整パイプは、
    両端から切削加工をして残された仕切壁を備え、一端は上記止水リングを貫通して上記支持ビットのねじ部端に接続され、他端には、コンクリート型枠を支持するための部材が接続されることを特徴とするコンクリート型枠の防水支持部材。
  3. 一端にタップねじ部を設け他端に連結ねじ部を設けた支持ビットの、上記タップねじ部は土留め壁材にねじ込まれて固定され、上記連結ねじ部は上記土留め壁材を覆う防水シートを貫通し、かつ、この貫通孔の周囲に密着した止水リングを貫通するものであって、
    上記支持ビットの連結ねじ部端に接続される調整パイプは、
    中間部に部分圧縮により固定した仕切塊を配置して止水のための壁構造を設けており、一端は上記止水リングを貫通して上記支持ビットのねじ部端に接続され、他端には、コンクリート型枠を支持するための部材が接続されることを特徴とするコンクリート型枠の防水支持部材。
  4. 一端にタップねじ部を設け他端に連結ねじ部を設けた支持ビットの、上記タップねじ部は土留め壁材にねじ込まれて固定され、上記連結ねじ部は上記土留め壁材を覆う防水シートを貫通し、かつ、この貫通孔の周囲に密着した止水リングを貫通するものであって、
    上記支持ビットの連結ねじ部端に接続される止水ネジは、
    袋ナット部とねじ部とを有し、上記袋ナット部は上記止水リングを貫通して上記支持ビットのねじ部端に接続され、上記ねじ部には、コンクリート型枠を支持するための調整パイプが接続されることを特徴とするコンクリート型枠の防水支持部材。
  5. 一端にタップねじ部を設け他端に連結ねじ部を設けた支持ビットの、上記タップねじ部は土留め壁材にねじ込まれて固定され、上記連結ねじ部は上記土留め壁材を覆う防水シートを貫通し、かつ、この貫通孔の周囲に密着した止水リングを貫通するものであって、
    上記支持ビットの連結ねじ部端に接続される調整パイプは、
    予め2分割されており、中間部に仕切板を介して接合しており、一端は上記止水リングを貫通して上記支持ビットのねじ部端に接続され、他端には、コンクリート型枠を支持するための部材が接続されることを特徴とするコンクリート型枠の防水支持部材。
  6. 一端にタップねじ部を設け他端に連結ねじ部を設けた支持ビットの、上記タップねじ部は土留め壁材にねじ込まれて固定され、上記連結ねじ部は上記土留め壁材を覆う防水シートを貫通し、かつ、この貫通孔の周囲に密着した止水リングを貫通するものであって、
    上記支持ビットの連結ねじ部端に接続される調整パイプは、
    一端は上記止水リングを貫通して上記支持ビットのねじ部端に接続され、他端には、フランジ付きねじを介してコンクリート型枠を支持するための部材が接続されることを特徴とするコンクリート型枠の防水支持部材。
  7. 一端にタップねじ部を設け他端に連結ねじ部を設けた支持ビットの、上記タップねじ部は土留め壁材にねじ込まれて固定され、上記連結ねじ部は上記土留め壁材を覆う防水シートを貫通し、かつ、この貫通孔の周囲に密着した止水リングを貫通するものであって、
    上記支持ビットの連結ねじ部端に接続される調整パイプは、
    予め2分割されており、両端にねじ部を備えるフランジ付きねじにより連結される構造をしており、一端は上記止水リングを貫通して上記支持ビットのねじ部端に接続され、他端には、コンクリート型枠を支持するための部材が接続されることを特徴とするコンクリート型枠の防水支持部材。
  8. 調整パイプは、予め2分割されており、両端にねじ部を備えるフランジ付きねじにより連結される構造をしており、連結部には、フランジ付きねじのフランジを覆うシール材が設けられていることを特徴とする請求項7に記載のコンクリート型枠の防水支持部材。
  9. 調整パイプは、予め2分割されており、両端にねじ部を備えるフランジ付きねじにより連結される構造をしており、フランジ付きねじのフランジは一方の調整パイプに接合されていることを特徴とする請求項7または8に記載のコンクリート型枠の防水支持部材。
  10. 調整パイプは、予め2分割されており、両端にねじ部を備えるフランジ付きねじにより連結される構造をしており、フランジ付きねじのフランジと一方の調整パイプの間に樹脂環が挟み込まれていることを特徴とする請求項7または8に記載のコンクリート型枠の防水支持部材。
  11. 調整パイプは、予め2分割されており、両端にねじ部を備えるフランジ付きねじにより連結される構造をしており、調整パイプ内部のフランジ付きねじのねじ部先端に樹脂栓が詰め込まれていることを特徴とする請求項7または8に記載のコンクリート型枠の防水支持部材。
  12. 上記調整パイプのプレス塊周囲に隆起部が形成され、一方の端部近傍外周面に加圧ワッシャが固定され、他方の端部近傍にナット回し工具を装着するための工具掛け部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の防水支持部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113482343A (zh) * 2021-07-31 2021-10-08 张明鑫 一种可拆卸防水式对拉螺栓

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