JPH10292883A - 排水パイプ設置用ジョイント、および排水パイプ設置工法 - Google Patents

排水パイプ設置用ジョイント、および排水パイプ設置工法

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JPH10292883A
JPH10292883A JP9357968A JP35796897A JPH10292883A JP H10292883 A JPH10292883 A JP H10292883A JP 9357968 A JP9357968 A JP 9357968A JP 35796897 A JP35796897 A JP 35796897A JP H10292883 A JPH10292883 A JP H10292883A
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JP
Japan
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pipe
drain pipe
concrete
joint
bellows
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JP9357968A
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English (en)
Inventor
Katsufumi Sasano
克文 笹野
Takahiro Ito
孝博 伊藤
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CHUBU BIKA KIGYO KK
Original Assignee
CHUBU BIKA KIGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】排水パイプの設置が容易であり、設置した排水
パイプの取り外しも可能であるともに、設置部分から漏
水を生じさせたりしない排水パイプ設置工法を提供す
る。 【構成】排水パイプを設置する場合には、蛇腹状パイプ
2と弾性リング体4とからなる排水パイプ設置用ジョイ
ント1が挟持された状態となるように、2枚のコンクリ
ート型枠8,8を組み付ける。そして、組み付けた2枚
のコンクリート型枠8,8の間にコンクリートを打ち付
け、形成されたコンクリート壁体9を十分に乾燥させた
後に、コンクリート型枠8,8を取り外す。しかる後、
コンクリート壁体9と一体になった排水パイプ設置用ジ
ョイント1の内部に、排水パイプ10を挿通させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート等か
らなる構造物に、合成樹脂製等の排水パイプを設置する
場合の施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリートマス(コンクリート
製の貯水槽)の一部であるコンクリート壁体等に排水パ
イプを設置する場合には、図12の如く、 (1)コンクリートを打ち付けてパイプ用孔51を有す
るコンクリート壁体52を形成する(図12(a)参
照) (2)パイプ用孔51に排水パイプ53を挿入する(図
12(b)参照) (3)排水パイプ53とパイプ用孔51との隙間にモル
タル54等を充填する(図12(c)参照) という工法が採用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の排水パイプ設置工法においては、排水パイプ53の
下側の部分とパイプ用孔51との隙間(図12(c)に
おいて破線で囲んだ部分)へモルタル54を十分に充填
しにくい。このため、モルタル54が十分に充填されな
いことに起因して、コンクリートマス55に貯水した場
合には、モルタル54部分にクラックが生じやすく、そ
の部分から漏水を発生させ易い。特に、設置された排水
パイプ53が振動を受けた場合には、その傾向が顕著な
ものとなる。また、必要な場合に排水パイプ53を容易
に取り外すことができない、という問題点もある。
【0004】本発明の目的は、上記従来の排水パイプ設
置工法の問題点を解消し、排水パイプの設置が容易であ
り、設置した排水パイプの取り外しも可能であるとも
に、設置部分から漏水を生じさせたりしない排水パイプ
設置工法を提供することにあり、その排水パイプ設置工
法を具現化するための排水パイプ設置用ジョイントを提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる本発明のうち、請
求項1に記載された発明は、蛇腹状パイプと、その蛇腹
状パイプの山筋部分の内壁に密着嵌入され、その嵌入状
態における内周が前記蛇腹状パイプの谷筋部分の内周よ
り小径の弾性リング体とからなる排水パイプ設置用ジョ
イントにある。
【0006】請求項2に記載された発明は、リング状を
有しており、表裏両面の外周際に導管固定溝が刻設さ
れ、内周に円周状の嵌合溝が刻設された本体部材と、そ
の本体部材の嵌合溝に嵌合可能な弾性リング体とからな
る排水パイプ設置用ジョイントにある。
【0007】請求項3に記載された発明は、請求項1に
記載された発明、請求項2に記載された発明において、
弾性リング体が、内周面に舌片状の傾斜壁を周設したも
のであることにある。
【0008】請求項4に記載された発明は、コンクリー
ト壁体に排水パイプを設置するための設置工法であっ
て、長尺の蛇腹状パイプを、形成するコンクリート壁体
の厚さに相当する長さとなるようにカットあるいは継ぎ
足し、その蛇腹状パイプの山筋部分の内壁に、内周が前
記蛇腹状パイプの谷筋の内周より小径となる弾性リング
体を密着嵌入し、その弾性リング体を嵌入した蛇腹状パ
イプを、コンクリート型枠によって両開口部が閉塞され
るように排水パイプ設置所望位置にセットし、コンクリ
ート型枠内にコンクリートを打ち込むことによってコン
クリート壁体を形成し、そのコンクリート壁体中に一体
的に埋設された前記蛇腹状パイプ内に排水パイプを挿入
して弾性リングを貫通させることことにある。
【0009】請求項5に記載された発明は、請求項2ま
たは3に記載の排水パイプ用ジョイントの表裏に設けら
れた導管固定溝に、それぞれ導管を嵌め込むことによっ
て、2つの導管を連結し、その連結された導管を、所定
の長さにカットするとともに、2枚のコンクリート型枠
によって挟んで排水パイプ設置所望位置にセットし、さ
らに、コンクリート型枠内にコンクリートを打ち込むこ
とによってコンクリート壁体を形成し、しかる後、その
コンクリート壁体中に一体的に埋設された前記導管およ
び前記排水パイプ用ジョイント内に排水パイプを挿入す
ることを特徴とする排水パイプの設置工法にある。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の排水パイプ設置用
ジョイント、および排水パイプの設置工法の一実施形態
について、図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】[実施例1]図1(a)〜(c)は、実施
例1の排水パイプ設置用ジョイントを示す斜視図、正面
図、断面図であり、排水パイプ設置用ジョイント1は、
ポリプロピレン製で山筋部分3,3・・と谷筋部分1
2,12・・とが連続した形状の蛇腹状パイプ2と、そ
の蛇腹状パイプ2の山筋部分3の内壁に密着嵌入された
合成ゴム製の弾性リング体4とによって形成されてい
る。
【0012】また、図1(d)は、弾性リング体4を示
したものであり、弾性リング体4は、リング状に形成さ
れており、扁平な筒状の基端部分5の内側に、舌片状の
傾斜壁6が周設されている。そして、基端部分5から傾
斜壁6の先端にかけての断面が、略くの字状になってい
る。かかる弾性リング体4は、自体の弾性力によって基
端部分5の外面を蛇腹状パイプ2の山筋部分3の内壁に
押し当てた状態となるように密着嵌入されており、最も
内周の径(すなわち、傾斜壁6の先端部分の内周の径)
が、蛇腹状パイプ2の谷筋部分12,12・・の内周よ
り若干小径になっている(図1(c)参照)。
【0013】次に、排水パイプ設置用ジョイント1を利
用して、コンクリートマスの一部であるコンクリート壁
体へ排水パイプを設置する場合の施工例について説明す
る。施工する際には、まず、図2(a)の如く、排水パ
イプ設置用ジョイント1が挟持され、排水パイプ設置用
ジョイント1の両開口部が閉塞された状態となるよう
に、2枚のコンクリート型枠8,8を組み付ける。な
お、この場合には、長尺の蛇腹状パイプ2を、形成する
コンクリート壁体の厚さに相当する長さにカットし、カ
ットした蛇腹状パイプ2の何れかの山筋部分3の内壁に
弾性リング体4を密着嵌入することによって、上記の如
き排水パイプ設置用ジョイント1を予め形成する。ま
た、場合によっては、形成するコンクリート壁体の厚さ
に相当する長さより短い蛇腹状パイプ2を2個あるいは
3個以上継ぎ足し、継ぎ足した蛇腹状パイプ2,2・・
のうち、何れかの山筋部分3の内壁に弾性リング体4を
密着嵌入することによって、排水パイプ設置用ジョイン
ト1を予め形成する。さらに、排水パイプを設置したい
位置に、排水パイプ設置用ジョイント1を配置すること
も必要である。
【0014】そして、組み付けた2枚のコンクリート型
枠8,8の間にコンクリートを打ち付け、形成されたコ
ンクリート壁体9を十分に乾燥させた後に、コンクリー
ト型枠8,8を取り外す(図2(b)の状態)。しかる
後、図2(c)の如く、コンクリート壁体9に一体的に
埋設された排水パイプ設置用ジョイント1の内部に、排
水パイプ10を挿入して弾性リング体4を貫通させるこ
とによって、排水パイプ10の設置を完了する。なお、
設置された排水パイプ10の外側の周囲には、必要に応
じて土や砂を敷設する。
【0015】上記の如く排水パイプ10が設置されたコ
ンクリート壁体9においては、排水パイプ設置用ジョイ
ント1が周囲のコンクリートと十分に馴染んだ(密着し
合った)状態になっているので、コンクリートマス7に
貯留された水が、排水パイプ設置用ジョイント1とコン
クリートとの接合面から漏水したりしないし、排水パイ
プ設置用ジョイント1がコンクリート壁体9から外れた
りしない。
【0016】また、排水パイプ10の外周が、排水パイ
プ設置用ジョイント1内において、弾性リング体4の傾
斜壁6の外面と当接し合った状態になっているので、弾
性リング体4が防水パッキンとして機能し、コンクリー
トマス7に貯留された水が、排水パイプ10の外周と弾
性リング体4との間から漏水したりしない。さらに、排
水パイプ10が不必要なときに勝手に外れたりすること
もない。しかも、弾性リング体4が、傾斜壁6の先端を
水圧のかかる方向(図2(a)〜(c)における左側)
に向けた状態で蛇腹状パイプ2内に密着嵌入されている
ので、コンクリートマス7の貯水量が多くなり高い水圧
が加わった場合であっても、その水圧に対応して傾斜壁
6の外面が排水パイプ10の外周に一層強く押し当てら
れるため、排水パイプ10の外周と弾性リング体4との
間から漏水したりしない。
【0017】さらに、上記設置工法においては、単に排
水パイプ10を排水パイプ設置用ジョイント1内に挿通
させるだけで、非常に容易に排水パイプ10を設置する
ことができるし、排水パイプ10が損傷した場合には、
いつでも取り替えることができる。
【0018】また、排水パイプ設置用ジョイント1は、
各傾斜壁6,6の先端部分の径が、蛇腹状パイプ2の谷
筋部分12,12・・の内径より小さくなっているの
で、蛇腹状パイプ2の谷筋部分12,12・・の内径よ
りも小さい外径を有する排水パイプ10を、その外周と
弾性リング体4との間から漏水させることなく、設置す
ることが可能である。すなわち、本発明の設置工法にお
いては、排水パイプ設置用ジョイント1を用いた場合に
は、排水パイプ10の外径が多少のばらついた場合であ
っても、その排水パイプ10を問題なく設置することが
できる。なお、外径が蛇腹状パイプ2の谷筋部分12,
12・・の内径よりも小さい排水パイプ10を設置した
場合には、設置した排水パイプ10が荷重等によって振
動した場合、あるいは温度変化等によって膨張等した場
合であっても、排水パイプ10の外周と弾性リング体4
の傾斜壁6の外面との当接状態を維持して、コンクリー
トマス7に貯留された水が排水パイプ10の外周と弾性
リング体4との間から漏水する事態を防止することがで
きる。また、外径が蛇腹状パイプ2の谷筋部分12,1
2・・の内径よりも小さい排水パイプ10を設置する場
合には、排水パイプ10を、排水パイプ設置用ジョイン
ト1の長手方向と多少の角度をなす方向に設置すること
も可能である。
【0019】さらに、排水パイプ10を取り外す必要が
生じた場合には、図3の如く、排水パイプ設置用ジョイ
ント1の内部にキャップ11を装着しておくだけで、簡
単に止水することができる。
【0020】また、排水パイプ設置用ジョイント1は、
蛇腹状パイプ2が山筋部分3,3・・と谷筋部分12,
12・・とを繰り返す形状であるとともに、蛇腹状パイ
プ2と弾性リング体4とを簡単に分離、装着することが
できるものであるため、排水パイプ10を設置するコン
クリート壁体9の厚さに応じて、容易に長さを調節する
ことができる。
【0021】[実施例2]図6、図7は、実施例2の排
水パイプ設置用ジョイントを示す斜視図、断面図(直径
方向の断面図)であり、実施例2の排水パイプ設置用ジ
ョイント14は、本体部材15と弾性リング体16とに
よって形成されている。本体部材15は、ABS樹脂に
よってリング状(扁平な円柱状)に形成されている。そ
して、表裏両面の外周際に、塩化ビニル管等の導管(す
なわち、パイプ)を嵌め込むための導管固定溝17,1
7が円周状に刻設されている。また、各導管固定溝1
7,17の内側には、外側から内側にかけて内方へ傾斜
した(すなわち、本体部材15の長手方向(図7におけ
るAの方向)の中心側に向かって傾斜した)テーパ部1
8が設けられている。さらに、本体部材15の最も内側
の周面には、本体部材15の表裏のテーパ部18,18
と隣接するように、嵌合溝19が刻設されている。
【0022】また、弾性リング体16は、実施例1の弾
性リング体4と略同一の形状を有しており、合成ゴムに
よってリング状に形成されている。そして、半円状の断
面を有する基端部分20の内周面に、舌片状の傾斜壁2
1が周設されており、基端部分20から傾斜壁21の先
端にかけての断面が略くの字状になっている。かかる弾
性リング体16は、自体の弾性力によって基端部分20
の外面を嵌合溝19に押し当てた状態となるように、排
水パイプ設置用ジョイント14内に密着嵌入されている
(図7参照、なお、図6においては、本体部材15と弾
性リング体16とを分離した状態が示されている)。
【0023】次に、排水パイプ設置用ジョイント14を
利用して、コンクリートマスの一部であるコンクリート
壁体へ排水パイプを設置する場合の施工例について説明
する。施工する際には、まず、排水パイプ設置用ジョイ
ント14の導管固定溝17,17に、それぞれ、導管で
ある円筒状の塩化ビニル管を嵌め込むことによって、2
つの塩化ビニル管を連結する。そして、図8(a)の如
く、その排水パイプ設置用ジョイント14によって連結
された塩化ビニル管22,22が挟持され、各塩化ビニ
ル管22,22の外側の開口部が閉塞された状態となる
ように、2枚のコンクリート型枠8,8を組み付ける。
なお、この場合には、塩化ビニル管22,22の一方あ
るいは両方の外側の端縁を、形成するコンクリート壁体
の厚さに相当する長さにカットする。また、排水パイプ
を設置したい位置に、連結された塩化ビニル管22,2
2を配置することも必要である。
【0024】そして、組み付けた2枚のコンクリート型
枠8,8の間にコンクリートを打ち付け、形成されたコ
ンクリート壁体9を十分に乾燥させた後に、コンクリー
ト型枠8,8を取り外す(図8(b)の状態)。しかる
後、図8(c)の如く、コンクリート壁体9に一体的に
埋設された塩化ビニル管22,22および排水パイプ設
置用ジョイント14の内部(すなわち、弾性リング体1
6の内部)に、排水パイプ10を挿入することによっ
て、排水パイプ10の設置を完了する。なお、設置され
た排水パイプ10の外側の周囲には、実施例1の設置工
法と同様に、必要に応じて土や砂を敷設する。
【0025】上記の如く排水パイプ10が設置されたコ
ンクリート壁体9においては、塩化ビニル管22,22
および排水パイプ設置用ジョイント14が周囲のコンク
リートと十分に馴染んだ状態になっているので、コンク
リートマス7に貯留された水が、排水パイプ設置用ジョ
イント14とコンクリートとの接合面や塩化ビニル管2
2,22とコンクリートとの接合面から漏水したりしな
いし、排水パイプ設置用ジョイント14や塩化ビニル管
22,22がコンクリート壁体9から外れたりしない。
【0026】また、実施例1の設置工法の場合と同様
に、排水パイプ10の外周が、排水パイプ設置用ジョイ
ント14内において、傾斜壁21の外面と当接し合った
状態になっているので、弾性リング体16が防水パッキ
ンとして機能し、コンクリートマス7に貯留された水
が、排水パイプ10の外周と弾性リング体16との間か
ら漏水したりしない。さらに、排水パイプ10が不必要
なときに勝手に外れたりすることもない。しかも、弾性
リング体16が、傾斜壁21の先端を水圧のかかる方向
(図8(a)〜(c)における左側)に向けた状態で排
水パイプ設置用ジョイント14の本体部材15内に密着
嵌入されているので、コンクリートマス7の貯水量が多
くなり高い水圧が加わった場合であっても、その水圧に
対応して傾斜壁21の外面が排水パイプ10の外周に一
層強く押し当てられるため、排水パイプ10の外周と弾
性リング体16との間から漏水したりしない。
【0027】さらに、実施例2の設置工法においても、
実施例1の設置工法の場合と同様に、単に排水パイプ1
0を排水パイプ設置用ジョイント14内に挿通させるだ
けで、非常に容易に排水パイプ10を設置することがで
きるし、排水パイプ10が損傷した場合には、いつでも
取り替えることができる。なお、実施例2の設置工法に
おいては、排水パイプ設置用ジョイント14にテーパ部
18,18が設けられているため、きわめて容易に排水
パイプ10を挿入することができる。
【0028】また、実施例2の設置工法においても、実
施例1の設置工法の場合と同様に、設置する排水パイプ
10の外径が多少のばらついた場合であっても、その排
水パイプ10を問題なく設置することができるし、設置
した排水パイプ10が荷重等によって振動した場合、あ
るいは温度変化等によって膨張等した場合であっても、
排水パイプ10の外周と傾斜壁21の外面との当接状態
を維持して、コンクリートマス7に貯留された水が排水
パイプ10の外周と弾性リング体16との間から漏水す
る事態を防止することができる。さらに、排水パイプ1
0を、排水パイプ設置用ジョイント14の長手方向と多
少の角度をなす方向に設置することも可能であるし、排
水パイプ10を取り外す必要が生じた場合には、排水パ
イプ設置用ジョイント14の内部に、図3の如きキャッ
プ11を装着しておくだけで、簡単に止水することがで
きる。
【0029】加えて、実施例2の設置工法においては、
排水パイプ設置用ジョイント14によって連結する塩化
ビニル管22,22の長さを、排水パイプ10を設置す
るコンクリート壁体9の厚さに応じて非常に容易に調節
することができる、というメリットもある。
【0030】なお、本発明の排水パイプ設置用ジョイン
ト、および排水パイプ設置工法は、上記実施形態の態様
に何ら限定されるものではなく、必要に応じて各構成を
適宜変更することが可能である。
【0031】たとえば、実施例1の如き排水パイプ設置
用ジョイントは、弾性リング体を1個のみ装着したもの
に限定されず、2個以上装着したものであっても良い。
また、弾性リング体は、実施例1や実施例2の如く、基
端部分の内周に傾斜壁が延設されたものに限定されず、
単に円形の断面を有するリング状のものであっても良
い。
【0032】さらに、実施例1の如き排水パイプ設置用
ジョイントは、蛇腹状パイプの左右両サイドに位置した
山筋部分の内壁に、弾性リング体を、傾斜壁の先端が互
いに向かい合うように2個一対で装着したものであって
も良い。かかる排水パイプ設置用ジョイントを用いて排
水パイプを設置する場合には、図4の如く、排水パイプ
設置用ジョイント1内において、2つの排水パイプ1
0,10の切断面が接合するように連結することも可能
である。かかる態様で排水パイプ10,10を設置した
場合であっても、各弾性リング体4,4の傾斜壁6,6
の先端が排水パイプ10,10の外周と当接した状態に
なるので、排水パイプ10,10以外の部分から漏水す
る心配はない。なお、図4の如く、各傾斜壁6,6の先
端同士が互いに向かい合った2つの弾性リング体4,4
の中間で、2つの排水パイプ10,10を連結した場合
には、2つのパイプ10,10の連結部分から漏れた水
の圧力に対応して各傾斜壁6,6の外面が各排水パイプ
10,10の外周に強く押し当てられるため、2つのパ
イプ10,10の連結部分から漏れた水が各弾性リング
体4,4の外側に漏れたりしない。
【0033】一方、実施例2の如き設置工法において
は、2つの排水パイプ設置用ジョイントを用い、3つの
導管を連結し、それらの排水パイプ設置用ジョイント内
に、排水パイプを挿入することも可能である。かかる構
成を採用する場合には、図10の如く、排水パイプ設置
用ジョイント14内において、2つの排水パイプ10,
10の切断面が接合するように連結することも可能であ
る。かかる態様で排水パイプ10,10を設置した場合
であっても、各傾斜壁21,21の先端が排水パイプ1
0,10の外周と当接した状態になるので、排水パイプ
10,10以外の部分から漏水する心配はない。さら
に、図4の如く連結した場合と同様に、2つのパイプ1
0,10の連結部分から漏れた水の圧力に対応して各傾
斜壁21,21の外面が各排水パイプ10,10の外周
に強く押し当てられるため、2つのパイプ10,10の
連結部分から漏れた水が各弾性リング体16,16の外
側に漏れたりしない。
【0034】また、実施例1、実施例2の如き排水パイ
プ設置用ジョイントにおける蛇腹状パイプや本体部材
は、ポリプロピレンやABS樹脂以外の合成樹脂によっ
て形成されたものや金属製のものでも良い。さらに、実
施例2の設置工法においては、導管として、塩化ビニル
管以外の種々のパイプや管を利用することも可能であ
る。加えて、弾性リング体も、合成ゴム製のものに限定
されず、天然ゴムによって形成されたものや、合成ゴム
以外の合成樹脂によって形成されたもの等を利用するこ
とができる。また、実施例1の如き排水パイプ設置用ジ
ョイントの蛇腹状パイプは、実施例1の如き山筋部分と
谷筋部分とが正弦波状に連続するものに限定されず、山
筋部分と谷筋部分とがパルス波状に連続するものや、場
合によっては、図5の如く、撓み防止用の補強リブ1
3,13・・を長手方向に連続的にあるいは部分的に立
設したものであっても良く、その形状は特に限定されな
い。なお、図5の如き補強リブ13,13・・を立設し
た蛇腹状パイプ2’を用いた場合には、蛇腹状パイプ
2’とコンクリートとの密着性が一層向上するため、排
水パイプ設置用ジョイントとコンクリートとの接合面か
らの漏水防止効果がより精度の高いものとなる。
【0035】一方、実施例2の如き排水パイプ設置用ジ
ョイントにおいては、図9の如く、テーパ部をリブ状に
することも可能である。かかる構成を採用した場合に
は、排水パイプ設置用ジョイントは、軽量で運搬が容易
な上、安価に製造できるものとなる。加えて、実施例2
の如き排水パイプ設置用ジョイントは、必ずしもテーパ
部を設ける必要はなく、単に肉厚な円筒状の本体部材の
表裏の外周際にパイプ嵌入溝が設けられ内周壁に嵌合溝
が設けられただけのものでも良い。加えて、実施例2の
如き排水パイプ設置用ジョイントは、図11の如く、本
体部材15の外周に固定リブ23を周状に立設したもの
でも良い。かかる排水パイプ設置用ジョイントを用いて
排水パイプを設置した場合には、塩化ビニル管等の導管
の外周に沿ってコンクリート壁体の内側から外側に滲み
出す水をより効果的に止水することができる、というメ
リットがある。さらに、排水パイプ設置用ジョイント
が、コンクリート中においてきわめて強固に固定され、
非常に大きな衝撃が加わった場合でも決して動いたりし
ない、というメリットもある。また、実施例2の如き設
置工法においては、排水パイプ設置用ジョイントの導管
固定溝と導管固定溝に嵌め込む導管との間に、ゴムシー
ト等のシール部材や種々のコーキング剤等を介在させた
りすることも可能である。
【0036】さらに、本発明の設置工法においては、排
水パイプ設置用ジョイントとコンクリートとの接合面や
導管とコンクリートとの接合面からの漏水をより確実に
防止するために、排水パイプ設置用ジョイントとコンク
リートとの界面や導管とコンクリートとの界面に種々の
コーキング剤等を介在させることも可能である。
【0037】また、実施例1においては、蛇腹状パイプ
に弾性リング体を密着嵌入した排水パイプ設置用ジョイ
ントが挟持された状態となるようにコンクリート型枠を
組み付け、コンクリートを打ち付ける排水パイプ設置工
法について説明したが、実施例1の如き設置工法におい
ては、かかる態様に限定されるものではなく、蛇腹状パ
イプのみが挟持された状態となるようにコンクリート型
枠を組み付け、コンクリートを打ち付けた後に、コンク
リート壁体と一体となった蛇腹状パイプに弾性リング体
を密着嵌入することも可能である。
【0038】加えて、上記各実施例においては、本発明
の排水パイプ設置用ジョイント、および排水パイプ設置
工法を、コンクリートマスの一部であるコンクリート壁
体へ排水パイプを設置する工事に応用した例について説
明したが、本発明の排水パイプ設置用ジョイント、およ
び排水パイプ設置工法は、コンクリート構造物やモルタ
ル構造物に排水パイプを設置する工事であれば、いかな
る工事へも応用することができる。なお、本発明の排水
パイプ設置用ジョイント、および排水パイプ設置工法を
給水パイプ等の設置工事にも利用できることはいうまで
もない。
【0039】
【発明の効果】本発明の排水パイプ設置用ジョイント、
および排水パイプ設置工法によれば、排水パイプを容易
に設置することができるとともに、設置した排水パイプ
を容易に取り外すこともできる。また、排水パイプを設
置したコンクリート壁体等において漏水が生じたり、排
水パイプが勝手に外れたりする事態の発生を完全に防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】排水パイプ設置用ジョイントを示す説明図であ
る。
【図2】コンクリート壁体に排水パイプを設置する様子
を示す説明図である。
【図3】排水パイプ設置用ジョイントにキャップを装着
した状態を示す説明図である。
【図4】排水パイプ設置工法の変更例を示す説明図であ
る。
【図5】蛇腹状パイプの変更例を示す説明図である。
【図6】排水パイプ設置用ジョイントを示す説明図であ
る。
【図7】排水パイプ設置用ジョイントを示す説明図であ
る。
【図8】コンクリート壁体に排水パイプを設置する様子
を示す説明図である。
【図9】排水パイプ設置用ジョイントの変更例を示す説
明図である。
【図10】排水パイプ設置工法の変更例を示す説明図で
ある。
【図11】排水パイプ設置用ジョイントの変更例を示す
説明図である。
【図12】従来の排水パイプ設置工法を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1・・排水パイプ設置用ジョイント、2,2’・・蛇腹
状パイプ、3・・山筋部分、4・・弾性リング体、5・
・基端部分、6・・傾斜壁、7・・コンクリートマス、
8・・型枠、9・・コンクリート壁体、10・・排水パ
イプ、11・・キャップ、12・・谷筋部分、13・・
補強リブ、14・・排水パイプ設置用ジョイント、15
・・本体部材、16・・弾性リング体、17・・導管固
定溝、18・・テーパ部、19・・嵌合溝、20・・基
端部分、21・・傾斜壁、22・・塩化ビニル管、23
・・固定リブ、51・・パイプ用孔、52・・コンクリ
ート壁体、53・・排水パイプ、54・・モルタル、5
5・・コンクリートマス。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛇腹状パイプと、 その蛇腹状パイプの山筋部分の内壁に密着嵌入され、そ
    の嵌入状態における内周が前記蛇腹状パイプの谷筋部分
    の内周より小径の弾性リング体とからなる排水パイプ設
    置用ジョイント。
  2. 【請求項2】 リング状を有しており、表裏両面の外周
    際に導管固定溝が刻設され、内周に円周状の嵌合溝が刻
    設された本体部材と、 その本体部材の嵌合溝に嵌合可能な弾性リング体とから
    なる排水パイプ設置用ジョイント。
  3. 【請求項3】 弾性リング体が、内周面に舌片状の傾斜
    壁を周設したものであることを特徴とする請求項1、ま
    たは2に記載の排水パイプ設置用ジョイント。
  4. 【請求項4】 コンクリート壁体に排水パイプを設置す
    るための設置工法であって、 長尺の蛇腹状パイプを、形成するコンクリート壁体の厚
    さに相当する長さとなるようにカットあるいは継ぎ足
    し、その蛇腹状パイプの山筋部分の内壁に、内周が前記
    蛇腹状パイプの谷筋の内周より小径となる弾性リング体
    を密着嵌入し、その弾性リング体を嵌入した蛇腹状パイ
    プを、コンクリート型枠によって両開口部が閉塞される
    ように排水パイプ設置所望位置にセットし、コンクリー
    ト型枠内にコンクリートを打ち込むことによってコンク
    リート壁体を形成し、そのコンクリート壁体中に一体的
    に埋設された前記蛇腹状パイプ内に排水パイプを挿入し
    て弾性リングを貫通させることを特徴とする排水パイプ
    の設置工法。
  5. 【請求項5】 請求項2または3に記載の排水パイプ用
    ジョイントの表裏に設けられた導管固定溝に、それぞれ
    導管を嵌め込むことによって、2つの導管を連結し、そ
    の連結された導管を、所定の長さにカットするととも
    に、2枚のコンクリート型枠によって挟んで排水パイプ
    設置所望位置にセットし、さらに、コンクリート型枠内
    にコンクリートを打ち込むことによってコンクリート壁
    体を形成し、しかる後、そのコンクリート壁体中に一体
    的に埋設された前記導管および前記排水パイプ用ジョイ
    ント内に排水パイプを挿入することを特徴とする排水パ
    イプの設置工法。
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