JPH0311511Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ａ 産業上の利用分野 本考案はコンクリート管のカラー継手に関す
る。

ｂ 従来の技術 従来、コンクリート管のカラー継手としては、
例えば第４図に示したように端接させたコンクリ
ート管ａ，ｂの端接部外周にコンクリート製カラ
ーｃを配設し、該カラーｃと一方のコンクリート
管ｂとの間にコンポコーキングｄを、該カラーｃ
と他方のコンクリート管ａの間にガスケツトｅを
配設する方式のカラー継手が提案されている。

このようなカラー継手は、必要に応じて任意の
長さに切断したコンクリート管に適用できるた
め、即ち、連設しようとするコンクリート管の端
部に何らの加工も必要としないため、施工上極め
て有利である。

ｃ 考案が解決しようとする課題 ところで、コンクリートは脆いため、上記カラ
ーｃの強度を確保するためには、カラーｃの肉厚
を相当な厚さにしなければならず、嵩張つてしま
う。

また、上記継手では、カラーｃのコンクリート
管ａ，ｂに対する位置決め手段がないため、カラ
ーｃを両コンクリート管ａ，ｂに等配することが
難しく、同様にガスケツトｅの位置決め手段がな
いため、ガスケツトｅの位置が水圧等によつてず
れる虞れがある。カラーｃ、ガスケツトｅの位置
ずれは止水効果の低下等を招来する。

そこで、本考案の目的は、コンクリート管に対
する位置決め、ガスケツトの位置決めができ、し
かも嵩張ることのないコンクリート管のカラー継
手を提供することにある。

ｄ 課題を解決するための手段 本考案のコンクリート管のカラー継手では、互
いに連接するコンクリート管の外径よりも大きな
内径を有し、その全長の略中間部内周面に第１の
突条を設け、該突条を境にして画成される一方の
内周面に拡径部を形成し、かつ該拡径部に第の突
条を設けたカラー本体を合成樹脂材料によつて形
成し、該カラー本体の他方の内周を一方のコンク
リート管の管端部外周に嵌合させ、かつ上記第１
の突条を該コンクリート管の管端に突当て上記カ
ラー本体の位置決めをし、さらに、該カラー本体
の他方の内周面と上記一方のコンクリート管の管
端部外周との間に接着剤を介在させて上記カラー
本体を上記一方のコンクリート管に固着するとと
もに、上記カラー本体の一方の内周に他方のコン
クリート管の管端部を嵌挿させ、さらに上記カラ
ー本体の上記第２の突条より外方の上記拡径部と
上記他方のコンクリート管の管端部外周面との間
に止水ゴム輪を介在させたことを特徴とするコン
クリート管のカラー継手にある。

ｅ 作用 本考案のコンクリート管のカラー継手では、カ
ラーが合成樹脂で形成されるため、靭性に富んで
いる。

したがつて、カラーの肉厚を薄くできるのでカ
ラーのコンパクト化が図れる。またカラーを複雑
な形状に成形できるので、カラーに第１の突条お
よび第２の突条を形成し、それによつてカラーの
位置決めおよび止水ゴム輪（ガスケツト）の位置
決めを図つている。

ｆ 実施例 図面に示すものは実施例でであつて、第１図の
ものは、合成樹脂材料によつてカラー本体１を形
成し、その全長を前部２と後部３に分け、前部２
の内面に拡径部４を設け、該部に突条５を形成
し、後部３を一方のコンクリート管６に接着剤を
用いて接着し、他方のコンクリート管７をコンク
リート管６に端接させ、該コンクリート管７と上
記突条より外方のカラー内面との間に止水ゴム輪
８を配設し前部２と後部３との境界部に突条９を
設けてなるものである。

第２図に示すものは、さらに前部２の端部に突
条１０を設けてなるものである。

第３図に示すものは、止水ゴム輪８に面して、
突条５，１０の内側に環状凹溝１１を設けたもの
で、該凹溝１１は止水ゴム輪８フランジ部１２を
支持するためのものである。各図において、１３
は突条９を受け入れるための切欠きである。

なお、第３図仮想線で示すように、後部３に縮
径部１４を形成してもよい。

上記合成樹脂材料としては、塩化ビニル、ポリ
エチレン、ABS、スチレンおよびFRPなどを用
いることができる。

本考案の継手は、予め、カラー１の前部２に止
水ゴム輪８を嵌着したのち、コンクリート管６に
カラーの後部３を任意の接着剤を用いて接着す
る。そのさい、突条９はカラー１の位置を正確に
決める。次いで、コンクリート管７をカラー前部
２内に挿入して継手を形成する。

ｇ 考案の効果 かくして得られた継手は、従来のコンクリート
カラーを用いた継手と同様に必要に応じて任意の
長さに切断したコンクリート管に適用でき、しか
も以下に示す、従来のものにはない効果がある。

すなわち、合成樹脂は靭性に富んでいるためコ
ンクリートに比べカラーの厚さを薄くできる。こ
のため従来のものに比べて軽量であり、またコン
クリート管連設部の外径が小さくなるため現場で
敷設するときの溝の掘削巾を小さくできる。

合成樹脂カラーは射出成形などの方法によつて
作るため内径寸法が極めて正確であり、継手接合
後の止水効果が著しい。

または、カラーには、コンクリート管端に突当
てる突条と止水ゴム輪を位置決めするための突条
とが形成されているため、カラーは連設されるコ
ンクリート管に等配され、また止水ゴム輪は確実
に設置位置に維持され、止水効果を長期に亘つて
保障する。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は、本考案によるコンクリート
管のカラー継手の縦断面図、第４図は従来のコン
クリートカラー継手を示した縦断面図である。 １……カラー本体、４……拡径部、５，１０…
…突条、６，７……コンクリート管、８……止水
ゴム輪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 互いに連接するコンクリート管６，７の外径よ
   りも大きな内径を有し、その全長の略中間部内周
   面に第１の突条９を設け、該突条９を境にして画
   成される一方の内周面に拡径部４を形成し、かつ
   該拡径部４に第２の突条５を設けたカラー本体１
   を合成樹脂材料によつて形成し、該カラー本体１
   の他方の内周を一方のコンクリート管６の管端部
   外周に嵌合させ、かつ上記第１の突条９を該コン
   クリート管６の管端に突当て上記カラー本体１の
   位置決めをし、さらに、該カラー本体１の他方の
   内周面と上記一方のコンクリート管６の管端部外
   周との間に接着剤を介在させて上記カラー本体１
   を上記一方のコンクリート管６に固着するととも
   に、上記カラー本体１の一方の内周に他方のコン
   クリート管７の管端部を嵌挿させ、さらに上記カ
   ラー本体１の上記第２の突条５より外方の上記拡
   径部４と上記他方のコンクリート管７の管端部外
   周面との間に止水ゴム輪８を介在させたことを特
   徴とするコンクリート管のカラー継手。