JPH04118596U - El素子 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 外皮フィルムの周縁部に突出部を形成するこ
となく外部電源への絶縁被覆リード線と電極端子との接
続部を補強したEL素子を提供する。 【構成】 周縁部をシールしてなる一対の外皮フィルム
と、これら外皮フィルムの周縁部から外部に導出すると
共に互いに近接した一対の電極端子と、これら電極端子
の端部にそれぞれハンダ付けされた一対の絶縁被覆リー
ド線とを備えてなるEL素子において、電極端子と絶縁
被覆リード線との一対のハンダ付け部の外周が、内面に
熱融着材層を有した絶縁補強部材にて覆われており、外
皮フィルムの周縁部には電極端子の間又は電極端子の近
傍で貫通部が形成され、この貫通部には、熱圧着により
絶縁補強部材の熱融着材層から連続的に一体化して延び
た貫通充填部が形成されてなる。
となく外部電源への絶縁被覆リード線と電極端子との接
続部を補強したEL素子を提供する。 【構成】 周縁部をシールしてなる一対の外皮フィルム
と、これら外皮フィルムの周縁部から外部に導出すると
共に互いに近接した一対の電極端子と、これら電極端子
の端部にそれぞれハンダ付けされた一対の絶縁被覆リー
ド線とを備えてなるEL素子において、電極端子と絶縁
被覆リード線との一対のハンダ付け部の外周が、内面に
熱融着材層を有した絶縁補強部材にて覆われており、外
皮フィルムの周縁部には電極端子の間又は電極端子の近
傍で貫通部が形成され、この貫通部には、熱圧着により
絶縁補強部材の熱融着材層から連続的に一体化して延び
た貫通充填部が形成されてなる。
Description
【0001】
本考案は、外皮フィルムのシール部から外部に導出した電極端子と、外部電源
への接続用絶縁被覆リード線と接続部分を改良したEL素子に関する。
【0002】
一般に、分散型EL素子は、内部の発光層を耐湿構造とするため、発光層を一
対の電極で挟持した発光基板を一対の防湿性外皮フィルムで覆っている。これら
防湿性外皮フィルムは発光基板に熱圧着されてそれらの周縁部でシールされてい
る。通常、外部電源との接続のため、周縁部には、各電極から接続された一対の
板状電極端子が導出され、これら板状電極端子は、それぞれ、ハンダ付け等の好
適な手段を介して絶縁被覆リード線に接続されて外部電源へと通じている。これ
ら電極端子は、錫と銅とを主体とする合金からなっているが、外皮フィルムでの
熱圧着のため、20〜250μm程度の厚さであって、極めて薄く機械的強度も
弱いので、電極端子と絶縁被覆リード線との接続部分を補強する必要があり、例
えば、実公昭62ー42479号公報に示されるように、外皮フィルムの周縁部
に電極端子に沿って突出部をそれぞれ形成し、この突出部から絶縁被覆リード線
にかけて熱収縮チューブを掛けることが提案されている。
【0003】
しかしながら、上述のような熱収縮チューブを掛けても、電極端子と絶縁被覆
リード線との接続部分にかかる外的力が強いと、例えば、熱収縮チューブから絶
縁リード線を引き抜く力が熱収縮チューブによる絶縁被覆リード線の耐引抜力を
越えた場合、まず、機械的強度の弱い電極端子が破損し、次に、熱収縮チューブ
が外皮フィルムの突出部からずれたり、或いは絶縁被覆リード線が熱収縮チュー
ブから引き抜かれたりし、いずれにしても、電極端子と絶縁被覆リード線との接
続部分が断線するという問題があり、さらに、補強する必要がある。
【0004】
また、上述のような熱収縮チューブでは、外皮フィルムに、電極端子に沿った
突出部をそれぞれ形成しなければならず、熱圧着して外皮フィルムの周縁部をシ
ールする場合、突出部を形成する周縁部の幅を大きく取らなければならず、突出
部を形成することなく電極端子と絶縁被覆リード線との接続部分を補強すること
が望まれていた。
【0005】
従って、本考案の目的は、外皮フィルムの周縁部に突出部を形成することなく
外部電源への絶縁被覆リード線と電極端子との接続部を補強したEL素子を提供
することにある。
【0006】
上述の目的は、周縁部をシールしてなる一対の外皮フィルムと、これら外皮フ
ィルムの周縁部から外部に導出すると共に互いに近接した一対の電極端子と、こ
れら電極端子の端部にそれぞれハンダ付けされた一対の絶縁被覆リード線とを備
えてなるEL素子において、電極端子と絶縁被覆リード線との一対のハンダ付け
部の外周が、内面に熱融着材層を有した絶縁補強部材にて覆われており、外皮フ
ィルムの周縁部には電極端子の間又は電極端子の近傍で貫通部が形成され、この
貫通部には、熱圧着により絶縁補強部材の熱融着材層から連続的に一体化して延
びた貫通充填部が形成されてなることにより、解決される。
【0007】
好適には、絶縁補強部材が、前記熱融着材層を熱付活性接着剤とする熱収縮チ
ューブからなっており、貫通部は、横断面の形状を円形とすると共に前記外皮フ
ィルムの周縁部における電極端子間に形成された貫通孔である。
【0008】
また、貫通部は、外皮フィルムの周縁から切り欠けられると共に横断面の形状
でくびれ部を有した切欠部であってもよい。
【0009】
外皮フィルムの周縁部には電極端子の間又は電極端子の近傍で貫通部が形成さ
れることから、従来のように、機械的強度の弱い電極端子を補強するために、外
皮フィルムの周縁から突出部を形成する必要がない。そして、この貫通部には、
絶縁補強部材の熱融着材層から連接して延びた貫通充填部が形成されるので、電
極端子と絶縁被覆リード線との間の接続部分が補強され、この部分に外的力が加
わっても絶縁補強部材がずれることがなく、断線することが少ない。
【0010】
また、近接した電極端子の両方を絶縁補強部材で覆うので、電極端子の各々に
、例えば、熱収縮チューブをかける場合に比較して、電極端子と絶縁被覆リード
線との間の接続部分は曲げ等の外的力に強い。
【0011】
以下、図面を参照しながら、本考案の実施例について説明する。
【0012】
図1には、本実施例のEL素子の一部が示されており、このEL素子は一対の
外皮フィルム2を熱圧着するにより、基本的に発光層を挟持した構造の発光基板
4を封止しており、これら外皮フィルム2の周縁部は全周にわたって互いにシー
ルされている。主として、湿度に弱い発光基板を保護するため、外皮フィルム2
の発光面には、内面にポリエチレン等の熱可塑性樹脂を被覆した三フッ化塩化エ
チレン樹脂等の透光性防湿フィルム等が用いられ、片面発光の場合、非発光面側
には、アルミニウム箔層を挟持するように内面にポリエチレン等の熱可塑性樹脂
を被覆し外面にポリエステルフィルムを積層したアルミ箔ラミネートフィルム等
が用いられている。
【0013】
図1の右側に示されるように、一対の外皮フィルム2の周縁部のシール間には
、外部電源との接続のため、一対の板状電極端子6、8が互いに近接して導出さ
れている。これら電極端子6、8はT字形状をしており、T字の頭部相当する発
光基板4内に延びた電極端子6、8は、それぞれ、発光基板4内に延びた電極に
設けられた銀ペース等の集電体(図示しない)を介して電極に接続されており、
一方、外皮フィルム2の外方に延びた電極端子6、8はハンダ付け部10、12
を介して絶縁被覆リード線14、16に接続されている。図示しないが、これら
絶縁被覆リード線14、16は外部電源(インバータ)に接続されている。
【0014】
特に注目すべきことには、外皮フィルム2の周縁部で電極端子6、8の間に貫
通孔として貫通部18が形成されている。
【0015】
外皮フィルム2の周縁部からハンダ付け部10、12を経て絶縁被覆リード線
14、16の端部にわたって絶縁補強部材20が覆っている。図1中のAの一で
断面にして示す図2を参照すれば、明きらかなように、この絶縁補強部材20は
、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル等の熱収縮熱可塑性樹脂
からなる外層22と、熱付活性接着剤からなる熱融着材層としての内層24とを
有している。熱付活接着剤としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等
の熱硬化型合成樹脂にポリアセタール、ポリ酢酸ビニル等を混合したものである
。図2に示されるように、絶縁補強部材は、好適な熱圧着によって熱融着材層と
しての内層24の両方から連続的に一体化して延びて外皮フィルム2の貫通部2
0内に充填された貫通充填部26を有している。
【0016】
図3を参照すれば、明きらかなように、絶縁補強部材20は、チューブ状であ
って、外皮フィルム2の周縁部に当接する部位に一対の切り込み部28を設けら
れている。
【0017】
次に、このような構成のEL素子の製造方法について説明する。発光基板4を
形成した後、この発光基板4に一対の外皮フィルム2で挟持するように外皮フィ
ルム2を配置し、一方向から加熱ローラ等の手段で熱圧着し、発光基板4に外皮
フィルム2を圧着させると共に外皮フィルム2の周縁部をシールする。その後、
外皮フィルム2の周縁部において、電極端子6、8の間に貫通部18を形成する
。次いで、電極端子6、8に絶縁被覆リード線をそれぞれハンダ付けした後、絶
縁補強部材20を装填し、外側から絶縁補強部材20を熱圧着することにより、
絶縁補強部材20の内層22から貫通充填部26を外皮フィルム2の貫通部18
に形成する。
【0018】
このようにして形成されたEL素子では、外皮フィルム2の周縁部に貫通部1
8が形成されることから、従来のように、機械的強度の弱い電極端子6、8を補
強するために、外皮フィルム2の周縁から突出部を形成する必要がない。そして
この貫通部18には、絶縁補強部材20の熱融着材層24から連接して延びた貫
通充填部26が形成されるので、電極端子6、8と絶縁被覆リード線14、16
との間の接続部分が補強され、この部分に外的力が加わっても絶縁補強部材20
がずれることがなく、断線することが少ない。
【0019】
また、近接した電極端子6、8の両方を絶縁補強部材20で覆うので、電極端
子6、8の各々に、例えば、熱収縮チューブをかける場合に比較して、電極端子
と絶縁被覆リード線との間の接続部分は曲げ等の外的力に強い。
【0020】
このため、電極端子6、8の厚みを薄くすることができるので、外皮フィルム
2における電極端子6、8の導出部位でのシール漏れを少なくすることができる
し、外皮フィルム2の熱圧着時、容易に熱圧着できる。
【0021】
尚、上述の実施例では、絶縁補強部材20について、熱収縮熱可塑性樹脂から
なる外層22と、本考案によれば、熱付活性接着剤からなる熱融着材層としての
内層24とから構成された熱収縮チューブにて説明したが、熱融着材層が絶縁性
であって、簡単な熱圧着で外皮フィルム2の貫通部18を充填できる材質であれ
ば、同等の効果を得られるから、熱融着材層は、上述に限ることなく、例えば、
絶縁性ゴム系統の材質、或いはその他の熱融着性樹脂であってもよい。
【0022】
また、同様に、上述の実施例では、絶縁補強部材20が、切り込み部28を有
したチューブ状形状である場合について説明したが、この考案によれば、絶縁補
強部材20は、これに限ることなく、例えば、図4及び図5に示されるように、
切り込み部28’を有した1片のシート、2片のシートであっても、同等な効果
が得られる。
【0023】
さらに、上述の実施例では、外皮フィルム2の貫通部20が電極端子6、8の
間に形成されたが、電極端子6又は8の外側近傍に設けられても、同等な効果が
得られるし、貫通部20は貫通孔に限ることなく、例えば、図6及び図7に示さ
れるように、外皮フィルムの周縁から切り欠けられると共に横断面の形状でくび
れ部を有した切欠部であっても、同等な効果が得られる。
【0024】
以上説明したように、本考案によれば、外皮フィルムの周縁部に形成した貫通
部に絶縁補強部材と一体した貫通充填部を形成するという簡単な構造により、充
填外皮フィルムの周縁部に突出部を形成することなく外部電源への絶縁被覆リー
ド線と電極端子との接続部を補強したEL素子を提供できる。
【図1】本考案の一実施例に係るEL素子の一部を拡大
して示す平面図である。
して示す平面図である。
【図2】図1の記号Aの位置で断面にして示す断面図で
ある。
ある。
【図3】図1の絶縁補強部材を示す斜視図である。
【図4】変形例に係る図3と同様な斜視図である。
【図5】他の変形例に係る図3と同様な斜視図である。
【図6】変形例に係る外皮フィルムの貫通部を示す平面
図である。
図である。
【図7】他の変形例に係る図6と同様な平面図である。
2 外皮フィルム
6、8 電極端子
14、16 絶縁被覆リード線
18、18’ 貫通部
20、20’、20” 絶縁補強部材
24 熱融着材層
26 貫通充填部
Claims (3)
- 【請求項1】 周縁部をシールしてなる一対の外皮フィ
ルムと、これら外皮フィルムの周縁部から外部に導出す
ると共に互いに近接した一対の電極端子と、これら電極
端子の端部にそれぞれハンダ付けされた一対の絶縁被覆
リード線とを備えてなるEL素子において、前記電極端
子と絶縁被覆リード線との一対のハンダ付け部の外周
が、内面に熱融着材層を有した絶縁補強部材にて覆われ
ており、前記外皮フィルムの周縁部には電極端子の間又
は電極端子の近傍で貫通部が形成され、この貫通部に
は、熱圧着により前記絶縁補強部材の熱融着材層から連
続的に一体化して延びた貫通充填部が形成されてなるこ
とを特徴とするEL素子。 - 【請求項2】 前記絶縁補強部材が、前記熱融着材層を
熱付活性接着剤とする熱収縮チューブからなっており、
前記貫通部は、前記外皮フィルムの周縁部における電極
端子間に形成された貫通孔であることを特徴とする請求
項1項に記載のEL素子。 - 【請求項3】 前記貫通部は、外皮フィルムの周縁から
切り欠けられると共に横断面の形状でくびれ部を有した
切欠部であることを特徴とする請求項1項に記載のEL
素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3040891U JPH04118596U (ja) | 1991-04-03 | 1991-04-03 | El素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3040891U JPH04118596U (ja) | 1991-04-03 | 1991-04-03 | El素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04118596U true JPH04118596U (ja) | 1992-10-23 |
Family
ID=31914018
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3040891U Pending JPH04118596U (ja) | 1991-04-03 | 1991-04-03 | El素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04118596U (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6457592A (en) * | 1988-07-29 | 1989-03-03 | Nippon Denki Home Electronics | Manufacture of el |
-
1991
- 1991-04-03 JP JP3040891U patent/JPH04118596U/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6457592A (en) * | 1988-07-29 | 1989-03-03 | Nippon Denki Home Electronics | Manufacture of el |
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