JPH04115932U - 自動車用シートの取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】車床側に固定したフレームに、シートクッショ
ン部を取付ける自動車用シートにおいて、シートクッシ
ョン部のフレームに対する取付性を向上することであ
る。 【構成】シートクッション部（Ｃ）をフレーム（１）に
固定するための支持部材（２）は、プレート製の横支杆
（２１）と、ワイヤ製の縦支杆（２２）とからなり、横
支杆（２１）にはフレーム（１）の左、右枠材（１３）
（１４）を嵌合する嵌合部が、縦支杆（２２）にはフレ
ーム（１）の後枠材（１２）に挿入係止する挿入係止部
（２３）と、フレーム（１）の前枠材（１１）に弾性係
止する弾接係止部（２４）とが設けてある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は自動車用シートクッション（座部）の取付構造。詳しくは、前、後枠 材と左、右枠材とからなるパイプ製枠状フレームを車床に固定した後、その枠状 フレームにシートクッションを固定する自動車用シートの取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のトラックに装着するセンターシートには、シートクッションを車床に取 付ける取付脚が、外部から視覚されないように、シートクッションのフレームの 内側に取付脚を設けたものがある。 これは、取付脚が外部に突出してないため、まずシートクッションのフレーム を車床側に取付脚を介して固定した後、そのシートクッションのフレームにシー トクッションを構成するクッション体等を取付けなければならない。

【０００３】 従来の車床に固定後のシートクッションのフレームに設けるクッション体等は 、発泡体製クッション体と、このクッション体を支持するばねなどの支持材とか らなり、クッション体は表皮で被覆されている。そして、支持材には前記フレー ムに掛止するためのＵ字状のフックが設けてあり、このフックをフレームの後枠 材に掛止し、前側の表皮の端末をフレームの前枠材に係止することにより、クッ ション体等をフレームに固定している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

前記フックと表皮の端末とでクッション体等をフレームに固定しているため、 フレームに対してクッション体等の取付が不完全でトラックの走行時の振動等に よってクッション体等にガタが生じる不具合があった。 そこで、本考案は斯様な従来品の不具合を除去することを目的とするものであ る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

以上の目的を達成するための本考案は、車床側に固定したフレームに取付ける シートクッション部は支持部材と、この支持部材に支持される表皮付のクッショ ン体とからなり、支持部材はフレームの左、右枠材に上方向から嵌合する嵌合部 を両端部に有するプレート製横支杆と、フレームの後枠材に内側方向より挿入す る挿入係止部を後部側に、フレームの前枠材に弾接して係止するＺ字状の弾性係 止部を前部側に夫々設けたワイヤ製の縦支杆とから構成されている。

【０００６】

【作用】

シートクッション部は横方向（シートの幅方向）が横支杆によって固定され、 縦方向（シートの前後方向）が縦支杆によって夫々固定されるため、この両支杆 によってシートの平面方向のガタが規制され、また、縦支杆は前、後枠材の底面 側に一部が係止するため、シートの上下方向のガタが規制される。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 図１は自動車の車床（Ｆ）に取付脚（１５）…によって締結したシートクッシ ョンのフレーム（１）に、シートクッション部（Ｃ）を取付ける前の状態を示す 。以上のフレーム（１）には、シートバック（ＳＢ）が前倒し可能に連結されて いる。 フレーム（１）は金属製パイプを略Ｕ字状に折曲して両遊端側に後枠材（１２ ）を溶接したものであり、図中（１１）は前枠材、（１３）（１４）は左、右枠 材である。

【０００８】 シートクッション部（Ｃ）は、表皮（３２）に被覆されるクッション体（３１ ）と、金属製プレートからなる横支杆（２１）…及びワイヤ製の縦支杆（２２） …とからなる支持部材（２）とから構成されている。 支持部材（２）はクッション体（３１）の発泡成形時に、モールド内において クッション体（３１）と一体成形され、横支杆（２１）の両端部には図３に示す ように開口を下向きにした略コ字状の嵌合部（２１ａ）（２１ａ）が設けてあり 、フレーム（１）の左、右枠材（１３）（１４）に上方より嵌合するように構成 されている。

【０００９】 前記横支杆（２２）は図２に示すように、後端側にその内側方向よりフレーム （１）の後枠材（１２）に挿入する係止部（２３）が設けてある。この挿入係止 部（２３）は横支杆（２２）の後端より延設して後枠材（１２）の底面に接合す る下支部（２３ａ）と、横支杆（２２）の後端に溶接して後枠材（１２）の上面 に接合するワイヤ製の上支部（２３ｂ）とから構成されている。 また、横支杆（２２）の前端側はワイヤを略Ｚ字状に折曲した弾性係止部（２ ４）が設けてあり、この弾性係止部（２４）は前枠材（１１）の上面と内側面下 部に弾接する。

【００１０】 以上の横支杆（２２）…と縦支杆（２１）…とは溶接により一体になっており 、横支杆（２２）…の外側面の上部と、縦支杆（２１）の上端部には環状に折曲 したワイヤ製の上環体（２５）が溶接され、また、横支杆（２２）…外側面下部 にはワイヤ製の下環体（２６）が溶接され、下環体（２６）は上環体（２５）の 下方に配設されている。

【００１１】 図４、図５はシートクッション部（Ｃ）をフレーム（１）に取付けた状態を示 し、縦支杆（２２）の挿入係止部（２３）が後枠材（１２）に挿入係止し、縦支 杆（２２）の弾性係止部（２４）と下環体（２６）によって、シートクッション 部（Ｃ）の前側は前枠材（１１）に係止している。

【００１２】 図６はシートクッション部（Ｃ）をフレーム（１）に取付ける状態を示し、ま ず、シートクッション部（Ｃ）の後部側に設けた縦支杆（２２）の挿入係止部（ ２３）を後枠材（１２）に挿入する。次に、シートクッション部（Ｃ）の前部側 を下方（矢印方向）に押圧すると、縦支杆（２２）の弾性係止部（２４）が前枠 材（１１）に接触して弾性変形し前枠材（１１）を嵌合する。同時に、前記横支 杆（２１）…の嵌合部（２１ａ）…が左、右枠材（１４）（１３）を嵌合し、図 ４、図５に示すようにシートクッション部（Ｃ）がフレーム（１）に固定され、 シートクッション（ＳＣ）を構成する。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は車床に締結したフレームに、シートクッション部をプレート状の横支 杆とワイヤ製の後支杆によって取付け、且つその横支杆に設けた嵌合部がフレー ムの左、右枠材に上方から嵌合し、縦支杆の挿入係止部がフレームの後枠材に内 側方向より挿入して係止し、縦支杆の弾性係止部がフレームの前枠材の上面と内 側面下部に係止するため、シートクッション部がフレームに対して前、後、左右 方向にガタ付くことなく取付けることができると共に、前記縦支杆の挿入係止部 と弾性係止部によって、シートクッション部が上下方向にもガタ付くことなく取 付けられる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の分解斜視図で、その一部を切欠して示
すものである。

【図２】図１のIIーII線に沿える断面図である。

【図３】図１のIIIーIII線に沿える断面図である。

【図４】本案構造を採用した自動車用シートの斜視図で
ある。

【図５】図４のVーV線断面図である。

【図６】本考案のシートクッション部の取付方法を示す
断面図である。

【符号の説明】

Ｃ シートクッション部 １ フレーム ２ 支持部材 １１ フレームの前枠材 １２ フレームの後枠材 １３、１４ フレームの左、右枠材 ２１ 横支杆 ２１ａ 横支杆の嵌合部 ２２ 縦支杆 ２３ 縦支杆の挿入係止部 ２４ 縦支杆の弾性係止部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車床側に固定したパイプ製の前、後枠材
   と左、右枠材からなる枠状フレームに、シートクッショ
   ン部を装着してなる自動車用シートにおいて、前記シー
   トクッション部は支持部材と、この支持部材に支持され
   表皮によって被覆されるクッション体とからなり、前記
   支持部材は前記フレームの左、右枠材間に渉って固定す
   るプレート製横支杆と、前記フレームの前、後枠材間に
   渉って固定するワイヤ製の縦支杆から構成され、前記横
   支杆はその両端部に左、右枠材に上方より嵌合するコ字
   状の嵌合部を設け、前記縦支杆はその後端側に、前記後
   枠材にその内側方向より挿入する挿入係止部を設け、前
   端側に前記前枠材の上面と内側面下部に弾接するＺ字状
   の弾性係止部を設けてなることを特徴とする自動車用シ
   ートの取付構造。