JPH04114973A - サイアロン焼結体およびその製造方法 - Google Patents

サイアロン焼結体およびその製造方法

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JPH04114973A
JPH04114973A JP2232578A JP23257890A JPH04114973A JP H04114973 A JPH04114973 A JP H04114973A JP 2232578 A JP2232578 A JP 2232578A JP 23257890 A JP23257890 A JP 23257890A JP H04114973 A JPH04114973 A JP H04114973A
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Takaharu Inoue
隆治 井上
▲やぶ▼田 勝久
Katsuhisa Yabuta
Shoichi Watanabe
正一 渡辺
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、自動車エンジン部品またはガスタービン、熱
交換器等の部品等研磨加工をすることが困難な複雑形状
を有する高温構造材料として用いられるサイアロン焼結
体およびその製造方法に関する。
[従来の技術] 窒化珪素質焼結体特にサイアロンは高温用セラミックと
して注目され、前記産業分野での利用のため種々の改良
が行なわれている。サイアロンは、一般に焼結後の表面
性状が劣るため、研削研磨等の手段により表面を加工し
て使用に供されているが、この加工によりセラミックス
表面に微少なりランク等の欠陥が導入されるため、強度
劣化を招く問題点があった。特に自動車用またはガスタ
ービン用部品等複雑形状を有する高温構造材料にあって
は、かかる研磨加工を行なうことは不可能である。
従来から窒化珪素質系のセラミックス焼結体の強度を向
上するための焼結方法や加工方法は種々提案されている
が、その例を若干あげれば以下のとおりである。例えば
、(1)特開昭62−148372号公報には、5iJ
s成形体をY2O3ガスにさらしながら焼結させ、材料
表面のMi織的不均質層をなくし、強度向上をはかる方
法が開示されている。また、(2)特開昭64−307
6号公報にはサイアロン成形体をケイ素酸化物の存在下
に不活性ガス雰囲気下で焼結させて、緻密なβ−サイア
ロンを得る方法が開示されている。また、(3)特開昭
64−52679号公報にはサイアロン焼結体(研磨面
)は800〜1100°Cの比較的低温で熱処理して生
ずる表面変質層が覆われている高強度サイアロンおよび
その製造方法が示されている。また、(4)特開平2−
164773号公報ではSiOを含む非酸化性雰囲気で
1300〜1900℃で加熱処理することにより均質な
シリケートガラス膜を有する焼結体の製造方法が開示さ
れている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながらこれらの技術によってもなお複雑形状の高
温用部品を得るためには焼結体の組織に対する検討が不
十分で、満足すべき成果を得られていない。すなわちサ
イアロンは焼成時に焼結助剤のインドリウム成分が動き
やすく、その結果、焼結体の表面層(以下焼肌面という
)にα−サイアロン相およびメリライト相(本発明では
正方晶形結晶のSi3N4・Y2O3化合物をメリライ
トという、以下同じ)の偏析が生じやすい。
焼肌面のα−サイアロン量が多くなると、焼肌面の強度
は著しく低下する、また、このメリライト量が多くなる
と700〜1100°Cでの中温域では酸化によりメリ
ライト相がイツトリウムシリケートやクリストバライト
に変化するが、この温度域には充分緻密なガラス膜を形
成せず、酸化被膜は多孔質となり、この隙間を通じ焼結
体の酸化が進行する。また、これらの化合物に変化する
時、体積変化を伴うために焼肌面近傍にクラックが生じ
、焼肌面を研磨加工により除去することが出来ない複雑
形状部品への適用には問題があった。
[問題を解決するための手段] 本発明は、サイアロン焼結体の焼肌面の構成に着目し、
α−サイアロン相およびメリライト相が焼肌面に偏析を
一定の範囲としたサイアロン焼結体を提供するものであ
り、またかかるサイアロン焼結体を得るために、焼肌面
を雰囲気を制御しながら熱処理する方法を提供するもの
である。すなわち、請求項1の発明は、イツトリウム化
合物およびアルミニウム化合物を焼結助剤として得られ
た焼結体において、焼肌面のα”率が10%以下で、メ
リライト比が0.25以下のサイアロン焼結体であり、
請求項2の発明はかかるサイアロン焼結体を得るために
、焼結体の焼肌面を、不活性ガスの雰囲気下で、SiO
□および5i3Lの存在下にて、1650°C〜175
0°Cの温度範囲において熱処理する請求項1記載のサ
イアロン焼結体の製造方法である。
本発明において、サイアロン焼結体は基本的にはβ−サ
イアロンであり、その焼肌面はα−サイアロンおよびメ
リライトが析出してくる。
この構成相および熱処理温度の数値限定の理由について
述べれば以下のとおりである。
(])]αα−サイアロン析出量 サイアロン焼結体内部にα−サイアロン相が約5%存在
しているが、焼肌面ではα−サイアロン相(α°相と云
う)の偏析が避けられない。この偏析量が多くなると焼
肌面強度が小さくなる傾向があり、焼肌面のα゛相含有
率(α′率)が10%を越えて多いと強度は極端に小さ
くなるので、10%以下が好ましい。
(2)メリライト相の析出量 サイアロン焼結体にβ−サイアロンの粒界の結晶相とし
てメリライト相が生成するが、焼肌面におけるメリライ
ト相の偏析量が多くなると耐酸化性に悪影響を及ぼすの
で、メリライト比は0.25以下であることが必要であ
る。
ここで、α′率及びメリライト比は焼肌面のX線回折パ
ターンのピーク強度より下記の式によって計算して求め
た。
α′率− (α′(、。2.+α’ +2101)  X100こ
こに α゛ は焼肌面α゛相ピークの高さβ′ は焼肌
面β゛相ビークの高さ である。
メリライト比−M(1□1./β°の第一ビークここに
M(1□1.はメリライトのピークの高さ(3)熱処理
温度 1650°C未満では熱処理前後焼肌面のα′率及びメ
リライト比の変化が無く、焼肌面強度が向上しない。ま
た、1750℃を越えた高温ではサイアロンが分解する
め、面が粗くなり強度の向上が顕著でなくなる。従って
熱処理温度は1650°C〜1750℃が好ましい。
また、熱処理にあたっては、焼結体を不活性ガス雰囲気
で、炉内に5iOzおよび5r3Naの存在下で行うこ
とが必須とされる。そのために、5in2およびSi3
N、粉末を熱処理炉内に配置する。なお、焼成ケースと
しては5iJ4ケースが好ましく、被処理体をSiO□
およびSi3N4の存在下例えばこれらの粉末に埋没さ
せる方法などが有効である。
焼結助剤については、イツトリウム化合物としてはY2
O3が、またアルミニウム化合物にあってはA1□03
.AINが代表的なものとして例示される。
[作 用] イツトリウム化合物を焼結助剤として添加されたβ〜ザ
イアロン焼結体は、従来の焼成方法で焼成雰囲気を制御
しても焼肌面近傍にイツトリウム濃度の高い層が出来る
この焼結体を上記の方法で雰囲気を制御しながら熱処理
すると焼肌面のα′率及びメリライト比(Si:rNa
  ・Y2O,化合物比)が著しく減少し、焼肌面強度
及び耐酸化性が向上する。
[実施例] 5iJ4粉末(平均粒径0.7pm、  α率95%)
Yz03粉末、 AIN粉末、AI□03粉末をβ−サ
イアロン(Si6−2AIXOXN8−□)においてZ
=0.25になるように混合し、静水圧プレス1.5ト
ンによ”)50X50x5鶴の角板状試料を得た。この
試料をN2中でlatm1700°Cで4時間予備焼成
し、さらにN2中で75a tm2時間焼成した。得ら
れた焼結体を第1図に示すように3 X 4 X40■
重の焼肌面を有する形状に切り出し試験片とした。
得られた試験片をBN−5iO□−3+ 1lN4混合
粉末を塗布した5i3Na焼成ケースを用い、N2雰囲
気中で1400〜1800℃の温度範囲において熱処理
を行い、JIS−R−1601rファインセラミックス
の曲げ強さ試験方法」 (3点曲げスパン30)に従っ
て強度評価を行なった。
また、耐酸化性の評価は、大気雰囲気中に1000°c
 −1000時間の酸化処理後の室温強度の測定によっ
て行なった。
熱処理条件を変えるとともにSi3N、焼成ケース使用
の有無による実施例、比較例について、α′率、メリラ
イト比、室温強度を酸化の有無の場合について表示した
ものが第1表である。これによれば、本発明のものは酸
化の有無にかかわりなく優れていることが判る。
[発明の効果] 本発明は上記比較試験からも明らかなとおり本発明の所
定の条件で処理することにより焼肌面のα゛率が10%
以下で、メリライト比が0.25以下のものとなるため
に、酸化前も酸化後も極めて優れた曲げ強度を有するサ
イアロン焼結体を提供することができるので、切削加工
がし難い複雑形状のものでも焼肌面近傍にクランクの発
生しない製品を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は焼肌面を有するサイアロン焼結体の試験片の構
造を示す斜視図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)イットリウム化合物およびアルミニウム化合物を
    焼結助剤として得られた焼結体において、α−サイアロ
    ン、β−サイアロン、メリライトおよび粒界相よりなり
    、焼肌面のα−サイアロン率が10%以下で、メリライ
    ト比が0.25以下であることを特徴とするサイアロン
    焼結体。
  2. (2)焼結体の焼肌面を、不活性ガス雰囲気中で、Si
    O_2およびSi_3N_4の存在下にて、1650℃
    〜1750℃の温度範囲において熱処理することを特徴
    とする請求項1記載のサイアロン焼結体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007130700A (ja) * 2005-11-08 2007-05-31 Ngk Spark Plug Co Ltd サイアロン製切削工具及びこれを備えた工具

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