JPH04113230U - パワーシートスライド装置 - Google Patents

パワーシートスライド装置

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JPH04113230U
JPH04113230U JP1800991U JP1800991U JPH04113230U JP H04113230 U JPH04113230 U JP H04113230U JP 1800991 U JP1800991 U JP 1800991U JP 1800991 U JP1800991 U JP 1800991U JP H04113230 U JPH04113230 U JP H04113230U
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JP
Japan
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rack
pinion
rail member
lower rail
upper rail
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Application number
JP1800991U
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English (en)
Inventor
昇 高村
Original Assignee
株式会社大井製作所
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラックがピニオンから離れる方向に湾曲する
ことを防止して、レールの前後方向におけるロック強度
を向上させると共に、装置全体の小型,軽量化を実現
し、しかも組立て作業性もよくする。 【構成】 駆動部ケース31の第2のケース部材31B
に、ラック14の背面と対向する突起31Hを設けた。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はパワーシートスライド装置、特に自動車等のシートベルト端部がシー トの後下端部に係止され、車両の衝突時等における荷重がこの係止部に入力され るいわゆるベルトイン型のパワーシートスライド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ロアレールにラックを設け、このラックに噛合するピニオンを、ロアレ ールに摺動自在に保持させたアッパーレールで支承し、このピニオンをモータで フレキシブルワイヤを介して駆動することによってシートをスライドするように した、いわゆるパワーシートスライド装置が知られている。
【0003】 このようなパワーシートスライド装置で上述したベルトイン型の場合は、アッ パーレールの後端にベルトアンカ部を設け、これにシートベルト端部を係止する ようにしている。かかるベルトイン型において車両衝突時等に乗員を確実に拘束 するためには、シートベルトを介して入力される衝撃的荷重に対し、レールの上 下方向の剥離強度および前後方向のロック強度を確保することが必要である。
【0004】 従来、このようなパワーシートスライド装置は、例えば実開昭63−1334 24号公報に記載されているように、ロアレールにラックを位置決め固定し、ま たアッパーレールの定位置にピニオンを設けて、それらのレールを摺動自在に嵌 合させることにより、ラックとピニオンの位置関係を規制して、それらの噛合状 態を保つようになっている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、かかるパワーシートスライド装置にあっては、衝撃荷重が加わって ピニオンの歯部がラックの歯部に強く当接したときに、ラックには、それをピニ オンから離す方向に湾曲させようとする力が作用することになり、その力によっ てラックが湾曲させられた場合には、レールの前後方向におけるロック強度が損 なわれることになる。
【0006】 ところが、従来のパワーシートスライド装置は、上述したようにロアレールと アッパーレールを介してラックとピニオンとの位置関係を規制しているため、上 記のようなラックの湾曲を防止するためには、ロアレール,アッパーレールおよ びラックの曲げ強度を大きくしなければならなず、装置全体の大重量化および大 型化を招くという問題があった。
【0007】 本考案の目的は、上記のようなラックの湾曲を防止してレールの前後方向にお けるロック強度を向上させると共に、装置全体の小型,軽量化を図ることができ 、しかも組立て作業性のよいパワーシートスライド装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案のパワーシートスライド装置は、シートが取付けられるアッパーレール と、前記アッパーレールをその長手方向に沿って摺動自在にガイドするロアレー ルと、前記ロアレールにその長手方向に沿うように取付けられて一側面に歯部を 有するラックと、前記アッパーレールに前記ラックの幅方向から取付けられる駆 動部ケースと、前記駆動部ケースに回転自在に取付けられて前記ラックの歯部と 噛合するピニオンと、前記駆動部ケースにその取付け方向に沿うように突設され て前記ラックの他側面と対向する突起と、前記ピニオンを回転駆動する駆動手段 とを備えたことを特徴とする。
【0009】
【作用】
本考案のパワーシートスライド装置は、ラックと噛合するピニオンが回転自在 に取付けられる駆動部ケースに、前記ラックの背面と対向する突起を設けたこと により、衝撃荷重が加わってラックがピニオンから離れる背面方向に湾曲しよう としたときに、その湾曲を前記突起で阻止する。これにより、ラックやレールの 大重量化および大型化を招来することなく、レールの前後方向のロック強度が向 上する。
【0010】 しかも、前記突起を駆動部ケースの取付け方向に沿って突設させたため、駆動 部ケースの組立て作業性もよい。
【0011】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を添附図面を参照しつつ説明する。
【0012】 図1において、10は不図示の車体フロアにブラケット11Aおよび11Bを 介して固設されるロアレールユニットであり、ロアレール部材12,およびこの ロアレール部材12に駒部材13,13によって固設されるラック14からなる 。
【0013】 ロアレール部材12はアルミニウム等の軽合金製であって、底壁部12Aの両 側縁に左右の垂直側壁12Bおよび12Cを有する断面略U字状に形成されてお り、それら左右の垂直側壁12Bおよび12Cの外面のそれぞれには、ロアレー ル部材12の長手方向に延在する第1のフック状部12Dおよび12Eが上下に ずれて形成されている。これら左右2つずつのフック状部12D,12Dおよび 12E,12Eは、それらの先端が下方を向く断面フック形状となっている。特 に、下側のフック状部12E,12Eの先端は大きく垂れ下がる形状となってい て、それらの先端部と垂直側壁12Bおよび12Cとの間には、それぞれ下向き のガイド溝がロアレール部材12の長手方向に沿って形成されている。また、左 方の垂直側壁12Bの内面には、ラック14を保持するための段部12Gがロア レール部材12の長手方向に沿って形成され、また、底壁部12Aの上面には、 後述するローラ25を転動自在にガイドするためのガイド溝12Hが、前記の段 部12Gよりも一段低く形成されている。
【0014】 駒部材13,13はロアレール部材12の内部両端に嵌合し、そしてこの駒部 材13,13,ロアレール部材12およびブラケット11A,11Bは、それぞ れリベット15によって互いに結合されている。駒部材13およびブラケット1 1A,11Bは、それぞれ鋼材によって形成されており、駒部材13,13の端 部から下方へ延在する接合部13A,13Aがブラケット11A,11Bに溶接 されている。その溶接部をPとする。この結果、駒部材13,13とブラケット 11A,11Bとの間に、アルミニウム等の軽合金製のロアレール部材12の両 端が挾持固定され、かつ駒部材13,13の間にてラック14が位置決めされる ことになる。
【0015】 20はロアレール部材12に摺動自在に保持されるアッパーレール部材であり 、ロアレール部材12と同様にアルミニウム等の軽合金材料によって成形されて いる。このアッパーレール部材20は、ロアレール部材12を上方から股ぐ断面 略逆U字状に形成されており、左右の垂直側壁20Bおよび20Cの内面のそれ ぞれには、アッパーレール部材20の長手方向に延在する第2のフック状部20 Dおよび20Eが上下にずれて形成されている。これら左右2つずつのフック状 部20D,20D、および12E,12Eは、それらの先端が上方を向くフック 形状となっており、それぞれ対応する第1のフック状部12D,12D、および 12E,12Eと嵌合して、ロアレール部材12に対してアッパーレール部材2 0をそれらの長手方向に沿って前後に摺動自在に結合している。
【0016】 下側の第1および第2のフック状部12Eおよび20Eの嵌合部分のそれぞれ には、断面略U字状の樹脂製のスライダ22が介在されている。また、アッパー レール部材20の平坦壁20Aとロアレール部材12の底壁部12Aとの間には 、ローラ25が転動自在に介在している。
【0017】 31は、第1,第2および第3のケース部材31A,31Bおよび31Cから 成る駆動部ケースであり、その内部には、アッパーレール部材20を前後にスラ イドさせるための駆動部が構成されている。第1および第2のケース部材31A および31Bは、ボルト32Aおよびナット(図示略)によって、アッパーレー ル部材20の平坦部20Aにその上方から取付けられている。
【0018】 34はウォームホイール、36は前述したラック14の一側面の歯部と噛合す るピニオン35を有するホイールであり、これらのホイール34および36はボ ルト37によって互いに結合され、この結合体における上下方向の回転軸の端部 は、ブッシュ38Aおよび38Bによってケース部材31Aおよび31Bの軸受 孔31Dおよび31E(図2参照)に回転自在に支承されている。このケース部 材31Bの軸受孔31Eは、図2および図3に示すようにロアレール部材12内 に位置する膨出部31Fの底部分に設けられており、その膨出部31Fに形成さ れた略半円柱状の空間31G(図3参照)内に、ピニオン35が上下方向の軸線 を中心として回転自在に支承されている。また、このケース部材31Bの下部に は、ラック14の他側面、つまり歯部が形成された面と反対側の背面に摺接する 突起31Hが下方に向けて突設されている。
【0019】 39は、ウォームホイール34と噛合するウォームであり、その前後方向の回 転軸の端部は、第1および第3のケース部材31Aおよび31Cの内部にて回転 自在に支承されている。第3のケース部材31Cは、ボルト40によって第1の ケース部材31Aに結合されている。
【0020】 ウォーム39はフレキシブルワイヤ41を介して、図示しないモータにより正 逆転方向に駆動される。
【0021】 アッパーレール部材20の上部には、シート取付用のプレート43(図2参照 )が取付られており、このプレート43に、図示しない車両のシートの下部が取 付けられる。また、このプレート43にはシートベルトの端部が締結され、アン カーブラケットとしても機能する。
【0022】 本実施例の装置は、1つのシートに対して2つ装備され、それぞれの装置のプ レート43にシートの左右の下部が取付けられて、同期的に駆動される。そのた め、これら2つの装置は左右対称的な構成となっており、図1に一方の装置を示 し、図2および図3に他方の装置を示す。また、これら2つの装置を駆動するモ ータは共通なものとしてもよい。
【0023】 次に、作用について説明する。
【0024】 上記の構成になる本実施例においては、モータによりフレキシブルワイヤ41 を介してウォーム39が回転されると、ウォームホイール34が減速駆動されて ピニオン35が回転する。
【0025】 ピニオン35はロアレール部材12に固設されたラック14と噛合しており、 その回転によってアッパーレール部材20をロアレール部材12に対し前後にス ライドさせることによりシート位置が調整される。
【0026】 このときシート側すなわちアッパーレール部材20からの入力に対しては、ウ ォームホイール34とウォーム39との噛合いにより、ウォームホイール34の 回転は阻止されるので、ピニオン35の回転も拘束され格別のロック機構を設け ることなくシート位置は規制される。
【0027】 また、車両の衝突等によりシートベルトの一端からプレート43に高加重が加 わって、アッパーレール部材20をロアレール部材12に対して前後方向に移動 させようとする力が作用した場合には、ピニオン35の歯部がラック14の歯部 に強く当接して、ラック14をピニオン35から離す方向、すなわちラック14 を図3中の左方の背面方向へ湾曲させようとする力が生じる。ところが、ラック 14が湾曲されようとする背面側には、ケース部材31Bの突起31Hが位置し ているため、その突起31Hによってラック14の湾曲が阻止されることになる 。したがって、駆動部ケース31を構成する第2のケース部材31Bは、ラック 14とピニオン35の位置関係を規制して、ラック14の湾曲に起因するレール の前後方向のロック強度の低下を防止することになる。
【0028】 また、ロアレール部材12の左右のフック状部12D,12Dおよび12E, 12Eのそれぞれに、アッパーレール部材20の左右のフック状部20D,20 Dおよび20E,20Eが嵌合しているため、これら計4つの嵌合部によって、 ロアレール部材12に対するアッパーレール部材20の上方および左右方向への 移動が阻止されることになる。したがって、車両の衝突時等の衝撃的な荷重が計 4ヶ所の嵌合部に分散されて、耐衝撃強度が大きくなる。特に、下側の第1のフ ック状部12E,12Eと第2のフック状部20E,20Eは、スライダ22を 介して密に嵌合しているため、アッパーレール部材20の上方および左右方向へ の微動をも阻止することになる。
【0029】 これらの結果、アッパーレール部材20をロアレール部材12に対して前方向 に移動させようとする力や、アッパーレール部材20をロアレール部材12から 引き剥そうとする力に対して、充分な強度をもって耐えることができる。しかも 、アルミニウム等の軽合金製のロアレール部材12およびアッパーレール部材2 0のそれぞれに、互いに嵌合するフック状部を一体成形することによって、両部 材12および20のガイド部が簡単に構成されているため、装置全体の小型,軽 量化が実現できる。
【0030】 また、ブラケット11A,11Bに駒部材13,13の端部を溶接して、それ らの間にアルミニウム等の軽合金製のロアレール部材12の端部を挾持固定して いるため、リベット15の部分のガタの発生がなくなると共に、ロアレール部材 12の面圧が大きくなり、それとブラケット11Aおよび11Bとの結合が強固 となる。この結果、車両の衝突時等の衝撃的な荷重が、リベット15と溶接部P とに分散され、リベット15の飛び出しやロアレール12の破損が防止されるこ とになる。また、前後のコマ部材12,12によって、継ぎ目のない1本のラッ ク14が確実に位置決め固定されることになる。
【0031】 さらに、シート荷重がローラ25を介してロアレール12のガイド溝12Hに 掛かるため、シートをスライドさせる際にローラ25が転動し、そのスライドが スムーズなものとなる。また、樹脂製のスライダ22もシートのスライドをスム ーズなものとする働きがある。
【0032】 また、ローラ25の大きさを選定することにより、ロアレール部材12とアッ パーレール部材20のフック状部間の嵌合間隔の集積公差を吸収することができ る。
【0033】 ところで、駆動部ケース31をアッパーレール部材20にその上方から取付け る際には、第2のケース部材31Bから下方に突出する突起31Hが、ラック1 4の背面位置にその上方から差し込まれることになる。したがって突起31Hは 、駆動部ケース31の取付けを何ら阻害するものとはならない。
【0034】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案のパワーシートスライド装置は、ラックと噛合す るピニオンが回転自在に取付けられる駆動部ケースに、前記ラックの背面と対向 する突起を設けた構成であるから、衝撃荷重が加わってラックがピニオンから離 れる背面方向に湾曲しようとしたときに、その湾曲を前記突起で阻止することが できる。したがって、ラックやレールの大重量化および大型化を招来することな く、レールの前後方向のロック強度を向上させることができる。
【0035】 しかも、前記突起が駆動部ケースの取付け方向に沿って突設されているため、 駆動部ケースの組立て作業性もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す分解斜視図である。
【図2】図1に示す装置と左右対称的な構成の装置の横
断面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図である。
【符号の説明】
12 ロアレール部材 14 ラック 20 アッパーレール部材 31 駆動部ケース 31A 第1のケース部材 31B 第2のケース部材 31C 第3のケース部材 31H 突起 35 ピニオン

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートが取付けられるアッパーレール
    と、前記アッパーレールをその長手方向に沿って摺動自
    在にガイドするロアレールと、前記ロアレールにその長
    手方向に沿うように取付けられて一側面に歯部を有する
    ラックと、前記アッパーレールに前記ラックの幅方向か
    ら取付けられる駆動部ケースと、前記駆動部ケースに回
    転自在に取付けられて前記ラックの歯部と噛合するピニ
    オンと、前記駆動部ケースにその取付け方向に沿うよう
    に突設されて前記ラックの他側面と対向する突起と、前
    記ピニオンを回転駆動する駆動手段とを備えたことを特
    徴とするパワーシートスライド装置。
JP1800991U 1991-03-25 1991-03-25 パワーシートスライド装置 Pending JPH04113230U (ja)

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