JPH04112508U - フラツトアンテナ - Google Patents
フラツトアンテナInfo
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Landscapes
- Details Of Aerials (AREA)
- Waveguide Aerials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 ポリフェニレンオキサイド系樹脂からなる内
部コア層2に、表面層3としての熱硬化性樹脂または熱
硬化性樹脂含浸基材層および最外層の金属箔4とを配設
一体化成形し、次いでエッチング処理により回路形成し
てなるフラットアンテナ5。 【効果】 耐熱性および高周波特性の良好な金属張積層
板から安価な製造コストで、簡易な製造によって電気特
性に優れたフラットアンテナを提供することができる。
部コア層2に、表面層3としての熱硬化性樹脂または熱
硬化性樹脂含浸基材層および最外層の金属箔4とを配設
一体化成形し、次いでエッチング処理により回路形成し
てなるフラットアンテナ5。 【効果】 耐熱性および高周波特性の良好な金属張積層
板から安価な製造コストで、簡易な製造によって電気特
性に優れたフラットアンテナを提供することができる。
Description
【0001】
この考案は、フラット(平板)アンテナに関するものである。さらに詳しくは
、この考案は、高周波特性に優れ、安価な製造が可能なフラットアンテナに関す
るものである。
【0002】
近年、自動車等の移動体に取付けることのできるフラットアンテナが注目され
ており、その構造、形状等についても精力的な検討が進められてきている。そし
てこの動向とともに、フラットアンテナに使用するための誘電率および誘電正接
という高周波特性の良好な金属張積層板に対する需要が増大してきている。
【0003】
このような高周波特性の良好なフラットアンテナ用積層板としては、素材それ
自体として高周波特性の比較的良好な熱可塑性樹脂板を用い、これに銅箔等を配
設一体化した金属張積層板が一般的なものと考えられてきている。
また、高周波特性の点については、ポリエーテル系樹脂を用いた銅張積層板な
ども考えられている。
【0004】
しかしながら、これらの従来の電気用金属張積層板をフラットアンテナに利用
しようとする場合には、いくつかの実用上の問題があった。
たとえば熱可塑性樹脂板を用いた金属張積層板の場合には、樹脂自体の高周波
特性は比較的良好であるものの、熱可塑性であるため耐熱性が劣り、はんだ付け
時に変形して溶融しやすいという欠点がある。このため、フラットアンテナへの
加工成形時に障害となってしまう。また、その特性が注目されているテフロン系
熱可塑性樹脂は、高価であって、汎用の安価な樹脂材料とすることができないと
いう欠点がある。さらにまた、ポリエーテル系熱硬化性樹脂の使用については、
この樹脂そのものの製造コストが高く、かつ、製造工程が複雑であるという問題
がある。
【0005】
このため、より安価に製造することができ、しかも耐熱性が良好で、高周波特
性に優れた、フラットアンテナ用の新しい金属張積層板の実現が強く求められて
いた。
この考案は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、従来の積層板の
欠点を改善し、耐熱性に優れ、しかも高周波特性が良好であって、製造コストも
安価な、新しいフラットアンテナ用の金属張積層板と、これを用いたフラットア
ンテナを提供することを目的としている。
【0006】
この考案は、上記の課題を解決するものとして、ポリフェニレンオキサイド系
樹脂からなる内部コア層に、表面層としての熱硬化性樹脂または熱硬化性樹脂含
浸基材層および最外層の金属箔とを配設一体化成形し、次いで金属箔のエッチン
グ処理により回路形成してなることを特徴とするフラットアンテナを提供する。
【0007】
すなわち、この考案は、内部コア層をポリフェニレンオキサイド系樹脂とし、
かつ表面層に熱硬化性樹脂またはその基材含浸の層とを配設して複合構成とした
積層板からのフラットアンテナを提供する。
【0008】
この考案のフラットアンテナにおいては、上記した通りの複合構成とした積層
板を用いているため、表面層の熱硬化性樹脂層、またはその基材含浸層が内部コ
ア層の耐熱性をカバーして補い、しかも、ポリフェニレンオキサイド系樹脂の持
つ優れた高周波特性を生かして全体として高周波特性に優れたフラットアンテナ
を実現する。
【0009】
そしてポリフェニレンオキサイド樹脂のシートの使用によってその製造を容易
とし、低コストともする。
【0010】
実施例としてさらに詳しくこの考案の金属張積層板について説明する。
添付した図面の図1は、この考案のフラットアンテナに用いる金属張積層板の
構成を例示したものである。たとえばこの図1に示したように、この考案に用い
る金属張積層板(1)は、内部コア層(2)とその上下面に配設した表面層(3
)、さらにこの表面層(3)の外側に配設した金属箔(4)とによって構成し、
内部コア層(2)にはポリフェニレンオキサイド系樹脂を、表面層(3)には熱
硬化性樹脂、または熱硬化性樹脂含浸基材層を用いている。
【0011】
内部コア層(2)のポリフェニレンオキサイド系樹脂としては、ポリアセター
ルと同様のエーテル結合を持った芳香族ポリエーテル樹脂からなるものを適宜に
使用でき、樹脂シートに変性したものを使用することもできる。
このポリフェニレンオキシド樹脂(PPO)は、たとえば次の式
【0012】
【化1】
【0013】
で表わされるものであって、その性質としては、
・比 重(ASTM D−792) 1.00〜1.20
・硬 度(ASTM D−785) R−109/R−121
・引張り強度
(ASTM D−638) 400〜580kg/cm2
・曲げ強度
(ASTM D−790) 600〜1000kg/cm2
・熱変形温度
(ASTM D−648) 100〜120℃
・絶縁破壊電圧
(ASTM D−149) 15.5〜19.0kV/mm
・誘電率 60Hz 2.40〜2.75
(ASTM D−150) 1kHz 2.40〜2.75
1MHz 2.40〜2.75
等として例示される程度の、耐熱性、高周波特性、成形性等の良好なものとして
特徴づけられる。
【0014】
これらのポリフェニレンオキサイド系樹脂は、内部コア層(2)の形成に際し
て樹脂シート、樹脂塗布等の任意の手段によって配設することができる。このう
ち、特に樹脂シートを用いるのが好ましい。その内部コア層(2)としての厚み
も、一般的には0.5〜10mm程度までの範囲とすることができる。このため、樹
脂シートを用いる場合には、薄いもの(0.5mm程度)から厚いもの(10mm程度
)まで簡易に使用して積層板(1)の製造を可能とするため、製造コストもより
安価となる。
【0015】
また、表面層(3)の熱硬化性樹脂としては、従来より知られている各種のも
のが使用でき、たとえばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂などが
例示される。これらの熱硬化性樹脂は、ガラスクロス、ガラスマット、不織布、
紙などの基材に含浸し、樹脂と基材との複合材として使用してもよい。
このような熱硬化性樹脂からなる表面層(3)については、その厚みを一般的
には0.03〜1.0mm程度とすることができ、樹脂シート、プリプレグ、あるいは塗
布等の各種の手段を用いて表面層(3)として形成することができる。
【0016】
最外層としての金属箔(4)についてもその種類に特段の限定はない。銅、ア
ルミニウム、鉄、ステンレス等の金属または合金の任意のものが使用される。な
かでも、銅が好ましいものである。
この金属箔(4)としては、その厚みを5〜70μm程度とするのが好ましい
。
【0017】
なお、これらの内部コア層(2)、表面層(3)および金属箔(4)の一体化
には、通常の加熱加圧による圧締等の手段が採用でき、たとえば120〜180℃の温
度で、20〜80kg/cm2 の圧力等の条件が採用できる。使用する素材の種類に
よっては、無圧、もしくはより低圧、低温の条件とすることもできる。
この積層成形に際しては、層間の接着力増大のためにエポキシ系、ゴム系等の
接着剤を使用してもよい。
【0018】
また、この層間の接着力を増大させるためには、内部コア層(2)および/ま
たは表面層(3)の当接面を積層成形に先立ってあらかじめ表面処理しておくこ
とも有効である。
この表面処理は、物理的、あるいは化学的な各種の手段の採用によって可能と
なる。たとえば、物理的にはバフ研摩、スクラバー研摩が、化学的には溶剤処理
、あるいはエッチングによって可能となる。
【0019】
このようにして得られた金属張積層板は、次いで所定の回路パターンとなるよ
うにエッチング処理をする。たとえば図2は、このようにエッチングして製造し
たフラットアンテナ(5)を例示している。その表面例には回路パターン(6)
を形成し、裏面の導電層とスルホールを介して導通させてもいる。
エッチングについては、従来よりよく知られている各種の手段を採用すればよ
い。
<製造例>
そこで、具体的に次の構成;
・内部コア層(2)… ポリフェニレンオキサイド樹脂シート(サンロイド
【0020】
【0021】
ノニルシートPN7120),厚み2mm
・表 面 層(3)… エポキシ樹脂含浸ガラス基材層、厚み0.2mm
・金 属 箔(4)… 銅箔、厚み10μm
からなる積層一体化成形を行い、両面銅張積層板を得た。その特性は、次の通り
であった。
【0022】
・熱変形温度 約113℃
・線膨張係数 5.6×10-5/℃
・誘 電 率 2.66(1kHz)
2.60(1MHz)
耐熱性、そして高周波特性が良好であることが確認された。
【0023】
この銅張積層板の片面にエッチング処理を施して所定の回路パターンを形成し
てフラットアンテナを製造した。自動車等の移動体用のアンテナとして有効であ
った。
【0024】
この考案により、以上詳しく説明した通り、耐熱性の良好な、高周波特性に優
れた金属張積層板から安価な製造コストと簡易な製造によってフラットアンテナ
が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の電気用金属張積層板を例示した断面
図である。
図である。
【図2】フラットアンテナを示した断面図である。
1 金属張積層板
2 内部コア層
3 表面層
4 金属箔
5 フラットアンテナ
6 回路パターン
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリフェニレンオキサイド系樹脂からな
る内部コア層に表面層としての熱硬化性樹脂または熱硬
化性樹脂含浸基材層および最外層の金属箔とを配設一体
化成形し、次いで金属箔のエッチング処理により回路形
成してなることを特徴とするフラットアンテナ。 - 【請求項2】 ポリフェニレンオキサイド樹脂のシート
を配設一体化して成形し、回路形成してなる請求項1の
フラットアンテナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1677691U JPH04112508U (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | フラツトアンテナ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1677691U JPH04112508U (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | フラツトアンテナ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04112508U true JPH04112508U (ja) | 1992-09-30 |
Family
ID=31903657
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1677691U Pending JPH04112508U (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | フラツトアンテナ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04112508U (ja) |
-
1991
- 1991-03-20 JP JP1677691U patent/JPH04112508U/ja active Pending
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