JPH04109240U - 懸架装置におけるアツパーサポート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マウントラバー３、バンプストッパ６あるい
はコイルスプリングシート７等がダンパー性能に占める
割合の大きい懸架装置におけるアッパーサポートにおい
て、部品点数の削減、コストダウン、軽量化を図ると共
に、バンプストッパの耐久性を向上させる。 【構成】 ダンパーロッド１の先端部を弾性支持するマ
ウントラバー３のブラケット４へスプリングシート７を
保持させると共に、ブラケット４の外周面、又はバンプ
ストッパ６の端部を受けるバンプストッパブラケット５
の外周面で、スプリングシート７をセンタリングしてな
ることを特徴とする。スプリングシート７は、バンプス
トッパブラケット５の外周を乗り越す環状内周面８に多
数の内周スグリ凹部９を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動車の懸架装置におけるアッパーサポートの改良に関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

従来の懸架装置におけるアッパーサポートは、これまで、金属のコイルスプリ ングを主体にしてダンパー性能を持たせている。最近では乗り心地、快適性の向 上のために、ゴム弾性に主体が移るため、必然的にマウントラバー、バンプスト ッパラバーあるいはコイルスプリングシートラバーのダンパー性能に占める割合 を大きくして乗り心地を良くする試みがなされている。

【０００３】 例えば図６に示した例では、ダンパーロッド１の先端部に固定されたダンパー プレート２をアッパーブラケット４aとロアブラケット４bの上下の保持ブラケッ トで保持されたマウントラバー３で弾性支持し、環状のスプリングシートブラケ ット11へスプリングシート７を外装保持させてロアブラケット４bへ一体化する と共に、バンプストッパ６を皿状のロアブラケット４bへ当接したバンプストッ パブラケット５で受けている。コイルスプリング12を受けるスプリングシート７ のセンタリングは、この例ではスプリングシートブラケット11で可能となってい る。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、このようなマウントラバー３、バンプストッパ６あるいはコイルス プリングシート７等がダンパー性能に占める割合の大きい懸架装置におけるアッ パーサポートにおいて、スプリングシートブラケット11を無くすることによって 、部品点数の削減、コストダウン、軽量化を図ると共に、バンプストッパの耐久 性を向上させると共に組付けを容易にすることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記課題をダンパーロッド１の先端部を弾性支持するマウントラバー３のブラ ケット４へスプリングシート７を保持させると共に、ブラケット４の外周面、又 はバンプストッパラバー６の端部を受けるバンプストッパブラケット５の外周面 で、スプリングシート７をセンタリングすることにより解決した。 また、組付けを容易にするために、スプリングシート７のバンプストッパブラ ケット５の外周を乗り越す環状内周面８に多数の内周スグリ凹部９を設けたので ある。

【０００６】

【作用】

スプリングシート７をマウントラバーブラケット４で保持し、その外周面又は バンプストッパブラケット５の外周面でセンタリングするため、スプリングシー トブラケットを無くすることが可能となり、部品点数が削減され、軽量化すると 共に、組付け作業が簡易化される。

【０００７】 また、図５にみられるようなバンプストッパブラケット５の外径Ｄ₁がスプリ ングシート７の最内径Ｄ₂よりも小さいかあるいは等しい場合には環状のスプリ ングシート７を装着するのに問題ないが、図６にみられるようなバンプストッパ ブラケット５の外径Ｄ₁がスプリングシート７の最内径Ｄ₂よりも大な場合には装 着困難であるのを、スプリングシート７の内周面８に多数の内周スグリ凹部９を 設けたことで円周方向の自由度が増し、装着が容易になる。しかも図６の場合の 方がバンプストッパ６を大径にすることができて、バンプストッパの組付性及び 耐久性が向上する。

【０００８】

【実施例】

図１は本考案のアッパーサポートの構造例を示す図２中Ａ−Ａ部に相当する断 面図、図２はスプリングシートのみの平面図、図３は同一部省略底面図、図４は 組付図である。 これらの図にみられるように、スプリングシート７は上面に車体への取付けね じ13が収容される凹部15を有するフランジ状のスプリング受部と、センタリング に寄与する環状筒部とからなり、この環状筒部の内周面８に多数の内周スグリ凹 部９を設けている。更に、環状外周面10に多数の外周スグリ凹部14を設けても内 周スグリ凹部９と共働して挿入における組付性が向上し、コイルスプリング12の 内周面を均一に押圧固定することができる。

【０００９】 懸架装置におけるアッパーサポートの構造例は、図１に示すように、ダンパー ロッド１の先端部に固定されたダンパープレート２をアッパーブラケット４aと ロアブラケット４bの上下の保持ブラケットで保持されたマウントラバー３で弾 性支持し、スプリングシート７をロアブラケット４bへ外装保持させてロアブラ ケット４bへ一体化すると共に、バンプストッパ６を皿状のロアブラケット４bへ 当接したバンプストッパブラケット５で受けている。コイルスプリング12を受け るスプリングシート７のセンタリングは、これによりマウントラバー３のブラケ ット４bの外周面及び、バンプストッパブラケット５の外周面でなされている。

【００１０】 この実施例では、図５に詳細を示したが、バンプストッパブラケット５の外径 Ｄ₁がスプリングシート７の最内径Ｄ₂よりも大きいが、前述したスプリングシー ト７の内周面８に多数の内周スグリ凹部９を設けたことにより、バンプストッパ ブラケット５の外周を乗り越すことが容易に可能となっている。 また、環状外周面10の多数の外周スグリ凹部14が、内周スグリ凹部９と共働し て挿入における組付性が向上し、コイルスプリング12の内周面を均一に押圧する ので、コイルスプリング12の固定保持が堅固になり、安定性が増している。

【００１１】

【考案の効果】

以上のような構造としたことにより、部品点数の削減で軽量化、コストダウン が可能となると共に、構造の改良による組付けが容易となり、バンプストッパを 大きくできて組付性及び耐久性が向上した。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の懸架装置におけるアッパーサポートの
構造例を示す図２中Ａ−Ａ部に相当する断面図である。

【図２】スプリングシートの平面図である。

【図３】スプリングシートの一部省略底面図である。

【図４】組付状態を示す断面図である。

【図５】バンプストッパブラケットの外径が大きい例の
断面図である。

【図６】従来の懸架装置におけるアッパーサポートの構
造例を示す断面図である。

【符号の説明】

１ ダンパーロッド ２ ダンパープレート ３ マウントラバー ４ マウントラバーブラケット ５ バンプストッパブラケット ６ バンプストッパ ７ スプリングシート ８ スプリングシートの内周面 ９ スプリングシートの内周スグリ凹部 10 スプリングシートの環状外周面 11 スプリングシートブラケット 12 コイルスプリング 14 スプリングシートの外周スグリ凹部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ダンパーロッド１の先端部を弾性支持す
   るマウントラバー３のブラケット４へスプリングシート
   ７を保持させると共に、ブラケット４の外周面、又はバ
   ンプストッパ６の端部を受けるバンプストッパブラケッ
   ト５の外周面で、スプリングシート７をセンタリングし
   てなることを特徴とする懸架装置におけるアッパーサポ
   ート。
2. 【請求項２】 請求項１記載のスプリングシート７は、
   バンプストッパブラケット５の外周を乗り越す環状内周
   面８に多数の内周スグリ凹部９を設けたことを特徴とす
   る懸架装置におけるアッパーサポート。