JPH04103289U - 扇風機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ファンとファンモータ13を有する送風体11を
首振り駆動する首振りモータ15を設ける。送風体11の首
振り基準位置を検知する検知手段21を設ける。検知した
首振り基準位置を基準として、送風体11の首振り制御を
行う制御手段を設ける。 【効果】 検知した首振り基準位置を基準として、送風
体11を左右方向に同角度あるいはランダムに設定した
り、首振り基準位置を起点として左に３０度の範囲で首
振りさせたり、首振り基準位置から左に１０度の位置を
起点として、さらに左に３０度の範囲で首振りさせると
いったように、送風体11の多様な首振り制御を行える。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】 〔考案の目的〕

【０００２】

【産業上の利用分野】

本考案は、扇風機に関し、特に、ファンおよびこのファンを駆動するファンモ ータを有する送風体の首振りに関する。

【０００３】

【従来の技術】

扇風機においては、扇風機本体に対して、ファンおよびこのファンを駆動する ファンモータを有する送風体を左右に首振り可能に設け、首振り用のモータの回 転により首振り機構を介して送風体を左右に首振りさせるようになっている。

【０００４】 また、特開昭５８−１１９９９５号公報に示されているように、正逆転制御可 能とする首振りモータを使用することにより、この首振りモータの正逆転時間を 制御することで、送風体の首振り中心位置、首振り角度、首振り速度などを調整 することができるようにした扇風機がある。この扇風機では、首振り可能とする 範囲内で、首振りする送風体が任意の方向に向いたときに首振りボタンを操作す ることにより、その位置を中心として送風体が左右に首振りするようになってい る。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、前記公報に示された扇風機では、送風体が正面を向く基準位置の検 知は行っていない。

【０００６】 そのため、通常頻繁に使用される送風体が正面を向いた状態で所定角度左右に 首振りさせるような場合でも、送風体の首振り中心をいちいち首振りボタンを操 作してセットする必要があり、送風体が正確に正面を向くように合わせるのは容 易ではない。また、送風体の首振り可能とする範囲内の中心がわからないために 、送風体の左右の首振り限度近で首振り中心をセットしてしまえば、希望の角度 首振りさせることができない。

【０００７】 本考案は、このような点に鑑みてなされたもので、送風体の首振り基準位置を 検知し、この首振り基準位置を基準として送風体の多様な首振り制御を行うこと ができる扇風機を提供することを目的とするものである。

【０００８】 〔考案の構成〕

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案は、扇風機本体と、ファンおよびこのファンを駆動するファンモータを 有し、前記扇風機本体に対して首振り可能に設けた送風体と、正逆転制御により 前記送風体を首振りさせる首振りモータと、前記送風体の首振り基準位置を検知 する検知手段と、この検知手段によって検知される送風体の首振り基準位置を基 準として前記首振りモータを制御する制御手段とを備えたものである。

【００１０】

【作用】

本考案では、検知手段によって送風体の首振り基準位置を検知することにより 、この首振り基準位置を基準として、送風体の多様な首振り制御を行うことがで きる。

【００１１】 例えば、首振り基準位置を基準として、送風体を左右に同角度首振りさせたり 、左に３０度、右に１５度ずつ首振りさせるというように左右の首振り角度をラ ンダムに設定することが行える。また、首振り基準位置を起点として左に３０度 の範囲で首振りさせたり、首振り基準位置から左に１０度の位置を起点としてさ らに左に３０度の範囲で首振りさせるというように、首振り方向と角度の設定を 行える。

【００１２】

【実施例】 以下、本考案の一実施例の構成を図面を参照して説明する。

【００１３】 図１は扇風機の構造を示し、１は扇風機本体で、この扇風機本体１は、床面な どに載置される台座にスタンドを立設し、このスタンドの上端にネックピース２ を設けている。

【００１４】 また、11は送風体で、この送風体11は、回転軸12に装着される図示しないファ ンを回転させるファンモータ13を備え、このファンモータ13に設けたスタッド14 をネックピース２に回動可能に取付け、このスタッド14を中心として首振り可能 としている。また、正逆転制御可能とするパルスモータからなる首振りモータ15 を備え、この首振りモータ15は、ブラケット16にてファンモータ13に固定し、首 振り機構17を介して送風体11全体を左右方向に首振り駆動する。首振り機構17は 、首振りモータ15の駆動軸15a にクランク18を固着し、このクランク18の一端の クランク支点18a にリンク19の一端を回転自在に連結するとともにリンク19の他 端をネックピース２の首振り用支点2aに回転自在に連結している。

【００１５】 ここで、首振りモータ15の回転に伴う送風体11の基本的な首振り動作を説明す ると、図４および図５（両図とも底面側から見た図である）に示すように、首振 りモータ15の回転（正転または逆転の一方向）により、駆動軸15a を中心として クランク18が円運動を行い、リンク19を介して連結されたネックピース２の支点 2aがスタッド14を中心として円弧軌跡上を往復移動することになるため、送風体 11はスタッド14を中心として左右に首振りする。なお、図４および図５に示すク ランク18のいずれの回転位置においても送風体11は正面を向く首振り位置にあり 、クランク18の半回転で送風体11は左右一方に首振りして正面を向き、さらに半 回転することにより他方に首振りして正面を向くようになる。また、首振り機構 17の機械的要因により、送風体11の最大首振り角度が決定されることになる。

【００１６】 また、首振り機構17には、図２に示すように、送風体11の左右の首振り基準位 置として送風体11が正面を向く位置を検知する検知手段21を設けている。この検 知手段21は、クランク18の上面に駆動軸15a を中心として一体に回転する検知円 板22を設けるとともに、ブラケット16の下面に円板22の周縁部上下面を挟み込む ようにホトインタラプタ23を設けており、図４および図５に示すように、円板22 の周縁部には一対のスリット22a が対称位置に設けられている。そして、ホトイ ンタラプタ23は、円板22の周縁部に対して上下方向に検知光を投受光しており、 図４および図５に示す如く送風体11が正面を向く首振り位置で円板22のスリット 22a がホトインタラプタ23の位置にあり、スリット22a を通じて検知光が投受光 されてオンし、また、送風体11が左方または右方に首振りしてスリット22a がホ トインタラプタ23の位置から外れれば、検知光が円板22の縁部で遮光されてオフ する。

【００１７】 図２は扇風機を制御する制御ブロック図を示し、31は制御手段で、切スイッチ 32と、例えば弱、中、強の風量を切換える風量切換スイッチ33と、例えば一定間 隔ごとに送風と停止を交互に繰り返すなどの予め設定されたプログラムに基づい て送風を行わせる制御風切換スイッチ34と、例えば９０、７０、５０度の首振り 角度を切換える首振り角度切換スイッチ35と、首振りと停止とを切換える首振り 切換スイッチ36と、例えば１、２、４時間のタイマーを設定するタイマースイッ チ37と、フォトインタラプタ23などのスイッチングに対応した信号を入力回路38 を介して入力するとともに、リモコン39から送信された指令に対応した信号を受 信回路40を介して入力する。

【００１８】 なお、扇風機本体１には図３に示すような操作部41が設けられ、この操作部41 に、前記スイッチ32〜37が設けられているとともに、弱、中、強の風量表示を行 う風量表示ランプ42、９０、７０、５０度の首振り角度表示を行う首振り角度表 示ランプ43、１、２、４時間のタイマー表示を行うタイマー時間表示ランプ44が 設けられている。また、リモコン39にも操作部41と同様のスイッチが設けられて いる。

【００１９】 また、後述するが、制御風切換スイッチ34は、２秒以上押すことにより、送風 体11の左右の首振り角度をランダムに設定するための首振り角度設定モードに切 換えるモード切換スイッチとして兼用され、また、この首振り角度設定モード時 において、首振り角度切換スイッチ35は例えば３０、１５、１０度の角度選択ス イッチ、首振り切換スイッチ36はモードを実行させる実行スイッチ、タイマース イッチ37は入力スイッチとしてそれぞれ兼用されることになる。

【００２０】 そして、制御手段31は、駆動回路45を通じてファンモータ13を制御するととも に、駆動回路46を介して首振りモータ15を制御する。さらに、出力回路47を通じ て各表示ランプ42〜44を制御する。

【００２１】 また、図６はパルスモータからなる首振りモータ15の具体的実施例を示し、ロ ーター51および巻線52を備え、巻線52にはからまでの入力端子を備えている 。

【００２２】 図７は駆動回路46で、Ｖは電源、Ｄ₁ ないしＤ₈ は逆電流パス用のダイオード 、Ｑ₁ ないしＱ₄ はスイッチング用のトランスであり、制御手段31の制御により トランジスタＱ₁ ないしＱ₄ の各ベースにパルスを印加している間、各々のトラ ンジスタＱ₁ ないしＱ₄ は導通し、前記巻線52の−、−、−、− に通電される。

【００２３】 そして、図８は巻線52を励磁するステップを示し、正転時には−、− 、−、−の順に巻線52を励磁し、逆転時には−、−、−、 −の順に励磁する。

【００２４】 ところで、１ステップでロータ51は７．５度あるいは１５度程度回転するが、 このロータ51の直接的な回転動力ではトルクが小さいため、トルクアップするた めに１／５０〜１／１００程度のギヤダウンを行う。そのため、制御手段31から は、送風体11を所定角度首振りさせるのに必要とする信号をステップ角度および ギヤダウン比から算出し、その信号を駆動回路46に出力する。なお、パルス幅の 調整でも首振り速度の調整が行える。

【００２５】 次に、本実施例の作用を説明する。

【００２６】 扇風機本体１の操作部41またはリモコン39の風量切換スイッチ33を操作すれば 、１回押すごとに風量表示ランプ42の表示が弱、中、強に順に切換わり、選択さ れた風量に対応して、ファンモータ13が駆動されてファンが回転され、送風が行 われる。

【００２７】 また、首振り角度切換スイッチ35を操作すれば、１回押すごとに首振り角度表 示ランプ43の表示が９０、７０、５０度に切換わり、選択された首振り角度に対 応して首振り機構17を介して首振り運転が行われる。

【００２８】 まずは、送風体11が正面を向く首振り基準位置の検知が行われることになり、 首振りモータ15が回転（正転または逆転）駆動されて送風体11が左右のどちらか に首振りされ、この送風体11と一体回動する円板22のスリット22a をホトインタ ラプタ23が検知してオンしたときに、送風体11が正面を向く首振り基準位置に位 置したことが検知される。

【００２９】 そして、送風体11が正面を向く首振り基準位置に位置したことを検知すると、 予め決められた例えば正転方向に首振りモータ15が駆動され、選択された首振り 角度の半分の角度だけ例えば左方向に送風体11が首振りされ、次に、逆転方向に 首振りモータ15が駆動され、選択された首振り角度だけ右方向に送風体11が首振 りされ、次に、正転方向にモータ15が駆動され、選択された首振り角度だけ左方 向に送風体11が首振りされる。このようにして、送風体11は選択された首振り角 度で左右に首振りされる。

【００３０】 このように、送風体11が正面を向く首振り基準位置を検知できるため、送風体 11の首振り角度を選択するだけで、送風体11を正面に対して選択された角度首振 りさせることができる。また、首振り基準位置を正面とすることにより、送風体 11の首振り可能とする範囲内で最大首振り角度を選択しても、送風体11を確実に 選択された所望の角度首振りさせることができる。

【００３１】 また、制御風切換スイッチ34を２秒以上押すことにより、送風体11の左右の首 振り角度をランダムに設定するための首振り角度設定モードにモード切換えが行 われる。この首振り角度設定モードにおいては、まず、送風体11が正面を向く首 振り基準位置に対して予め決められた例えば左方向への首振り角度を、角度選択 スイッチとして兼用された首振り角度切換スイッチ35を押すことにより、３０、 １５、１０度の中から例えば３０度を選択し、入力スイッチとして兼用されたタ イマースイッチ37を押すことにより、選択された首振り角度が制御手段31の内部 の記憶部に記憶される。次に、反対の右方向への首振り角度を、首振り角度切換 スイッチ35で例えば１５度を選択してタイマースイッチ37でセットする。そして 、モード実行スイッチとして兼用される首振り切換スイッチ36を押すことにより 、制御手段31の記憶部に記憶された順に制御を行い、送風体11を正面を向く首振 り基準位置に対して左に３０度、右に１５度ずつ首振り動作させることができる 。

【００３２】 このように、送風体11が正面を向く首振り基準位置を検知することにより、首 振り基準位置を基準として左右の首振り角度をランダムに設定できる他、例えば 首振り基準位置を起点として送風体11を左に３０度の範囲で首振りさせたり、首 振り基準位置から左に１０度の位置を起点としてさらに左に３０度の範囲で首振 りさせるというように、首振り方向と角度とを設定することもでき、多様な首振 り制御を行うことができる。

【００３３】 なお、前記実施例では首振りモータ15としてパルスモータを用いたが、それに 代えて正逆転制御可能とするコンデンサモータを用い、正逆転させるコンデンサ モータへの通電時間で送風体11の首振り角度を制御するようにしてもよい。

【００３４】 また、検知手段21にホトインタラプタ23を用いたが、他の光センサや磁気セン サを用いてもよい。

【００３５】

【考案の効果】

本考案によれば、検知手段によって送風体の首振り基準位置を検知するため、 この首振り基準位置を基準として送風体の多様な首振り制御を行うことができる ようになり、例えば、首振り基準位置を基準として送風体を左右に同角度首振り させたり、左に３０度、右に１５度ずつ首振りさせるというように左右の首振り 角度をランダムに設定することができ、また、首振り基準位置を起点として左に ３０度の範囲で首振りさせたり、首振り基準位置から左に１０度の位置を起点と してさらに左に３０度の範囲で首振りさせるというように、首振り方向と角度の 設定を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の扇風機の一実施例を示す一部の側面図
である。

【図２】制御ブロック図である。

【図３】操作部の平面図である。

【図４】送風体の首振り動作を説明する底面図である。

【図５】送風体の首振り動作を説明する底面図である。

【図６】首振りモータの構成図である。

【図７】首振りモータの駆動回路の回路図である。

【図８】首振りモータの励磁ステップの説明図である。

【符号の説明】

１ 扇風機本体 11 送風体 13 ファンモータ 15 首振りモータ 21 検知手段 31 制御手段

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 扇風機本体と、ファンおよびこのファン
   を駆動するファンモータを有し、前記扇風機本体に対し
   て首振り可能に設けた送風体と、正逆転制御により前記
   送風体を首振りさせる首振りモータと、前記送風体の首
   振り基準位置を検知する検知手段と、この検知手段によ
   って検知される送風体の首振り基準位置を基準として前
   記首振りモータを制御する制御手段とを備えたことを特
   徴とする扇風機。