JPH0410293Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、運転者の安全を確保する二重旋回
型バツクホーのフツトガード構造に関するもので
ある。

〔従来の技術〕

従来より、クローラーなどを持つ走行部上方に
上部旋回台を旋回自在に載置し、この上部旋回台
に運転部と掘削部を設けた二重旋回型バツクホー
が利用されていた。この二重旋回型バツクホーで
は、掘削部の作動軌跡を多様化し、作業能率の向
上を図ることができるものであつた。このバツク
ホーの構造上、運転部の前端及び同左右側端と下
部旋回台に配設した原動機部、燃料、作動油タン
ク等とのクリアランス（隙間）が小さいものであ
つた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このような構造では、運転部に搭乗した運転者
の足部が運転部の前端もしくは左右側端から外部
に突出していると、上部旋回台が旋回運動するこ
とにより、上部旋回台と原動機部等の機器の間に
挟まれ、足部に重大な損傷を受けるという危険性
があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

このため、本考案では運転部の前端縁及び左右
側端縁にそれぞれ防護板を立設し、運転者の安全
を向上できる二重旋回型バツクホーのフツトガー
ド構造を提供するものである。

〔作用〕

上記構造により、運転者の足部は保護板により
外部への突出を阻止することができて、運転者が
安全な作業を行うことができる。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例を図面により詳細に説
明する。

図中で符号Ａは二重旋回型バツクホーであり、
この二重旋回型バツクホーＡの下部には走行部１
としてのクローラを装備した走行フレーム２が設
けてある。そして、走行フレーム２の略中央部に
は下部旋回基台３を載置してあり、下部旋回基台
３の上面には下部旋回台４を左右方向に旋回自在
に枢支してある。更に、下部旋回台４の上部には
上部旋回基台５を載置してあり、上部旋回基台５
の上面には上部旋回台６を左右方向に旋回自在に
設けてある。この上部旋回台６の上面の右側には
掘削部７の基端たるブーム支持体８を配設してあ
り、上部旋回台６の上面の左側には運転部１０を
配設してある。

次に、下部旋回台４の後部上面には、その中央
部に原動機部１１を、この原動機部１１の左側に
は作動油タンク１２を、この原動機部１１の右側
には燃料タンク１３を設置してある。これらの配
置では、上部旋回台６が旋回運動時に各機器が干
渉するのを避けるため、原動機部１１の内側面１
１′、作動油タンク１２の内面側１２′、燃料タン
ク１３の内側面１３′は、上部旋回台６の旋回中
心軸と同心円となるようにやや半円弧状に配置さ
せてある。そして、上部旋回台６の外周縁も同様
にして、上部旋回台６の旋回中心円と内接するよ
うな多角形に形成されており、各側面１１′，１
２′，１３′とはわずかながらクリアランス（隙
間）を保持させて対向させてある。

また、前記運転部１０の後部には、運転者が搭
乗する運転座席１４が配設してあり、この運転座
席１４の前方には、二重旋回型バツクホーＡを操
縦するための各種操作レバー１５が配設されてい
る。また、運転座席１４の左側面は操作レバー１
５の基端部をカバーするように左側方防護板１６
が垂直に固定してあり、運転座席１４の左側面は
左側方防護板１６で閉塞されている。そして、運
転座席１４の前方左側の上部旋回台６の左側端縁
６−１にも左側方防護板１７が立設されている。
この左側方防護板１７は、運転部１０へ運転者が
出入するために、左側方防護板１７の前端に設け
たヒンジ１７−１により左側端縁６−１に開閉自
在に連結してある。また、運転座席１４の前方に
は上部旋回台６の先端縁６−２が位置しており、
この先端縁６−２には前方防護板１８を立設して
ある。この前方防護板１８は、上部旋回台６の多
角形の辺に沿つて囲こんでおり、左側では後方に
斜めに曲げられ、前方防護板１８の後端には左側
方防護板１７とヒンジ１７−１を介して連結させ
てある。

また、運転座席１４の右側方には右側方防護板
１９を立設してあり、この右側方防護板１９によ
り運転部１０と掘削部７とが仕切られている。な
お、右側方防護板１９は上方向に延長しており、
掘削部７の作動によつて堀り取られた土砂が運転
部１０の内部に落下しないように保護している。

上記のように、運転部１０の前方、左側方、右
側方は、上部旋回台６の前端縁と左右側縁にそれ
ぞれ立設した前方防護板１８、左側方防護板１
７、右側方防護板１９により囲まれているので、
運転者の足が外部に突出することが防止される。
このため、運転者が安全な作業を行うことができ
る。また、前方防護板１８、左側方防護板１７、
右側方防護板１９により、掘削作業における跳石
等の危険から運転者を防護する機能も同時に有し
ている。

なお、符号２０は天蓋を示す。

〔効果〕

この考案によれば、二重旋回型バツクホーのフ
ツトガード構造を上記のように構成することによ
り運転者の足部を防護して作業を安全にするとい
う効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例であるフツトガード
構造を有する二重旋回型バツクホーの全体平面
図、第２図は同上の全体側面図、第３図は同上の
平面図である。 Ａ……二重旋回型バツクホー、１……走行部、
４……下部旋回台、６……上部旋回台、６−１…
…同左側端縁、６−２……同前端縁、６−３……
同右側端縁、７……掘削部、１０……運転部、１
７……左側方防護板、１８……前方防護板、１９
……右側方防護板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 左右に履帯走行部を配設して移動できる旋回基
   台と、旋回基台上に旋回自在に載置された下部旋
   回台と、下部旋回台上に旋回自在に載置された上
   部旋回台と、上部旋回台上に並列して載置された
   掘削部と運転部と、とから成る二重旋回型バツク
   ホーにおいて、 上部旋回台の前端縁、左端縁、右端縁にそれぞ
   れ側方防護板を立設し、運転部の前方及び左右側
   方を囲むことにより、運転者の足部が運転部の外
   部に突出することを阻止させることを特徴とする
   二重旋回型バツクホーのフツトガード構造。