JPH039145A - 遊星歯車装置のキャリア組立体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は、自動変速機などに用いられる遊星歯車装置の
キャリア組立体に関するものである。

（ロ）従来の技術 従来の遊星歯車装置のキャリア組立体として、例えば実
開昭６２−４０３４６号公報に示されるものがある。こ
の遊星歯車装置のキャリア組立体は、ピニオンキャリア
、ピニオンシャフト、ニードルベアリング、ピニオンギ
ア及びスラストワッシャーを有しており、ピニオンキャ
リアの互いに平行な２つの板状部間にピニオンシャフト
が固着され、これの外周にニードルベアリングを介して
ピニオンギアが回転可能に支持されている。

ピニオンギアの端面とピニオンキャリアの板状部との間
には２枚のスラストワッシャーが重なりあった状態で配
置されている。スラストワッシャーを２枚とすることに
より相対回転速度を低下させ、スラストワッシャーの耐
久性を向上させている。

（ハ）発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記のような従来の遊星歯車装置のキャ
リア組立体には、使用負荷が大きい場合にスラストワッ
シャーの耐久性が不足するという問題点がある。特に、
ピニオンギア端面側のスラストワッシャーにはピニオン
ギアの傾斜などによって不均一な荷重が作用するため、
高回転速度・大トルクの使用条件では耐久性が不足する
。ピニオンギアの径が大きい場合には、スラストワッシ
ャーの径も大きくなり、これに作用する面圧も比較的小
さくなるが、ピニオンギアの径が小さい場合には面圧が
高くなり、上記耐久性の不足が助長される。本発明はこ
のような課題を解決することを目的としている。

（ニ）課題を解決するための手段 本発明は、スラストワッシャーの径をピニオンギアの歯
底径よりも大きくすると共にピニオンギア端面側のスラ
ストワッシャーを回り止めすることにより、上記課題を
解決する。すなわち、本発明は、ピニオンキャリア（１
２）の互いに平行な２つの板状部（１２ａ及び１２ｂ）
間に固着されたピニオンシャフト（１６）にピニオンギ
ア（１４）がニードルベアリング（１日）を介して回転
可能に支持されており、ピニオンギアの端面とピニオン
キャリアの板状部との間にはスラストワッシャーが設け
られている遊星歯車装置のキャリア組立体を前提とした
ものであり、スラストワッシャー（２０，２１及び２２
）は２枚以上重ね合わせて配置されており、スラストワ
ッシャーの径はピニオンギアの歯底径よりも大きく、ピ
ニオンギアの端面と接触するスラストワッシャー（２０
）はピニオンギアに回り止めされていることを特徴とし
ている。なお、かっこ内の符号は後述の実施例の対応す
る部材を示す。

（ホ）作用 スラストワッシャーとして、ピニオンギアの歯底径より
も大きい径を有するものが使用されているので、ピニオ
ンギアの傾斜などによって荷重か作用した場合でもスラ
ストワッシャーに発生する血圧は低くなっており、十分
な耐久性が確保される。スラストワッシャーを３枚重ね
で使用すると、ピニオンギア端面側のスラストワッシャ
ーはピニオンギアと一体と考えることができるので、径
の大きいピニオンギアに２枚重ねでスラストワッシャー
を使用した場合と同様の耐久性を確保することができる
。

（へ）実施例 第１図に本発明の実施例を示す。キャリア組立体１０は
、とニオンキャリア１２、ピニオンギア１４、ピニオン
シャフト１６、ニードルベアリング１８及びスラストワ
ッシャー２０．２１及び２２を有している。ピニオンキ
ャリア１２は互いに対面するように一体に結合された板
状部１２ａ及び１２ｂを有している。ピニオンシャフト
１６はこれの両端を板状部１２ａ及び１２ｂに固着され
ている。ピニオンシャフト１６の外周にニードルベアリ
ング１８を介してピニオンギア１４が回転可能に支持さ
れている。ピニオンギア１４の第１図中左側端面と板状
部１２ａとの間、及びピニオンギア１４の第１図中右側
端面と板状部１２ｂとの間に、それぞれスラストワッシ
ャー２０．２１及び２２が３枚重ねで配置されている。

スラストワッシャー２０がピニオンギア１４側に配置さ
れ、一方、スラストワッシャー２２が板状部１２ａ及び
１２ｂ側に配置され、中間にスラストワッシャー２１が
配置されている。スラストワッシャー２０はこれのつめ
部２０ａをピニオンギア１４の四部５０にはめ合わせる
ことにより回り止めされている。スラストワッシャー２
０．２１及び２２の径は、ピニオンギア１４の歯底径よ
りも大きく、歯先径よりはわずかに小さくしである。板
状部１２ａの内周部には環状のみぞ２３が設けられてお
り、これから半径方向外方に向けて油量２４が設けられ
ている。油量２４はとニオンシャフト１６に設けられた
油量２６と連通している。油量２６はピニオンシャフト
１６外周のニードルベアリング１８転勤面に開口を有し
ている。キャリア組立体１０の内方にサンギア２８が配
置されており、このサンギア２８はピニオンギア１４と
かみ合っている。一方、キャリア組立体１０の外方には
インターナルギア４０が設けられている。このインター
ナルギア４０、キャリア組立体１０及びサンギア２８に
より遊星歯車装置が構成される。なお、これらのギアは
ヘリカルギアとしである。円筒状のサンギア２８には内
外径を連通ずる油入３０が設けられている。板状部１２
ａの第１図中左側にベアリングレース３２が設けられて
おり、更にこれの表面を転勤するようにスラストベアリ
ング３４が設けられている。スラストベアリング３４は
サンギア２８と一体の部材３６によって保持されている
。

次にこの実施例の動作について説明する。ピニオンキャ
リア１２と、サンギア２８又はインターナルギア４０と
が相対回転すると、ピニオンギア１４が回転する。ピニ
オンギア１４はヘリカルギアとしであるので、力の伝達
方向に応じて板状部１２ａ側のスラストワッシャー２０
．２１及び２２、又は板状部１２ｂ側のスラストワッシ
ャー２０．２１及び２２にスラストが作用する。このス
ラストはスラストワッシャー２０．２１及び２２によっ
て支持されるが、スラストワッシャー２０．２１及び２
２はピニオンギア１４の歯底径よりも大きい径を有して
おり、スラストワッシャー２０．２１及び２２に発生す
る面圧は比較的小さくなっている（従来はスラストワッ
シャーの径はピニオンギア１４の歯底径よりも小さくな
っていた）。このため、十分な耐摩耗性が確保され、高
回転速度・大トルクの負荷が作用した場合であっても摩
耗することなく、十分な耐久性が確保される。３枚のス
ラストワッシャー２０．２１及び２２が設けられている
ので相対回転速度か低下し、この面からもスラストワッ
シャー２０．２１及び２２の耐久性が向上している。ス
ラストワッシャー２０はピニオンギア１４に回り止めさ
れ、これと一体に回転するので、スラストワッシャー２
０の外径寸法までピニオンギア１４の端面径が拡大され
たと考えることができ、この状態で２枚重ねのスラスト
ワッシャー２１及び２２が配置されていることになり、
径の大きいピニオンギア１４に２枚重ねのスラストワッ
シャー２１及び２２が配置されているのと同様の状態と
なる。なお、スラストワッシャー２０．２１及び２２に
はニードルベアリング１８を潤滑した油が潤滑用に供給
されている。すなわち、サンギア２８の油入３０にはサ
ンギア２８の内径部に配置される図示してない軸に設け
られた潤滑回路から油が供給され、この油入３０からサ
ンギア２８の外径側に排出された油は環状のみぞ２３に
よって捕捉され、油入２４及び油入２６を通してニード
ルベアリング１８の転勤面に供給される。ニードルベア
リング１８を潤滑した油はニードルベアリング１８の両
端部からスラストワッシャー２０．２１及び２２側に供
給される。

なお、上記実施例のように、３枚のスラストワッシャー
２０．２１及び２２を配置すると、従来のスラストワッ
シャー２枚のものと比較して全体としてスラストワッシ
ャー２枚分の軸方向寸法が大きくなるが、これが許容さ
れない場合には、第２図に示す実施例のように板状部１
２ａ及び１２ｂにスラストワッシャー１枚の厚さ分のく
ぼみを設けることもできる。また、スラストワッシャー
２２と板状部１２ａとの接触面以外は、スラストワッシ
ャー２０、スラストワッシャー２１及びスラストワッシ
ャー２２同志の接触面となるので、各スラストワッシャ
ーの摩擦係数を調整することにより、各スラストワッシ
ャー間で発生する相対回転をできるだけ分散させ、１箇
所でのみ高速回転が生じないようにすることもでき゛る
。

（ト）発明の詳細 な説明してきたように、本発明によると、スラストワッ
シャーの径をピニオンギアの歯底径よりも大きくし、ピ
ニオンギア側のスラストワッシャーはピニオンギアに回
り止めするようにしたので、スラストワッシャーに作用
する面圧が低下し、耐久性を向上することができる。ス
ラストワッシャーを３枚重ねで使用すると相対回転が低
下し、より耐久性が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す図、第２図は別の実施例
を示す図である。 １０・・・キャリア組立体、１２・・・ピニオンキャリ
ア、１２ａ、１２ｂ・　・板状部、１４・・・ピニオン
ギア、１６・　・ピニオンシャフト、１８・　・ニード
ルベアリング、２０．２１．２２・　・スラストワッシ
ャー２８・・・サンギア、４０・・・インターナルギア
。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ピニオンキャリアの互いに平行な２つの板状部間に
   固着されたピニオンシャフトにピニオンギアがニードル
   ベアリングを介して回転可能に支持されており、ピニオ
   ンギアの端面とピニオンキャリアの板状部との間にはス
   ラストワッシャーが設けられている遊星歯車装置のキャ
   リア組立体において、 スラストワッシャーは２枚以上重ね合わせて配置されて
   おり、スラストワッシャーの径はピニオンギアの歯底径
   よりも大きく、ピニオンギアの端面と接触するスラスト
   ワッシャーはピニオンギアに回り止めされていることを
   特徴とする遊星歯車装置のキャリア組立体。２、スラス
   トワッシャーが３枚重ねで配置されている請求項１記載
   の遊星歯車装置のキャリア組立体。