JP2002242998A - 遊星歯車装置 - Google Patents

遊星歯車装置

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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H1/00Toothed gearings for conveying rotary motion
    • F16H1/28Toothed gearings for conveying rotary motion with gears having orbital motion
    • F16H1/46Systems consisting of a plurality of gear trains each with orbital gears, i.e. systems having three or more central gears

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来例において使用されていた摺動プレート
を不要にし、部品点数を削減して、部品管理を容易化す
る。また、グリースを不要にし、グリースの粘性抵抗に
起因するエネルギーロスを防止して、動力伝達効率をよ
り一層向上する。 【解決手段】 第1〜第2の遊星歯車8,17の摩擦係
数を、第1〜第2の太陽歯車7,16、第1〜第2のキ
ャリア10,18、ギヤカバー6の摩擦係数よりも小さ
くしてある。また、第1の遊星歯車8の最大幅寸法W1
を、第1の太陽歯車7の最大幅寸法W3及び第1のキャ
リア10の支持軸11の長さL1よりも大きくしてあ
る。また、第2の遊星歯車17の最大幅寸法W2を、第
2の太陽歯車16の最大幅寸法W4及び第2のキャリア
18の支持軸21の長さL2よりも大きくしてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車や産業機
械等の動力伝達系に使用される遊星歯車装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、遊星歯車装置は、モータやエン
ジン等の動力源から伝達される回転を他の装置(自動車
のエンジンの付属装置やその他の産業機械等)の駆動の
ために都合が良い回転に変えるものである。このような
遊星歯車装置は、ギヤケースの内部に、太陽歯車と、こ
の太陽歯車に噛み合う遊星歯車と、この遊星歯車が太陽
歯車の周囲を公転できるように支持するキャリアとが収
容され、外部動力源から伝達された動力をこれら歯車や
キャリアに連繋された出力軸を介して他の被動装置側へ
出力するようになっている。
【0003】このような遊星歯車装置においては、動力
伝達効率を向上するため、従来から様々な工夫が施され
ている。例えば、遊星歯車とキャリアとの摺接部や遊星
歯車とギヤケースとの摺接部に低摩擦係数の摺動プレー
ト(フッ素樹脂シート等)を介装し、遊星歯車の回転時
に生じる摩擦抵抗を小さくして、動力伝達時のエネルギ
ーロスを減らし、これによって動力伝達効率を向上させ
るようにした技術が知られている。また、ギヤケース内
に十分な量のグリースを収容し、太陽歯車と遊星歯車の
噛み合い部や遊星歯車と他部材との摺接部等にグリース
を供給して、遊星歯車と太陽歯車の噛み合いを円滑にす
ると共に、各摺接部の摩擦抵抗を小さくしてエネルギー
ロスを減らし、これによって動力伝達効率を向上させ、
かつ、各構成備品(太陽歯車、油性歯車、キャリア等)
の耐久性を向上させるようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、遊星歯
車とキャリアとの摺接部や遊星歯車とギヤケースとの摺
接部に低摩擦係数の摺動プレートを介装して、動力伝達
効率を向上させるようにした遊星歯車装置は、部品点数
が増えてしまい、生産工程での部品管理の煩雑化を招来
するという問題を有していた。
【0005】また、ギヤケース内に十分な量のグリース
を収容し、太陽歯車と遊星歯車の噛み合い部や遊星歯車
と他部材との摺接部等にグリースを供給して、各摺接部
の摩擦抵抗を小さくして動力伝達効率を向上させるよう
にした遊星歯車装置は、作動時に粘性流体であるグリー
スを攪拌・移動させることによって運動エネルギーが消
費されるため、各構成部品の耐久性を向上させる点にお
いて優れた効果を発揮するが、動力伝達効率を向上させ
る効果が不十分であった。
【0006】そこで、本発明は、摺動プレートやグリー
スを使用しないで動力伝達効率を向上させることができ
る部品点数の少ない遊星歯車装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、太陽
歯車の回りに遊星歯車が公転できるように、前記遊星歯
車をキャリアの支持軸で回動可能に支持した遊星歯車装
置において、前記遊星歯車の摩擦係数を前記太陽歯車及
び前記キャリアの摩擦係数よりも小さくしたことを特徴
としている。その結果、本発明の遊星歯車装置は、摺動
プレートやグリースを使用しなくても、遊星歯車と太陽
歯車の噛み合いが円滑になり、遊星歯車とキャリアとの
摺接部との摺動抵抗を低減でき、動力伝達効率を向上す
ることが可能になる。
【0008】請求項2の発明は、前記太陽歯車及び前記
キャリアの摩擦係数をαとし、前記遊星歯車の摩擦係数
をβとした場合、前記遊星歯車の摩擦係数βが0.3〜
0.6αであることを特徴としている。
【0009】請求項3の発明は、上記の各発明におい
て、前記遊星歯車の最大幅寸法を、前記キャリアの支持
軸の長さ及び前記太陽歯車の最大幅寸法よりも大きく形
成したことを特徴としている。
【0010】請求項4の発明は、上記請求項3の発明に
おいて、前記遊星歯車の側面の少なくともキャリアに対
向する側面には、前記支持軸と同心状で且つ前記遊星歯
車の全歯たけよりも幅寸法が小さな環状突起を形成した
ことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳述する。
【0012】[第1の実施の形態]図1〜図3は、本実
施の形態に係る遊星歯車装置1を示すものである。
【0013】これらの図に示すように、本実施の形態の
遊星歯車装置1は、大別すると、入力軸2に接続される
第1の歯車ユニット3と、この第1の歯車ユニット3と
出力軸4とに接続される第2の歯車ユニット5とを備
え、これら第1の歯車ユニット3及び第2の歯車ユニッ
ト5がギヤケース6の内部に収容されるようになってい
る。以下、本実施の形態に係る遊星歯車装置1の詳細を
順次説明する。
【0014】(第1の歯車ユニット)モータやエンジン
等の駆動源に接続される入力軸2の端部がギヤケース6
の内部に挿入され、この入力軸2の端部に第1の太陽歯
車7が取り付けられている。この第1の太陽歯車7の外
周には、この第1の太陽歯車7に噛み合う3個の第1の
遊星歯車8が等間隔で配置され、これらの第1の遊星歯
車8が第1の太陽歯車7の回りに公転できるように第1
のキャリア10で支持されている。この第1のキャリア
10は、略円板形状に形成されており、第1の遊星歯車
8を回転できるように支持する支持軸11が3個の第1
の遊星歯車8に対応するように図1中の左側面12に突
出形成されている。そして、3個の第1の遊星歯車8
は、ギヤケース6の内周面に形成された内歯車13にも
噛み合うようになっている。
【0015】上述の第1の太陽歯車7の回転中心部に
は、セレーションの穴14が形成されており、この穴1
4に嵌合される入力軸2の端部がセレーションの軸2a
になっている。そして、第1の太陽歯車7と入力軸2が
セレーション嵌合させられて一体回動する。また、第1
のキャリア10は、その回転中心が3個の第1の遊星歯
車8の公転中心と一致するため、回転中心部や外周部が
他の部材(例えば、出力軸4やギヤケース6の内周面)
で支持されるようになっていない。その結果、作動時の
摩擦抵抗を小さくすることができ、動力の伝達効率を向
上させることができる。
【0016】(第2の歯車ユニット)第1のキャリア1
0の回転中心部で且つ図1中の右側面15側には、第2
の太陽歯車16が形成されており、この第2の太陽歯車
16に噛み合う3個の第2の遊星歯車17が等間隔で配
置され、これらの第2の遊星歯車17が第2の太陽歯車
16の周囲に公転できるように第2のキャリア18で支
持されている。この第2のキャリア18は、略円板形状
に形成されており、図1中の左側面20に第2の遊星歯
車17を回転できるように支持する支持軸21が突出形
成されている。また、この第2のキャリア18は、その
外周面22がギヤケース6の内周面に形成された軸受け
面23によって回動できるように支持されている。そし
て、3個の第2の遊星歯車17は、ギヤケース6の内周
面に形成された内歯車13にも噛み合うようになってい
る。
【0017】第2のキャリア18の回転中心部には、セ
レーションの穴24が形成されており、この穴24に係
合される出力軸4の端部にもセレーションの軸4aが形
成されており、第2のキャリア18の穴24に出力軸4
がセレーション嵌合させられ、第2のキャリア18と出
力軸4が一体に回動するようになっている。また、ギヤ
ケース6の図1中右側端部には、軸受け取付用の凹部2
5が形成されており、この凹部25には、出力軸4を回
動できるように支持する軸受け26が係合されている。
これにより、出力軸4は、第2のキャリア18を介して
ギヤケース6の軸受け面23で支持されるとともに、第
2のキャリア18と出力軸4との嵌合部の近傍に配置さ
れた軸受け26によって支持されることになる。すなわ
ち、出力軸4は、その軸線方向に沿った位置の2箇所が
回動できるように支持されることになり、軸芯CLの傾
きや軸振れを生じることなく、円滑に回動する。このよ
うに構成することにより、軸受け26を2個並べて出力
軸を支持する場合よりも、軸受け26を1個減らすこと
ができる分だけ遊星歯車装置1の全長を短くすることが
でき、遊星歯車装置1の小型化を図ることができる。
【0018】また、第2のキャリア18の外周端の側面
27には、ギヤケース6の内側面28に摺接する略環状
の突起30が形成されている。これにより、第2のキャ
リア18とギヤケース6との接触面積を小さくし、第2
のキャリア18の回転時に生じる摩擦抵抗を小さくする
ことができる。なお、第1の遊星歯車8及び第2の遊星
歯車17の両側面にも略環状の突起31,32が形成さ
れており、各遊星歯車の回転時に生じる摩擦抵抗を小さ
くするように工夫されている。また、第2のキャリア1
8及び各遊星歯車8,17の略環状の突起30,31,
32は、周方向に連続したものに限られず、周方向に複
数分割したものであってもよい。また、第1及び第2の
遊星歯車8,17の略環状の突起31,32は、各遊星
歯車8,17の歯の全歯たけよりも幅寸法が小さく、且
つ、各支持軸11,21のそれぞれに対して同心状に形
成されている。
【0019】なお、ギヤケース6は、ギヤケース本体6
aとエンドカバー6bとに分割されており、ギヤケース
本体6a内に上述の第1の太陽歯車7から第2のキャリ
ア18までの各構成部品を収容した後、エンドカバー6
bをギヤケース本体6aの開口部に固定するようになっ
ている。
【0020】(遊星歯車装置の各部材間の関係)上述の
第1の太陽歯車7、第1の遊星歯車8、第1のキャリア
10、第2の太陽歯車16、第2の遊星歯車17及び第
2のキャリア18がギヤケース6の内部に収容されてい
る。そして、、第1〜第2の遊星歯車の最大幅寸法W
1,W2が、それぞれ第1〜第2の太陽歯車7,16の
最大幅寸法W3,W4よりも大きく、また、第1〜第2
のキャリア10,18の支持軸11,21の長さL1,
L2よりも大きく形成されている。その結果、第1の遊
星歯車8の両側面の突起31がそれぞれエンドカバー6
bの内側面と第1のキャリア10の側面に摺接した状態
において、第1の太陽歯車7の両側面がそれぞれエンド
カバー6bの内側面と第1のキャリア10の側面に摺接
せず、また、第1のキャリア10の支持軸11がエンド
カバー6bの内側面に摺接しないようになっている。ま
た、第2の遊星歯車17の両側面の突起32がそれぞれ
第1のキャリア10の側面と第2のキャリア18の側面
に摺接した状態において、第2の太陽歯車7の側面が第
2のキャリア18の側面に摺接せず、また、第2のキャ
リア18の支持軸21が第1のキャリア10の側面に摺
接しないようになっている。
【0021】そして、第1〜第2の太陽歯車7,16、
第1〜第2のキャリア10,18及びギヤケース6がプ
ラスチック(例えば、PPS、PA等)で形成されてい
る。また、第1〜第2の遊星歯車8,17は、上述の第
1〜第2の太陽歯車7,16、第1〜第2のキャリア1
0,18及びギヤケース6よりも低摩擦係数のプラスチ
ックで形成されている。なお、遊星歯車装置1の全ての
構成部品を第1〜第2の遊星歯車8,17と同一の低摩
擦係数のプラスチックで形成した場合と、上述のように
第1〜第2の遊星歯車8,17のみを低摩擦係数のプラ
スチックで形成した場合とを比較した結果、動力伝達効
率がほぼ同様であることが実験により確かめられてい
る。
【0022】これは、第1の歯車ユニット3において、
第1の遊星歯車8が、第1の太陽歯車7及び内歯車13
に噛み合い、第1のキャリア10及びギヤケース6のエ
ンドカバー6bに摺接するようになっていることによ
る。換言すれば、第1の歯車ユニット3において、第1
の遊星歯車8のみが他の構成部品の全てに接しているた
め、第1の遊星歯車8のみを低摩擦係数のプラスチック
で形成すれば所望の目的を達成できるのである。同様
に、第2の歯車ユニット5において、第2の遊星歯車1
7が、第2の太陽歯車16及び内歯車13に噛み合い、
第1のキャリア10及び第2のキャリア18に摺接する
ようになっていることによる。換言すれば、第2の歯車
ユニット5において、第2の遊星歯車17のみが他の構
成部品の全てに接しているため、第2の遊星歯車17の
みを低摩擦係数のプラスチックで形成すれば所望の目的
を達成できるのである。
【0023】ここで、第1〜第2の太陽歯車7,16、
第1〜第2のキャリア10,18及びギヤケース6の摩
擦係数をαとし、第1〜第2の遊星歯車8,17の摩擦
係数をβとした場合、β=0.3〜0.6αとなるよう
に、プラスチックが選択されるのが好ましい。このよう
なプラスチックを選択すれば、容易に入手できる材料に
よって第1〜第2の遊星歯車8,17を形成でき、優れ
た動力伝達効率で円滑な動力伝達が可能になる。なお、
第1〜第2の遊星歯車8,17の材料としては、摩擦抵
抗を低減させる材料成分を混入したPPSやPA等が使
用されたり、含油樹脂やフッ素樹脂等が適宜使用され
る。
【0024】(作動状態)このような構成の遊星歯車装
置1は、ギヤケース6(内歯車13)が固定されるよう
になっており、入力軸2と一体になって第1の太陽歯車
7が回転すると、第1の遊星歯車8が第1の太陽歯車7
で回転させられながら第1の太陽歯車7の回りを公転す
る。この第1の遊星歯車8の公転の回転数が、第1のキ
ャリア10及びこの第1のキャリア10に形成された第
2の太陽歯車16の回転数となる。次いで、第2の太陽
歯車16に噛み合う第2の遊星歯車17が、第2の太陽
歯車16に回転させられながら第2の太陽歯車16の回
りを公転する。この第2の遊星歯車17の公転の回転数
が、第2のキャリア18及びこの第2のキャリア18と
一体になって回動する出力軸4の回転数となる。なお、
入力軸2と出力軸4の回転比は、第1の太陽歯車7、第
1の遊星歯車8、内歯車13、第2の太陽歯車16、及
び第2の遊星歯車17の歯数比に応じて決定される。
【0025】(第1の実施の形態の効果)以上のよう
に、本実施の形態に係る遊星歯車装置1は、第1〜第2
の遊星歯車8,17を他の構成部品よりも低摩擦係数の
プラスチックで形成することにより、各歯車の噛み合い
(第1の太陽歯車7と第1の遊星歯車8の噛み合い及び
第1の遊星歯車8と内歯車13の噛み合い、第2の太陽
歯車16と第2の遊星歯車17の噛み合い及び第2の遊
星歯車17と内歯車13の噛み合い)を円滑にすること
ができ、また、各構成部品の摺接部(エンドカバー6b
と第1の遊星歯車8の摺接部及び第1の遊星歯車8と第
1のキャリア10の摺接部、第1のキャリア10と第2
の遊星歯車17の摺接部及び第2の遊星歯車17と第2
のキャリア18の摺接部)の摩擦抵抗を低減することが
できる。従って、本実施の形態に係る遊星歯車装置1に
よれば、従来例において使用されていた摺動プレートが
不要になり、部品点数を削減することができるため、部
品管理が容易化し、また、グリースが不要になるため、
グリースの粘性抵抗に起因するエネルギーロスを防止で
き、動力伝達効率がより一層向上する。
【0026】また、上述のように、本実施の形態に係る
遊星歯車装置1は、第1〜第2の遊星歯車8,17のみ
を他の太陽歯車等よりも低摩擦係数のプラスチックで形
成するようになっており、第1〜第2の遊星歯車8,1
7を除く他の構成部品を一般のプラスチックで形成する
ことができるため、全ての構成部品を低摩擦係数のプラ
スチックで形成する場合に比較して安価に生産すること
が可能になる。
【0027】また、本実施の形態において、エンドカバ
ー6bを使用しないような場合、第1の遊星歯車8の突
起31は、第1のキャリア10に対向する側面にのみ形
成すればよい。
【0028】[第2の実施の形態]上述の第1の実施の
形態は、第1の遊星歯車8及び第2の遊星歯車17をそ
れぞれ3個設置する態様を例示したが、これに限られる
ものではなく、第1の遊星歯車8及び第2の遊星歯車1
7をそれぞれ1個又は2個設置するようにしてもよく、
また、第1の遊星歯車8及び第2の遊星歯車17をそれ
ぞれ3個以上設置するようにしてもよい。
【0029】ただし、第1の遊星歯車8を2個以下にし
た場合には、第1のキャリア10の回転中心が第1の遊
星歯車8の公転中心と一致するように、第1のキャリア
10を他の部材で回転できるように支持する必要があ
る。
【0030】図4〜図5は、第1の遊星歯車8を1個だ
け使用した遊星歯車装置1を例示するものである。これ
らの図に示すように、本実施の形態に係る遊星歯車装置
1は、第1のキャリア10(第2の太陽歯車16)の回
転中心部分に軸受け穴33が形成されており、この軸受
け穴33に出力軸4の先端4bが係合され、第1のキャ
リア10が出力軸4で回転可能に支持されるようになっ
ている。また、第1のキャリア10の回転中心部で且つ
図4中左側面側には支持突起34が形成されており、こ
の支持突起34のテーパ部35が第1の太陽歯車7の穴
14のテーパ部36で回転可能に支持されるようになっ
ている。
【0031】本実施の形態の遊星歯車装置1によれば、
上述の第1の実施の形態と同様の効果を得ることができ
ることはもちろんのこと、さらに部品点数(第1の遊星
歯車8)を削減でき、装置の軽量化を図ることが可能に
なる。
【0032】なお、本実施の形態において、第1のキャ
リア10は、出力軸4及び第1の太陽歯車7に支持され
るようになっているが、出力軸4と第1の太陽歯車7の
いずれか一方のみで回転可能に支持してもよい。また、
第1のキャリア10は、略円板状に形成されているた
め、その外周面をギヤケース6の内周面で回転可能に支
持するようにしてもよい。
【0033】[その他の実施の形態]なお、上述の各実
施の形態は、第1のキャリア10を略円板状に形成し、
回転中心部に第2の太陽歯車16を形成する態様を例示
したが、これに限られず、図6(a)や図6(b)に示
すように、第2の太陽歯車16から径方向外方へ向けて
アーム37を延出させて、そのアーム37に第1の遊星
歯車8を回転可能に支持する支持軸11を突出形成する
ようにしてもよい。これによっても、上述の各実施の形
態と同様の効果を得ることができることはもちろんのこ
と、第1のキャリア10の軽量化を図り、遊星歯車装置
1の軽量化を図ることができる。
【0034】また、上述の各実施の形態は、第2のキャ
リア18を略円板状に形成し、その外周面22をギヤケ
ース6の軸受け面23で回転可能に支持する態様が例示
されているが、これに限られず、図7に示すように、出
力軸4に係合されるボス部38と、このボス部38から
径方向外方へ向けて延出する複数のアーム40と、この
アーム40に形成される支持軸41とで第2のキャリア
18を構成し、アーム40の外周面42をギヤケース6
の軸受け面23で回転可能に支持するようにしてもよ
い。これによっても、第2のキャリア18の回転中心と
第2の遊星歯車17の公転中心とを一致させ、円滑な動
力伝達を可能にすることができ、上述の各実施の形態と
同様の効果を得ることができることはもちろんのこと、
第2のキャリア18の軽量化を図ることができ、遊星歯
車装置の軽量化を図ることができる。ここで、アーム4
0の数は、第2のキャリア18の回転中心を第2の遊星
歯車17の公転中心とを一致させることができる限り、
適宜変更することができる。
【0035】また、上述の各実施の形態において、第1
の太陽歯車7の入力軸2との係合部に金属部材を配置し
たり、第2のキャリア18の出力軸4との係合部に金属
部材を配置し、それら金属部材に入力軸2や出力軸4の
セレーションに係合する穴のセレーションを形成するよ
うにしてもよい。このようにすれば、セレーション嵌合
部の強度を向上させることができる。
【0036】また、上述の各実施の形態において、第1
の太陽歯車7と入力軸2及び第2のキャリア18と出力
軸4がセレーション嵌合されて一体回動するようになっ
ているが、本発明はこれに限られず、第1の太陽歯車7
と入力軸2及び第2のキャリア18と出力軸4を、スプ
ライン、キー、圧入等の手段によって一体回動させるよ
うにしてもよい。
【0037】また、上述の各実施の形態において、軸受
け26としてボールベアリングを例示したが、これに限
られず、ブッシュやニードルベアリング等の各種軸受け
を使用条件等に応じて適宜変更使用するようにしてもよ
い。
【0038】また、上述の各実施の形態において、ギヤ
ケース6、第1の太陽歯車7、第1の遊星歯車8、第1
のキャリア10、第2の太陽歯車16、第2の遊星歯車
17及び第2のキャリア18をプラスチックで形成する
態様を例示したが、これに限られず、それら各構成部品
を金属で形成し、第1〜第2の遊星歯車8,17の摩擦
係数を他の構成部品の摩擦係数よりも小さくなるように
形成してもよい。
【0039】また、上述の各実施の形態は、ギヤケース
6の内部に第1の歯車ユニット3と第2の歯車ユニット
5を収容する態様を例示したが、本発明はこれに限られ
ず、第1の歯車ユニット3の第1の遊星歯車8と第1の
キャリア10とを省略し、第1の太陽歯車7で第2の遊
星歯車17を直接回転させるようにしてもよく、さら
に、第1の歯車ユニット3と第2の歯車ユニット5との
間に単数又は複数の中間歯車ユニットを配置し、第1の
歯車ユニット3と第2の歯車ユニット5とを中間歯車ユ
ニットを介して接続するようにしてもよい。これらのい
ずれの態様の場合も、第2の歯車ユニット5の第2のキ
ャリア18(出力軸4にセレーション嵌合されるキャリ
ア)の外周面22,42がギヤケース6の軸受け面23
で回動可能に支持される。
【0040】また、上述の各実施の形態において、内歯
車13は、同一の寸法に形成する態様を例示したが、設
計条件に応じて適宜変更することができる。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の遊星歯車装置は、遊星歯車の摩擦係数を太陽歯車やキ
ャリアの摩擦係数よりも小さくすることにより、遊星歯
車と太陽歯車との噛み合いを円滑にすることができ、ま
た、遊星歯車とキャリアとの摺接部の摩擦抵抗を低減す
ることができる。従って、本発明の遊星歯車装置によれ
ば、従来例において使用されていた摺動プレートが不要
になり、部品点数を削減することができるため、部品管
理が容易化し、また、グリースが不要になるため、グリ
ースの粘性抵抗に起因するエネルギーロスを防止でき、
動力伝達効率がより一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る遊星歯車装置
の縦断面図である。
【図2】図1の遊星歯車装置の構造を説明するスケルト
ン図である。
【図3】図3(a)は図1のA−A線に沿って切断して
示す断面図であり、図3(b)は図1のB−B線に沿っ
て切断して示す断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る遊星歯車装置
の縦断面図である。
【図5】図4のC−C線に沿って切断して示す断面図で
ある。
【図6】図6(a)は、第1の遊星歯車が1個の場合の
第1のキャリアの他の実施の形態を示す正面図であり、
また、図6(b)は、第1の遊星歯車が3個の場合の第
1のキャリアの他の実施の形態を示す正面図である。
【図7】第2のキャリアの他の実施の形態を示す正面図
である。
【符号の説明】
1……遊星歯車装置、7……第1の太陽歯車(太陽歯
車)、8……第1の遊星歯車(遊星歯車)、10……第
1のキャリア(キャリア)、11,21……支持軸、1
6……第2の太陽歯車(太陽歯車)、17……第2の遊
星歯車(遊星歯車)、18……第2のキャリア(キャリ
ア)、31,32……突起

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽歯車の回りに遊星歯車が公転できる
    ように、前記遊星歯車をキャリアの支持軸で回動可能に
    支持した遊星歯車装置において、前記遊星歯車の摩擦係
    数を前記太陽歯車及び前記キャリアの摩擦係数よりも小
    さくしたことを特徴とする遊星歯車装置。
  2. 【請求項2】 前記太陽歯車及び前記キャリアの摩擦係
    数をαとし、前記遊星歯車の摩擦係数をβとした場合、
    前記遊星歯車の摩擦係数βが0.3〜0.6αであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の遊星歯車装置。
  3. 【請求項3】 前記遊星歯車の最大幅寸法を、前記キャ
    リアの支持軸の長さ及び前記太陽歯車の最大幅寸法より
    も大きく形成したことを特徴とする請求項1又は2記載
    の遊星歯車装置。
  4. 【請求項4】 前記遊星歯車の側面の少なくともキャリ
    アに対向する側面には、前記支持軸と同心状で且つ前記
    遊星歯車の全歯たけよりも幅寸法が小さな環状突起を形
    成したことを特徴とする請求項3記載の遊星歯車装置。
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