JP2555035Y2 - プラネタリギヤユニット - Google Patents
プラネタリギヤユニットInfo
- Publication number
- JP2555035Y2 JP2555035Y2 JP1991012139U JP1213991U JP2555035Y2 JP 2555035 Y2 JP2555035 Y2 JP 2555035Y2 JP 1991012139 U JP1991012139 U JP 1991012139U JP 1213991 U JP1213991 U JP 1213991U JP 2555035 Y2 JP2555035 Y2 JP 2555035Y2
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- JP
- Japan
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- carrier
- gear
- pinion
- annulus
- planetary gear
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- General Details Of Gearings (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、無段変速機等に使用
されるプラネタリギヤユニットに関する。
されるプラネタリギヤユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】現在一般に広く使用されている変速機と
して、トルクコンバータ,補助変速装置,及び油圧制御
装置で構成された流体式の自動変速機が知られている。
トルクコンバータは、周知のように、ポンプ,タービ
ン,ステータの3種類の羽根車から成る構造で、流体の
運動を介してエンジンの動力を出力軸に伝達し、この出
力軸の減速に応じて、エンジントルクの出力側へのトル
ク変換作用を無段的且つ自動的に行なう流体自動変速機
である。従って、理論的には、このトルクコンバータだ
けでも自動変速機として利用できる。しかしながら、ト
ルクコンバータは、図3に示す駆動力特性から明らかな
ように、そのトルク変換の割合(トルク比)が1〜3程
度の範囲であるため、このトルクコンバータだけでは自
動車等の変速機として十分な駆動力が得られない。この
ため、実用的な変速機では、遊星歯車式や平行二軸歯車
式の変速機からなる補助変速装置を組み合わせている。
して、トルクコンバータ,補助変速装置,及び油圧制御
装置で構成された流体式の自動変速機が知られている。
トルクコンバータは、周知のように、ポンプ,タービ
ン,ステータの3種類の羽根車から成る構造で、流体の
運動を介してエンジンの動力を出力軸に伝達し、この出
力軸の減速に応じて、エンジントルクの出力側へのトル
ク変換作用を無段的且つ自動的に行なう流体自動変速機
である。従って、理論的には、このトルクコンバータだ
けでも自動変速機として利用できる。しかしながら、ト
ルクコンバータは、図3に示す駆動力特性から明らかな
ように、そのトルク変換の割合(トルク比)が1〜3程
度の範囲であるため、このトルクコンバータだけでは自
動車等の変速機として十分な駆動力が得られない。この
ため、実用的な変速機では、遊星歯車式や平行二軸歯車
式の変速機からなる補助変速装置を組み合わせている。
【0003】ここで、遊星歯車装置、すなわちプラネタ
リギヤユニットは、図4に示すように、同一軸を中心と
して、サンギヤ1と、このサンギヤ1に噛み合うピニオ
ン2を回転自在に支持するフロントキャリア3a及びリ
ヤキャリア3bとから成るキャリア3と、ピニオン2に
噛み合うリングギヤ4とで構成されている。このプラネ
タリギヤユニットは、周知のように、サンギヤ1,キャ
リア3,及びリングギヤ4を選択的に固定もしくは結合
させるクラッチリテーナ及び多板クラッチ等からなる変
速要素を用いて、サンギヤ1,キャリア3,及びリング
ギヤ4の何れか1つを固定して、他の2つのうちの1つ
を入力とし、他の1つを出力とすることにより変速比を
変え、また、逆回転を行なうように構成されている。
リギヤユニットは、図4に示すように、同一軸を中心と
して、サンギヤ1と、このサンギヤ1に噛み合うピニオ
ン2を回転自在に支持するフロントキャリア3a及びリ
ヤキャリア3bとから成るキャリア3と、ピニオン2に
噛み合うリングギヤ4とで構成されている。このプラネ
タリギヤユニットは、周知のように、サンギヤ1,キャ
リア3,及びリングギヤ4を選択的に固定もしくは結合
させるクラッチリテーナ及び多板クラッチ等からなる変
速要素を用いて、サンギヤ1,キャリア3,及びリング
ギヤ4の何れか1つを固定して、他の2つのうちの1つ
を入力とし、他の1つを出力とすることにより変速比を
変え、また、逆回転を行なうように構成されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、図4に示し
たように、リングギヤ4をインプットシャフト5で支持
するように構成した従来の一般的なプラネタリギヤユニ
ットでは、ピニオン2が支持されるフロントキャリア3
aとリヤキャリア3bとを一体形成してキャリア3を一
体構造とすることが可能であった。しかしながら、同構
造はリングギヤ4をインプットシャフト5で支持するた
めのフランジが必要であり、重量が増えたりする問題点
がある。同問題点を解消するものとしてこのリングギヤ
4を環状に形成されたアニュラスギヤ6に替えて、この
アニュラスギヤ6をピニオン2との噛み合いのみで支持
するように構成したプラネタリギヤユニットがある。こ
のプラネタリギヤユニットはアニュラスギヤ6のスラス
ト方向の受け止めを、図5に示すように、フロントキャ
リア3a及びリヤキャリア3bの外周部のそれぞれの内
側面とアニュラスギヤ6の両側面との接触により行なっ
ている。ところが、この種のプラネタリギヤユニットに
おいてキャリア3を一体構造にすると、ピニオン2に対
するアニュラスギヤ6の組み付けができなくなる。
たように、リングギヤ4をインプットシャフト5で支持
するように構成した従来の一般的なプラネタリギヤユニ
ットでは、ピニオン2が支持されるフロントキャリア3
aとリヤキャリア3bとを一体形成してキャリア3を一
体構造とすることが可能であった。しかしながら、同構
造はリングギヤ4をインプットシャフト5で支持するた
めのフランジが必要であり、重量が増えたりする問題点
がある。同問題点を解消するものとしてこのリングギヤ
4を環状に形成されたアニュラスギヤ6に替えて、この
アニュラスギヤ6をピニオン2との噛み合いのみで支持
するように構成したプラネタリギヤユニットがある。こ
のプラネタリギヤユニットはアニュラスギヤ6のスラス
ト方向の受け止めを、図5に示すように、フロントキャ
リア3a及びリヤキャリア3bの外周部のそれぞれの内
側面とアニュラスギヤ6の両側面との接触により行なっ
ている。ところが、この種のプラネタリギヤユニットに
おいてキャリア3を一体構造にすると、ピニオン2に対
するアニュラスギヤ6の組み付けができなくなる。
【0005】このため、この種のプラネタリギヤユニッ
トでは、図6に示すように、フロントキャリア3aとリ
ヤキャリア3bとをそれぞれ別体で形成し、これらのフ
ロントキャリア3aとリヤキャリア3bとでピニオン2
及びアニュラスギヤ6を挾持した後、これらのフロント
キャリア3aとリヤキャリア3bとをステー7を介して
ボルト8で締結することによりキャリア3を構成してい
た。従って、このキャリア分割式の従来のプラネタリギ
ヤユニットでは、ピニオン2を支持するピニオンシャフ
ト9のシャフト穴10の精度がフロントキャリア3aと
リヤキャリア3bとで異なり易く、また、ボルト8の締
め付け具合が各ボルト毎で異なったり、キャリア自体の
剛性が低下するため、その作動時に異音が発生したり、
耐久性が悪くなる不具合があった。
トでは、図6に示すように、フロントキャリア3aとリ
ヤキャリア3bとをそれぞれ別体で形成し、これらのフ
ロントキャリア3aとリヤキャリア3bとでピニオン2
及びアニュラスギヤ6を挾持した後、これらのフロント
キャリア3aとリヤキャリア3bとをステー7を介して
ボルト8で締結することによりキャリア3を構成してい
た。従って、このキャリア分割式の従来のプラネタリギ
ヤユニットでは、ピニオン2を支持するピニオンシャフ
ト9のシャフト穴10の精度がフロントキャリア3aと
リヤキャリア3bとで異なり易く、また、ボルト8の締
め付け具合が各ボルト毎で異なったり、キャリア自体の
剛性が低下するため、その作動時に異音が発生したり、
耐久性が悪くなる不具合があった。
【0006】この考案は、上述の点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、軽量でキャリアの精度が高く
且つ耐久性の優れたプラネタリギヤユニットを提供する
ことにある。
のであって、その目的は、軽量でキャリアの精度が高く
且つ耐久性の優れたプラネタリギヤユニットを提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この考案は、上述の課題
を解決するために、同一軸中心として支持された、サン
ギヤと、このサンギヤに噛み合うピニオンと、フロント
キャリ7及びリヤキャリアで上記ピニオンを回転自在に
支持するキャリアと、上記ピニオンに噛み合うアニュラ
スギヤと、サンギヤ、キャリア、及ぴアニュラスギヤを
選択的に固定もしくは結合させるクラッチリテーナ及び
多板クラッチ等からなる変速要素とを有し、上記アニュ
ラスギヤを上記ピニオンとの噛み合いのみで支持するよ
うに構成されたプラネタリギヤユニットにおいて、上記
キャリアが入力要素を成し、上記多板クラッチを係合さ
せることで上記キャリアと上記アニュラスギヤとを一体
回転するよう構成し、上記フロントキャリアまたはリヤ
キャリアの何れか一方のキャリアの外径を上記アニュラ
スギヤの内径よりも小さく形成し、上記アニュラスギヤ
が上記ピニオンに噛み合った状態で、上記キャリアで上
記アニュラスギヤの一方のスラスト力を受けるととも
に、上記クラッチリテーナで上記アニュラスギヤの他方
のスラスト力を受ける構成とする。
を解決するために、同一軸中心として支持された、サン
ギヤと、このサンギヤに噛み合うピニオンと、フロント
キャリ7及びリヤキャリアで上記ピニオンを回転自在に
支持するキャリアと、上記ピニオンに噛み合うアニュラ
スギヤと、サンギヤ、キャリア、及ぴアニュラスギヤを
選択的に固定もしくは結合させるクラッチリテーナ及び
多板クラッチ等からなる変速要素とを有し、上記アニュ
ラスギヤを上記ピニオンとの噛み合いのみで支持するよ
うに構成されたプラネタリギヤユニットにおいて、上記
キャリアが入力要素を成し、上記多板クラッチを係合さ
せることで上記キャリアと上記アニュラスギヤとを一体
回転するよう構成し、上記フロントキャリアまたはリヤ
キャリアの何れか一方のキャリアの外径を上記アニュラ
スギヤの内径よりも小さく形成し、上記アニュラスギヤ
が上記ピニオンに噛み合った状態で、上記キャリアで上
記アニュラスギヤの一方のスラスト力を受けるととも
に、上記クラッチリテーナで上記アニュラスギヤの他方
のスラスト力を受ける構成とする。
【0008】
【作用】この考案によれぱ、フロントキャリアとリヤキ
ャリアとを一体構造にでき、多板クラッチの係合時にお
いて、クラッチリテーナ及びキャリアに対してアニュラ
スギヤが一体回転することとなる。
ャリアとを一体構造にでき、多板クラッチの係合時にお
いて、クラッチリテーナ及びキャリアに対してアニュラ
スギヤが一体回転することとなる。
【0009】
【実施例】以下、この考案の実施例を図によって詳細に
説明する。但し、本明細書の記述から明らかに想起し得
る範囲の構成・作用、及び本考案の目的については、説
明の煩雑化を避ける上から、その図示並びに開示を省
略、もしくは簡略化する。
説明する。但し、本明細書の記述から明らかに想起し得
る範囲の構成・作用、及び本考案の目的については、説
明の煩雑化を避ける上から、その図示並びに開示を省
略、もしくは簡略化する。
【0010】図1は、この考案によるプラネタリギヤユ
ニットを搭載した変速機の断面図である。この変速機
は、トルクコンバータA,プラネタリギヤユニットB,
無段変速機C,トランスファギヤD,及びディファレン
シャルEを一体に組み合わせて構成されている。
ニットを搭載した変速機の断面図である。この変速機
は、トルクコンバータA,プラネタリギヤユニットB,
無段変速機C,トランスファギヤD,及びディファレン
シャルEを一体に組み合わせて構成されている。
【0011】この変速機におけるプラネタリギヤユニッ
トBは、図2に示すように、同一軸中心として支持され
た、サンギヤ1と、このサンギヤ1に噛み合うピニオン
2と、フロントキャリア3a及びリヤキャリア3bでピ
ニオン2を回転自在に支持するキャリア3と、ピニオン
2に噛み合うアニュラスギヤ6と、サンギヤ1,キャリ
ア3,及びアニュラスギヤ6を選択的に固定もしくは結
合させるクラッチリテーナ11及び多板クラッチ12等
からなる変速要素とを有し、アニュラスギヤ6がピニオ
ン2との噛み合いで支持するように構成されている。
トBは、図2に示すように、同一軸中心として支持され
た、サンギヤ1と、このサンギヤ1に噛み合うピニオン
2と、フロントキャリア3a及びリヤキャリア3bでピ
ニオン2を回転自在に支持するキャリア3と、ピニオン
2に噛み合うアニュラスギヤ6と、サンギヤ1,キャリ
ア3,及びアニュラスギヤ6を選択的に固定もしくは結
合させるクラッチリテーナ11及び多板クラッチ12等
からなる変速要素とを有し、アニュラスギヤ6がピニオ
ン2との噛み合いで支持するように構成されている。
【0012】ところで、このプラネタリギヤユニットB
は、前述したように、アニュラスギヤ6のスラスト方向
の受け止めを、図5に示すように、フロントキャリア3
a及びリヤキャリア3bの外周部のそれぞれの内側面と
アニュラスギヤ6の両側面との接触により行なってキャ
リア3を一体構造にすると、ピニオン2に対するアニュ
ラスギヤ6の組み付けができなくなる。
は、前述したように、アニュラスギヤ6のスラスト方向
の受け止めを、図5に示すように、フロントキャリア3
a及びリヤキャリア3bの外周部のそれぞれの内側面と
アニュラスギヤ6の両側面との接触により行なってキャ
リア3を一体構造にすると、ピニオン2に対するアニュ
ラスギヤ6の組み付けができなくなる。
【0013】そこで、この考案では、フロントキャリア
3aまたはリヤキャリア3bの何れか一方(図示の例で
はリヤキャリア3b)のキャリア3の外径d1を、アニ
ュラスギヤ6の内径d2よりも小さく形成して、フロン
トキャリア3aとリヤキャリア3bとを一体構造とし、
アニュラスギヤ6がピニオン2に噛み合った状態で、キ
ャリア3(この実施例ではフロントキャリア3a)でア
ニュラスギヤ6の一方のスラスト力を受けるとともに、
クラッチリテーナ11でアニュラスギヤ6の他方のスラ
スト力を受けるように構成する。
3aまたはリヤキャリア3bの何れか一方(図示の例で
はリヤキャリア3b)のキャリア3の外径d1を、アニ
ュラスギヤ6の内径d2よりも小さく形成して、フロン
トキャリア3aとリヤキャリア3bとを一体構造とし、
アニュラスギヤ6がピニオン2に噛み合った状態で、キ
ャリア3(この実施例ではフロントキャリア3a)でア
ニュラスギヤ6の一方のスラスト力を受けるとともに、
クラッチリテーナ11でアニュラスギヤ6の他方のスラ
スト力を受けるように構成する。
【0014】このように構成することにより、キャリア
3を一体構造としても、アニュラスギヤ6の組み付けを
容易に行なうことができる。すなわち、このプラネタリ
ギヤユニットBの組立は、次ぎのようにして行なわれ
る。
3を一体構造としても、アニュラスギヤ6の組み付けを
容易に行なうことができる。すなわち、このプラネタリ
ギヤユニットBの組立は、次ぎのようにして行なわれ
る。
【0015】図2において、まず、インプットシャフト
5の端部にキャリア3を装着する。このときピニオン2
は、ピニオンシャフト9により、予め、キャリア3に組
み付けておく。また、このピニオン2を組み付けた時点
で、リアキャリア3bの端部に、係止板13を取付け
て、ピニオンシャフト9の抜け止め措置を行う。
5の端部にキャリア3を装着する。このときピニオン2
は、ピニオンシャフト9により、予め、キャリア3に組
み付けておく。また、このピニオン2を組み付けた時点
で、リアキャリア3bの端部に、係止板13を取付け
て、ピニオンシャフト9の抜け止め措置を行う。
【0016】次いで、無段変速機Cのプーリの固定シー
ブ14のボス部に装着したサンギヤ1を、キャリア3の
所定部位に嵌合させて、サンギヤ1とピニオン2とを互
いに噛み合わせる。
ブ14のボス部に装着したサンギヤ1を、キャリア3の
所定部位に嵌合させて、サンギヤ1とピニオン2とを互
いに噛み合わせる。
【0017】次に、リヤキャリア3bの外方からアニュ
ラスギヤ6を挿通して、アニュラスギヤ6とピニオン2
とを互いに噛み合わせる。このアニュラスギヤ6とサン
ギヤ1との取り付け順序は、どちらを先に行ってもよ
い。
ラスギヤ6を挿通して、アニュラスギヤ6とピニオン2
とを互いに噛み合わせる。このアニュラスギヤ6とサン
ギヤ1との取り付け順序は、どちらを先に行ってもよ
い。
【0018】ここで、フロントキャリア3aの外径d3
は、アニュラスギヤ6の内径d2よりも大きく設定され
ている。従って、図2におけるアニュラスギヤ6の左方
へのスラスト力は、アニュラスギヤ6の左側面が、フロ
ントキャリア3aの内側面に当接することにより受け止
められる。
は、アニュラスギヤ6の内径d2よりも大きく設定され
ている。従って、図2におけるアニュラスギヤ6の左方
へのスラスト力は、アニュラスギヤ6の左側面が、フロ
ントキャリア3aの内側面に当接することにより受け止
められる。
【0019】一方、アニュラスギヤ6の外周端部6a
は、図2に示すように、クラッチリテーナ11の下部に
延出するように形成されており、この外周端部6aの右
側方には、スナップリング15が弾力的に装着される。
従って、図2におけるアニュラスギヤ6の右方へのスラ
スト力は、アニュラスギヤ6の外周端部6aの右側方
が、クラッチリテーナ11の下部に装着されたスナップ
リング15に当接することにより受け止められ、クラッ
チリテーナ11は内径端部11aがワッシャ20を介し
てフロントキャリア3aの端部に当接することにより受
け止められる。
は、図2に示すように、クラッチリテーナ11の下部に
延出するように形成されており、この外周端部6aの右
側方には、スナップリング15が弾力的に装着される。
従って、図2におけるアニュラスギヤ6の右方へのスラ
スト力は、アニュラスギヤ6の外周端部6aの右側方
が、クラッチリテーナ11の下部に装着されたスナップ
リング15に当接することにより受け止められ、クラッ
チリテーナ11は内径端部11aがワッシャ20を介し
てフロントキャリア3aの端部に当接することにより受
け止められる。
【0020】
【考案の効果】上述のように、この考案によれば、アニ
ュラスギヤの一方のスラスト力をキャリアで受け、他方
のスラスト力をクラッチリテーナ側で受けることで、ア
ニュラスギヤのスラスト方向の移動を抑えつつ、フロン
トキャリアとリヤキャリアから成るキャリアを一体構造
化でき、このため、フロント、リヤの両キャリアに対し
てピニオンを支持するピニオンシャフトのシャフト穴の
精度を極めて高く形成できるとともに、これらフロン
ト、リヤの両キャリアの結合用のボルトが不要になり、
キャリア自体の剛性を向上させることができ、作動時の
異音の発生を防止し、その耐久性を向上させることがで
きる。しかも、多板クラッチの係合状態での回転伝達時
において、クラッチリテーナ及びキャリアに対してアニ
ュラスギヤが一体的に回転し、相対回転による摺動抵抗
が無くなり、駆動ロスを少なくすることができ、この点
でも耐久性を向上させることができる。
ュラスギヤの一方のスラスト力をキャリアで受け、他方
のスラスト力をクラッチリテーナ側で受けることで、ア
ニュラスギヤのスラスト方向の移動を抑えつつ、フロン
トキャリアとリヤキャリアから成るキャリアを一体構造
化でき、このため、フロント、リヤの両キャリアに対し
てピニオンを支持するピニオンシャフトのシャフト穴の
精度を極めて高く形成できるとともに、これらフロン
ト、リヤの両キャリアの結合用のボルトが不要になり、
キャリア自体の剛性を向上させることができ、作動時の
異音の発生を防止し、その耐久性を向上させることがで
きる。しかも、多板クラッチの係合状態での回転伝達時
において、クラッチリテーナ及びキャリアに対してアニ
ュラスギヤが一体的に回転し、相対回転による摺動抵抗
が無くなり、駆動ロスを少なくすることができ、この点
でも耐久性を向上させることができる。
【図1】本考案の実施例を搭載した変速機の概略断面図
である。
である。
【図2】本考案の実施例を示す断面図である。
【図3】上記変速機の駆動力特性を示す線図である。
【図4】従来の一般的なプラネタリギヤユニットの概略
断面図である。
断面図である。
【図5】従来のプラネタリギヤユニットの概略断面図で
ある。
ある。
【図6】従来のプラネタリギヤユニットの概略斜視図で
ある。
ある。
1 サンギヤ 2 ピニオン 3 キャリア 3a フロントキャリア 3b リヤキャリア 5 インプットシャフト 6 アニュラスギヤ 9 ピニオンシャフト 10 シャフト穴 11 クラッチリテーナ11a 内径端部 12 多板クラッチ 13 係止板 15 スナップリング20 ワッシャ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−107859(JP,A) 特開 昭62−63547(JP,A) 特開 昭54−118951(JP,A) 特開 昭54−142450(JP,A) 特開 昭50−29964(JP,A) 実公 平2−37317(JP,Y2)
Claims (1)
- 【請求項1】同一軸中心として支持された、サンギヤ
と、このサンギヤに噛み合うピニオンと、フロントキャ
リア及びリヤキャリアで上記ピニオンを回転自在に支持
するキャリアと、上記ピニオンに噛み合うアニュラスギ
ヤと、上記サンギヤ、キャリア及びアニュラスギヤを選
択的に固定もしくは結合させるクラッチリテーナ及び多
板クラッチ等からなる変速要素とを有し、上記アニュラ
スギヤを上記ピニオンとの噛み合いのみで支持するよう
に構成されたプラネタリギヤユニットにおいて、上記キ
ャリアが入力要素を成し、上記多板クラッチを係合させ
ることで上記キャリアと上記アニュラスギヤとを一体回
転するよう構成し、上記フロントキャリアまたはリヤキ
ャリアの何れか一方のキャリアの外径を上記アニュラス
ギヤの内径よりも小さく形成し、上記アニュラスギヤが
上記ピニオンに噛み合った状態で、上記キャリアで上記
アニュラスギヤの一方のスラスト力を受けるとともに、
上記クラッチリテーナで上記アニュラスギヤの他方のス
ラスト力を受けることを特徴とするプラネタリギヤユニ
ット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991012139U JP2555035Y2 (ja) | 1991-02-12 | 1991-02-12 | プラネタリギヤユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991012139U JP2555035Y2 (ja) | 1991-02-12 | 1991-02-12 | プラネタリギヤユニット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0614598U JPH0614598U (ja) | 1994-02-25 |
JP2555035Y2 true JP2555035Y2 (ja) | 1997-11-19 |
Family
ID=11797182
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991012139U Expired - Fee Related JP2555035Y2 (ja) | 1991-02-12 | 1991-02-12 | プラネタリギヤユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2555035Y2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5432393Y2 (ja) * | 1977-04-14 | 1979-10-08 | ||
JPS5455179U (ja) * | 1977-09-27 | 1979-04-17 | ||
CN107208747B (zh) * | 2015-02-26 | 2019-06-21 | 爱信艾达株式会社 | 行星齿轮机构 |
WO2016136659A1 (ja) * | 2015-02-26 | 2016-09-01 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 車両用駆動装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02107859A (ja) * | 1988-07-07 | 1990-04-19 | Toyota Motor Corp | 遊星歯車装置 |
-
1991
- 1991-02-12 JP JP1991012139U patent/JP2555035Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0614598U (ja) | 1994-02-25 |
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