JPH039006A - 直動型油圧ラッシュアジャスタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、バケット内にラッシュアジャスタの油圧ユ
ニットが内蔵された直動型油圧ラッシュアジャスタの改
良に関する。

〔従来の技術〕

内燃機関における動弁機構は、一般に摩耗や熱膨張の影
響を受は易く、弁間隙が運転中変化して出力や騒音に悪
影響を及ぼす。そのため、この隙間を適切に補正する油
圧ラッシュアジャスタが用いられるようになった。

そのうち、内燃機関の装備の軽量化を目的として、カム
がバルブの軸端部を直打ちするように構成された直動型
動弁機構でも、第７図に示すような油圧ラッシュアジャ
スタが用いられている。

この油圧ラッシュアジャスタはバケットＸとその内部に
収納されるラッシュアジャスタ油圧ユニットＹから構成
され、カム（３００）とバルブ（４００）軸端部との間
に介装されている。そのうち、ラッシュアジャスタの油
圧ユニットＹは、底部に油孔（１０４）を有する有底筒
状のプランジャ（１０１）と、該プランジャ（１０１）
の外周に摺動自在に環装され、前記底部との間に高圧室
（１０２）を形成する同じく有底筒状のボディ（１００
）と、該高圧室（１０２）内に介装され、該ボディ（１
００）をその閉塞面側に付勢する弾性体（１０５）と、
同じく該高圧室（１０２）内に設けられ、前記油孔（１
０４）の開閉を司るチエツクバルブ（１０６）や該チエ
ツクバルブ（１０６）を保持するバルブスプリング（１
０７）及びチエツクバルブケージ（１０８）とから構成
されている。この油圧ユニットＹはバケットＸ内に内蔵
され、該バケットＸのフェイスディスク（２０２）裏面
とプランジャ（１０１）中空部との間に油溜用の主リザ
ーバ（１０３）が、更に該プランジャ（１０１）の周壁
面に隔てられた主リザーバ（１０３）周りに、オーバー
フローリセス（２０３）によってこれと連通ずる副リザ
ーバ（２００）が形成され、シリンダヘッドのオイルフ
ィード孔（ＳＯＯ）及びバケットＸの油孔（５１０）を
通じてそこに作動油が供給される。他方、カム（３００
）はバケットＸの前記フェイスディスク（２０２）に、
又、バルブ（４００）軸端部はボディ（１００）の閉塞
面に夫々接触し、該カム（３００）が当該油圧ラッシュ
アジャスタを介してバルブ（４００）軸端部を直打ちす
る形式が採られている。

このような油圧ラッシュアジャスタは高圧室（１０２）
内に満たされた作動油に圧力をかけた時に生じる該作動
油の剛性と、圧力解除時に同じく高圧室（１０２）内へ
介装された弾性体（１０５）の伸びようとする反発力と
を利用して伸縮し、熱変形等の原因により発生した動弁
機構の隙間をゼロとするよう補正作動するものである。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記側リザーバ（２００）に供給される油は、このよう
な油圧ユニットＹ外周（図面ではボディ（１００）外周
部）と副リザーバ（２００）の隔壁を構成するスリーブ
（２０１）との隙間を通って一部漏洩することになる。

一方、カムノーズ（３０１）がバケットＸのフェイスデ
ィスク（２０２）を押圧したまま内燃機関が停止した場
合、上記油圧ユニットＹは、第８図に示すように圧縮さ
れ、最も短縮された状態（ボトムド状態）になる。この
状態で機関を再動すると、プランジャ（１０１）とボデ
ィ（１００）の摺動ストロークが最大となり、高圧室（
１０２）内への油の吸い込み量が最も多くなる。しかし
、機関停止時に前述のような油漏れがあると、その間は
シリンダヘッド側からの油供給がなされないのであるか
ら、副リザーバ（２００）側から主リザーバ（１０３）
内へ充分な油供給がなされず、主リザーバ（１０３）内
の油量が少なくなる。そのため、再始動時に高圧室（１
０２）内へ作動油と共にエアーを吸い込んでしまい、プ
ランジャ（１０１）が押圧された時に高圧室（１０２）
内に生ずべき作動油の剛性を極端に低下（スポンジ状態
になる）させ、弁間隙の適正な補正ができなくなる。

本発明は従来技術の以上のような問題に鑑み創案された
もので、機関停止の際に油圧ユニットがボトムド状態に
なった時にリザーバからの油漏れが防止できる構造を提
供し、上記問題の解決を図らんとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

そのため本発明は、油圧ユニット外周（前述− の例ではボディ（１００）外周部に相当する位置）に、
又はこの油圧ユニット外周とその周りを取り囲む副リザ
ーバの隔壁の雨間に、該油圧ユニットが略ボトムド状態
になった時に主リザーバ及び副リザーバからの油の漏洩
を防ぐことができるシール装置を設けたことを基本的特
徴とする。

〔作　　用〕

油圧ユニットが垂直乃至略垂直状態で又は第８図のよう
に傾斜した状態で更には水平乃至略水平状態でボトムド
状態になり、機関が停止した時に、該シール装置は主リ
ザーバ及び副リザーバからの油漏れを防ぐ。そのため主
リザーバ内の油量は充分となり、シリンダヘッド側から
の油の供給はなくても、機関再始動時に高圧室内に充分
な作動油が供給され、エアーの吸い込みはなくなる。

〔実施例〕

以下本発明の具体的実施例を添付図面に基づき説明する
。

第１図乃至第３図は本発明の一実施例を示している。

図中、（１）は油圧ユニット、（１０）は該ユニット（
１）を構成するボディ、（１１）は同じくユニット（１
）を構成するプランジャ、（１２）はボディ（１０）と
プランジャ（１１）間に形成された高圧室、（１３）は
プランジャ（１１）内に形成された主リザーバ、（１４
）は高圧室（１２）と主リザーバ（１３）とを連通ずる
油孔、（２）はバケット、（２０）はバケット（２）内
に設けられた隔壁（２１）により形成された副リザーバ
、（３）はカム、（４）はバルブ、（５）は弁ばねであ
る。

第２図Ａ−Ａ断面を示す第３図で明らかなように、本実
施例では、ボディ（１０）外周下端側に凹部（１０ａ）
を形成し、そこに本発明のシール装置たるＯリング（６
０）が嵌着されている。

このＯリング（６０）は、第２図及び第３図に示すよう
に前記油圧ユニット（１）が略ボトムド状態になった時
に、副リザーバ（２０）の隔壁（２１）に接触し、該隔
壁（２１）とボディ（１０）外周面の間隙を塞ぐことに
なり、副リザーバ（２０）からの油漏れを防ぐ。従って
カム（３）のノーズ（３０）がバケット（２）のフェイ
スディスク（２２）を押圧したまま停止した時、即ち、
油圧ユニット（１）がボトムド状態になったまま機関が
停止した時でも、主リザーバ（１３）内に充分な油量を
確保でき、再始動時に高圧室（１２）内へのエアーの吸
い込みを防止できる。

一方、機関運転中はシリンダヘッド側からオイルフィー
ド孔を通じて副リザーバ（２０）に常に作動油が供給さ
れ、リザーバ（１３）　（２０）の油量には問題がない
。又、第１図に示されるようにカム（３）がベース円上
にある時に機関が停止した場合は、前記油圧ユニット（
１）がボトムド状態ではないため、Ｏリング（６０）に
よるシール効果がなく多少の油漏れがある。しかし、機
関再始動時の高圧室（１２）内への油注入量が少ないた
め、該高圧室（１２）内へのエアーの吸い込みはない。

尚、ボディ（１０）の外周面と副リザーバ（２０）の隔
壁（２１）との間を０リング（６０）で塞いだことに７ より、主リザーバ（１３）と副リザーバ（２０）内に溜
った作動油はバケット（２）の油孔（５１０）からシリ
ンダヘッド側に漏洩しにくくなる（動弁機構全体が第２
図とは逆方向に傾斜し、油孔（５１０）が下方に向いた
状態になったとしても同じである）。

更に、本実施例では、第３図に示されるように副リザー
バ（２０）の隔壁（２１）下端側をテーパ状に形成しで
あるので、Ｏリング（６０）の摩耗を低減させつつも、
確実にシールが可能である。

その他の実施例として、第４図は前記０リング（６０）
の代わりに異形リング（６１）を用いた場合、第５図（
ａ）乃至（ｅ）はシール材（６２）乃至（６６）を直接
又は裏金（７０）乃至（７２）や当今（７３）を使って
ボディ（１０）外周下端側に固定した場合、第６図は副
リザーバ（２０）の隔壁（２１）下端にシール材（６７
）を取付け、ボディ（１０）外周下端側にこれに接触し
てシール効果を得ることができる張り出し部材（６８）
を設けた場合の構成を夫々示している。

これらの実施例では、異形リング（６１）、シール材（
６２）乃至（６６）が夫々本発明で用いられるシール装
置であり、第６図の例では、シール材（６７）と張り出
し部材（６８）の二つがシール装置である。

尚、通常油圧ラッシュアジャスタにはエアーの混入した
作動油が供給され、更にそのエアーはボディ（１０）外
周面と副リザーバ（２０）の隔壁（２１）との隙間から
パージされるが、上記いずれの実施例でも機関運転中の
該エアーパージ効果は失われることがない。

〔発明の効果〕

以上詳述したように本発明によれば、油圧ユニットがボ
トムド状態になって機関が停止した時に、シール装置が
、該ユニット外周と副リザーバの隔壁との間のクリアラ
ンスからの油漏れを防止するので、リザーバ内の油量は
充分な状態に保持され、再始動時に高圧室内へエアーを
吸い込むことが防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係るラッシュアジャスタが
直動型動弁機構に用いられた例を示す断面図、第２図は
本実施例でカムノーズ停止時の油圧ユニットのボトムト
状態を示す説明図、第３図は第２図Ａ−Ａ線断面図、第
４図は他の実施例を示す説明図、第５図（ａ）　（ｂ）
　（ｃ）　（ｄ）　（ｅ）は同じく別の実施例を示す断
面図、第６図は更に他の実施例を示す断面図、第７図は
油圧ラッシュアジャスタが用いられた直動型動弁機構の
従来例を示す断面図、第８図はこの従来例でカムノーズ
停止時の油圧ユニットのポトムド状態を示す説明図であ
る。 図中、（１）Ｙは油圧ユニット、（１，０）（１，００
）はボディ、（１１）　（１０１）はプランジャ、（１
２）（１０２）は高圧室、（１３）　（１０３）は主リ
ザーバ、（１４）　（１０４）は油孔、（２）Ｘはバケ
ット、（２０）　（２００）は副リザーバ、（２１）は
隔壁、（２０１，）はスリーブ、（２２）　（２０２）
はフェイスディスク、（３）　（３００）はカム、（３
０）　（３０１）はカムノーズ、（６０）は○リング、
（６１）は異形リング、（６２）　（６３）　（６４）
　（６５）　（６６）　（６７）はシール材、（６８）
は張り出し部材を各示す。 １１ 弔 図 ４５

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. バケット内にラッシュアジャスタの油圧ユニットが内蔵
   されると共に、該バケット内側の油圧ユニット周りに、
   この油圧ユニット側の主リザーバに油を供給する副リザ
   ーバが設けられた直動型油圧ラッシュアジャスタにおい
   て、前記油圧ユニット外周に、又はこの油圧ユニット外
   周とその周りを取り囲む副リザーバの隔壁の両間に、該
   油圧ユニットが略ボトムド状態になった時に主リザーバ
   及び副リザーバからの油の漏洩を防ぐことができるシー
   ル装置を設けたことを特徴とする直動型油圧ラッシュア
   ジャスタ。