JP4976928B2 - ラッシュアジャスタ用シール - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の動弁機構において、油圧を利用して適正なバルブクリアランスを自動的に保つために用いられるラッシュアジャスタに設けられるシールに関する。
内燃機関の動弁機構においては、内燃機関からの伝熱によるバルブステムの熱膨張や、バルブの摩耗等によるバルブクリアランスの変化を吸収するためのラッシュアジャスタが設けられている。
図3は、従来のラッシュアジャスタ用シールを、ラッシュアジャスタと共に示す断面図である。すなわち、ラッシュアジャスタ100は、例えば内燃機関の動弁機構における不図示のシリンダヘッドとロッカーアームとの間に介装されるものであって、下端が閉塞された有底筒状のボディ101内にプランジャ102がその上端が突出した状態で往復動可能に挿入された構造を有する。
ボディ101の底部とプランジャ102の底部との間には油圧室103が画成されると共に、プランジャ102内にはリザーバ室104が画成されている。また、プランジャ102は、油圧室103内に配置したプランジャスプリング105によって、ボディ101から突出する方向へ付勢されている。
プランジャ102の底部には油圧室103と連通する弁孔102aが開設されており、この弁孔102aには、油圧室103がリザーバ室104よりも低圧になった時に開弁動作するチェック弁106が設けられている。一方、ボディ101の内周面とプランジャ102の外周面との間に僅かな油の流通が可能な微小間隙107が形成され、プランジャ102の外周面には環状溝102bが形成され、プランジャ102の周壁には、この環状溝102bからリザーバ室104へ向けて油回収孔102cが開設されている。また、ボディ101とプランジャ102により画成された、油圧室103及びリザーバ室104を含む内部空間には、作動油が封入されている。なお、参照符号109は、作動油の充填後に充填口102eを密栓するために嵌め込まれたボールプラグである。
以上のような構造を備えるラッシュアジャスタ100において、内燃機関のバルブの開弁過程では、プランジャ102の上端に形成されてボディ101の開放端部101aから突出した上部小径部102dが、不図示のカムの回転に伴って上方から押圧されることによって、プランジャ102をボディ101内へ押し下げる荷重が作用すると、油圧室103内の作動油が加圧されて、リザーバ室104の油圧よりも高圧になるので、弁孔102aはチェック弁106により閉じられる。このため、油圧室103からリザーバ室104への作動油の流出が遮断されるので、プランジャ102に入力された押し下げ荷重は、油圧室103内の作動油を介してボディ101に伝達される。すなわち、前記押し下げ荷重が、実質的に剛体となったラッシュアジャスタ100を介して、バルブステムに開弁力として伝達される。
ここで、ラッシュアジャスタ100は、バルブ(バルブステム)を閉弁方向に付勢するバルブスプリングによって、圧縮力(プランジャ102をボディ101内へ相対的に挿入する方向の荷重)を受けているので、バルブの開弁後は、前記圧縮力によって加圧されている油圧室103内の作動油が、プランジャ102とボディ101との摺動面に存在する微小間隙107を通じて徐々に漏洩し、プランジャ102に形成された環状溝102b及び油回収孔102cを介してリザーバ室104へ回収される。そしてこのような作動油の流れを伴いながら、プランジャ102が徐々にボディ101内へ挿入されて行く(ラッシュアジャスタ100が収縮する)。
次に、内燃機関のバルブ(バルブステム)が、カムの回転に伴い、上述の開弁状態からバルブスプリングの付勢力によって押し上げられて閉弁動作し、完全に閉弁すると、ラッシュアジャスタ100には前記バルブスプリングによる圧縮力が作用しなくなるので、プランジャ102は、プランジャスプリング105の付勢力によって上向きに相対変位しようとし、これによって、油圧室103内の油圧がリザーバ室104の油圧よりも低くなる。このため、その差圧によってチェック弁106が開弁して弁孔102aを開放するので、リザーバ室104から油圧室103へ作動油が流入しながら、プランジャ102は上向きに変位し、ラッシュアジャスタ100が伸長する。したがって、カムもしくはロッカーアームとの間に隙間が生じることが防止されるのである。
ところで、この種のラッシュアジャスタ100は、油圧室103内の作動油にエアが混入すると、バルブの開弁過程で、プランジャ102を押し下げる荷重が作用することによって、油圧室103内の作動油が加圧されてチェック弁106が閉弁しても、油圧室103内の作動油に混入したエアの圧縮性によって、ラッシュアジャスタ100が実質的な剛体とならず、その機能が損なわれてしまう。このため、ボディ101の開放端部(上端部)101aと、プランジャ102の上部小径部102dとの間には、ラッシュアジャスタ用シール108が設けられている。このラッシュアジャスタ用シール108は、上向きのシールリップ108aを上部小径部102dの外周面に摺動可能に密接させたものである(例えば下記の特許文献参照)。
特開昭61−96110号公報
ところが、従来のラッシュアジャスタ用シール108は、シールリップ108aの摺動部の摩耗等によってシール性能が経時的に劣化するので、やはり、プランジャ102がボディ101から押し上げられる過程でリザーバ室104が負圧になると、エアがシール摺動部を介してラッシュアジャスタ100の内部へ吸引され、エアの混入を来してしまうおそれがある。また、作動油として、エアの混入しにくいシリコンオイルなどの高粘度油を用いても、ラッシュアジャスタ100の上部へ飛来するミスト状のエンジンオイルが、上向きのシールリップ108aの摺動部から、エアと共に吸引されて作動油に混入すると、結局作動油の粘性が低下してエアの混入を来してしまうおそれがある。
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題とするところは、外部のオイルミストが浸入して内部の作動油に混入するのを有効に防止可能なラッシュアジャスタ用シールを提供することにある。
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、本発明に係るラッシュアジャスタ用シールは、下端が閉塞され上端が開放された有底筒状のボディと、このボディ内に上下方向往復摺動可能に挿入され上部が前記ボディの上方へ突出したプランジャと、前記ボディの底壁と前記プランジャの底壁との間に画成された油圧室と、前記プランジャを上方へ付勢するプランジャスプリングと、前記プランジャの底壁に開設されて前記油圧室と前記プランジャ内部のリザーバ室とを連通する弁孔を、前記油圧室より前記リザーバ室が高圧となった場合に開弁するチェック弁とを備えるラッシュアジャスタに設けられるラッシュアジャスタ用シールであって、前記ボディの上部外周に筒状のカバーが遊嵌状態に外挿され、このカバーの上端が、前記ボディの上方へ突出した前記プランジャの上部の外周面に固定シールを介して密嵌固定され、前記油圧室から前記プランジャと前記ボディの摺動面間の隙間へ漏出する作動油を前記リザーバ室へ回収するために前記プランジャに開設された油回収孔より上側に位置して前記プランジャの外周面に設けられ前記ボディの内周面と摺動可能に密接されるパッキンを備えるものである。
上記構成において、プランジャの外周面に設けられ前記ボディの内周面と摺動可能に密接されるパッキンは、内部へ浸入しようとするオイルに対するシール機能を有するものであるが、摩耗によって経時的にシール性が低下するおそれがあるので、これを補償するために、カバーを、固定シールを介してプランジャに固定している。したがって、ラッシュアジャスタの上部へ降りかかるミスト状のエンジンオイルは、ラッシュアジャスタ用シールにおけるカバーの上端とプランジャの外周面との間に介在する固定シールによって内部への浸入が阻止される。また、もし、僅かなオイルがボディの外周面とカバーの間の隙間を下側から上昇して浸入するようなことがあっても、このオイルは、プランジャの外周面に設けられてボディの内周面と摺動可能に密接されるパッキンによって、リザーバ室や油圧室への浸入が阻止されるので、内部の作動油の粘性低下が有効に防止される。
本発明に係るラッシュアジャスタ用シールによれば、外部のオイルミストが浸入して内部の作動油に混入してその粘性が低下するのを有効に防止することができ、その結果、作動油へのエア混入によるラッシュアジャスタの機能低下が防止される。
以下、本発明に係るラッシュアジャスタ用シールの好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。まず図1は、第一の形態をラッシュアジャスタと共に示す断面図である。
図1に示されるラッシュアジャスタ1は、例えば内燃機関の動弁機構における不図示のシリンダヘッドとロッカーアームとの間に介装されるものであって、下端が閉塞された有底円筒状のボディ11と、このボディ11内に上下方向往復摺動可能に挿入された中空円筒状のプランジャ12と、前記ボディ11の底壁とプランジャ12の底壁との間に画成された油圧室Aと、この油圧室A内に配置されて前記プランジャ12を前記ボディ11から抜き出す方向(上方)へ付勢するプランジャスプリング13と、前記プランジャ12の下端に開設されて前記油圧室Aと前記プランジャ12の内部のリザーバ室Bとを連通する弁孔Cを、油圧室Aよりリザーバ室Bが高圧となった場合に開弁するチェック弁14とを備える。
詳しくは、ボディ11は下端が閉塞された有底円筒状のボディ本体111と、その上部開放端111aに嵌着された環状のストッパ112からなる。
プランジャ12は、ボディ11におけるボディ本体111の内周に挿入された有底円筒状のプランジャ本体121と、その上端中央から延在されて、ボディ11におけるストッパ112の内周を貫通してボディ11の上方へ突出した上部小径部122からなり、プランジャ本体121と上部小径部122との間のフランジ部123が、前記ストッパ112に下側から対向している。
プランジャ12におけるプランジャ本体121の外径は、ボディ11におけるボディ本体111の内径よりも僅かに小さく、したがって両者間には全周に微小な隙間Dが形成されている。そしてプランジャ本体121の上部外周面には、その円周方向に連続した油回収溝121aが形成され、プランジャ本体121の周壁には、前記油回収溝121aの円周方向複数箇所からプランジャ12の内部のリザーバ室Bへ貫通した油回収孔Eが開設されている。
油圧室A内に配置されたプランジャスプリング13は、コイルスプリングからなるものであって、ボディ11におけるボディ本体111の底壁111bとプランジャ12におけるプランジャ本体121の底壁121bとの間に、適宜圧縮状態で介在している。
油圧室Aとリザーバ室Bとを連通する弁孔Cは、プランジャ12におけるプランジャ本体121の底壁121bの中央部に開設されていて、これを開閉するチェック弁14は、プランジャスプリング13の内周に位置して、油圧室A内に配置されている。
詳しくは、チェック弁14は、弁孔Cの下側に配置されてこの弁孔Cの下端縁に相当する弁座に接離可能な球状弁体141と、その下側に配置されたコイルスプリング142と、このコイルスプリング142を下側から押さえるリテーナ143からなる。リテーナ143はカップ状であって、その内側と外側とを連通するための所要数の窓部を有し、外周の被支持フランジ部143aがプランジャスプリング13の上端によって、プランジャ12におけるプランジャ本体121の底壁121bに押し付けられた状態に支持され、コイルスプリング142は、球状弁体141とリテーナ143の底部との間に、適宜圧縮された状態で介在している。すなわち、このチェック弁14は、コイルスプリング142によって球状弁体141が常時上向きに付勢されて弁孔Cを閉塞しており、油圧室A側がリザーバ室Bよりも低圧になってその差圧が所定以上となった時に、コイルスプリング142の付勢力に抗して開弁動作し、弁孔Cを開放するものである。
参照符号2は、ラッシュアジャスタ用シールである。このラッシュアジャスタ用シール2は、ボディ11の上部外周に遊嵌状態に外挿された筒状のカバー21と、このカバー21の上端を、前記プランジャ12の外周面に密嵌固定する固定シール22と、油回収孔Eの上側(外側)に位置してプランジャ本体121の上部外周面に円周方向に連続して形成された溝121cに装着されると共にボディ本体111の内周面に摺動可能に密接されたゴム状弾性材料からなるパッキン(例えばOリング)23を備える。
カバー21は、円筒状本体部21aと、その上端から内周側へ延びる内向き鍔部21bと、更にその内周端から上方へ屈曲形成された取付筒部21cからなり、円筒状本体部21aは、ボディ11の上部外周面(ボディ本体111の上部外周面及びストッパ112の外周面)を、僅かな隙間Fを介して包囲している。
固定シール22はゴム状弾性材料からなるものであって、カバー21の取付筒部21cに一体的に成形され、プランジャ12の上部小径部122の外周面に適当な締め代をもって密嵌されている。したがって、カバー21は、固定シール22を介してプランジャ12の上部小径部122に密嵌状態に取り付けられ、ボディ11に対して移動可能となっている。
ラッシュアジャスタ1の内部にボディ11とプランジャ12により画成された、油圧室A及びリザーバ室Bを含む内部空間には、不図示の作動油が封入されている。この作動油は、エア等による気泡が混入しにくい所定の粘度を有する、たとえばシリコンオイルが採用され、プランジャ12の上部小径部122の内周にリザーバ室Bから連続して形成された充填口122aから充填されたものである。なお、参照符号125は、作動油の充填後に充填口122aを密栓するために嵌め込まれたボールプラグである。
ラッシュアジャスタ1は、次のような動作を行うものである。
まず、内燃機関の不図示のバルブが閉弁した状態から、動弁機構におけるカムの回転に伴って、前記バルブが開弁動作へ移行する過程では、プランジャ12の上部小径部122の上端に、カムによる押し下げ荷重がロッカーアームを介して入力され、すなわちプランジャ12が下向きに押圧される。すると、プランジャ12におけるプランジャ本体121の底壁121bと、ボディ11におけるボディ本体111の底壁111bとの間で作動油が加圧されることになるから、油圧室A内の油圧が上昇してリザーバ室Bの油圧より高圧となり、このためチェック弁14の球状弁体141は、油圧室Aとリザーバ室Bの差圧とコイルスプリング142の付勢力によって、弁孔Cの下端の弁座に押し付けられ、この弁孔Cを閉塞する。
このため、加圧により高圧となった油圧室A内の作動油が、弁孔Cを介してリザーバ室Bへ流出することはできず、しかもプランジャ本体121とボディ本体111の摺動面間の隙間Dが狭く、油圧室Aからこの隙間Dへ漏れ出す作動油の流量は制限されているので、プランジャ12に入力された押し下げ荷重は、油圧室A内の作動油を介してボディ11(ボディ本体111の底壁111b)へ伝達され、更に不図示のバルブ(バルブステム)へ伝達される。したがって、バルブは、これを閉弁方向(上方)へ付勢している不図示のバルブスプリングを圧縮しながら、ラッシュアジャスタ1と共に押し下げられて開弁動作する。
バルブの開弁後は、ラッシュアジャスタ1は、バルブスプリングによってボディ11が上向きの荷重を受けているので、油圧室A内の作動油の加圧及びチェック弁14による弁孔Cの閉塞状態が継続している。このため、プランジャ本体121とボディ本体111の摺動面間の隙間Dを介して油圧室Aから作動油が徐々に漏出し、すなわち油圧室Aの容積を徐々に縮小するようにプランジャ12がボディ11内へ挿入されて行く(ラッシュアジャスタ1が収縮する)。また、油圧室Aから隙間Dへ漏出した作動油は、油回収溝121aから油回収孔Eを通じてリザーバ室Bに回収される。プランジャ本体121の外周には、ボディ本体111の内周面と摺動可能に密接されるパッキン23が、油回収孔121aより外側に位置して設けられているので、油圧室Aから隙間D、油回収溝121aを通じてリザーバ室Bへ還流する作動油が、外部へ漏洩することはない。
次に、上述のバルブの開弁状態から、更に動弁機構におけるカムの回転に伴って、バルブがバルブスプリングによって押し上げられて閉弁すると、バルブスプリングによるラッシュアジャスタ1への収縮方向の荷重が解除されるので、プランジャ12はプランジャスプリング13の付勢力によって油圧室Aの容積を拡大するように上方への押圧力を受ける。このため、油圧室Aがリザーバ室Bよりも低圧になり、その差圧によってチェック弁14の球状弁体141がコイルスプリング142を圧縮しながら押し下げられて弁孔Cを開放するので、リザーバ室Bから油圧室Aへ作動油が流入しながら、プランジャ12は上向きに変位し、ラッシュアジャスタ1が伸長し、バルブステムの熱膨張やバルブの摩耗等に起因するシリンダヘッドと動弁機構の間の間隙変化等を吸収する。
ここで、ラッシュアジャスタ1の外部は、カム等の潤滑のために供給されるエンジンオイルが飛来する環境にあり、ボディ11の上部外周面を包囲しているカバー21及びこれをプランジャ12の上部小径部122に固定している固定シール22は、上方から降り注ぐミスト状のエンジンオイルに対して、傘のように作用し、これによってラッシュアジャスタ1内へのエンジンオイルの浸入及び作動油との混合を防止するものである。また、上述のように、ラッシュアジャスタ1は、内燃機関のバルブの開閉動作に伴って、ボディ11とプランジャ12の相対変位(ラッシュアジャスタ1の伸縮)を繰り返すが、カバー21及び固定シール22は、上述のラッシュアジャスタ1の伸縮に伴ってボディ11に対して相対変位するものであり、固定シール22は、プランジャ12の上部小径部122と摺動しないので、摩耗によって経時的にシール性が損なわれることはない。
また、バルブの閉弁動作において、ラッシュアジャスタ1が伸長する過程では、カバー21及び固定シール22も、ボディ11に対して、プランジャ12と共に上方へ相対変位するので、ボディ11と、プランジャ12と、カバー21及び固定シール22とで囲まれた空間Gが拡大されて負圧になる。したがって、この空間Gには、ボディ本体111の上部外周面とカバー21との隙間Fを通じて外部のエアが吸引されるが、隙間Fは下方へ向けて開放されているため、ミスト状のエンジンオイルがこの隙間Fを遡って空間Gに浸入する可能性が低くなる。仮に、オイルの微小な液滴が、エアと共に空間Gへ吸引されたとしても、それ以上の浸入は、油回収溝121a及び油回収孔Eの上側でプランジャ本体121とボディ本体111の摺動面間に介在しているパッキン23によって遮断され、プランジャ12が押し下げられることによって空間Gが収縮される過程で隙間Fから外部へ排出される。
したがって、外部のオイルミストが内部の作動油に混入するのを有効に防止することができ、その結果、作動油の適度な粘度が保持されてエアの混入によるラッシュアジャスタ1の機能低下が防止される。
図2は、本発明に係るラッシュアジャスタ用シールの第二の形態を、ラッシュアジャスタと共に示す要部断面図である。すなわち、上述した第一の形態では、プランジャ12の上部小径部122の外周面に対する固定シール22の固定を、固定シール22の締め代にのみ依存しているのに対し、図2に示される第二の形態では、プランジャ12の上部小径部122の外周面に、円周方向に連続した嵌合溝122bを形成し、固定シール22の内周部を、この嵌合溝122bに密嵌したものである。このようにすれば、プランジャ12に対するカバー21及び固定シール22の位置決めが容易であると共に、経時的なすべり等も有効に防止される。
本発明に係るラッシュアジャスタ用シールの第一の形態を、ラッシュアジャスタと共に示す断面図である。 本発明に係るラッシュアジャスタ用シールの第二の形態を、ラッシュアジャスタと共に示す要部断面図である。 従来の技術によるラッシュアジャスタ用シールを、ラッシュアジャスタと共に示す断面図である。
符号の説明
1 ラッシュアジャスタ
11 ボディ
12 プランジャ
121a 油回収溝
122b 嵌合溝
124 パッキン
13 プランジャスプリング
14 チェック弁
2 ラッシュアジャスタ用シール
21 カバー
22 固定シール
23 パッキン
A 油圧室
B リザーバ室
C 弁孔
D,F 隙間
E 油回収孔

Claims (1)

  1. 下端が閉塞され上端が開放された有底筒状のボディと、このボディ内に上下方向往復摺動可能に挿入され上部が前記ボディの上方へ突出したプランジャと、前記ボディの底壁と前記プランジャの底壁との間に画成された油圧室と、前記プランジャを上方へ付勢するプランジャスプリングと、前記プランジャの底壁に開設されて前記油圧室と前記プランジャの内部のリザーバ室とを連通する弁孔を、前記油圧室より前記リザーバ室が高圧となった場合に開弁するチェック弁とを備えるラッシュアジャスタに設けられるラッシュアジャスタ用シールであって、前記ボディの上部外周に筒状のカバーが遊嵌状態に外挿され、このカバーの上端が、前記ボディの上方へ突出した前記プランジャの上部の外周面に固定シールを介して密嵌固定され、前記油圧室から前記プランジャと前記ボディの摺動面間の隙間へ漏出する作動油を前記リザーバ室へ回収するために前記プランジャに開設された油回収孔より上側に位置して前記プランジャの外周面に設けられ前記ボディの内周面と摺動可能に密接されるパッキンを備えることを特徴とするラッシュアジャスタ用シール。
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