JPH0384243A - 液体封入ダンパーの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は底付筒状の容器本体とゴム製の蓋体にて形成
される空間内に高粘性の液体が封入されて成るダンパー
の製造方法に関する。

（従来の技術） 例えば車両等に搭載されるＣＤプレーヤー等においては
、車体の振動がそのままＣＤプレーヤーに伝達されると
音屑び等を生じることから、これを防止すべく液体封入
ダンパーを介してＣＤプレーヤーを防振支持することが
行われている。

そのような液体封入ダンパーとして、従来、第５ｒ！４
に示す形態のものが知られている０図のダンパーを具体
的に説明すると、１００は厚肉ゴム製の底付筒状の容器
本体、１０２はゴム製の蓋体であって、この蓋体１０２
は厚肉の外周縁部１０４と、嵌合孔１０６を有する中心
の攪拌軸１０８と、Ｗｌ、輪軸１０８周りの薄肉の可撓
部１１０とを有している。蓋体１０２は厚肉の外周縁部
１０４において容器本体ｌＯＯに加硫接着され、そして
これら容器本体１００及び蓋体１０２にて形成される空
間内にシリコンオイル等の高粘性液体１０３が封入され
ている。

このダンパーは、攪拌軸１０８の嵌合孔１０６において
被支持部材１１２の軸部１１４に嵌合し、また外周縁部
１０４の環状溝１１８において支持部材１１６の取付穴
周縁部に嵌合した状態で、これら支持部材１１°６及び
被支持部材１１２間に介装され、そして攪拌軸１０８が
高粘性液体１０３を攪拌する際の粘性流動抵抗に基づい
て、支持部材１１６から被支持部材１１２へ振動が伝達
されるのを防止する。

（発明が解決しようとする課８） ところでこのダンパーにおいては、可撓部１１０が外側
に膨出した形態を成しているため、支持部材１１６と被
支持部材１１２とが大きく相対変位したとき、その可撓
部１１０が被支持部材１１２に当たってしまう問題があ
る。そこで本山ｍ１人は先の実用新案登録ｆｉｌｌ（実
願平１−２３４０７号）において、このような問題を回
避するための液体封入ダンパーを提案した。第６図はそ
の一例を示している０図に示しているようにこのダンパ
ーは、可撓部１１０が容器本体内方に入り込むように７
字状に屈曲させられている。このようにすると、支持部
材１１６と被支持部材１１２とが大きく相対変位したと
きにも可撓部１１０が被支持部材１１２に当たる心配が
なく、これにより可撓部１１０の損傷が防止され、或い
は可撓部１１０と被支持部材１１２との干渉を防止する
ためのストッパを設けることが必要でなくなって形状が
単純化する。

しかしながら可撓部１１０の形状をこのような形状にし
たところ、かかるダンパー製造に際して新たに次のよう
な不具合が発生した。

このダンパーを製造する方法としては、第７図に示して
いるように庇付の容器本体１００内部に予め計量器にて
計量した一定量の高粘性液体１０３を封入し、その後蓋
体１０２の攪拌軸１０８及び可＃ｌａ部１１０を容器本
体１００内に挿入するようにして、厚肉の外周縁部１０
４を容器本体１００の開口側端面に合せ（このとき内部
の高粘性液体１０３は蓋体１０２及び容器本体１００に
て形成される空間内に充満する）、その状態でこれら容
器本体１００と蓋体１０２との合せ面を７１０硫接着す
る方法が用いられるが（接着強度を高くするため、通常
のＪ：１ｔＲでなく加硫接着が用いられる）、このよう
にすると容器本体１００内に高粘性液体１０３を注入し
た後蓋体１０２を合せる際に、内部の高粘性液体１０３
が主に可撓部１１０の排除作用により容器本体１００の
開口端面よりオーバーフローしたり、高粘性液体１０３
が容器本体１００と蓋体１０２との合せ面に付着してそ
れらの接着を阻害する不具合を生ずるのである。

またこの他、上記方法の場合、容器本体１００と蓋体１
０２との加硫接着のために非常に長時間を要し、このた
めに生産能率が上がらず、製品価格が高くなってしまう
問題も有していた。

（課題を解決するための手段） 本発明のダンパーの製造方法はこのような課題を解決す
るために創出されたものであり、その要旨は、底材筒状
の容器本体と、該容器本体の開口を閉塞するゴム製の部
材であって、中心部に攪拌軸を有するとともに該攪拌軸
の周りに前記容器本体の内方側に入り込むように湾屈曲
する薄肉の可撓部を有する蓋体と、それら容器本体及び
蓋体にて形成される空間内に封入された高粘性液体とを
含み、該蓋体における攪拌軸の嵌合孔を支持部材又は被
支持部材の軸部に嵌合させた状態でそれら支持部材及び
被支持部材間に介装される液体封入ダンパーの製造方法
であって、前記容器本体を熱可塑性樹脂材にて形成する
一方、前記蓋体の外周縁部に外向きに突出する鍔状部を
設け、該鍔状部を該容器本体の開口側端部と予め別途に
成形してある熱可塑性樹脂製のかしめリングとで挟み込
んでそれら容器本体とかしめリングとを溶着一体化して
該蓋体を該容器本体にかしめ固定し、その後容器本体端
部を、上向きにして該底部に設けた注入口部より高粘性
液体を内部に注入して充満させ、しかる検鏡注入口部を
溶着手段により閉塞することにある。

（作用及び発明の効果） 可撓部を容器本体側に入り込ませるように屈曲させた形
態のダンパーを製造するに際して上述のような問題が生
ずるのは、先ず容器本体内に高粘性液体を入れた後蓋体
を合せて接着することによるものである。

そこで本発明では、容器本体と蓋体とを先ず一体化し、
しかる後にその内部に高粘性液体を注入するようにした
。

そしてそのために本発明では容器本体底部に注入口部を
設け、この底部を上向きにした状態で注入０部より内部
に高粘性液体を注入充填し、しかる後にこの注入口部を
閉じるようにした。またこの注入口部を閉じる手段とし
て本発明では溶着手段を用いているため、即ち接着によ
らないで注入口部を閉じるようにしているため、かかる
注入口部への高粘性液体の付着に基づくシール不良を生
ずることもない。

かかる本発明によれば、上記従前の方法のように可撓部
による高粘性液体の排除量を見込んで容器本体内に高粘
性液体を注入する必要はなく、空間内部に高粘性液体が
ほぼ充満するに至るまで注入することができるし、また
高粘性液体注入後において可撓部の排除作用により高粘
性液体がオーバーフローすることもない。

加えて本発明においては、蓋体に設けた鍔状部を容器本
体端部とかしめリングとにより挟み込む状態で固定する
ようにしているため、即ち従来のような接着手段を用い
ずに、物理的に容器本体と蓋体とを固定するようにして
いるため、これらが強固に固定されるとともに、高粘性
液体の付着に基づく固定不良を生じない。

このかしめリングによる蓋体のかしめ付けは。

かしめリングを容器本体に溶着することにより行ってお
り、而してこの溶着に要する時間は秒単位の極めて短い
時間であるため、従前のように容器本体と蓋体とを加硫
接着する場合に比べて、それらの固定に要する時間が大
幅に節減される。これにより生産能率が向上すると同時
に、製品コストが低減する効果が生ずる。

（実施例） 次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。

第３図は車両に搭載されるＣＤプレーヤーとその支持構
造を示したものであって、図中１０は支持フレームであ
り、この支持フレームｌＯによりメカデツキ１２がスプ
リング１４を介して弾性支持されている。メカデツキ１
２には、コンパクトディスク１６を支持して回転するタ
ーンテーブル１８と、これを回転駆動する駆動部２０と
、読取８２２を有する光学ピックアップ２４及びこれを
移動案内するためのガイド部２６とが設けられている。

メカデー２キ１２と支持フレーム１０との間には、液体
封入ダンパー２８が介装されている。

第４図はこの液体封入ダンパー２８の具体的構成を示し
ている０図示の如くこのダンパー２８は。

熱可塑性樹脂（ポリカーボネート、ポリアシド等）製且
つ底部３０付きの円筒状容器本体３２と、ゴム（ブチル
ゴム等）製の蓋体３４とから成っている。容器本体３２
の底部３０には、製造過程で小孔３６が形成され、そし
てこの小孔３６が同質の樹脂にてシールされている。

蓋体３４は、厚肉の外周縁部３８と、中心の攪拌軸４２
と、攪拌軸周りの薄肉の可撓部４４とを有している。こ
こで可撓８４４は、容器本体３２内方に入り込む向きの
Ｖ字状断面を成している。

上記攪拌軸４２には嵌合孔４０が形成される一方、厚肉
の外周縁部３８には環状溝４８が形成され、その嵌合孔
４０がメカデツキ１２側から延び出す軸部に嵌合され、
また環状溝４８が支持フレーム１０の、取付穴周縁部に
嵌合されるようになっている。

蓋体３４は、外周縁部３８に外向きの鍔状部５０を備え
ており、この鍔状部５０がかしめリング５２と容器本体
３２の端面とにより挟み込まれる状態で、かかる容器本
体３２の端部に固定されている。具体的には、鍔状部５
０が容器本体３２と同質の熱可塑性樹脂にて形成された
かしめリング５２の押圧部により容器本体３２に押え付
けられ、その状態でかしめリング５２が容器本体３２に
溶着されることによって、蓋体３４の容器本体３２への
かしめ固定が行われている。

そしてこれら蓋体３４と容器本体３２とにより形成され
る空間内にシリコンオイル等高粘性液体４６が封入され
ている。

而してこのダンパー２８においては、支持フレームｌＯ
とメカデツキ１２とが相対変位したとき、攪拌軸４２が
高粘性液体４６を攪拌し、そのときの粘性流動抵抗によ
って振動を減衰する。

次にこのダンパー２８の製造方法を第１図及び第２図に
基づいて詳しく説明する。

先ず第１図（Ａ）に示しているように底部３０に小孔３
６を有する熱可塑性樹脂製の容器本体３２と、同じ〈熱
可塑性樹脂製のかしめリング５２と、ゴム製の蓋体３４
とを夫々別々に底形し１次に（Ｂ）に示しているように
蓋体３４と容器本体３２とを合せた状態において、かし
めリング５２を容器本体３２の端面に超音波溶着する。

これにより蓋体３４の鍔状部５０がかしめリング５２と
容器本体３２の端面間に挟み込まれた状態で容器本体３
２に固定される（第２図（Ａ）（Ｂ）参照）。

次に（Ｃ）に示しているように容器本体３２の底部３０
を上向きにして、その小孔３６より注入器の先端部４７
を内部゛に挿入し、計量したシリコンオイル等の高粘性
液体４６を内部に注入する。このとき内部に高粘性液体
４６が充満するまで一杯に注入する。

このようにして高粘性液体４６を注入し終ったら、次に
小孔３６を加熱によりシールする。尚加熱溶着に代えて
小孔３６に栓体を挿入し、その栓体を底部３０に超音波
等により溶着して小孔３６をシールしても良い、或いは
また底部３０全体を別体として容器本体３２の周壁部よ
り分離し、その状態で底部開口より高粘性液体４６を注
入した後、予め底形してある底部３０を容器本体３２の
周壁部に溶着して、高粘性液体４６を内部に封じ込める
ようにしても良い。

本例の方法によれば、容器本体３２と蓋体３４とを先ず
一体化した後にその内部に高粘性液体４６を注入するよ
うにしているため、従前の方法のように蓋体３４におけ
る可撓部４４の排除作用によって高粘性液体４６がオー
バーフローする問題は生じないし、また当然にオーバー
フローによってこれら容器本体３２と蓋体３４との合せ
面に高粘性液体４６が付着して両者の固着を阻害する問
題も生じない、加えて本例の方法では、容器本体３２と
蓋体３４とがかしめ付けによって物理的にしっかりと固
定されるため、両者の固定力も高い利点がある。

本例の方法では、かしめリング５２の溶着を秒単位の極
めて短い時間で行い得るため容器本体３２と蓋体３４と
を短時間で固定し得る。このため従来容器本体と蓋体と
の接着（加硫接着）に要していた時間が大幅に短縮され
、これにより生産能率の向上とコスト低減がもたらされ
る効果が生ずる。因みに従来容器本体と蓋体との加硫接
着のためにｌＯ分程度要していたのが１本例の方法によ
ればその時間がほぼそのまま短縮される。

以上本発明の実施例を詳述したが、本発明はその他の態
様において実施可能である。

例えば本発明は他の様々な形態の液体封入ダンパーに対
して適用することが可能であるし、また攪拌軸が横向き
に配される形式のダンパーのみならず、攪拌軸が縦方向
に配される形式のダンパーにも適用可能である。更に上
側ではＣＤプレーヤーを例として説明したが、その他の
機器を防振支持するためのダンパーに対して本発明を適
用することも可能であるなど１本発明はその主旨を逸脱
しない範囲において、当業者の知識に基づき様々な変更
を加えた態様で実施可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例である液体封入ダンパーの製
造方法の工程説明図であり、第２図は第１図の工８ＩＣ
Ｂ）の詳細説明図である。第３図はそのダンパーを用い
てＣＤプレーヤーを防振支持した状思の正面図、第４図
は同ダンパーの断面図である。第５図は従来知られてい
るダンパーの断面図であり、第６図はその改良例として
のダンパーの断面図、第７Ｆｆ４は第６図のダンパーの
製造方法の工程説明図である。 １０：支持フレーム ３０：底部 ３４：蓋体 ４２：Ｗ１拌輌 ４６：高粘性液体 ５２：かしめリング １２：メカデツキ ３２：容器本体 ３６：小孔 ４４：可ｔａ部 ５０：鍔状部 第 図 ４ 第 ４ 図 ８ ６ ０ 第 図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 　底付筒状の容器本体と、該容器本体の開口を閉塞する
   ゴム製の部材であって、中心部に攪拌軸を有するととも
   に該攪拌軸の周りに前記容器本体の内方側に入り込むよ
   うに湾屈曲する薄肉の可撓部を有する蓋体と、それら容
   器本体及び蓋体にて形成される空間内に封入された高粘
   性液体とを含み、該蓋体における撹拌軸の嵌合孔を支持
   部材又は被支持部材の軸部に嵌合させた状態でそれら支
   持部材及び被支持部材間に介装される液体封入ダンパー
   の製造方法であって、 前記容器本体を熱可塑性樹脂材にて形成する一方、前記
   蓋体の外周縁部に外向きに突出する鍔状部を設け、該鍔
   状部を該容器本体の開口側端部と予め別途に成形してあ
   る熱可塑性樹脂製のかしめリングとで挟み込んでそれら
   容器本体とかしめリングとを溶着一体化して該蓋体を該
   容器本体にかしめ固定し、その後容器本体底部を上向き
   にして該底部に設けた注入口部より高粘性液体を内部に
   注入して充満させ、しかる後該注入口部を溶着手段によ
   り閉塞することを特徴とする液体封入ダンパーの製造方
   法。