JP2606861Y2 - 粘性物質封入ダンパー - Google Patents

粘性物質封入ダンパー

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JP2606861Y2
JP2606861Y2 JP1993043062U JP4306293U JP2606861Y2 JP 2606861 Y2 JP2606861 Y2 JP 2606861Y2 JP 1993043062 U JP1993043062 U JP 1993043062U JP 4306293 U JP4306293 U JP 4306293U JP 2606861 Y2 JP2606861 Y2 JP 2606861Y2
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damper
lid
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viscous
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芳之 草柳
貴 赤松
英明 星野
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北辰工業株式会社
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  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、粘性物質封入ダンパー
に関するものであって、より詳しくは、ダンパー本体に
おける空気の影響を抑制して、Q値を下げることを可能
にした粘性物質封入ダンパーに関する。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】精密機器あるいは音響
機器などにおいては、外部からの振動が機器本体の性能
に悪影響を与えることが多く、振動を吸収するために、
機器内部にダンパーを組み込むことが行われている。と
くに、CDプレイヤー等の音響機器を自動車のような振
動の激しいものに搭載する場合には、自動車が受ける振
動を効率的に吸収して、音響機器に伝達しないための防
振対策をとることが不可欠である。
【0003】このような目的で使用されるダンパーの構
造としては、多種多様なものが知られているが、ダンパ
ー本体にシリコーンオイルあるいはゲルなどの粘性物質
を封入したものが好適に使用されている。
【0004】この形式のダンパーは、例えば、図1に示
すように、通常ゴム状物質によってカップ状に形成さ
れ、その底面部から内方に突出する撹拌軸挿入部17を
有するダンパー本体11と、内部に粘性物質13を注入
した後に、ダンパー本体を密封する蓋体12とから構成
され、機器本体51から突出する撹拌軸21と、機器本
体51とダンパー本体の環状のフランジ15間に介在す
るバネ部材31によって、機器本体51と保持部材41
を遊嵌状態で連結している。
【0005】このような構成からなるために、保持部材
に振動が加わっても、ダンパー本体内に封入された粘性
物質が振動を有効に吸収し、かつ、ダンパー本体の外側
に配置されたバネ部材の振動減衰作用が相まって、音響
機器本体51には、精々、CDプレイヤーの作動には影
響を及ぼさない程度に減衰された振動しか伝達されない
ものである。
【0006】ところが、かかる構造からなるダンパー
は、前述したように、ダンパー本体の凹部に粘性物質を
注入した後に蓋体を接着するものであるが、この際に、
粘性物質を凹部内に充満させようとすると、あふれた粘
性物質が蓋体とダンパー本体との接着を不完全なものに
してしまうことがあり、どうしても、粘性物質と蓋体の
間には空気が混入してしまうのが現実である。ところ
が、ダンパー本体の凹部の粘性物質と蓋体との間に僅か
であっても空気が混入していると、この空気の存在が、
ダンパーの振動減衰機能を阻害し、ダンパーのQ値を上
げることになり、十分な振動減衰機能を発揮できないも
のとなる。
【0007】
【考案の目的】そこで、本考案の目的は、粘性物質封入
ダンパーにおいて、粘性物質と蓋体の間に仮に空気が介
在したとしても、この空気の存在が、ダンパーの振動減
衰機能に悪影響を及ぼさない粘性物質封入ダンパーを提
供することにある。
【0008】本考案は、前記目的を達成するために提案
されたものであって、前記蓋体の少なくとも一部が、空
気を介在することなく、粘性物質に直接接触するように
構成した点に特徴を有するものである。すなわち、本考
案によれば、粘性物質を封入したダンパー本体の上方に
接着された蓋体内面であって、撹拌軸と対向する面に、
蓋体と粘性物質間に存在する空気の層を貫いて粘性物質
と直接接触し得る凸部を形成したことを特徴とする粘性
物質封入ダンパーが提供される。
【0009】
【考案の具体的説明】本考案の最大の技術的特徴は、保
持部材から伝達された振動が、ダンパー本体内の粘性物
質と蓋体の間に介在する空気によって、ダンパーの振動
減衰機能を阻害させないように構成した点にある。
【0010】本考案の好適な構成を示す図2に基づいて
本考案を説明する。本考案においては、図2に示すよう
に、前記蓋体12の内面であって、機器本体の撹拌軸2
1と対向する面に、空気の層16を貫いて粘性物質13
と直接接触し得る凸部14を形成した点に重要な特徴が
ある。この凸部は、蓋体と一体に構成されていることが
好ましく、その形状は、粘性物質に直接接触し得る面を
有するものであれば良いが、保持部材からの振動を粘性
物質に均等に伝達する上で、図2に示すように台形であ
ることが好ましい。したがって、凸部の一部に凹部が形
成されてその部分に空気が介在するような構成は好まし
くない。
【0011】かかる構成にすることにより、保持部材4
1からの振動は、凸部14から空気16を介することな
く、直接粘性物質13に伝達されるから、空気面16で
振動が増幅されることがなく、有効な振動減衰効果が達
成され、しかも、蓋体を接着するに当たっては粘性物質
を溢れるほどに充満させる必要がないため、粘性物質に
よってダンパー本体と蓋体との接着が阻害されることも
ない。
【0012】該ダンパーの大きさは、取り付ける機器の
大きさや粘性物質の種類によっても異なるが、通常、高
さが8ないし20mm、粘性物質収納部の内径が5ない
し25mm、環状のフランジの幅が2ないし8mm、蓋
体内面に形成される凸部の高さが1ないし5mm、凸部
平面の直径φが3ないし15mmであることが好まし
い。
【0013】前記粘性物質としては、シリコーンオイル
が最も有用であるが、ゲルなどの粘性物質を使用するこ
ともできる。
【0014】前記ダンパー本体はゴム弾性体からなるこ
とが好ましく、具体的には、天然ゴム、クロロプレンゴ
ム、EPT、IIR、アクリルゴム、フッ素ゴム等が例
示でき、プレス成形法などの自体公知の加硫方法で成形
することができる。
【0015】また、前記蓋体の素材は、ゴムあるいは軟
質のプラスチックで成形することができるが、ダンパー
本体との接着性を良好なものにするために、ダンパー本
体を構成するゴムと同じ素材で成形されることが好まし
い。
【0016】前記容器本体と蓋体とを接着する方法は、
接着面を清浄した後、接着剤を塗布し、容器本体と蓋体
とを合一する方法を採用することが好ましいが、その方
法に限定されることなく、他の公知の方法を任意に採用
することができる。
【0017】
【考案の効果】本考案によれば、ダンパー本体と蓋体と
の間に空気が介在しても、保持部材からの振動は増幅さ
れることなく粘性物質に伝達され、ダンパー内での有効
な振動減衰効果が達成できる粘性物質封入ダンパーが提
供される。したがって、このダンパーを装備したCD、
ビデオディスク等を自動車等に搭載した場合でも、前記
機器に伝達される振動は極めて弱く、いわゆる音飛び等
の現象が起こりにくく、CD、ビデオディスク本来に機
能を十分に楽しむことが可能となる。
【0018】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本考案をより具体的
に説明するが、本考案の技術思想を逸脱しない限り、実
施例に限られるものでないことは理解されるであろう。
【0019】<実施例> ブチルゴムを用いて、2mm幅の環状のフランジ部を備
え、開口部の直径が6mm、高さが6mm、中央底部に3
mmの撹拌軸挿入部を有するダンパー本体を成形した。
次いでこのダンパー本体の凹部に、開口部の境界面近く
まで30000csのシリコーンオイルを注入した。シ
リコーンオイルの量は約0.1ミリリットルであった。
一方、同じブチルゴムからなる蓋体の内面中央部に、高
さ1.5mm、直径φ4mmの台形状の凸部を形成した
蓋体を成形した。次いでダンパー本体のフランジ部と、
ブチルゴム製の蓋体とを、前記凸部が内面になるよう
に、表面洗浄後、ブチルゴムのトルエン溶液を塗布し、
しばし放置後、両者の塗布面を重ね合わせ、加熱接着さ
せた。かくして、蓋体内面の凸部が粘性物質に直接接触
し、ダンパー本体と蓋体とが強固に接着された粘性液体
封入ダンパーが得られた。この粘性液体封入ダンパーを
用いて、振動減衰性能を測定したところ、Q値が4dB
であった。
【0020】また、比較のために、図1に示したように
蓋体に凸部を形成させないで、実施例と同様にして成形
した粘性液体封入ダンパーの振動減衰性能は、5.5d
Bであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の粘性物質封入ダンパーの横断面図であ
る。
【図2】本発明の粘性物質封入ダンパーの一例を示す横
断面図である。
【符号の説明】
11 ダンパー本体 12 蓋体 13 粘性物質 14 蓋体内面の凸部 15 ダンパー本体の環状フランジ 16 空気介在部 17 撹拌軸挿入部 21 撹拌軸 31 バネ部材 41 保持部材 51 機器本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−84243(JP,A) 特開 平3−84240(JP,A) 特開 平3−79833(JP,A) 実開 昭61−146639(JP,U) 実開 平1−169635(JP,U) 実開 昭62−85993(JP,U) 実開 平5−62752(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 13/08 F16F 9/10 B60R 11/02 G11B 33/08

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘性物質を封入したダンパー本体の上方
    に接着された蓋体内面であって、撹拌軸と対向する面
    に、蓋体と粘性物質間に存在する空気の層を貫いて粘性
    物質と直接接触し得る凸部を形成したことを特徴とする
    粘性物質封入ダンパー。
JP1993043062U 1993-08-05 1993-08-05 粘性物質封入ダンパー Expired - Lifetime JP2606861Y2 (ja)

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JPH0712644U JPH0712644U (ja) 1995-03-03
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