JPH0383582A - 新規シクロデキストリン分解酵素,その製造法及び該酵素を生産する微生物 - Google Patents

新規シクロデキストリン分解酵素,その製造法及び該酵素を生産する微生物

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JPH0383582A
JPH0383582A JP22091489A JP22091489A JPH0383582A JP H0383582 A JPH0383582 A JP H0383582A JP 22091489 A JP22091489 A JP 22091489A JP 22091489 A JP22091489 A JP 22091489A JP H0383582 A JPH0383582 A JP H0383582A
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JP
Japan
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cyclodextrin
enzyme
novel
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decomposing
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Susumu Hisaku
檜作 進
Kichiya Kawamura
川村 吉也
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Nakano Vinegar Co Ltd
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Nakano Vinegar Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規シクロデキストリン分解酵素。
その製造法及び該酵素を生産する微生物に関する。
〔従来の技術及び本発明が解決しようとする課題〕最近
、食品工業等においてシクロデキストリンは、各種シク
ロデキストリンの持つ包接作用を利用してスパイス類の
香気成分安定化、マスキングなどの目的で巾広く利用さ
れている。しかし、シクロデキストリンはこれらの機能
を有する反面、実際に食する場合には、香気成分が包接
されている為に、香りを弱く感じたり、嗜好を与えるの
に充分な香気を発生できないという問題点がある。
一方、医薬用としては薬剤の安定化の目的でシクロデキ
ストリンが使用されるが、シクロデキストリンは一般に
消化性、溶解性が悪く、本来の薬効が充分発揮されにく
いという問題点がある。これら問題点を解決するために
は、食品や医薬品を製造後、保存する間はシクロデキス
トリンの包接作用を利用して香気酸分や薬効成分の安定
化を図り、実際に食したり服用する時には、速やかに包
接を解除し、香りや薬効を発生させる技術が必要である
。しかし、一般にシクロデキストリンは分解することが
困難であり、これまでにシクロデキストリンの分解方法
としては、わずかにエキソ−αア2ラーゼによる酵素分
解法(Y、5uzuki、 5tarch。
迎、 211.246 (1989))酸分解による方
法(特開昭61−191690号公報)、固定化酵素に
より開裂する方法(特公昭5B−19276号公報)が
知られているのみであった。しかしながら、酵素分解法
においては、例えばα−シクロデキストリンとβ−シク
ロデキストリンは分解されるが、いわゆる分岐鎖を持つ
シクロデキストリン等の他のシクロデキストリンへの分
解活性はなく、実用的な効果が期待し難い。
また、酸分解による方法では、分解工程からそのまま経
口的に使用することはできない。さらに、固定化酵素に
より開裂する方法も必ず固定化酵素による反応を経なけ
れば分解することができず、そのまま食したり服用する
ことはできない。前述のように、これら従来の方法は、
食品や医薬品を迅速に効率良く安全に処理するには不適
当であり、その効果も充分ではなかった。従って、本発
明は食品及び医薬品中のシクロデキストリンを迅速に、
かつ効率良く分解する方法を提供することを目的とする
ものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、シクロデキストリンを強力に分解する能
力を有する微生物の検索を広く自然界より行った結果、
土壌より分離したキサントモナス・キヤ“ンペストリス
に属するl菌株の生産する酵素が効率良くシクロデキス
トリンを分解することを認め、本発明を完成した。
すなわち、本発明は下記特性を有する新規シクロデキス
トリン分解酵素 A1作用 本酵素はシクロデキストリンを分解する。
B、 5質特異性 6−〇−α−D−グルコシルーシクロマルトヘキサオー
ス、6−O−α−D−グルコシル−シクロマルトヘプタ
オース、6−Q−α−D−グルコシル−シクロマルトオ
クタオース、α−シクロデキストリン、β−シクロデキ
ストリン、T−シクロデキストリン5可ン容性澱粉、ア
ミロース、アミロペクチン及びマルトトリオースを分解
する。
C1至適pH及び安定pH範囲 pH3,5〜6.5の範囲で作用し、至適pHは4.5
付近にある。又、pH4,0〜6.0の範囲で安定であ
る。
D0作用温度範囲及び最適作用温度 温度30″C〜55℃の範囲で作用し、最適温度は55
℃付近にある。
E1分子量 分子量は93.000である。
を提供すると共に、キサントモナス属に属し 該新規シ
クロデキストリン分解酵素を生産する能力を有する菌株
を培地に培養し、培養物から該新規シクロデキストリン
分解酵素を採取することを特徴とする該新規シクロデキ
ストリン分解酵素の製造法およびキサントモナス属に属
し、該新規シクロデキストリン分解酵素を生産する能力
を有するキサントモナス・キャンペストリス、さらには
該新規シクロデキストリン分解酵素をシクロデキストリ
ンに作用させることを特徴とするシクロデキストリンを
分解する方法をも提供するものであるQ以下に、本発明
のシクロデキストリン分解酵素の諸性質について記載す
る。
(1)作用 本酵素はシクロデキストリンを分解する。
(2)基質特異性 6−〇−α−D−1’ルコシルーシク口マルトヘキサオ
ース(以下、分岐α−CDという。)、6−0−α−D
−グルコシルーシクロマルトヘフタオース(以下、分岐
β−CI)という。)、6−0−α−D−グルコシル−
シクロマルトオクタオース(以下、分岐T−CDという
。)、α−シクロデキストリン(以下、α−CDという
、〉、β−シクロデキストリン(以下、β−CDという
、)、Tシクロデキストリン(以下、γ−CDという、
〉。
可溶性澱粉、アミ白−ス、アミロペクチン及びマルトト
リオースを分解する。
(3)至適pH及び安定p)l範囲 pH3,5〜6.5の範囲で作用し、至適pHは4.5
付近にある。又、pH4,0〜6゜Oの範囲で安定であ
る。
なお、作用pHの測定はα−CD1%を基質として45
℃にて15分間反応させて行い、安定p)Iは各pl(
で45℃にて30分間処理した後1.α−CD1%を基
質としてpi(4,5で45℃にて15分間反応させて
行った。
(4)安定温度範囲及び最適作用温度 温度30″C〜55℃の範囲で安定であり、最適作用温
度は55℃付近にある。なお、安定温度範囲の測定は、
各温度でpH14,5にて30分間処理した後、α−C
D1%を基質として45℃にて15分間反応させて行い
、最適作用温度は、α−CD1%を基質としてpH4,
5にて15分間反応させて行った。
(5)分子量 ヘトリックとス藁スの方法(Hedric and s
mithmethod)により推定された本発明の新規
シクロデキストリン分解酵素の分子量は約93.000
である。
現在までに、以上のような性質を有する酵素は知られて
いないので、本発明のシクロデキストリン分解酵素は、
新規酵素であると判断した。
本発明のシクロデキストリン分解酵素は、キサントモナ
ス属に属し、上記シクロデキストリン分解酵素を生産す
る能力を有する微生物を培地に培養し、培養物からシク
ロデキストリン分解酵素を採取することによって得るこ
とができる。
本発明で用いるキサントモナス属に属し、シクロデキス
トリン分解酵素を生産する微生物は、以下のような菌学
的性質を有している。
A、形態学的特徴 ■細胞の形及び大きさ:桿菌で、大きさは0.4〜0.
6μmX1.5〜2.077m■細胞の多形成 : 無
し ■運 動 性 : 有り、極鞭毛 ■胞子形成能 : 無し ■ダラム染色性 : 陰性 ■抗 酸 性 : 無し B、培養的性質 次の各培地における生育状態 ■肉汁寒天平板培養:生育程度は普通。
黄色で光沢のあるコロニーを形威し、 拡散性の色素は産生しない。
■肉汁寒天斜面培養:生育程度は普通。
黄色で光沢が有り、粘ちょう性を有す る。
■肉汁液体培養:生育は弱く、わずかに混濁と沈渣を生
じ、不完全なリングを 形成する。
■肉汁ゼラチン穿刺培養二表面のみ生育し、ゼラチンの
液化は認められない。
■リドマス・ミルク:極めて遅く、アルカリ性で液化す
る。
C0生理学的性質 ■硝酸塩の還元  : ■脱窒反応 ■MRテスト ■vpテスト       士 ■インドールの生威: ■硫化水素の生成 :   ± ■澱粉の加水分解 :   + ■クエン酸の利用 : ■無機窒素源の利用:アンモニア塩を弱く利用し、硝酸
塩は利用しない。
[相]色素の生成 :非水溶性の黄色色素を産生ずる。
■ウレアーゼ   ・ ■オキシダーゼ  :   ± ■カタラーゼ   ・   ± ■生育の範囲   : ptis、 2〜pl(s、 
6で生育し、15℃〜42℃で生育する。
[相]酸素に対する態度:絶対好気性 @)O−Fテスト  :酸化的 ■下記の糖類からの酸及びガスの生成:酸    ガス L−アラビノース  + D−キシロース D−グルコース   + D−マンノース   士 D−フラクトース  ± D−ガラクトース  + 麦芽糖       十 シ!l I! 乳糖 トレハロース    士 D−ソルビット D−マンニット イノシフト グリセリン デンプン      + D、その他の生理学的性質 ■ジオキシアセトンの生成: ■エスクリンの分解   ・     十■アルギニン
の分解   ・ ■リジンの脱炭酸反応 ■オルニチンの脱炭酸反応: ■塩化ナトリウムの耐性 :NaCj!5%で生育し、
7%で生育しない。
■レシチナーゼ     ・    ±■栄養要求性 
         有り■シモンズクエン酸ナトリウム
培 地での生育 : [相]マツコンキー寒天培地での生育: 十■TCC寒
天培地での生育: @カゼインの分解         十〇チロシンの分
解         十QTween 80の分解  
 ・    十E、化学分類学的性質 ■DNAのGC含量:67.7%mol■ユビキノン系
  :ユビキノンー8 ■菌体脂肪酸組成 :イソ分枝脂肪酸含有以上の菌学的
性質をもとに、本発明のシクロデキストリン分解酵素生
産菌の分類学的地位をパージエイズ・マニュアル・オプ
・システマティック・バタテリオロジー第1 @ (B
ergey’sManual of systemat
ic Bacteriology Volume 1(
1984))の記載及びその他の研究(Int、 J。
5yst、 Bacteriol、 30+ 437+
 (1980); J、 Gen。
Appl、 Microbiol、 27+ 57+ 
(1981); Microbio−1ogycal 
Revie@45+ 316+ (1981))の記載
と比較して求めたところ、キサントモナス・キャンペス
トリスに属する新菌株であると同定し、型苗をキサント
モナス・キャンペストリス1115株と命名した。なお
、型苗は工業技術院微生物工業技術研究所に第1094
9号として寄託されている。
上記シクロデキストリン分解酵素生産菌株の培養は、炭
素源、窒素源、無機イオンなどを含有する培地で行えば
よく、炭素源としては、各種シクロデキストリンあるい
はその他の糖類を単独、または2種以上を組み合わせて
用いることができる。窒素源としては、有機窒素化合物
として各種アミノ酸酵母エキス等を、又無無機窒素化合
物としては、塩化アンモニウムを硝酸アンモニウム、硫
酸アンモニウム、尿素等を単独、または2種以上を組み
合わせて用いることができる。その他、ビタミン、ミネ
ラル等を適宜添加することもできる。
培養温度は15℃〜42℃が適しており、さらに望まし
くは25℃〜35℃である。培養時のpHは5.2〜8
.6が通しており、さらに望ましくはp116.0〜8
.0である。培養時間は18〜72時間、さらに望まし
くは20〜36時間である。
培養方法は、液体培養、固体培養の何れでも良いが、好
気的条件下で液体培養するのが望ましい。
培養終了後、通常の方法によりシクロデキストリン分解
酵素を得ることができるが、次にその1例を示す。
まず、培養液を遠心分離して菌体を集める。
得られた菌体を超音波処理することにより破砕し、10
0000x gで1時間遠心分離して上清液を得る。こ
の上清液を粗酵素として用いることも可能である。さら
に、この上清液に硫酸アンモニウムを加え、45〜70
%飽和で沈澱する塩析沈澱物を得る。この沈澱物を透析
して得られる粗酵素をCM−トヨパール650Mを用い
、塩化ナトリウムO’−0,3Mのグラジェントイオン
交換クロマトグラフを行い、塩化ナトリウム0.15M
付近に溶出される活性画分を集めて脱塩する。次に、P
henyl−トヨパール6503を用い硫酸アンモニウ
ム1−0Mのグラジェント疎水クロマトグラフにより硫
酸アンモニウム0.8〜0.6Mで溶出される活性画分
を集め、脱塩し、精製されたシクロデキストリン分解酵
素を得る。
上記の如して得られるシクロデキストリン分解酵素を各
種シクロデキストリンに作用させることにより分解する
ことができる。この酵素を作用させるにあたっては、シ
クロデキストリンの種類や濃度により異なるが、シクロ
デキストリン分解酵素0.01〜10単位を加えてpH
3.5〜6.5、温度30〜55℃にて30分以内反応
させればよい。
本発明のシクロデキストリン分解酵素の力価は、1%の
cx−CDを基質として45℃,pl+4.5(50m
M酢酸緩衝液)にて反応を行い、生成する還元糖をソモ
ギイーネルソン(SomogytNelson)法で定
量し、1分間に1μmolのグルコースに相当する還元
力を生成する酵素量を1単位(1’U ”)とした。
〔実施例] 次に、本発明を実施例により説明する。
実施例1 粗酵素の!Pi製1 O11%α−CD、0.1%硝酸アンモニウム。
0.14%リン酸二水素カリウム、0.02%硫酸マグ
ネシウム7水塩、0.2%酵母エキス、2.0%ポリペ
プトン及び微量成分として下記の各成分を培地1,00
0++1に対して下記した割合で添加した培地(pH6
,3)を作製した。
−徽旦底光一 塩化ナトリウム  10■ 塩化マンガン   101mg 塩化カルシウム  lO■ 塩化第2鉄    lO■ 塩化亜鉛      0.0265■ ホウ酸     0.01■ 硫酸カルシウム  0.005mg この培地を500affl容坂ロフラスコに100−入
れ、常法に従い120 ’Cで15分間滅菌した後、キ
サントモナス・キャンペストリス、11151 (FE
RM  P−10949)を接種し、30”Cで24時
時間上う培養を行った。
培養終了後、7.OOOXgで遠心分離を行い、培養液
100 rnl当つIgの湿菌体を得た。この菌体に1
0ateの水を加えて懸濁したのち、超音波菌体破砕装
置(SONOFIERCELL DISRUPYOR3
50、Bronson 5onic Power社製)
で10分間処理した0次いで、超遠心分離装置(日立製
70P−72)”i?70.ooOXgに71時間遠心
分離し、粗酵素を含む上滑液10ml1を得た。
この粗酵素液は培養液1−当り9.7単位の酵素力価を
有していた。
実施例2 粗酵素の調製2 実施例1で調製した培地を51容のジャーファメンター
に31入れ、実施例1において24時間培養を行った培
養物の100dを接種し、20− Orpm、0.8 
vvmの条件下で30℃にて24時間通気撹拌培養を行
った。培養終了後、実施例1と同様に処理し、粗酵素液
100dを得た。
この粗酵素液は3単位/−の酵素活性を有していた。
実施例3 分解l 実施例2で得られた粗酵素液1 mlを1%分枝α−C
D溶液(pH6,3) 55!l!に加え、45℃にて
10分間分解反応を行った。分解の確認は薄層クロマト
グラフを用い、次のように行った。
反応液をシリカゲル薄層板(メルク社製キーゼルゲル6
0)に適量スポットし、n−プロバノール:ニトロメク
ン:水=io:2+3の溶媒系を用いて展開し、風乾後
、硫酸発色を行った。
分岐α−CDの標品と比べた結果、分解反応液ではこれ
に相当するスポットは完全に消失しており、分岐α−C
Dはほぼ100%分解したことが確認された。
実施例4 酵素の精製 実施例2で得られた粗酵素液100Idに硫酸アンモニ
ウムを加え、45〜70%飽和で沈澱する塩析沈澱物を
得た。この沈澱物の総蛋白量は1.935■、総活性は
2,348単位であった。
これを透析し、CM−トヨパール650Mを用い、塩化
ナトリウム(又は食塩)0〜0.3Mのグラジェントイ
オン交換クロマトグラフを行い、塩化ナトリウム(又は
食塩)0.15M付近に溶出される活性画分を集め、脱
塩した。活性画分の総蛋白量は700■、総活性は2.
184単位であった。次に、フェニル−トヨパール65
0Sを用い硫酸アンモニウム1〜OMのグラジェント疎
水クロマトグラフにより、0.8〜0.6Mで溶出され
る活性画分を集め、脱塩し、精製されたシクロデキスト
リン分解酵素3.65mg (429単位/mg)を得
た。
実施例5 分解2 実施例4で得られた精製酵素を各種基質に作用させた。
結果を第1表に示す。なお、反応は各種基質1%に実施
例4で得られた酵素を0、025単位を加え、pH4,
5で45℃にて15分間行った。
第1表 実施例6 実施例2で得られた粗酵素液を凍結乾燥した粗酵素粉末
を用いて、わさびの香気および辛みの発現試験を下記の
方法に従い行った。なお、試験結果の評価は訓練された
パネル10名による官能評価で行い、有意差の有無で判
定した。
粉わさび100gに分岐α−CD粉末と分岐β−CD粉
末各々3.5gを混合し、そこに水200mを加え攪拌
してシクロデキストリンによる包接を行った。包接の終
了した混合物を凍結乾燥し、約100gのシクロデキス
トリン包接わさびを得た。一方、包接処理を施さない粉
わさびは、常温で1週間保存した後、水で溶く(わさび
1gに対して水2戚の割合)と明らかに香気及び辛みが
低下することが官能的に確認(1%の危険率で有意差有
り)できたが、包接処理を行ったわさびは、常温で1週
間保存した後も製造直後と比べて水で溶いても香気及び
辛みの低下は少なく(有意差なし)、シクロデキストリ
ンの包接による香気及び辛みの安定化効果が確認できた
。しかし、製造直後と比べると、同じ分量のわさびから
官能的に感しられる香気及び辛みは包接処理を施さない
粉わさびの方が強く、包接されたわさびのちは弱かった
(5%の危険率で有意差有り)。
さらに、上記シクロデキストリンで包接されたわさびの
製造直後に、実施例2で得られた粗酵素粉末を0.1 
w t%混合し、常温で1週間保存した後、わさび1g
に対して水2成の割合で加えたものについて官能評価を
行った。その結果、粗酵素粉末を加えたものは、加えな
いものに比べて有意に(1%の危険率)香気及び辛みが
強く、また包接処理を施さない製造直後の粉わさびを水
に溶いたものと比べても強弱の差は無かった。
このように、本発明の新規シクロデキストリン分解酵素
を用いることにより、香気および辛みを効果的に発現さ
せることができた。
〔発明の効果〕
本発明のシクロデキストリン分解酵素は、シクロデキス
トリンを迅速に、かつ効率よく分解することができる。
従って、食品中に含まれる各種物質を包接したシクロデ
キストリンや医薬品中に含まれるシクロデキストリンを
分解し、その効果を発現させるのに有用である。また、
本発明によれば、微生物を用いてシクロデキストリン分
解酵素を効率よく生産することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の新規シクロデキストリン分解酵素の作
用pi(範囲を示すものであり、第2図はpH安定性を
示す。第3図は当該酵素の温度と活性の関係を示し、第
4図は当該酵素の温度安定性を示す図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)下記特性を有する新規シクロデキストリン分解酵
    素。 A、作用 本酵素はシクロデキストリンを分解する。 B、基質特異性 6−O−α−D−グルコシル−シクロマル トヘキサオース、6−O−α−D−グルコシル−シクロ
    マルトヘプタオース、6−O−α−D−グルコシル−シ
    クロマルトオクタオース、α−シクロデキストリン、β
    −シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、可溶
    性澱粉、アミロース、アミロペクチン及びマルトトリオ
    ースを分解する。 C、至適pH及び安定PH範囲 pH3.5〜6.5の範囲で作用し、至適pHは4.5
    付近にある。又、pH4.0〜6.0の範囲で安定であ
    る。 D、安定温度範囲及び最適作用温度 温度30℃〜55℃の範囲で作用し、最適 温度は55℃付近にある。 E、分子量 分子量は93,000である。
  2. (2)キサントモナス属に属し、請求項記載の新規シク
    ロデキストリン分解酵素を生産する能力を有する微生物
    を培地に培養し、培養物から請求項1記載の新規シクロ
    デキストリン分解酵素を採取することを特徴とする請求
    項1記載の新規シクロデキストリン分解酵素の製造法。
  3. (3)キサントモナス属に属し、請求項1記載の新規シ
    クロデキストリン分解酵素を生産する能力を有するキサ
    ントモナス・キャンペストリス。
  4. (4)請求項1記載の新規シクロデキストリン分解酵素
    をシクロデキストリンに作用させることを特徴とするシ
    クロデキストリンを分解する方法。
JP22091489A 1989-08-28 1989-08-28 新規シクロデキストリン分解酵素,その製造法及び該酵素を生産する微生物 Pending JPH0383582A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4818372B2 (ja) * 2005-12-09 2011-11-16 モドゥルプロドゥクテル アクティエセルスカブ 携帯電話用汎用コンソール
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