JP3272416B2 - 新規サイクロデキストリン・グルカノトランスフェラーゼ、その製造法及び該酵素を用いるサイクロデキストリンの製造法 - Google Patents

新規サイクロデキストリン・グルカノトランスフェラーゼ、その製造法及び該酵素を用いるサイクロデキストリンの製造法

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  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サイクロデキストリン
・グルカノトランスフェラーゼ(EC 2.4.1.19、以下C
GTaseという)、その製造方法及びそれを用いるサイク
ロデキストリン(以下CDという)の製造法に関する。
更に詳しくは、CGTase生産能を有するブレビバクテリウ
ム属に属する菌を培養し、培養物中に新規CGTaseを産生
せしめ、これを採取する新規CGTaseの製造法及び該CGTa
seを澱粉溶液に作用せしめ、主としてγ−CDを生成せ
しめるCDの製造法に関する。
【0002】CDは、6〜8個のグルコース分子がα−
1,4−グルコシド結合で環状に結合した非還元性のマル
トオリゴ糖であり、その分子空洞内に種々の物質を取り
込んで包接化合物を形成し、取り込まれた物質の物理、
化学的性質を変化させることができ、そのため、酸化し
やすい化合物や光分解し易い化合物の安定化、揮発性化
合物の不揮発化、難溶性化合物の可溶化、臭気性物質の
無臭化が可能であり、医薬品、化粧品、農薬及び食品へ
の広い分野で利用されている。
【0003】CDには、グルコース分子数が6個からな
るα−CD、グルコース分子数が7個からなるβ−C
D、そしてグルコース分子数が8個からなるγ−CDが
よく知られているが、このうちγ−CDは、溶解度が大
きく、且つ包接能力にも優れているので、医薬品、化粧
品、農薬及び食品工業等への利用が、より有用視されて
いる。
【0004】
【従来の技術】これまでに知られたCGTaseは、主として
α−CD及びβ−CDを生産するものがほとんどであ
り、γ−CDを効果的に生産し得るCGTaseとしては、バ
チルス属の僅かな菌株に知られているに過ぎない。例え
ば、バチルス・エスピー(Bacillus sp.)AL6のCGTase
(特開昭61-274680:参考文献1)、バチルス・エスピ
ー(Bacillus sp.)No.313 のCGTase(特開昭62-2597
6:参考文献2)及びバチルス・フィルムス(Bacillus
firmus)290-3のCGTase〔New trend in cyclodextrins
and derivatives 25頁(1991年),サンテ(Sante)社
(フランス,パリ):参考文献3〕が挙げられるのみで
ある。
【0005】それ故、α−CD及びβ−CDに関して
は、各種分野に利用されているが、γ−CDに関して
は、ほとんど行われていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的とすると
ころは、γ−CDを生産するCGTase生産能を有する微生
物を見いだし、該微生物を培養し、培養物中にCGTaseを
産生せしめ、これを採取すると共に、該酵素を使用して
のγ−CDの工業的製造法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、γ
−CDを生産するCGTase生産能を有する微生物を広く自
然界に求め探索を試みたところ、ブレビバクテリウム属
に属するものと認められる菌株の中に、本目的のCGTase
生産能を有する菌株を見いだした。そして、該微生物を
培養し、培養物中にCGTaseを産生せしめ、これを採取す
ると共に、該酵素が新規酵素であることを知り、且つ該
酵素を使用してのγ−CDの工業的製造法を確立するこ
とにより、本発明を完成した。
【0008】本発明において使用される新たに土壌から
発見、分離された菌株の菌学的性質は下記の通りであ
る。
【0009】(1)形態 細胞の形および大きさ:細い桿菌(菌端は膨張する) 0.5〜0.7×5.0〜20μ 細胞の多形成の有無:認めらる 運動性の有無:あり(周鞭毛) 胞子の有無:形成しない グラム染色性:陰性 抗酸性:陰性
【0010】(2)各培地における生育状態 肉汁寒天平板培養:発育はやや弱い、全縁半透明の粘性
あるコロニーで表面平滑(φ2〜3 mm) 肉汁寒天斜面培養:発育やや弱い、直状、生色、半透明 肉汁液体培養:培地は全体に薄く白濁し、底部に粘性の
菌泥沈殿がみられる。 リトマスミルク培養:変化しない
【0011】(3)生理学的性質 酸素に対する態度:偏性好気性 カタラーゼ:陽性 オキシダーゼ:陰性 OFテスト:発酵、酸化共になし ブドウ糖からのガスの産生:陰性 インドールの生成:陰性 硝酸塩の還元:陽性 チロシンの加水分解:陰性 澱粉の加水分解:陽性 カゼインの加水分解:陰性 ゼラチンの加水分解:陽性 ジヒドロキシアセトン:陰性 フェニルアラニンデアミナーゼ:陰性 エッグヨーク反応:陰性 0.001%リゾチーム生育:陰性 ウレアーゼ:陰性 TSI寒天培地(斜面の酸):赤/赤 硫化水素の生成:陰性 マッコンキー培地の生育:陰性 YMA培地の生育:陰性 ビスマスブイヨンでの生育:陰性 3−ケト−乳酸の生成:陰性 食塩に対する生育性:(0.5〜15%で陽性、20%で陰
性) 生育温度の範囲:16〜45℃(最適は36〜38℃) 生育pHの範囲:8.0〜11.6(最適は8.5〜9.0) 糖類からの酸生成の有無: L−アラビノース − キシロース − グルコース − マンニット − サリシン − 澱粉 −
【0012】以上の菌学的性質について、Bergey's Man
ual of Systematic Bacteriology,第2巻(1986)を参
照し、その性状を比較したところ、本菌はグラム陰性、
チトクロムオキシダーゼ陰性、周鞭毛、無胞子、糖より
酸非産生等の諸性質を有することから、アシネトバクタ
ー(Acinetobater)、リゾビウム(Rhizobium)、アグロ
バクテリウム(Agrobacterium)、ナトロノバクテリウ
ム(Natronobacterium)、バチルス(Bacillus)等のい
ずれの属にも相当せず、コリネフォームタイプ(Coryne
form Type)に属することから、その内の一つの属である
ブレビバクテリウム(Brevibacterium )属に属するも
のと同定した。
【0013】しかしながら、上記の菌学的性質を有する
本菌株は、既知のブレビバクテリウム(Brevibacterium
)属の何れの種にも属さず、新菌種であることが判明
した。そして、本菌株をブレビバクテリウム・エスピー
(Brevibacterium sp.)No.9605と命名した。本菌株は
工業技術院微生物工業技術研究所に微工研菌寄第13141
号(FERM P-13141)として寄託されている。
【0014】尚、これまでにブレビバクテリウム(Brev
ibacterium )属において、CGTase生産能を有する菌株
は、報告されておらず、本菌株が始めてである。
【0015】本菌株を利用して、CGTaseを製造するため
には、当該微生物が良好に生育し、酵素を順調に生産す
るために必要な炭素源、窒素源、無機塩、必要な栄養源
等を含有する合成培地又は天然培地中でこれを培養す
る。炭素源としては、澱粉又はその組成画分、焙焼デキ
ストリン、加工澱粉、澱粉誘導体、物理処理澱粉及びα
−澱粉等の炭水化物が使用できる。具体例としては、可
溶性澱粉、トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、
デキストリン、アミロペクチン、アミロース等があげら
れる。
【0016】窒素源としては、ポリペプトン、カゼイ
ン、肉エキス、酵母エキス、コーンスティープリカー或
いは大豆又は大豆粕などの抽出物等の有機窒素源物質、
硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等の無機塩窒素
化合物、グルタミン酸等のアミノ酸類が挙げられる。
【0017】そして無機塩類としては、リン酸1カリウ
ム、リン酸2カリウム等のリン酸塩、硫酸マグネシウム
等のマグネシウム塩、塩化カルシウム等のカルシウム
塩、炭酸ナトリウム等のナトリウム塩等が用いられる。
【0018】培養は、振盪培養若しくは、通気攪拌培養
等の好気的条件下に於いて培地pH7〜11の範囲、好まし
くはpH8〜10の範囲に調製し、温度10〜40℃の範囲、好
ましくは、25〜37℃で実施するのが望ましいが、この条
件以外であっても微生物が生育し、目的とする酵素を生
成する条件であれば特に制限されない。
【0019】このようにして培養を行うと、通常は培養
を開始して2〜7日間で培養液中にCGTaseが生産され
る。次いで、培養液から菌体を除去し、培養ろ液を得、
限外ろ過膜で脱塩、濃縮した後、硫安塩析又は有機溶媒
沈降等により酵素を回収する。こうして得られた粗製の
CGTaseは、そのままでもCD生成反応に使用できるが、
必要に応じて、更にDEAE−セファデックス(ファル
マシア社製)、ブチル−トヨパール(東ソー社製)によ
る吸着溶出、セファデックス(ファルマシア社製)、ト
ヨパール(東ソー社製)による分画、γ−CD−セファ
ロースによるアフィニティクロマトグラフィー等により
精製して使用する。
【0020】得られたCGTaseの酵素化学的性質を以下に
述べる。 (1)作用及び基質特異性:2%可溶性澱粉(pH7.0)に本
酵素(5単位)を加えて、40℃で反応を行い、経時的に
CD生成量を測定した。その結果を図1に示す。図1に
於いて黒四角はγ−CDの生成量を示すものであり、黒
三角は、β−CDの生成量を示すものであり、黒丸はα
−CDの生成を示すものである。図1より明かなように
本酵素は澱粉に作用し、主としてγ−CDを生成し、β
−CDをも生成するが、α−CDを生成しない。
【0021】(2)至適pH:本酵素を1.5%可溶性澱粉溶液
に40℃にてpH3〜13のpH条件下で30分間作用させ、そ
れぞれの活性を測定した。その結果は、図2に示され
る。図2から明かなように本酵素の至適pHは、8〜9
である。
【0022】(3)至適温度:本酵素を1.5%可溶性澱粉溶
液に各種温度にてpH10.0のpH条件下で30分間作用させ、
それぞれの活性を測定した。その結果は、図3に示され
る。図3から明かなように本酵素の至適温度は、45℃付
近である。
【0023】(4)安定pH:本酵素液をpH3〜13のpH条件
下で、40℃で30分間保持し、その残存活性を測定した。
その結果は、図4に示される。図4から明かなように安
定pH範囲は、pH6〜8である。
【0024】(5)温度安定性:本酵素溶液を各種温度下
で、pH9.0(0.1M H3BO3,KCl-NaOH緩衝液)にて30分間放
置後、それぞれの残存活性を測定した。その結果は図5
の実線に示される。図5より明かなように本酵素は、40
℃で85%の残存活性を示した。尚、本酵素は、カルシウ
ム塩の添加により安定化され、20mMの塩化カルシウム添
加により45℃の処理においても、図5の破線に示される
ように100%の残存活性を示した。
【0025】(6)活性測定法:基質〔1.5%可溶性澱粉、
0.1M アトキンス・パンチン(Atkins& Pantin)緩衝液
(pH10.0)〕0.5mlに酵素液0.05mlを添加し、40℃にて3
0分間反応した。その後、0.1N塩酸5mlを加え反応を停
止し、0.5mlを抜き取り、ヨウ素液5mlを加え。660nmで
の吸光度の減少を測定した。1単位は、本条件下、1分
間に660nmの吸光度を1%減少させる酵素量とした。
【0026】(7)各種金属塩の影響:本酵素を1mMの各
種金属塩により、0.1M H3BO3,KCl-NaOH緩衝液(pH8.0)
中で、40℃、10分処理し、残存活性を測定した結果は、
表1に示される。表1より明らかなように、本酵素は、
ニッケル、銅、亜鉛、銀により阻害され、水銀及びカド
ミウムにてほぼ失活した。
【0027】
【表1】
【0028】(8)各種阻害剤の影響:本酵素を1mMの各
種阻害剤により、0.1M H3BO3,KCl-NaOH緩衝液(pH8.0)
中で、40℃、10分処理し、残存活性を測定した結果は、
表2に示される。表2より明らかなように、本酵素は、
使用したいずれの阻害剤によっても殆ど阻害されない。
尚、表2中のEDTAは(ethylenediaminetetraacetic aci
d)の、SDSは(sodium dodecyl sulfate)の、PCMBは
(p-chloromercuribenzoicacid)の、MIAは(monoiodoa
cetic acid)の、NEMは(N-ethylmaleimide)のそれぞ
れの略である。
【0029】
【表2】
【0030】(9)分子量:本酵素の分子量は約75,000で
ある(SDS−電気泳動法による)。
【0031】(10)等電点:本酵素の等電点(pI)は2.8
である(焦点電気泳動法による)。
【0032】本酵素の酵素化学的性質を、既存のγ−C
Dを主として生成するCGTaseと比較し、表3に示す。
【0033】
【表3】
【0034】表3中の※は、10mM塩化カルシウム存在下
での安定性を示す。表3より明かのように本酵素は、既
存のγ−CDを主として生成するCGTaseの何れとも異な
る新規酵素である。
【0035】本発明方法によりCDを製造するには、例
えば、先ず1〜30%の澱粉(澱粉又はその組成画分、加
工澱粉等を含む)を含有する水溶液に本酵素液(精製品
又は粗製品)を0.5〜20単位(乾燥澱粉1g当たり)加
えてpH4〜10、温度20〜70℃にて、1〜50時間酵素反応
を行う。尚、この澱粉は、必要に応じて予め加熱し、液
化処理を施して用いる。
【0036】以下に試験例及び実施例にて本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるも
のではない。 試験例 2%の馬鈴薯澱粉〔0.01Mマッキルバイン(McIlvain
e)緩衝液(pH7.0)〕に本酵素液を1、2.5、5及び10
単位(乾燥澱粉1g当たり)それぞれ添加し、40℃にて
3〜44時間反応せしめた。その結果は、表4に示され
る。
【0037】
【表4】
【0038】表4中の u/g.Dsは、乾燥澱粉1g当たり
の酵素単位を示し、又CD生成率は、基質に対する重量
比(%)で示す。
【0039】表4より明かなように、本酵素は、γ−C
Dを16〜18%の収率で生成することが分かる。
【0040】
【実施例】実施例1 可溶性澱粉 1.0%、ポリペプトン 0.5%、酵母エキス
0.25%、硫酸アンモニウム0.1%、K2HPO4 0.05%、MgSO
4・7H2O 0.025%、CaCl2 0.01%、Na2CO3 1.0%(別殺
菌)からなる培地(pH10.0)100 mlを500 ml容坂口フラ
スコに入れ、常法により殺菌後ブレビバクテリウム・エ
スピー(Brevibacterium sp.)No.9605(FERM-P 1314
1)を接種し、37℃で40時間振盪培養した。培養後、培
養菌体を遠心分離にて除去し、除菌液2Lを得た。この
除菌液を限外ろ過膜(モジュールSIP,旭化成社製)
にかけ、濃縮液30mlを得た。得られた濃縮液のCGTase活
性は6.7単位/mlであった。
【0041】実施例2 2%馬鈴薯澱粉溶液〔0.01Mマッキルバイン(McIlvain
e)緩衝液(pH7.0)〕10mlに本発明のCGTaseを2.5単位
(固形澱粉1g当たり)を加え、40℃にて20時間反応さ
せた。反応により得られた、γ−CD及びβ−CDの収
率(基質に対する重量比で示す)は、それぞれ18.1%及
び6.3%であり、α−CDの生成は、認められなかっ
た。反応液を高速液体クロマトグラフィーを用いて分析
したクロマトグラフを図6に示す。
【0042】実施例3 5%馬鈴薯澱粉溶液〔0.01M H3BO3,KCl-NaOH緩衝液(p
H8.0)〕10mlに本発明のCGTaseを2.5単位(固形澱粉1
g当たり)加え、55℃にて44時間反応させた。反応によ
り得られた、γ−CD及びβ−CDの収率(基質に対す
る重量比で示す)は、それぞれ9.0%及び4.9%であり、
α−CDの生成は、認められなかった。
【0043】
【発明の効果】本発明は、CGTase産生能を有するブレビ
バクテリウム属に属する微生物を培養し、培養物中に新
規CGTaseを生産せしめ、これを採取する新規CGTaseの製
造法及び該新規CGTaseを用いるγ−CDの製造法であ
る。本願発明の方法により、γ−CDが安価に製造さ
れ、γ−CDの食品分野、飼料分野への用途がより大き
く開かれた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のCGTaseを澱粉に作用させたときの反応
時間と各種サイクロデキストリンの生成量との関係を示
す。
【図2】本発明のCGTaseの至適pH曲線を示す。図中で
黒丸はマッキルバイン(McIlvaine)緩衝液の、黒三角
はアトキンス・パンチン(Atkins & Pantin)緩衝液
の、黒四角は塩化カリ・水酸化ナトリウム(KCl-NaOH)
緩衝液のそれぞれの曲線を示すものである。
【図3】本発明のCGTaseの至適温度曲線を示す。
【図4】本発明のCGTaseの安定pH曲線を示す。図中で
黒丸はマッキルバイン(McIlvaine)緩衝液の、黒三角
はアトキンス・パンチン(Atkins & Pantin)緩衝液
の、黒四角は塩化カリ・水酸化ナトリウム(KCl-NaOH)
緩衝液のそれぞれの曲線を示すものである。
【図5】本発明のCGTaseの温度安定曲線を示す。図中で
実線はCGTaseのみの場合であり、破線は塩化カルシウム
20mMを添加した場合である。
【図6】本発明のCGTaseを澱粉に作用させたときに生成
する各種CDを高速液体クロマトグラフィーを用いて分
析したところのクロマトグラフを示す。図中のはγ−
CDのピークを、はβ−CDのピークを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI (C12P 19/18 (C12P 19/18 C12R 1:13) C12R 1:13) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 9/10 C12N 1/20 C12P 19/18 BIOSIS(DIALOG) MEDLINE(STN) WPI(DIALOG)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の酵素化学的性質を有するサイクロデ
    キストリン・グルカノトランスフェラーゼ。 作用及び基質特異性:澱粉、デキストリン、アミロペ
    クチン、アミロース等に作用して、主としてγ−サイク
    ロデキストリンを生成し、β−サイクロデキストリンを
    も生成するが、α−サイクロデキストリンを生成しな
    い。 至適pH:8〜9 至適温度:5℃付近 安定pH:6〜8 温度安定性:40℃、30分処理で85%の残存活性
    を示す。尚、20mMカルシウム塩の添加により、45
    ℃、30分処理でも100%残存活性を示す。
  2. 【請求項2】請求項1に規定するサイクロデキストリン
    ・グルカノトランスフェラーゼ生産能を有するFERM
    P−13141として寄託されたブレビバクテリウム
    sp.No.9605を培養し、培養物中にサイクロ
    デキストリン・グルカノトランスフェラーゼを産生せし
    め、これを採取することを特徴とするサイクロデキス
    トリン・グルカノトランスフェラーゼの製造法。
  3. 【請求項3】澱粉、デキストリン、アミロース、アミロ
    ペクチン等の溶液にFERM P−13141として寄
    託されたブレビバクテリウム sp.No.9605
    産生する請求項1に規定するサイクロデキストリン・グ
    ルカノトランスフェラーゼを反応させ、反応液中に主と
    してγ−サイクロデキストリンを生成せしめ、これを採
    取することを特徴とするサイクロデキストリンの製造
    法。
  4. 【請求項4】請求項1に規定するサイクロデキストリン
    ・グルカノトランスフェラーゼ生産能を有するFERM
    P−13141として寄託されたブレビバクテリウム
    sp.No.9605
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