JP2672959B2 - マルトテトラオースの製造法 - Google Patents
マルトテトラオースの製造法Info
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- JP2672959B2 JP2672959B2 JP63040836A JP4083688A JP2672959B2 JP 2672959 B2 JP2672959 B2 JP 2672959B2 JP 63040836 A JP63040836 A JP 63040836A JP 4083688 A JP4083688 A JP 4083688A JP 2672959 B2 JP2672959 B2 JP 2672959B2
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- starch
- maltotetraose
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- microorganism
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Saccharide Compounds (AREA)
- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は微生物によるマルトテトラオースの製造法に
関する。
関する。
従来のアミラーゼによって生成されるマルトオリゴ糖
はマルトトリオース以下の分子量の小さいものが大半を
占めている。最近診断用アミラーゼの活性測定用基質と
してマルトテトラオース以上のマルトオリゴ糖が注目さ
れている。
はマルトトリオース以下の分子量の小さいものが大半を
占めている。最近診断用アミラーゼの活性測定用基質と
してマルトテトラオース以上のマルトオリゴ糖が注目さ
れている。
そして従来、微生物によるマルトテトラオースの製造
法としては、シュードモナス属の微生物の生産するアミ
ラーゼを用いる方法[シュードモナス・スツッチェリ
(Pseudomonas stutzeri)のアミラーゼ〔アーカイブ
ズ オブ バイオケミストリー アンド バイオフィジ
ックス(Archives of Biochemi−stry and Biophysic
s〕145巻105頁(1971)]、バシルス属の微生物、例え
ばバシルス・サーキュランス(Bacillus circulans)
のG4,5のアミラーゼ及びプルラナーゼを用いる方法(特
開昭58−170491号公報)、バシルス・サーキュランスの
アミラーゼG4を用いる方法(特開昭62−25992号公報)
などが知られている。
法としては、シュードモナス属の微生物の生産するアミ
ラーゼを用いる方法[シュードモナス・スツッチェリ
(Pseudomonas stutzeri)のアミラーゼ〔アーカイブ
ズ オブ バイオケミストリー アンド バイオフィジ
ックス(Archives of Biochemi−stry and Biophysic
s〕145巻105頁(1971)]、バシルス属の微生物、例え
ばバシルス・サーキュランス(Bacillus circulans)
のG4,5のアミラーゼ及びプルラナーゼを用いる方法(特
開昭58−170491号公報)、バシルス・サーキュランスの
アミラーゼG4を用いる方法(特開昭62−25992号公報)
などが知られている。
本発明は、従来用いられたことのない微生物の生産す
るアミラーゼ及びプルラナーゼを用いて、アミロース、
アミロペクチン、澱粉等から短時間に収率よくマルトテ
トラオースを得るという問題を解決したものである。
るアミラーゼ及びプルラナーゼを用いて、アミロース、
アミロペクチン、澱粉等から短時間に収率よくマルトテ
トラオースを得るという問題を解決したものである。
本発明者は、微生物を利用するマルトテトラオースの
製造について種々研究した結果、ミクロコッカス属に属
し、菌体外にアミラーゼ及びプルラナーゼを生産する能
力を有する菌株、例えば本発明者が土壌より採取したN
o.207菌の培養液またはその処理物(培養上澄液、濃縮
液、硫安塩析物、イオン交換樹脂やゲル濾過などによる
部分精製標品など)をアミロース、アミロペクチン、澱
粉などに作用させると、短時間に収率よくマルトテトラ
オースを得ることができることを見い出した。
製造について種々研究した結果、ミクロコッカス属に属
し、菌体外にアミラーゼ及びプルラナーゼを生産する能
力を有する菌株、例えば本発明者が土壌より採取したN
o.207菌の培養液またはその処理物(培養上澄液、濃縮
液、硫安塩析物、イオン交換樹脂やゲル濾過などによる
部分精製標品など)をアミロース、アミロペクチン、澱
粉などに作用させると、短時間に収率よくマルトテトラ
オースを得ることができることを見い出した。
上記No.207菌の菌学的性質は次のとおりである。
(a)形態 1)細胞の形及び大きさ 球菌(0.8〜1.2μm) 2)多形性の有無 無 3)運動性 有(2〜3本の鞭毛) 4)胞子 無 5)グラム染色性 陽性 6)抗酸性 無 (b)生育状態(主にpH9で試験) 1)肉汁寒天平板培養 円形、頭状、全円のコロニーを形成。
オレンジ色で不透明。
2)肉汁寒天斜面培養 不透明でオレンジ色。
3)肉汁液体培養 若干濁る。黄色の菌体が沈殿する。
4)肉汁ゼラチン穿刺 液化しない。
5)リトマスミルク(pH7) 変化しない。
(c)生理学的性質 1)硝酸塩の還元 − 2)脱窒反応 − 3)MRテスト − 4)VPテスト − 5)インドールの生成 − 6)硫化水素の生成 − 7)澱粉の加水分解 + 8)カゼインの加水分解 − 9)くえん酸の利用 培地:シモン − クリステンセン − 10)無機窒素源の利用 硝酸塩及びアンモニウム塩を利用(但し培地中に酵母エ
キスを添加した場合) 11)色素の生成 − 12)ウレアーゼ − 13)オキシダーゼ − 14)カタラーゼ + 15)生育の範囲 温度 0℃以下〜39℃(最適:25〜30℃) pH 6.5〜10.3(最適:8.5〜9.5) 16)酵素に対する態度 好気性 17)OFテスト 僅かにO 18)糖類の利用 培地に酵母エキス及びマンガン塩を添加した場合に限
り、以下の糖類から酸を生成するが、ガスは生成しな
い。D−グルコース、D−フラクトース、麦芽糖、しょ
糖、トレハロース、D−マンニット、グリセリン、澱
粉。
キスを添加した場合) 11)色素の生成 − 12)ウレアーゼ − 13)オキシダーゼ − 14)カタラーゼ + 15)生育の範囲 温度 0℃以下〜39℃(最適:25〜30℃) pH 6.5〜10.3(最適:8.5〜9.5) 16)酵素に対する態度 好気性 17)OFテスト 僅かにO 18)糖類の利用 培地に酵母エキス及びマンガン塩を添加した場合に限
り、以下の糖類から酸を生成するが、ガスは生成しな
い。D−グルコース、D−フラクトース、麦芽糖、しょ
糖、トレハロース、D−マンニット、グリセリン、澱
粉。
19)塩化ナトリウムの影響 10%濃度でも僅かに生育する。
20)栄養要求性 プロリン、メチオニン、チアミン、ビオチン、ニコチ
ン酸。
ン酸。
以上の結果をバージェーズ・マニュアル・オブ・ディ
タミネィティブ・バクテリオロジー(第8版)に照らし
合わせると、グラム陽性無胞子性の球菌で、カタラーゼ
陽性、オキシダーゼ陰性であり、好気性で、増殖時に葡
萄状を形成することからミクロコッカス属に属し、培養
の温度やpHから新種と考えられた。従って、ミクロコッ
カス・エス・ピー(Micrococcus sp.)No.207と同定し
た。本菌は、また低温高アルカリでも生育する特徴を有
する。
タミネィティブ・バクテリオロジー(第8版)に照らし
合わせると、グラム陽性無胞子性の球菌で、カタラーゼ
陽性、オキシダーゼ陰性であり、好気性で、増殖時に葡
萄状を形成することからミクロコッカス属に属し、培養
の温度やpHから新種と考えられた。従って、ミクロコッ
カス・エス・ピー(Micrococcus sp.)No.207と同定し
た。本菌は、また低温高アルカリでも生育する特徴を有
する。
なお、No.207菌すなわちミクロコッカス・エス・ピー
No.207は工業技術院微生物工業技術研究所に微工研菌寄
第9878号(FERM P−9878)として寄託されている。
No.207は工業技術院微生物工業技術研究所に微工研菌寄
第9878号(FERM P−9878)として寄託されている。
本発明は上記の知見に基づいてなされたもので、本発
明はミクロコッカス(Micrococcus)属に属し、菌体外
にアミラーゼ及びプルラナーゼを生産する能力を有する
微生物の培養液もしくはその処理物をアミロース、アミ
ロペクチン、澱粉等に作用させることを特徴とするマル
トテトラオースの製造法である。
明はミクロコッカス(Micrococcus)属に属し、菌体外
にアミラーゼ及びプルラナーゼを生産する能力を有する
微生物の培養液もしくはその処理物をアミロース、アミ
ロペクチン、澱粉等に作用させることを特徴とするマル
トテトラオースの製造法である。
本発明において、使用微生物としては、ミクロコッカ
ス属に属し、菌体外にアミラーゼ及びプルラーゼを生産
する能力を有する微生物であればすべて用いることがで
きる。その好適な具体例として上記No,207菌が挙げられ
る。
ス属に属し、菌体外にアミラーゼ及びプルラーゼを生産
する能力を有する微生物であればすべて用いることがで
きる。その好適な具体例として上記No,207菌が挙げられ
る。
このNo.207菌は、澱粉などの基質を加水分解して50%
以上のマルトテトラオースを生成するアミラーゼと、基
質に存在するα−1,6−グルコピラノシド結合を分解す
るプルラナーゼを同時に菌体外に分泌する。そしてα−
1,6−グルコシダーゼを別に添加することなく、少量の
培養液またはその処理物(培養上澄液、濃縮液、硫安塩
析物、イオン交換樹脂やゲル濾過などによる部分精製標
品)を添加するだけで、短時間に高分解率で反応を進行
させることができる。更に培養液中にはこれら以外のグ
ルコシダーゼ活性がなく、生成物がそれ以上分解される
ことがない。
以上のマルトテトラオースを生成するアミラーゼと、基
質に存在するα−1,6−グルコピラノシド結合を分解す
るプルラナーゼを同時に菌体外に分泌する。そしてα−
1,6−グルコシダーゼを別に添加することなく、少量の
培養液またはその処理物(培養上澄液、濃縮液、硫安塩
析物、イオン交換樹脂やゲル濾過などによる部分精製標
品)を添加するだけで、短時間に高分解率で反応を進行
させることができる。更に培養液中にはこれら以外のグ
ルコシダーゼ活性がなく、生成物がそれ以上分解される
ことがない。
使用微生物の培養は、ミクロコッカス属の微生物の培
養に用いられる液体培地で行なうことができる。培地の
成分としては、公知の各種材料を使用することができ、
例えば、窒素源として、ポリペプトン、大豆粕、肉エキ
ス、酵母エキス、アミノ酸液など、炭素源として、水
飴、マルトース、各種澱粉、可溶性澱粉、澱粉液化液、
デキストリン、プルランなど、これらの外に各種の塩、
例えばマグネシウム、カリウム、燐酸、鉄やマンガン等
の無機塩や各種ビタミン類を必要に応じて添加した液体
培地を用いることができる。
養に用いられる液体培地で行なうことができる。培地の
成分としては、公知の各種材料を使用することができ、
例えば、窒素源として、ポリペプトン、大豆粕、肉エキ
ス、酵母エキス、アミノ酸液など、炭素源として、水
飴、マルトース、各種澱粉、可溶性澱粉、澱粉液化液、
デキストリン、プルランなど、これらの外に各種の塩、
例えばマグネシウム、カリウム、燐酸、鉄やマンガン等
の無機塩や各種ビタミン類を必要に応じて添加した液体
培地を用いることができる。
具体的には例えば、1%可溶性澱粉、1%ポリペプト
ン、0.5%酵母エキス、0.1%K2HPO4、0.02%MgSO4・7H2
O、1ppm MgCl2・4H2Oを含有する液体培地を挙げること
ができる。微生物の生育pHは中性からアルカリ性の範囲
にあるため、水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウムでpHを
7〜10、好ましくは7.5〜9.5に調整する。
ン、0.5%酵母エキス、0.1%K2HPO4、0.02%MgSO4・7H2
O、1ppm MgCl2・4H2Oを含有する液体培地を挙げること
ができる。微生物の生育pHは中性からアルカリ性の範囲
にあるため、水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウムでpHを
7〜10、好ましくは7.5〜9.5に調整する。
このような培地に使用微生物、例えばNo.207菌を接種
し、その生育温度の観点から0〜39℃、好ましくは10〜
25℃で、2〜5日、好気的に培養することにより培養液
中に菌体外分泌型酵素として該アミラーゼ及びプルラナ
ーゼを含む粗酵素が生成蓄積される。この粗酵素をその
まま反応に用いることができるが、更に分離精製するこ
ともできる。このための手段としては、上澄液分離、濃
縮、硫安等による塩析、イオン交換樹脂、限外濾過法、
アフィニティクロマトグラム等による。
し、その生育温度の観点から0〜39℃、好ましくは10〜
25℃で、2〜5日、好気的に培養することにより培養液
中に菌体外分泌型酵素として該アミラーゼ及びプルラナ
ーゼを含む粗酵素が生成蓄積される。この粗酵素をその
まま反応に用いることができるが、更に分離精製するこ
ともできる。このための手段としては、上澄液分離、濃
縮、硫安等による塩析、イオン交換樹脂、限外濾過法、
アフィニティクロマトグラム等による。
本発明で使用する微生物、例えば上記No.207菌の生産
するアミラーゼ及びプルラナーゼの性質は次のとおりで
ある。
するアミラーゼ及びプルラナーゼの性質は次のとおりで
ある。
アミラーゼ 1)作用:アミロペクチン、アミロース、澱粉等、及び
それらの部分加水分解物のα−1,4−グルコピラノシド
結合からなる直鎖状構造をエンド型に加水分解し、主成
分としてマルトテトラオースを生成する。そしてその生
成物のアノマー型はαタイプである。
それらの部分加水分解物のα−1,4−グルコピラノシド
結合からなる直鎖状構造をエンド型に加水分解し、主成
分としてマルトテトラオースを生成する。そしてその生
成物のアノマー型はαタイプである。
2)基質特異性:マルトペンタオース以上の重合度を有
するα−1,4−グルコピラノシド結合からなる直鎖状マ
ルトオリゴ糖を加水分解する。(G3〜G7を基質としたと
き、遊離するグルコース量が、G5の時を100とすると、G
3:3.1、G4:14.2、G6:84.3、G7:32.6であった。) 3)至適pH及び安定pH範囲:至適pHは7.5〜8.0である
(第1図)。また30℃、5時間の条件下において、pH5.
5〜11の範囲で安定である(第2図)。
するα−1,4−グルコピラノシド結合からなる直鎖状マ
ルトオリゴ糖を加水分解する。(G3〜G7を基質としたと
き、遊離するグルコース量が、G5の時を100とすると、G
3:3.1、G4:14.2、G6:84.3、G7:32.6であった。) 3)至適pH及び安定pH範囲:至適pHは7.5〜8.0である
(第1図)。また30℃、5時間の条件下において、pH5.
5〜11の範囲で安定である(第2図)。
4)作用適温:約60℃(第3図)。
5)失活条件:50℃、1hの加熱で75%失活。60℃、1hで
は98%以上失活(第4図)。
は98%以上失活(第4図)。
6)阻害、活性化及び安定化:エチレンジアミン4酢酸
(EDTA)で阻害されるがカルシウム塩で回復する。カル
シウム塩によって活性化及び安定化される。
(EDTA)で阻害されるがカルシウム塩で回復する。カル
シウム塩によって活性化及び安定化される。
7)分子量:約14万(ゲル濾過法) プルラナーゼ 1)作用:アミロペクチン、グリコーゲン、澱粉等、及
びそれらの部分加水分解物のα−1,6−グルコピラノシ
ド結合からなる枝分かれ構造を特異的に加水分解し、α
−1,4−グルコピラノシド結合からなる直鎖状オリゴ糖
を生成する。またプルラン中のα−1,6−グルコピラノ
シド結合を加水分解してマルトトリオースを生成する。
びそれらの部分加水分解物のα−1,6−グルコピラノシ
ド結合からなる枝分かれ構造を特異的に加水分解し、α
−1,4−グルコピラノシド結合からなる直鎖状オリゴ糖
を生成する。またプルラン中のα−1,6−グルコピラノ
シド結合を加水分解してマルトトリオースを生成する。
2)基質特異性:α−1,6−グルコピラノシド結合で分
枝した枝分かれ糖の内、マルトース以上の重合度を有す
る構造を加水分解する。
枝した枝分かれ糖の内、マルトース以上の重合度を有す
る構造を加水分解する。
3)至適pH及び安定pH範囲:至適pHは7.5〜8.0である。
また30℃、5時間の条件下において、pH6〜10の範囲で
安定である。
また30℃、5時間の条件下において、pH6〜10の範囲で
安定である。
4)作用適温:約60℃ 5)失活条件:50℃、1hの加熱で20%失活。60℃、1hで
は98%以上失活。
は98%以上失活。
6)阻害、活性化及び安定化:EDTA(カルシウム塩で回
復)及びシクロデキストリン(CD)類。カルシウム塩に
よって活性化及び安定化される。
復)及びシクロデキストリン(CD)類。カルシウム塩に
よって活性化及び安定化される。
7)分子量:約14万(ゲル濾過法) 力価の測定法は次のようにして行なった。
1)アミラーゼ 最終濃度が20mMのトリス−塩酸緩衝液
(pH7.5)、5mM塩化カルシウム、0.5%マルトペンタオ
ース及び適量の酵素液を含む反応混液0.5ml中で、30
℃、10分間反応させた後、0.1M EDTA 2Naを0.1ml加えて
反応を停止し、遊離したグルコースを市販の酵素法グル
コース測定用試薬、例えばヤトロン製イアトロクロムGL
U−LQより測定する。
(pH7.5)、5mM塩化カルシウム、0.5%マルトペンタオ
ース及び適量の酵素液を含む反応混液0.5ml中で、30
℃、10分間反応させた後、0.1M EDTA 2Naを0.1ml加えて
反応を停止し、遊離したグルコースを市販の酵素法グル
コース測定用試薬、例えばヤトロン製イアトロクロムGL
U−LQより測定する。
2)プルラナーゼ 1)の反応混液のマルトペンタオー
スをプルランに変える。30℃、10分間反応を行い、その
一部をソモギーネルソン銅液に加えて反応を停止し、ソ
モギーネルソン法により還元糖の量を測定した。
スをプルランに変える。30℃、10分間反応を行い、その
一部をソモギーネルソン銅液に加えて反応を停止し、ソ
モギーネルソン法により還元糖の量を測定した。
活性の単位は1分間に1μmolのグルコース(アミラ
ーゼ)もしくはマルトースに相当する還元量(プルラナ
ーゼ)を遊離もしくは生成する酵素量を1単位とした。
ーゼ)もしくはマルトースに相当する還元量(プルラナ
ーゼ)を遊離もしくは生成する酵素量を1単位とした。
本発明において上記微生物の培養液もしくはその処理
物をアミロース、アミロペクチン、澱粉等に作用させる
には、次のようにして行なう。
物をアミロース、アミロペクチン、澱粉等に作用させる
には、次のようにして行なう。
基質濃度は、澱粉、アミロース、アミロペクチン等を
そのまま用いる場合は0.5〜10%程度であるが、酸やα
−アミラーゼによって液化された澱粉部分分解物を用い
る場合は5〜40%で行われる。温度は60℃以下、好まし
くは30〜50℃、pHは7〜9がよい。酵素使用量はアミラ
ーゼで通常0.1〜2単位/g澱粉、両酵素の熱安定性増加
のため少量のカルシウム塩を添加することが望ましい。
作用時間は5〜80時間位が適当である。
そのまま用いる場合は0.5〜10%程度であるが、酸やα
−アミラーゼによって液化された澱粉部分分解物を用い
る場合は5〜40%で行われる。温度は60℃以下、好まし
くは30〜50℃、pHは7〜9がよい。酵素使用量はアミラ
ーゼで通常0.1〜2単位/g澱粉、両酵素の熱安定性増加
のため少量のカルシウム塩を添加することが望ましい。
作用時間は5〜80時間位が適当である。
本発明により生成するマルトオリゴ糖の比率は通常次
のとおりである(単位:%)。
のとおりである(単位:%)。
グルコース(G1):1〜14、マルトース(G2):3〜18、
マルトトリオース(G3):4〜19、マルトテトラオース
(G4):47〜65、マルトペンタオース(G5):0〜12、マ
ルトヘキサオース(G6):0〜2、その他:4未満。例えば
馬鈴薯澱粉に作用させた場合、次表のとおりである。
マルトトリオース(G3):4〜19、マルトテトラオース
(G4):47〜65、マルトペンタオース(G5):0〜12、マ
ルトヘキサオース(G6):0〜2、その他:4未満。例えば
馬鈴薯澱粉に作用させた場合、次表のとおりである。
〔実施例〕 バクトトリプトン:2%、酵母エキス:1%、可溶性澱
粉:2%、K2HPO4:0.1%、MgSO4・7H2O:0.02%、MnCl2・4
H2O:1ppmよりなる培地10mlを100ml容の三角フラスコに
入れ、120℃、10分間殺菌し、NaOHによってpHを9に調
整した後、No.207菌(微工研菌寄第9878号(FERM P−98
78))を接種した。20℃で44時間回転培養した後、遠心
分離によって菌体を除去した。この上澄液、即ち粗酵素
液の該アミラーゼ活性は0.35単位/ml、プルラナーゼ活
性は0.44単位/mlであった。
粉:2%、K2HPO4:0.1%、MgSO4・7H2O:0.02%、MnCl2・4
H2O:1ppmよりなる培地10mlを100ml容の三角フラスコに
入れ、120℃、10分間殺菌し、NaOHによってpHを9に調
整した後、No.207菌(微工研菌寄第9878号(FERM P−98
78))を接種した。20℃で44時間回転培養した後、遠心
分離によって菌体を除去した。この上澄液、即ち粗酵素
液の該アミラーゼ活性は0.35単位/ml、プルラナーゼ活
性は0.44単位/mlであった。
上記のようにして得られた粗酵素標品の70%飽和の硫
安塩析物を、100mgの短鎖アミロースもしくはアミロペ
クチン(ワキシーコーン)に該アミラーゼ活性で0.1単
位添加し、全量を2mlとして40℃で1日反応させた。分
解産物をHPLCで定量した結果を次表に示す。
安塩析物を、100mgの短鎖アミロースもしくはアミロペ
クチン(ワキシーコーン)に該アミラーゼ活性で0.1単
位添加し、全量を2mlとして40℃で1日反応させた。分
解産物をHPLCで定量した結果を次表に示す。
なお、参考例として、上記のようにして得られた粗酵
素標品を100mgのプルランに該プルラナーゼ活性で0.1単
位添加し、全量を2mlとして30℃で1日反応させ、分解
産物をHPLCで定量した結果を次表に示す。
素標品を100mgのプルランに該プルラナーゼ活性で0.1単
位添加し、全量を2mlとして30℃で1日反応させ、分解
産物をHPLCで定量した結果を次表に示す。
〔発明の効果〕 本発明によれば、従来用いられたことのないミクロコ
ッカス属微生物の生産するアミラーゼ及びプルラナーゼ
を用いて、アミロース、アミロペクチン、澱粉等から短
時間に収率よくマルトテトラオースを得ることができ
る。
ッカス属微生物の生産するアミラーゼ及びプルラナーゼ
を用いて、アミロース、アミロペクチン、澱粉等から短
時間に収率よくマルトテトラオースを得ることができ
る。
図面はNo.207菌の生産するアミラーゼに関するもので、
第1図は至適作用pHを示す図、第2図はpH安定性を示す
図、第3図は最適作用温度を示す図、第4図は熱安定性
を示す図である。
第1図は至適作用pHを示す図、第2図はpH安定性を示す
図、第3図は最適作用温度を示す図、第4図は熱安定性
を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:265) (C12N 9/44 C12R 1:265)
Claims (1)
- 【請求項1】ミクロコッカス(Micrococcus)属に属
し、菌体外にアミラーゼ及びプルラナーゼを生産する能
力を有する微生物の培養液もしくはその処理物をアミロ
ース、アミロペクチン、澱粉等に作用させることを特徴
とするマルトテトラオースの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63040836A JP2672959B2 (ja) | 1988-02-25 | 1988-02-25 | マルトテトラオースの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63040836A JP2672959B2 (ja) | 1988-02-25 | 1988-02-25 | マルトテトラオースの製造法 |
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CN113493812B (zh) * | 2020-04-08 | 2024-01-09 | 无锡秋可生物科技有限公司 | 一种麦芽四糖含量高的低聚麦芽糖浆的制备工艺 |
-
1988
- 1988-02-25 JP JP63040836A patent/JP2672959B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH01218598A (ja) | 1989-08-31 |
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