JPH0380768B2 - - Google Patents

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JPH0380768B2
JPH0380768B2 JP56212561A JP21256181A JPH0380768B2 JP H0380768 B2 JPH0380768 B2 JP H0380768B2 JP 56212561 A JP56212561 A JP 56212561A JP 21256181 A JP21256181 A JP 21256181A JP H0380768 B2 JPH0380768 B2 JP H0380768B2
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JP
Japan
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pressure
adhesive
sensitive adhesive
alkyl ester
drug
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JP56212561A
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Takashi Kishi
Seiichiro Pponda
Seiya Hosokawa
Yoshihiro Kuratani
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は治療用接着テープもしくはシートに関
する。 基材に、治療用薬剤を混入させた感圧性接着剤
層が薄層状に設けられた治療用接着テープもしく
はシートを皮膚に貼付け、感圧性接着剤層から滲
出する薬剤により局所治療を行なうことが、従来
の密封包帯療法(ODT療法)に代る新たな治療
方法として注目されている。 このような治療用接着テープもしくはシートに
要求される性能は、感圧性接着剤が皮膚に対し強
い刺激を与えないこと、皮膚に貼付しやすく剥す
に際して糊残りや過度な接着力により苦痛を与え
ないこと、感圧性接着剤と薬剤との間の相互化学
作用がないこと、薬効が充分得られるように薬剤
が粘着剤中から表面に滲出しやすいこと等であ
る。 従来はこの目的に供する感圧性接着剤として、
アクリル酸エステルを主成分とし、これにアクリ
ル酸、メタクリル酸、グリコールモノアクリレー
ト、グリコールメタクリレート、グリシジルメタ
クリレート等の化学活性基を有する単量体が共重
合され、更にジアミン類、ジイソシアネート類、
ジカルボン酸類、グリコール類、アルキル化メラ
ミン類、有機多価金属化合物等により化学架橋を
生じさせ、アクリル酸エステル重合体だけでは不
足する接着力と内部凝集力を補つている。 しかしながら上記感圧性接着剤層を設けた治療
用接着テープもしくはシートにおいては、薬剤が
感圧性接着剤中の化学活性基と反応して薬効を損
なうこと、薬剤が化学活性基と反応しない場合で
も化学的親和力によつて薬剤と感圧性接着剤との
相溶性が過度に向上し薬剤が滲出し難くなるこ
と、感圧性接着剤中の化学活性基は人体等の被着
体に対しても化学的親和力を有するので、貼付後
時間の経過に従つて接着力が向上し剥す際に痛
み、苦痛を感ずる等の欠点があつた。 本発明は上記の欠点を解消し、感圧性接着剤層
に含まれる薬剤が効果的に皮膚に移行すると共
に、その移行性が経時的に変化せず、常に安定し
た治療効果が得られる治療用接着テープもしくは
シートを提供することを目的とする。 本発明の要旨は、基材に、薬剤を含有する感圧
性接着剤層が設けられてなる治療用接着テープも
しくはシートにおいて、感圧性接着剤が、メタク
リル酸アルキルエステル、アクリル酸アルキルエ
ステル及び1分子中にアクリル酸エステル基もし
くはメタクリル酸エステル基を複数個有する多官
能単量体との共重合体で、該多官能単量体により
微架橋されたものからなり、メタクリル酸アルキ
ルエステル対アクリル酸アルキルエステルの共重
合比がモル比で7対3乃至2対8の範囲にあり、
前記多官能単量体は前記共重合体を構成する単量
体1モル当り0.0002乃至0.002モルの割合で架橋
に関与していることを特徴とする、治療用接着テ
ープもしくはシートに存する。 次に本発明治療用接着テープもしくはシートに
ついて更に詳細に説明する。 本発明に用いられる基材としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、軟質ポリ塩化ビニル、セロハン等の可撓性
を有するフイルムもしくはこれらの表面をコロナ
放電等で処理したもの等が好適に使用される。基
材の厚みとしては0.02乃至0.15mmの範囲が好まし
い。 前記基材には必要に応じ感圧性接着剤層との密
着力を高めるために、コロナ放電処理、プラズマ
処理、下塗剤塗工等が施される。 感圧性接着剤は、メタクリル酸アルキルエステ
ルとアクリル酸アルキルエステル及び1分子中に
アクリル酸エステル基もしくはメタクリル酸エス
テル基を複数個有する多官能単量体との共重合体
で、該多官能単量体により微架橋されたものから
なる。微架橋とは、通常の化学架橋剤を使用した
三次元構造を生じさせるような架橋とは異なり、
僅かな架橋の程度にあるものをいう。 感圧性接着剤がメタクリル酸アルキルエステル
及びアクリル酸アルキルエステルを共重合成分と
するのは、これらが化学的活性基を有しないため
薬剤との相互化学作用を生じないので薬効を損な
うことがなく、薬剤の滲出性が良好となり、又皮
膚に対する強い刺激を与えることがないからであ
る。又メタクリル酸アルキルエステルとアクリル
酸アルキルエステルとの共重合体を主体とするの
は、アクリル酸アルキルエステルだけの重合体で
は被着体への糊移りや糊のずれを防ぐために必要
な内部凝集力及び被着体への貼着力を付与する接
着力に乏しいものとなり、又メタクリル酸アルキ
ルエステルだけの重合体では内部凝集力は得られ
るが被着体に対する粘着力が発現しないからであ
る。 更に、1分子中にアクリル酸エステル基もしく
はメタクリル酸エステル基を複数個有する多官能
単量体により微架橋されるのは、メタクリル酸ア
ルキルエステルとアクリル酸アルキルエステルの
共重合体では僅かに内部凝集力が不足したものと
なるので、内部凝集力を不足した分だけ向上させ
ると共に、接着力が経時的に変化するのを抑制す
るためである。 前記共重合体の共重合成分となるメタクリル酸
アルキルエステル及びアクリル酸アルキルエステ
ルにおけるアルキルエステル残基としては、例え
ばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチ
ル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、n
−ヘキシル基、2−メチルペンチル基、3−メチ
ルペンチル基、2−エチルブチル基、n−オクチ
ル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、
ノニル基、n−デシル基、ラウリル基等である。 そして特に好適なメタクリル酸アルキルエステ
ルとしては、メチルメタクリレート、ブチルメタ
クリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、n−オクチルメタクリレート、ラウリルメタ
クリレート等であり、又アクリル酸アルキルエス
テルとしてはエチルアクリレート、n−ブチルア
クリレート、イソブチルアクリレート、イソアミ
ルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、n−オクチルアクリレート、ラウリルアクリ
レート等である。 前記共重合体に架橋される、1分子中にアクリ
ル酸エステル基もしくは、メタクリル酸エステル
基を複数個有する多官能単量体としては、例えば
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコール(繰返し数2乃至9)のジ
(メタ)アクリレート、1.3−ブチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、1.4−ブチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、1.6−ヘキサング
リコールジ(メタ)アクリレート、プロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレ
ングリコール(繰返し数2乃至9)のジメタアク
リレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、テトラメチロールメタンテト
ラアクリレート等が存する。共重合成分となるメ
タクリル酸アルキルエステル、アクリル酸アルキ
ルエステル及び微架橋される前記多官能単量体
は、いずれも夫々一種だけが使用されるとは限ら
ない。そして複数種が使用されることによつて接
着剤の性能を調整することが可能となる。 しかしながら感圧性接着剤の性能は、前記共重
合体におけるメタクリル酸アルキルエステルとア
クリル酸アルキルエステルの共重合比、前記多官
能単量体による架橋の程度によつて異なつてく
る。 そしてメタクリル酸アルキルエステル対アクリ
ル酸アルキルエステルの共重合成分量はモル比で
7対3乃至2対8の範囲に存することが必要とさ
れる。これはメタクリル酸アルキルエステル対ア
クリル酸アルキルエステルの共重合比がモル比で
7対3以上にメタクリル酸アルキルエステルの方
がより多くなれば、接着力、内部凝集力は増加す
るが硬い接着剤しか得られなくなり、又2対8以
上にアクリル酸アルキルエステルの方が多くなれ
ば軟かい接着剤が得られるが内部凝集力が低下す
ることになるからである。また、前記多官能単量
体は前記共重合体1モル当り0.0002乃至0.002モ
ルの割合で架橋に関与される。これは前記多官能
単量体による架橋が前記共重合体1モル当り
0.0002モルよりも少なくなれば、接着剤として必
要とされる性質が得られず皮膚への貼付に適した
ものとならないものとなり、又0.002モルよりも
多くなれば重合反応が充分進行しないうちにゲル
化を生じてしまうので実用化しうる接着剤が得ら
れないからである。そして多官能単量体による架
橋の程度は、官能基の数、重合容器内の雰囲気、
重合温度、触媒、多官能単量体の種類等によつて
異なるが、前記範囲での架橋の程度が得られるよ
うに条件が調整される。 又感圧性接着剤中のアルキルエステル残基の平
均炭素数は、4乃至8の範囲に存するものとされ
るのがよい。これはエステル残基の平均炭素数が
4よりも小さくなれば、感圧性接着剤の粘着性が
弱くなり、又8よりも大きくなれば重合度を上げ
るのが困難となり感圧性接着剤が軟らかくなりす
ぎることによる。 本発明において、最も有効な感圧性接着剤が得
られのは、第1図によつて囲まれる範囲にある場
合である。第1図においてX軸は共重合成分とな
るメタクリル酸アルキルエステルとアクリル酸ア
ルキルエステルの合計モル数を10としたときのア
クリル酸エステルに対するメタクリル酸エステル
のモル比であり、Y軸は共重合成分となるメタク
リル酸アルキルエステルとアクリル酸アルキルエ
ステルの合計のエステル残基の平均炭素数を示
す。 そして、x=3、x=8、y=4、y=8、y
=−2/3x+8、y=−2/3x+12の6つの方程式 で囲まれる範囲(境界を含む)が示されている。 感圧性接着剤の製造に当つては、通常のラジカ
ル重合触媒、例えばアゾビス系化合物、過酸化系
化合物を用いることにより溶液重合、エマルジヨ
ン重合、懸濁重合等を行なえばよいが、後工程と
なる薬剤の混合、溶解工程を考えると溶液重合が
最適である。 例えば反応容器内に、メタクリル酸アルキルエ
ステル、アクリル酸アルキルエステルの単量体、
酢酸エチル等の溶媒を加えて約60重量%濃度の溶
液となし、反応容器内の雰囲気を窒素ガスで置換
し、撹拌しながら温昇し、60乃至80℃の温度にお
いて、ラジカル発生触媒を同じ溶媒によつて溶解
した溶液を滴下するが分割注入し、粘度の上昇に
応じて溶媒のみを追加しながら粘度を抑制し、全
体として10乃至20時間で重合を完了する。このよ
うにして感圧性接着剤の溶液が作製された後、薬
剤がそのまゝあるいは適当な溶媒に溶解して加え
られる。 薬剤としては、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロ
コルチゾン、プレドニゾロン、デキサメタゾン、
ベタメタゾン、フルオシノアセトニド等の副腎皮
質ホルモン;サリチル酸メチル、サリチル酸モノ
グリコール等の消炎鎮痛剤;抗ヒスタミン剤;抗
真菌剤等が目的に応じて適宜使用される。感圧性
接着剤中に含有される薬剤の量としては、感圧性
接着剤層の厚み、薬剤の種類等により異なるが、
感圧性接着剤層1cm2当り1μg〜5mgの範囲が好
ましい。 感圧性接着剤は基材に塗布、乾燥され、次いで
剥離性シートをロール等を通して圧着するか、又
は、先に剥離性シートの面上に感圧性接着剤の溶
液を塗布、乾燥し、ロールを通して基材を粘着面
上に圧着することにより、感圧性接着剤層が保護
された治療用接着テープもしくはシートが得られ
る。 本発明治療用接着テープもしくはシートによれ
ば、薬剤の滲出性が良好で、皮膚への接着性がす
ぐれ、剥しに際して痛みや苦痛を感ずることがな
く、経時的な接着力の変化を殆んど来たすことが
なく、被着体への糊移りや糊残りの現象をきたす
ことがないものとなる。 実施例 1 2−エチルヘキシルメタクリレート
39.6g(0.2モル) 2−エチルヘキシルアクリレート
18.4g(0.1モル) n−ブチルアクリレート 25.6g(0.2モル) 1.6ヘキサングリコールジメタルクリレート
0.13g(0.0005モル) 酢酸エチル 60ml 上記各成分を、還流冷却器、滴下ロート、撹拌
器、窒素ガス導入口を備えた1反応フラスコに
投入し窒素ガスで置換後、撹拌しながら、液温が
70℃になるまで加熱した。 次いで アゾビスイソブチロニトリル 0.4g 酢酸エチル 70ml よりなる触媒溶液を滴下ロートに準備し、反応液
を70℃に保ち、14時間をかけて7回に分けて等量
づつ反応フラスコ内に注入した。 その間反応液は重合が進むに従つて顕著な増粘
を示したので撹拌に適正な粘度に保つために、酢
酸エチルを毎回30mlづつ、5回にわたつて追加注
入した。 触媒液の注入完成後、液温を還流温度(78℃)
まで高め更に5時間撹拌を続けて重合を完了し
た。 こうして得た重合体溶液は、重合率99.3%、重
合体の濃度26.2%、重合体の重量平均分子量は
GPC法で48−104と測定された。 この重合体は、メタクリル酸アルキルエステル
とアクリル酸アルキルエステルとのモル比が4対
6、エステル残基の平均炭素数が6.4であつた。 前記重合体溶液に酢酸エチルを追加して重合体
の濃度を20%に調整したもの100g当り、薬剤と
してプレドニゾロン0.2gを添加し、溶解させた。 一方基材として厚さ40μmの、片面にコロナ放
電を施したポリエチレンシートに、前記薬剤添加
の重合体溶液を乾燥後の厚みが40μmとなるよう
に塗布し、70℃以下の温度で溶剤分を揮発し、感
圧性接着剤層を形成した。乾燥後、シリコーン剥
離紙を粘着面にあてがうことによつて表面保護を
行なつた。 かくして得られた治療用接着シートは、1cm2
りプレドニゾロンを40μg含有するものであつ
た。 かくして得られた治療用接着シートを用いて、
薬剤滲出性試験、皮膚接着性試験、代用特性接着
力試験を次の通り行なつた。 薬剤滲出性試験 前記治療用接着シートから直径60mmの円形シー
トを打抜き、これを室温(23℃)で6日間放置し
たものと、60℃で6日間加熱したものとについ
て、剥離紙を除いてから、50mlの蒸溜水中に1枚
づつ浸漬し、30℃にて24時間静置後取り出して、
水に抽出されたるプレドニゾロン量を、液体クロ
マトグラフイー法によつて測定した。 皮膚接着性試験 前記治療用接着シートから15mm×50mmの寸法の
短冊状シートを切取り、3枚を人体の腹部に貼付
し、1時間経過後、8時間経過後、及び24時間経
過後に夫々剥して皮膚への接着の具合、剥離時に
皮膚に与える痛み、及び苦痛の程度を評価した。 代用特性接着力試験 前記治療用接着シートから12mm×200mmのテー
プ状試料を切断し、ステンレススチール板に対す
る粘着力を、JIS−C−2336の方法に準じて測定
した。(その際、測定中における基材ベースの伸
びを防止するため、試料の背面から同じ寸法のセ
ロハン粘着テープを予め貼り重ねた。)試料を、
被着体に圧着してから、室温(23℃)で24時間放
置したものと、60℃で24時間加熱したものとにつ
いて粘着力を測定した。 薬剤滲出性試験結果を第1表の実施例1の欄
に、皮膚接着性試験結果を第2表の実施例1の欄
に、代用特性接着力試験結果を第3表の実施例1
の欄に夫々示す。 薬剤滲出性試験結果より、この治療用接着テー
プの粘着剤層の薬剤はほゞ全量が放出されるもの
であり、人体に用いた場合薬剤による治療効果が
上ることが知見された。 又皮膚接着性試験結果より、皮膚への接着性が
すぐれており、剥す際の痛みも少なく苦痛を伴な
わないことが認められた。 又代用特性接着力試験結果より、加熱後も接着
力の変化は緩やかであることが判明した。 実施例 2 n−デシルメタクリレート 33.9g(0.15モル) n−ブチルアクリレート 32.0g(0.25モル) エチルアクリレート 10.0g(0.10モル) テトラエチレングリコールジアクリレート
0.12g(0.0004モル) 酢酸エチル 60ml 上記各成分を、実施例1と同じ反応装置に投入
し、窒素ガスで置換後、撹拌しながら70℃になる
まで加熱した。 次いで 過酸化ラウロイル 0.6g 酢酸エチル 50ml よりなる触媒溶液を、滴下ロートに準備し、反応
液を70℃に保ち、12時間をかけて5回に分けて等
量づつ注入した。 反応液は、重合が進むに従つて顕著な増粘を示
したので酢酸エチルを毎回30mlづつ6回にわたつ
て追加注入した。触媒溶液の注入完了後、液温を
還流温度(78℃)まで高め、更に4時間撹拌継続
して重合を完了した。 こうして得た重合体溶液は、重合率99.5%、重
合体の濃度25.0重量%、その重合体の重量平均分
子量は53×104と測定された。 この重合体は、メタクリル酸アルキルエステル
とアクリル酸アルキルエステルとのモル比は3対
7、エステル残基の平均炭素数は5.4であつた。 次いで実施例1と同様にして治療用接着シート
を得た後、更に実施例1と同様にして薬剤滲出性
試験、皮膚接着性試験、代用特性接着力試験を行
なつた。 その結果を表1〜3の実施例2の欄に示す。 実施例 3 ラウロイルメタクリレート 25.4g(0.1モル) 2−エチルヘキシルメタクリレート
39.6g(0.2モル) n−ブチルアクリレート 25.6g(0.2モル) トリメチロールプロパントリアクリレート
0.15g(0.0005モル) 酢酸エチル 60ml 上記各成分を、実施例1と同じ反応装置に投入
し、窒素ガスで置換後、撹拌しつつ、70℃になる
まで昇温した。 次いで 過酸化ラウロイル 0.6g 酢酸エチル 80ml よりなる触媒溶液を滴下ロートに準備し、反応液
を70℃に保ちつつ、14時間をかけて、8回に分け
て等量づつ注入した。 反応液は、重合が進むに従つて、顕著な増粘を
示したため、酢酸エチルを毎回40mlづつ5回にわ
たつて追加注入した。触媒溶液の注入完了後、液
温を還流温度(78℃)まで上げ、更に4時間撹拌
を続け重合を完了した。 こうして得た重合液は、重合率99.6%、重合体
の濃度23.8重量%、その重量平均分子量はGPC法
で61×104と測定された。 この重合体は、メタクリル酸アルキルエステル
とアクリル酸アルキルエステルとのモル比は6対
4、エステル残基の平均炭素数は7.2であつた。 次いで実施例1と同様にして、治療用接着シー
トを得た後、更に実施例1と同様にして薬剤滲出
性試験、皮膚接着性試験、代用特性接着力試験を
行なつた。 その結果を表1〜3の実施例3の欄に示す。 実施例 4 n−オクチルメタクリレート
39.6g(0.2モル) n−ヘキシルメタクリレート
25.5g(0.15モル) n−ブチルアクリレート 19.2g(0.15モル) 1.6ヘキサングリコールジアクリレート
0.14g(0.0006モル) 酢酸エチル 60ml 上記の各成分を、実施例1と同じ反応装置に投
入し、窒素ガスで置換後、撹拌しつつ、液温を80
℃まで昇温させた。 次いで、 過酸化ベンゾイル 0.5g 酢酸エチル 80ml よりなる触媒溶液を滴下ロートに準備し、反応液
が80℃に達したるとき、12時間をかけて8回にわ
たつて等量ずつ注入した。 重合が進むに従つて顕著な増粘を示したため、
酢酸エチルを毎回40mlずつ6回にわたつて注入し
た。触媒溶液の注入完了後更に5時間還流(78
℃)を続け重合を完了した。 こうして得た重合液は、重合率99.7%、重合体
の濃度20.7重量%、重量平均分子量は、GPC法に
て50×104と測定された。又この粘着剤はメタク
リル酸アルキルエステルとアクリル酸アルキルエ
ステルとのモル比は7対3、エステル残基の平均
炭素数は6.2であつた。 次いで実施例1と同様にして、治療用接着シー
トを得た後、更に実施例1と同様にして薬剤滲出
性試験、皮膚接着性試験、代用特性接着力試験を
行なつた。 その結果を表1〜3の実施例4の欄に示す。 実施例 5 2−エチルヘキシルメタクリレート
9.9g(0.05モル) n−ブチルメタクリレート 7.1g(0.05モル) n−ブチルアクリレート 51.2g(0.4モル) 1.4−ブチレングリコールジメタクリレート
0.23g(0.001モル) 酢酸エチル 60ml 上記各成分を秤量し、実施例1と同じ反応装置
に投入し、窒素ガスで置換・撹拌しつつ、液温が
70℃になるまで加熱した。 次いで、 アゾビスイソブチロニトリル 0.6g 酢酸エチル 80ml よりなる触媒溶液を滴下ロートに準備し、反応液
を70℃に保ちつつ、16時間にわたつて、8回に分
けて等量づつ投入する。この間、酢酸エチルを毎
回30mlずつ、8回にわたつて追加注入した。触媒
溶液の滴下完了後、液温を還流温度(78℃)にま
で上げ、更に4時間撹拌を続けて重合反応を完了
した。こうして得た重合液は、重合率99.2%、重
合体の濃度18.5重量%、その重量平均分子量は
GPC法で46×104と測定された。 又この重合体は、メタクリル酸アルキルエステ
ルとアクリル酸アルキルエステルとのモル比が2
対8、エステル残基の平均炭素数は4.4であつた。 次いで実施例1と同様にして、治療用接着シー
トを得た後、更に実施例1と同様にして薬剤滲出
性試験、皮膚接着性試験、代用特性接着力試験を
行なつた。 その結果を表1〜3の実施例5の欄に示す。 比較例 1 2−エチルヘキシルアクリレート
64.4g(0.35モル) n−ブチルアクリレート 12.8g(0.10モル) メタクリル酸 4.3g(0.05モル) 酢酸エチル 60ml 上記各成分を、実施例1と同じ反応装置に投入
し、窒素ガスで置換した後、撹拌しつつ加熱し、
70℃まで昇温した。 次いで、 アゾビスイソブチロニトリル 0.5g 酢酸エチル 70ml よりなる触媒溶液を滴下ロートに準備し、反応液
を70℃に保ちつつ、14時間をかけて7回にわけ
て、等量ずつ注入した。 この間、重合が進むにつれ増粘したので、酢酸
エチルを30mlずつ2回にわたつて追加投入した。 触媒の注入完了後、液温を還流温度(78.5℃)
まで上げ、更に4時間撹拌を続け、重合反応を完
了した。こうして得た重合体溶液は、重合率98.6
%、重合体の濃度34.3重量%、重合物の重量平均
分子量は、GPC法にて24×104であつた。 なお、このままの重合体では、内部凝集力が不
足し、糸引き、流動等の現象をきたした。 この点を改良するため上記の重合体溶液の容器
内を引き続き窒素ガスで置換後、撹拌しつつ、こ
れに、1.4−ジオキシテトラメチレン−ジヘキサ
メチレンジイソシアネート4.3g(0.01モル)及
びトルエン80ml よりなる溶液を投入し、還流温度(82℃)で8時
間撹拌を継続し、前記ジイソシアネート化合物に
よる微架橋を行なつた。 次いで実施例1と同様にして治療用シートを得
た後、更に実施例1と同様にして薬剤滲出性試
験、皮膚接着性試験、代用特性接着力試験を行な
つた。 その結果を表1〜3の比較例1の欄に示す。 薬剤滲出性試験結果から、薬剤は大半が接着剤
層中に捕捉されており、表面への放出性が低く、
人体に用いた場合の薬剤による治療効果が上らな
いことが知見された。 又、皮膚接着性試験結果から、皮膚への接着は
すぐれているものの、剥す際の皮膚への痛み、苦
痛の程度が大きいことが認められた。 更に代用特性接着力試験結果から、加熱後の接
着力の上昇が激しく、被着体への糊移行をきたす
ことが認められた。
【表】
【表】 但し、皮膚接着性におけるAは皮膚によく接
着して自然の剥れ箇所がないことを示す。 又剥し痛さ、苦痛度における各ランクは次の
通り、 A:ごく僅かに刺激を感ずる痛みを伴わない。 B:少し痛みを感ずるが苦痛を伴わない。 C:痛みによる苦痛を少し伴なう。 D:痛みによる相当な苦痛を伴なう。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における感圧性接着剤のアルキ
ルエステル残基の平均炭素数と共重合成分である
メタクリル酸アルキルエステル/アクリル酸アル
キルエステル(モル比)の領域を示すグラフであ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 基材に、薬剤を含有する感圧性接着剤層が設
    けられてなる治療用接着テープもしくはシートに
    おいて、感圧性接着剤が、メタクリル酸アルキル
    エステル、アクリル酸アルキルエステル及び1分
    子中にアクリル酸エステル基もしくはメタクリル
    酸エステル基を複数個有する多官能単量体との共
    重合体で、該多官能単量体により微架橋されたも
    のからなり、メタクリル酸アルキルエステル対ア
    クリル酸アルキルエステルの共重合比がモル比で
    7対3乃至2対8の範囲にあり、前記多官能単量
    体は前記共重合体を構成する単量体1モル当り
    0.0002乃至0.002モルの割合で架橋に関与してい
    ることを特徴とする、治療用接着テープもしくは
    シート。 2 感圧性接着剤中のアルキルエステル残基の平
    均炭素数が4乃至8の範囲に存するものである、
    特許請求の範囲第1項記載の治療用接着テープも
    しくはシート。
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