JPH0380015B2 - - Google Patents

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JPH0380015B2
JPH0380015B2 JP8010684A JP8010684A JPH0380015B2 JP H0380015 B2 JPH0380015 B2 JP H0380015B2 JP 8010684 A JP8010684 A JP 8010684A JP 8010684 A JP8010684 A JP 8010684A JP H0380015 B2 JPH0380015 B2 JP H0380015B2
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JP
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coupler
polymer
transducer
polymerization
methacrylate
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Takao Mya
Koji Daito
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Toray Industries Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の技術分野] 本発明は超音波診断装置の高分子超音波トラン
スデユーサ用カツプラーに関する。なお、ここで
超音波診断装置とは圧電振動素子からなるトラン
スデユーサにより超音波を被検体内(主に人体で
あるが非破壊検査などではその対象物)に向けて
放射し、被検体からの反射、透過あるいは散乱波
を検出、処理しこれから得られる体内の情報を診
断に供するものを言う。特に、超音波パルスを放
射して被検体からの反射波を検出し、体内情報を
画像化する超音波診断法が現在最も多用されてい
る。
[従来技術] 超音波診断装置等に使用する高分子超音波トラ
ンスデユーサは、水または人体との音響マツチン
グに優れ、単パルスの超音波を発生できることが
特徴である。そして、その加工の容易さから音波
を集束するためにトランスデユーサ前面を凹面に
するのが通常である。トランスデユーサ前面が凹
面になつていると、その凹面部に気泡が混入した
り助骨の間でトランスデユーサが浮き上がる原因
となる。超音波診断においては、超音波トランス
デユーサを人体に接触させて、超音波パルスを体
内に放射する方法がしばしば用いられる。この
時、人体とトランスデユーサとの音響的結合をよ
くするためにトランスデユーサと被検体との間に
全く空気の入り込む間隙を作らないようにする目
的でカツプリング剤あるいは高分子ゲルが使用さ
れている。したがつて、カツプリング剤あるいは
高分子ゲルは凹型のトランスデユーサにとつて特
に重要な物質である。
カツプリング剤にはポリビニルピロヒリドンを
プロピレングリコールに溶解しペーストにしたも
の(特開昭46−146号公報)や含水高分子ゲル
(特開昭55−63636号公報)をチユーブ状容器に充
填したものがあり、この場合、使用時に任意の量
を直接診断部位に手または刷毛などで塗布し、検
査が終了したのち拭き取るが、完全に拭き取るこ
とができず、患者の衣服を汚したり不快感を与え
る。また、生体に近い音速及び音響インピーダン
スを持つ高分子ゲル、例えば、シリコンゴム、ゼ
ラチンゲル等で各種のカツプラーが作られている
(特開昭53−107190号公報)が、連続的な生体組
織を対象とするには取り扱い上不満な点が多い。
また、超音波穿刺あるいは直接に被検体を開復
手術して、その腹中にトランスデユーサを挿入す
る場合、あるいは頭部分を切開して頭蓋骨の下か
ら直接脳へ超音波を送る様トランスデユーサを直
接切開部に当てる場合等は厳密な滅菌が要求され
る。しかし、従来のトランスデユーサ用カツプラ
ーでは構造上可能な消毒方法はガス滅菌あるいは
ホルマリン液に浸す方法しかなく、各々の滅菌時
間は24時間といずれも長時間の滅菌を行なわなけ
ればならないのが現状である。
[発明の目的] 本発明の目的は既製の高分子超音波トランスデ
ユーサの先端に疏水性高分子と親水性高分子との
架橋三次元高分子物からなる含水ゲルで形成され
たカツプラーを取付ける事により、被検体とトラ
ンスデユーサとの音響マツチングを良くし、被検
体となる患者に不快感を与えることなく診断が容
易にでき、更には、カツプラー自体を単独で煮沸
滅菌処理を施すことにより、術中にも超音波トラ
ンスデユーサの使用が可能な耐熱性に優れたカツ
プラーをデイスポ製品として提供することにあ
る。
[発明の構成] すなわち、本発明は飽和含水率が50%以上、80
%未満で、疎水性高分子と親水性高分子との架橋
三次元高分子物からなる含水ゲルで形成されたこ
とを特徴とする高分子超音波トランスデユーサ用
カツプラーに関するものである。なお、架橋三次
元高分子物とは以下に記述する共重合体あるいは
架橋物質を言う。
カツプラーの材質である高分子物を得るための
親水性の単量体として好ましく用いられるもの
は、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピペリド
ン、N−ビニルカプロラクタムなどのN−ビニル
ラクタム、2−ヒドロキシエチルアクリレート、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ジエチレ
ングリコールモノアクリレート、ジエチレングリ
コールモノメタクリレート、ヒドロキシプロピル
アクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、テトラエチレングリコールモノメタクリレー
ト、ペンタエチレングリコールモノメタアクリレ
ート、ジプロピレングリコールモノアクリレー
ト、ヘキサエチレングリコールモノアクリレー
ト、ヘキサエチレングリコールメタクリレート、
オクタエチレングリコールアクリレート、オクタ
エチレングリコールメタクリレート、4−ヒドロ
キシブチルメタクリレート、メタオキシエチルア
クリレート、メタオキシエチルメタクリレート、
タオキシアクリレート、タオキシエチルメタクリ
レート、メタオキシプロピルアクリレート、メタ
オキシプロピルメタクリレート、メタオキシエタ
オキシエチルアクリレート、メタオキシエタオキ
シエチルメタクリレート、ブトキシエチルアクリ
レート、ブトキシエチルメタクリレート、ドデコ
キシエチルアクリレート、ドデコキシエチルメタ
クリレート、プロポキシエチルアクリレート、プ
ロポキシエチルメタクリレート、アクリルアミ
ド、およびポリビニールアルコールがある。これ
らの単量体を1種または2種以上用いて、塊状重
合または溶液重合を行ない、親水性ポリマーが製
造される。親水性ポリマー単独では一般にカツプ
ラーとして要求される強伸度と耐煮沸性物性を満
足しないので、疎水性成分を添加しそれらの物性
を向上させることができる。ここで用いられる疏
水性成分としてはアクリル酸エステルまたはメタ
クリル酸エステルの単量体であり、それらの1種
または2種以上が前記親水性成分と共重合され
る。また、疎水性成分の単量体の代りに、後架橋
性の官能基を有する疎水性共重合体も使用でき
る。なお、後架橋性重合体とは疏水性共重合体の
相互間に架橋結合を形成するに充分な官能基を有
する重合体をいう。
また、疎水性共重合体を使用する場合には、そ
れを得るための単量体として、アクリル酸エステ
ルとアクリロニトリル、アクリル酸エステルとメ
タクリル酸エステル、メタクリル酸エステルとス
チレン、メタクリル酸エステルとアクリロニトリ
ル等があり、共重合体の仕込み割合はカツプラー
として要求される物性に適合した組み合せと組成
の中から選択できる。疎水性共重合体に官能基を
導入するための単量体としては、ブトキシアクリ
ルアミド、グリシジルメタクリレート、ビニレン
カーボネート、ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、ビニルメタクリレート、アリルメタクリレー
トなどが用いられる。疎水性共重合体を得るため
の単量体と官能基を導入するための単量体との共
重合組成比は1000:1〜10:1が好ましい。疎水
性共重合体に官能基として水酸基が含まれている
場合には、これを例えばメタクリル酸でエステル
化して重合性の炭素−炭素2重結合を導入するこ
とにより後架橋が可能な重合体とする事ができ
る。
また、後架橋の疎水性共重合体の製造方法は次
の様に行なわれる。単量体としてアクリロニトリ
ル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ル、スチレン等の系から2種以上の単量体を選
び、後架橋の官能基を導入するための前記単量体
を加え、塊状重合または溶液重合を行なつて製造
される。重合触媒は後記のカツプラー製造用触媒
が用いられ、熱による場合は室温から120℃まで
の範囲が用いられる。重合はゲル化する前に止め
なければならない。ゲル化したポリマーはカツプ
ラー製造のための重合用原液として均一な溶解が
できない。
次に、カツプラーの製造方法について説明す
る。
本発明に係るトランスデユーサ用カツプラー
は、音速および音響インピーダンスを比較的自由
に調整することができることが特徴の一つになつ
ているが、含水率が80%以上であると、音速が大
き過ぎて人体に適合せず、また逆に含水率が50%
未満であると音速が小さく音響減衰も急激に大き
くなり実用に供さなくなる。これらの条件からカ
ツプラーの飽和含水率は50%以上、80%未満が好
ましく、人体中の音速とのマツチングを考慮する
と65%以上、80%未満がより好ましい値となる。
したがつて、親水性成分と疎水性共重合体との混
合比率は重合比で90:10から40:60の範囲が好ま
しいと言える。
溶媒は重合反応や後架橋反応を阻害しないもの
であることが必須の条件で、透明なゲルを与える
溶媒が好ましい。溶媒の種類は親水性成分、疎水
性共重合体の組み合せによつて広い範囲から選択
することができる。本発明の特に好ましい態様で
あるN−ビニルピロリドンとポリ(アクリル酸メ
チルとメタクリル酸エチル)との組み合せの場合
には、ジメチルスルホキサイド(DMSO)ある
いはこれに少量のジオキサンを添加した溶媒系が
用いられる。
溶媒の使用量は重合用原液の総量に対して5〜
95%とする必要がある。特に50〜80重量%の範囲
が好ましい。
架橋剤は親水性成分または疎水性成分として重
合体を使用する場合には、重合中の官能基と反応
して重合体分子間に架橋結合を形成するような架
橋剤を必要に応じて使用する。例えば、水酸基を
官能基として含むような重合体には、多価アルデ
ヒド、多価カルボン酸、多価イソシアネートなど
を架橋剤として用いる。
親水性成分に重合性の単量体を使用する場合に
は、架橋剤を添加し、架橋重合が進められる。架
橋剤は同一分子内に少なくとも2個の不飽和二重
結合を持つ化合物から選択できる。好ましい例と
しては、ジアリルサクシネート、ジアルリフタレ
ート、ジアリルマレート、ジエチレングリコール
ビスアリルカーボネート、トリアリルシアヌレー
ト、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルフ
オスフエート、トリアリルトリメリテートのよう
なジまたはトリ−アリル化合物、ジビニルベンゼ
ン、NN−メチレンビスアリルアミド、エチレン
グリコールジアクリレート、エチレングリコール
ジメタアクリレート、ポリエチレングリコールジ
メタアクリレート、ヘキサメチレンビスマレイミ
ド、ジビニル尿素、ビスフエノールAビスメタク
リレート、ジビニルアジピン酸、グリセリントリ
メタクリレート、トリメチロールプロパントリア
クリレート、トリメチロールプロパントリメタク
リレート、トリビニルトリメリテート、1,5−
ペンタジエンのようなジまたはトリ−ビニル化合
物、アリルアクリレート、アリルメタクリレート
のようなアリルビニル化合物、ビニル(メタ)ア
クリレートを挙げる事ができる。
架橋剤の添加量は親水性成分または疎水性成分
を重合性単量体の総量に対して0.002〜20重量%
の範囲である。
架橋重合は必要に応じて開始剤の存在下で熱、
光、電子線等により行なわれる。開始剤の好まし
い例としては、ジターシヤリブチルパーオキサイ
ド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロ
ルベンゾイルパーオキサイド、ターシヤリブチル
ハイドロパーオキサイド、ラウロイルパーオキサ
イド、アンモニウムパーサルフエートのような
(有機)過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、
アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、フエニ
ルアゾイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバ
レロニトリルのようなアゾ化合物およびレドツク
ス触媒などを挙げる事ができる。
開始剤の添加量は重合性単量体に対して約
0.001〜3重量%の範囲である。
本発明の原液には架橋助触媒や着色剤などの添
加物を必要に応じて加える事ができる。含溶媒ゲ
ルから抽出する事のできるポリマー(例えば、ポ
リN−ビニルピロリドン)を添加することもでき
る。このような抽出し得るポリマーのみならず、
抽出し得る物質を溶媒の一部とみなす事ができ
る。
以上述べたような組成を有するカツプラー製造
用重合原液は、好ましくは凹凸2個のカツプラー
成型用鋳型内に注入し、熱、光、電子線などを作
用させて、重合または架橋反応が進められる。
熱による場合は、通常室温から120℃の範囲で
行なわれる。鋳型内に生成した含溶媒ゲルは液中
に浸漬することにより容易に鋳型から剥離するこ
とができ、ゲル中の溶媒は水で置換できる。
次に本発明のカツプラ製造用重合原液で得られ
た含溶媒ゲルを含水ゲルとなし、乾燥したのち切
削研磨法でカツプラーの形状を作り、次いで含水
させることにより超音波トランスデユーサ用カツ
プラーを得ることもできる。
さらには、回転鋳型内でも重合ができ、含溶媒
ゲルを作ることができる。このようにして得られ
た含水ゲルは水の他、任意の液(例えば消毒剤や
防腐剤など)に置換できる。第1図はシングル型
トランスデユーサ1に装着した本発明に係るカツ
プラー2を、第2図はトランスデユーサ側の反対
面を凸型にし音響レンズ効果を加えた場合のカツ
プラー2を示す。なお、本発明に係るカツプラー
は、図面に記載することは省略するがシングル型
トランスデユーサ用だけでなく、リニア型、セク
タ型トランスデユーサ用にも適応できることは当
然のことである。
次に強度および飽和含水率の測定方法について
説明する。カツプラーとしての性能試験;厚さ3
mmのガラス板を7cm×7cmに切断し、洗浄、乾燥
後、“シーロンフイルム”(富士フイルム製)で厚
さ0.2mm、幅5mm、大きさ5cm×5cmのスペーサ
ーを作りセツトする。アルゴン雰囲気下で後記の
重合原液を注入し、板間重合を40〜90℃の加熱下
で16時間昇温重合する。重合後、ガラス板のまま
90℃のDMSO水溶液に浸漬し、ガラス板を剥離
してゲルを取り出し、水洗する。ゲル中に残存す
る未反応の単量体やDMSOを完全に除去するた
めに、大過剰の水を用いて煮沸洗浄(100℃で30
分間煮沸)を3回繰り返した。
強度および伸度の測定はゲルを20℃の温調室で
一夜放置した後、厚さ0.2mm、幅2mmの試験片に
ゲルを切断し、東洋ボールドウイン社製テンシロ
ンで測定する。
飽和含水率の測定は前記と同様にして得られた
ゲルを10mm×10mm片に切断し、37℃の恒温槽に1
時間以上浸漬したのち化学天秤で秤量(W)す
る。次いで、真空乾燥機を用いて50℃で16時間以
上乾燥し、恒量としたのち再び化学天秤で秤量
(W′)する。飽和含水率(ω)は次式で算出され
る。
ω=(W−W′)/W×100 [発明の効果] (1) 被検体に塗布するカツプリング剤(水または
オリーブ油、含水ゲルなど)を殆ど不要にする
ことがきるため、衣服の汚れや患者に対する不
快感が大幅に減少する。
(2) 音響減衰特性値が含水率70〜75%で5db/cm2
(5MHz単触子で測定)、シリコーンゴムの一般
的な値25db/cm2(2MHz単触子で測定)に比
べ、エネルギー比で10分の1の減衰である。
(3) 生体との接触性においては、非常になめらか
で、音響的な汚れが少なく良質の画像が得られ
る。
(4) 高い周波数のトランスデユーサにも使用でき
るため、生体の各部分に一致した音速並びに音
響インピーダンスを持つ各種形状のカツプラー
の製作が可能である。
(5) 手術中のトランスデユーサの使用に当つて
は、トランスデユーサとカツプラーとを分離し
て考えることが可能である。すなわち、カツプ
ラーは製作過程で滅菌処理を施し、術者側へデ
イスポ製品として供給できる。
(6) 高分子物質として親水性成分に疏水性成分を
加えたことにより、従来のカツプラーよりも優
れた強度、および伸度を持つものが得られる。
実施例 1 第3図に示す成型用鋳型(プラスチツク製)を
使用し、第1図のシングル型超音波トランスデユ
ーサ用カツプラーを作つた。後記の重合用原液を
アルゴン雰囲気下で凹型5に入れ、凸型3を挿入
すると過剰の液は通液口4から出た。この鋳型を
セパラブルフラスコの中に入れ、アルゴン雰囲気
下で密閉して40℃から90℃まで徐々に昇温し16時
間で重合を終えた。重合後、鋳型ごと90℃の
DMSO水溶液に浸漬し、鋳型を剥離しゲル2を
取り出した。取り出したゲルは水で十分に洗浄し
た後煮沸滅菌処理をした。
重合用原液 メチルメタクリレート 35g N−ビニルピロリドン 75g トリアリルイソシアネート 1.0g トリエチレングリコールジメタクリレート 3.0g アゾビスイソブチロニトリル 0.1g メタクリル酸ビニル 0.5g ジメチルスルホキサイド 300g このゲルは透明性に優れ、柔軟な弾性対であつ
た。飽和含水率は70%で、超音波トランスデユー
サ用カツプラーに供した結果、音速1630m/秒
で、音量減衰(往復時)6.1db/cm2であつた。検
査終了後、人体からの除去も極めて容易で医師と
患者に好評であつた。
実施例 2 重合用原液に後架橋性の炭素−炭素2重結合を
持つ疏水性共重合体(プレポリマ)を用いた実験
を行なつた。
プレポリマの合成は以下の原料薬品を2の3
ツ口フラスコに仕込み、アルゴン雰囲気下で、50
℃に加熱して2時間重合した。
アクリル酸メチル 89.1g メタクリル酸メチル 9.9g メタクリル酸ビニル 1g アゾビスジメチルバレロニトリル 0.1g n−ドデシルメルカプタン 0.05g ジメチルスルホキサイド 400g 重合終了後、メタノール500mlで希釈した後、
水でポリマーを沈降して回収した。真空加熱乾燥
後の収率は29%で、アセトンを溶媒にしたときの
25℃での〔η〕は2.0であつた。これをプレポリ
マAと称し、下記の原料薬品を混合溶解して重合
溶原液を調整した。
プレポリマーA 35g N−ビニルピロリドン 75g アゾビスジメチルバレロニトリル 0.1g トリアリルイソシアヌレート 0.6g ジメチルスルホキサイド 330g 実施例1と同様にしてアルゴン雰囲気下で第3
図の成型用鋳型に注入して、40℃から90℃まで
徐々に昇温し16時間重合した。重合後、鋳型ごと
90℃のDMSO水溶液に浸漬し、鋳型を剥離しゲ
ルを取り出した。ゲルは十分に水洗したのち、煮
沸滅菌した。
得られたカツプラーは柔軟な弾性体で透明性に
優れ、飽和含水率74%、強度9Kg/cm2、伸度200
%であつた。トランスデユーサ(5MHz単触子、
シングル型)に装用して検査に供した結果、人体
表面に間隙なく密着し、音速は1600m/秒、音響
減衰(往復)は3.5db/cm2で、良質な画像が得ら
れた。検査終了後、人体からの除去もきわめて容
易で医師と患者に好評であつた。
なお、上記実施例では凹型の表面を持つトラン
スデユーサについて述べたが、本発明の材料を用
いるカツプラーは凹面型トランスデユーサに限ら
れることは勿論なく、平面、凸面を持つ円型、矩
形型のトランスデユーサ(例えばリニア・アレ
イ・トランスデユーサ)等一般のトランスデユー
サに使用できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
第1図はシングル型トランスデユーサ用カツプ
ラーの断面図、第2図はレンズ効果を加えたシン
グル型トランスデユーサ用カツプラーの断面図、
第3図はトランスデユーサ用カツプラー製造用の
金型の断面図である。 1……トランスデユーサ、2……架橋三次元高
分子物、3……凸型、4……通液口、5……凹
型。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 飽和含水率が50%以上、80%未満で、疎水性
    高分子と親水性高分子との架橋三次元高分子物か
    らなる含水ゲルで形成されたことを特徴とする高
    分子超音波トランスデユーサ用カツプラー。
JP8010684A 1984-04-23 1984-04-23 高分子超音波トランスデューサ用カップラー Granted JPS60225544A (ja)

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GB201417164D0 (en) 2014-09-29 2014-11-12 Renishaw Plc Measurement Probe
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